JP2772400B2 - 柱とpc梁の接合構造 - Google Patents

柱とpc梁の接合構造

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、柱とプレキャスト(以下、「PC」と称す
る。)梁とを接合する方法に関するものであり、さら
に、詳しくは、柱の接合面から突出した、PC梁の下端筋
となる鉄筋と、PC梁の小口から突出した下端筋との接合
構造に関するものである。
「従来の技術」 複数の柱の間にPC梁を架設するコンクリート構造物が
ある。
かかる構造物の最近の施工工事においては、省力化工
法やPC複合化工法を盛んに採用している。そして、今後
もこの傾向は続くと思われる。この中で、積層工法の如
く柱とPC梁の端部をPC化する工法が一般に広く実施され
ている。当該工法を使用する場合における柱10及び前記
PC梁20の構造は、第5図に示すように、柱10に前記PC梁
20の端部24が突出するようにして設け、さらに当該端部
24の接合面12からは、PC梁20の下端筋21となる鉄筋11が
突出している。他方、PC梁20の小口22からは、下端筋21
が突出する構造となっている。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら上記の工法においては、以下に掲げる問
題点を有していた。
上記の工法において、柱10に設けたPC梁20の端部24の
長さには長尺を要し、かつ、PC梁20の下端筋21となる鉄
筋11が、PC梁20の端部24の接合面12から突出している。
他方、PC梁20の下端筋21も、PC梁20の小口22から突出し
ている。そのため、PC梁20の端部24を設けている柱10、
又は、PC梁20の成型に手間がかかり、それらの運搬時に
容積がかさむという問題点があった。
また、柱10とPC梁20との接合構造は重ね継手によるの
が一般的であるが、当該重ね継手においては、各鉄筋1
1,21(PC梁20の下端筋11となる鉄筋21と、下端筋11)の
重ね合わせ長さは、前記両鉄筋(前記PC梁20の下端筋11
となる鉄筋21、及び下端筋11)の直径の少なくとも30〜
45倍必要となる(例えば、「土木学会コンクリート標準
示方書解説第20条」、「鉄筋コンクリート工学」、P1
3、水野高明、森北出版)。したがって、柱10とPC梁20
との接合部50の長さは、各鉄筋11,21の直径、及び、ク
リアランスを考慮すると800〜1200mmとなる。このため
接合部50の、型枠面積が大きくなり、サポートも必要と
なる。さらに高所において柱10とPC梁20との接合作業を
行うので、作業上の安全性が悪く、施工期間に長期を要
するという問題点もあった。
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、従来
技術に比べ、柱10及びPC梁20の成型に手間がかからず、
運搬時に容積がかさむことのない、柱とPC梁の構築方法
を提供することを目的とする。さらに、本発明は、従来
技術に比べ、柱とPC梁の接合作業における安全性を高
め、かつ、施工期間を短縮することができる、柱とPC梁
の接合構造を提供することを目的とする。
「課題を解決するための手段」 本発明の要旨は、柱の接合面から突出するよう設けら
れて、PC梁の下端筋となる鉄筋と、前記PC梁の小口から
突出した下端筋と、前記接合面と前記小口との間の接合
部に存するコンクリート硬化体とからなる柱とPC梁の接
合構造において、前記柱の接合面から突出した前記鉄筋
と、前記PC梁の小口から突出した前記下端筋とが、それ
ぞれ接合用プレートに固定されることによって、これら
鉄筋と下端筋とが接合された構造となっていることを特
徴とした柱とPC梁の接合構造に存する。
「作用」 接合用プレートは、PC梁の下端筋となる鉄筋と、下端
筋とを固定することにより接合する。したがって、本発
明にかかる、柱とPC梁の接合構造は、前記柱の接合面又
は前記PC梁の小口から突出する、前記各鉄筋(前記PC梁
の下端筋となる鉄筋と、前記下端筋)の長さを、重ね継
手により前記柱と前記PC梁を接合する場合の前記各鉄筋
の長さに比べて、短くすることを可能とする。蓋し、本
発明は、前記柱と前記PC梁とを重ね継手により接合する
場合のように前記各鉄筋を重ね合わせる必要がないの
で、前記接合面又は前記小口から突出している前記各鉄
筋の長さを、前記重ね合わせ部分の長さ分だけ短くする
ことを可能とするからである。
また、本発明は、上記のように構成しているので、前
記PC梁の端部を柱に突設する必要がなくなる。したがっ
