JP2766116B2 - セファロスポリン類の新規製造法およびその新規中間体 - Google Patents

セファロスポリン類の新規製造法およびその新規中間体

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JP2766116B2
JP2766116B2 JP4049427A JP4942792A JP2766116B2 JP 2766116 B2 JP2766116 B2 JP 2766116B2 JP 4049427 A JP4049427 A JP 4049427A JP 4942792 A JP4942792 A JP 4942792A JP 2766116 B2 JP2766116 B2 JP 2766116B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D501/00Heterocyclic compounds containing 5-thia-1-azabicyclo [4.2.0] octane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. cephalosporins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セファロスポリン類の
新規な製造法に関するものである。
【0002】
【発明の構成】本発明は、式(I)
【化7】 [式中、R1およびR2は同じかまたは異なってもよく、
水素または有機基を示す]で示される3−ビニルセファ
ロスポリン化合物の製造のための新規な中間化合物によ
る新規で経済的かつ簡単な方法に関するものである。式
(I)で示される化合物は価値ある3位置換ビニルセフ
ァロスポリンの製造のための有用な出発物質である。置
換基R1およびR2において、有機基は、たとえば所望に
より分枝していてもよいアルキル基またはアルケニル
基、全部または一部飽和したシクロアルキル基、所望に
より置換されていてもよいアリール基、アラルキル基ま
たは複素環を意味することができる。基は、さらにたと
えばハロゲン、アルコキシまたはアリールオキシ基、窒
素または硫黄置換基、またはカルボアルコキシまたはカ
ルボキシアミドのような官能基により任意の位置で置換
されてもよい。R1およびR2はまた所望により置換され
ていてもよい環系の一部であってもよい。
【0003】本発明の好ましい具体例として、R1およ
びR2の一方は水素、R1およびR2の他方は、 i)水素、低級アルキル、低級アルケニルまたは低級ア
ルキニル; ii)低級シクロアルキル、低級シクロアルキル低級アル
キル、アリール、(アリール)−低級アルキル、複素環
式基またはヘテロシクリル−(低級)−アルキル、これ
らの環は所望により1つまたはそれ以上(たとえば3ま
で)の低級アルコキシ、低級アルキルチオ、ハロゲン、
低級アルキル、ニトロ、ヒドロキシ、アシルオキシ、カ
ルボキシ、カルボアルコキシ、低級アルキルカルボニ
ル、低級アルキルスルホニル、低級アルコキシスルホニ
ル、アミノ−(低級)−アルキルアミノまたはアシルア
ミド基、 iii)式−CH2Z[式中、Zは下記の意味を有する: a)ヒドロキシ、低級アルコキシ、ホルミルオキシ、ア
セチルオキシ、低級アルキルスルホニルオキシ、ハロゲ
ン、N−モノ(低級)アルキルカルバモイル−オキシ、
N,N−ジ(低級)アルキルカルバモイロキシ、 b)複素環式基、 c)式−S(O)mR9[式中、R9は脂肪族、芳香脂肪
族、脂環式、芳香族または複素環式基、mは0、1また
は2である)で示される基; d)非環式または環式アンモニウム基]で示される基で
ある。
【0004】適当な複素環式基は、複素環式環が(C
1-4)アルキル、(C1-4)アルコキシ、ハロゲン、トリハ
ロ−(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、オキソ、メルカ
プト、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ジ−(C
1-4)アルキルアミノ、カルボキシメチル、カルバモイ
ルメチル、スルフォメチルおよびメトキシカルボニルア
ミノから選ばれた1−3の所望による置換基を保有して
もよく、各環の酸素、窒素および硫黄から選ばれた4つ
以下の異種原子が各環中に存在し、各環に4−7、好ま
しくは5または6個の原子を有している単一または縮合
した複素環式環を包含する。複素環の例は、置換されな
いおよび置換されたイミダゾリル、ジアゾリル、トリア
ゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、
チアトリアゾリル、オキサゾリル、オキサジジアゾリ
ル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズ
