JP2811709B2 - 赤外線センサ - Google Patents
赤外線センサInfo
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Landscapes
- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
- Radiation Pyrometers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱型赤外線センサに関する。
(従来の技術) 従来この種の赤外線センサは、第2図に示すように金
属又は半導体又は金属11と半導体12のパターン3を支持
し、かつ、シリコンエッチング液に対し耐腐蝕性を持
ち、ストッパーとして働く絶縁物の薄膜20と、前記薄膜
上に絶縁膜4を介して形成した赤外線吸収率の高い吸収
層9と、前記薄膜を周囲から支持しているシリコン基板
1から成るダイアフラム構造を有していた。前記吸収層
9は、前記薄膜4の表面に金属を蒸着するか又は前記薄
膜部の中間に吸収率の高い金属層をはさみ込む構造とな
っていた。
属又は半導体又は金属11と半導体12のパターン3を支持
し、かつ、シリコンエッチング液に対し耐腐蝕性を持
ち、ストッパーとして働く絶縁物の薄膜20と、前記薄膜
上に絶縁膜4を介して形成した赤外線吸収率の高い吸収
層9と、前記薄膜を周囲から支持しているシリコン基板
1から成るダイアフラム構造を有していた。前記吸収層
9は、前記薄膜4の表面に金属を蒸着するか又は前記薄
膜部の中間に吸収率の高い金属層をはさみ込む構造とな
っていた。
又、前記薄膜を周囲から支持しているシリコン基板に
入射する赤外線を防ぐ措置は取られていなかった。(例
えば信学技報ED80−26『温度測定用赤外センサ』(1980
年)、信学技法ED83−134『Siレンズ付遠赤外センサ』
(1983年)、センサ技術1986年7月号(Vo.6,No.8)
『サーモパイル』P66〜68)。
入射する赤外線を防ぐ措置は取られていなかった。(例
えば信学技報ED80−26『温度測定用赤外センサ』(1980
年)、信学技法ED83−134『Siレンズ付遠赤外センサ』
(1983年)、センサ技術1986年7月号(Vo.6,No.8)
『サーモパイル』P66〜68)。
(発明が解決しようとする課題) 上述した従来の赤外線センサは、金属を蒸着して前述
の吸収層を製造するため、半導体集積回路の製造プロセ
スには、適合性が悪い。つまり金属自体が製造プロセス
の中で汚染源となってしまい、金属蒸着後は通常のICと
同じ製造ラインを使うことが困難となる。又、金属を蒸
着して製造した吸収層は熱伝導性が良いため、薄膜部分
の熱がヒートシンク部に逃げ易くなりヒートシンク部と
の温度差が保てなくなるという欠点がある。
の吸収層を製造するため、半導体集積回路の製造プロセ
スには、適合性が悪い。つまり金属自体が製造プロセス
の中で汚染源となってしまい、金属蒸着後は通常のICと
同じ製造ラインを使うことが困難となる。又、金属を蒸
着して製造した吸収層は熱伝導性が良いため、薄膜部分
の熱がヒートシンク部に逃げ易くなりヒートシンク部と
の温度差が保てなくなるという欠点がある。
又、デバイス表層のうち、前記の吸収層が無いヒート
シンク部分にも赤外線が入射してヒートシンクの温度が
上昇するため、薄膜部分との正確な温度差が測定できな
いという欠点もある。
シンク部分にも赤外線が入射してヒートシンクの温度が
上昇するため、薄膜部分との正確な温度差が測定できな
いという欠点もある。
(課題を解決するための手段) 本発明の赤外線センサは、金属又は半導体又は金属と
半導体の両方のパターンを支持し、かつ半導体エッチン
グ液に対し耐腐蝕性を持つ絶縁物の薄膜と、前記薄膜上
にあって、屈折率が表層に行くにつれて小さくなるよう
な半導体膜の赤外線吸収層と、前記薄膜を周囲から支持
している半導体基板からなるダイアフラム構造を持つ。
また本発明は赤外線吸収層が無い部分に、赤外線反射率
の高い金属膜を有している。
半導体の両方のパターンを支持し、かつ半導体エッチン
グ液に対し耐腐蝕性を持つ絶縁物の薄膜と、前記薄膜上
にあって、屈折率が表層に行くにつれて小さくなるよう
な半導体膜の赤外線吸収層と、前記薄膜を周囲から支持
している半導体基板からなるダイアフラム構造を持つ。
また本発明は赤外線吸収層が無い部分に、赤外線反射率
の高い金属膜を有している。
(発明の効果) 以上説明したように、請求項1に記載の本発明はダイ
