JP2765681B2 - エンジンのアイドル判定装置 - Google Patents

エンジンのアイドル判定装置

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JP2765681B2
JP2765681B2 JP3881589A JP3881589A JP2765681B2 JP 2765681 B2 JP2765681 B2 JP 2765681B2 JP 3881589 A JP3881589 A JP 3881589A JP 3881589 A JP3881589 A JP 3881589A JP 2765681 B2 JP2765681 B2 JP 2765681B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、スロットルセンサの出力信号からアイドル
状態を判別するエンジンのアイドル判定装置に関する。
【従来の技術】
一般にアイドル運転では、アイドルスピードコントロ
ールバルブ(ISCV)を制御して、バイパス通路面積を調
整し、エンジン回転数を目標アイドル回転数に制御する
と共に、点火時期を予め設定された点火進角に制御す
る。 従来、このアイドル判定は、アイドルスイッチによっ
て機械的に行われ、このアイドルスイッチがONすると、
スロットルバルブ全閉、すなわちアイドル状態と一義的
に判定し、エンジンをアイドル制御する。 ところで、上記アイドルスイッチは、スロットル全閉
状態の時に確実にON動作させる必要があるため、実際に
はスロットルバルブが全閉する以前の開度でON(スロッ
トル全閉と機械的に判断)するように設定されている。 その結果、発進時などの際に、アクセルペダルを踏み
込んでスロットルバルブを開いても、エンジン回転数は
上昇するがスロットルバルブが所定開度に達するまでは
アイドル制御が解除されず、また、減速走行によりアク
セルペダルを開放した際、スロットルバルブが全閉する
以前にアイドルスイッチがONしてアイドル制御に移行し
てしまう。 従来、上記スロットルバルブがやや開いているにも拘
わらずアイドルスイッチがOFFせず(スロットル全閉状
態と判断)、或いは、スロットルバルブが全閉となる以
前にアイドルスイッチがONしても、その間のスロットル
ボアの面積変動率が少なく、吸入空気量の変動幅が少な
いため、発進加速性能、或いは減速走行に大きな影響を
及ぼすことはなかった。 しかし、最近の高性能、高出力を得るためにスロット
ルボア径を大きくしたエンジンでは、僅かなスロットル
開度変化量でも吸入空気量が大きく変動してしまうた
め、全閉状態からスロットルバルブを開いてエンジン回
転数を上昇させてもアイドル制御が解除されないと、或
いは、減速走行でスロットルバルブが全閉する以前にア
イドルスイッチがONしてしまうと、このアイドルスイッ
チの出力信号に基づいてアイドル制御解除、或いはアイ
ドル制御を行うため、出力不足により発進加速性能、減
速走行性が低下するばかりでなく、適正な空燃比制御が
行えず、排気エミッション、燃費の悪化を招く問題があ
り、更には、アイドル制御性にも大きな影響を及ぼすこ
とになる。 これに対処するに、アイドルスイッチをスロットル全
閉付近にセッティングすることも考えられるが、このア
イドルスイッチのON/OFFを確実なものとするためにはス
ロットルバルブ全閉点とアイドルスイッチ作動点との近
接距離に限界があり、且つ、そのセッティングが難し
く、非量産的であるため実現性に乏しい。 一方、例えば、特公平63-15467号公報には、実現可能
な最小開度にスロットルバルブが閉じた場合を検出する
ため、スロットルセンサの信号出力値(以下「スロット
ル信号出力値」という)が最小値よりも小さくなった
時、スロットル信号出力値で記憶値を順次更新すると共
に、このとき、スロットル全閉(アイドル状態と判断)
して、アイドル制御を行う技術が開示されている。 しかし、この先行例では、スロットル信号出力値が記
憶値よりも小さくなった時に、スロットル信号出力値に
よって記憶値を更新するだけであり、記憶値は小さい側
(スロットル閉じ側)にしか更新されず、且つ、記憶値
をそのままアイドルを判定するためにアイドル判定用比
較基準値として採用し、このアイドル判定用比較基準値
とスロットル信号出力値とを比較してスロットル全閉状
態を判断するため、スロットルセンサの出力信号のドリ
フト等の影響でスロットル全閉時のスロットル信号出力
値が1bit(最小分解能)リフトアップした場合であって
も、スロットル全閉であるにも拘わらずスロットル信号
出力値がアイドル判定用比較基準値よりも高くなり、ソ
フトウェア的にスロットル全閉状態が検出できずアイド
ル誤判定を生じる課題がある。 これに対処するに、アイドルスイッチ及びスロットル
センサを共に用い、第7図に示すように、アイドルスイ
ッチがON状態で、スロットルバルブ開度を表すスロット
ル信号出力値THVが、記憶されている出力最小値THV MIN
よりもスロットル閉じ側にある場合に、スロットル信号
出力値THVの最小値として、このスロットル信号出力値T
HVで出力値THV MINを更新し、そして、この出力最小値T
HV MINにオフセット値αを加算してアイドル判定用比較
基準値THV ISW(THV MIN+α)とし、このアイドル判定
用比較基準値とスロットル信号出力値THVとを比較して
スロットル全閉状態をソフトウェア的に判断する、いわ
ゆる、ソフトアイドルスイッチが考えられる。 しかし、この種のいわゆるソフトアイドルスイッチで
スロットル全閉状態、すなわち、アイドル状態の検出精
度を高めるには、上記オフセット値αを小さくする必要
があるが、このオフセット値αを小さくすると、スロッ
トルセンサのポテンショメータを連結するスロットルシ
ャフトの歪み、或いは、スロットル全閉時の負圧による
撓み、又は、温度変化等によるスロットル信号出力値の
ドリフト等の影響でスロットル全閉時のスロットル信号
出力値が変化した場合、例えば、第7図の経過時間t1〜
t2、或いは、t3以後に示すように、実際にはスロットル
全閉であるにも拘わらず、スロットル信号出力値THVが
アイドル判定用比較基準値THV ISWよりも高くなり、ソ
フト的にスロットル全閉状態すなわちアイドル状態が検
出されないという不都合が生じる。 また、例えば、第7図の経過時間t4以後のように、ノ
イズnoiseをスロットルセンサの出力最小値THV MINとし
て記憶してしまうと、上記オフセット値αが小さいため
に、常時、THV>THV ISWとなり、それ以後、スロットル
全閉であるにも拘わらずアイドル状態が検出されないと
いう不都合が生じる。 そのため、本出願人は同一出願人に係る先の出願(特
願平1-12625号)において、第8図に示すように、アイ
ドルスイッチがONで機械的にアイドル状態が検出されて
いるが、ソフトウェア的にはTHV>THV ISWでスロットル
信号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISWより
も開き側にあり最終的にアイドル解除状態(以下「ソフ
トアイドルOFF」という)と判定される場合(経過時間t
1)、所定時間TIME毎に、記憶されている出力最小値THV
MINをスロットル開き側に微増させて、アイドル判定用
比較基準値THV ISWを増加させ、スロットル全閉時のス
ロットル信号出力値THVの変化に追従して上記アイドル
判定用比較基準値THV ISWを修正する技術を提案した。
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の如く、スロットルボア径の比較的大き
いエンジンでは、僅かなスロットル開度変化量で大きな
出力を得ることができるため、平坦地などを定速状態で
定常走行する場合、アクセルペダル開放状態からアクセ
ルペダルを軽く踏み続け、スロットルバルブをアイドル
スイッチのON/OFFが切換わるON/OFF開度点以下の微小開
度(アイドルスイッチON領域)に保つことが多くなる。 すると、第9図に示すように、アクセルペダルを軽く
踏込んだ時には(経過時間t2)、ソフトアイドルが一時
的にOFFする。しかしながら、上記技術においては、ア
イドルスイッチがONのスロットルバルブ微小開度のと
き、その後、アイドル判定用比較基準値THV ISWがスロ
ットル信号出力値THVより大きくなるまで(経過時間t
3)、出力最小値THV MINが所定時間TIME毎に微増更新さ
れてしまう。そのため、この出力最小値THV MINに基づ
いて設定されるアイドル判定用比較基準値THV ISWが増
加修正されてしまい、THV≦THV ISWとなり、スロットル
信号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISWに対
し閉じ側となってしまい、定常走行でスロットルバルブ
が微小開度で開かれているにも拘わらず、最終的にスロ
ットル全閉のアイドル状態(ソフトアイドルON)と誤判
定してしまう。そして、このアイドル判定結果が空燃比
制御、点火時期制御等に取り入られる。 その結果、定常走行時の空燃比制御性、点火時期制御
性が悪化し、出力低下や、燃費および排気エミッション
の悪化等を招く課題がある。 本発明は、上記事情に鑑み、スロットル全閉時のスロ
ットル信号出力値が変化した場合は勿論のこと、スロッ
トルバルブの開度がアイドルスイッチにより機械的アイ
ドル状態と検出される微小開度に保持される定常走行時
においても、誤判定することなく正確にアイドル判定を
行うことができ、この定常走行時においてアイドル制御
に移行することなく、安定した出力性能を得ることがで
き、燃費および排気エミッションの改善を図ることが可
能なエンジンのアイドル判定装置を提供することを目的
とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ア
イドルスイッチの出力信号から機械的アイドル状態を判
別するアイドルスイッチ状態判別手段と、上記アイドル
スイッチ状態判別手段で機械的アイドル状態と判別した
場合、スロットル開度を示すスロットルセンサのスロッ
トル信号出力値を取り入れ、このスロットル信号出力値
を記憶手段に記憶したスロットル信号出力値の出力最小
値と比較する最小値検出手段と、上記最小値検出手段で
上記スロットル信号出力値が上記出力最小値より閉じ側
にあると判定した場合は上記出力最小値を上記スロット
ル信号出力値で更新し、一方、上記アイドルスイッチ状
態判別手段で機械的アイドル状態と判別し、且つ上記ス
ロットル信号出力値がアイドル判定用比較基準値より開
き側にある状態が所定時間継続した場合は上記出力最小
値に設定値を加算して該出力最小値を更新する最小値更
新手段と、上記記憶手段に記憶した出力最小値に設定オ
フセット値を加算してアイドル判定用比較基準値を設定
する比較基準値設定手段と、上記比較基準値設定手段で
設定したアイドル判定用比較基準値と上記スロットル信
号出力値とを比較してアイドル状態を判定するアイドル
状態判定手段とを備えたエンジンのアイドル判定装置に
おいて、更に、上記最小値更新手段は、機械的アイドル
状態が継続して検出されている期間において上記スロッ
トル信号出力値がアイドル判定用比較基準値より開き側
にあっても、この期間中でスロットル信号出力値がアイ
ドル判定比較基準値に対し閉じ側に有ったことがある時
には、上記出力最小値の増加更新を中止することを特徴
とする。 請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明におい
て、更に、上記比較基準値設定手段は、前回のアイドル
判定結果がアイドル状態のとき、上記出力最小値に第1
及び第2のオフセット値を加算してアイドル判定用比較
基準値を設定し、一方、前回のアイドル判定結果がアイ
ドル解除状態のとき、出力最小値に第1のオフセット値
のみを加算してアイドル判定用比較基準値を設定し、ま
た、上記アイドル状態判定手段は、スロットルセンサに
よるスロットル信号出力値が上記アイドル判定用比較基
準値に対し閉じ側に有るとき、アイドル状態と判定し、
スロットル信号出力値が上記アイドル判定用比較基準値
よりも開き側にあるとき、アイドル解除状態と判定する
ことを特徴とする。
【作用】
請求項1記載の発明では、アイドルスイッチの出力信
号から機械的アイドル状態を判断し、機械的アイドル状
態と判別した場合、スロットル開度を示すスロットルセ
ンサのスロットル信号出力値を取り入れ、このスロット
ル信号出力値と記憶手段に記憶されているスロットル信
号出力値の出力最小値とを比較する。そして、スロット
ル信号出力値が出力最小値より閉じ側にあると判定した
場合は、上記出力最小値を上記スロットル信号出力値で
更新する。また、機械的アイドル状態と判別し、且つ上
記スロットル信号出力値がアイドル判定用比較基準値よ
り開き側にある状態が所定時間継続した場合において、
上記出力最小値に設定値を加算して該出力最小値を増加
更新するに際し、この機械的アイドル状態が継続して検
出されている期間において上記スロットル信号出力値が
アイドル判定用比較基準値より開き側にあっても、この
期間中でスロットル信号出力値がアイドル判定比較基準
値に対し閉じ側に有ったことがある時には、上記出力最
小値の増加更新を中止する。そして、上記記憶手段に記
憶した出力値に設定オフセット値を加算してアイドル判
定用比較基準値を設定し、このアイドル判定用比較基準
値とスロットル信号出力値とを比較して、現運転状態が
アイドル状態かアイドル解除状態かを判定する。 その際、請求項2記載の発明では、前回のアイドル判
定結果がアイドル状態のとき、上記出力最小値に第1及
び第2のオフセット値を加算してアイドル判定用比較基
準値を設定し、一方、前回のアイドル判定結果がアイド
ル解除状態のとき、出力最小値に第1のオフセット値の
みを加算してアイドル判定用比較基準値を設定する。そ
して、このアイドル判定用比較基準値とスロットルセン
サによるスロットル信号出力値とを比較し、スロットル
信号出力値が上記アイドル判定用比較基準値に対し閉じ