チアゾリル、トリアゾリルピリジル、プリニル、ピリジ
ル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラゾリルおよびト
リアジニルを包含する。適当な複素環は、置換されない
および置換された5−ヒドロキシ−4−ピリドン−2−
イル、1,2,3−トリアゾリル;1,2,4−トリアゾリ
ル;テトラゾリル;オキサゾリル;チアゾリル;1,3,
4−オキサジアゾリル;1,3,4−チアジアゾリルまた
は1,2,3−チアジアゾリルを包含する。好ましい複素
環は、1,5−ジヒドロキシ−4−ピリドン−2−イ
ル、5−ヒドロキシ−1−メチル−4−ピリドン−2−
イル、5−ヒドロキシ−4−ピリドン−2−イル、1−
メチル−1H−テトラゾール−5−イル、2−メチル−
1,3,4−チアジアゾール−5−イル、1−カルボキシ
メチル−1H−テトラゾール−5−イル、6−ヒドロキ
シ−2−メチル−5−オキソ−2H−1,2,4−トリア
ジン−3−イル、1,2,3−トリアゾール−5−イル、
4−メチル−チアゾール−5−イルである。
【0005】非環式アンモニウム基の例は、(1−カル
バモイル−2−ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウ
ム、(カルバモイルメチル)(エチル)−メチルアンモ
ニウムまたはトリメチルアンモニウムを包含する。環式
アンモニウムの例はアルキル、カルバモイルアルキル、
アミノアルキルまたはカルボキシアルキルによりN−置
換されているピロリジニウム;アルキル、ハロゲン、ヒ
ドロキシ、カルボキシアミド、アルコキシカルボニル、
アミノ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノに
よりモノまたはジ置換されてもよいピリジニウムまたは
シクロペンテノピリジニウムである。別に示した場合を
除いて、有機基は好ましくは10個以下の炭素原子を含
み、低級なものは4個以下の炭素原子を指す。
【0006】式(I)で示される化合物の特に好ましい
群は式(Ia)
【化8】 [式中、R1’およびR2’の一方は水素、R1’および
2’の他方は水素、メチル、フェニル、アセトキシメ
チル、4−メチル−チアゾール−5−イル、N−メチル
−N−エチル−N−(カルバモイルメチル)−アンモニ
ウム−メチル−または1,5−ジヒドロキシ−4−ピリ
ドン−2−イルである]で示される化合物を含む。
【0007】
【従来の技術】式(I)で示される化合物は既知であ
り、それらの製造の各種の方法が提案されている。しか
し、文献から既知の方法によっても、式(I)で示され
る化合物は広範囲の保護基技術を用いたいくつかの中間
段階によってのみ製造され得るに過ぎない。すなわち、
たとえば、上記の方法の一つとして、アシル基により保
護される7−アシルアミノセファロスポラン酸またはシ
ッフ酸基により保護される7−ベンジリデンアミノセフ
ァロスポラン酸は、3位にトリ置換したホスフィンまた
はジアルコキシホスフィニル基の導入の前または後アル
コールでエステル化される。好ましくはベンズヒドリル
またはp−メトキシベンジルエステルが製造される。そ
れらの化合物は塩基の存在下で次に対応するアルデヒド
と反応させられて、二重−保護した生成物を生成する。
多くの場合に保護基の導入および開裂は技術系を用いる
化学反応を必要とする。たとえば、西独特許公開第21
03014号に記載されている他の方法によると、7−
アシルアミノ−3−セフェム−4−カルボン酸エステル
の3位のメチレン基はアルデヒド官能基に変換され、こ
れは次にウイティッヒ反応に付される。両方の方法と
も、エステル基はその後化学的に除去しなければなら
ず、別の段階において、アシル−保護基の選択によって
異なるが、これは化学的にまたは酵素的に開裂されなけ
ればならない。
【0008】ウイティッヒまたはホルネル反応に中間生
成物として適当であるホスホニウム塩またはジアルコキ
シホスフィニル誘導体へのセファロスポリンの3位の官
能化は、いくつかの段階を使用するが、現在の技術水準
では実施が困難である。たとえば、西独特許公開第33
07550号において、7−フェニルアセトアミド−セ
ファロスポラン酸のナトリウム塩は、3−ヒドロキシメ
チル−7−フェニルアセトアミド−3セフェム−4−カ
ルボン酸に酵素的に鹸化し、続いてジフェニルジアゾメ
タンと反応させて、3−ヒドロキシメチル−7−フェニ
ルアセトアミド−3−セフェム−4−カルボン酸ベンズ
ヒドリルエステルを生成する。この化合物は以下直接に
トリフェニルホスホニウムブロミドのような試薬による
かまたはアルコール官能基を塩素に変換後、ヨーロッパ
特許第292808号に記載のようにトリフェニルホス
フィンにより対応するホスホニウムに変換され得る。同
