JP2766303B2 - グリコサミノグリカンで修飾されたスーパーオキシドジスムターゼ及びその製造法 - Google Patents

グリコサミノグリカンで修飾されたスーパーオキシドジスムターゼ及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、修飾酵素及びその製造法に関し、更に詳し
くはグリコサミノグリカンで修飾されたスーパーオキシ
ドジスムターゼ及びその製造法に関するものである。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) スーパーオキシドジスムターゼ(以下「SOD」とい
う。)は、ラジカルで反応性に富む活性酵素であるスー
パーオキシドの有害作用から生体を防禦する働きを有す
るといわれている。薬効の面では、抗リウマチ剤、心筋
梗塞又は臓器移植の際の使用、抗血栓剤の使用後に生じ
るラジカルの除去等の種々の炎症への適用が期待されて
いる。
SODの原料としては、ヒト赤血球(J.Biol.Chem.,244,
4565(1969))、ウシ赤血球(J.Biol.Chem.,246,2875
(1975))、ニワトリ肝臓(J.Biol.Chem.,248,3582(1
973))、麦芽(Biochim.Biophys.Acta,317,50(197
3))、エンドウマメ(Biochim.Biophys.Acta,268,305
(1972))、ホウレンソウ(Eur.J.Biochem.,36,257(1
973))、酵母(Biochim.Biophys.Acta,289,276(197
2))、パンカビ(J.Biol.Chem.,247,3410(1972))等
があり、更に遺伝子組換えで大量調製も可能である。
しかし、蛋白のもつ宿命である、ヒト由来以外のSOD
の抗原性の問題、ヒト又は哺乳類動物由来のSODでの血
中における安定性及び効果の問題(ヒト由来のものは活
力が小さく、血中での安定性が悪いと報告されてい
る。)が報告されており、実用化には更に一工夫が必要
である。
かかる問題点を解消すべくポリアルキレングリコール
でSODを修飾する試みがなされているが(特開昭61−249
388号公報及び特開昭62−115280号公報)、多糖による
修飾ではデキストランによる修飾が報告されているのみ
である(特開昭62−115280号公報)。
しかしながら、デキストランによる修飾では、SODの
抗炎症作用の増強が認められるが、免疫原性を抑制する
効果は認められていない(特開昭62−115280号公報5頁
左下欄参照)。
本発明者らは、デキストランによるSODの修飾の欠点
を解消すべく鋭意研究を重ねた結果、デキストランの代
わりにグリコサミノグリカン(以下「GAG」という。)
を用いることにより抗炎症作用を維持し、かつ、免疫原
性を抑制できることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
[発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用) 本発明は、SODとGAGとを還元末端酸化法によって結合
させることを特徴とする修飾酸素の製造法、及びそれに
より得られるSODにGAGが結合した修飾酵素に関するもの
である。
本発明に用いるSODとしては、特に制限はないが、特
にヒト又はその他の哺乳類由来のSODが好ましい。
また、GAGとしては、例えば、ヒアルロン酸(以下「H
A」という。)、コンドロイチン硫酸(以下「CS」とい
う。)(A,B,C,D,E,F,H)、ヘパリン(以下「Hep」とい
う。)、ヘパラン硫酸(以下「HS」という。)ケラタン
硫酸(以下「KS」という。)、ケラタンポリ硫酸(以下
「KPS」という。)及びこれらの塩、例えばナトリウム
塩、カリウム塩、カルシウム塩等が挙げられる。
還元末端酸化法では、0.05Mホウ酸緩衝液(pH8.3)に
GAGを溶解し、水素化ホウ素ナトリウムを加えて室温で
5時間反応させて還元末端還元GAGを得る。これを40mM
イミダゾール塩酸(pH6.5)水溶液に溶解し、5〜7倍
モルの過ヨウ素酸ナトリウムを0℃で加えて反応させ、