側に有るとき、アイドル状態と判定し、スロットル信号
出力値が上記アイドル判定用比較基準値よりも開き側に
あるとき、アイドル解除状態と判定する。
【発明の実施例】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。 第1図〜第6図は本発明の一実施例を示し、第1図は
本発明に係るアイドル判定装置の機能ブロック図、第2
図はエンジン制御系の概略図、第3図はスロットル信号
出力値の出力最小値の更新手順を示すフローチャート、
第4図はアイドル状態判定手順を示すフローチャート、
第5図はスロットル信号出力値に対するアイドルスイッ
チ出力、出力最小値、アイドル判定用比較基準値、及び
アイドル判別結果(ソフトアイドル)の関係を示すタイ
ムチャート、第6図はアクセルペダルを踏み込んで始動
した場合のタイムチャートである。 先ず、第2図に基づいてエンジンの概略構成について
説明する。 同図において、符号1はエンジンで、このエンジン1
のシリンダヘッド1aに、燃焼室1bに開口する吸気ポート
1cと排気ポート1dが形成されている。そして、この吸気
ポート1cに吸気管2が連通され、また、上記排気ポート
1dに排気管3が連通されている。更に、上記吸気管2の
上流にエアクリーナ4が取り付けられ、この吸気管2の
中途にスロットルバルブ5が改装されると共に、その直
下流側にエアチャンバ2aが形成されている。 また、上記吸気管2に、スロットルバルブ5の上流と
下流とをパイパスするエアバイパス通路6が接続されて
おり、このエアバイパス通路6にアイドルスピードコン
トロールバルブ(ISCV)7が介装されている。 また、上記吸気管2のエアクリーナ4の直下流側に、
吸入空気量センサ(図においてはホットワイヤ式エアフ
ローメータ)8が介装されている。 更に、上記スロットルバルブ5のスロットルシャフト
5aに、スロットルセンサ9とアイドルスイッチ10とが連
設されている。上記アイドルスイッチ10は、その動作を
確実に行わせるために、上記スロットルバルブ5の全閉
からやや開いた開度点θ0で、ON/OFFするようにセッテ
ィングされている。 また、上記吸気管2の吸気ポート1cの直上流側にイン
ジェクタ11が取り付けられている。 また、上記エンジン1のクランクシャフト1eに、その
外周に、所定クランク角度毎に突起、或いはスリットを
有するクランクロータ12が軸着されており、このクラン
クロータ12の外周に、クランク角を検出するための電磁
ピックアップ等からなるクランク角センサ13が対設され
ている。更に、エンジン1の冷却水通路1fに冷却水温セ
ンサ14が臨まされている。 また、上記排気管3にO2センサ15が臨まされ、その下
流側に触媒コンバータ16が配設されている。 一方、符号17は、マイクロコンピュータ等からなるコ
ントロールユニットで、このコントロールユニット17の
CPU(中央演算処理装置)18、ROM19、RAM20、入力イン
ターフェイス21、及び出力インターフェイス22がバスラ
イン23を介して互いに接続されている。 更に、上記入力インターフェース21に、上記アイドル
スイッチ10、クランク角センサ13が接続されると共に、
吸入空気量センサ8、スロットルセンサ9、冷却水温セ
ンサ14、O2センサ15がA/D変換器24を介して接続されて
いる。 上記ROM19には固定データ及び制御プログラムが記憶
されており、また、上記RAM20には、上記入力インター
フェイス21に入力された信号を処理した後のデータ、及
び上記CPU18で演算処理したデータが格納される。更
に、上記CPU19は、上記ROM19に記憶されている制御プロ
グラムに従い、上記RAM20に格納された各種データに基
づいて空燃比制御、点火時期制御、及び、アイドル時の
回転数制御を行う。 次に、本発明に係るアイドル判定装置の機能構成につ
いて、第1図に基づいて説明する。 本発明に係るアイドル判定装置29は、上記コントロー
ルユニット17により実現され、第1図に示すように、ア
イドルスイッチ状態判別手段30、最小値検出手段31、最
小値記憶手段32、最小値増加更新条件判別手段33、カウ
ンタ手段34、最小値更新手段35、比較基準値設定手段3
6、アイドル状態判定手段37、アイドルデータ記憶手段3
8、及び、アイドルスイッチデータ記憶手段39の各機能
手段を備える。 これら各機能手段について説明すると、アイドルスイ
ッチ状態判別手段30は、アイドルスイッチ10の出力信号
から、機械的にアイドル状態が検出されているか否かを
判別する。すなわち、上記アイドルスイッチ10がONの場
合、機械的にアイドル状態が検出されている(以下「機
械的アイドル状態」という)と判別し、また、アイドル
スイッチ10がOFFの場合、機械的にアイドル解除状態が
検出されている(以下「機械的アイドル解除状態」とい
う)と判別する。そして、アイドルスイッチ10がOFFで
機械的アイドル解除状態と判別した場合、アイドルスイ
ッチデータ記憶手段39に、アイドルスイッチデータAISW
DATAをAISW DATA=1としてストアする。 尚、上記アイドルスイッチデータAISW DATAは、フラ
グとして機能し、最小値記憶手段32に格納されるスロッ
トル信号出力値THVの出力最小値THV MINに対する後述の
増加更新を許可するためのもので、AISW DATA=1で出
力最小値THV MINの増加更新を許可する。また、アイド
ルスイッチ10がONで機械的にアイドル状態が検出され、
且つ、アイドル状態判定手段37によりスロットル信号出
力値THVと後述のアイドル判定用比較基準値THV ISWとの
比較の結果、THV≦THV ISWで、最終的にアイドル状態
(ソフトアイドルON)と判定されて後述のアイドルデー
タAI DATAがクリアされている時、AISW DATA=0に設定
され、出力最小値THV MINの増加更新を禁止する。 また、上記アイドルスイッチ10は、スロットル開度θ
が所定開度θ0以上でOFFし、また、所定開度θ0未満
でONし、組付けの際には、ON/OFF動作の確実性、及び検
出誤差を考慮し、スロットルバルブ5がやや開いた状態
でON/OFFするようにセッティングされる。 そして、最小値検出手段31は、上記アイドルスイッチ
状態判別手段30によってアイドルスイッチ10がONの機械
的アイドル状態と判別されている場合、スロットルセン
サ9のスロットル信号出力値(出力電圧)THVを読み込
み、このスロットル信号出力値THVと、RAM20の所定アド
レス領域で構成する最小値記憶手段32に記憶されている
スロットル信号出力値THVの出力最小値THV MINとを比較
する。 また、最小値増加更新条件判別手段33は、上記アイド
ルスイッチ状態判別手段30における判別結果を読込むと
共に、上記RAM20の上記最小値記憶手段32とは別のアド
レス領域で構成するアイドルデータ記憶手段38にメモリ
されている後述のアイドルデータAI DATA、及び、上記R
AM20のまた別のアドレス領域で構成するアイドルスイッ
チデータ記憶手段39にストアされているアイドルスイッ
チデータAISW DATAを読み出す。 そして、アイドルスイッチ10がONの機械的アイドル
状態と判別されており、且つ、アイドルデータAI DAT
AがAI DATA=1、すなわち、アイドル状態判定手段37に
よりスロットル信号出力値THVとアイドル判定用比較基
準値THV ISWとの比較の結果、THV>THV ISWでスロット
ル信号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISWよ
り開き側にあり最終的にアイドル解除(アイドルOFF)
と判定されており、且つ、上記アイドルスイッチデー
タAISW DATAがAISW DATA=1で、出力最小値THV MINの
増加更新が許可されている時、すなわち上記〜の全
ての条件が成立している時、出力最小値増加更新条件成
立と判断する。 一方、上記〜の条件のうち、何れか一つでも成立
していない時には、出力最小値増加更新条件の不成立と
判断する。 そして、カウンタ手段34は、上記最小値増加更新条件
判別手段33による判別結果を読み込み、出力最小値更新
条件が成立している時のみ、その出力最小値更新条件成
立の継続時間をカウントし、出力最小値増加更新条件が
所定時間TIME(例えば、TIME=1sec)継続した時、最小
値更新手段35に対し出力最小値THV MINの増加更新を指
示する。 最小値更新手段35は、アイドルスイッチ10がONの機械
的アイドル状態下において、上記最小値検出手段31によ
り、THV<THV MINで、スロットル信号出力値THVが最小
値記憶手段32に記憶されている出力最小値THV MINより
閉じ側にあると判定されている場合、最小値記憶手段32
に記憶されている出力最小値THV MINを、上記最小値検
出手段31で検出したスロットル信号出力値THVで更新す
る(THV MIN←THV)。 更に、最小値更新手段35は、上述の最小値増加更新条
件の成立時間が所定時間継続し上記カウンタ手段34から
出力最小値THV MINの増加更新の指示がなされた時、す
なわち、アイドルスイッチ10がONで機械的アイドル状態
と判別されているが、ソフトウェア的にはスロットル信
号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISWより開
き側(THV>THV ISW)にあり最終的にアイドル解除状態
(ソフトアイドルOFF)と判定されており、且つ、上記
アイドルスイッチデータAISW DATAがAISW DATA=1で出
力最小値THV MINの増加更新が許可されている状態が所
定時間TIME継続した時、その都度、上記最小値記憶手段
32にメモリされている出力最小値THV MINに設定値THV S
(例えば、1bit;5mv相当値)を加算して、この出力最小
値THV MINを増加更新する(THV MIN←THV MIN+THV
S)。 ここで、アイドルスイッチ10がONで機械的アイドル状
態と判別されており、且つ、スロットル信号出力値THV
がアイドル判定用比較基準値THV ISWより開き側(THV>
THV ISW)にあり最終的にアイドル解除状態(ソフトア
イドルOFF)と判定されていても、上記アイドルスイッ
チデータAISW DATAがAISW DATA=0の時には、最小値増
加更新条件の非成立によりカウンタ手段39による計時が
実行されず、出力最小値THV MINの増加更新が中止され
る。 すなわち、上述のように、上記アイドルスイッチデー
タAISW DATAは、アイドルスイッチ10がOFFで機械的にア
イドル解除状態が検出されている時、AISW DATA=1に
セットされる。一方、アイドルスイッチ10がONで機械的
にアイドル状態が検出され、且つ、アイドル状態判定手
段37によりスロットル信号出力値THVと後述のアイドル
判定用比較基準値THV ISWとの比較の結果、THV≦THV IS
Wで、最終的にアイドル状態(ソフトアイドルON)と判
定されてアイドルデータAI DATAがクリアされている
時、AISW DATA=0に設定される。 従って、AISW DATA=0の時には、アイドルスイッチ1
0がONで継続して機械的アイドル状態が検出されている
期間においてスロットル信号出力値THVがアイドル判定
用比較基準値THV ISWよりも開き側にあっても(THV>TH
V ISW)、この期間中において、過去に、スロットル信
号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISWに対し
閉じ側(THV≦THV ISW)に有ったことがあることを示
し、このときには、出力最小値THV MINに対する上述の
増加更新が中止される。 一方、比較基準値設定手段36は、上記最小値記憶手段
32に記憶されている出力最小値THV MIN、及び、アイド
ルデータ記憶手段38にストアされているアイドルデータ
AI DATAを読み出し、AI DATA=1で前回のアイドル判定
結果がアイドル解除状態(ソフトアイドルOFF)の時に
は、上記出力最小値THV MINに第1のオフセット値A
(例えば、2〜3bit;10〜15mv相当値)を加算し、この
加算値をアイドル判定用比較基準値THV ISWとして設定
する(THV ISW←THV MIN+A)。 一方、上記アイドルデータAI DATAが、AI DATA=0で
前回のアイドル判定結果がアイドル状態(ソフトアイド
ルON)の時には、出力最小値THV MINに上記第1のオフ
セット値A及び第2のオフセット値B(例えば、1〜2b
it;5〜10mv相当値)を加算し、この加算値をアイドル判
定用比較基準値THV ISWとして設定する(THV ISW←THV
MIN+A+B)。 ここで、上記アイドル判定用比較基準値THV ISWは、
スロットル信号出力値THVとの比較によりアイドル判定
を行うための基準値であり、上記出力最小値THV MINに
設定オフセット値を加算して設定され、更に、前回のア
イドル判定結果に応じ、前回のアイドル判定結果がアイ
ドルの時には、アイドル解除に対し第2のオフセット値
B分だけ大きい値に設定され、ヒステリシスが設けられ
る。 これにより、スロットル出力信号値THVとアイドル判
定用比較基準値THV ISWとの大小関係が反転した直後
の、アイドル判定の判定ハンチングを防止して、制御性
を向上することが可能となる。 そして、アイドル状態判定手段37は、上記比較基準値
設定手段36によって設定されたアイドル判定用比較基準
値THV ISWを読み込み、このアイドル判定用比較基準値T
HV ISWと、スロットルセンサ9によるスロットル信号出
力値THVとを比較し、THV≦THV ISWでスロットル信号出
力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISWに対し閉じ
側にある時に、現在の運転状態がアイドル状態(ソフト
アイドルON)にあると最終的に判断して、アイドルデー
タ記憶手段38にストアされるアイドルデータAI DATAを
