JP2765101B2 - 車両用自動変速機の変速制御方法 - Google Patents
車両用自動変速機の変速制御方法Info
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- JP2765101B2 JP2765101B2 JP1257006A JP25700689A JP2765101B2 JP 2765101 B2 JP2765101 B2 JP 2765101B2 JP 1257006 A JP1257006 A JP 1257006A JP 25700689 A JP25700689 A JP 25700689A JP 2765101 B2 JP2765101 B2 JP 2765101B2
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- shift
- power
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Description
【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、変速中に摩擦係合要素に適正な油圧を送給
する追従制御(フィードバック制御)機能を備えた車両
用自動変速機において、アクセルペダルのパワーオフ操
作時のアップシフト中にアクセルペダルをパワーオン操
作した時に、摩擦係合要素に送給される変速油圧を変速
ショックに生じないように適切に制御する変速制御方法
に関する。
する追従制御(フィードバック制御)機能を備えた車両
用自動変速機において、アクセルペダルのパワーオフ操
作時のアップシフト中にアクセルペダルをパワーオン操
作した時に、摩擦係合要素に送給される変速油圧を変速
ショックに生じないように適切に制御する変速制御方法
に関する。
〈従来の技術〉 車両用自動変速機はクラッチ、ブレーキ等の摩擦係合
要素に油圧を送給して任意の回転ドラム、ギヤ等の回転
要素を選択することにより変速比切換(変速)を車両の
運転状態に応じて自動的に行うものであり、装置、機器
の保護や好適な乗心地維持のためにこの摩擦係合要素へ
の圧油の送給は変速開始信号発信後に送給される初期油
圧から或る所定の特性に沿って徐々に行なわれる。
要素に油圧を送給して任意の回転ドラム、ギヤ等の回転
要素を選択することにより変速比切換(変速)を車両の
運転状態に応じて自動的に行うものであり、装置、機器
の保護や好適な乗心地維持のためにこの摩擦係合要素へ
の圧油の送給は変速開始信号発信後に送給される初期油
圧から或る所定の特性に沿って徐々に行なわれる。
一般的な車両用自動変速機の一例をその概略構造を表
す第5図を参照して説明する。
す第5図を参照して説明する。
車両の動力源となるエンジン2のクランク軸4はトル
クコンバータ6のポンプ8に直結されている。トルクコ
ンバータ6は、ポンプ8、タービン10、ステータ12、ワ
ンウエイクラッチ14を有し、ステータ12はワンウエイク
ラッチ14を介してケース16に結合され、同ワンウエイク
ラッチによりステータ12はクランク軸4と同方向へは回
転するが、その逆方向の回転は許容されない構造となっ
ている。
クコンバータ6のポンプ8に直結されている。トルクコ
ンバータ6は、ポンプ8、タービン10、ステータ12、ワ
ンウエイクラッチ14を有し、ステータ12はワンウエイク
ラッチ14を介してケース16に結合され、同ワンウエイク
ラッチによりステータ12はクランク軸4と同方向へは回
転するが、その逆方向の回転は許容されない構造となっ
ている。
タービン10に伝えられたトルクは入力軸20によってそ
の後部に配設された前進4段後進1段の変速段を達成す
る歯車変速装置22に伝達される。
の後部に配設された前進4段後進1段の変速段を達成す
る歯車変速装置22に伝達される。
歯車変速装置22は、三組のクラッチ24,26,28、二組の
ブレーキ30,32、一組のワンウエイクラッチ34および一
組のラビニヨ型遊星歯車機構36で構成されている。遊星
歯車機構36は、リングギヤ38、ロングピニオンギヤ40、
ショートピニオンギヤ42、フロントサンギヤ44、リヤサ
ンギヤ46、両ピニオンギヤ40,42を回転自在に支持し自
身も回転可能なキャリア48から構成されており、リング
ギヤ38は出力軸50に連結され、フロントサンギヤ44はキ
ックダウンドラム52、フロントクラッチ24を介して入力
軸20に連結され、リヤサンギヤ46はリヤクラッチ26を介
して入力軸20に連結され、キャリア48は機能上並列とな
るように配設されたローリバースブレーキ32とワンウエ
イクラッチ34とを介してケース16に連結されるとともに
変速装置22の後端に配設された4速クラッチ28を介して
入力軸20に連結されている。なお、上記キックダウンド
ラム52はキックダウンブレーキ30によってケース16に固
定的に連結可能となっている。遊星歯車機構36を通った
トルクは、出力軸50に固着された出力ギヤ60よりアイド
ルギヤ62を経て被駆動ギヤ64に伝達され、さらに被駆動
ギヤ64に固着されたトランスファシャフト66、ヘリカル
ギヤ68を介して駆動輪の駆動軸70が連結された差動歯車
装置72に伝達される。
ブレーキ30,32、一組のワンウエイクラッチ34および一
組のラビニヨ型遊星歯車機構36で構成されている。遊星
歯車機構36は、リングギヤ38、ロングピニオンギヤ40、
ショートピニオンギヤ42、フロントサンギヤ44、リヤサ
ンギヤ46、両ピニオンギヤ40,42を回転自在に支持し自
身も回転可能なキャリア48から構成されており、リング