様に、3−ジメトキシホスフィニル化合物は、たとえば
ケミカル・アンド・ファルマシューティカル・ブリテー
ン、第36巻(第7号)2354頁(1988年)に記
載のように亜リン酸トリメチルとの反応によって、塩素
化合物を経て製造され得る。
【0009】米国特許第4705851号において、β
−ラクタムを破壊し得る条件下でのアセトキシ基の加水
分解によるかまたは対応するセファロスポリン−C類縁
体を処理することおよび開裂することにより7−アミノ
−3−アセトキシメチル−3−セフェム−4−カルボン
酸から得られる7−アミノ−3−ヒドロキシメチル−3
−セフェム−4−カルボン酸は、最初にサリチルアルデ
ヒドと反応させられて、対応するシッフ塩基を生成し、
次にジフェニルジアゾメタンでエステル化され、得られ
たN−サリチリデンアミノ−3−ヒドロキシメチル−セ
フェム−4−カルボン酸ベンズヒドリルエステルはトリ
フェニルホスフィンとよう素により対応する7−サリチ
リデンアミノ−3−トリフェニルホスホニウム−メチル
セフェム−4−カルボン酸ベンズヒドリルエステルに変
換される。別の既知の方法において、3位を置換したビ
ニルセファロスポリンの製造のために出発物質として用
いる7−アシルアミノ−3−クロロメチル−3−セフェ
ム−4−カルボン酸エステルは多段階合成でペニシリン
Gから製造される[たとえば、西独特許公開第3443
225号、ヨーロッパ特許第0122002号およびテ
トラヒドロン・レターズ、第23巻(第21号)218
7頁(1982年)参照]。たとえば7−フェニルアセ
チルアミノ−3−クロロメチル−3−セフェム−4−カ
ルボン酸−p−メトキシベンジルエステルの製造での多
段階経路および生成物がわずかに約50重量%の有用な
セファロスポリンを含むという事実は、この化合物をセ
ファロスポリンの製造における高価な中間生成物にす
る。上記は7−フェニルアセチルアミノ−3−クロロメ
チル−3−セフェム−4−カルボン酸−p−メトキシベ
ンジルエステルの製造に多大な困難をもたらす。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】3位を置換したビニル
セファロスポリンの多くの有利性を考えると、広範囲の
種類の3位を置換したビニルセファロスポリンが製造さ
れ得る中間体を提供するものとして、7−ACAから出
発する商業的に有利な方法がなお必要である。式(I)
で示される化合物の改善した製造方法を提供することは
本発明の目的である。一定の新規な中間体を提供するこ
とは本発明の別の目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】一つの特徴によると、本
発明は、式(IV)
【化9】 [式中、Rはシリル保護基、X+はP+(R4)3または−P
(O)(OR42+(式中、R4は低級アルキル基また
はアリール基、Y+はアルカリ系の陽イオンまたは強有
機塩基のプロトン化形である)である]で示される化合
物と式(V)
【化10】 [式中、R1およびR2は前記の通りである]で示される
化合物とを反応させる段階i)を含んでいる前記の式
(I)で示される化合物の新規な製造方法を提供するも
のである。
【0012】シリル保護基の例は、トリメチルシリル、
トリエチルシリル、トリ−n−プロピル−シリル、トリ
−n−ブチルシリル、メチルジエチルシリル、ジメチル
エチルシリル、フェニルジメチルシリル、第3級ブチル
ジフェニルシリル、第3級ブチルジメチルシリルおよび
トリフェニルシリルを包含する。トリメチルシリル基が
好ましい。R4の定義として、低級アルキル基は好まし
くは1−4個の炭素原子を有する。アリールの例はハロ
ゲン、(C1-4)アルキルまたは(C1-4)アルコキシか
ら選ばれた3基までの基によって所望により置換されて
いてもよいフェニルまたはナフチルを包含する。アルカ
リ族の陽イオンの例はリチウム、ナトリウムまたはカリ
ウムである。プロトン化強有機塩基の例は、グアニジン
類、たとえばテトラメチルグアニジン、アミジン、たと
えば1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]ウンデカ−
7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−
5−エンから、またはイミノホスホラン類、たとえば2
−第3級ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−
ジメチル−1,3,2−ジアザホスフィナンまたはトリス
(ジメチルアミノ)−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)イミノホスホランから誘導されるものである。
【0013】反応は、反応条件下で不活性な溶媒または