クリアする(AI DATA=0)。 そして、この時には、アイドル状態(ソフトアイドル
ON)の判定により、アイドルデータ記憶手段38にストア
されるアイドルデータAI DATAがクリアされることで、
前記アイドルスイッチデータ記憶手段39にメモリされる
前記アイドルスイッチデータAISW DATAがクリアされる
(AISW DATA=0)。 一方、アイドル状態判定手段37は、THV>THV ISWでス
ロットル信号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV
ISWよりも開き側にある時には、現在の運転状態がアイ
ドル解除状態(ソフトアイドルOFF)にあると最終的に
判断して、アイドルデータ記憶手段38にストアされるア
イドルデータAI DATAをセットする(AI DATA=0)。 そして、このアイドル状態判定手段37によるアイドル
判定結果が、アイドル回転数制御、空燃比制御、点火時
期制御等において参照され、エンジン制御に反映され
る。 ここで、スロットルセンサ9のポテンショメータを連
結するスロットルシャフト5aの歪み、或いは、スロット
ルバルブ5の全閉時におけるスロットルバルブ下流の吸
気管負圧の増加によるスロットルシャフト5aの撓み、ま
たは、温度変化等によるスロットルセンサ9のスロット
ル信号出力値THVのドリフト等の影響で、スロットルバ
ルブ5の全閉時におけるスロットル信号出力値THVが上
昇してスロットルバルブ開方向にリフトすることが有
る。 このため、スロットル全閉時におけるスロットル信号
出力値THVのスロットルバルブ開方向へのリフトを上述
の出力最小値増加更新条件、及び、この増加更新条件成
立の継続時間によって判断し、スロットル信号出力値TH
Vにずれ(スロットルバルブ開方向へのリフト)が生じ
ている時には、アイドル判定を行うに際しアイドル判定
用比較基準値THV ISWを設定する際の基準となる出力最
小値THV MINを所定時間毎に設定値THV Sづつ増加させる
ことで、アイドル判定用比較基準値THV ISWをスロット
ルバルブ開方向にリフトさせ、これによって、スロット
ル全閉時のスロットル信号出力値THVがスロットルバル
ブ開方向にリフトしても、アイドル判定判定用比較基準
値THV ISWとの比較によってスロットル全閉のアイドル
状態と判定することが可能となり、スロットルバルブ5
の全閉時におけるスロットル信号出力値THVのずれ(ス
ロットルバルブ開方向へのリフト)に起因するアイドル
誤判定を防止することができる。 そして、THV≦THV ISWによりアイドル状態と判定した
後は、アイドルスイッチデータAISW DATAがセット(AIS
W DATA=1)されることで、このアイドルスイッチONの
機械的にアイドル状態が継続して検出されている期間に
おいて、スロットル信号出力値THVがアイドル判定用比
較基準値THV ISWよりも開き側に移行した後の、出力最
小値THV MINの設定値THV Sによる増加更新が禁止され、
出力最小値THV MINに対する過度な増加更新によるアイ
ドル判定用比較基準値THV ISWの不要なリフトアップが
防止され、アイドル判定用比較基準値THV ISWの不要な
リフトアップに伴うアイドル判定精度の悪化が防止され
る。 また、一般に、車輌走行中においてアクセルペダルを
軽く踏込んで、スロットルバルブ開度をアイドルスイッ
チON(アイドルスイッチ10のON/OFF開度点θ0以下)の
微小開度に保つ定常走行に移行する際には、アクセルペ
ダルを開放し、改めてアクセルペダルを踏込む。 従って、上述のように、アイドルスイッチ10がONで機
械的アイドル状態の下で、THV>THV ISWでスロットル信
号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISWより開
き側にある状態が所定時間TIME継続した場合において、
出力最小値THV MINに設定値THV Sを加算して該出力最小
値THV MINを増加更新するに際し、この機械的アイドル
状態が継続して検出されている期間において上記スロッ
トル信号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISW
より開き側にあっても、AISW DATA=0で、この期間中
において、スロットル信号出力値THVがアイドル判定比
較基準値THV ISWに対し閉じ側(THV≦THV ISW)に有っ
たことがある時には、上述のスロットルバルブ全閉時に
おけるスロットル信号出力値THVのずれ(スロットルバ
ルブ開方向へのリフト)によるものではなく、スロット
ルバルブ開度がアイドルスイッチONの微小開度に保持さ
れた定常走行中と判断し、上記出力最小値THV MINの増
加更新を中止することで、この出力最小値THV MINに設
定オフセット値を加算して設定されるアイドル判定用比
較基準値THV ISWが、出力最小値THV MINの増加更新によ
って、スロットルバルブ開き側に移行(リフトアップ)
することによる、アイドル誤判定を防止することが可能
となる。 すなわち、アクセルペダル開放のスロットルバルブ5
の全閉時に、アイドルスイッチ10がONの機械的アイドル
状態の下で、スロットル信号出力値THVがアイドル判定
比較基準値THV ISWに対し閉じ側(THV≦THV ISW)とな
り、最終的にアイドルと判定され(ソフトアイドルO
N)、これに伴って、アイドルスイッチデータAISW DATA
がクリアされる(AISW DATA=0)。 そして、この状態からアクセルペダルを軽く踏込み、
アイドルスイッチ10がON/OFFする開度点θ0以下のスロ
ットルバルブ5が微小開度で保持される定常走行時に移
行したとき、アイドルスイッチ10がONのままであり、機
械的アイドル状態が継続して検出される。そして、この
定常走行による機械的アイドル状態の下で、THV>THV I
SWでスロットル信号出力値THVがアイドル判定用比較基
準値THV ISWより開き側にある状態が所定時間TIME継続
した場合において、出力最小値THV MINに設定値THV Sを
加算して該出力最小値YHV MINを増加更新するに際し、
この機械的アイドル状態が継続して検出されている期間
において上記スロットル信号出力値THVがアイドル判定
用比較基準値THV ISWより開き側にあっても、AISW DATA
=0であり、この期間中において、過去に、スロットル
信号出力値THVがアイドル判定比較基準値THV ISWに対し
閉じ側(THV≦THV ISW)に有ったことがある時には、上
記出力最小値THV MINの増加更新が中止される。 従って、スロットルバルブ開度をアイドルスイッチON
(アイドルスイッチ10のON/OFF開度点θ0以下)の微小
開度に保つ定常走行時において、出力最小値THV MINが
増加更新されることに起因して、この出力最小値THV MI
Nに設定オフセット値を加算して設定されるアイドル判
定用比較基準THV ISWが開き側に移行することによる、
アイドル誤判定を防止することが可能となる。 従って、スロットル全閉時のスロットル信号出力値TH
Vが変化した場合は勿論のこと、スロットルバルブ5の
開度がアイドルスイッチ10により機械的アイドル状態と
検出される微小開度に保持される定常走行時において
も、誤判定することなく正確にアイドル判定を行うこと
ができ、この定常走行時においてアイドル制御に移行す
ることなく、安定した出力性能を得ることができる。 また、この判定精度の高い正確なアイドル判定結果が
エンジン制御に反映されるため、エンジン制御性が向上
し、燃費及び排気エミッションの改善を図ることが可能
となる。 次に、上記コントロールユニット17(アイドル判定装
置29)におけるアイドル判定処理について、第3図及び
第4図に従い説明する。 先ず、第3図に基づいて、アイドル判定の際に用いら
れるアイドル判定用比較基準値THV ISWを設定する際の
基準となる出力最小値THV MINの更新手順について説明
する。 イグニッションスイッチをONすると、コントローラユ
ニット17の電源がONし、第3図に示すように、先ず、ス
テップS101で、RAM20の所定アドレス領域にメモリされ
るスロットルセンサ9の出力最小値THV MIN、及びアイ
ドル判定用比較基準値THV ISWを、予め実験等から求め
た初期値THV INIによってイニシャライズする(THV MIN
=THV ISW=THV INI)。 尚、この初期値THV INIは、実験等から求めたもの
で、例えば、組付け時におけるスロットル全閉時のスロ
ットルセンサ9のスロットル信号出力値THVと、アイド
ルスイッチ10がONからOFFに切換わるときの上記スロッ
トルセンサ出力値THVとの平均値である。 すなわち、アクセルペダルを踏み込んだ状態で始動さ
れた時など、コントロールユニット17の電源ON直後にお
いては、スロットルバルブ5が全閉でない場合もあり、
スロットル全閉時のスロットルセンサ9のスロットル信
号出力値THVが不明確であり、且つ、このスロットル信
号出力値THVはスロットルセンサ9の経時劣化によって
も変化する。このため、コントロールユニット17の電源
ON直後に、出力最小値THV MIN、及び、この出力最小値T
HV MINを所定オフセットして設定するアイドル判定用比
較基準値THV ISWを初期値THV INIによってイニシャライ
ズすることで、最初の設定値を明確にする。 そして、ステップS102以降の処理によって、アイドル
スイッチ10による機械的アイドルの検出結果、及び、ス
ロットル信号出力値THVとアイドル判定用比較基準値THV
ISWとの比較結果によるアイドル判定結果に応じ、出力
最小値THV MINの更新を行う。 ステップS102では、アイドルスイッチ10がONで機械的
にアイドル状態が検出されているか否かを判断する。そ
して、アイドルスイッチ10がOFFで機械的にアイドル解
除状態が検出されている時には、ステップS104へ進み、
アイドルスイッチデータAISW DATAをセットして(AISW
DATA←1)、ステップS114へジャンプし、出力最小値TH
V MINの増加更新条件成立の継続時間を計時するための
カウント値T COUNTをクリアして、ステップS102へ戻
る。 従って、アイドルスイッチ10がOFFで機械的にアイド
ル解除状態が検出されている時には、RAM20の所定アド
レス領域にメモリされている出力最小値THV MINの更新
は行われない。 ここで、前述のように、上記アイドルスイッチデータ
AISW DATAは、フラグとして機能し、スロットル信号出
力値THVの最小値に対応する出力最小値THV MINの増加更
新を許可するためのもので、AISW DATA=1のとき、出
力最小値THV MINの増加更新を許可し、AISW DATA=0で
出力最小値THV MINの増加更新を禁止する。 すなわち、アイドルスイッチデータAISW DATAは、ア
イドルスイッチ10がOFFで機械的にアイドル解除状態と
判定された時、上記ステップS104でセットされ(AISW D
ATA←1)、一方、上記ステップS102において、アイド
ルスイッチ10がONで機械的にアイドル状態と判定され、
且つ、後述する第4図のアイドル状態判定手順において
スロットル信号出力値THVとアイドル判定用比較基準値T
HV ISWとの比較の結果、THV≦THV ISWで、最終的にアイ
ドル(ソフトアイドルON)と判定されてアイドルデータ
AI DATAがクリアされている時、後述のステップS107で
クリアされる(AISW DATA=0)。 一方、上記ステップS102において、アイドルスイッチ
10がONで機械的にアイドル状態が検出されている時に
は、ステップS103へ進み、スロットルセンサ9のスロッ
トル信号出力値THV、及び、後述の第4図のアイドル状
態判定手順によるアイドル判定結果に応じて設定される
アイドルデータAI DATAを読み出す。 上記アイドルデータAI DATAは、アイドル判定結果を
表すデータであり、第4図のアイドル判定手順のステッ
プS207或いはS209において設定され、AI DATA=0の時
には、スロットル信号出力値THVがアイドル判定用比較
基準値THV ISWに対し閉じ側にあり(THV≦THV ISW)、
最終的なアイドル判定結果がアイドル状態(ソフトアイ
ドルON)であることを示し、また、AI DATA=1のとき
には、スロットル信号出力値THVがアイドル判定用比較
基準値THV ISWよりも開き側にあり(THV>THV ISW)、
最終的なアイドル判定結果がアイドル解除状態(ソフト
アイドルOFF)であることを示す。 そして、続くステップS105で、上記アイドルデータAI
DATAを参照し、AI DATA=0でスロットル信号出力値TH
Vがアイドル判定用比較基準値THV ISWに対し閉じ側にあ
り(THV≦THV ISW)、最終的なアイドル判定結果がアイ
ドル状態(ソフトアイドルON)と判定されている時は、
ステップS107へ進み、RAM20の所定アドレス領域にスト
アされている上記アイドルスイッチデータAISW DATAを
クリアし(AISW DATA←0)、この機械的アイドル状態
が継続して検出されている期間での出力最小値THV MIN
の増加更新を禁止して、ステップS108へ進む。 尚、初回実行の場合には、アイドルデータAI DATAが
未だ設定されていないため、ステップS105をジャンプし
て上記ステップS107を経て、ステップS108へ進む。 そして、ステップS108で、スロットルセンサ9のスロ
ットル信号出力値THVとRAM20の所定アドレス領域にメモ
リされている出力最小値THV MINとを比較する。 すなわち、アイドルスイッチ10がONで機械的にアイド
ル状態が検出されており、且つ、THV≦THV ISWでスロッ
トル出力信号値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISW
に対し閉じ側に有り、最終的にアイドル状態と判定され
ている時(ソフトアイドルON)、出力最小値THV MINを
減少更新するに際し、上記ステップS108において、スロ
