JP2772776B2 - サーモパイル - Google Patents

サーモパイル

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JP2772776B2
JP2772776B2 JP7268034A JP26803495A JP2772776B2 JP 2772776 B2 JP2772776 B2 JP 2772776B2 JP 7268034 A JP7268034 A JP 7268034A JP 26803495 A JP26803495 A JP 26803495A JP 2772776 B2 JP2772776 B2 JP 2772776B2
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JP
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thermocouple
thermopile
pad electrode
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wire bonding
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祥文 渡部
謙之 土井
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工業技術院長
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  • Radiation Pyrometers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱型赤外線センサの一
つとして用いられているサーモパイルに関するものであ
り、さらに詳しくは入射した赤外線を赤外線吸収膜にお
いて熱に変換し、この熱により生じる直列に接続された
熱電対の熱起電力から赤外線を検知する赤外線検知用の
サーモパイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】サーモパイルは、熱電対を直列に多数接
続することにより、その感度の向上を図ったものであ
り、熱型赤外線センサとして用いられている。このサー
モパイルの一般的な構成は、例えば米国特許第5056
929号明細書に示されているものがある。この従来例
は図4、図5に示すようにシリコンのマイクロ加工技術
を用いて作製したブリッジ型の基板1上に、熱電対をな
す2種類の材料2、3が基板1の薄膜部4に温接点部
6、ヒートシンク部5に冷接点部7が配置されるように
直列に交互に形成され、更に薄膜部4の一部を覆って赤
外線の吸収効率を上げるための赤外線吸収膜8が形成さ
れたものとなっている。
【0003】このようなサーモパイルの赤外線検知のメ
カニズムは、以下のようになっている。まず、初期状態
はサーモパイルに赤外線が入ってこない状態にあり、温
接点部6と冷接点部7が同じ温度であったとする。この
状態から、サーモパイルに赤外線が入射すると、赤外線
吸収膜8上で赤外線が熱に変換され、温接点部6と冷接
点部7との間に温度差ができ、温接点部6の熱が冷接点
部7へと流れ出す。更に、この冷接点部7に流れてきた
熱はヒートシンク部5に吸収されていく。このような熱
の流れは、温接点部6と冷接点部7の温度差がある値に
なると、平衡状態に達する。このときサーモパイルは、
この温接点部6と冷接点部7の温度差に応じた熱起電力
を発揮し、この熱起電力から入射した赤外線を検知する
のである。
【0004】前記のことから分かるように、サーモパイ
ルの感度は、入射した赤外線量に対応して生じる温接点
部と冷接点部の温度差によって決定されるが、半導体製
造技術を駆使して製造されるため、コスト低下のために
阻止の小型化が重要である。
【0005】そのため、小型素子の実装に有利なワイヤ
ボンディングが用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら素子製造
において、熱電対材料とパット電極材料の密着性が悪
く、それらの接合部が高抵抗になり実用が困難という問
題が生じた。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みて為されたもの
で、その目的とするところは、熱電対をなす材料とパッ
ト電極の間の中間層により密着性を改善して高抵抗化を
防止し、更にバリヤ層により中間層材料のパット電極へ
の拡散を防止して経時的に素子抵抗を安定化させたサー
モパイルを提供するにある。
【0008】
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、シリコンのマイクロ加工技術を
用いて作製したブリッジ型基板上に、熱電対をなす2種
類の材料が、基板の薄膜部に温接点、ヒートシンク部に
冷接点が配置されるように直列に交互に接合され、前記
熱電対と異なる材料からなるワイヤボンディング用のパ
ット電極が前記熱電対材料と重なるように接続され、且
つ基板の一部或いは全部を覆う赤外線吸収膜が形成され
ているサーモパイルにおいて、前記接合部の前記熱電対
材料とワイヤボンディング用のパット電極との間に、前
記熱電対材料とワイヤボンディング用のパット電極の材
料とは異なる導電材料からなる中間層を介在させたもの
である。
【0010】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、前記熱電対がBi、Sbからなり、前記パット電
極材料がAlからなり、前記中間層がAgから成るもの
である。
【0011】
【0012】請求項の発明では、前記バリヤ層がTi
から成るものである。
【0013】
【作用】請求項1の発明によれば、接合部の熱電対材料
とワイヤボンディング用のパット電極との間に、熱電対
材料とワイヤボンディング用のパット電極の材料とは異
なる導電材料からなる中間層を介在させたので、該中間
層により密着性が改善されて高抵抗化を防止することが