ギヤ38は出力軸50に連結され、フロントサンギヤ44はキ
ックダウンドラム52、フロントクラッチ24を介して入力
軸20に連結され、リヤサンギヤ46はリヤクラッチ26を介
して入力軸20に連結され、キャリア48は機能上並列とな
るように配設されたローリバースブレーキ32とワンウエ
イクラッチ34とを介してケース16に連結されるとともに
変速装置22の後端に配設された4速クラッチ28を介して
入力軸20に連結されている。なお、上記キックダウンド
ラム52はキックダウンブレーキ30によってケース16に固
定的に連結可能となっている。遊星歯車機構36を通った
トルクは、出力軸50に固着された出力ギヤ60よりアイド
ルギヤ62を経て被駆動ギヤ64に伝達され、さらに被駆動
ギヤ64に固着されたトランスファシャフト66、ヘリカル
ギヤ68を介して駆動輪の駆動軸70が連結された差動歯車
装置72に伝達される。
摩擦係合要素である上記各クラッチ、ブレーキはそれ
ぞれ係合用ピストン装置あるいはサーボ装置等を備えた
摩擦係合装置で構成されており、トルクコンバータ6の
ポンプ8に連結されることにより、エンジン2により駆
動されるオイルポンプ(図示省略)で発生する油圧によ
って作動される。この油圧は、後述する油圧制御装置に
よって、種々の運転状態検出装置により検出された運転
状態に応じて各クラッチ、ブレーキに選択的に供給さ
れ、同各クラッチ、ブレーキの作動の組み合わせによっ
て第6図に示すように、前進4段後進1段の変速段が達
成される。第6図において○印は各クラッチまたはブレ
ーキの係合状態を示し、 は変速時のローリバースブレーキ32が係合される直前に
おいてワンウエイクラッチ34の作用でキャリア48の回転
が停止されていることを示している。
ぞれ係合用ピストン装置あるいはサーボ装置等を備えた
摩擦係合装置で構成されており、トルクコンバータ6の
ポンプ8に連結されることにより、エンジン2により駆
動されるオイルポンプ(図示省略)で発生する油圧によ
って作動される。この油圧は、後述する油圧制御装置に
よって、種々の運転状態検出装置により検出された運転
状態に応じて各クラッチ、ブレーキに選択的に供給さ
れ、同各クラッチ、ブレーキの作動の組み合わせによっ
て第6図に示すように、前進4段後進1段の変速段が達
成される。第6図において○印は各クラッチまたはブレ
ーキの係合状態を示し、 は変速時のローリバースブレーキ32が係合される直前に
おいてワンウエイクラッチ34の作用でキャリア48の回転
が停止されていることを示している。
次に、第5図に示す歯車変速装置22において第6図に
示す変速段を達成するための電子油圧制御装置について
第7図に基づいて説明する。尚、第7図には、1速から
2速への変速時に非係合状態にあるキックダウンブレー
キ30を係合状態に操作する部分のみを示したが、この電
子油圧制御装置の全体構成及び作用は、特願昭56-14423
7号(特開昭58-46258号)等により既に公知となってい
るので、他の変速段での説明は省略する。
示す変速段を達成するための電子油圧制御装置について
第7図に基づいて説明する。尚、第7図には、1速から
2速への変速時に非係合状態にあるキックダウンブレー
キ30を係合状態に操作する部分のみを示したが、この電
子油圧制御装置の全体構成及び作用は、特願昭56-14423
7号(特開昭58-46258号)等により既に公知となってい
るので、他の変速段での説明は省略する。
キックダウンブレーキ30の作動を制御するキックダウ
ンサーボ31には1−2シフト弁33が油路35を介して接続
しており、この1−2シフト弁33には変速制御弁37とシ
フト制御弁39とがそれぞれ油路41,43を介して接続して
いる。
ンサーボ31には1−2シフト弁33が油路35を介して接続
しており、この1−2シフト弁33には変速制御弁37とシ
フト制御弁39とがそれぞれ油路41,43を介して接続して
いる。
1速の変速段においてシフト制御弁39の作動を制御す
る一対の電磁弁45,47は、共に油路49,51を開放している
ため、シフト制御弁39の中央のスプール53が第7図中、
左側へ変位して油路43をシフト制御弁39の排油ポートEX
へ連通させ、1−2シフト弁33のスプール55が第7図
中、左端へ変位した状態にある。この結果、油路35が1
−2シフト弁33の排油ポートEXに連通してキックダウン
サーボ31の圧縮コイルばね57のばね力によりピストン59
が第7図中、右側へ戻されており、キックダウンドラム
32に対するキックダウンブレーキ30の係合が解除されて
いる。又、変速制御弁37に接続する二本の油路61,63の
うち、一方の油路61に付設されて電子制御装置65により
デューティ制御される電磁弁67のデューティ率が100%
に設定されており、油路61には油圧が作用していない。
このため、変速制御弁37のスプール69が第7図中、左側
に変位して油路41が変速制御弁37の排油ポートEXに連通
している。
る一対の電磁弁45,47は、共に油路49,51を開放している
ため、シフト制御弁39の中央のスプール53が第7図中、
左側へ変位して油路43をシフト制御弁39の排油ポートEX
へ連通させ、1−2シフト弁33のスプール55が第7図
中、左端へ変位した状態にある。この結果、油路35が1
−2シフト弁33の排油ポートEXに連通してキックダウン
サーボ31の圧縮コイルばね57のばね力によりピストン59
が第7図中、右側へ戻されており、キックダウンドラム
32に対するキックダウンブレーキ30の係合が解除されて
いる。又、変速制御弁37に接続する二本の油路61,63の