還元末端酸化GAGを得る。これにSODを加えて室温で1〜
20時間反応させた後、水素化シアノホウ素ナトリウムを
加えて室温で2〜20時間反応させ、精製して目的物を得
る。
以上の結合反応によって得られる修飾酵素は、常法に
従って、透析、アルコール沈殿、ゲルろ過、イオン交換
クロマトグラフィー等により精製することができる。
本発明の修飾酵素は、抗炎症剤、特に抗リウマチ剤と
して有用である。
本発明の修飾酵素を医薬として適用するに際しては、
有効成分として本発明の修飾酵素又はその無毒性で薬学
的に許容される塩を、固体又は液体の医薬用担体又は希
釈剤、即ち、賦形剤、安定剤等の添加剤とともに含む製
剤とすることが好ましい。特に好ましい塩は、アルカリ
金属塩及びアルカリ土類金属塩のような薬学的に許容さ
れる無毒性の塩であり、例えばナトリウム塩、カリウム
塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩が
挙げられる。これらの塩は水溶性であるため、注射剤と
して用いる場合に最適である。該医薬製剤において、前
記有効成分の担体成分に対する割合は、1〜90重量%の
間で変動させうる。
剤形及び投与形態としては、顆粒剤、細粒剤、散剤、
錠剤、カプセル剤、丸剤もしくは液剤等の剤形にして、
又は原末のまま経口投与してもよいし、注射剤として静
脈内投与、筋肉内投与又は皮下投与してもよい。また、
坐剤、軟骨剤、パップ剤、貼付剤、リニメント剤、ロー
ション剤等の剤形にして、外用剤として用いることもで
きる。また、注射用の粉末にして、用時調製して使用し
てもよい。
経口、経腸、非経口もしくは局所投与に適した医薬用
の有機又は無機の、固体又は液体の担体もしくは希釈剤
を、本発明の修飾酵素を含む医薬製剤を調製するために
用いることができる。水、ゼラチン、乳頭、デンプン、
ステアリン酸マグネシウム、タルク、動植物油脂、ベン
ジルアルコール、ガム、ポリアルキレングリコール、石
油樹脂、やし油、ラノリン又は医薬に用いられる他のキ
ャリアー(担体)は全て、本発明の修飾酵素の担体とし
て用いることができる。また、安定剤、湿潤剤、乳化剤
や、浸透圧を変えたり、配合剤の適切なpHを維持するた
めの塩類を補助薬剤として適宜用いることもできる。
更に、該医薬製剤は、リウマチ等の炎症性の疾患又は
症状の治療において、本発明の修飾酵素とともに適切に
投与することができる他の医薬として有効な成分、例え
ば他の適当な抗炎症剤又は抗炎症酸素剤を含有していて
もよい。
顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤又はカプセル剤の場合に
は、該医薬製剤は本発明の修飾酵素を5〜80重量%含有
しているのが好ましく、液剤の場合には、対応する量
(割合)は、1〜30重量%であるのが好ましい。また、
非経口投与のうち、注射剤の場合は1〜10重量%、坐剤
の場合は1〜50重量%が好ましい。局所投与用である軟
膏剤又は0パップ剤等として用いる場合は、医薬製剤10
0gに対し、本発明の修飾酵素を0.1〜10g含有させること
が好ましい。
臨床投与量は、経口投与の場合、成人に対し本発明の
修飾酵素として、1日量100〜2000mgを内服するのが好
ましいが、年齢、症状により適宜増減することも可能で
ある。前記1日量の本発明の修飾酵素は、1日に1回、
又は適当な間隔をおいて1日2もしくは3回に分けて投
与することが好ましい。
また、注射剤として用いる場合には、本発明の修飾酵
素として成人に対し1回量10〜1000mgを投与するのが好
ましく、軟膏剤又はパップ剤等として用いる場合は、前
記含有割合のものを適当量患部に塗布することが好まし
い。
(発明の実施例) 以下、実施例、試験例により本発明を更に詳細に説明
するが、これらは本発明の範囲を何ら制限するものでは
ない。
なお、以下の実施例等において、酸素活性及び物性の
測定等は以下の条件で行った。
SOD活性の測定: J.M.McCord及びI.Fridvichの方法(J.Biol.Chem.,24
4,6049(1969))に準じて行った。
電気泳動: アセチルセルロース膜(Separax JOOKOO CO.,LTD.)
