JP2764438B2 - 乗用車用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

乗用車用空気入りラジアルタイヤ

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JP2764438B2
JP2764438B2 JP1214130A JP21413089A JP2764438B2 JP 2764438 B2 JP2764438 B2 JP 2764438B2 JP 1214130 A JP1214130 A JP 1214130A JP 21413089 A JP21413089 A JP 21413089A JP 2764438 B2 JP2764438 B2 JP 2764438B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、居住性、ビード部耐久性を損なうことなく
限界性能を向上させた乗用車用空気入りラジアルタイ
ヤ、特に接地幅の広いアスペクト比0.65以下の乗用車用
偏平空気入りラジアルタイヤに関する。
〔従来の技術〕
タイヤの操縦安定性、特に限界性能を高めるためには
タイヤのサイド部の剛性を高めることが必要である。こ
こで、限界性能とは、コーナリング時のグリップ力(路
面把握力)の限界をいい、一定の走行条件で走行すると
きタイヤがコーナーを曲がり得る限界のコーナリングフ
ォースをいう。
従来、タイヤのサイド部の剛性を高めるために、
(1)ビード部におけるビードフィラーゴムの硬度や容
積を高めたり、(2)ビード部からトレッドまでの間の
サイド部にテキスタイルコード、スチールコード等から
なる補強層を配置したりすることなどが一般に行われて
いる。
しかし、上記(1)の方法では、サイド部において横
方向剛性が主に増加する周方向剛性は余り増加しないと
いう問題があり、また、ビードフィラーゴムの硬度や容
積を高めすぎるとビード部耐久性が悪くなってしまう。
また、上記(2)の方法では、サイド部において周方向
剛性は格段に向上するが、これに伴って縦方向剛性も増
加するため居住性、すなわち乗心地性が損なわれてしま
う。このような傾向が発生するのは、横方向剛性はコー
ナリング時のコーナリングフォースに寄与し、周方向剛
性はタイヤの駆動性・制動性に寄与し、縦方向剛性は乗
心地性に寄与するからである。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、サイド部における縦方向剛性を抑えて横方
向剛性および周方向剛性を増加させることにより、居住
性、ビード部耐久性を損なうことなく限界性能を向上さ
せた乗用車用空気入りラジアルタイヤを提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、内外2層のカーカス層からなり、内側のカ
ーカス層の端部をビードコアと該ビードコアに接して配
置されたビードフィラーの廻りにタイヤ内側から外側に
折り返して巻き上げてターンアップ部を形成すると共
に、外側のカーカス層の端部を前記ターンアップ部の外
側に沿ってビードコアの下方までターンダウンさせ、こ
のターンダウン部と前記ターンアップ部との間に引張り
剛性力が17.5×104kgf以下の補強層を介在させ、該補強
層の高さAをタイヤ断面高さSHに対して0.2<A/SH<0.5
となし、前記ビードフィラーゴムの損失正接tan δを0.
30以上にすると共に動的弾性率E′を50MPa以上とし、
さらに、ビード部からトレッドまでのサイド部ゴムの損
失正接tan δを0.20以上にすると共に動的弾性率E′を
5MPa以上とした乗用車用空気入りラジアルタイヤを要旨
とする。
ここで、損失正接tan δは、20℃の温度で10%±2%
の歪の下に粘弾性スペクトロメーター(岩本制作所製)
によって測定される値である。また、動的弾性率E′
は、同様に20℃の温度で10%±2%の歪の下に粘弾性ス
ペクトロメーター(岩本制作所製)によって測定される
値である。
以下、図を参照してこの手段につき詳しく説明する。
第1図は本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤの
一例の子午線方向半断面説明図である。第1図におい
て、カーカス層は内側カーカス層1と外側カーカス層2
との2層からなる。内側カーカス層1は、その端部がビ
ードコア4およびそのトレッド7側に配置されたビード
フィラー3の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて
巻き上げられ、ターンアップ部を形成している。1′は
このターンアップ部の先端である。また、外側カーカス
層2の端部は、このターンアップ部の外側に沿ってビー
ドコア4の下方までターンダウンしている。2′はこの
ターンダウン部の先端である。ここで、ターンダウンと
は、外側カーカス層2の端部がビードコア4の廻りに折
り返されることなくビードコア4の外側から内側に向っ
て垂れ下がっていることをいう。このターンダウン部と
上記ターンアップ部との間には、スチールコード、芳香
族ポリアミド繊維コード等からなる補強層5を介在させ
ている。第1図に示されるこのビード部構造を、以下、
1−1HF SRFM構造といる。本発明のラジアルタイヤで
は、このようなビード部構造をとることにより、縦方向
剛性の増加を抑制するようにしている。また、本発明の
ラジアルタイヤでは、このようにターンダウン部とター
ンアップ部との間に補強層5を介在させているために、
ビード部剛性が高まるので、ビード部耐久性を損なうこ
とがない。なお、第1図における8はトレッド7におい
て外側カーカス層2の外側にタイヤ周方向に環状に配置
されたベルト層を、Rはリムを表わす。
第2図に本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤの
別例を示す。第2図においては、外側カーカス層2のタ
ーンダウン部の外側に、周囲のゴムよりも硬度の高いゴ