できる。また前記中間層と前記パット電極の間に前記中
間層材料の拡散防止のためのバリヤ層を設けてあるの
で、該バリヤ層により中間層材料のパット電極への拡散
を防止することができ、経時的に素子抵抗を安定化させ
ることができる。
【0014】請求項2,3の発明は、請求項1の発明の
実施態様である。
【0015】
【0016】
【実施例】まず実施例を説明する前に本発明の参照例を
説明する。
【0017】(参照例)図1は本参照例のサーモパイル
の上面図を示し、図2は本参照例のパット電極と熱電対
材料の接合部の図1におけるX−Y断面を示している。
【0018】基板10は、異方性エッチングを利用し
て、薄膜部20とヒートシンク部30とからなるブリッ
ジ型に加工されたシリコン基板により構成される。薄膜
部20は周囲への熱伝導を抑えるため、熱伝導率が小さ
いシリコンの窒化膜や窒化膜の複合膜から成るように構
成されている。この薄膜部20の膜厚をできるだけ薄く
することによって、薄膜部20の熱容量を小さくし、サ
ーモパイルの応答速度を向上させることもできる。
【0019】このような基板10上に、スパッタリング
や真空蒸着の薄膜形成法により例えばBi薄膜70及び
Sb薄膜80とを交互になるようにして直列接合する形
で成膜することにより、熱電対パターンを形成してい
る。この熱電対パターンはフォトリソグラフィック技術
を利用したパターニングにより温接点部90が薄膜部2
0上に、冷接点部100がヒートシンク部30上に配置
されるように形成している。熱電対材料としてはBiと
Sbとの組み合わせに特に限定されるものではなく、テ
ルルとインジウムアンチモン等の熱起電力を発揮する組
み合わせの材料であれば、その他のものでも良い。
【0020】そして熱電対パターン形成部の両端に位置
する基板10上には、サーモパイルの出力を外部に取り
出すためのワイヤボンディング用のAl膜からなるパッ
ト電極110をスパッタリングや真空蒸着等の薄膜形成
法とフォトリソグラフィック技術とを利用したパターニ
ングにより形成して、該パット電極110を熱電対パタ
ーンの両端の薄膜70又は80に中間層40を図2に示
すように介在させて接合している。この中間層40はパ
ット電極110と熱電対材料との接合部における密着性
を高め熱電対材料の剥離を防止するためのもので、パッ
ト電極110及び熱電対材料とは異なる導電材料、例え
ばAg薄膜からなる。
【0021】そしてこれらパット電極110、熱電対パ
ターンの形成後、基板10を異方性エッチングしてブリ
ッジ型の構造とし、赤外線吸収膜120を、基板10の
熱電対パターンを形成した面に形成している。
【0022】(実施)本実施例は、参照例の構成にお
いて、サーモパイルの出力を外部に取り出すためのワイ
ヤボンディング用のA1膜からなるパット電極110
を、熱電対パターン形成部の両端に形成した後、図3に
示すようにパット電極110と中間層40との間に中間
層40の材料が拡散するのを防止するためにTi膜から
なるバリヤ層50をフォトリソグラフィック技術により
パターン形成している。その他の構成は参照例と同じで
あるため説明は省略する。
【0023】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、接合部の熱電
対材料とワイヤボンディング用のパット電極との間に、
熱電対材料とワイヤボンディング用のパット電極の材料
とは異なる導電材料からなる中間層を介在させたので、
該中間層により密着性が改善されて高抵抗化を防止する
ことができるという効果がある。
【0024】また前記中間層と前記パット電極の間に前
記中間層材料の拡散防止のためのバリヤ層を設けて成る
ので、該バリヤ層により中間層材料のパット電極への拡
散を防止することができ、経時的に素子抵抗を安定化さ
せることができ、その結果ワイヤボンディングによる素
子実装が可能となり、また素子の小型化や低コスト化が
実現される他に、素子の抵抗値の安定化により感度特性
を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参照例の平面図である。
【図2】同上の図1のX−Y断面図である。
【図3】本発明の実施例の断面図である。
【図4】従来例の一部省略せる平面図である。
【図5】同上の図4のX−Y断面図である。
【符号の説明】
10 基板 20 薄膜部 30 ヒートシンク部 40 中間部 50 バリヤ層 70 Bi薄膜 70 Sb薄膜 90 温接点部 100 冷接点部 110 パット電極 120 赤外線吸収膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 35/32 G01J 1/02 G01J 5/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコンのマイクロ加工技術を用いて作製
    したブリッジ型基板上に、熱電対をなす2種類の材料
    が、基板の薄膜部に温接点、ヒートシンク部に冷接点が
    配置されるように直列に交互に接合され、前記熱電対と
    異なる材料からなるワイヤボンディング用のパット電極
    が前記熱電対材料と重なるように接続され、且つ基板の
    一部或いは全部を覆う赤外線吸収膜が形成されているサ
    ーモパイルにおいて、前記接合部の前記熱電対材料とワ
    イヤボンディング用のパット電極との間に、前記熱電対
    材料とワイヤボンディング用のパット電極の材料とは異
    なる導電材料からなる中間層を介在させ、前記中間層と
    前記パット電極の間に前記中間層材料の拡散防止のため
    のバリヤ層を設けたことを特徴とするサーモパイル。
  2. 【請求項2】前記熱電対がBi、Sbからなり、前記パ
    ット電極材料がA1からなり、前記中間層がAgから成
    ることを特徴とする請求項1記載のサーモパイル。
  3. 【請求項3】前記バリヤ層がTiから成ることを特徴と
    する請求項1記載のサーモパイル。
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