溶媒混合物中で、または別の溶媒、たとえばテトラヒド
ロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジア
ルキルエーテルまたは第3級、ブチルメチルエーテルの
ような不活性なエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミドまたはN−メチルピロリドンのような
不活性なアミド、テトラメチル尿素のような尿素、1,
3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1
H)−ピリミドン、1,3,2−イミダゾリジノンまたは
アセトニトリルのようなニトリルを添加後行なうことが
でき、(たとえば、以下に記載のように)式(IV)で示
される化合物を生成する。
【0014】二重結合を形成するのに必要な式(V)の
アルデヒドまたはケトンの構造は絶対的なものではな
い。R1およびR2の代表的な例は先に示したものであ
る。たとえ置換基が容易にシリル化される官能基を含ん
でいるならば、これは反応の前に適当なシリル化剤によ
り一時的に遮断されなければならない。E−およびZ−
二重結合異性体は、少くとも2の炭素原子を含んでいる
アルデヒドから、または非対称性ケトンを用いた場合生
成され得る。式(V)で示される化合物の量は、たとえ
ば式(IV)の出発物質に基ずいて、化学量論的かまた
は過剰であり得る。この異性体は既知の方法、たとえば
クロマトグラフィーまたは結晶化により分離され得る。
このオレフィン化反応は広い温度範囲内で行われ得る。
ウイティッヒまたはホルネル反応は、好ましくはたとえ
ば以下の実施例に記載のように−70℃および+70℃
の間で行われ得る。完全に無水系が必要である場合、
N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス
シリルウレアまたはモノまたはビス(トリメチルシリ
ル)トリフルオロアセトミアドのような水と結合するシ
リル化剤が、その添加前に式(IV)で示される化合物
の溶液に、またはアルデヒドまたは対応するケトンに添
加され得る。式(I)で示される化合物は既知の方法に
より分離され得る。全ての保護基は簡単な加水分解また
はアルコール分解により除去され得る。これは反応混合
物への脱シリル化剤の添加によるか、またはアルカリ性
または酸性の条件下で水を添加し、所望により有機溶媒
を添加して、等電点にpH値を調節することによって沈
澱することにより、生成物を分離可能な水相に抽出する
ことにより除去され得る。
【0015】式(IV)で示される化合物はそれ自体で
新規であり、また本発明の一部を成す。式(IV)で示
される化合物は式(III)
【化12】 [式中、Xは−P(R43Iまたは−P(O)(OR4
2であって、RおよびR4は上記の通りである]で示され
る化合物を塩基とを反応させる段階ii)により好便に得
られる。
【0016】適当な塩基は強有機塩基、たとえばグアニ
ジンたとえばテトラメチルグアニジンおよびDBU
(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−
エン)およびDBN(1,5−ジアザビシクロ[4.3.
0]ノナ−5−エン)のようなアミジン、好ましくは、
1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンのLiま
たはNa塩またはLi−ジイソプロフィルアミドのよう
な窒素含有化合物のアルカリ塩、ブチルリチウム、アル
カリ金属の水素化物またはイミノホスホランである。塩
基は化合物のジシリル化の程度を維持するために、水分
を含まずシリル化され得る部分を全く含まないようにし
なければならない。添加する塩基の量は化学量論的に計
算した量にほぼ一致し、好ましくは7−アミノセファロ
スポラン酸の量を基にして、0.8−1.3当量の塩基が
用いられる。対応する陰イオンの生成は−70℃の低温
−室温までで行われ得る。適当な溶媒は前記の溶媒また
は溶媒混合物であって、その際ハロゲン化溶媒は塩基を
添加する前に必要な場合(部分的に)除去される。
【0017】式(I)で示される化合物を与える、式
(IV)で示される化合物と式(V)で示される化合物
との反応は、新規かつ驚くべきものである。アミノ官能
基におけるシリル保護基は、その反応性を非常に増大さ
せる。多くの既知の方法によると、好ましい形の6−ア
ミノペニシラン酸または7−アミノセファロスポラン酸
のアシル化は、たとえば米国特許第4504657号に
記載のように、N,O−ジシリル化した誘導体に対して
行われる。確かに、式(IV)で示される化合物は式
(V)で示される化合物と反応してシッフ塩基を生成す
ることができ、脱シリル化剤としての生成トリメチルシ
ラノールは、そこに存在する式(IV)で示される化合