て、本発明は、前記柱に、前記PC梁の端部を設けていな
くとも、前記柱と前記PC梁とを接合することを可能とす
る。
また、前記接合用プレートは、前記柱を構築した後又
は前記PC梁を前記各柱間に架設した後に、各鉄筋に固定
することが可能である。したがって、本発明は、従来技
術に比べ、前記柱及び前記PC梁の成型に手間をかけず、
運搬時に容積がかさまないようにすることを可能とす
る。
また、本発明は、重ね継手の場合に比べて接合部の型
枠面積を小さくすることを可能とする。蓋し、前記接合
面又は前記小口から突出する前記各鉄筋長さを、重ね継
手により前記柱と前記PC梁とを接合する場合の前記各鉄
筋の長さに比べて短くすることができるからである。し
たがって、本発明は、従来技術に比べ、施工期間の短縮
及び施工労力の軽減を可能とする。
また、本発明は、高所での作業時間の短縮及び労力の
軽減を図ることを可能とする。蓋し、前記柱と前記PC梁
との接合は、高所で行うことが多いが、本発明は、当該
接合に重ね継手を採用する場合に比べて接合部の型枠面
積を小さくすることができるからである。したがって、
本発明は、前記柱と前記PC梁との接合をする際の安全性
を高くすることを可能とする。
また、本発明は、スターラップ等を前記PC梁及び前記
接合部に配筋することを可能とする。蓋し、前記接合用
プレートは、スターラップ等の配筋をすることの妨げと
はならないからである。ここで、前記スターラップ等は
前記PC梁に生ずる剪断力に対して抵抗する。その結果、
本発明は、斜引張応力による剪断破壊に対して抵抗する
ことが可能な、柱とPC梁の接合構造を提供することがで
きる。
なお、前記接合用プレートにより前記両鉄筋(前記PC
梁の下端筋となる鉄筋、及び、前記下端筋)を接合する
と、前記接合用プレートは、前記各鉄筋に生ずる応力
を、他方の前記各鉄筋に伝達する。そして、前記PC梁の
下端筋となる鉄筋は、前記PC梁の下端筋の一部を構成す
ることとなる。したがって、本発明にかかる、柱とPC梁
との接合構造には、構造耐力上の問題はない。
「実施例」 以下、本発明の一実施例について図面を参照して詳細
に説明する。ただし、本実施例に記載されている構成部
品の数値、寸法、材質、形状、その相対配置などは、特
に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれ
らのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例に
すぎない。
本実施例にかかる、柱とPC梁の接合構造においては、
第1図(A)及び第1図(B)に示すように、柱10から
突出した、PC梁20の下端筋21となる鉄筋11と、PC梁20の
小口22から突出した下端筋21とを、接合用プレート30に
溶接して固定することにより接合している。
構築した前記柱10の上部四面には、前記PC梁20との接
合面12を設けている。
前記接合面12からは、前記PC梁20の下端筋21となる鉄
筋11が突出している。
前記PC梁20の下端筋21となる鉄筋11は、前記柱10上部
の各接合面12から四方に向かって垂直に突出している。
なお、接合部50にコンクリートを打設し、当該コンク
リートが硬化すれば、コンクリート硬化体となる。
また、本実施例における前記柱10は、PCによるもので
あるが、現場打ちにより構築した前記柱10であっても、
柱とPC梁の接合構造を使用することができる。
前記各柱10は、前記各柱10間に前記PC梁20を架設して
いる。
前記PC梁20の小口22からは、前記下端筋21が垂直に突
出している。
前記下端筋21は、前記PC梁20の下端筋21となる鉄筋11
と所定の間隔をおき、かつ、前記各鉄筋11,21(前記PC
梁20の下端筋21となる鉄筋11と、前記下端筋21)の先端
が対向するように突出している。前記各鉄筋11,21の先
端の間に所定の間隔を設けているのは、前記柱10と前記
PC梁20とを接合する際の施工誤差の吸収を考慮したもの
である。
前記各鉄筋11,21の溶接部40の有効長さは、第2図に
示すように、前記各鉄筋11,21の直径dの5倍としてい
る。したがって、前記接合面12又は前記小口22から突出
している前記各鉄筋11,21の長さlは、クリアランスc
を考慮すると、前記各鉄筋11,21の直径dの5倍にクリ
アランスcを加えた長さとなっている。ただし、前記接
合面12又は前記小口22から突出している前記各鉄筋11,2
1の長さlは、成型、運搬等についての施工性と、前記
各鉄筋11,21と前記接合用プレート30との固着力等を考
慮して他の長さとすることもできる。また、本実施例に