うち、一方の油路61に付設されて電子制御装置65により
デューティ制御される電磁弁67のデューティ率が100%
に設定されており、油路61には油圧が作用していない。
このため、変速制御弁37のスプール69が第7図中、左側
に変位して油路41が変速制御弁37の排油ポートEXに連通
している。
電子制御装置65は、車両の運転状態を検出して電磁弁
45,47の開閉の組合わせを決定する運転状態決定装置、
変速の開始を検出する変速検出装置等を内蔵しデューテ
ィ制御が行なわれる電磁弁67の作動、停止及びこの電磁
弁67に供給される50Hzのパルス電流の単一パルス電流幅
の制御により開弁時間の変更で油圧を制御する。また電
子制御装置65は、電磁弁45,47の開閉制御をするもの
で、その入力要素としては、エンジン2のスロット弁開
度または吸気マニホルド負圧を検出するエンジン負荷検
出装置、エンジン2の回転数検出装置、エンジン2のス
ロットル弁開度を検出するスロットル弁開度検出装置10
3、入力軸20の回転速度を検出する検出装置101、車速に
対応する出力軸50の回転数検出を行なうために設けられ
た被駆動ギヤ64の回転数検出装置144(第5図参照)、
潤滑油温を検出する油温検出装置、セレクトレバーの選
定位置検出装置及び補助スイッチの選定位置検出装置等
から成っている。
45,47の開閉の組合わせを決定する運転状態決定装置、
変速の開始を検出する変速検出装置等を内蔵しデューテ
ィ制御が行なわれる電磁弁67の作動、停止及びこの電磁
弁67に供給される50Hzのパルス電流の単一パルス電流幅
の制御により開弁時間の変更で油圧を制御する。また電
子制御装置65は、電磁弁45,47の開閉制御をするもの
で、その入力要素としては、エンジン2のスロット弁開
度または吸気マニホルド負圧を検出するエンジン負荷検
出装置、エンジン2の回転数検出装置、エンジン2のス
ロットル弁開度を検出するスロットル弁開度検出装置10
3、入力軸20の回転速度を検出する検出装置101、車速に
対応する出力軸50の回転数検出を行なうために設けられ
た被駆動ギヤ64の回転数検出装置144(第5図参照)、
潤滑油温を検出する油温検出装置、セレクトレバーの選
定位置検出装置及び補助スイッチの選定位置検出装置等
から成っている。
2速へのアップシフトを行なう場合を以下に説明す
る。車両の走行条件から電子制御装置65が一方の電磁弁
45を操作して油路49を閉塞するため、中央のスプール53
が第7図中、右側へ変位して前記オイルポンプからの圧
油(以下、これをライン圧と呼称する)はシフト制御弁
39に接続する油路71から油路43を通って1−2シフト弁
33に送給される。このため、1−2シフト弁33のスプー
ル55は第7図中、右端へ変位して油路35,41が1−2シ
フト弁33を介して連通する。一方、電磁弁67のデューテ
ィ率が電子制御装置65により減少するため、ライン圧が
油路61,63に作用して変速制御弁37のスプール69の受圧
面積差によりスプール69は第7図中、右側へ変位し、油
路41,63が変速制御弁37を介して連通する。この結果、
油路63からのライン圧は油路41,35を通ってキックダウ
ンサーボ31に供給され、そのピストン59を第7図中、左
側に変位させてキックダウンブレーキ30がキックダウン
ドラム52を締め付けるようになっている。これにより、
キックダウンブレーキ30が係合状態となり2速にアップ
シフトされる。
る。車両の走行条件から電子制御装置65が一方の電磁弁
45を操作して油路49を閉塞するため、中央のスプール53
が第7図中、右側へ変位して前記オイルポンプからの圧
油(以下、これをライン圧と呼称する)はシフト制御弁
39に接続する油路71から油路43を通って1−2シフト弁
33に送給される。このため、1−2シフト弁33のスプー
ル55は第7図中、右端へ変位して油路35,41が1−2シ
フト弁33を介して連通する。一方、電磁弁67のデューテ
ィ率が電子制御装置65により減少するため、ライン圧が
油路61,63に作用して変速制御弁37のスプール69の受圧
面積差によりスプール69は第7図中、右側へ変位し、油
路41,63が変速制御弁37を介して連通する。この結果、
油路63からのライン圧は油路41,35を通ってキックダウ
ンサーボ31に供給され、そのピストン59を第7図中、左
側に変位させてキックダウンブレーキ30がキックダウン
ドラム52を締め付けるようになっている。これにより、
キックダウンブレーキ30が係合状態となり2速にアップ
シフトされる。
電磁弁67のデューティ率を変化させることによるキッ
クダウンサーボ31への供給油圧の変化特性は、変速ショ
ック等の乗り心地を左右するものであり、他の変速段に
おける他の摩擦係合要素に対する供給油圧の変化特性に
ついても同様である。このため、変速中の入力軸20の回
転速度の変化率が予め設定された目標変化率に追従する
ように摩擦係合要素に送給される油圧(電磁弁67のデュ
ーティ率)の追従制御(フィードバック制御)が行なわ
れ、変速中の摩擦係合要素に適正な油圧が送給されるよ
うになっている。
クダウンサーボ31への供給油圧の変化特性は、変速ショ
ック等の乗り心地を左右するものであり、他の変速段に
おける他の摩擦係合要素に対する供給油圧の変化特性に
ついても同様である。このため、変速中の入力軸20の回
転速度の変化率が予め設定された目標変化率に追従する
ように摩擦係合要素に送給される油圧(電磁弁67のデュ
ーティ率)の追従制御(フィードバック制御)が行なわ
れ、変速中の摩擦係合要素に適正な油圧が送給されるよ