物をプロトン化して式(III)で示される出発化合物
とすることができ、同時に脱シリル化を行うことができ
る筈である。脱シリルした化合物は、その低い溶解度の
ためプロトン化および/または沈澱し、その結果とし
て、反応の順序III→IV→Iは崩れる筈である。そ
れ故、たとえばN,O−ジシリル化した7−アミノセフ
ァロスポラン酸を過剰のベンズアルデヒドと放置する
と、しばらくして、遊離の7−ACAが脱シリル化の結
果として沈澱する。驚くべきことに、このような反応系
は生起しないか、または最小限度しか生起しない。
【0018】式(III)で示される化合物はそれ自体
で新規で、また本発明の一部を成す。式(III)で示
される化合物は、式(II)
【化13】 [式中、Rは前記の通りである]で示される化合物と式
(VII)または(VIII) P(R43 VII P(OR43 VIII [式中、R4は上記の通りである]で示される化合物と
を反応させる段階iii)により得られるのが好適であ
る。
【0019】式(II)で示される化合物は既知で、オ
ーストリア特許第382875号に開示された方法によ
り製造され得る。たとえば、アミノセファロスポラン酸
は不活性な溶媒に懸濁され、過剰のシリル化剤と共に加
熱還流される。シリル化に適当な溶媒は特にハロゲン化
炭化水素である。高沸点溶媒の場合、ジシリル化は溶媒
中で充分加熱することにより行なわれ、低沸点溶媒で
は、シリル化はトリフルオロ酢酸またはトリクロロ酢酸
のような有機酸の添加により促進され得る。シリル化は
またヨーロッパ特許第043630号に記載した窒素含
有シリル化触媒を用いることにより行われ得る。用いら
れ得るシリル化剤は、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチ
ルジシラザン単独、またはトリメチルクロロシラン、
N,O−ビス−(トリメチルシリル)アセトアミド、N
−(トリメチルシリル)アセトアミドまたはそのトリフ
ルオロ類縁化合物またはビストリメチルシリル尿素のよ
うな他のシリル化剤との混合物としての1,1,1,3,
3,3−ヘキサメチルジシラザンが好ましい。こうして
得たジシリル化した化合物は続いてトリアルキルシリル
ヨウダイド、好ましくはトリメチルヨードシランと反応
させて、オーストリア特許第382875号の記載のよ
うに式(II)で示される化合物を生成する。
【0020】式(II)で示される化合物は次に式(V
II)または式(VIII)で示される化合物と反応液
中に存在するままで反応させられ得る。反応は反応条件
下で不活性な溶媒または溶媒混合物中で、たとえば前の
段階で用いられたのと同じ溶媒中で行われ得る。温度は
限定的でない。反応は低温で、室温で、または高めた温
度で起る。本明細書で記載したいくつかの化合物、たと
えば式(IV)で示される化合物はメソマー(共鳴安定
性異性体)の形で存在し得、それらはまた式の定義、た
とえば式(IV)の定義に入るものとする。
【0021】本発明の方法は既知の方法と比較して大き
な利点を有する: 1)反応段階i)、ii)およびiii)は好ましくは中間
体の分離をせずにワンポット法により行われる。 2)方法は、単一の段階により導入され得、または一個
の単一の段階により開裂され得る保護基としてのシリル
基を用い、その結果工程数を減らし得る。 3)シリル保護基は反応の終りに簡単な加水分解または
アルコール分解により除去され得る。 4)反応の完了したとき式(I)で示される目的化合物
は容易に反応溶液から分離され得る。 また本発明の方法は低い労働コストおよびエネルギーコ
ストという特徴をもっている。さらに本方法は簡単な製
造設備によって行われ得、既知の方法と比較して複雑な
操作を含まない。
【0022】上に記載した通り、式(I)で示される化
合物は、たとえば、アシル化による、たとえば適当なア
シル化剤による貴重なセファロスポリン抗生物質の製造
に重要な出発物質である。3位にビニル置換をもつセフ
ァロスポリンは経口的に、または非経口的に投薬した場
合に吸収され、それらは極めて広範囲の有効な活性スペ
クトルを特徴とする。例えば下記の化合物を製造され得
る:
【化14】
【化15】
【0023】下記の実施例はさらに十分に本発明を説明
するが、いかなる意味でもその範囲を制限するものでは
ない。実施例中全ての温度は摂氏で示される。 実施例1:7−アミノ−3−スチリル−3−セフェム−
4−カルボン酸 a)7−トリメチルシリルアミノ−3−トリフェニルホ
スホニウムメチル−3−セフェム−4−カルボン酸トリ
メチルシリルエステル・ヨウダイド[式(III)で示
される化合物] 乾燥したトリフェニルホスフィン0.8gを、ジクロロ
メタンを含有しているヘキサメチルジシラザン10ml中
の7−トリメチルシリルアミノ−3−ヨードメチル−3
