JP2768675B2 - ポリエステル糸条の直接紡糸延伸方法 - Google Patents

ポリエステル糸条の直接紡糸延伸方法

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JP2768675B2 JP62331442A JP33144287A JP2768675B2 JP 2768675 B2 JP2768675 B2 JP 2768675B2 JP 62331442 A JP62331442 A JP 62331442A JP 33144287 A JP33144287 A JP 33144287A JP 2768675 B2 JP2768675 B2 JP 2768675B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリエステル糸条の直接紡糸延伸方法に関
するものである。 [従来の技術] 合成繊維の製造において、直接紡糸延伸方法を採用す
ることはよく知られており、特にポリエステル糸条の直
接紡糸延伸方法ついては、均一延伸を行なうために、延
伸時に未延伸糸条をTg温度(ガラス転移温度)以上に予
熱後、延伸する方法の提案が数多く見られる。例えば米
国特許第3563021号明細書や特公昭47−22650号公報など
には未延伸糸の予熱手段としてスチーム噴射法で予熱延
伸する方法が提案されている。しかし、これらの方法は
設備が複雑で操業管理面でも容易でないことから、一般
には、製造設備が簡略で、しかも操業管理、操業性が容
易な加熱ローラを用いた予熱延伸方式が採用されてい
た。ところが、これら加熱ローラ延伸においても不均一
延伸に起因する糸切れ、糸質欠点(ウスター糸むら、染
斑点、染むら)を完全に解消するに至っていなかった。 又近年、製品の高級化志向で極細繊維化、また製造コ
ストの低減を目的としてますます高速化の要求が高まっ
ている。このような技術要求を背景にして糸切れ、糸質
欠点を排除した新しい製造方法が必要となった。 [発明が解決しようとする問題点] ところで、従来の製造方法で高速化、極細繊維化を行
なうと、今までの欠点がより明確に顕在化し、良好な生
産は不可となった。これらの欠点は、高速化による未延
伸糸張力アップが糸切れ、ウスター糸むらを発生するこ
と、オイリング・ローラで油剤を付与する場合、従来の
鏡面仕上げ(1Hrms以下)のオイリング・ローラでは油
膜割れしやすく、糸条への油剤付与が不均一となり均一
延伸に重要な各単糸間、および糸条方向の均一予熱がで
きないことに基づく糸切れ、ウスター糸むら欠点を起し
やすく、また高速化に対してより張力が高目になること
で糸切れ、ウスター糸むら欠点を増大させるなどの問題
が生じた。また延伸予熱するローラ上の未延伸糸条巾の
状態も、より適切に調整しないと単糸糸切れ、ウスター
糸むらなどの欠点を起す問題点もあった。 本発明者らは、前述した糸切れを解消し、糸質面にお
いては均一延伸により、ウスター糸むら、染斑点、染め
むらなどの欠点を解消することを目的に鋭意検討した結
果、本発明に至った。 [問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は紡糸口金、オイリング・ローラ、
引取加熱ローラ、延伸ローラからなる直接紡糸延伸装置
において、オイリング・ローラの表面粗度を50〜250Hrm
sの梨地とし、オイリング・ローラを糸条方向に移動さ
せることにより、引取加熱ローラ前の未延伸糸糸条張力
を0.03〜0.50g/dの範囲に保持し、前記引取加熱ローラ
上の未延伸糸糸条巾Lを次式の範囲して延伸することを
特徴とするポリエステル糸条の直接紡糸延伸方法であ
る。 ただしL:引取加熱ローラおよびその分離ローラ上の未
延伸糸糸条巾 l:未延伸糸の単糸直径 N:未延伸糸の単糸数 以下、本発明をさらに図を用いて詳細に説明する。 第1図は、本発明の直接紡糸延伸方法の一実施態様を
示す工程図である。 第1図において、1は紡糸口金、2は未延伸糸、3は
冷却固化装置、4はオイリング・ローラ、5は集束ガイ
ド、6は糸条巾調整ガイド、7は引取加熱ローラ、8は
分離ローラ、9は延伸ローラ、10は巻取機、11はパッケ
