JP2773356B2 - 像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 カット状媒体上にトナー像を形成するトナー像形成手
段と、カット状媒体上にトナー像を定着させる定着手段
と、 前記トナー像形成手段から前記定着手段に至る経路に
沿って前記カット状媒体を吸着して搬送する搬送手段
と、を有する像形成装置に関し、安定したカット状媒体
の搬送を行うことができ、ジャムが生じないようにする
ことを目的とし、 前記搬送手段は、前記カット状媒体を吸引する吸引孔
を有する無端状ベルトと、前記カット状媒体の案内面側
の前記吸引孔に対応する部分が開口されて成ると共に、
前記無端状ベルトを案内するガイド板と、前記開口部に
設けられ、前記無端状ベルトを支持する回動自在なロー
ラ状部材と、を含んで構成される。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、カット状媒体上にトナー像を形成するトナ
ー像形成手段と、カット状媒体上にトナー像を定着させ
る定着手段と、前記トナー像形成手段から前記定着手段
に至る経路に沿って前記カット状媒体を吸着して搬送す
る搬送手段と、を有する像形成装置に関する。

〔従来の技術〕

電子写真プリンタ等の像形成装置においては、カット
状媒体上にトナー像を形成した後、定着を行なう必要が
ある。

カット状媒体上のトナー像は、定着処理が施される前
迄は静電力により付着しているに過ぎないため、カット
状媒体は、その裏面側から支持してトナー像形成部から
定着部へ搬送される。

この時、カット状媒体を支持するのみでなく、積極的
に搬送する必要があるため、吸引孔を有する無端状ベッ
トを介してカット状媒体を吸着支持することが行なわれ
ている。そして、無端状ベルトは、吸引孔に対応する部
分に開口が設けられたガイド板により案内されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、このような従来の像形成装置では、無
端状ベルトとガイド板が面接触しており、厚紙等を湾曲
面に沿ってガイドすべく吸引力を強くすると、無端状ベ
ルトと駆動軸との間にすべりが生じ、カット状媒体が安
定に搬送されず、ジャムが生じるという問題があった。

本発明の目的は、前述した従来の問題に鑑み、安定し
たカット状媒体の搬送を行うことができ、ジャムの生じ
ることのない像形成装置を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

そして、この目的は、カット状媒体上にトナー像を形
成するトナー像形成手段と、カット状媒体上にトナー像
を定着させる定着手段と、前記トナー像形成手段から前
記定着手段に至る経路に沿って前記カット状媒体を吸着
して搬送する搬送手段と、を有する像形成装置であっ
て、 前記搬送手段は、前記経路に沿って位置するように駆
動ローラ間に掛け渡された回動可能な無端状ベルトと、
該無端状ベルトの回動を支持する複数個の回動自在なロ
ーラ状部材と、前記経路に沿って位置すると共に該ロー
ラ状部材を装備する開口部を備えた前記無端状ベルトの
案内用ガイド板を有し、 前記無端状ベルトは、その一辺側が前記経路に対応す
る前記カット状媒体の搬送面を形成すると共に、該無端
状ベルトの中央部にはその長手方向に前記カット状媒体
の裏面側案内面を吸引する複数個の吸引孔が配列され、 前記ローラ状部材は、前記無端状ベルトの前記一辺側
裏面の中央部分を支持すると共に、該無端状ベルトの長
手方向に沿って所定間隔で前記カイド板の前記開口部内
に装備され、 前記ガイド板は、その板面が前記無端状ベルトの一辺
側裏面に対向すると共に、その板面より前記ローラ状部
材の外輪が前記無端状ベルト側へ突出するように前記開
口部内に前記ローラ状部材を装備されており、 前記無端状ベルトの前記一辺側が、その中央部分にお
いて前記ローラ状部材の支持により前記板面から突出
し、且つその両側部分が前記ガイド板の下方よりの吸引
作用により前記板面の側へ撓むと共に、該両側部分の側
端が前記板面と略線接触の状態で対向しながら、しかも
前記カット状媒体を前記吸引孔を介して吸引しながら搬
送することを特徴とする像形成装置を提供することにあ
る。

〔作用〕

すなわち、本発明によれば、回動自在なローラ状部材
をガイド板の開口部のようなカット状媒体の吸引の邪魔
にならない位置に設けているので、無端状ベルトをころ
がり摩擦で支持出来、且つ面接触する面積を減少させる
ことが出来、安定したカット状媒体の搬送を行なうこと
ができる。