−セフェム−4−カルボン酸トリメチルシリルエステル
1.53gに10℃で添加する。溶液を続いてこの温度
で1時間撹拌する。プロトン核磁気共鳴特性測定の目的
のため、反応溶液の一部をとり真空下でジクロロメタン
の大部分を除去し、残留物をテトラヒドロフラン−d8
およびジクロロメタン−d2の混合物に取り込み、分析
する。プロトン核磁気共鳴(THF−d8/CD2Cl2
CH2Cl2を内部基準としてppmで示す):0.0068
(s,N−トリメチルシリル);0.155(s,COO
−トリメチルシリル);1.485(d,J=13.4H
z,N−H);3.261(AB,J=19.1Hz,J
H-P=2.4Hz,JH-P=18.9Hz,CH2−S);
4.701(dd,J=13.4Hz,J=4.8Hz,
7);4.923(d,J=4.8Hz,H6);5.24
7(AB,J=14.5Hz,JH-P=4.5Hz,JH-P
16.4Hz,CH2−P);7.574−7.858(m,
p−フェニル)。
【0024】b)7−トリメチルシリルアミノ−3−ト
リフェニルホスホラニリデンメチル−3−セフェム−4
−カルボン酸トリメチルシリルエステル[式(IV)で
示される化合物] 空気および水分を除去しながら、7−トリメチルシリル
アミノ−3−トリフェニルホスホニウムメチル−3−セ
フェム−4−カルボン酸トリメチルシリルエステル−ヨ
ウダイドを真空下で蒸発により濃縮する。残留物を乾そ
うしたテトラヒドロフラン10mlに溶解する。テトラヒ
ドロフラン2ml中1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジ
シラザンリチウム塩0.68gの溶液を氷で冷却しなが
ら添加する。溶液の色は突然深紅色に変る。特性測定の
目的のため、少量のイリドを蒸発により濃縮し、テトラ
ヒドロフラン−d8およびCD2Cl2の混合物中で、プロ
トン核磁気共鳴分光器により同定する:プロトン核磁気
共鳴(THF−d8−CD2Cl2を内部基準としてppmで
示す):0.177(s,COO−トリメチルシリル);
1.610(d,J=13.5Hz,N−H);2.770
(AB,J=14Hz,CH2−S);4.190(dd,J
=13.5Hz,J=3.8Hz,H7);4.910(d,
J=3.8Hz,H6);7.480−7.733(m,P−
フェニル)。この中間生成物の分離は方法を行うために
必要でない;アルデヒドまたはケトンを直接に添加し得
る。
【0025】c)7−アミノ−3−スチリル−3−セフ
ェム−4−カルボン酸[式(I)で示される化合物] 無水テトラヒドロフラン10ml中トリメチルシリルアミ
ノ−3−トリフェニルホスホニウムメチル−3−セフェ
ム−4−カルボン酸トリメチルシリルエステル−ヨウダ
イド2.4gの溶液を無水テトラヒドロフラン2ml中1,
1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン リチウム塩
0.70gの溶液と0℃で混合する。ビストリメチルシ
リルアセトアミド1.3gおよびベンズアルデヒド0.6
8gを暗紅色の溶液に添加する。反応混合物を続いて室
温で一晩中撹拌する。固体の上にある溶液を傾しゃ除去
し、酢酸エチルおよび希釈した塩酸の混合物に注ぎ、そ
れにより生成物は固体として沈澱する。生成物を濾過
し、酢酸エステルおよびエーテルで洗浄し、乾そうす
る。プロトン核磁気共鳴(CF3COOD):2.93
(AB,J=15.6Hz,S−CH2,E−異性体に対
して);3.43(AB,J=15.6Hz,S−CH2,
E−異性体に対して);4.89(d,J=4.5Hz,
β−ラクタム−H);5.05(d,J=4.5Hz,β
−ラクタム−H);6.41−7.29(m,Ar−H,H
−C=C−H β−スチリル−Hおよびα−スチリル−
H,Z−異性体に対して);7.80(d,J=17.5
Hz,α−スチリル−H,E−異性体に対して)、異性
体E/Zの割合=72/28。
【0026】実施例2:7−アミノ−3−ビニル−3−
セフェム−4−カルボン酸 無水テトラヒドロフラン10ml中7−トリメチルシリル
アミノ−3−トリフェニルホスホニウムメチル−3−セ
フェム−4−カルボン酸トリメチルシリルエステル−ヨ
ウダイド2.35gの溶液を無水テトラヒドロフラン2m
l中1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン リチ
ウム塩0.68gの溶液と0℃で混合する。わずかに過
剰のガス状のホルムアルデヒドを0℃で深紅色の溶液に
通す。反応混合物を続いてエタノールで希釈し、濾過す
る。濾液を酢酸によりpH5.4に調節し、それにより
生成物は沈澱する。懸濁液を一晩中冷凍器で放冷し、生
成物を続いて濾過により分離する。プロトン核磁気共鳴
(D2O,DCl,TSP):3.84(AB,J=17.
