JP2001203399A - 赤外線センサ - Google Patents
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Landscapes
- Radiation Pyrometers (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 薄膜熱電対を構成するアンチモン薄膜と基板
の表面に形成された下地層との間に密着層を介在させ、
これにより密着性を改善して素子構造を安定させた赤外
線センサを提供すること。 【解決手段】 入射した赤外線を熱に変換し、その熱に
よる温度変化を薄膜熱電対で検出する赤外線センサであ
って、熱電性薄膜の一方がアンチモン薄膜5であり、前
記アンチモン薄膜5とセンサの基板1の表面に形成され
た下地層4との間にチタン、ニッケル、アルミニウムの
何れかの薄膜9を介在させた構造とする。
の表面に形成された下地層との間に密着層を介在させ、
これにより密着性を改善して素子構造を安定させた赤外
線センサを提供すること。 【解決手段】 入射した赤外線を熱に変換し、その熱に
よる温度変化を薄膜熱電対で検出する赤外線センサであ
って、熱電性薄膜の一方がアンチモン薄膜5であり、前
記アンチモン薄膜5とセンサの基板1の表面に形成され
た下地層4との間にチタン、ニッケル、アルミニウムの
何れかの薄膜9を介在させた構造とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は赤外線センサに関
し、詳述するなら赤外線を熱エネルギーに変換し、それ
による温度変化を直列に接続された薄膜熱電対で関知す
る、熱型赤外線センサに関する。
し、詳述するなら赤外線を熱エネルギーに変換し、それ
による温度変化を直列に接続された薄膜熱電対で関知す
る、熱型赤外線センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱型赤外線センサとして典型的な
ものとしては、図3及び図4に示したような薄膜熱電対
を多数直列に配列したサーモパイルがある。図3は平面
図、図4は図3の4−4断面図である。
ものとしては、図3及び図4に示したような薄膜熱電対
を多数直列に配列したサーモパイルがある。図3は平面
図、図4は図3の4−4断面図である。
【0003】本従来例の赤外線センサは、シリコンのマ
イクロ加工技術を用いて成形されたブリッジ型の基板2
1上に、熱電対を成す異なった熱電材料である第一の熱
電性薄膜22及び第二の熱電性薄膜23が、前記基板2
1の表面に配設された下地層24上の中央部には温接点
25が配置され、前記基板21のヒートシンク部21A
の上方で前記温接点25の両側方には冷接点26が配置
されるように交互に直列に形成されている。
イクロ加工技術を用いて成形されたブリッジ型の基板2
1上に、熱電対を成す異なった熱電材料である第一の熱
電性薄膜22及び第二の熱電性薄膜23が、前記基板2
1の表面に配設された下地層24上の中央部には温接点
25が配置され、前記基板21のヒートシンク部21A
の上方で前記温接点25の両側方には冷接点26が配置
されるように交互に直列に形成されている。
【0004】そして、熱電対パターン形成部の両端に位
置する基板21上には、赤外線センサの出力を外部に取
り出すためのワイヤボンディング用のアルミニウム若し
くはアルミ合金膜からなるパッド27が形成されてい
る。
置する基板21上には、赤外線センサの出力を外部に取
り出すためのワイヤボンディング用のアルミニウム若し
くはアルミ合金膜からなるパッド27が形成されてい
る。
【0005】このように形成された赤外線センサは、温
接点25に入射した入射赤外線28によって発熱して冷
接点26との間に温度差が生じるため、この温度差に見
合った電位差が発生することによって赤外線の入射を感
知する構成となっている。
接点25に入射した入射赤外線28によって発熱して冷
接点26との間に温度差が生じるため、この温度差に見
合った電位差が発生することによって赤外線の入射を感
知する構成となっている。
【0006】また、センシングの感度を上げるために、