〔実施例〕

以下、本発明に係る像形成装置の実施例を図面を用い
て説明する。

第１図は本発明に係る像形成装置の一実施例を示す
図，第２図は本発明に係る像形成装置の全体構成を示す
図，第３図は用紙搬送部の平面図，第４図は一部断面図
である。

図において、100は感光ドラムであり、その周囲に、
ファーブラシクリーナ101,前帯電器102,LEDアレイを用
いる露光器103a,103b,2成分磁気ブラシ現像器104,AC除
電器が一体に設けられた転写帯電器105等が配設してあ
る。

感光ドラム100が矢印106方向に回転され前帯電器102
により一様帯電され、そして露光器103で最初に静電潜
像が形成される。次いで、現像器104によりこの静電潜
像が現像されてトナー像が形成される。また、カット状
媒体であるシート紙107が給紙部（図示せず）から矢印1
08方向に供給され、転写帯電器109によりトナー像が転
写される。

その後、シート紙107は、剥離ローラ110により、感光
ドラム100から剥離され、シート搬送紙装置111によりフ
ラッシュランプ112a〜112bを用いるフラッシュ定着器11
2の下側を矢印113方向に搬送され、この過程で、閃光定
着される。

そして、トナー像が定着されたシート紙107は搬送ロ
ーラ114a,114bにより図示しないスタッカに排出され
る。

また、第１図〜第３図に示されるように、剥離ローラ
110により感光ドラム100から分離されたシート紙107は
用紙搬送装置41により、湾曲させられた搬送路に沿って
定着部112に搬送される。

このように搬送路を湾曲させることで、定着部112か
ら漏れてくるフラッシュランプ112a〜112dからの光が感
光ドラム100に照射されないようにしている。

そして、この剥離ローラ110は、以下のように構成さ
れている。つまり、図において、42はローラであり、中
空部材43に、図示しない軸受により回転可能に支持され
ている。

ローラ42には、全周に亘って、複数の孔が二列で千鳥
状に配されている。45−１は第１列の孔群であり、孔45
−１−１〜451−１−Ｎよりなる。

45−２は第２列の孔群であり、孔45−２−１〜45−２
−Ｎよりなる。

孔45−１−１〜451−１−Ｎと45−２−１〜45−２−
Ｎとは千鳥状の配列である。

所定の孔を特定しない場合には、符号45で示す。

中空部材43には、スリーブ46が嵌合して固定してあ
る。

中空部材43とスリーブ46とには、感光ドラム25の周面
上用紙剥離部位26に対向して一つの開口47が形成してあ
る。

開口47の大きさ、孔45の大きさ及び孔45のピッチは、
常に３乃至４個の孔45が開口47に対向するように定めて
ある。

中空部材43はその端側が図示しない負圧源と連通して
いる。

ローラ42は、プーリ部42aを一体的に有し、ここに無
端状のベルト51が巻装してある。

感光ドラム25が矢印Ｅ方向に回転されているとすると
き、ローラ42がベルト51を介して感光ドラム25の周速度
と同じ周速度で矢印Ｆ方向に回転される。

ローラ42の回転中、常に３個の孔45が開口47に対向す
る。

このため、剥離ローラ110は、負圧源23が、カットシ
ート状の用紙28に対して連続的に吸引力を作用させ、ロ
ーラ42の回転が用紙28に連続的に搬送力を作用させる。

従って、用紙28の搬送速度及び感光ドラム25の回転速
度が従来に比して高速であっても、用紙28は感光ドラム
25より確実に剥離される。

また、孔45が二列千鳥状であるため、孔が一列である
場合に比べて、３個の孔に対向する開口の大きさは小さ
くて足りる。これにより、その分、吸引力が用紙剥離部
位26に集中して作用し、用紙28はより確実に剥離され
る。

上記の構成の剥離ローラ110が、感光ドラム40の軸方
向に等間隔で複数配設してあり、用紙28は、その幅方向
上複数の個所を吸引され、その全幅に亘って確実に、感
光ドラム25より剥離される。

用紙搬送装置41は、プーリ部42aとローラ52,53とに巻
装されたベルト51を吸引孔40を有する孔あき構造（一ヶ
所のみ示す）とし、上面に通気溝54を有し、上方に凸で
ある円弧状のガイド板59を設け、通気溝54内にベルト51
を案内する複数のガイドローラ55を設け、更に、上記通
気溝54が吸引パイプ58を介して前記負圧源23と連通した
構成である。