ムフィラー6をさらに配置している。1−1HF SRFM構造
に加えて、このようにゴムフィラー6を配置してもよ
い。
本発明においては、補強層5の高さAをタイヤ断面
高さSHに対して0.2<A/SH<0.5となしている。
高さの基準は、リムRのリム径に相当するリムベース
である。したがって、補強層5の高さAは、リムRのリ
ム径に相当するリムベースからの高さである。タイヤ断
面高さSH(セクションハイト)も同様である。
A/SH≧0.5の場合には縦方向剛性の増加が大となり居
住性が損なわれる。一方、A/SH≦0.2の場合には周方向
剛性の増加が少なくなり駆動性・制動性が悪くなる。
補強層5の下端の高さBは、特に限定されるものでは
ないが、タイヤ断面高さSHに対して0.05<B/SH<0.15で
あることが好ましい。
また、補強層5のタイヤ回転軸に直交する方向の幅
は、特に限定されないが、50mm以下が好ましく、さらに
好ましくは35mm〜45mmである。50mm以下の場合には居住
性がいっそう良好となるからである。補強層5の引張り
剛性力は17.5×104kgf以下である17.5×104kgfを超える
と補強層5の剛性が高くなり過ぎ、しなやかさがなくな
るため、タイヤが撓んだときに一緒に撓めずビード部ゴ
ム層を傷つけてしまうためビード部耐久性が著しく悪く
なるからである。ここで、引張り剛性力は、(補強層5
を構成する素線1本当りの引張り弾性率)×(補強層5
を構成する素線の全体数)×(補強層5のエンド数)で
表わされる。
また、本発明においては、ビードフィラー3のゴム
の損失正接tan δを0.30以上、好ましくは0.35以上にす
ると共に動的弾性率E′を50MPa以上、好ましくは70MPa
以上としている。
損失正接tan δが0.30未満ではタイヤ振動の減衰が充
分でなく、乗心地が悪化することとなる。また、動的弾
性率E′が50MPa未満では横剛性の向上が充分でなく、
操縦安定性が損なわれてしまう。
さらに、本発明では、ビード部Tからトレッド7ま
での間のサイド部Sのゴムの損失正接tan δを0.20以上
にすると共に20℃における動的弾性率E′を5MPa以上と
している。
損失正接tan δが0.20未満ではビードフィラーと同様
にタイヤ振動の減衰が充分でなく、乗心地が悪化するこ
ととなり、動的弾性率E′が5MPa未満では横剛性の増加
が充分でなく、操縦安定性が損なわれてしまうこととな
るからである。
このようにしてなる本発明のラジアルタイヤは、アス
ペクト比0.65以下の偏平タイヤの場合に、いっそう効果
を発揮することができる。偏平タイヤは、タイヤ断面高
さSHが低いため、縦方向剛性が高いからである。
以下に実施例を示す。
実施例 タイヤサイズ 205/55R 16、空気圧2.2kg/cm2、補強
層の幅50mmの第1表に示されるタイヤ(従来タイヤ、比
較タイヤI〜III、本発明タイヤ)について、下記の方
法により限界性能および居住性を評価した。この結果を
第1表に示す。
限界性能の評価方法: サーキット場における実車官能評価による。
居住性の評価方法: 一般路における実車官能評価による。
第1表から判るように、本発明タイヤは居住性を殆ど
損なうことなく限界性能を向上させることができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、ビード部構造を
1−1HF SRFM構造として、補強層の引張り剛性力17.5×
104kgf以下とし、補強層の高さAをタイヤ断面高さSHに
対して0.2<A/SH<0.5となし、ビードフィラーゴムの損
失正接tan δを0.30以上にすると共に動的弾性率E′を
50MPa以上とし、さらに、ビード部からトレッドまでの
サイド部ゴムの損失正接tan δを0.20以上にすると共に
動的弾性率E′を5MPa以上としたために、サイド部にお
ける縦方向剛性の増加を最小限に止めて横方向剛性およ
び周方向剛性を増加させることができ、これによって居
住性、ビード部耐久性を損なうことなく限界性能を向上
させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤの一
例の子午線方向半断面説明図、第2図は別例の子午線方
向半断面説明図である。 1……内側カーカス層、2……外側カーカス層、3……
ビードフィラー、4……ビードコア、5……補強層、6
……ゴムフィラー、7……トレッド、8……ベルト層、
T……ビード部、S……サイド部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠田 茂 神奈川県茅ケ崎市香川872―5 (56)参考文献 特開 昭64−63402(JP,A) 特開 昭60−82409(JP,A) 特開 昭62−299412(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内外2層のカーカス層からなり、内側のカ
    ーカス層の端部をビードコアと該ビードコアに接して配
    置されたビードフィラーの廻りにタイヤ内側から外側に
    折り返して巻き上げてターンアップ部を形成すると共
    に、外側のカーカス層の端部を前記ターンアップ部の外
    側に沿ってビードコアの下方までターンダウンさせ、こ
    のターンダウン部と前記ターンアップ部との間に引張り
    剛性力が17.5×104kgf以下の補強層を介在させ、該補強
    層の高さAをタイヤ断面高さSHに対して0.2<A/SH<0.5
    となし、前記ビードフィラーゴムの損失正接tan δを0.
    30以上にすると共に動的弾性率E′を50MPa以上とし、
    さらに、ビード部からトレッドまでのサイド部ゴムの損
    失正接tan δを0.20以上にすると共に動的弾性率E′を
    5MPa以上とした乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
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