ットル信号出力値THVと出力最小値THV MINとの大小関係
を判断する。 そして、THV<THV MINで、スロットルセンサ9のスロ
ットル信号出力値THVが出力最小値THV MINより閉じ側に
ある時、ステップS109へ進み、上記出力最小値THV MIN
を上記スロットル信号出力値THVによって減少更新し(T
HV MIN←THV)、上記ステップS114を経てステップS102
へ戻る。 また、上記ステップS108において、THV≧THV MINで、
スロットル信号出力値THVが出力最小値THV MINに対し開
き側にある時には、該出力最小値THVの更新を行うこと
なく、上記ステップS114へジャンプし、カウント値T CO
UNTをクリアして、ステップS102へ戻る。 一方、前記ステップS105において、上記アイドルデー
タAI DATAを参照した結果、AI DATA=1でスロットル信
号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISWよりも
開き側にあり(THV>THV ISW)、最終的なアイドル判定
結果がアイドル解除状態(ソフトアイドルOFF)と判定
されている時は、ステップS110へ進み、更に、RAM20の
所定アドレス領域にストアされているアイドルスイッチ
データAISW DATAを参照する。 そして、AISW DATA=1で出力最小値THV MINの増加更
新が許可されている時、すなわち、アイドルスイッチ10
がONで機械的にアイドル状態が継続して検出されている
期間において(ステップS102)、AI DATA=1でソフト
ウェア的にスロットル信号出力値THVがアイドル判定用
比較基準値THV ISWよりも開き側(THV>THV ISW)にあ
り最終的にアイドル解除(ソフトアイドルOFF)と判定
されており(ステップS105)、且つ、AISW DATA=1に
より、この機械的アイドル状態の検出期間において、未
だスロットル信号出力値THVがアイドル判定用比較基準
値THV ISWに対し閉じ側(THV≦THV ISW)になったこと
が無い場合には、ステップS111へ進む。 ステップS111では、出力最小値THV MINの増加更新条
件成立の継続時間を計時するためのカウント値T COUNT
をカウントアップして(T COUNT←T COUNT+1)、続く
ステップS112で、上記カウント値T COUNTを設定時間値T
IME(例えば、1sec相当値)と比較する。 そして、T COUNT<TIMEで、出力最小値THV MINの増加
更新条件成立の継続時間が設定時間値TIMEにより定まる
所定時間に達していない時には、出力最小値THV MINの
増加更新を行うことなく、ステップS102へ戻り、一方、
T COUNT≧TIMEで出力最小値THV MINの増加更新条件成立
の継続時間が設定時間値TIMEにより定まる所定時間に達
した時、ステップS113へ進み、RAM20の所定アドレス領
域にメモリされている出力最小値THV MINに設定値THV S
を加算して該出力最小値THV MINを更新し(THV MIN←TH
V MIN+THV S)、次回の出力最小値THV MINの更新に際
する増加更新条件成立の継続時間の計時に備え、ステッ
プS114で、上記カウント値T COUNTをクリアして(T COU
NT←0)、ステップS102へ戻る。 従って、この時には、設定時間値TIMEにより定まる所
定時間毎に、設定値THV Sづつ、出力最小値THV MINが増
加更新される。 一方、上記ステップS110において、AISW DATA=0で
出力最小値THV MINの増加更新が禁止されている時、す
なわち、アイドルスイッチ10がONで機械的にアイドル状
態が検出されており(ステップS102)、AI DATA=1で
ソフトウェア的にスロットル信号出力値THVがアイドル
判定用比較基準値THV ISWよりも開き側(THV>THV IS
W)にあり最終的にアイドル解除(ソフトアイドルOFF)
と判定されているが(ステップS105)、AISW DATA=0
により、この機械的アイドル状態の検出期間において、
過去に、スロットル信号出力値THVがアイドル判定用比
較基準値THV ISWに対し閉じ側(THV≦THV ISW)に有っ
たことがある場合は、出力最小値THV MINの増加更新を
行うことなく、上記ステップS114へジャンプして、カウ
ント値T COUNTをクリアした後、ステップS102へ戻る。 次に、第4図に基づいて、アイドル状態判定手順につ
いて説明する。 第4図のフローチャートに示すアイドル状態判定手順
は所定周期毎に実行され、先ず、ステップS201で、スロ
ットルセンサ9のスロットル信号出力値THVを読込み、
続くステップS202で、上述の出力最小値更新手順により
更新されRAM20の所定アドレス領域にメモリされている
出力最小値THV MIN、及び、アイドルデータAI DATAを読
み出す。 そして、ステップS203で、アイドルデータAI DATAを
参照し、AI DATA=1で前回のアイドル判定結果がアイ
ドル解除(ソフトアイドルOFF)の時には、ステップS20
4へ進み、上記出力最小値THV MINに第1のオフセット値
Aを加算し、この加算値をアイドル判定用比較基準値TH
V ISWとして設定する(THV ISW←THV MIN+A)。 一方、上記ステップS203において、AI DATA=0で前
回のアイドル判定結果がアイドル(ソフトアイドルON)
の時には、出力最小値THV MINに上記第1のオフセット
値A及び第2のオフセット値Bを加算し、この加算値を
アイドル判定用比較基準値THV ISWとして設定する(THV
ISW←THV MIN+A+B)。 そして、前回のアイドル判定結果に応じて上記ステッ
プS204或いはS205においてアイドル判定用比較基準値TH
V ISWを設定した後、ステップS206へ進み、このアイド
ル判定用比較基準値THV ISWと、スロットルセンサ9に
よるスロットル信号出力値THVとを比較する。 尚、初回の時には、アイドルデータAI DATAが未だ設
定されていないため、上記ステップS201,S202で、スロ
ットル信号出力値THV、初期値設定されたアイドル判定
用比較基準値THV ISWをそれぞれ読み出した後、ステッ
プS206へジャンプする。 そして、上記ステップS206での判定の結果、THV≦THV
ISWでスロットル信号出力値THVがアイドル判定用比較
基準値THV ISWに対し閉じ側にある時には、ステップS20
7へ進み、ステップS207,S208で、RAM20の所定アドレス
領域にストアされるアドレスデータAI DATAをクリアし
(AI DATA←0)、現在の運転状態がアイドル状態(ソ
フトアイドルON)にあると最終的に判断して、ルーチン
を抜ける。 一方、上記ステップS206において、THV>THV ISWでス
ロットル信号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV
ISWよりも開き側にある時には、ステップS209へ進み、
RAM20の所定アドレス領域にストアされるアイドルデー
タAI DATAをセットし(AI DATA←1)、続くステップS2
10で、現在の運転状態がアイドル解除状態(ソフトアイ
ドルOFF)にあると最終的に判断して、ルーチンを抜け
る。 そして、このアイドル状態判定手順によるアイドル判
定結果が、アイドル回転数制御、空燃比制御、点火時期
制御等において参照され、アイドル回転数制御、空燃比
制御、点火時期制御に反映される。 以上の出力最小値更新手順、及びアイドル状態判定手
順による、出力最小値THV MINの更新状態、アイドル判
定用比較基準値THV ISWの設定状態、並びにアイドル判
定結果の状況を、第5図および第6図のタイムチャート
に基づき、エンジン運転状態毎に説明する。 尚、第5図は、アクセルペダルを開放したスロットル
全閉状態で始動して運転を行った際の、スロットルセン
サ9のスロットル信号出力値THVに対するアイドルスイ
ッチ10の出力、出力最小値THV MIN、アイドル判定用比
較基準値THM ISW、及びアイドル判別結果(ソフトアイ
ドル)の関係を示し、また、第6図はアクセルペダルを
踏み込んで始動し運転を行った際の関係を示す。 :始動時: アクセルペダルを開放してスロットルバルブ5の全閉
状態で、エンジン始動した場合、第5図に示すように、
コントロールユニット17に電源が投入された時点t0で、
出力最小値THV MIN及びアイドル判定用比較基準値THV I
SWが初期値THV INIによってイニシャライズされる(ス
テップS101)。 そして、この時には、スロットルバルブ5が全閉状態
であるため、時点t11において、最小値更新手順によ
り、アイドルスイッチ10がONで機械的にアイドル状態が
検出され(ステップS102;アイドルスイッチON)、アイ
ドルスイッチデータAISW DATAがクリア(ステップS107;
AISW DATA←0)されると共に、スロットルバルブ全閉
のためスロットルセンサ9のスロットル信号出力値THV
は最小値を示し、初期値設定された出力最小値THV MIN
(=THV INI)よりも閉じ側に有り、従って、THV<THV
MINによりRAM20の所定アドレス領域にメモリされている
出力最小値THV MINがスロットル信号出力値THVによって
更新される(ステップS108,S109)。そして、この時、
アイドル状態判定手順においては、スロットルバルブ全
閉により最小値を示すスロットル信号出力値THVが、初
期値設定されたアイドル判定用比較基準値THV ISW(=T
HV INI)よりも閉じ側に有るため、THV≦THV ISWにより
アイドルデータAI DATAがクリア(AI DATA←0)される
と共に、現在の運転状態がアイドル状態すなわちソフト
アイドルONと判定される(ステップS207,S208)。 これに対し、アクセルペダルを踏込んでスロットルバ
ルブ5を開弁した状態でエンジン始動した時には、第6
図に示すように、コントロールユニット17に電源が投入
された時点t0で、出力最小値THV MIN及びアイドル判定
用比較基準値THV ISWが初期値THV INIによってイニシャ
ライズされる(ステップS101)。 そして、この時には、スロットルバルブ5が開弁され
ており、時点t20において、最小値更新手順により、ア
イドルスイッチ10がOFFで機械的にアイドル解除状態が
検出されることで、アイドルスイッチデータAISW DATA
がセットされ(ステップS104;AISW DATA←1)、出力最
小値THV MINの更新を行うことなく、出力最小値THV MIN
は初期値設定された値に保持される。そして、この時、
アイドル状態判定手順においては、スロットルバルブ5
が開弁されていることで、スロットル信号出力値THV
が、初期値設定されたアイドル判定用比較基準値THV IS
W(=THV INI)よりも開き側に有るため、THV>THV ISW
によりアイドルデータAI DATAがセット(AI DATA←1)
されると共に、現在の運転状態がアイドル解除状態すな
わちソフトアイドルOFFと判定される(ステップS209,S2
10)。 :アイドル運転時: アクセルペダル開放状態でエンジンを始動してエンジ
ンが完爆し、スロットルバルブ5が全閉状態のままアイ
ドル運転に移行した場合、すなわち、第5図に示す時点
t11から時点t12に至るまでの期間は、出力最小値更新手
順において、アイドルスイッチ10のONによる機械的アイ
ドル状態が継続して検出され(ステップS102)、上述の
始動時においてアイドルデータAI DATAがクリア(AI DA
TA=0)されていることから、アイドルスイッチデータ
AISW DATAがクリア状態に保持される(ステップS10
7)。そして、この時には、上述の始動時においてスロ
ットルバルブ全閉に対応して最小値を示すスロットル信
号出力値THVによって出力最小値THV MINが更新されてい
るため、出力最小値THV MINは、この最小値状態に保持
される。 また、この時、アイドル状態判定手順においては、ア
イドルデータAI DATAがクリア(AI DATA=0)されてい
るため、アイドル判定用比較基準値THV ISWを、出力最
小値THV MINに第1,第2のオフセット値A,Bを加算して設
定する(ステップS205)。 THV ISW←THV MIN+A+B … (1) そして、この時には、スロットル信号出力値THVはス
ロットルバルブ5の全閉により最小値を示していること
から、出力最小値THV MINに第1,第2のオフセット値A,B
を加算して設定したアイドル判定用比較基準値THV ISW
よりも閉じ側に有るため、THV≦THV ISWによりアイドル
データAI DATAがクリア状態(AI DATA←0)に保持され
ると共に、現在の運転状態が継続してアイドル状態にあ
る、すなわち継続してソフトアイドルONと判定される
(ステップS207,S208)。 尚、上記第1,第2のオフセット値A,Bは、予め実験等
により求めたもので、ROM19に格納されている。 ここで、上記出力最小値THV MINを、上記オフセット
値A,Bを加算せずに、そのままアイドル判定用比較基準
値THV ISWとして採用すると、スロットル信号出力値THV
が、ドリフト等によって出力最小値THV MINより僅か1bi
t(最小分解能)分、大きくなった場合においても、ス
ロットルバルブ5の全閉にも拘わらずアイドル解除状態
(ソフトアイドルOFF)と誤判定してしまう。従って、
少なくとも第1のオフセット値Aを出力最小値THV MIN
に加算し、出力最小値THV MINをオフセットさせてアイ
ドル判定用比較基準値THV ISWとして用いることで、ス
ロットルバルブ5の全閉時に、ドリフト等によってスロ
ットル信号出力値THVが、例えば出力最小値THV MINより
1bit(最小分解能)分、大きくなったとしても、誤判定
を生じることなく正確にアイドル状態(ソフトアイドル
ON)と判定することが可能となる。尚、上記第2のオフ