図示はしていないが、温接点25上に金黒などの赤外線
吸収率が高い薄膜を成膜しているのが通常である。
図示はしていないが、温接点25上に金黒などの赤外線
吸収率が高い薄膜を成膜しているのが通常である。
【0007】そして、薄膜熱電対を構成する薄膜の熱電
材料としては、優れた熱電性能を有し、かつ成膜が容易
なアンチモンとビスマスの組み合わせが用いられている
ことが多い。
材料としては、優れた熱電性能を有し、かつ成膜が容易
なアンチモンとビスマスの組み合わせが用いられている
ことが多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、素子構
造において、前記一方の熱電材料であるアンチモンは、
前記基板21の表面に形成された下地層を構成する薄膜
部24に多用されている二酸化珪素(SiO2 )や四窒
化三珪素(Si3N4)等との密着性が悪いためパターン
部分に剥離等の破損が生じやすく、高感度化に必要な素
子構造の細密化が困難であった。さらに前記アンチモン
と下地層を構成する材料との密着性の悪さが歩留まりを
低下させ、赤外線センサの価格を高くしていた。
造において、前記一方の熱電材料であるアンチモンは、
前記基板21の表面に形成された下地層を構成する薄膜
部24に多用されている二酸化珪素(SiO2 )や四窒
化三珪素(Si3N4)等との密着性が悪いためパターン
部分に剥離等の破損が生じやすく、高感度化に必要な素
子構造の細密化が困難であった。さらに前記アンチモン
と下地層を構成する材料との密着性の悪さが歩留まりを
低下させ、赤外線センサの価格を高くしていた。
【0009】そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みて
創案されたもので、薄膜熱電対を構成するアンチモン薄
膜と基板の表面に形成された下地層との間に密着層を介
在させ、これにより密着性を改善して素子構造を安定さ
せた赤外線センサを提供することを目的とするものであ
る。
創案されたもので、薄膜熱電対を構成するアンチモン薄
膜と基板の表面に形成された下地層との間に密着層を介
在させ、これにより密着性を改善して素子構造を安定さ
せた赤外線センサを提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明の赤外線センサは、入射した赤外線を熱に
変換し、その熱による温度変化を薄膜熱電対で検出する
赤外線センサであって、熱電性薄膜の一方がアンチモン
薄膜であり、前記アンチモン薄膜とセンサの基板表面に
形成された下地層との間にチタン、ニッケル、アルミニ
ウムの何れかの薄膜を介在させた構造とする。
ため、本発明の赤外線センサは、入射した赤外線を熱に
変換し、その熱による温度変化を薄膜熱電対で検出する
赤外線センサであって、熱電性薄膜の一方がアンチモン
薄膜であり、前記アンチモン薄膜とセンサの基板表面に
形成された下地層との間にチタン、ニッケル、アルミニ
ウムの何れかの薄膜を介在させた構造とする。
【0011】本発明の構造の赤外線センサによれば、薄
膜熱電対を構成する一方の熱電性薄膜であるアンチモン
薄膜と下地層としての薄膜部を構成する材料との間に、
密着層としてチタン、ニッケル、アルミニウムの何れか
の薄膜を介在させた構造をとっているので、前記密着層
によりアンチモン薄膜の前記下地層への密着性が向上す
る。
膜熱電対を構成する一方の熱電性薄膜であるアンチモン
薄膜と下地層としての薄膜部を構成する材料との間に、
密着層としてチタン、ニッケル、アルミニウムの何れか
の薄膜を介在させた構造をとっているので、前記密着層
によりアンチモン薄膜の前記下地層への密着性が向上す
る。
【0012】また、本発明において、前記密着層として
チタン薄膜を採用した場合、前記チタン薄膜の厚さは、
最小で0.001μm、最大で前記アンチモン薄膜の厚
さを越えない範囲であるものとする。
チタン薄膜を採用した場合、前記チタン薄膜の厚さは、
最小で0.001μm、最大で前記アンチモン薄膜の厚
さを越えない範囲であるものとする。
【0013】さらに、本発明において、前記密着層とし
てニッケル薄膜を採用した場合、前記ニッケル薄膜の厚
さは、最小で0.001μm、最大で前記アンチモン薄
