JP2764093B2 - 非環状のエチレンアミン類の製法 - Google Patents
非環状のエチレンアミン類の製法Info
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- JP2764093B2 JP2764093B2 JP1180187A JP18018789A JP2764093B2 JP 2764093 B2 JP2764093 B2 JP 2764093B2 JP 1180187 A JP1180187 A JP 1180187A JP 18018789 A JP18018789 A JP 18018789A JP 2764093 B2 JP2764093 B2 JP 2764093B2
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- phosphate
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、アンモニアおよびエチレンジアミンとモノ
エタノールアミンとの反応により、エチレンジアミン、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の非
環状のエチレンアミン類を製造する方法に関するもので
ある。
エタノールアミンとの反応により、エチレンジアミン、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の非
環状のエチレンアミン類を製造する方法に関するもので
ある。
[従来の技術] エチレンアミン類の工業的製造法としては、1,2−ジ
クロルエタンとアンモニアとの反応による方法および水
素添加触媒の存在下、モノエタノールアミンとアンモニ
アとの反応により製造する方法が知られている(小野
勲、化学経済、1979年6月号、20頁〜27頁)。
クロルエタンとアンモニアとの反応による方法および水
素添加触媒の存在下、モノエタノールアミンとアンモニ
アとの反応により製造する方法が知られている(小野
勲、化学経済、1979年6月号、20頁〜27頁)。
しかしながら、上記従来法には以下のような問題点が
ある。
ある。
すなわち、前者の方法では、エチレンジアミンのモル
数の2倍に相当する多量の塩化ナトリウムが副生するの
みならず、塩化ビニルモノマーも副生するため、廃棄物
処理に多くの処理費を必要とする。更に、塩化物による
製造装置の腐食が著しいと言った欠点もある。一方、後
者の方法では、工業的用途の少ない環状のアミンが20%
程度も副生し、用途の広い非環状のエチレンアミン類を
製造するには問題がある。更に、非環状のエチレンアミ
ン類の大部分がエチレンジアミンで、ジエチレントリア
ミンは約8%程度しか生成しない。ジエチレントリアミ
ンやトリエチレンテトラミンの生産量は、エチレンジア
ミンの市況に依存するという問題点も存在する。
数の2倍に相当する多量の塩化ナトリウムが副生するの
みならず、塩化ビニルモノマーも副生するため、廃棄物
処理に多くの処理費を必要とする。更に、塩化物による
製造装置の腐食が著しいと言った欠点もある。一方、後
者の方法では、工業的用途の少ない環状のアミンが20%
程度も副生し、用途の広い非環状のエチレンアミン類を
製造するには問題がある。更に、非環状のエチレンアミ
ン類の大部分がエチレンジアミンで、ジエチレントリア
ミンは約8%程度しか生成しない。ジエチレントリアミ
ンやトリエチレンテトラミンの生産量は、エチレンジア
ミンの市況に依存するという問題点も存在する。
さらに、エチレンジアミン類、特にトリエチレンテト
ラミンおよびテトラエチレンペンタミン等の高次のエチ
レンジアミン類は製造工程中に着色する。このため、着
色したエチレンジアミン類の脱色工程が必要になるとい
う問題点が存在する。
ラミンおよびテトラエチレンペンタミン等の高次のエチ
レンジアミン類は製造工程中に着色する。このため、着
色したエチレンジアミン類の脱色工程が必要になるとい
う問題点が存在する。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の課題は、アンモニアとモノエタノールアミン
とを原料にする上記の方法の問題点、即ち、環状のアミ
ンの副生が多い上、エチレンジアミン類が着色するとい
う欠点を解決することである。
とを原料にする上記の方法の問題点、即ち、環状のアミ
ンの副生が多い上、エチレンジアミン類が着色するとい
う欠点を解決することである。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、このような実状を考慮し、アンモニア
およびエチレンジアミンとモノエタノールアミンとの反
応を鋭意検討した。その結果、水素の存在下、特定のリ
ン含有物質および選択された反応条件で反応を行うと、
極めて高い選択率で非環状のエチレンアミン類が生成
し、しかも、反応生成液の着色防止にも著しく効果があ
ることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
およびエチレンジアミンとモノエタノールアミンとの反
応を鋭意検討した。その結果、水素の存在下、特定のリ
ン含有物質および選択された反応条件で反応を行うと、
極めて高い選択率で非環状のエチレンアミン類が生成
し、しかも、反応生成液の着色防止にも著しく効果があ
ることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、 アンモニアおよびエチレンジアミンとモノエタノール