うになっている。
ところで、アクセルペダルの操作によってエンジンが
駆動状態(パワーオン)になる場合と被駆動状態(パワ
ーオフ)になる場合がある。このパワーオンとパワーオ
フの判定は、第8図に示すように、アクセルペダルの操
作状態、即ちスロットル弁開度θと入力軸20の回転速度
の関係から決められたマップに基づいて行なわれるよう
になっている。
駆動状態(パワーオン)になる場合と被駆動状態(パワ
ーオフ)になる場合がある。このパワーオンとパワーオ
フの判定は、第8図に示すように、アクセルペダルの操
作状態、即ちスロットル弁開度θと入力軸20の回転速度
の関係から決められたマップに基づいて行なわれるよう
になっている。
パワーオフでアップシフトの場合、エンジン2側の回
転数が自然に低くなるため入力軸20の回転変化率の理想
の値(絶対値)は0に近くて良い。このため、入力軸20
の目標回転変化率の値は低く設定され、目標値に追従す
る油圧も低く変速が遅めに行なわれるようになってい
る。
転数が自然に低くなるため入力軸20の回転変化率の理想
の値(絶対値)は0に近くて良い。このため、入力軸20
の目標回転変化率の値は低く設定され、目標値に追従す
る油圧も低く変速が遅めに行なわれるようになってい
る。
パワーオンでアップシフトの場合、エンジン2側が高
回転側になるため、エンジン2側の回転を抑制した状態
で摩擦係合要素の係合を行なってショックが少ない状態
で変速を行なう必要がある。このため、入力軸20の目標
回転変化率の値は高く設定され、目標値に追従する油圧
が高く変速が速めに行なわれるようになっている。
回転側になるため、エンジン2側の回転を抑制した状態
で摩擦係合要素の係合を行なってショックが少ない状態
で変速を行なう必要がある。このため、入力軸20の目標
回転変化率の値は高く設定され、目標値に追従する油圧
が高く変速が速めに行なわれるようになっている。
〈発明が解決しようとする課題〉 上述のように、同じアップシフトの場合であっても、
パワーオンの時とパワーオフの時とでは入力軸20の目標
回転変化率の値は大きく異なって設定されている。この
ため、パワーオフでアップシフトの変速中にパワーオン
の状態になった時、例えば加速中に車速が十分となった
としてアクセルペダルを離した時に高速段への変速が行
なわれ、この変速中に再びアクセルペダルを踏み込んだ
時、フィードバック制御における目標回転変化率の値が
急激に高くなり、目標値に追従する油圧が大幅に増大し
変速ショックが大きくなってしまう。
パワーオンの時とパワーオフの時とでは入力軸20の目標
回転変化率の値は大きく異なって設定されている。この
ため、パワーオフでアップシフトの変速中にパワーオン
の状態になった時、例えば加速中に車速が十分となった
としてアクセルペダルを離した時に高速段への変速が行
なわれ、この変速中に再びアクセルペダルを踏み込んだ
時、フィードバック制御における目標回転変化率の値が
急激に高くなり、目標値に追従する油圧が大幅に増大し
変速ショックが大きくなってしまう。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、入力軸の
回転速度の変化率が予め設定された目標回転変化率とな
るように、変速中の摩擦係合要素への送給油圧をフィー
ドバック制御する自動変速機において、パワーオフのア
ップシフト中にパワーオンとなった時に、ショックを無
くして変速を行なうようにした変速制御方法を提供する
ことを目的とする。
回転速度の変化率が予め設定された目標回転変化率とな
るように、変速中の摩擦係合要素への送給油圧をフィー
ドバック制御する自動変速機において、パワーオフのア
ップシフト中にパワーオンとなった時に、ショックを無
くして変速を行なうようにした変速制御方法を提供する
ことを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するための本発明の車両用自動変速機
の変速制御方法は、エンジンの回転動力が入力される入
力軸と、駆動輪へ回転動力を出力する出力軸と、油圧に
より作動して任意の回転要素を選択することにより前記
入力軸と前記出力軸との間の変速比を切換える摩擦係合
要素と、変速中に回転速度が変化する前記入力軸の回転
速度を検出する検出装置と、該検出装置により検出され
た回転速度の変化率が予め設定された目標変化率に追従
するよう前記摩擦係合要素への油圧を追従制御する制御
装置とを備えた車両用自動変速機において、前記エンジ
ンが被駆動状態となるパワーオフでの前記車両用自動変
速機のアップシフト中に前記エンジンが駆動状態となる
パワーオンとなった場合、前記追従制御を中断して前記
摩擦係合要素に所定油圧を送給し、該所定油圧を送給し
た際の前記入力軸の回転速度変化率を負となった場合に
該入力軸の回転速度の目標変化率を新たに設定して該入
力軸の回転速度の変化率が該新たに設定した目標変化率
に追従するよう前記摩擦係合要素への油圧を追従制御す
るようにしたことを特徴とする。
の変速制御方法は、エンジンの回転動力が入力される入
力軸と、駆動輪へ回転動力を出力する出力軸と、油圧に
より作動して任意の回転要素を選択することにより前記
入力軸と前記出力軸との間の変速比を切換える摩擦係合
要素と、変速中に回転速度が変化する前記入力軸の回転
速度を検出する検出装置と、該検出装置により検出され
た回転速度の変化率が予め設定された目標変化率に追従
するよう前記摩擦係合要素への油圧を追従制御する制御
装置とを備えた車両用自動変速機において、前記エンジ
ンが被駆動状態となるパワーオフでの前記車両用自動変