セット値Bは、前述のように、アイドル時とアイドル解
除時とでアイドル判定用比較基準値THV ISWにヒステリ
シスを持たせ、スロットル出力信号値THVとアイドル判
定用比較基準値THV ISWとの大小関係が反転した直後
の、アイドル判定の判定ハンチングを防止するためのも
のである。 また、実験によれば、上記第1のオフセット値Aは、
2〜3bit(10〜15mv相当値)、第2のオフセット値B
は、1〜2bit(5〜10mv相当値)が望ましい。 一方、アクセルペダルを踏込んでスロットルバルブ5
を開弁した状態でエンジンを始動し、その後、アクセル
ペダルを開放してアイドル運転に移行した場合、すなわ
ち、第6図に示す時点t20から時点t21に至るまでの期間
は、スロットル開度の減少に伴いスロットルセンサ6の
スロットル信号出力値THVが減少し、また、スロットル
バルブ5の開度がアイドルスイッチ10のON/OFF開度点θ
0に達する間までの間、アイドルスイッチ10はOFFを保
つ。 そして、この時には、最小値更新手順において、アイ
ドルスイッチ10のOFFによる機械的アイドル解除状態が
継続して検出されることで(ステップS102)、出力最小
値THV MINの更新は行われず、出力最小値THV MINは、上
述の始動時において初期値設定された状態に保持され
(THV MIN=THV INI)、また、アイドルスイッチデータ
AISW DATAは、AISW DATA=1に保持される(ステップS1
04)。 その後、第6図の時点t21において、スロットル開度
の減少によりスロットルバルブ5の開度がアイドルスイ
ッチ10のON/OFF開度点θ0に達し、アイドルスイッチ10
がONする。 従って、この時、最小値更新手順において、アイドル
スイッチ10のONによる機械的アイドル状態が検出され
(ステップS102)、且つ、アイドル状態判定手順により
アイドルデータAI DATAがセットされており(ステップS
105;AI DATA=1)、且つ、アイドルスイッチOFFからON
に移行したことで、上述の処理(ステップS104)によ
り、アイドルスイッチデータAISW DATAがセットされて
いることから(ステップS110;AISW DATA=1)、出力最
小値THV MINの増加更新条件成立と判断して、その増加
更新条件成立の継続時間の計時が開始される(ステップ
S111,S112)。 そして、増加更新条件成立の継続時間が所定時間TIME
に達する迄は、出力最小値THV MINの設定値THV Sによる
増加更新は行われず、出力最小値THV MINは、そのまま
の値に保持される(第6図のt21〜t22の期間)。 また、アイドル状態判定手順においては、始動時にア
イドルデータAI DATAがセットされ(AI DATA=1)、且
つ後述の処理によりアイドルデータAI DATAがセット状
態に保持されることで、出力最小値THV MINに第1のオ
フセット値Aのみを加算し、アイドル判定用比較基準値
THV ISWを設定する(ステップS204)。 THV ISW←THV MIN+A … (2) そして、第6図の期間t20〜t22においては、スロット
ルセンサ9によるスロットル信号出力値THVが上記アイ
ドル判定用比較基準値THV ISWよりも開き側にあるた
め、THV>THV ISWによりアイドルデータAI DATAがセッ
ト(AI DATA←1)に保持されると共に、現在の運転状
態が継続してアイドル解除状態にある、すなわち継続し
てソフトアイドルOFFと判定される(ステップS209,S21
0)。 その後、スロットル開度の減少により、第6図の時点
t22において、スロットル信号出力値THVがアイドル判定
用比較基準値THV ISWに対し開き側(THV>THV ISW)か
ら閉じ側(THV≦THV ISW)に移行すると、THV≦THV ISW
によりアイドルデータAI DATAがクリア(AI DATA←0)
されると共に、現在の運転状態がアイドル解除状態から
アイドル状態、すなわちソフトアイドルONに移行したと
判定される(ステップS207,S208)。 そして、上記アイドルデータAI DATAのクリアによ
り、次回以降、アイドル判定用比較基準値THV ISWが、
出力最小値THV MINに第1のオフセット値Aのみを加算
する前記(2)式に代えて、更に第2のオフセット値B
を加算する前記(1)式によって設定される(ステップ
S205;THV ISW←THV MIN+A+B)。 すなわち、スロットルバルブ5の閉弁動作に伴いスロ
ットル信号出力値THVが減少し、アイドル判定用比較基
準値THV ISWに対し、THV>THV ISWからTHV≦THV ISWに
移行した直後に、アイドル判定用基準値THV ISWを設定
するに際して、出力最小値THV MINに対するオフセット
量を、第1のオフセット値Aのみから更に第2のオフセ
ット値Bを加算し、アイドル判定用比較基準値THV ISW
を第2のオフセット値B分、増加することで、スロット
ル信号出力値THVがTHV>THV ISWからTHV≦THV ISWに移
行した直後のアイドル判定の判定ハンチングを防止する
ことが可能となる。 また、この時、上記アイドルデータAI DATAのクリア
(AI DATA=0)により、最小値更新手順において、ア
イドルスイッチデータAISW DATAがクリアされ(ステッ
プS107;AISW DATA←0)、この機械的アイドル状態の検
出期間における出力最小値THV MINの設定値THV Sによる
増加更新が禁止される。 そして、スロットルバルブ5の閉弁動作に伴い、第6
図の時点t23において、スロットル信号出力値THVが、初
期値設定された出力最小値THV MIN(=THV INI)に対し
閉じ側に移行し、従って、最小値更新手順においては、
THV<THV MINによりRAM20の所定アドレス領域にメモリ
されている出力最小値THVがスロットル信号出力値THVに
よって更新される(ステップS108,S109)。 その後、スロットルバルブ5が全閉し、スロットルセ
ンサ6によるスロットル信号出力値THVが最小値を示す
までの間(第6図のt23〜t24の期間)、スロットル信号
出力値THVの減少に伴い、該スロットル信号出力値THVに
よって出力最小値THV MINが減少更新される。 そして、第6図の時点t24から時点t12に至るまでの間
は、スロットルバルブ全閉に対応して最小値を示すスロ
ットル信号出力値THVによって、出力最小値THV MINが更
新されているため、出力最小値THV MINは、この最小値
状態に保持される。 また、第6図の時点t22から時点t12に至るまでの間、
アイドル状態判定手順においては、アイドルデータAI D
ATAがクリア(AI DATA=0)されているため、アイドル
判定用比較基準値THV ISWは、上記出力最小値THV MINに
第1,第2のオフセット値A,Bを加算する前記(1)式に
よって設定される(ステップS205;THV ISW←THV MIN+
A+B)。 すなわち、第6図のt22〜t23の期間においては、THV
≧THV MINにより出力最小値THV MINの減少更新が行われ
ず、初期値設定された出力最小値THV MIN(=THV INI)
に応じてアイドル判定用比較基準値THV ISWが設定され
る。そして、このときには、スロットル信号出力値THV
は、初期値設定された出力最小値THV MINに第1,第2の
オフセット値A,Bを加算して設定されたアイドル判定用
比較基準値THV ISWよりも閉じ側に有り、従って、THV≦
THV ISWによりアイドルデータAI DATAがクリア(AI DAT
A←0)に保持されると共に、現在の運転状態がアイド
ル状態にある、すなわち継続してソフトアイドルONと判
定される(ステップS207,S208)。 その後、第6図の時点t23で、THV<THV MINとなり、
以後、スロットルバルブ5の全閉によりスロットル信号
出力値THVが最小値を示すまでの間(第6図のt23〜t24
の期間)、スロットル信号出力値THVによって出力最小
値THV MINが減少更新され、この出力最小値THV MINの減
少に伴い、該出力最小値THV MINに第1,第2のオフセッ
ト値A,Bを加算して設定されるアイドル判定用比較基準
値THV ISWが減少する。そして、このときには、THV<TH
V MINにより、当然のことながら、この出力最小値THV M
INに第1,第2のオフセット値A,Bを加算して設定される
アイドル判定用比較基準値THV ISWに対し、スロットル
信号出力値THVは閉じ側に有る。従って、アイドル状態
判定手順においては、THV≦THV ISWによりアイドルデー
タAI DATAがクリア(AI DATA←0)に保持されると共
に、現在の運転状態が継続してアイドル状態にある、す
なわち継続してソフトアイドルONと判定される(ステッ
プS207,S208)。 そして、第6図の時点t24において、スロットルバル
ブ5が全閉し、再びアクセルペダルが踏込まれスロット
ルバルブ5が開弁するまでの間(第6図のt24〜t12の期
間)、スロットル信号出力値THVはスロットルバルブ5
の全閉により最小値を示していることから、出力最小値
THV MIN、及び、この出力最小値THV MINに第1,第2のオ
フセット値A,Bを加算して設定されたアイドル判定用比
較基準値THV ISWは一定値に保持される。そして、この
時には、スロットル信号出力値THVは、スロットルバル
ブ5の全閉により最小値を示していることから、出力最
小値THV MINに第1,第2のオフセット値A,Bを加算して設
定したアイドル判定用比較基準値THV ISWよりも閉じ側
に有るため、THV≦THV ISWによりアイドルデータAI DAT
Aがクリア状態(AI DATA←0)に保持されると共に、現
在の運転状態が継続してアイドル状態にある、すなわち
継続してソフトアイドルONと判定される(ステップS20
7,S208)。 :発進加速時: 発進加速以降、すなわち、第5図及び第6図の時点t1
2以降は、エンジンの始動状態に拘わらず、同様に変化
するため、第5図のタイムチャートに基づいて説明す
る。 第5図の時点t12において、アイドル状態から車輌を
発進加速すべくアクセルペダルを踏込むと、スロットル
バルブ5の開弁動作に伴い、スロットルセンサ9のスロ
ットル信号出力値THVがスロットル全閉の最小値状態か
ら次第に上昇する。 そして、このときには、上述のアイドル運転時におい
て、アイドルデータAI DATAがクリアされており、スロ
ットル信号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV I
SWに対し閉じ側から開き側に移行するまでの間、すなわ
ち、第5図に示す時点t12から時点t13に至るまでの間、
アイドル状態判定手順によって上記アイドルデータAI D
ATAは、そのままクリア(AI DATA=0)に保持される。 また、この時には、アイドルスイッチ10がONで機械的
にアイドル状態が検出されている。 従って、第5図のt12〜t13の期間では、最小値更新手
順において、アイドルスイッチON、且つAI DATA=0の
ため(ステップS102,S105)、アイドルスイッチデータA
ISW DATAがクリアに保持される(ステップS107;AISW DA
TA←0)。 そして、この区間においては、スロットルバルブ5の
開弁動作に伴いスロットル信号出力値THVが上昇するこ
とから、スロットル信号出力値THVは、上述の始動時或
いはアイドル運転時においてスロットルバルブ全閉の最
小値によって更新された出力最小値THV MINに対し開き
側に有り(THV≧THV MIN)、このため、出力最小値THV
MINの更新は行われず、アイドル運転時から継続して、
上記出力最小値THV MINは、この最小値による一定値に
保持される。 また、この時、アイドル状態判定手順においては、ア
イドルデータAI DATAがクリア(AI DATA=0)されてお
り、且つ、出力最小値THV MINがアイドル運転時から継
続して一定値に保持されることから、この出力最小値TH
V MINに第1,第2のオフセット値A,Bを加算して設定され
るアイドル判定用比較基準値THV ISWもアイドル運転時
から継続して一定値に保持されることになる。そして、
この時には(第5図のt12〜t13の期間)、スロットル信
号出力値THVは、上記アイドル判定用比較基準値THV ISW
に対し閉じ側に有るため、THV≦THV ISWによりアイドル
データAI DATAがクリア(AI DATA←0)に保持されると
共に、現在の運転状態が継続してアイドル状態にある、
すなわち継続してソフトアイドルONと判定される(ステ
ップS207,S208)。 その後、スロットル信号出力値THVが更に上昇し、第
5図の時点t13で、スロットル信号出力値THVがアイドル
判定用比較基準値THV ISWに対し、閉じ側から開き側に
移行すると(但し、この時には、アイドルスイッチ10は
未だONである)、アイドル状態判定手順において、THV
>THV ISWによりアイドルデータAI DATAがセット(AI D
ATA←1)されると共に、現在の運転状態がアイドル状
態からアイドル解除状態、すなわちソフトアイドルOFF
に移行したと判定される(ステップS209,S210)。 そして、アイドルデータAI DATAのセットにより、次
回以降、アイドル判定用比較基準値THV ISWが、出力最
小値THV MINに第1,第2のオフセット値A,Bを加算する前
記(1)式に代えて、第1のオフセット値Aのみを加算
する前記(2)式によって設定される(ステップS204;T
HV ISW←THV MIN+A)。 従って、スロットルバルブ5の開弁動作に伴いスロッ
トル信号出力値THVが上昇し、アイドル判定用比較基準
値THV ISWに対し、THV≦THV ISWからTHV>THV ISWに移
行した直後に、アイドル判定用基準値THV ISWを設定す
るに際して、出力最小値THV MINに対するオフセット量
を、第1のオフセット値A及び第2のオフセット値Bの