アミンとの反応により非環状のエチレンアミン類を製造
するにあたり、反応を水素の存在下で行う事を特徴とす
る非環状のエチレンアミン類の製法である。
アミンとの反応により非環状のエチレンアミン類を製造
するにあたり、反応を水素の存在下で行う事を特徴とす
る非環状のエチレンアミン類の製法である。
本発明の方法では、水素の存在下でアンモニアおよび
エチレンジアミンとモノエタノールアミンとの反応を行
う。水素の存在下で反応を行うことにより、エチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン等のエチレンジアミン類の選択率が向上する。さら
に、トリエチレンテトラミンと沸点の近いピペラジン
類、すなわち、N,N′−ビス−(β−アミノエチル)ピ
ペラジンおよび1−[2′−(2″−アミノエチルアミ
ノ)エチル]ピペラジンの副生量が抑制されるため、ト
リエチレンテトラミンの純度を向上させることができ
る。また、水素の存在下で反応を行うことにより、反応
生成液の着色を少なくすることができる。このため、蒸
留した後のトリエチレンテトラミンおよびテトラエチレ
ンペンタミンを脱色する工程の負荷を軽くすることがで
きる。本反応の方法で使用する水素の圧力は、仕込圧力
で1〜100kg/cm2の範囲である。水素の仕込圧力が低い
と、上記の効果すなわち非環状のエチレンアミン類の選
択率向上効果ならびに反応生成液の着色防止効果が十分
ではない。水素の仕込圧力を高くするほど、上記の効果
が著しく現れる。しかし、水素の仕込圧力が高すぎると
全反応圧力が増大するため、反応装置が高価になり有利
とは言えない。好ましくは、2〜50kg/cm2の範囲であ
る。
エチレンジアミンとモノエタノールアミンとの反応を行
う。水素の存在下で反応を行うことにより、エチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン等のエチレンジアミン類の選択率が向上する。さら
に、トリエチレンテトラミンと沸点の近いピペラジン
類、すなわち、N,N′−ビス−(β−アミノエチル)ピ
ペラジンおよび1−[2′−(2″−アミノエチルアミ
ノ)エチル]ピペラジンの副生量が抑制されるため、ト
リエチレンテトラミンの純度を向上させることができ
る。また、水素の存在下で反応を行うことにより、反応
生成液の着色を少なくすることができる。このため、蒸
留した後のトリエチレンテトラミンおよびテトラエチレ
ンペンタミンを脱色する工程の負荷を軽くすることがで
きる。本反応の方法で使用する水素の圧力は、仕込圧力
で1〜100kg/cm2の範囲である。水素の仕込圧力が低い
と、上記の効果すなわち非環状のエチレンアミン類の選
択率向上効果ならびに反応生成液の着色防止効果が十分
ではない。水素の仕込圧力を高くするほど、上記の効果
が著しく現れる。しかし、水素の仕込圧力が高すぎると
全反応圧力が増大するため、反応装置が高価になり有利
とは言えない。好ましくは、2〜50kg/cm2の範囲であ
る。
本発明の方法で使用するリン酸もしくはその縮合物、
リン酸二水素塩もしくは対応するピロリン酸塩またはリ
ン酸一水素塩としては以下のものを例示することができ
る。
リン酸二水素塩もしくは対応するピロリン酸塩またはリ
ン酸一水素塩としては以下のものを例示することができ
る。
リン酸もしくはその縮合物またはリン酸二水素塩もし
くは対応するピロリン酸塩の例としては、リン酸、ピロ
リン酸、三リン酸、リン酸二水素アンモニウム、リン酸
二水素リチウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水
素カリウム、リン酸二水素ルビジウム、リン酸二水素セ
シウム、リン酸二水素ベリリウム、リン酸二水素マグネ
シウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素ストロ
ンチウム、リン酸二水素バリウム、および希土類化合物
とリン酸との反応物でP/金属の原子比3なる組成物、例
えばスカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウ
ム、プラセオジウム、ネオジウム、プロメチウム、サマ
リウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジ
スプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イ
ッテリビウム、ルテチウムの水酸化物もしくは酸化物と
リン酸との反応生成物がある。またリン酸二水素クロ
ム、リン酸二水素マンガン、リン酸二水素鉄、リン酸二
水素コバルト、リン酸二水素ニッケル、リン酸二水素
銅、リン酸二水素亜鉛、リン酸二水素カドミウム、リン
酸二水素アルミニウム、リン酸二水素ガリウム、リン酸
二水素インジウム、リン酸二水素タリウム、リン酸二水
素スズ、リン酸二水素鉛およびアンチモン、ビスマスの
化合物とリン酸との反応物でP/金属の原子比3なる組成
物、例えば、アンチモン、ビスマスの水酸化物もしくは
酸化物とリン酸との反応生成物がある。
くは対応するピロリン酸塩の例としては、リン酸、ピロ
リン酸、三リン酸、リン酸二水素アンモニウム、リン酸
二水素リチウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水
素カリウム、リン酸二水素ルビジウム、リン酸二水素セ
シウム、リン酸二水素ベリリウム、リン酸二水素マグネ
シウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素ストロ
