JP2644659B2 - 調整用リングの製造方法 - Google Patents
調整用リングの製造方法Info
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- JP2644659B2 JP2644659B2 JP30203292A JP30203292A JP2644659B2 JP 2644659 B2 JP2644659 B2 JP 2644659B2 JP 30203292 A JP30203292 A JP 30203292A JP 30203292 A JP30203292 A JP 30203292A JP 2644659 B2 JP2644659 B2 JP 2644659B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は調整用リングの製造方法
に関するものである。
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図２（Ａ）に示すように、例えば自動車
用変速機（５）のシャフト（１）に、多数のギア（２）
やシンクロナイザー（図示省略）等を挿入し、一体構造
の変速機に組立てる場合、上記ギア（２）やシンクロナ
イザー等に加工誤差があると、これらの加工誤差が累積
し、シャフト（１）の長手方向に沿い位置ずれが発生す
ることによって噛合い不良等の不具合が起こる。シャフ
ト（１）の長手方向に沿う上記位置ずれの補正手段とし
て従来加工誤差と対応するように段階的な厚み寸法Ｔの
調整用リング（３）を複数種類前以て用意して置き、上
記加工誤差寸法に応じて調整用リング（３）の中から適
合する厚み寸法のものを選択し、これを挿入することに
よってギア（２）やシンクロナイザー等の加工誤差を補
正する方式が採用されている。
用変速機（５）のシャフト（１）に、多数のギア（２）
やシンクロナイザー（図示省略）等を挿入し、一体構造
の変速機に組立てる場合、上記ギア（２）やシンクロナ
イザー等に加工誤差があると、これらの加工誤差が累積
し、シャフト（１）の長手方向に沿い位置ずれが発生す
ることによって噛合い不良等の不具合が起こる。シャフ
ト（１）の長手方向に沿う上記位置ずれの補正手段とし
て従来加工誤差と対応するように段階的な厚み寸法Ｔの
調整用リング（３）を複数種類前以て用意して置き、上
記加工誤差寸法に応じて調整用リング（３）の中から適
合する厚み寸法のものを選択し、これを挿入することに
よってギア（２）やシンクロナイザー等の加工誤差を補
正する方式が採用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記の加工誤差補正方
式による場合、調整用リング（３）としては、図２
（Ｂ）（Ｃ）に示すように所定の厚み寸法Ｔ（例えば
３．０ｍｍ）を有するものを基準にしてこの基準厚み
３．０ｍｍから０．１ｍｍ刻みで２．４ｍｍ迄厚み寸法
が減少する合計７種類のＣ字状リングを用意しておき、
ギア（２）やシンクロナイザーのシャフト（１）の軸線
方向に沿う加工誤差に応じて適当な厚み寸法Ｔを持つ調
整用リング（３）を選択使用している。
式による場合、調整用リング（３）としては、図２
（Ｂ）（Ｃ）に示すように所定の厚み寸法Ｔ（例えば
３．０ｍｍ）を有するものを基準にしてこの基準厚み
３．０ｍｍから０．１ｍｍ刻みで２．４ｍｍ迄厚み寸法
が減少する合計７種類のＣ字状リングを用意しておき、
ギア（２）やシンクロナイザーのシャフト（１）の軸線
方向に沿う加工誤差に応じて適当な厚み寸法Ｔを持つ調
整用リング（３）を選択使用している。
【０００４】ところで、上記厚み寸法Ｔを異にする調整
用リング（３）の製造方法としては、従来、プレスによ
り板材から打抜いた後、その表面に研磨加工を施す方法
やパイプ材をリング状に切断した後、その表面に研磨加
工を施す方法が知られている。しかしながら、プレス打
抜き方式には材料ロスが多いという欠点が認められ、ま
た、板材からのプレス打抜き方式とパイプ材からの切離
す方式の何れを採用した場合にも打抜きまたは切離し
後、仕上げ用の研磨加工工程を必要とすることから手間
が掛かり加工コストの高騰が問題となっている。
用リング（３）の製造方法としては、従来、プレスによ
り板材から打抜いた後、その表面に研磨加工を施す方法
やパイプ材をリング状に切断した後、その表面に研磨加
工を施す方法が知られている。しかしながら、プレス打
抜き方式には材料ロスが多いという欠点が認められ、ま
た、板材からのプレス打抜き方式とパイプ材からの切離
す方式の何れを採用した場合にも打抜きまたは切離し
後、仕上げ用の研磨加工工程を必要とすることから手間
が掛かり加工コストの高騰が問題となっている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決手段とし
て、本発明は側面に山部厚み寸法と谷部厚み寸法を有す
る凹凸を交互に形成した断面形状の条体をコイリングし
て、側面に複数条のうねを同心配置した金属製のリング