速機のアップシフト中に前記エンジンが駆動状態となる
パワーオンとなった場合、前記追従制御を中断して前記
摩擦係合要素に所定油圧を送給し、該所定油圧を送給し
た際の前記入力軸の回転速度変化率を負となった場合に
該入力軸の回転速度の目標変化率を新たに設定して該入
力軸の回転速度の変化率が該新たに設定した目標変化率
に追従するよう前記摩擦係合要素への油圧を追従制御す
るようにしたことを特徴とする。
〈実施例〉 以下、本発明方法の一実施例を第1図(a),(b)
乃至第3図に示したフローチャート及び第4図に示した
グラフに基づいて説明する。本実施例は第5図及び第7
図に示した車両用自動変速機について1速から2速への
変速段を例にとって説明するが、他の変速段についても
同様に実施されるので他の変速段についての説明は省略
する。
乃至第3図に示したフローチャート及び第4図に示した
グラフに基づいて説明する。本実施例は第5図及び第7
図に示した車両用自動変速機について1速から2速への
変速段を例にとって説明するが、他の変速段についても
同様に実施されるので他の変速段についての説明は省略
する。
第1図(a)に示すように、電子制御装置65により1
速から2速への変速開始信号が発信されると、ステップ
S1で第8図に示したマップに基づいてエンジン2がパワ
ーオンか否かの判断が行なわれる。ステップS1でパワー
オンと判断されると、電磁弁45,47が切換えられ、スロ
ットル弁開度検出装置103により検出されたスロットル
弁開度及び回転検出装置144により検出された車速から
電磁弁67の初期デューティ率Dunが決定される。この初
期デューティ率Dunはパワーオン時のアップシフトのも
ので、初期デューティ率Dunはスロットル弁開度の領域
毎に予め実験的に設定されている。
速から2速への変速開始信号が発信されると、ステップ
S1で第8図に示したマップに基づいてエンジン2がパワ
ーオンか否かの判断が行なわれる。ステップS1でパワー
オンと判断されると、電磁弁45,47が切換えられ、スロ
ットル弁開度検出装置103により検出されたスロットル
弁開度及び回転検出装置144により検出された車速から
電磁弁67の初期デューティ率Dunが決定される。この初
期デューティ率Dunはパワーオン時のアップシフトのも
ので、初期デューティ率Dunはスロットル弁開度の領域
毎に予め実験的に設定されている。
初期デューティ率Dunが決定されると、電磁弁67がデ
ューティ制御されて油路61下流の制御油圧を調整し、油
路63から油路41,1−2速シフト弁33、油路35を介してキ
ックダウンサーボ31の油圧室への変速初期油圧P1を制
御することとなる。尚、元元この自動変速機とエンジン
2の排気量、出力トルク量等とは完全に適合していない
ため、車両製造直後、例えば製造後初回の変速において
は初期油圧P1はこの自動変速機に送給されるべき所定
の初期油圧と適合しておらず、後述のようにして次回以
後の変速において所定の油圧となるよう補正設定され
る。
ューティ制御されて油路61下流の制御油圧を調整し、油
路63から油路41,1−2速シフト弁33、油路35を介してキ
ックダウンサーボ31の油圧室への変速初期油圧P1を制
御することとなる。尚、元元この自動変速機とエンジン
2の排気量、出力トルク量等とは完全に適合していない
ため、車両製造直後、例えば製造後初回の変速において
は初期油圧P1はこの自動変速機に送給されるべき所定
の初期油圧と適合しておらず、後述のようにして次回以
後の変速において所定の油圧となるよう補正設定され
る。
上記のようにキックダウンサーボ31の油圧室に油圧が
送給されると、1速の変速段の同期が外れたか否かを歯
車変速装置22の入力軸20の回転速度と車速とにより判断
する。尚、この同期外れが達成されていない場合には、
前記初期油圧P1が低すぎるものとして、単位時間当り
のデューティ率の下降率を決定してデューティ率を演算
し直して初期油圧P1を上昇させ、同期外れを達成す
る。
送給されると、1速の変速段の同期が外れたか否かを歯
車変速装置22の入力軸20の回転速度と車速とにより判断
する。尚、この同期外れが達成されていない場合には、
前記初期油圧P1が低すぎるものとして、単位時間当り
のデューティ率の下降率を決定してデューティ率を演算
し直して初期油圧P1を上昇させ、同期外れを達成す
る。
上記のように同期外れが達成されると、入力軸20の回
転速度の変化率制御その1を行なう。変化率制御その1
は第2図に示すように、走行状態に応じて予め定められ
た入力軸20の回転速度の目標変化率T、すなわち、キ
ックダウンサーボ31の油圧室に送給される油圧が最適な
度合(キックダウンブレーキ30の係合ショックや過大な
滑り等が発生しない状態)で上昇している場合に入力軸
20が示す回転速度変化率を本変速段の走行状態に応じて
決定する。そして、実際の入力軸20の回転速度からその
変化率を演算して上記目標変化率Tとのずれを演算
し、このずれに対応するデューティ率の補正量を演算し
て電磁弁67のデューティ制御を補正し、キックダウンサ
ーボ31の油圧室の油圧を変化させる。
転速度の変化率制御その1を行なう。変化率制御その1
は第2図に示すように、走行状態に応じて予め定められ
た入力軸20の回転速度の目標変化率T、すなわち、キ
ックダウンサーボ31の油圧室に送給される油圧が最適な
度合(キックダウンブレーキ30の係合ショックや過大な
滑り等が発生しない状態)で上昇している場合に入力軸
20が示す回転速度変化率を本変速段の走行状態に応じて
決定する。そして、実際の入力軸20の回転速度からその