おいては、前記各鉄筋11,21の本数を3本としている
が、前記PC梁20が負担する荷重等により他の本数とする
こともできる。なお、前記各鉄筋11,21の直径dは、前
記PC梁20が負担する荷重等により定めている。
前記接合用プレート30は、前記両鉄筋11,21(前記PC
梁20の下端筋21となる鉄筋11、及び下端筋21)に固定す
ることにより、前記各鉄筋11,21を接合している。前記
接合用プレート30は、前記各鉄筋11,21の下面に、前記
接合用プレート30の平面31が接触し、かつ、前記各鉄筋
11,21との接触面積が等しくなり、さらに前記接合用プ
レート30の長手方向の軸線と前記各鉄筋11,21の軸線と
が一致するように固定している。前記接合用プレート30
を前記両鉄筋11,21に固定するには、両面フレア溶接に
より行っている。上記したように、前記各鉄筋11,21の
溶接部40の有効溶接長さは、前記各鉄筋11,21の直径d
の5倍としている。したがって、前記接合用プレート30
の長さは、前記各鉄筋11,21の直径dの10倍と、施工誤
差mとを加えた長さとしている。前記接合用プレート30
の断面積は、前記接合用プレート30が伝達する応力と、
前記接合用プレート30の許容応力等により定める。な
お、本実施例にかかる前記接合用プレート30の平面31の
形状は、長方形としたが、本発明にかかる前記接合用プ
レート30の平面31の形状を長方形に限定する趣旨ではな
い。したがって、前記接合用プレート30の平面31の形状
を、他の形状とすることもできる。
前記接合面12及び前記小口22には、第1図(A)及び
同図(B)にコッター60を設けている。前記PC梁20に生
じる剪断応力により、前記接合面12又は前記小口22にお
いてずれが生じることのないようにするためである。当
該コッター60は、前記柱10の接合面12及び前記小口22
に、角すい台状の凹部を形成することにより設けてい
る。
次ぎに、以上のように構成した柱とPC梁の接合構造の
作用について説明する。
前記接合用プレート30は、前記PC梁20の下端筋21とな
る鉄筋11と、前記下端筋21とを前記接合用プレート30に
溶接することにより固定し、前記各鉄筋11,21を接合す
る。したがって、本実施例にかかる、柱とPC梁の接合構
造は、前記柱10の接合面12又は前記PC梁20の小口22から
突出する前記各鉄筋11,21の長さlを、重ね継手により
前記柱10と前記PC梁20とを接合する場合の前記各鉄筋1
1,21の長さlに比べて、短くすることを可能とする。蓋
し、本実施例にかかる、柱10と梁の接合構造において
は、前記柱10と前記PC梁20とを重ね継手により接合する
場合のように前記各鉄筋11,21を重ね合わせる必要がな
いので、前記接合面12又は前記小口22から突出している
前記各鉄筋11,21の長さlを、前記重ね合わせ部分の長
さだけ短くすることができるからである。また、本実施
例にかかる、柱10とPC梁20との接合構造は、上記のよう
に構成しているので、第7図に示すように、前記PC梁20
の端部24を前記柱10に突設する必要はなくなる。したが
って、本実施例にかかる、柱とPC梁の接合構造は、前記
柱10に、前記PC梁20の端部24を設けていなくとも前記柱
10と前記PC梁20とを接合することを可能とする。
また、前記接合用プレート30は、前記柱10を構築した
後に前記PC梁20の下端筋21となる鉄筋11に溶接し、さら
に、前記PC梁20を前記各柱10間に架設した後に固定する
ことが可能である。したがって、本実施例にかかる、柱
とPC梁の接合構造は、従来技術に比べ、前記柱10及び前
記PC梁20の成型に手間がかからず、運搬時に容積がかさ
まないようにすることを可能とする。
さらに、本実施例にかかる、柱とPC梁の接合構造は、
前記接合面12又は前記小口22から突出する前記各鉄筋1
1,21を、重ね継手により前記柱10と前記PC梁20とを接合
する場合の前記各鉄筋11,21の長さに比べて、前記各鉄
筋11,21の長さを短くすることができるので、重ね継手
の場合に比べて前記接合部50の型枠面積を小さくするこ
とを可能とする。その結果、本実施例にかかる、柱とPC
梁の接合構造は、従来技術に比べ、施工期間の短縮及び
施工労力の軽減を可能とする。
また、前記柱10と前記PC梁20との接合は、高所で行う
ことが多いが、本実施例にかかる、柱とPC梁の接合構造
は、かかる接合に、重ね継手を採用する場合に比べて前
記接合部の型枠面積を小さくすることができるので、高
所での作業時間の短縮及び労力の軽減を可能とする。そ