状中間構体を製作し、上記リング状中間構体をその厚み
方向よりプレス加工して、上記うねを所望の厚み寸法と
なるよう均一に圧潰することを特徴とする調整用リング
の製造方法を提供するものである。
て、本発明は側面に山部厚み寸法と谷部厚み寸法を有す
る凹凸を交互に形成した断面形状の条体をコイリングし
て、側面に複数条のうねを同心配置した金属製のリング
状中間構体を製作し、上記リング状中間構体をその厚み
方向よりプレス加工して、上記うねを所望の厚み寸法と
なるよう均一に圧潰することを特徴とする調整用リング
の製造方法を提供するものである。
【０００６】
【作用】側面に均一な山部と谷部の凹凸を形成した異形
断面形状の条体をコイリングして径方向に所定の間隔を
置いて複数条のうねを同心配置した金属製のリング状中
間構体を製作し、当該リング状中間構体を、厚み方向よ
りプレス加工して上記うねを所定寸法に圧潰させること
によって、最終的に得られるリング状体の厚み寸法を変
化させ、これによって所望の厚み寸法を具えた調整用リ
ングを製作する。
断面形状の条体をコイリングして径方向に所定の間隔を
置いて複数条のうねを同心配置した金属製のリング状中
間構体を製作し、当該リング状中間構体を、厚み方向よ
りプレス加工して上記うねを所定寸法に圧潰させること
によって、最終的に得られるリング状体の厚み寸法を変
化させ、これによって所望の厚み寸法を具えた調整用リ
ングを製作する。
【０００７】
【実施例】図１を参照しながら本発明方法の一具体例を
説明する。図１（Ａ）（Ｂ）に示すような表裏面に幅Ｗ
が５．０ｍｍ、山部（１１）の厚みＴ0が３．０ｍｍ、
谷部（１３）の厚みＴiが２．０ｍｍの異形横断面を有
する鋼材をコイリング成形することによって、内径寸法
Ｄ0が１００ｍｍのリング状中間構体（10Ａ）を製作す
る。リング状中間構体（10Ａ）のコイリング成形は、一
個毎に巻回してもよいが螺旋密着状態で数巻き乃至１０
数巻きコイリングした後、一巻毎に切離して個々のリン
グ状中間構体（10Ａ）に形成してもよい。
説明する。図１（Ａ）（Ｂ）に示すような表裏面に幅Ｗ
が５．０ｍｍ、山部（１１）の厚みＴ0が３．０ｍｍ、
谷部（１３）の厚みＴiが２．０ｍｍの異形横断面を有
する鋼材をコイリング成形することによって、内径寸法
Ｄ0が１００ｍｍのリング状中間構体（10Ａ）を製作す
る。リング状中間構体（10Ａ）のコイリング成形は、一
個毎に巻回してもよいが螺旋密着状態で数巻き乃至１０
数巻きコイリングした後、一巻毎に切離して個々のリン
グ状中間構体（10Ａ）に形成してもよい。
【０００８】この後、リング状中間構体（10Ａ）を図１
（Ｃ）に示すように、プレスの下死点の調節あるいはス
トッパの取付け位置の調節等によって高さ方向の圧縮変
形寸法を前以て調節されたプレス加工機（図示省略）に
挿入し、径方向に所定の間隔を置いて整列する上記うね
の山部（１１）に圧縮荷重Ｐを負荷させ、山部（１１）
の頂部を二点鎖線で示すように圧潰させる。この結果、
リング状中間構体（10Ａ）の高さ方向の寸法Ｔ0即ち、
山部（１１）の厚み寸法は、３．０ｍｍから所定の最終
厚み寸法Ｔ’、例えば２．５ｍｍまで段階的に減少する
ことができる。即ち、リング状中間構体（10Ａ）として
予備成形された初期厚み３．０ｍｍを有するリング状部
材をプレス加工することによって、山部（１１）の頂部
を圧潰し、これによって最終厚み２．５ｍｍを有する調
整用リング（１０）を製作する。上記プレス加工に際
し、山部（１１）の圧潰部分は谷部（１３）へ吸収され
るが更にリング状製品（１０）の内径側および外径側に
膨出するのを防止するため、リング状中間構体（10Ａ）
の四隅部分（１２）は、充分に面取りしておくことが望
ましい。上記例示では、調整用リング（１０）の最終厚
み寸法Ｔ’が２．５ｍｍに設定されているが、最終厚み
寸法Ｔiは、プレスの下死点の位置あるいはストッパの
取付位置を調節することによって、初期厚み寸法Ｔ0か
ら最終厚み寸法Ｔi迄の間で多段階的に変化させること
ができる。例えば、初期厚み寸法Ｔ0３．０ｍｍと最終
厚み寸法Ｔ’２．４ｍｍの間で、０．１ｍｍ刻みでプレ
ス加工機による高さ方向の圧縮変形寸法を変化させるこ
とによって、同一のリング状中間構体（10Ａ）から０．
１ｍｍ刻みで高さ方向の寸法が変化する７種類の調整用
リング（１０）が製作される。
（Ｃ）に示すように、プレスの下死点の調節あるいはス
トッパの取付け位置の調節等によって高さ方向の圧縮変
形寸法を前以て調節されたプレス加工機（図示省略）に
挿入し、径方向に所定の間隔を置いて整列する上記うね
の山部（１１）に圧縮荷重Ｐを負荷させ、山部（１１）
の頂部を二点鎖線で示すように圧潰させる。この結果、
リング状中間構体（10Ａ）の高さ方向の寸法Ｔ0即ち、
山部（１１）の厚み寸法は、３．０ｍｍから所定の最終
厚み寸法Ｔ’、例えば２．５ｍｍまで段階的に減少する
ことができる。即ち、リング状中間構体（10Ａ）として
予備成形された初期厚み３．０ｍｍを有するリング状部
材をプレス加工することによって、山部（１１）の頂部