ンチウム、リン酸二水素バリウム、および希土類化合物
とリン酸との反応物でP/金属の原子比3なる組成物、例
えばスカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウ
ム、プラセオジウム、ネオジウム、プロメチウム、サマ
リウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジ
スプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イ
ッテリビウム、ルテチウムの水酸化物もしくは酸化物と
リン酸との反応生成物がある。またリン酸二水素クロ
ム、リン酸二水素マンガン、リン酸二水素鉄、リン酸二
水素コバルト、リン酸二水素ニッケル、リン酸二水素
銅、リン酸二水素亜鉛、リン酸二水素カドミウム、リン
酸二水素アルミニウム、リン酸二水素ガリウム、リン酸
二水素インジウム、リン酸二水素タリウム、リン酸二水
素スズ、リン酸二水素鉛およびアンチモン、ビスマスの
化合物とリン酸との反応物でP/金属の原子比3なる組成
物、例えば、アンチモン、ビスマスの水酸化物もしくは
酸化物とリン酸との反応生成物がある。
また、原子比でP/Ti=2、P/Zr=2、P/Hf=2、P/V
=2、P/Nb=3、P/Ta=3で表される化合物、例えばリ
ン酸二水素チタニル、リン酸二水素ジルコニル等のリン
酸二水素塩に相当するものも用いることができる。ま
た、前述のリン酸二水素塩もしくはそれに相当する組成
物を脱水して得られる対応する酸性ピロリン酸塩も同様
に使用できる。
=2、P/Nb=3、P/Ta=3で表される化合物、例えばリ
ン酸二水素チタニル、リン酸二水素ジルコニル等のリン
酸二水素塩に相当するものも用いることができる。ま
た、前述のリン酸二水素塩もしくはそれに相当する組成
物を脱水して得られる対応する酸性ピロリン酸塩も同様
に使用できる。
また、本発明で使用するリン酸一水素塩としては、例
えば、リン酸水素アンモニウム、リン酸水素ベリリウ
ム、リン酸水素マグネシウム、リン酸水素カルシウム、
リン酸水素ストロンチウム、リン酸水素バリウム、リン
酸水素スカンジウム、リン酸水素イットリウム、リン酸
水素ランタン、リン酸水素セリウム、リン酸水素プラセ
オジウム、リン酸水素ネオジウム、リン酸水素プロメチ
ウム、リン酸水素サマリウム、リン酸水素ユーロピウ
ム、リン酸水素ガドリニウム、リン酸水素テリビウム、
リン酸水素ジスプロシウム、リン酸水素ホルミウム、リ
ン酸水素エルビウム、リン酸水素ツリウム、リン酸水素
イッテルビウム、リン酸水素ルテチウム、リン酸水素ク
ロム、リン酸水素マンガン、リン酸水素鉄、リン酸水素
コバルト、リン酸水素ニッケル、リン酸水素銅、リン酸
水素銀、リン酸水素亜鉛、リン酸水素カドミウム、リン
酸水素水銀、リン酸水素アルミニウム、リン酸水素ガリ
ウム、リン酸水素インジウム、リン酸水素タリウム、リ
ン酸水素スズ、リン酸水素鉛、リン酸水素アンチモン、
リン酸水素ビスマス等がある。また、原子比でP/Ti=
1、P/Zr=1、P/Hf=1、P/V=1、P/Nb=1.5、P/Ta=
1.5で表される燐酸一水素塩に相当するものも使用でき
る。これ等は単独でも、2種以上の混合物としても使用
できる。特に希土類化合物のリン酸塩、チタン、ジルコ
ニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、
ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウムのリン酸塩が反応液に不溶のため、好まし
い(周期律表1A、2A、3A、4A)。
えば、リン酸水素アンモニウム、リン酸水素ベリリウ
ム、リン酸水素マグネシウム、リン酸水素カルシウム、
リン酸水素ストロンチウム、リン酸水素バリウム、リン
酸水素スカンジウム、リン酸水素イットリウム、リン酸
水素ランタン、リン酸水素セリウム、リン酸水素プラセ
オジウム、リン酸水素ネオジウム、リン酸水素プロメチ
ウム、リン酸水素サマリウム、リン酸水素ユーロピウ
ム、リン酸水素ガドリニウム、リン酸水素テリビウム、
リン酸水素ジスプロシウム、リン酸水素ホルミウム、リ
ン酸水素エルビウム、リン酸水素ツリウム、リン酸水素
イッテルビウム、リン酸水素ルテチウム、リン酸水素ク
ロム、リン酸水素マンガン、リン酸水素鉄、リン酸水素
コバルト、リン酸水素ニッケル、リン酸水素銅、リン酸
水素銀、リン酸水素亜鉛、リン酸水素カドミウム、リン
酸水素水銀、リン酸水素アルミニウム、リン酸水素ガリ
ウム、リン酸水素インジウム、リン酸水素タリウム、リ
ン酸水素スズ、リン酸水素鉛、リン酸水素アンチモン、
リン酸水素ビスマス等がある。また、原子比でP/Ti=
1、P/Zr=1、P/Hf=1、P/V=1、P/Nb=1.5、P/Ta=
1.5で表される燐酸一水素塩に相当するものも使用でき
る。これ等は単独でも、2種以上の混合物としても使用
できる。特に希土類化合物のリン酸塩、チタン、ジルコ
ニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、
ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウムのリン酸塩が反応液に不溶のため、好まし
い(周期律表1A、2A、3A、4A)。
触媒として用いるこれらのリン含有物質の添加量は、
バッチ式の場合、原料のモノエタノールアミン1モルに
対して、通常、リン換算で0.01〜1モル程度である。0.