加算値から第1のオフセット値Aのみとし、アイドル判
定用比較基準値THV ISWを第2のオフセット値B分、減
少することで、スロットル信号出力値THVがTHV≦THV IS
WからTHV>THV ISWに移行した直後のアイドル判定の判
定ハンチングを防止することが可能となる。 そして、発進加速時のアクセルペダル踏込みによるス
ロットルバルブ5の開弁後、アクセルペダルを開放して
スロットルセンサ9によるスロットル信号出力値THV
が、再び、アイドル判定用比較基準値THV ISWに対し開
き側から閉じ側に移行するまでの間、すなわち、第5図
の時点t13から時点t17に至るまでの間、アイドル判定用
比較基準値THV ISWが、出力最小値THV MINに第1のオフ
セット値Aのみを加算する前記(2)式によって設定さ
れる(ステップS204)。また、THV>THV ISWによりアイ
ドルデータAI DATAがセット(AI DATA←1)に保持され
ると共に、現在の運転状態が継続してアイドル解除状態
にある、すなわち継続してソフトアイドルOFFと判定さ
れる(ステップS209,S210)。 一方、最小値更新手順においては、発進加速のアクセ
ルペダル踏込みによりスロットル開度が増加し、スロッ
トル信号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISW
に対し閉じ側(THV≦THV ISW)から開き側(THV>THV I
SW)に移行し、その後、更にスロットル開度が増加して
該スロットル開度がアイドルスイッチ10のON/OFF開度点
に達し、アイドルスイッチ10がOFFに切換わる迄の間、
すなわち、第5図のt13〜t14の期間、アイドルスイッチ
ON(ステップS102)、且つ、上述のアイドル状態判定手
順によりアイドルデータAI DATAがセットされており
(ステップS105;AI DATA=1)、且つ、前述の処理(ス
テップS107)によってアイドルスイッチデータAISW DAT
Aがクリアされ出力最小値THV MINの設定値THV Sによる
増加更新が禁止されているため(ステップS110:AISW DA
TA=0)、出力最小値THV MINに対する増加更新は行わ
れない。 そして、更にスロットル開度が増加して該スロットル
開度がアイドルスイッチ10のON/OFF開度点θ0に達した
時点(第6図の時点t14)で、アイドルスイッチ10がON
からOFFに切換わる。そして、この時、最小値更新手順
において、アイドルスイッチ10がOFFの機械的アイドル
状態が検出されることで(ステップS102;アイドルスイ
ッチOFF)、アイドルスイッチデータAISW DATAをセット
し(ステップS104;AISW DATA←1)、次回にアイドルス
イッチ10がONした時、すなわち次に機械的アイドル状態
に移行した際の、出力最小値THV MINの増加更新を許可
する。 そして、アイドルスイッチ10がOFFで機械的にアイド
ル解除状態が検出されている期間、すなわち、第5図の
t14〜t15の期間では、最小値更新手順において、アイド
ルスイッチ10のOFFによる機械的アイドル解除状態が継
続して検出されることで(ステップS102)、出力最小値
THV MINの更新は行われず、実質的に出力最小値THV MIN
の更新が中止され、また、アイドルスイッチデータAISW
DATAがAISW DATA=1に保持される(ステップS104)。 従って、スロットル信号出力値THVがアイドル判定用
比較基準値THV ISWに対し閉じ側(THV≦THV ISW)から
開き側(THV>THV ISW)に移行し、更にアイドルスイッ
チ10がONからOFFして機械的にアイドル解除状態が検出
されてから再びアイドルスイッチ10がONするまでの期
間、すなわち、第5図のt13〜t15の期間においては、出
力最小値THV MINの更新が中止され、出力最小値THV MIN
は、上述の始動時或いはアイドル運転時においてスロッ
トルバルブ全閉の最小値によって更新された値を保ち、
アイドル運転時から継続して、この最小値による一定値
に保持される。 また、この期間においては、上記出力最小値THV MIN
に第1のオフセット値Aを加算して設定されるアイドル
判定用比較基準値THV ISW(=THV MIN+A)も、継続し
て一定値に保持されることになる。 :減速時: 一方、減速運転時には、アクセルペダルが踏込まれス
ロットルバルブ5が開かれている状態から、アクセルペ
ダルが開放され、スロットルバルブ5が閉弁動作してス
ロットル開度が減少し、これに伴いスロットルセンサ9
によるスロットル信号出力値THVが減少する。 そして、第5図の時点t15において、スロットル開度
の減少によりスロットルバルブ5の開度がアイドルスイ
ッチ10のON/OFF開度点θ0に到達した時、アイドルスイ
ッチ10がOFFからONに切換わる。 従って、この時、最小値更新手順において、アイドル
スイッチ10のONによる機械的アイドル状態が検出され
(ステップS102)、且つ、アイドル状態判定手順により
アイドルデータAI DATAがセットされており(ステップS
105;AI DATA=1)、且つ、アイドルスイッチOFFからON
に移行したことで、上述の処理(ステップS104)によ
り、アイドルスイッチデータAISW DATAがセットされて
いることから(ステップS110;AISW DATA=1)、出力最
小値THV MINの増加更新条件成立と判断して、その増加
更新条件成立の継続時間の計時が開始される(ステップ
S111,S112)。 そして、アイドルスイッチ10がONで機械的にアイドル
状態が検出されている状況下において、未だスロットル
バルブ5が全閉しておらず、スロットルセンサ9による
スロットル信号出力値THVが未だアイドル判定用比較基
準値THV ISWに対し開き側(THV>THV ISW)にある時、
すなわち、第5図に示す時点t15から時点t16に至るまで
の期間は、上述の増加更新条件が継続して成立し、この
増加更新条件成立の継続時間がカウント値T COUNTによ
って計時される。 そして、カウント値T COUNTが設定時間値TIMEに達す
る毎に、すなわち、アイドルスイッチ10がONで機械的に
アイドル状態が検出されている期間において、スロット
ル信号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISWよ
りも開き側(THV>THV ISW)にあり、且つ、この機械的
にアイドル状態が検出されている期間において、アイド
ルスイッチデータAISW DATAがAISW DATA=1であって、
アイドルスイッチ10がOFFからONに切換わった後、未だ
一度もスロットル信号出力値THVがアイドル判定用比較
基準値THV ISWに対して閉じ側(THV≦THV ISW)に移行
したことが無くアイドル状態(ソフトアイドルON)と判
定したことが無い時、出力最小値THV MINの増加更新条
件成立と判断し、この増加更新条件成立の継続時間が上
記設定時間値TIMEにより定まる所定時間に達する毎に
(ステップS112)、RAM20の所定アドレス領域にメモリ
されている出力最小値THV MINに設定値THV Sを加算し
て、該出力最小値THV MINを増加更新する(ステップS11
3;THV MIN←THV MIN+THV S)。 また、この区間(第5図のt15〜t16の期間)において
は、スロットルセンサ9によるスロットル信号出力値TH
Vがアイドル判定用比較基準値THV ISWよりも開き側に有
るため、アイドル状態判定手順では、THV>THV ISWによ
りアイドルデータAI DATAがセット(AI DATA←1)に保
持されると共に、現在の運転状態が継続してアイドル解
除状態にある、すなわち継続してソフトアイドルOFFと
判定される(ステップS209,S210)。 そして、この時は、アイドルデータAI DATAが継続し
てセットされるため、アイドル判定用比較基準値THV IS
Wは、出力最小値THV MINに第1のオフセット値Aのみを
加算する前記(2)式によって設定される(ステップS2
04;THV ISW←THV MIN+A)。 また、第5図のt15〜t16の期間は、上述のように増加
更新条件成立により、出力最小値THV MINが設定時間値T
IMEにより定まる所定時間毎に設定値THV Sづつ増加更新
されるため、この出力最小値THV MINに第1のオフセッ
ト値Aを加算して設定される上記アイドル判定用比較基
準値THV MINも、同様に所定時間毎に、設定値THV Sづつ
増加し開き側に移行することになる。 ここで、第5図のt16〜t18の期間に示すように、スロ
ットルセンサ9のポテンショメータを連結するスロット
ルシャフト5aの歪み、或いは、スロットルバルブ5の全
閉時におけるスロットル下流の吸気管負圧の増加による
スロットルシャフト5aの撓み、または、温度変化等によ
るスロットルセンサ9のスロットル信号出力値THVのド
リフト等の影響で、スロットルバルブ5の全閉時におけ
るスロットルセンサ9からのスロットル信号出力値THV
が上昇し、スロットル全閉時のスロットル信号出力値TH
Vがスロットルバルブ開方向にリフトすることがある。 そして、このスロットルバルブ5の全閉時におけるス
ロットル信号出力値THVのずれ(スロットルバルブ開方
向へのリフト)によって、実際には、スロットルバルブ
5が全閉であるにも拘わらず、スロットル信号出力値TH
Vがアイドル判定用比較基準値THV ISWを上回り、THV>T
HV ISWにより現在の運転状態がアイドル解除状態にあ
る、すなわちソフトアイドルOFFと誤判定されてしま
う。 このため、最小値更新手順において、スロットル全閉
時におけるスロットル信号出力値THVのスロットルバル
ブ開方向へのリフトを上述の出力最小値増加更新条件、
及び、この増加更新条件成立の継続時間によって判断
し、スロットル信号出力値THVにずれが生じている時に
は、アイドル判定を行うに際しアイドル判定用比較基準
値THV ISWを設定する際の基準となる出力最小値THV MIN
を所定時間毎に設定値THV Sづつ増加させることで、ア
イドル判定用比較基準値THV ISWをスロットルバルブ開
方向にリフトさせ、これによって、スロットルバルブ5
の全閉時におけるスロットル信号出力値THVのずれ(ス
ロットルバルブ開方向へのリフト)に起因するアイドル
誤判定を防止する。 すなわち、第5図のt16〜t17の期間において、最小値
更新手順では、アイドルスイッチ10のONによる機械的ア
イドル状態が検出され(ステップS102)、且つ、アイド
ル状態判定手順によりTHV>THV ISWでアイドルデータAI
DATAがセットされており(ステップS105)、且つ、ア
イドルスイッチOFFからONに移行したことで、前述の処
理(ステップS104)により、アイドルスイッチデータAI
SW DATAがセットされていることから(ステップS11
0)、出力最小値THV MINの増加更新条件成立と判断し
て、その増加更新条件成立の継続時間の計時が行われる
(ステップS111,S112)。 そして、アイドルスイッチ10がONで機械的にアイドル
状態が検出されている状況下において(ステップS102;
アイドルスイッチON)、AI DATA=1でスロットルセン
サ9によるスロットル信号出力値THVがアイドル判定用
比較基準値THV ISWに対し開き側(THV>THV ISW)にあ
り(ステップS105;AI DATA=1)、且つ、AISW DATA=
1で、この機械的アイドル状態の検出期間すなわちアイ
ドルスイッチ10がOFFからONに切換わった後、未だ一度
もスロットル信号出力値THVがアイドル判定用比較基準
値THV ISWに対して閉じ側(THV≦THV ISW)に移行した
ことが無くアイドル状態すなわちソフトアイドルONと判
定したことが無い時(ステップS110;AISW DATA=1)、
出力最小値THV MINの増加更新条件成立と判断し、この
増加更新条件成立の継続時間が設定時間値TIMEにより定
まる所定時間に達する毎に(ステップS112)、RAM20の
所定アドレス領域にメモリされている出力最小値THV MI
Nに設定値THV Sを加算して、出力最小値THV MINを増加
更新する(ステップS113;THV MIN←THV MIN+THV S)。 その結果、この所定時間毎に増加更新される出力最小
値THV MINに応じ、アイドル状態判定手順において設定
されるアイドル判定用比較基準値THV ISWも、所定時間
毎に設定値THV Sづつ増加して開き側に移行する。 従って、スロットルセンサ9のポテンショメータを連
結するスロットルシャフト5aの歪み、或いは、スロット
ルバルブ5の全閉時におけるスロットル下流の吸気管負
圧の増加によるスロットルシャフト5aの撓み、または、
温度変化等によるスロットルセンサ9のスロットル信号
出力値THVのドリフト等の影響で、スロットルバルブ5
の全閉時におけるスロットル信号出力値THVのずれ(ス
ロットルバルブ開方向へのリフト)が生じたとしても、
これに対応して、アイドル状態を判定するためのアイド
ル判定用比較基準値THV ISWが開き側すなわちスロット
ルバルブ開方向へリフトアップされ、スロットル信号出
力値THVとアイドル判定用比較基準値THV ISWとの比較に
よって、スロットルバルブ全閉のアイドル状態を検出す
ることが可能となる。 尚、上記設定時間値TIME、及び設定値THV Sは、予め
実験等により求めたもので、ROM19に格納されており、
スロットル信号出力値THVが正常な時のアイドル判定を
考慮し、実験によれば、TIME=1sec相当値、THV S=1bi
t(5mv相当値)が望ましい。 そして、出力最小値THV MINの増加更新によるアイド
ル判定用基準値THV ISWのリフトアップにより、第5図
の時点t17で、スロットル信号出力値THVがアイドル判定
用比較基準値THV ISWに対して、その大小関係が反転
し、開き側(THV>THV ISW)から閉じ側(THV≦THV IS
W)に移行する。 従って、これにより、アイドル状態判定手順におい