ージである。 口金1から吐出された未延伸糸2は、冷却固化装置3
によって冷却固化され、オイリング・ローラ4で水エマ
ルジョン油剤を付与される。集束ガイド5によって糸道
を規制し、糸条巾、糸条間ピッチ調整を行なう糸条巾調
整ガイド6を経て、引取加熱ローラ7と分離ローラ8に
糸条を巻いて延伸に必要な温度で予熱する。引続いて延
伸ローラ9へ導いて巻付け、引取加熱ローラ7と延伸ロ
ーラ9間で糸条の所定の延伸倍率で延伸しながら、延伸
ローラ9で熱セットを行なう。続いて巻取機10によって
パッケージ11を得る。延伸ローラ9と巻取機10間で必要
に応じて糸条間に集束性をもたせることを目的として交
絡ノズルなどを設けても良い。 本発明の特徴である第1の点は、オイリング・ローラ
の表面粗度を50〜250Hrmsとする点にある。オイリング
・ローラ表面を常に清掃して表面油膜割れが生じないよ
うに保つことで鏡面仕上げオイリング・ローラは均一な
油膜形成をもたらすが、油膜割れを生じすい欠点があ
る。この解決策としてオイリング・ローラ表面粗度につ
いて種々検討した結果、表面粗度50〜250Hrmsのものが
最も油膜安定性がよく、均一に油剤付与が可能で、か
つ、高速時の糸条との摩擦抵抗が低いことにより張力を
低目に抑制でき、とくに多錘化した生産機に採用した場
合、オイリング・ローラ表面油膜を安定に容易に管理で
きるなどのメリットがある。 本発明の特徴である第2の点は、引取加熱ローラに入
る未延伸糸糸条張力を0.03〜0.50g/dに保持する点にあ
る。 この糸条張力調整手段は、口金面下に設置したオイリ
ング・ローラを糸条方向に移動可変するのが最も良い。
別の調整手段として引取速度を変更する手段あるいはガ
イド給油方式(例えば特公昭59−26695号公報)なども
可能であるが、引取速度変更は自由度が少なく、ガイド
給油方式では、未延伸糸糸条張力レベルを0.03〜0.50g/
dに保持しても糸切れ、ウスター糸むらが発生しやす
い。 オイリング・ローラでの油剤付与の場合、口金面下か
らオイリング・ローラまでの糸条巾が広いことに基づく
空気抵抗増大を抑制する必要がある。そのため、前記し
たように糸条張力調整手段としてオイリング・ローラ
(オイリング・ローラ直下に集束ガイドを設ける)を糸
条走行方向に移動可変方式にする。張力を抑制する場合
は、オイリング・ローラを口金下に近づける。 なお、糸条張力を0.03g/dよりも低下させると、引取
加熱ローラとその分離ローラ上で糸ゆれ、糸われが発生
し、引取加熱ローラ、分離ローラ上で糸条間接触により
断糸が生ずる。また糸条張力0.50g/dよりも高くなる
と、張力過多による糸切れが発生する。したがって、引
取加熱ローラに入る未延伸糸糸条張力は0.03〜0.50g/d
の範囲とする必要がある。 本発明の特徴である第3の点は、引取加熱ローラ上の
未延伸糸糸条の集束状態を特定する点である。該引取加
熱ローラ上で未延伸糸糸条を極端に集束すると単糸乱れ
による羽毛、糸切れなどの問題は解消されるが、反面、
単糸1本1本の均一予熱が不良となり、ウスター糸む
ら、染斑点、染めむらなどの品質上の欠点が生じる。そ
のため、この糸条集束状態を最適化するには、その状態
を数量的に表わす次式の範囲に調整する必要がある。 ただしL:引取加熱ローラおよびその分離ローラ上の未
延伸糸糸条巾 l:未延伸糸の単糸直径 N:未延伸糸の単糸数 この糸条巾Lの意味するところは、未延伸糸を加熱ロ
ーラで予熱して均一延伸するために、単糸1本1本がロ
ーラ上で並列走行する状態とすることである。この糸条
巾Lの規制は引取加熱ローラに糸条が入る前に、ガイド
類で調整して単糸が開繊しすぎず、集束しすぎない程度
の巾にすることが重要である。L≦(Nl/2)の場合は単
糸1本1本の均一予熱が不良となり、L≧3Nlの場合は
単糸乱れによる羽毛、糸切れなどの問題が生ずる。 本発明においては、第1図に示すように、引取加熱ロ
ーラ7の直前に、糸条巾調整ガイド6を設けて、糸条巾
糸条間ピッチ調整を行なうことが好ましい。 [実施例] 以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。 「η」=0.65のポリエチレンテレフタレートを290℃