膜の厚さの1/6を越えない範囲であるものとする。
てニッケル薄膜を採用した場合、前記ニッケル薄膜の厚
さは、最小で0.001μm、最大で前記アンチモン薄
膜の厚さの1/6を越えない範囲であるものとする。
【0014】そして、本発明において、前記密着層とし
てアルミニウム薄膜を採用した場合、前記アルミニウム
薄膜の厚さは、最小で0.001μm、最大で前記アン
チモン薄膜の厚さの1/15を越えない範囲であるもの
とする。
てアルミニウム薄膜を採用した場合、前記アルミニウム
薄膜の厚さは、最小で0.001μm、最大で前記アン
チモン薄膜の厚さの1/15を越えない範囲であるもの
とする。
【0015】このような実施態様の構造とすることでチ
タン、ニッケル、アルミニウムの薄膜はそれぞれ十分な
密着性を付与する密着層として機能することとなり、良
好な熱電対の熱電性能を示す赤外線センサとすることが
できる。
タン、ニッケル、アルミニウムの薄膜はそれぞれ十分な
密着性を付与する密着層として機能することとなり、良
好な熱電対の熱電性能を示す赤外線センサとすることが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の請求項1の構成
を成す赤外線センサの断面模式図であり、図2は、本発
明の請求項1による赤外線センサの平面模式図である。
図1は図2の1−1断面に相当する。
を成す赤外線センサの断面模式図であり、図2は、本発
明の請求項1による赤外線センサの平面模式図である。
図1は図2の1−1断面に相当する。
【0017】本実施形態の赤外線センサの基板1は陽極
酸化及び熱酸化による多孔性酸化シリコン2とヒートシ
ンクとして作用するシリコン基板3とにより構成されて
いる。前記多孔性酸化シリコン2の厚さを出来るだけ厚
くすることによって、シリコン基板3のヒートシンク部
3Aへの熱の流入を少なくし、センサの感度を向上させ
ることができる。
酸化及び熱酸化による多孔性酸化シリコン2とヒートシ
ンクとして作用するシリコン基板3とにより構成されて
いる。前記多孔性酸化シリコン2の厚さを出来るだけ厚
くすることによって、シリコン基板3のヒートシンク部
3Aへの熱の流入を少なくし、センサの感度を向上させ
ることができる。
【0018】そして、前記基板1の表面には、二酸化珪
素から構成される薄膜部としての下地層4が形成されて
おり、この下地層4上には、アンチモン薄膜5とビスマ
ス薄膜6によって構成される薄膜熱電対が形成されてい
る。
素から構成される薄膜部としての下地層4が形成されて
おり、この下地層4上には、アンチモン薄膜5とビスマ
ス薄膜6によって構成される薄膜熱電対が形成されてい
る。
【0019】前記アンチモン薄膜5とビスマス薄膜6
は、スパッタや真空蒸着法などの薄膜形成技術により直
列に交互になるようなパターニングを施して成膜されて
おり、薄膜熱電対は、温接点7が熱的絶縁層として働く
多孔性酸化シリコン2上に位置し、冷接点8がヒートシ
ンクとして働くシリコン基板3のヒートシンク部3A上
に位置するように形成されている。なお、前記ビスマス
薄膜6は、アンチモン薄膜5と組み合わせて熱起電力を
生じることのできる任意の熱電性薄膜に置き換えること
ができる。
は、スパッタや真空蒸着法などの薄膜形成技術により直
列に交互になるようなパターニングを施して成膜されて
おり、薄膜熱電対は、温接点7が熱的絶縁層として働く
多孔性酸化シリコン2上に位置し、冷接点8がヒートシ
ンクとして働くシリコン基板3のヒートシンク部3A上
に位置するように形成されている。なお、前記ビスマス
薄膜6は、アンチモン薄膜5と組み合わせて熱起電力を
生じることのできる任意の熱電性薄膜に置き換えること
ができる。
【0020】また、前記下地層4については、薄膜熱電
対の温接点7部分における熱的絶縁の方法によってその
材料が異なる。例えば、シリコンのマイクロ加工技術を
用いた、いわゆるダイヤフラム構造においては、例えば
二酸化珪素、四窒化三珪素、またはそれらの組み合わせ
等の電気絶縁性の薄膜が用いられ、多孔性シリコンや多
孔性酸化シリコン等の多孔質体を熱的絶縁物として用い
る場合には多孔質体上を被覆する薄膜、もしくは多孔質