7Hz,S−CH2);5.18(d,J=4.5Hz,β
−ラクタム−H);5.34(d,J=4.5Hz,β−
ラクタム−H);5.55(d,J=11.4Hz,−C
=CH2シス);5.78(d,J=18Hz,−C=C
2 トランス);7.18(dd,CH=C,J=11.
4Hz,J=18Hz)。
【0027】実施例3:7−アミノ−3−(プロパ−1
−エニル)−3−セフェム−4−カルボン酸 ジクロロメタンの中7−トリメチルシリルアミノ−3−
トリフェニルホスホニウムメチル−3−セフェム−4−
カルボン酸トリメチルシリルエステル−ヨウダイド2.
16gの溶液を蒸発する。残留物を無水テトラヒドロフ
ラン8mlに溶解し、無水テトラヒドロフラン2ml中1,
1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン リチウム塩
0.64gの溶液と0℃で混合する。暗紅色の溶液にビ
ストリメチルシリル アセトミアド1.4ml、続いて無
水アセトアルデヒド0.33mlを添加する。反応混合物
を室温で一晩中撹拌し、続いて同量のメタノールと混合
する。溶液を酢酸によりpH5.4に調節し、それによ
り生成物は沈澱する。懸濁液を氷により冷却しながらさ
らに30分間撹拌し、生成物は次に吸引濾過器を通して
分離し、乾そうする。プロトン核磁気共鳴(CF3CO
OD,TMS):1.83(dd,J=0.9Hz,J=6.
6Hz,CH3,Z−異性体);2.0(d,広範域,J
=6.6Hz,CH3,E−異性体);3.65(m,2
AB系,S−CH2として);5.23−5.47(m,
4d β−ラクタム−Hとして);6.08(dq,J=
6.6Hz,J=12Hz,C=CH−CH3,Z−異性
体);6.40−6.79(m,3−CH=,Z−異性体
およびC=CH−CH3,E−異性体);7.44(dd,
J=16.5Hz,J=1.5Hz,3−CH=,E−異
性体)。
【0028】実施例4:7−アミノ−3−(プロパ−1
−エニル)−3−セフェム−4−カルボン酸 ジクロロメタン中7−トリメチルシリルアミノ−3−ト
リフェニルホスホニウムメチル−3−セフェム−4−カ
ルボン酸トリメチルシリルエステル−ヨウダイドの溶液
を真空下で蒸発乾固する。得た泡沫樹脂状物をテトラヒ
ジロフラン127mlおよびN,O−ビストリメチルシリ
ル アセトアミド22.9mlの混合物に溶解する。溶液
をテトラヒジロフラン35ml中1,1,1,3,3,3−ヘ
キサメチルジシリラザン リチウム塩7.04gの溶液
と混合する。10分間後、アセトアルデヒド21.1ml
を添加し、反応混合物を2℃で3時間撹拌する。反応混
合物を続いて真空下でロータリーエバポレーターで蒸発
する。残留物を酢酸エチル250mlに取り込み、水12
5mlと混合する。pH値を氷で冷却しながら2NNaO
Hで8.4に調節し、相を分離する。酢酸エチル相を水
25mlで抽出する。混和した水相を酢酸50mlで抽出す
る。水相を続いて半量のアセトンで希釈し、pHを1:
1に希釈した濃塩酸でゆっくり3.5に調節する。結晶
性懸濁液を時おり撹拌しながら3時間氷浴中に保ち、生
成物を次に濾過する。それをそれぞれ水/アセトン(1
/1)25mlおよびアセトン25mlで2回洗浄し、次に
真空乾燥室で乾燥する。
【0029】実施例5:7−アミノ−3−(3−アセト
キシ−1−プロペソ−1−イル)−3−セフェム−4−
カルボン酸 ジクロロメタン中7−トリメチルシリルアミノ−3−ト
リフェニルホスホニウムメチル−3−セフェム−カルボ
ン酸トリメチルシリルエステル−ヨウダイド941gの
溶液を真空下で蒸発する。得た泡沫状樹脂をテトラヒド
ロフラン3900mlおよびN,O−ビストリメチルシリ
ル アセトアミド617mlの混合物に溶解する。溶液を
−25℃に冷却し、無水テトラヒドロフラン325ml中
1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン リチウ
ム塩178gの溶液と混合する。それを続いて−30℃
に冷却し、次にアセトキシ−アセトアルデヒド388g
を添加する。0℃で17時間後、反応混合物を真空下で
濃縮する。残留物をpH制御下で水3500mlおよび酢
酸エステル3500mlの混合物にまぜ込み、その間pH
値を希釈アンモニウムにより6.5で保持する。相分離
後、酢酸エステル相を水1800mlで抽出する。混和し
た水相を酢酸エステルで抽出する。水相をアセトン35
00mlで希釈し、続いて水2500mlにまぜ込み、その
際pH値を希塩酸を滴下することにより3.5で一定に
保持する。得た結晶性懸濁液を氷浴で3時間撹拌する。
生成物を次に濾過し、アセトンおよびエーテルで洗浄