ベルト51がローラ22の周速度と同じ速度で矢印Ｉ方向
に走行し、ガイド板59上を走行する区間で吸引力を作用
する。

これにより、用紙剥離装置40により剥離された用紙28
は、ベルト51にすみやかに吸着されて、矢印Ｉ方向に搬
送される。

ベルト51には負圧源23による吸着力が作用し、ベルト
51はガイド板59及びガイドローラ55に第４図に示される
ように押し付けられ比較的軽負荷で走行する。

この用紙搬送装置41は、第３図に示すように、隣り合
う剥離ローラ110の間に配されて感光ドラム25の軸方向
に複数設けてあり、用紙28の剥離後の搬送は円滑且つ確
実に行われる。

つまり、第４図に示されるように、固定軸55Xに固定
された内輪55nに対して外輪55a,55bが回転可能に設けら
れており、外輪55a,55bがガイド板59の上方に高さｈ
（約1mm）だけ突出している。

これにより、無端ベルト51とガイド板59との接触をほ
ぼ線接触の状態にすることが可能となり、 また、無端ベルト51の裏面はころがり摩擦となる。従
って、無端ベルト51に加わる摩擦負荷は大幅に減少させ
ることができ、無端ベルト51を駆動する駆動ローラ52は
無端ベルト51との間にすべりを生じることがなく、ま
た、駆動ローラ52の駆動用のモータの脱調も防止可能と
なる。

更に、本実施例においては、開口54を有するガイド板
59は吸引ボックス60を形成しており、負圧源23に接続さ
れている。

ところで、カットシート28としてA3/135Kg紙のような
コシの強い用紙を用いた場合には、ローラ52側で用紙が
ベルト51から分離することがある。

このため、負圧源23の負圧力を強くすると、用紙28が
ベルト51の開口40を全て覆う状態となる位置迄到途した
ときに、強大な負圧力が吸引ボックス60に作用する。

従って、更に、公知のエア逃し弁70を吸引ボックス60
に設けることにより、吸引ボックス60内にエアーを吸引
させるようにする。これにより、コシの強い用紙を用い
る場合でも用紙搬送を安定に行なうことができ、各種サ
イズ、各種厚さを有する用紙を適用可能にすることがで
きる。

〔発明の効果〕

以上、説明したように，本発明によれば無端状ベルト
とガイド板との接触部分（両側部分）を線接触状態にで
き、その間の摩擦力を減少させることができるから、そ
の摩擦減少分カット状媒体の吸引力を高めることができ
るので、用紙搬送を安定に行なうことができ、ジャムも
生じることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る像形成装置の一実施例を示す図、 第２図は本発明に係る像形成装置の全体構成を示す図、 第３図は用紙搬送部の平面図、 第４図は一部断面図である。 図において、25,100は感光ドラム、41は用紙搬送装置、
51は無端ベルト、54は開口、55はガイドローラ、59はガ
イド板である。

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B65H 29/24 B65H 29/70 B65H 5/22 G03G 15/00 518 G03G 15/00 530

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カット状媒体上にトナー像を形成するトナ
   ー像形成手段と、カット状媒体上にトナー像を定着させ
   る定着手段と、前記トナー像形成手段から前記定着手段
   に至る経路に沿って前記カット状媒体を吸着して搬送す
   る搬送手段と、を有する像形成装置であって、 前記搬送手段は、前記経路に沿って位置するように駆動
   ローラ間に掛け渡された回動可能な無端状ベルトと、該
   無端状ベルトの回動を支持する複数個の回動自在なロー
   ラ状部材と、前記経路に沿って位置すると共に該ローラ
   状部材を装備する開口部を備えた前記無端状ベルトの案
   内用ガイド板を有し、 前記無端状ベルトは、その一辺側が前記経路に対応する
   前記カット状媒体の搬送面を形成すると共に、該無端状
   ベルトの中央部にはその長手方向に前記カット状媒体の
   裏面側案内面を吸引する複数個の吸引孔が配列され、 前記ローラ状部材は、前記無端状ベルトの前記一辺側裏
   面の中央部分を支持すると共に、該無端状ベルトの長手
   方向に沿って所定間隔で前記カイド板の前記開口部内に
   装備され、 前記ガイド板は、その板面が前記無端状ベルトの一辺側
   裏面に対向すると共に、その板面より前記ローラ状部材
   の外輪が前記無端状ベルト側へ突出するように前記開口
   部内に前記ローラ状部材を装備されており、 前記無端状ベルトの前記一辺側が、その中央部分におい
   て前記ローラ状部材の支持により前記板面から突出し、
   且つその両側部分が前記ガイド板の下方よりの吸引作用
   により前記板面の側へ撓むと共に、該両側部分の側端が
   前記板面と略線接触の状態で対向しながら、しかも前記
   カット状媒体を前記吸引孔を介して吸引しながら搬送す
   ることを特徴とする像形成装置。