を用い、0.1Mピリジン/ギ酸緩衝液(pH3.0)、0.5mA/c
mで30分泳動し、クーマシーブルー、又はアルシアンブ
ルー及びトルイジンブルーで染色した。
HPLCによる分子量測定: 東ソ−製カラムG6000PW×2を用い、0.2M食塩水溶液
で溶出し、HAのキャリブレーションカーブからHA−SOD
の分子量を測定した。
参考例1 HA修飾SODの製造(水溶性カルボジイミド縮
合法) 鶏冠由来のHA(分子量100万)500mgを水500mlに溶解
し、0.01N塩酸でpH6.0とした。この水溶液にウシ赤血球
由来のSOD5mgを溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(以下[WS
C]という。)30mgを加えて4℃で20時間反応させた。
反応液にエタノールを加えて沈殿物を得た。この沈殿物
を水に溶解し、再度エタノールを加えて、沈殿物として
HA修飾SODを得た。
収量:482mg SOD含量:0.92% HA含量:99.08% 分子量:118万 電気泳動:第1図参照 SOD活性:未修飾SODの67.2% [α]D:−79.0(C=1,H2O) 参考例2 HA修飾SODの製造(水溶性カルボジイミド縮
合法) 鶏冠由来のHA(分子量100万)200mg、ヒト赤血球由来
のSOD5mg及びWSC19mgを用い、実施例1と同様に処理し
てHA修飾SODを得た。
収量:198mg SOD含量:2.30% HA含量:99.70% 分子量:118万 電気泳動:第1図参照 SOD活性:未修飾SODの44.4% [α]D:−78.5(C=1,H2O) 参考例3 HA修飾SODの製造(臭化シアン活性化法) 鶏冠由来のHA(分子量15万)400mgを2Mリン酸緩衝液
(pH11.5)に溶解し、臭化シアンのアセトニトリル溶液
(100mg/ml)1mlを加えて4℃で5分間反応させた。直
ちに、アセトニトリル150mlを加えて沈殿物を得、アセ
トニトリルで素早く洗浄した。この沈殿物を0.1M炭酸水
素ナトリウム水溶液に溶解し、1%のイヌ赤血球由来の
SOD水溶液10mlを加えて4℃で20時間反応させた。反応
液にエタノールを加え、得た沈殿物を水に溶解し、エタ
ノールアミン0.1mlを加えて室温で1時間反応させた。
反応液にエタノールを加えて沈殿させ、沈殿物を充分に
エタノールで洗浄して乾燥させて、HA修飾SODを得た。
収量:350mg SOD含量:21.2% HA含量:78.8% 分子量:17.2万 電気泳動:第1図参照 SOD活性:未修飾SODの82.1% [α]D:−68.0(C=1,H2O) 実施例4 HA修飾SODの製造(還元末端酸化法) (1)HAの還元末端の還元 鶏冠由来のHA(分子量100万)2000mg(0.00192mmol)
を0.05Mホウ酸緩衝液(pH8.3)200mlに溶解し、水素化
ホウ素ナトリウム1.82mgを加えて室温で5時間反応させ
た。反応液に酢酸を加えてpHを4.5として、エタノール
を加えて沈殿させた。沈殿物を充分にエタノールで洗浄
して乾燥させて、還元末端還元HAを得た。
収量:1800mg (2)還元末端酸化HA 還元末端還元HA1700mg(0.001635mmol)を40mMイミダ
ゾール塩酸(pH6.5)水溶液250mlに溶解、0℃に冷却し
て過ヨウ素酸ナトリウム1.39956mgを加えて1時間反応
させた。反応液にエタノールを加えて沈殿させ、沈殿物
を充分にエタノールで洗浄して、還元末端酸化HAを得
た。
収量:1610mg アルデヒド基:還元末端の70% (3)HA修飾SOD 還元末端酸化HA100mgを0.05Mリン酸緩衝液(pH8.0)1
0mlに溶解し、ウシ赤血球由来のSOD2.3mgを加えて室温
で20時間反応させた。次いで、水素化シアノホウ素ナト
リウム0.4mgを加えて室温で2時間反応させた。反応液
にエタノールを加えて沈殿させ、沈殿物を充分にエタノ
ールで洗浄して乾燥させて、HA修飾SODを得た。