て、THV≦THV ISWによりアイドルデータAI DATAがクリ
ア(AI DATA←0)されると共に、現在の運転状態がア
イドル解除状態からアイドル状態、すなわちソフトアイ
ドルONに移行したと判定することが可能となる(ステッ
プS207,S208)。 そして、アイドルデータAI DATAのクリアにより、次
回以降、アイドル判定用比較基準値THV ISWが、出力最
小値THV MINに第1のオフセット値Aのみを加算する前
記(2)式に代えて、第1,第2のオフセット値A,Bを加
算する前記(1)式によって設定される(ステップS20
5;THV ISW←THV MIN+A+B)。 従って、この時においても、アイドル判定用比較基準
値THV ISWに第2のオフセット値Bによってヒステリシ
スが与えられ、スロットル信号出力値THVがTHV>THV IS
WからTHV≦THV ISWに移行した直後のアイドル判定の判
定ハンチングが防止される。 そして、この状態から加速運転等によりアクセルペダ
ルが踏込まれスロットルバルブ5の開弁動作に伴ってス
ロットルセンサ9によるスロットル信号出力値THVが上
昇し、スロットル信号出力値THVが、再び、アイドル判
定用比較基準値THV ISWよりも開き側(THV>THV ISW)
に移行する迄の間、すなわち、第5図のt17〜t18の期
間、アイドル判定用比較基準値THV ISWが、出力最小値T
HV MINに第1,第2のオフセット値A,Bを加算する前記
(1)式によって設定され(ステップS205)、また、TH
V≦THV ISWによりアイドルデータAI DATAがクリア(AI
DATA←0)に保持されると共に、現在の運転状態が継続
してアイドル状態にある、すなわち継続してソフトアイ
ドルONと判定される(ステップS207,S208)。 一方、最小値更新手順においては、第5図の時点t17
で、スロットル信号出力値THVがアイドル判定用比較基
準値THV ISWに対し開き側(THV>THV ISW)から閉じ側
(THV≦THV ISW)に移行して上述のアイドル判定手順に
おいてアイドルデータAI DATAがクリアされたことか
ら、これに伴いアイドルスイッチデータAISW DATAがク
リアされる(ステップS107;AISW DATA←0)。そして、
アイドルスイッチデータAISW DATAのクリアにより、こ
のアイドルスイッチONの機械的にアイドル状態が継続し
て検出されている期間において、スロットル信号出力値
THVがアイドル判定用比較基準値THV ISWよりも開き側に
移行した後の、出力最小値THV MINの設定値THV Sによる
増加更新が禁止され、出力最小値THV MINに対する過度
な増加更新によるアイドル判定用比較基準値THV ISWの
不要なリフトアップが防止され、アイドル判定用比較基
準値THV ISWの不要なリフトアップに伴うアイドル判定
精度の悪化が防止される。 そして、再びアクセルペダルが踏込まれスロットル開
度の増加によりスロットル信号出力値THVがアイドル判
定用比較基準値THV ISWより上昇し開き側に移行する迄
の間、すなわち、第5図のt17〜t18の期間は、この状態
が保持され、また、この時、スロットル信号出力値THV
は出力最小値THV MINに対し開き側に有るため(ステッ
プS108;THV≦THV MIN)、出力最小値THV MINのスロット
ル信号出力値THVによる更新が行われず、出力最小値THV
MINは一定値を保つ。従って、この出力最小値THV MIN
にオフセット値A,Bを加算して設定されるアイドル判定
用比較基準値THV ISWも一定値を保つことになる。 :定常走行時: 一般に、ドライバーは、車輌走行中においてアクセル
ペダルを軽く踏込み、スロットルバルブ開度をアイドル
スイッチ10のON/OFF開度点θ0以下(アイドルスイッチ
10がON)のスロットル微小開度に保つ定常走行(第5図
に示すt27〜t29の期間)に移行する際には、アクセルペ
ダルを一度開放し、改めてアクセルペダルを踏込み。 従って、車輌走行中において定常走行に移行する際、
先ず、アクセルペダルの開放によりスロットルバルブ5
が全閉する。すなわち、第5図のt26〜t27の期間におい
て、スロットルバルブ5が全閉し、最小値更新手段にお
いては、アイドルスイッチ10がONで機械的にアイドル状
態が検出され(ステップS102;アイドルスイッチON)、
この時、スロットル信号出力値THVはスロットル全閉に
より最小値を示し、アイドル判定用比較基準値THV ISW
に対し閉じ側(THV≦THV ISW)に有るため、アイドル状
態判定手順によってアイドルデータAI DATAがクリアさ
れており(ステップS105;AI DATA=0)、これに伴っ
て、アイドルスイッチデータAISW DATAがクリアされ
(ステップS107;AISW DATA←0)、この機械的アイドル
状態の検出期間における出力最小値THV MINの増加更新
が禁止される。 そして、このときには、スロットル全閉に対応してス
ロットル信号出力値THVが最小値を示していることか
ら、このスロットル信号出力値THVによって出力最小値T
HV MINが更新され(ステップS108,S109)、出力最小値
は、この最小値状態に保持される。 一方、この時(第5図のt26〜t27の期間)、アイドル
状態判定手順においては、アイドルデータAI DATAがク
リア(AI DATA=0)されているため、アイドル判定用
比較基準値THV ISWは、上記出力最小値THV MINに第1,第
2のオフセット値A,Bを加算する前記(1)式によって
設定される(ステップS205;THV ISW←THV MIN+A+
B)。尚、この時、上述のように出力最小値THV MINが
最小値状態に保持され一定値を保つことから、この出力
最小値THV MINに第1,第2のオフセット値A,Bを加算して
設定されるアイドル判定用比較基準値THV ISWも一定値
を保つ。 そして、この時には、スロットルセンサ9からのスロ
ットル信号出力値THVが上記アイドル判定用比較基準値T
HV ISWに対し閉じ側に有るため、THV≦THV ISWによりア
イドルデータAI DATAがクリア(AI DATA←0)に保持さ
れると共に、現在の運転状態がアイドル状態にある、す
なわち継続してソフトアイドルONと判定される(ステッ
プS207,S208)。 そして、アクセルペダル開放によるスロットルバルブ
5の全閉後、アクセルペダルを軽く踏込み、アイドルス
イッチ10がON状態のスロットルバルブ微小開度に保持す
る定常走行に移行すると、先ず、スロットル開度の増加
に伴い、スロットル信号出力値THVが上昇しスロットル
バルブ開方向に移行する。そして、第5図のt27〜t28の
期間、すなわち、スロットル信号出力値THVがアイドル
判定用比較基準値THV ISWに対し閉じ側(THV≦THV IS
W)から開き側に移行するまでの期間においては、最小
値更新手順では、アイドルスイッチON、且つAI DATA=
0のため(ステップS102,S105)、アイドルスイッチデ
ータAISW DATAがクリアに保持される(ステップS107;AI
SW DATA←0)。 そして、この区間においては、スロットルバルブ5の
開弁動作に伴いスロットル信号出力値THVが上昇するこ
とから、スロットル信号出力値THVは、上述のスロット
ルバルブ全閉時の最小値によって更新された出力最小値
THV MINに対し開き側に有り(THV≧THV MIN)、このた
め、出力最小値THV MINの更新は行われず、スロットル
バルブ全閉時から継続して、上記出力最小値THV MIN
は、上述の最小値状態による一定値に保持される。 また、この時、アイドル状態判定手順においては、ア
イドルデータAI DATAがクリア(AI DATA=0)されてお
り、且つ、上記出力最小値THV MINが継続して一定値に
保持されることから、この出力最小値THV MINに第1,第
2のオフセット値A,Bを加算して設定されるアイドル判
定用比較基準値THV ISWも継続して一定値に保持される
ことになる。そして、この時には(第5図のt27〜t28の
期間)、スロットル信号出力値THVは、上記アイドル判
定用比較基準値THV ISWに対し閉じ側に有るため、THV≦
THV ISWによりアイドルデータAI DATAがクリア(AI DAT
A←0)に保持されると共に、現在の運転状態が継続し
てアイドル状態にある、すなわち継続してソフトアイド
ルONと判定される(ステップS207,S208)。 その後、スロットル信号出力値THVが更に上昇し、第
5図の時点t28で、スロットル信号出力値THVがアイドル
判定用比較基準値THV ISWに対し閉じ側(THV≦THV IS
W)から開き側(THV>THV ISW)に移行する。そして、
この後、アイドルスイッチ10がONのスロットルバルブ5
が微小開度に保持される定常走行に移行すると、先ず、
第5図の時点t28において、アイドル状態判定手順で
は、THV>THV ISWによりアイドルデータAI DATAがセッ
ト(AI DATA←1)されると共に、現在の運転状態がア
イドル状態からアイドル解除状態、すなわちソフトアイ
ドルOFFに移行したと判定される(ステップS209,S21
0)。 そして、アイドルデータAI DATAのセットにより、次
回以降、アイドル判定用比較基準値THV ISWが、出力最
小値THV MINに第1,第2のオフセット値A,Bを加算する前
記(1)式に代えて、第1のオフセット値Aのみを加算
する前記(2)式によって設定される(ステップS204;T
HV ISW←THV MIN+A)。 そして、第5図のt28〜t29の期間、すなわち、スロッ
トルバルブ5がアイドルスイッチON/OFF開度点θ0以下
の微小開度に保持される定常走行時には、最小値更新手
順においては、この時、アイドルスイッチON(ステップ
S102)、且つ、上述のアイドル状態判定手順によりアイ
ドルデータAI DATAがセットされており(ステップS105;
AI DATA=1)、且つ、前述の処理(ステップS107)に
よってアイドルスイッチデータAISW DATAがクリアされ
出力最小値THV MINの設定値THV Sによる増加更新が禁止
されているため(ステップS110;AISW DATA=0)、出力
最小値THV MINの増加更新は中止される。 従って、スロットルバルブ5がアイドルスイッチON/O
FF開度点θ0以下の微小開度に保持される定常走行時
(第5図のt28〜t29の期間)、この出力最小値THV MIN
の増加更新が禁止されることで、出力最小値THV MIN
は、継続して上述の最小値状態の一定値に保たれる。 そして、この定常走行期間においては、出力最小値TH
V MINが最小値状態の一定値に保たれることから、アイ
ドル状態判定手順において、この出力最小値THV MINに
第1のオフセット値Aを加算して設定されるアイドル判
定用比較基準値THV ISWも一定値に保持される。 その結果、スロットルバルブ5がアイドルスイッチON
/OFF開度点θ0以下の微小開度に保持される定常走行時
(第5図のt28〜t29の期間)においても、アイドル判定
用比較基準値THV ISWが一定値に保持されることで、ス
ロットルセンサ9によるスロットル信号出力値THVとア
イドル判定用比較基準値THV ISWとの大小関係が、その
ままの状態に保持される。 従って、この定常走行期間においても、アイドル状態
判定手順において、THV>THV ISW(ステップS206)によ
りアイドルデータAI DATAがセット(ステップS209;AI D
ATA←1)に保持されると共に、現在の運転状態が継続
してアイドル解除状態にある、すなわち継続してソフト
アイドルOFF(ステップS210)と正確に判定することが
可能となる。 すなわち、先行技術のように、アイドルスイッチ10が
ONで機械的にアイドル状態が検出されている状況下にお
いて、スロットルセンサ6によるスロットル信号出力値
THVがアイドル判定用比較基準値よりも開き側(THV>TH
V ISW)に有る状態が、所定時間以上継続した時に、一
義的に、スロットルバルブ5の全閉時におけるスロット
ル信号出力値THVのずれ(スロットルバルブ開方向への
リフト)が生じたと判断する場合は、この条件に、アイ
ドルスイッチ10がONのスロットルバルブ5を微小開度に
保つ定常走行も含まれてしまう。 このため、アイドルスイッチ10がONのスロットルバル
ブ5を微小開度に保つ定常走行時においても、出力最小
値THV MINが所定時間毎に設定値THV Sづつ増加更新され
てしまい、この出力最小値にオフセット値を加算して設
定されれスロットル信号出力値THVとの比較によりアイ
ドル判定を行うためのアイドル判定用比較基準値THV IS
Wも、これに対応して上昇し、スロットルバルブ開方向
にリフトアップされてしまう。その結果、スロットル信
号出力値THVとアイドル判定用比較基準値THV ISWとの大
小関係が反転し、スロットル信号出力値THVがアイドル
判定用比較基準値THV ISWに対し閉じ側となってしま
い、スロットルバルブ5が微小開度ながらも開かれてい
るにも拘わらず、THV≦THV MINによりアイドル状態と誤
判定されてしまう。 従って、定常走行に移行する場合は、先ずアクセルペ
ダルが開放されスロットルバルブ5が全閉されること、
及び、スロットルバルブ全閉からスロットルバルブ5が
アイドルスイッチON/OFF開度点θ0以下の微小開度に保
持される定常走行に移行した場合、アイドルスイッチ10
がONを継続し機械的アイドル状態が継続して検出される
ことに鑑み、アイドルスイッチ10がONの機械的アイドル
状態が継続して検出されているとき、アクセルペダル開
放のスロットルバルブ5の全閉により、スロットル信号
出力値THVがアイドル判定比較基準値THV ISWに対し閉じ
側(THV≦THV ISW)となったとき、アイドル状態と判定
してアイドルデータAI DATAをクリアし、これに伴っ
て、アイドルスイッチデータAISW DATAをクリアする。 そして、上述のように、アイドルスイッチ10がONで機