変化率を演算して上記目標変化率Tとのずれを演算
し、このずれに対応するデューティ率の補正量を演算し
て電磁弁67のデューティ制御を補正し、キックダウンサ
ーボ31の油圧室の油圧を変化させる。
そして、入力軸20の回転速度と車速とを検出して変化
率制御その1が終了し、第1図(a)に示したメインの
フローチャートに戻る。つまり、変化率制御その1が追
従制御(フィードバック制御)となっている。入力軸20
の回転速度と車速に基づいて2速の同期が完了(変速終
了)したか否かを判断し、同期が完了していない場合に
は第2図に示した変化率制御その1のフィードバック制
御を2速の同期が完了するまで繰り返して行なう。
率制御その1が終了し、第1図(a)に示したメインの
フローチャートに戻る。つまり、変化率制御その1が追
従制御(フィードバック制御)となっている。入力軸20
の回転速度と車速に基づいて2速の同期が完了(変速終
了)したか否かを判断し、同期が完了していない場合に
は第2図に示した変化率制御その1のフィードバック制
御を2速の同期が完了するまで繰り返して行なう。
一方、ステップS1でパワーオフと判断された場合、電
磁弁45,47が切換えられ、前述と同様にスロットル弁開
度及び車速から電磁弁67の初期デューティ率Dufが決定
される。この初期デューティ率Dufはパワーオフ時のア
ップシフトのもので、初期デューティ率Dufはスロット
ル弁開度の領域毎に予め実験的に設定されている。
磁弁45,47が切換えられ、前述と同様にスロットル弁開
度及び車速から電磁弁67の初期デューティ率Dufが決定
される。この初期デューティ率Dufはパワーオフ時のア
ップシフトのもので、初期デューティ率Dufはスロット
ル弁開度の領域毎に予め実験的に設定されている。
初期デューティ率Dufが決定されると、ステップS2で
パワーオフからパワーオンになったか否かの判断が行な
われ、パワーオフのままの場合、第2図で示した変化率
制御その1のフィードバック制御をパワーオフで2速の
同期が完了するまで行なう。
パワーオフからパワーオンになったか否かの判断が行な
われ、パワーオフのままの場合、第2図で示した変化率
制御その1のフィードバック制御をパワーオフで2速の
同期が完了するまで行なう。
第1図(b)に示すように、変速が開始してステップ
S1でパワーオフと判断された後にステップS2でパワーオ
フからパワーオンになったと判断された場合(第4図
(1))、この時点でフィードバック制御を中断してキ
ックダウンサーボ31の油圧室に所定油圧を送給するため
のデューティ率unを決定する。このデューティ率un
は、パワーオンの時の初期デューティ率Dunに補正係数
K(K>1)を乗じた値となっている。補正係数Kは、
スロットル弁開度の領域毎及び各アップシフト段毎に予
めそれぞれ設定されている。
S1でパワーオフと判断された後にステップS2でパワーオ
フからパワーオンになったと判断された場合(第4図
(1))、この時点でフィードバック制御を中断してキ
ックダウンサーボ31の油圧室に所定油圧を送給するため
のデューティ率unを決定する。このデューティ率un
は、パワーオンの時の初期デューティ率Dunに補正係数
K(K>1)を乗じた値となっている。補正係数Kは、
スロットル弁開度の領域毎及び各アップシフト段毎に予
めそれぞれ設定されている。
新たなデューティ率unで電磁弁67のデューティ制御
を行ない、入力軸20の回転速度と車速とを検出し、パワ
ーオフからパワーオンになってからt1時間(例えば0.2
秒)経過したか否かの判断を行なう。t1時間経過して
いない場合、t1時間経過するまで単位時間当りのデュ
ーティ率を下降させて(変化率ψ%/sec)油圧を徐々に
上昇させる(第4図(2))。尚、変化率ψはスロット
ル弁開度の領域毎及び各アップシフト段毎にそれぞれ設
定されている。t1時間経過した後、更にパワーオンに
なってからt2時間(t1<t2:例えば0.4秒)経過した
か否かの判断を行ない、t2時間経過していない場合入
力軸20の回転速度変化率が負となったか否かの判断を行
なう。回転速度変化率が負となっていない場合、t2時
間経過するまでの間で回転速度変化率が負になるまでデ
ューティ率を下降させつづける(第4図(2))。
を行ない、入力軸20の回転速度と車速とを検出し、パワ
ーオフからパワーオンになってからt1時間(例えば0.2
秒)経過したか否かの判断を行なう。t1時間経過して
いない場合、t1時間経過するまで単位時間当りのデュ
ーティ率を下降させて(変化率ψ%/sec)油圧を徐々に
上昇させる(第4図(2))。尚、変化率ψはスロット
ル弁開度の領域毎及び各アップシフト段毎にそれぞれ設
定されている。t1時間経過した後、更にパワーオンに
なってからt2時間(t1<t2:例えば0.4秒)経過した
か否かの判断を行ない、t2時間経過していない場合入
力軸20の回転速度変化率が負となったか否かの判断を行
なう。回転速度変化率が負となっていない場合、t2時
間経過するまでの間で回転速度変化率が負になるまでデ
ューティ率を下降させつづける(第4図(2))。
パワーオンになって回転速度変化率が負になる前にt
2時間経過した場合、またはパワーオンになってt2時間
経過する前に回転速度変化率が負になった場合、入力軸
20の回転速度の変化率制御その2を行なう(第4図
(3))。
2時間経過した場合、またはパワーオンになってt2時間
経過する前に回転速度変化率が負になった場合、入力軸
20の回転速度の変化率制御その2を行なう(第4図
(3))。
変化率制御その2は第3図に示すように、走行状態に