アフラム構造を有する赤外線センサの吸収層として、金
属の代わりに、金属よりも熱伝導率が低い半導体の薄膜
を使うので吸収層を形成したあとも通常の半導体集積回
路の製造ラインを使うことが十分可能となった。又、吸
収層の屈折率を、表側になるに従って小さくしているの
で、表側から入射した赤外線の吸収率が従来よりも高く
できる。
アフラム構造を有する赤外線センサの吸収層として、金
属の代わりに、金属よりも熱伝導率が低い半導体の薄膜
を使うので吸収層を形成したあとも通常の半導体集積回
路の製造ラインを使うことが十分可能となった。又、吸
収層の屈折率を、表側になるに従って小さくしているの
で、表側から入射した赤外線の吸収率が従来よりも高く
できる。
また請求項2に記載の発明では最上層にある反射率の
高い金属膜がヒートシンク部への赤外線入射を防ぐの
で、薄膜部分の温度上昇分が従来よりも正確に測定でき
る。
高い金属膜がヒートシンク部への赤外線入射を防ぐの
で、薄膜部分の温度上昇分が従来よりも正確に測定でき
る。
(実施例) 次に本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。第1図に吸収層が3層の場合の赤外線センサの上面
図と断面図を示す。半導体と金属のパターン3を支持
し、シリコンエッチング液に対して耐腐蝕性を持ち、ス
トッパーとして働くシリコン窒化膜の薄膜2と、半導体
と金属のパターン3の上にあってパターン3の保護と絶
縁を兼ねているSiO2膜などの絶縁膜4と、絶縁膜4の上
にあり、かつ、シリコン基板1に穿けた空洞の真上に位
置する部分に、屈折率n1,n2,n3のポリシリコン層5,6,7
を積層している。ポリシリコン層5,6,7は、不純物のド
ーピングにより、屈折率がそれぞれn1,n2,n3,となって
いる。屈折率n1,n2,n3の大小関係は、n1>n2>n3であ
る。
る。第1図に吸収層が3層の場合の赤外線センサの上面
図と断面図を示す。半導体と金属のパターン3を支持
し、シリコンエッチング液に対して耐腐蝕性を持ち、ス
トッパーとして働くシリコン窒化膜の薄膜2と、半導体
と金属のパターン3の上にあってパターン3の保護と絶
縁を兼ねているSiO2膜などの絶縁膜4と、絶縁膜4の上
にあり、かつ、シリコン基板1に穿けた空洞の真上に位
置する部分に、屈折率n1,n2,n3のポリシリコン層5,6,7
を積層している。ポリシリコン層5,6,7は、不純物のド
ーピングにより、屈折率がそれぞれn1,n2,n3,となって
いる。屈折率n1,n2,n3の大小関係は、n1>n2>n3であ
る。
又、絶縁膜4の上で、かつ、ポリシリコン層5,6,7が
無い部分に、赤外線反射率の高いアルミ等の金属層8が
ある。金属層8は、シリコン基板1への赤外線入射を減
少させ、シリコン基板1の温度上昇を防いでいる。
無い部分に、赤外線反射率の高いアルミ等の金属層8が
ある。金属層8は、シリコン基板1への赤外線入射を減
少させ、シリコン基板1の温度上昇を防いでいる。
薄膜の上面で、対角線上に穿いている細長いスリット
状の1本の穴は、シリコン基板1をエッチングして空洞
を作るのに必要なもので、エッチング液を浸入させるた
めのものである。
状の1本の穴は、シリコン基板1をエッチングして空洞
を作るのに必要なもので、エッチング液を浸入させるた
めのものである。
前記半導体と金属のパターン3はサーモパイルを為し
ており、熱電能の異なる2種類の熱電材料11,12(ここ
ではp型ポリシリコンとn型ポリシリコン)を、アルミ
等の金属からなる接点部13を介し、交互に接続したもの
である。2種類の熱電材料11,12は各1本ずつで1対の
熱電対を為す合計12対の熱電対を直列に接続している。
又、1対の熱電対の両端は、一方を前記薄膜で空洞上部
にある部分、即ち温接点側に、もう一方を、前記薄膜で
シリコン基板1に支持され、かつ、金属層8で遮光され
ている部分、即ち、冷接点側に配置してある。
ており、熱電能の異なる2種類の熱電材料11,12(ここ
ではp型ポリシリコンとn型ポリシリコン)を、アルミ
等の金属からなる接点部13を介し、交互に接続したもの
である。2種類の熱電材料11,12は各1本ずつで1対の
熱電対を為す合計12対の熱電対を直列に接続している。
又、1対の熱電対の両端は、一方を前記薄膜で空洞上部
にある部分、即ち温接点側に、もう一方を、前記薄膜で
シリコン基板1に支持され、かつ、金属層8で遮光され
ている部分、即ち、冷接点側に配置してある。