体及び基板となる。
対の温接点7部分における熱的絶縁の方法によってその
材料が異なる。例えば、シリコンのマイクロ加工技術を
用いた、いわゆるダイヤフラム構造においては、例えば
二酸化珪素、四窒化三珪素、またはそれらの組み合わせ
等の電気絶縁性の薄膜が用いられ、多孔性シリコンや多
孔性酸化シリコン等の多孔質体を熱的絶縁物として用い
る場合には多孔質体上を被覆する薄膜、もしくは多孔質
体及び基板となる。
【0021】そして、本実施形態の赤外線センサにおい
ては、前記下地層4と前記アンチモン薄膜5との間には
密着層9が介在されている。この密着層9は下地層4と
アンチモン薄膜5との接合部における密着性を高め、ア
ンチモン薄膜5の剥離を防ぐためのものであり、チタ
ン、ニッケル、アルミニウムの何れかの薄膜からなる。
前述のように、アンチモン薄膜5は下地層4との密着性
が悪いが、下地層4とアンチモン薄膜5との間に密着層
9としてチタン、ニッケル、アルミニウムの何れかの薄
膜を介在させることによって、下地層4との密着性を飛
躍的に向上させることができる。但し、密着層9の膜厚
が薄すぎると下地層4とアンチモン薄膜5との十分な密
着力が得られない。また、密着層9の膜厚が厚すぎると
密着層9による電気伝導が主になり、熱電対の熱電性能
が低下してしまう。そこで、密着層9の厚さは、下地層
4とアンチモン薄膜5との間に充分な密着性を付与する
ことができ、アンチモン薄膜5の電気抵抗値より高抵抗
であるような範囲とすることが必要となる。
ては、前記下地層4と前記アンチモン薄膜5との間には
密着層9が介在されている。この密着層9は下地層4と
アンチモン薄膜5との接合部における密着性を高め、ア
ンチモン薄膜5の剥離を防ぐためのものであり、チタ
ン、ニッケル、アルミニウムの何れかの薄膜からなる。
前述のように、アンチモン薄膜5は下地層4との密着性
が悪いが、下地層4とアンチモン薄膜5との間に密着層
9としてチタン、ニッケル、アルミニウムの何れかの薄
膜を介在させることによって、下地層4との密着性を飛
躍的に向上させることができる。但し、密着層9の膜厚
が薄すぎると下地層4とアンチモン薄膜5との十分な密
着力が得られない。また、密着層9の膜厚が厚すぎると
密着層9による電気伝導が主になり、熱電対の熱電性能
が低下してしまう。そこで、密着層9の厚さは、下地層
4とアンチモン薄膜5との間に充分な密着性を付与する
ことができ、アンチモン薄膜5の電気抵抗値より高抵抗
であるような範囲とすることが必要となる。
【0022】具体的には、密着層9としてチタンの薄膜
を介在させる場合、そのチタン薄膜の厚さは、最小で
0.001μm、最大で前記アンチモン薄膜の厚さを越
えない範囲のものとする。同様に、ニッケルの薄膜を介
在させる場合は、そのニッケル薄膜の厚さは、最小で
0.001μm、最大で前記アンチモン薄膜の厚さの1
/6を越えない範囲とし、密着層3としてアルミニウム
の薄膜を介在させる場合、そのアルミニウム薄膜の厚さ
は、最小で0.001μm、最大で前記アンチモン薄膜
の厚さの1/15を越えない範囲とする。このような範
囲内の密着層9を介在させることにより、アンチモン薄
膜5の前記下地層4への密着性を向上させることができ
る。
を介在させる場合、そのチタン薄膜の厚さは、最小で
0.001μm、最大で前記アンチモン薄膜の厚さを越
えない範囲のものとする。同様に、ニッケルの薄膜を介
在させる場合は、そのニッケル薄膜の厚さは、最小で
0.001μm、最大で前記アンチモン薄膜の厚さの1
/6を越えない範囲とし、密着層3としてアルミニウム
の薄膜を介在させる場合、そのアルミニウム薄膜の厚さ
は、最小で0.001μm、最大で前記アンチモン薄膜
の厚さの1/15を越えない範囲とする。このような範
囲内の密着層9を介在させることにより、アンチモン薄
膜5の前記下地層4への密着性を向上させることができ
る。
【0023】そして、熱電対パターン形成部の両端に位
置するシリコン基板3上には、赤外線センサの出力を外
部に取り出すためのワイヤボンディング用のアルミニウ
ム若しくはアルミ合金膜からなるパッド10が形成され
ている。
置するシリコン基板3上には、赤外線センサの出力を外