の結果、前記柱10と前記PC梁20との接合をする際の安全
性を高くすることを可能とする。
また、前記接合用プレート30は、スターラップ70の配
筋をすることの妨げとはならないので、本実施例にかか
る、柱とPC梁の接合構造は、前記スターラップ70等を前
記PC梁20及び前記接合部50に配筋することを可能とす
る。ここで、前記スターラップ70等は前記PC梁20の端部
24に生じる斜引張応力を負担する。その結果、本実施例
にかかる、柱とPC梁の接合構造は、斜引張応力による剪
断破壊に対して抵抗することが可能な前記PC梁20を提供
することも可能とする。
さらに、本実施例にかかる前記接合面12及び前記小口
22にはコッター60を設けているので、本実施例にかか
る、柱とPC梁の接合構造は、前記PC梁20に生じる剪断応
力により、前記接合面12又は前記小口22においてずれが
生じないようにすることを可能とする。
なお、前記接合用プレート30により前記各鉄筋11,21
を接合すると、前記接合用プレート30は、前記各鉄筋1
1,21に生ずる応力を、他方の各鉄筋11,21に伝達する。
そして、前記PC梁20の下端筋21となる鉄筋11は、前記PC
梁20の前記下端筋21の一部を構成することとなる。した
がって、本実施例にかかる、柱10とPC梁20との接合構造
は構造耐力上の問題はない。
次ぎに、以上のように構成した、柱とPC梁の接合構造
を、柱10とPC梁20との接合に使用した場合の効果につい
て説明する。
本実施例にかかる、柱とPC梁の接合構造は、前記柱10
と前記PC梁20の接合に重ね継手を採用する場合の前記各
鉄筋11,21の長さlに比べて、前記柱10の接合面12又は
前記PC梁20から突出する前記各鉄筋11,21の長さlを短
くすることができる。また、本実施例にかかる、柱とPC
梁の接合構造は、前記PC梁20の端部24を前記柱10に突設
しなくとも前記柱10と前記PC梁20とを接合することをで
きるようにする。その結果、本実施例にかかる、柱とPC
梁の接合構造は、従来技術に比べ、前記柱10及び前記PC
梁20の成型に手間がかからないようにし、運搬時に容積
がかさまないようにすることができる。
また、本実施例ににおいては、前記接合面12又は前記
小口22から突出している前記各鉄筋11,21の長さを短く
することができるので、前記接合部50の型枠面積を小さ
くすることができる。その結果、本発明にかかる、柱と
PC梁の接合構造は、従来技術に比べ、施工期間の短縮及
び施工労力の軽減を図ることができる。
また、本実施例にかかる、柱とPC梁の接合構造は、前
記柱10と前記梁20との接合に、重ね継手を採用する場合
に比べて、前記接合部50の型枠面積を小さくすることが
できるので、高所での作業時間の短縮及び労力の軽減を
図ることができる。その結果、本実施例にかかる、柱と
PC梁の接合構造は、従来技術に比べ、前記柱10と前記PC
梁20との接合をする際の安全性を向上することができ
る。
また、本実施例にかかる、柱とPC梁の接合構造は、接
合プレート30を各鉄筋11,21の下面に固定すればよい。
したがって、異形鉄筋間の接合部の外周を当て金で囲
い、溶融金属が接合部から流れ出ないようにして溶接操
作を行う溶接法(異形鉄筋のエンクローズ溶接法)であ
る、KEN工法やNKE工法を使用する場合に比べ、施工経費
を少なくすることができる。
さらに、前記柱10及び前記PC梁20にはコッター60を設
けているので、本実施例にかかる、柱とPC梁の接合構造
は、前記PC梁20に生じる剪断応力により、前記接合面12
又は前記小口22においてずれが生じないようにすること
ができる。
次ぎに、前記柱10と前記PC梁20とを接合する際に、本
実施例にかかる、柱とPC梁の接合構造を使用する場合
の、施工方法について説明する。
まず、第3図に示すように、施工者は、現場の所定の
位置に複数の前記柱10を構築する。
次いで、第4図に示すように前記接合用プレート30
を、前記PC梁20の下端筋21となる鉄筋11に溶接すること
により固定する。
次いで、第3図に示すように、前記PC梁20を、前記下
端筋21が前記PC梁20の下端筋21となる鉄筋11に溶接する
ことにより固定した前記接合用プレート30上の所要の位
置に、前記各下端筋21が当接するように、前記各柱10間
に架設する。なお、前記PC梁20の前記各柱10間に架設す
るには、サポート80を用いて行う。
次いで、前記下端筋21を前記接合用プレート30に溶接
することにより固定する。
次いで、予め前記PC梁20に配筋している上筋23を第1
図(B)に示す矢印の方向に移動し、当該上筋23を柱10