第3図は、前記薄膜を含む正方形のセル10を2次元ア
レイ化した場合の実施例である。図の下側に前記薄膜部
の拡大図を示す。熱電能の異なる2種類の熱電材料11,1
2を接点部13を介して交互に接続したものであり、2種
類の熱電材料11,12は各1本ずつで1対の熱電対を為す
合計8対の熱電対を直列に接続している。又、1つのセ
ル中には、上記薄膜の他に、MOSFETやCCDなどの走査回
路14を含むので、上記薄膜はセル10内部の、端の方に位
置している。なおこの実施例では熱電能の異なる2種類
の材料として半導体を用いたが、異種の金属、金属と半
導体でもよい。
レイ化した場合の実施例である。図の下側に前記薄膜部
の拡大図を示す。熱電能の異なる2種類の熱電材料11,1
2を接点部13を介して交互に接続したものであり、2種
類の熱電材料11,12は各1本ずつで1対の熱電対を為す
合計8対の熱電対を直列に接続している。又、1つのセ
ル中には、上記薄膜の他に、MOSFETやCCDなどの走査回
路14を含むので、上記薄膜はセル10内部の、端の方に位
置している。なおこの実施例では熱電能の異なる2種類
の材料として半導体を用いたが、異種の金属、金属と半
導体でもよい。
第4図は、前記薄膜を含む正方形のセル10を2次元ア
レイ化した場合の実施例である。図の下側に前記薄膜部
の拡大図を示す。薄膜上にある、つづら折り状のパター
ン3はボロメータであり、電気抵抗値の温度係数が大き
い導電対から成っている。ボロメータパターンは全て、
薄膜の領域におさまっており、赤外線入射を正確に測定
している。又、1つのセル中には、上記薄膜の他にMOSF
ETやCCDなどの走査回路14を含むので、上記薄膜はセル1
0内部の端の方に位置している。
レイ化した場合の実施例である。図の下側に前記薄膜部
の拡大図を示す。薄膜上にある、つづら折り状のパター
ン3はボロメータであり、電気抵抗値の温度係数が大き
い導電対から成っている。ボロメータパターンは全て、
薄膜の領域におさまっており、赤外線入射を正確に測定
している。又、1つのセル中には、上記薄膜の他にMOSF
ETやCCDなどの走査回路14を含むので、上記薄膜はセル1
0内部の端の方に位置している。
また図示はしないが本発明は焦電型の赤外線センサに
対しても適用できる。
対しても適用できる。
また請求項2の発明においては吸収層は従来のような
金属層を用いてもよい。
金属層を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】 第1図(a),(b)はそれぞれ本発明で吸収層が3層
の場合の上面図と断面図である。 第2図(a),(b)はそれぞれ従来の赤外線吸収層を
有する赤外線センサの上面図と断面図である。 第3図は、本発明の赤外線吸収層と、赤外線反射率の高
い金属膜を有する赤外線センサを2次元アレイ化したも
のを示す平面図である。図の下側に薄膜部の拡大図を示
す。薄膜上のパターンはサーモパイルである。 第4図は、本発明の赤外線吸収層と、赤外線反射率の高
い金属膜を有する赤外線センサを2次元アレイ化したも
のを示す平面図である。図の下側に薄膜部の拡大図を示
す。薄膜上のパターンはボロメータである。 1……シリコン基板、2……シリコン窒化膜、 3……パターン、4,20……絶縁膜、 5……屈折率n1のポリシリコン層、 6……屈折率n2のポリシリコン層、 7……屈折率n3のポリシリコン層、8……金属層、 9……金属層、10……セル、11……熱電材料、 12……熱電材料、13……接点部、 14……走査回路。
の場合の上面図と断面図である。 第2図(a),(b)はそれぞれ従来の赤外線吸収層を
有する赤外線センサの上面図と断面図である。 第3図は、本発明の赤外線吸収層と、赤外線反射率の高
い金属膜を有する赤外線センサを2次元アレイ化したも
のを示す平面図である。図の下側に薄膜部の拡大図を示
す。薄膜上のパターンはサーモパイルである。 第4図は、本発明の赤外線吸収層と、赤外線反射率の高
い金属膜を有する赤外線センサを2次元アレイ化したも
のを示す平面図である。図の下側に薄膜部の拡大図を示
す。薄膜上のパターンはボロメータである。 1……シリコン基板、2……シリコン窒化膜、 3……パターン、4,20……絶縁膜、 5……屈折率n1のポリシリコン層、 6……屈折率n2のポリシリコン層、 7……屈折率n3のポリシリコン層、8……金属層、 9……金属層、10……セル、11……熱電材料、 12……熱電材料、13……接点部、 14……走査回路。