収量:89.7mg SOD含量:2.0% HA含量:98.0% 分子量:100万 電気泳動:第1図参照 SOD活性:未修飾SODの89.8% [α]D:−78.0(C=1,H2O) 参考例5 CS修飾SODの製造(水溶性カルボジイミド縮
合法) ウシ気管軟骨由来のCS(分子量15000)100mgを水10ml
に溶解し、0.01N塩酸でpH6.0とした。これにウシ赤血球
由来のSODを1、2、5、10、20又は40mg加えた後、WSC
を6mgずつ加えて4℃で20時間反応させた。反応液にエ
タノールを加えて沈殿させ、沈殿物を水に溶解し再度エ
タノールを加えて沈殿させて、それぞれ以下の表1に示
すCS−SOD−1、2、3、4、5又は6を得た。
実施例6 Hep修飾SODの製造(還元末端酸化法) (1)Hepの還元末端の還元 豚小腸由来のHep(分子量15000)5000mg(0.3335mmo
l)及び水素化ホウ素ナトリウム315.4mg(18.34mmol)
を用い、実施例4(1)と同様に処理して還元末端還元
Hepを得た。
収量:4835mg S含量:12.57% (2)還元末端酸化Hep 還元末端還元Hep4000mg(0.2667mmol)及び過ヨウ素
酸ナトリウム228mg(1.067mmol)を用い、実施例4
(2)と同様に処理して還元末端酸化Hepを得た。
収量:3785mg S含量:12.66% アルデヒド基:還元末端の68% (3)Hep修飾SOD 還元末端酸化Hep100mgを0.05Mリン酸緩衝液(pH8.0)
10mlに溶解し、ウシ赤血球由来のSOD60mgを加えて室温
で20時間反応させた。次いで、水素化シアノホウ素ナト
リウム20mgを加えて室温で2時間反応させた。反応液に
エタノールを加えて沈殿させ、沈殿物を水に溶解し再度
エタノールで沈殿させてHep修飾SODを得た。
収量:120mg SOD含量:55% Hep含量:45% 分子量:43600 電気泳動:第1図参照 SOD活性:未修飾SODの82.4% [α]D:12.0(C=1,H2O) 参考例7 HA修飾SODの製造(水溶性カルボジイミド縮
合法) 鶏冠由来のHA(分子量100万)を実施例1に準じて大
腸菌由来のSOD(3000U/mg蛋白)に結合させた。
SOD含量:1.00% HA含量:99.00% 分子量:110万 SOD活性:未修飾SODの44.0% [α]D:−69.0(C=1,H2O) 試験例1 免疫学的活性の測定 Swiss−Webster系雌性マウス4匹を1群として、腹腔
内に週に1回12週間、0.05Mリン酸緩衝液pH7.0(以下
「PBS」という。)に溶解した大腸菌由来のSOD又は参考
例7で得たHA修飾SOD(以下「HA−SOD−7」という。)
を蛋白として0.1mg分投与した。0、3、6、9、12週
目に眼窩後の血管(retroorbital plexus)から採血し
て−20℃に保存した。それぞれの血清はVollerらの方法
(In Manual of Clinical Immunology(N.R.Rose and
H.Friedman.eds.),pp.506−512,American Society for
Microbiology,Washington,DC(1976))に従い、HPO
(ホースラディッシュペルオキシダーゼ)ELISAで力価
を測定した。即ち、抗原を炭酸塩緩衝液(0.5M,pH9.5)
で10μg/mlに希釈し、100μlを用いた。プレート(Nun
c Immuno II microtiter plates)を4℃で一晩インキ
ュベートし、ツイーン(Tween)入り生理食塩水(0.05
%Tween20)で3回洗浄した。試験に用いられる血清を
ツィーン(Tween)入りPBS(0.05%Tween20)で希釈
し、100μlを加えた。3つのコントロール、即ち、抗
原コントロール、抗血清コントロール、正常マウスコン
トロールが作られたことになる。室温で1時間インキュ
ベートし、各々に100μlのHOP−結合ヤギ抗マウス免疫