械的アイドル状態の下で、THV>THV ISWでスロットル信
号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISWより開
き側にある状態が所定時間TIME継続した場合において、
出力最小値THV MINに設定値THV Sを加算して該出力最小
値THV MINを増加更新するに際し、この機械的アイドル
状態が継続して検出されている期間において上記スロッ
トル信号出力値THVがアイドル判定用比較基準値THV ISW
より開き側にあっても、AISW DATA=0で、この期間中
において、スロットル信号出力値THVがアイドル判定比
較基準値THV ISWに対し閉じ側(THV≦THV ISW)に有っ
たことがある時には、上述のスロットルバルブ全閉時に
おけるスロットル信号出力値THVのずれ(スロットルバ
ルブ開方向へのリフト)によるものではなく、スロット
ルバルブ開度がアイドルスイッチONの微小開度に保持さ
れた定常走行中と判断し、上記出力最小値THV MINの増
加更新を中止することで、スロットルバルブ5がアイド
ルスイッチON/OFF開度点θ0以下の微小開度に保持され
る定常走行時において、出力最小値THV MINにオフセッ
ト値を加算して設定されるアイドル判定用比較基準値TH
V ISWが、出力最小値THV MINの増加更新によって、スロ
ットルバルブ開き側に移行(リフトアップ)することに
よる、アイドル誤判定を防止することが可能となる。 その結果、スロットルセンサ9のポテンショメータを
連結するスロットルシャフト5aの歪み、或いは、スロッ
トルバルブ5の全閉時におけるスロットル下流の吸気管
負圧の増加によるスロットルシャフト5aの撓み、また
は、温度変化等によるスロットルセンサ9のスロットル
信号出力値THVのドリフト等の影響で、スロットルバル
ブ5の全閉時におけるスロットル信号出力値THVのずれ
(スロットルバルブ開方向へのリフト)が生じた際の誤
判定防止と、アクセルペダルを軽く踏込みアイドルスイ
ッチONのスロットルバルブ5を微小開度に保持した定常
走行時におけるアイドル判定の誤判定防止とを確実に両
立させることができる。 以上の結果、第5図及び第6図からも明らかなよう
に、スロットルバルブ5の全閉に対応して確実にアイド
ル状態と判定することが可能となり、著しくアイドル判
定精度を向上することが可能となる。 そして、この判定精度の高い正確なアイドル判定結果
が、アイドル回転数制御、空燃比制御、点火時期制御等
において参照され、エンジン制御に反映されることで、
エンジン制御性が向上し、燃費及び排気エミッションの
改善を図ることが可能となる。 また、スロットルバルブ5の開度がアイドルスイッチ
10のON/OFF開度点θ0以下の微小開度に保持される定常
走行においても、アイドル解除状態と正確に判定される
ため、アイドルスイッチONのスロットルバルブ5が微小
開度に保持される定常走行中に、誤判定によりアイドル
制御に移行することが解消し、この定常走行時において
安定したエンジン出力性能を得ることができ、安定した
走行性を得ることが可能となる。 尚、コントロールユニット17に通電した後、一度もア
イドルスイッチ10がONしたことがない場合、スロットル
センサ9のスロットル信号出力値が不正確な場合、自己
診断中の場合は、アイドルスイッチ10の出力信号に応じ
てアイドル状態、アイドル解除状態を判断する。 また、本実施例では、スロットルバルブ開度の減少に
伴い出力値の減少するタイプのスロットルセンサを用い
た場合について説明したが、本発明は、これに限定され
ず、スロットルバルブ開度の減少に伴い出力値が増加す
るタイプのスロットルセンサを用いても良く、この場
合、フローチャートにおける各ステップS108,S206の不
等号の向きが逆となり、出力最小値に代え、出力最大値
を用いることになる。 さらに、本実施例では、設定開度(アイドルスイッチ
ON/OFF開度点)θ0よりスロットルバルブ開き側でOFF
し、θ0よりもスロットルバルブ閉じ側でONするアイド
ルスイッチを用いるようにしているが、これに代え、設
定開度θ0よりもスロットルバルブ開き側でONし、θ0
よりもスロットルバルブ閉じ側がOFFするアイドルスイ
ッチを用いても良く、この場合、ステップS102における
判定が逆になる。
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、
定常走行に移行する場合は、先ずアクセルペダルが開放
されスロットルバルブが全閉されること、及び、スロッ
トルバルブ全閉からスロットルバルブの開度がアイドル
スイッチにより機械的アイドル状態と検出される微小開
度に保持される定常走行に移行した場合には、アイドル
スイッチにより継続して機械的アイドル状態が検出され
ることに鑑み、機械的アイドル状態と判別し、且つ上記
スロットル信号出力値がアイドル判定用比較基準値より
開き側にある状態が所定時間継続した場合において、上
記出力最小値に設定値を加算して該出力最小値を増加更
新するに際し、この機械的アイドル状態が継続して検出
されている期間において上記スロットル信号出力値がア
イドル判定用比較基準値より開き側にあっても、この期
間中でスロットル信号出力値がアイドル判定比較基準値
に対し閉じ側に有ったことがある時には、スロットルバ
ルブ全閉時におけるスロットル信号出力値THVのずれ
(スロットルバルブ開方向へのリフト)によるものでは
なく、スロットルバルブ開度が機械的アイドル状態の微
小開度に保持された定常走行中と判断し、出力最小値の
増加更新を中止するので、スロットルバルブがアイドル
スイッチにより機械的アイドル状態と検出される微小開
度に保持される定常走行時において、出力最小値に設定
オフセット値を加算して設定されるアイドル判定用比較
基準値が、出力最小値の増加更新によって、スロットル
バルブ開き側に移行(リフトアップ)することによる、
アイドル誤判定を防止することができる。 従って、スロットルセンサのポテンショメータを連結
するスロットルシャフトの歪み、或いは、スロットルバ
ルブの全閉時におけるスロットル下流の吸気管負圧の増
加によるスロットルシャフトの撓み、または、温度変化
等によるスロットルセンサのスロットル信号出力値のド
リフト等の影響で、スロットルバルブの全閉時における
スロットル信号出力値のずれ(スロットルバルブ開方向
へのリフト)が生じた際の誤判定防止と、アクセルペダ
ルを軽く踏込みアイドルスイッチにより機械的アイドル
状態と検出されるスロットルバルブ微小開度に保持した
定常走行時におけるアイドル判定の誤判定防止とを確実
に両立させることができ、スロットルバルブの全閉に対
応して確実にアイドル状態と判定することが可能とな
り、著しくアイドル判定精度を向上することができる。 また、スロットルバルブの開度がアイドルスイッチに
より機械的アイドル状態と検出される微小開度に保持さ
れる定常走行においても、アイドル解除状態と正確に判
定されるため、アイドルスイッチにより機械的アイドル
状態と検出されるスロットルバルブが微小開度に保持さ
れる定常走行中に、誤判定によりアイドル制御に移行す
ることが解消し、この定常走行時において安定したエン
ジン出力性能を得ることができ、安定した走行性を得る
ことができる。 さらに、この判定精度の高い正確なアイドル判定結果
を、アイドル回転数制御、空燃比制御、点火時期制御等
のエンジン制御に反映されることが可能となり、その結
果、エンジン制御性が向上し、燃費及び排気エミッショ
ンの改善を図ることができる効果を有する。 請求項2記載の発明によれば、前回のアイドル判定結
果がアイドル状態のとき、上記出力最小値に第1及び第
2のオフセット値を加算してアイドル判定用比較基準値
を設定し、一方、前回のアイドル判定結果がアイドル解
除状態のとき、出力最小値に第1のオフセット値のみを
加算してアイドル判定用比較基準値を設定する。そし
て、このアイドル判定用比較基準値とスロットルセンサ
によるスロットル信号出力値とを比較し、スロットル信
号出力値が上記アイドル判定用比較基準値に対し閉じ側
に有るとき、アイドル状態と判定し、スロットル信号出
力値が上記アイドル判定用比較基準値よりも開き側にあ
るとき、アイドル解除状態と判定するので、上記請求項
1記載の発明の効果に加え、スロットル信号出力値との
比較によりアイドル判定を行うためのアイドル判定用比
較基準値に、スロットル信号出力値とアイドル判定用比
較基準値との大小関係が反転した直後、すなわちアイド
ル判定結果がアイドル状態からアイドル解除状態に移行
した直後、及び、アイドル解除状態からアイドル状態に
移行した直後において、第2のオフセット値によるヒス
テリシスが設けられ、この移行直後におけるアイドル判
定の判定ハンチングを防止して、制御性を向上すること
ができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は本発明の一実施例を示し、第1図は本
発明に係るアイドル判定装置の機能ブロック図、第2図
はエンジン制御系の概略図、第3図はスロットル信号出
力値の出力最小値の更新手順を示すフローチャート、第
4図はアイドル状態判定手順を示すフローチャート、第
5図はスロットル信号出力値に対するアイドルスイッチ
出力、出力最小値、アイドル判定用比較基準値、及びア
イドル判別結果(ソフトアイドル)の関係を示すタイム
チャート、第6図はアクセルペダルを踏み込んで始動し
た場合のタイムチャート、第7図〜第9図は先行例の説
明に関し、スロットル信号出力値に対するアイドルスイ
ッチ出力、出力最小値、アイドル判定用比較基準値、及
びアイドル判別結果(ソフトアイドル)の関係を示すタ
イムチャートである。 1……エンジン 9……スロットルセンサ 10……アイドルスイッチ 17……コントロールユニット 20……RAM(記憶手段) 29……アイドル判定装置 30……アイドルスイッチ状態判別手段 31……最小値検出手段 35……最小値更新手段 36……比較基準値設定手段 37……アイドル状態判定手段 THV……スロットル信号出力値 THV MIN……出力最小値 TIME……所定時間 THV S……設定値 A,B……第1,第2のオフセット値(設定オフセット値) THV ISW……アイドル判定用比較基準値
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−107926(JP,A) 特開 昭59−32636(JP,A) 特開 昭59−224422(JP,A) 特開 昭60−249630(JP,A) 特開 昭60−256524(JP,A) 特開 昭61−204511(JP,A) 特開 昭61−237864(JP,A) 特開 昭61−261641(JP,A) 特開 昭63−5126(JP,A) 特開 昭63−223356(JP,A) 特開 昭63−309752(JP,A) 実開 昭62−170550(JP,U) 特公 平5−87669(JP,B2) 特公 平6−35855(JP,B2) 特公 平6−89703(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 45/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アイドルスイッチの出力信号から機械的ア
    イドル状態を判別するアイドルスイッチ状態判別手段
    と、上記アイドルスイッチ状態判別手段で機械的アイド
    ル状態と判別した場合、スロットル開度を示すスロット
    ルセンサのスロットル信号出力値を取り入れ、このスロ
    ットル信号出力値を記憶手段に記憶したスロットル信号
    出力値の出力最小値と比較する最小値検出手段と、上記
    最小値検出手段で上記スロットル信号出力値が上記出力
    最小値より閉じ側にあると判定した場合は上記出力最小
    値を上記スロットル信号出力値で更新し、一方、上記ア
    イドルスイッチ状態判別手段で機械的アイドル状態と判
    別し、且つ上記スロットル信号出力値がアイドル判定用
    比較基準値より開き側にある状態が所定時間継続した場
    合は上記出力最小値に設定値を加算して該出力最小値を
    更新する最小値更新手段と、上記記憶手段に記憶した出
    力最小値に設定オフセット値を加算してアイドル判定用
    比較基準値を設定する比較基準値設定手段と、上記比較
    基準値設定手段で設定したアイドル判定用比較基準値と
    上記スロットル信号出力値とを比較してアイドル状態を
    判定するアイドル状態判定手段とを備えたエンジンのア
    イドル判定装置において、 更に、上記最小値更新手段は、機械的アイドル状態が継
    続して検出されている期間において上記スロットル信号
    出力値がアイドル判定用比較基準値より開き側にあって
    も、この期間中でスロットル信号出力値がアイドル判定
    比較基準値に対し閉じ側に有ったことがある時には、上
    記出力最小値の増加更新を中止することを特徴とするエ
    ンジンのアイドル判定装置。
  2. 【請求項2】更に、上記比較基準値設定手段は、前回の
    アイドル判定結果がアイドル状態のとき、上記出力最小
    値に第1及び第2のオフセット値を加算してアイドル判
    定用比較基準値を設定し、一方、前回のアイドル判定結
    果がアイドル解除状態のとき、出力最小値に第1のオフ
    セット値のみを加算してアイドル判定用比較基準値を設
    定し、また、上記アイドル状態判定手段は、スロットル
    センサによるスロットル信号出力値が上記アイドル判定
    用比較基準値に対し閉じ側に有るとき、アイドル状態と
    判定し、スロットル信号出力値が上記アイドル判定用比
    較基準値よりも開き側にあるとき、アイドル解除状態と
    判定することを特徴とする請求項1記載のエンジンのア
    イドル判定装置。
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