を圧潰し、これによって最終厚み２．５ｍｍを有する調
整用リング（１０）を製作する。上記プレス加工に際
し、山部（１１）の圧潰部分は谷部（１３）へ吸収され
るが更にリング状製品（１０）の内径側および外径側に
膨出するのを防止するため、リング状中間構体（10Ａ）
の四隅部分（１２）は、充分に面取りしておくことが望
ましい。上記例示では、調整用リング（１０）の最終厚
み寸法Ｔ’が２．５ｍｍに設定されているが、最終厚み
寸法Ｔiは、プレスの下死点の位置あるいはストッパの
取付位置を調節することによって、初期厚み寸法Ｔ0か
ら最終厚み寸法Ｔi迄の間で多段階的に変化させること
ができる。例えば、初期厚み寸法Ｔ0３．０ｍｍと最終
厚み寸法Ｔ’２．４ｍｍの間で、０．１ｍｍ刻みでプレ
ス加工機による高さ方向の圧縮変形寸法を変化させるこ
とによって、同一のリング状中間構体（10Ａ）から０．
１ｍｍ刻みで高さ方向の寸法が変化する７種類の調整用
リング（１０）が製作される。
【０００９】なお、上記実施例に於てはリング状中間構
体の表裏両面に形成するものについて説明したが一方の
側面のみに形成してもよい。
体の表裏両面に形成するものについて説明したが一方の
側面のみに形成してもよい。
【００１０】
【発明の効果】本発明方法によれば、プレスにより板材
から調整用リング（３）を打抜いた場合に問題とされて
いた材料ロスが殆ど無くなる。また、在来工法では不可
避とされていた仕上げ用の研磨加工が不要となるため、
省力化と製作コストの低減に対しても注目すべき効果が
得られる。
から調整用リング（３）を打抜いた場合に問題とされて
いた材料ロスが殆ど無くなる。また、在来工法では不可
避とされていた仕上げ用の研磨加工が不要となるため、
省力化と製作コストの低減に対しても注目すべき効果が
得られる。
【図１】（Ａ）はリング状中間構体および調整用リング
の平面図 （Ｂ）は、上記（Ａ）の線Ｂ−Ｂに沿う縦断面図 （Ｃ）はリング状中間構体のプレス加工状態を説明する
縦断面図 （Ｄ）はその部分拡大図
の平面図 （Ｂ）は、上記（Ａ）の線Ｂ−Ｂに沿う縦断面図 （Ｃ）はリング状中間構体のプレス加工状態を説明する
縦断面図 （Ｄ）はその部分拡大図
【図２】（Ａ）は自動車用変速機の部分縦断面図 （Ｂ）は調整用リングの従来例を説明する平面図 （Ｃ）は上記（Ｂ）の線Ｃ−Ｃに沿う縦断面図
Ｔ0 山部厚み寸法 Ｔ’ 最終（調整用リングの）厚み寸法 Ｔi 谷部の厚み １０ 調整用リング 10Ａ リング状中間構体 １１ 山部 １２ 四隅部分 １３ 谷部
Claims (1)
- 【請求項１】 側面に山部厚み寸法と谷部厚み寸法を有
する凹凸を交互に形成した断面形状の条体をコイリング
して、側面に複数条のうねを同心配置した金属製のリン
グ状中間構体を製作し、 上記リング状中間構体をその厚み方向よりプレス加工し
て、上記うねを所望の厚み寸法となるよう均一に圧潰す
ることを特徴とする調整用リングの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30203292A JP2644659B2 (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 調整用リングの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30203292A JP2644659B2 (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 調整用リングの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06142804A JPH06142804A (ja) | 1994-05-24 |
| JP2644659B2 true JP2644659B2 (ja) | 1997-08-25 |
Family
ID=17904088
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30203292A Expired - Fee Related JP2644659B2 (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 調整用リングの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2644659B2 (ja) |
-
1992
- 1992-11-12 JP JP30203292A patent/JP2644659B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06142804A (ja) | 1994-05-24 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970318 |
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