応じて入力軸20の目標変化率Tを決定し、この目標変
化率Tを基に新たな目標変化率βTを設定する。新た
な目標変化率βTは通常のパワーオンアップシフト時
の目標変化率Tに補正係数β(例えば1.5)を乗じたも
のである。実際の入力軸20の回転速度からその変化率を
演算して上記新たな目標変化率βTとのずれを演算
し、このずれに対応するデューティ率を演算して電磁弁
67のデューティ制御を補正し、キックダウンサーボ31の
油圧室の油圧を変化させる。
応じて入力軸20の目標変化率Tを決定し、この目標変
化率Tを基に新たな目標変化率βTを設定する。新た
な目標変化率βTは通常のパワーオンアップシフト時
の目標変化率Tに補正係数β(例えば1.5)を乗じたも
のである。実際の入力軸20の回転速度からその変化率を
演算して上記新たな目標変化率βTとのずれを演算
し、このずれに対応するデューティ率を演算して電磁弁
67のデューティ制御を補正し、キックダウンサーボ31の
油圧室の油圧を変化させる。
そして、入力軸20の回転速度と車速とを検出して変化
率制御その2が終了し、第1図(b)に示したメインの
フローチャートに戻る。つまり、変化率制御その2も前
述した変化率制御その1と同様追従制御(フィードバッ
ク制御)となっている。入力軸20の回転速度と車速に基
づいて2速の同期が完了したか否かを判断し、同期が完
了していない場合には第3図に示した変化率制御その2
のフィードバック制御を2速の同期が完了するまで繰返
して行なう(第4図(5),(6))。
率制御その2が終了し、第1図(b)に示したメインの
フローチャートに戻る。つまり、変化率制御その2も前
述した変化率制御その1と同様追従制御(フィードバッ
ク制御)となっている。入力軸20の回転速度と車速に基
づいて2速の同期が完了したか否かを判断し、同期が完
了していない場合には第3図に示した変化率制御その2
のフィードバック制御を2速の同期が完了するまで繰返
して行なう(第4図(5),(6))。
尚、上記制御で、パワーオンとなってからt1時間以
上経過した後に入力軸20の回転速度変化率の正負の判断
を行なうようにしたのは、スロットル弁が開いた瞬間に
はエンジン2の回転が上昇しないためであり、t1時間
はスロットル弁が開いてからエンジン2の回転がそれに
対応して上昇するまでのタイムラグとなっている。
上経過した後に入力軸20の回転速度変化率の正負の判断
を行なうようにしたのは、スロットル弁が開いた瞬間に
はエンジン2の回転が上昇しないためであり、t1時間
はスロットル弁が開いてからエンジン2の回転がそれに
対応して上昇するまでのタイムラグとなっている。
通常のフィードバック制御では、パワーオフのアップ
シフト中にパワーオンとなった場合、フィードバックの
目標値に大きな差が生じて油圧が急に増大した変速ショ
ックが大きくなる。これに対し上述した変速制御方法で
は、パワーオフのアップシフト中にパワーオンになった
時には、フィードバック制御を中断して通常のパワーオ
ンの時よりも高い値のデューティ率unを決定し、通常
のパワーオンの時よりも低い所定油圧を送給して入力軸
20の回転速度変化の上昇を抑制し、その後入力軸20の回
転速度の変化何時が正から負になった時点で、新たな目
標変化率βTによるフィードバック制御を行なうよう
にしている。このため、パワーオフのアップシフト中に
パワーオンになってもキックダウンサーボ31の油圧室に
送給される油圧が急変することがない。また上述した変
速制御方法では、パワーオンになった時点から所定時間
(t2時間)経過しても入力軸20の回転速度変化率が負
とならない場合には、強制的にフィードバック制御(変
化率制御その2)を行なうようにしているので、変速時
間が長くなりすぎることがない。
シフト中にパワーオンとなった場合、フィードバックの
目標値に大きな差が生じて油圧が急に増大した変速ショ
ックが大きくなる。これに対し上述した変速制御方法で
は、パワーオフのアップシフト中にパワーオンになった
時には、フィードバック制御を中断して通常のパワーオ
ンの時よりも高い値のデューティ率unを決定し、通常
のパワーオンの時よりも低い所定油圧を送給して入力軸
20の回転速度変化の上昇を抑制し、その後入力軸20の回
転速度の変化何時が正から負になった時点で、新たな目
標変化率βTによるフィードバック制御を行なうよう
にしている。このため、パワーオフのアップシフト中に
パワーオンになってもキックダウンサーボ31の油圧室に
送給される油圧が急変することがない。また上述した変
速制御方法では、パワーオンになった時点から所定時間
(t2時間)経過しても入力軸20の回転速度変化率が負
とならない場合には、強制的にフィードバック制御(変
化率制御その2)を行なうようにしているので、変速時
間が長くなりすぎることがない。
尚、上記一実施例では、1速度から2速への変速段に
ついて説明したが、2速から3速等その他の変速段につ
いても同様に変速制御を行なうことができる。
ついて説明したが、2速から3速等その他の変速段につ
いても同様に変速制御を行なうことができる。
〈発明の効果〉 本発明の車両用自動変速機の変速制御方法は、入力軸
の回転速度の変化率が予め設定された目標回転変化率と
なるように、変速中の摩擦係合要素への送給油圧を追従
制御する自動変速機において、パワーオフのアップシフ
ト中にパワーオンになった場合、追従制御を中断して所
定油圧を摩擦係合要素に送給し、この時の入力軸の回転
速度変化率が負となった時点で新たな目標変化率によっ
て送給油圧を追従制御するようにしたので、送給油圧が
急変することがなく、パワーオフのアップシフト中にパ