Claims (2)
- 【請求項1】金属又は半導体又は金属と半導体の両方の
パターンを支持し、かつ、半導体エッチング液に対し耐
腐蝕性を持つ、絶縁物の薄膜と、前記薄膜上にある赤外
線吸収率の高い吸収層と、前記薄膜を周囲から支持して
いる半導体基板から成るダイアフラム構造を有する熱型
赤外線センサにおいて、前記の吸収層として屈折率が表
層に行くにつれて小さくなる半導体膜であることを特徴
とする特徴とする熱型赤外線センサ。 - 【請求項2】金属又は半導体又は金属と半導体の両方の
パターンを支持し、かつ、半導体エッチング液に対し耐
腐蝕性を持つ、ストッパーとして働く絶縁物の薄膜と、
前記薄膜上にある赤外線吸収率の高い吸収層と、前記薄
膜を周囲から支持している半導体基板から成るダイアフ
ラム構造を有する熱型赤外線センサにおいて、デバイス
表層のうち、前記の吸収層は空隙によって囲まれてお
り、かつ前記空隙を囲むようにして赤外線反射率が高い
金属の膜があることを特徴とする熱型赤外線センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1024853A JP2811709B2 (ja) | 1989-02-03 | 1989-02-03 | 赤外線センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1024853A JP2811709B2 (ja) | 1989-02-03 | 1989-02-03 | 赤外線センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02205730A JPH02205730A (ja) | 1990-08-15 |
JP2811709B2 true JP2811709B2 (ja) | 1998-10-15 |
Family
ID=12149771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1024853A Expired - Lifetime JP2811709B2 (ja) | 1989-02-03 | 1989-02-03 | 赤外線センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2811709B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0566156B1 (en) * | 1992-04-17 | 1997-08-27 | Terumo Kabushiki Kaisha | Infrared sensor and method for production thereof |
US5583058A (en) * | 1992-09-17 | 1996-12-10 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Infrared detection element array and method for fabricating the same |
KR100313909B1 (ko) * | 1999-11-22 | 2001-11-17 | 구자홍 | 적외선 센서 및 그 제조방법 |
JP2003207391A (ja) * | 2002-01-17 | 2003-07-25 | Nissan Motor Co Ltd | 赤外線検知素子とその製造方法及びその製造装置 |
JP5406083B2 (ja) * | 2010-03-15 | 2014-02-05 | セイコーインスツル株式会社 | サーモパイル型赤外線センサおよびその製造方法 |
JP5406082B2 (ja) * | 2010-03-15 | 2014-02-05 | セイコーインスツル株式会社 | サーモパイル型赤外線センサおよびその製造方法 |
JP2022030781A (ja) * | 2020-08-07 | 2022-02-18 | オムロン株式会社 | サーモパイル型センサ |
-
1989
- 1989-02-03 JP JP1024853A patent/JP2811709B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02205730A (ja) | 1990-08-15 |
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