で溶融し、直径0.2mmφの孔、72個を有する100mmφの口
金から吐出し、冷却固化装置で冷却後、オイリング・ロ
ーラで油剤(15重量%conc)を0.9重量%糸条に付与
し、引取加熱ローラで未延伸糸を引取りながらTg温度以
上に予熱後、延伸ローラへ導いて、この間で延伸し、延
伸ローラ上で熱セット後、巻取った。実験水準として延
伸ローラの周速度つまり、延伸速度を3000、4000および
5000m/分の各々についてオイリング・ローラの位置、オ
イリング・ローラ表面粗度、引取加熱ローラ上の糸条巾
を変更して実験を行ない、この時の各々の加工性、品質
特性を第1表にまとめた。 吐出量は、延伸速度が3000m/分の場合23.9g/分、4000
m/分の場合31.8g/分、5000m/分の場合39.7g/分とした。 第1表の実施例から、実験No.1〜3は延伸速度3000m/
分の結果で、No.1は引取加熱ローラ入りの未延伸糸糸条
張力が低目による糸切れ多発の比較例で、No.2、3は本
発明の0.03〜0.50g/dの範囲内に調整した時の実施例
で、糸切れなく、糸質も良好である。 実験No.4〜11は延伸速度4000m/分での結果で、実験N
o.4、7、8および11は比較例である。No.4は鏡面オイ
リング・ローラ表面による油膜割れで油剤付着ムラが発
生し糸切れを起し、糸質欠点もある。No.7はオイリング
・ローラ有粗度が粗すぎて、単糸がオイリング・ローラ
表面上で分散しすぎ、単糸糸切れを起した。No.8は引取
加熱ローラ上で糸条が集束すぎて糸質欠点を起した。N
o.11は引取加熱ローラ、分離ローラ上で単糸が分散しす
ぎて糸切れを起した。 これらに対して実験No.5、6、9および10の各々は糸
条への油剤の付着状態は良好で、張力レベルも適正で、
引取加熱ローラ、分離ローラ上の未延伸糸糸条の集束状
態も良く、糸切れ、糸質欠点の問題が解消できた実施例
である。 No.12〜15は延伸速度5000m/分の実験結果でNo.12およ
び13は引取加熱ローラ入口部の未延伸糸糸条張力が高目
による、糸切れ、糸質欠点がある比較例で、No.14およ
び15は糸切れ、糸質欠点もない好結果を示す実施例であ
る。 [発明の効果] 本発明の直接紡糸延伸方法により、羽毛、糸切れなど
の操業上の問題は解消し、またウスター糸むら、染斑点
および染むらなどの品質上の問題も解消され、特に延伸
速度4000〜5000m/分レベルの高速化、および単糸1dなど
の極細品種を効率よく生産することが可能である。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の直接紡糸延伸方法の一実施態様を示
す工程図である。 1:紡糸口金、2:未延伸糸 3:冷却固化装置 4:オイリング・ローラ 5:集束ガイド 6:糸条巾調整ガイド 7:引取加熱ローラ、8:分離ローラ 9:延伸ローラ、10:巻取機 11:パッケージ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−104512(JP,A) 特開 昭60−104516(JP,A) 特開 昭59−88913(JP,A) 特公 昭58−57523(JP,B2)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.紡糸口金、オイリング・ローラ、引取加熱ローラ、
    延伸ローラからなる直接紡糸延伸装置において、オイリ
    ング・ローラの表面粗度を50〜250Hrmsの梨地とし、オ
    イリング・ローラを糸条方向に移動させることにより、
    引取加熱ローラ前の未延伸糸糸条張力を0.03〜0.50g/d
    の範囲に保持し、前記引取加熱ローラ上の未延伸糸糸条
    巾Lを次式の範囲して延伸することを特徴とするポリエ
    ステル糸条の直接紡糸延伸方法。 Nl/2<L<3Nl ただしL:引取加熱ローラおよびその分離ローラ上の未延
    伸糸糸条巾 l:未延伸糸の単糸直径 N:未延伸糸の単糸数
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