ワーオンになってもショックの少ない変速が行なえる。
の回転速度の変化率が予め設定された目標回転変化率と
なるように、変速中の摩擦係合要素への送給油圧を追従
制御する自動変速機において、パワーオフのアップシフ
ト中にパワーオンになった場合、追従制御を中断して所
定油圧を摩擦係合要素に送給し、この時の入力軸の回転
速度変化率が負となった時点で新たな目標変化率によっ
て送給油圧を追従制御するようにしたので、送給油圧が
急変することがなく、パワーオフのアップシフト中にパ
ワーオンになってもショックの少ない変速が行なえる。
第1図(a),(b)、第2図、第3図は本発明方法の
一実施例に係るフローチャート、第4図は入力軸の回転
速度とデューティ率の変化状況を示すグラフ、第5図は
車両用自動変速機の概略構成図、第6図はその摩擦係合
要素の作動スケルトン図、第7図はその主要部の油圧回
路図、第8図はパワーオンとパワーオフの領域説明図で
ある。 図面中、 2はエンジン、20は入力軸、30はキックダウンブレー
キ、31はキックダウンサーボ、37は変速制御弁、39はシ
フト制御弁、45,47,67は電磁弁、65は電子制御装置、10
1は検出装置、103はスロットル弁開度検出装置、144は
回転数検出装置である。
一実施例に係るフローチャート、第4図は入力軸の回転
速度とデューティ率の変化状況を示すグラフ、第5図は
車両用自動変速機の概略構成図、第6図はその摩擦係合
要素の作動スケルトン図、第7図はその主要部の油圧回
路図、第8図はパワーオンとパワーオフの領域説明図で
ある。 図面中、 2はエンジン、20は入力軸、30はキックダウンブレー
キ、31はキックダウンサーボ、37は変速制御弁、39はシ
フト制御弁、45,47,67は電磁弁、65は電子制御装置、10
1は検出装置、103はスロットル弁開度検出装置、144は
回転数検出装置である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 健男 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 63/48
Claims (1)
- 【請求項1】エンジンの回転動力が入力される入力軸
と、駆動輪へ回転動力を出力する出力軸と、油圧により
作動して任意の回転要素を選択することにより前記入力
軸と前記出力軸との間の変速比を切換える摩擦係合要素
と、変速中に回転速度が変化する前記入力軸の回転速度
を検出する検出装置と、該検出装置により検出された回
転速度の変化率が予め設定された目標変化率に追従する
よう前記摩擦係合要素への油圧を追従制御する制御装置
とを備えた車両用自動変速機において、前記エンジンが
被駆動状態となるパワーオフでの前記車両用自動変速機
のアップシフト中に前記エンジンが駆動状態となるパワ
ーオンとなった場合、前記追従制御を中断して前記摩擦
係合要素に所定油圧を送給し、該所定油圧を送給した際
の前記入力軸の回転速度変化率が負となった場合に該入
力軸の回転速度の目標変化率を新たに設定して該入力軸
の回転速度の変化率が該新たに設定した目標変化率に追
従するよう前記摩擦係合要素への油圧を追従制御するよ
うにしたことを特徴とする車両用自動変速機の変速制御
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1257006A JP2765101B2 (ja) | 1989-10-03 | 1989-10-03 | 車両用自動変速機の変速制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1257006A JP2765101B2 (ja) | 1989-10-03 | 1989-10-03 | 車両用自動変速機の変速制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03121353A JPH03121353A (ja) | 1991-05-23 |
JP2765101B2 true JP2765101B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=17300413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1257006A Expired - Lifetime JP2765101B2 (ja) | 1989-10-03 | 1989-10-03 | 車両用自動変速機の変速制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2765101B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100405666B1 (ko) * | 1997-12-31 | 2004-01-24 | 현대자동차주식회사 | 정지전 엘에프유 1--)2 업 쉬프트 변속 제어방법 |
CN115807846B (zh) * | 2022-09-02 | 2024-09-13 | 陕西法士特齿轮有限责任公司 | 一种amt变速器制动器控制方法及系统 |
-
1989
- 1989-10-03 JP JP1257006A patent/JP2765101B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03121353A (ja) | 1991-05-23 |
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