し、真空乾燥器で乾燥する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A61K 31/545 ADZ A61K 31/545 ADZ (72)発明者 フーベルト・シュトゥルム オーストリア、アー−6020インスブルッ ク、レオポルトシュトラーセ40番 (56)参考文献 特開 昭46−2678(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 501/00 - 501/24 REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 [式中、R1およびR21およびR2の一方は水素、R1
    およびR2の他方は、 i)水素、低級アルキル、低級アルケニルまたは低級ア
    ルキニル; ii)低級シクロアルキル、低級シクロアルキル低級アル
    キル、アリール、(アリール)−低級アルキル、複素環
    式基またはヘテロシクリル−(低級)−アルキル、これ
    らの環は所望により1つまたはそれ以上の低級アルコキ
    シ、低級アルキルチオ、ハロゲン、低級アルキル、ニト
    ロ、ヒドロキシ、アシルオキシ、カルボキシ、カルボア
    ルコキシ、低級アルキルカルボニル、低級アルキルスル
    ホニル、低級アルコキシスルホニル、アミノ−(低級)
    −アルキルアミノまたはアシルアミド基、 iii)式−CH2Z[式中、Zは下記の意味を有する: a)ヒドロキシ、低級アルコキシ、ホルミルオキシ、ア
    セチルオキシ、低級アルキルスルホニルオキシ、ハロゲ
    ン、N−モノ(低級)アルキルカルバモイル−オキシ、
    N,N−ジ(低級)アルキルカルバモイロキシ、 b)複素環式基、 c)式−S(O)mR9[式中、R9は脂肪族、芳香脂肪
    族、脂環式、芳香族または複素環式基、mは0、1また
    は2である)で示される基; d)非環式または環式アンモニウム基]で示される基で
    ある]で示される3−ビニルセファロスポリンの製造方
    法であって、式(IV) 【化2】 [式中、Rはシリル保護基、X+はP+(R4)3または−P
    (O)(OR42+(式中、R4は低級アルキル基また
    はアリール基、Y+はアルカリ族の陽イオンまたは強有
    機塩基のプロトン化形である)である]で示される化合
    物と式(V) 【化3】 [式中、R1およびR2は上記の通りである]で示される
    化合物とを反応させる段階i)を含む方法。
  2. 【請求項2】 式(IV)で示される化合物が式(II
    I) 【化4】 [式中、Rはシリル保護基、Xは−P(R43Iまたは
    −P(O)(OR42、R4は低級アルキル基またはア
    リール基である]で示される化合物と塩基とを反応させ
    る段階ii)により製造される、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 式(III)で示される化合物が式(I
    I) 【化5】 [式中、Rはシリル保護基である]で示される化合物と
    式(VII)または(VIII) P(R43 VII P(OR43 VIII [式中、R4は低級アルキル基またはアリール基であ
    る]で示される化合物とを反応させる段階iii)により
    製造される、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 請求項1および2記載の段階i)、ii)
    およびiii)が同じ反応容器で行われる、請求項2また
    は3記載の方法。
  5. 【請求項5】 R1およびR2の一方は水素、R1および
    2の他方は水素、メチル、フェニル、3−アセトキシ
    メチル、4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、
    N−メチル−N−エチル−N−(カルバモイルメチル)
    −アンモニウム−メチル−または1,5−ジヒドロキシ
    −4−ピリドン−2−イルである、請求項1記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の式(IV)で示される化
    合物またはそのメソマー。
  7. 【請求項7】 7−トリメチルシリルアミノ−3−トリ
    フェニルホスホラニリデンメチル−3−セフェム−4−
    カルボン酸トリメチルシリルエステルまたはそのメソマ
    ー。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の式(III)で示される
    化合物。
  9. 【請求項9】 7−トリメチルシリルアミノ−3−トリ
    フェニルホスホニウムメチル−3−セフェム−4−カル
    ボン酸トリメチルシリルエステル−ヨウダイド。
  10. 【請求項10】 請求項1−5の何れか1項記載の方法
    により製造される式(I)で示される化合物をアシル化
    することを含む3−ビニル化7−アシルアミノ−3−セ
    フェム−4−カルボン酸の製造方法。
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