部に取り出すためのワイヤボンディング用のアルミニウ
ム若しくはアルミ合金膜からなるパッド10が形成され
ている。
【0024】なお、本発明は、前述した実施の形態に限
定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能
である。
定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能
である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基板の下地層と薄膜熱電対の一方の熱電性薄膜であるア
ンチモン薄膜との間にチタン、ニッケル、アルミニウム
の何れかの薄膜を密着層として介在させたので、密着性
が改善され、その後のプロセス中に於けるアンチモン薄
膜からなるパターンの破損を防止できると共に、高歩留
まりで赤外線センサを作成することが可能となる。
基板の下地層と薄膜熱電対の一方の熱電性薄膜であるア
ンチモン薄膜との間にチタン、ニッケル、アルミニウム
の何れかの薄膜を密着層として介在させたので、密着性
が改善され、その後のプロセス中に於けるアンチモン薄
膜からなるパターンの破損を防止できると共に、高歩留
まりで赤外線センサを作成することが可能となる。
【0026】また、基板の下地層と薄膜熱電対の一方の
熱電性薄膜であるアンチモン薄膜との間にチタン薄膜を
密着層として最小で0.001μm、最大で前記アンチ
モン薄膜の厚さを越えない膜厚の範囲で介在させること
により、この密着層により密着性が改善され、その後の
プロセス中に於けるアンチモン薄膜からなるパターンの
破損を防止出来ると共に、高歩留まりで赤外線センサを
作成することが可能となる。
熱電性薄膜であるアンチモン薄膜との間にチタン薄膜を
密着層として最小で0.001μm、最大で前記アンチ
モン薄膜の厚さを越えない膜厚の範囲で介在させること
により、この密着層により密着性が改善され、その後の
プロセス中に於けるアンチモン薄膜からなるパターンの
破損を防止出来ると共に、高歩留まりで赤外線センサを
作成することが可能となる。
【0027】さらに、基板の下地層と薄膜熱電対の一方
の熱電性薄膜であるアンチモン薄膜との間にニッケル薄
膜を密着層として最小で0.001μm、最大で前記ア
ンチモン薄膜の厚さの1/6を越えない膜厚の範囲で介
在させることにより、この密着層により密着性が改善さ
れ、その後のプロセス中に於けるアンチモン薄膜からな
るパターンの破損を防止できると共に、高歩留まりで赤
外線センサを作成することが可能となる。
の熱電性薄膜であるアンチモン薄膜との間にニッケル薄
膜を密着層として最小で0.001μm、最大で前記ア
ンチモン薄膜の厚さの1/6を越えない膜厚の範囲で介
在させることにより、この密着層により密着性が改善さ
れ、その後のプロセス中に於けるアンチモン薄膜からな
るパターンの破損を防止できると共に、高歩留まりで赤
外線センサを作成することが可能となる。
【0028】さらにまた、基板の下地層と薄膜熱電対の
一方の熱電性薄膜であるアンチモン薄膜との間にアルミ
ニウム薄膜を密着層として最小で0.001μm、最大
で前記アンチモン薄膜の厚さの1/15を越えない膜厚
の範囲で介在させることにより、この密着層により密着
性が改善され、その後のプロセス中に於けるアンチモン
薄膜からなるパターンの破損を防止できると共に、高歩
留まりで赤外線センサを作成することが可能となる。
一方の熱電性薄膜であるアンチモン薄膜との間にアルミ
ニウム薄膜を密着層として最小で0.001μm、最大
で前記アンチモン薄膜の厚さの1/15を越えない膜厚
の範囲で介在させることにより、この密着層により密着
性が改善され、その後のプロセス中に於けるアンチモン
薄膜からなるパターンの破損を防止できると共に、高歩
留まりで赤外線センサを作成することが可能となる。
【0029】また、本発明において、歩留りを向上させ
ることができれば、製品を安価に提供することも可能と
なる。
ることができれば、製品を安価に提供することも可能と
なる。
【図1】 本発明の赤外線センサの一実施形態例を示す
要部断面図
要部断面図
【図2】 図1の赤外線センサの平面図