の上部に挿通し、前記他のPC梁20に定着することができ
るようにする。
次いで、スターラップ70を前記接合部50に配筋する。
最後に、前記接合部50にコンクリートを打設する。当
該コンクリートが硬化すれば、コンクリート硬化体とな
る。
以上の工程により、前記柱10と前記PC梁20とを接合す
ることができる。
なお、前記各工程の順番は、本発明にかかる柱10と梁
の接合構造を使用する際の施工順序を限定する趣旨のも
のではない。したがって、前記PC梁20を前記各柱10間に
架設した後に、前記接合用プレート30を前記両鉄筋11,2
1に溶接して固定することも可能である。
「発明の効果」 本発明は、以上のように構成しているので、本発明に
かかる、柱とPC梁の接合構造を、柱と梁の接合に使用す
ると、以下に記載するような効果を得ることができる。
本発明は、重ね継手をする場合のように前記PC梁の下
端筋となる鉄筋と、前記下端筋とを重ね合わせる必要を
なくすことができる。したがって、本発明は、前記柱と
前記PC梁とを重ね継手により接合する場合の長さに比
べ、前記接合面又は前記小口から突出する前記各鉄筋の
長さを短くすることができる。また、本発明にかかる、
柱とPC梁の接合構造は、前記PC梁の端部を前記柱に突設
しなくとも、前記柱と前記PC梁とを接合することができ
るようにする。その結果、本発明は、前記柱及び前記PC
梁の成型に手間がかからないようにし、運搬時に容積が
かさまないようにすることができる。
また、本発明においては、柱とPC梁の接合面が、前記
接合面又は前記小口から突出している前記各鉄筋の長さ
を短くすることができるので、接合部の型枠面積を小さ
くすることができる。その結果、本発明は、従来技術に
比べ、施工期間の短縮及び施工労力の軽減を図ることが
できる。
さらに、本発明にかかる、柱とPC梁の接合構造は、前
記柱と前記梁との接合に、重ね継手を採用する場合に比
べて接合部の型枠面積を小さくすることができるので、
高所での作業時間の短縮及び労力の軽減をすることがで
きる。その結果、本発明は、従来技術に比べ、前記柱と
前記PC梁との接合をする際の安全性を向上することがで
きる。
また、接合用プレートは、スターラップ等の腹鉄筋を
配筋することの妨げとはならないので、スターラップ等
を前記PC梁に配筋することができる。その結果、本発明
は、斜引張応力により剪断破壊に対して抵抗することが
可能な前記PC梁を提供することができる。
また、本発明は、エンクローズ溶接法であるKEN工法
やNKE工法を使用する場合に比べ施工経費を少なくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は本発明の実施例を示すものであり、
第1図(A)は柱とPC梁の平面配筋図、第1図(B)は
第1図(A)に示すa−a断面の断面図、第2図は下端
筋と接合用プレートの相対関係を示す側面図、第3図は
各柱間にPC梁を架設した状態を示す縦断面図、第4図は
柱から突出しているPC梁の下端筋となる鉄筋に接合用プ
レートを固定した状態を示す側面図、第5図は従来例で
ある柱とPC梁の縦断面図である。 d……鉄筋の直径、l……接合面又は小口から突出して
いる各鉄筋の長さ、c……クリアランス、m……施工誤
差、10……柱、11……PC梁の下端筋となる鉄筋、12……
接合面、20……PC梁、21……下端筋、22……小口、23…
…上筋、24……PC梁20の端部、30……接合用プレート、
31……平面、40……溶接部、50……接合部、60……コッ
ター、70……スターラップ、80……サポート、90……ス
リーブ、

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柱の接合面から突出するよう設けられて、
    PC梁の下端筋となる鉄筋と、前記PC梁の小口から突出し
    た下端筋と、前記接合面と前記小口との間の接合部に存
    するコンクリート硬化体とからなる柱とPC梁の接合構造
    において、前記柱の接合面から突出した前記鉄筋と、前
    記PC梁の小口から突出した前記下端筋とが、それぞれ接
    合用プレートに固定されることによって、これら鉄筋と
    下端筋とが接合された構造となっていることを特徴とし
    た柱とPC梁の接合構造。
JP17781289A 1989-07-10 1989-07-10 柱とpc梁の接合構造 Expired - Fee Related JP2772400B2 (ja)

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