グロブリン(IgG+IgA+IgM)を加えて、室温で1時間3
0分インキュベートした。o−フェニレンジアミン基質1
00μlを加えて10分間インキュベートし、4N硫酸0.01ml
を加えて反応を中止した。力価は光学密度がコントロー
ルの血清を対照にして0.01となるところの希釈倍率で表
した。
なお、デキストラン(分子量120000)を用いて実施例
と同様に処理して得られる修飾SOD(以下「Dex−SOD」
という。)についても同様の試験を行った。結果を表2
に示す。
表2から、本発明の修飾酵素は、未修飾SOD及びDex−
SODに比し抗原性が顕著に低いことがわかる。
試験例2 マウス虚血足浮腫に及ぼす影響 Y.Oyanaguiらの方法(Free Rad.Res.Comms.,
(6),385−396)に準じて行った。
8週令のddy系雄性マウスを保定器にて保定し、縫合
糸(プレイン2号)で右後肢を一周縛り、一方を固定
し、もう一方に500gのオモリを吊して一定時間虚血を行
った。虚血前及び60分後の足蹠厚をノギスで測定した。
その後、足蹠を切断し足蹠重量も測定した。一群5匹を
用い、投与群には、ウシ赤血球由来のSOD又は実施例1
で得たHA−SODを虚血開始前30分又は虚血直前に、SODは
10000単位/kg、HA−SODは500、2000単位/kg投与した。
なお、コントロール群には、生理食塩水を虚血直前に静
注した。結果を表3に示す。
表3から明らかなように、本発明の修飾酵素は、未修
飾SODに比し、活性単位で1/20、蛋白量で1/13.4の量で
虚血直前投与でほぼ同等の効果を示した。虚血30分前投
与では未修飾SODが効果を示さないのに対し、本発明の
修飾酵素は明らかに効果を示した。このことは、本発明
の修飾酵素が血中で安定であり、持続性を有することを
示すものといえる。
試験例3 急性毒性試験 実施例4及び参考例1〜3で得たHA修飾SODを生理食
塩水に2%溶解し、急性毒性試験を行った。被検動物と
しては4週令のSlc−ddy系雌雄マウスを用い、投与は最
も毒性が発現しやすい腹腔内投与により行った。
何れのHA修飾SODのLD50も2000mg/kg以上であった。
[発明の効果] 本発明によれば、従来の多糖修飾SODの欠点である抗
原性を低下させたGAG修飾SODを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、電気泳動の結果を示す図である。第1図にお
いて、Aはクーマシーブルーで、Bはアルシアンブルー
及びトルイジンブルーで、それぞれ染色した場合を示
す。 1……ウシ赤血球由来のSOD 2……参考例1で得たHA−SOD 3……ヒト赤血球由来のSOD 4……参考例2で得たHA−SOD 5……イヌ赤血球由来のSOD 6……参考例3で得たHA−SOD 7……実施例4で得たHA−SOD 8……HA+CS+Hep 9……参考例5で得たCS−SOD−3 10……実施例6で得たHep−SOD

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スーパーオキシドジスムターゼにグリコサ
    ミノグリカンを還元末端酸化法によって結合させること
    を特徴とする修飾酵素の製造法。
  2. 【請求項2】グリコサミノグリカンの還元末端を還元し
    て還元末端還元グリコサミノグリカンを得、その還元末
    端の一級水酸基を酸化してアルデヒド基を有する還元末
    端酸化グリコサミノグリカンを得、次いでこれにスーパ
    ーオキシドジスムターゼを反応させることを特徴とす
    る、修飾酵素の製造法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の還元末端酸化法によって製
    造される、スーパーオキシドジスムターゼにグリコサミ
    ノグリカンが結合した修飾酵素。
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