【図3】 従来の赤外線センサの一例を示す平面図
【図4】 図3の赤外線センサの要部断面図
1 基板 2 多孔性酸化シリコン(基板) 3 シリコン基板 3A ヒートシンク部 4 下地層 5 アンチモン薄膜 6 ビスマス薄膜 7 温接点 8 冷接点 9 密着層 10 パッド
Claims (4)
- 【請求項1】 入射した赤外線を熱に変換し、その熱に
よる温度変化を薄膜熱電対で検出する赤外線センサであ
って、前記熱電対を構成する薄膜の一方がアンチモン薄
膜であり、前記アンチモン薄膜とセンサの基板表面に形
成された下地層との間にチタン、ニッケル、アルミニウ
ムの何れか1つの薄膜が介在することを特徴とする赤外
線センサ。 - 【請求項2】 前記チタン薄膜の厚さは、最小で0.0
01μm、最大で前記アンチモン薄膜の厚さを越えない
範囲であることを特徴とする請求項1に記載の赤外線セ
ンサ。 - 【請求項3】 前記ニッケル薄膜の厚さは、最小で0.
001μm、最大で前記アンチモン薄膜の厚さの1/6
を越えない範囲であることを特徴とする請求項1記載の
赤外線センサ。 - 【請求項4】 前記アルミニウム薄膜の厚さは、最小で
0.001μm、最大で前記アンチモン薄膜の厚さの1
/15を越えない範囲であることを特徴とする請求項1
記載の赤外線センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000012997A JP2001203399A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | 赤外線センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000012997A JP2001203399A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | 赤外線センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001203399A true JP2001203399A (ja) | 2001-07-27 |
Family
ID=18540651
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000012997A Withdrawn JP2001203399A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | 赤外線センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001203399A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100983818B1 (ko) | 2009-09-02 | 2010-09-27 | 한국전자통신연구원 | 볼로미터용 저항재료, 이를 이용한 적외선 검출기용 볼로미터, 및 이의 제조방법 |
JP2012212838A (ja) * | 2011-03-23 | 2012-11-01 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 熱電薄膜デバイス |
JP2019216175A (ja) * | 2018-06-12 | 2019-12-19 | ヤマハ株式会社 | 熱電変換モジュール |
-
2000
- 2000-01-21 JP JP2000012997A patent/JP2001203399A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100983818B1 (ko) | 2009-09-02 | 2010-09-27 | 한국전자통신연구원 | 볼로미터용 저항재료, 이를 이용한 적외선 검출기용 볼로미터, 및 이의 제조방법 |
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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