01モルより少ない量では十分な触媒活性が得られない。
一方、1モルの添加で十分な触媒活性があり、それ以上
の添加を必要としない。
バッチ式の場合、原料のモノエタノールアミン1モルに
対して、通常、リン換算で0.01〜1モル程度である。0.
01モルより少ない量では十分な触媒活性が得られない。
一方、1モルの添加で十分な触媒活性があり、それ以上
の添加を必要としない。
本発明の方法では、アンモニア/モノエタノールアミ
ンのモル比1以上で、アンモニアおよびエチレンジアミ
ンとモノエタノールアミンとを反応させる。このアンモ
ニア/モノエタノールアミンのモル比が1未満で反応さ
せると、ピペラジン、アミノエチルピペラジン等の環状
物質が多量に生成し、本発明の目的に適合しなくなる。
好ましくは、このモル比を6〜50の範囲で行う。このモ
ル比が大きくなる程、環状物質の生成が抑えられるが、
反応器の容積効率が悪くなる。
ンのモル比1以上で、アンモニアおよびエチレンジアミ
ンとモノエタノールアミンとを反応させる。このアンモ
ニア/モノエタノールアミンのモル比が1未満で反応さ
せると、ピペラジン、アミノエチルピペラジン等の環状
物質が多量に生成し、本発明の目的に適合しなくなる。
好ましくは、このモル比を6〜50の範囲で行う。このモ
ル比が大きくなる程、環状物質の生成が抑えられるが、
反応器の容積効率が悪くなる。
また、エチレンジアミンは通常エチレンジアミン/モ
ノエタノールアミンのモル比0.01〜10の範囲で反応させ
る。このモル比が大きくなるにつれて、アンモニアとモ
ノエタノールアミンとの反応で生成する正味のエチレン
ジアミンの量が少なくなり、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミンおよびテトラエチレンペンタミン
等が多く生成するようになる。好ましくは、このモル比
を0.05〜5の範囲で反応させる。
ノエタノールアミンのモル比0.01〜10の範囲で反応させ
る。このモル比が大きくなるにつれて、アンモニアとモ
ノエタノールアミンとの反応で生成する正味のエチレン
ジアミンの量が少なくなり、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミンおよびテトラエチレンペンタミン
等が多く生成するようになる。好ましくは、このモル比
を0.05〜5の範囲で反応させる。
反応温度は150〜400℃である。150℃未満では反応速
度が遅く、400℃を越えると、生成したポリアミン類の
熱分解が大きくなる。好ましくは200〜350℃である。
度が遅く、400℃を越えると、生成したポリアミン類の
熱分解が大きくなる。好ましくは200〜350℃である。
反応圧力は通常1〜1000kg/cm2の範囲である。圧力が
高いほど非環状のエチレンアミン類の選択性が高くな
る。
高いほど非環状のエチレンアミン類の選択性が高くな
る。
反応時間は使用する触媒量、反応温度により異なる
が、通常、30分〜8時間程度で十分である。
が、通常、30分〜8時間程度で十分である。
本反応は液相で行う。本反応を気相で行うとピペラジ
ン、アミノエチルピペラジン等の環状物質の生成量が多
い。
ン、アミノエチルピペラジン等の環状物質の生成量が多
い。
また本反応はバッチ式、流通式のいずれでも行うこと
ができ、触媒の分離という点からみると固定床触媒で、
流通式で行うことが有利である。この場合、反応物の空
間速度は0.1〜10、好ましくは0.2〜2g総反応物/ml触媒
容積/hrを採用する。また、触媒は、珪藻土、シリカ、
アルミナ、チタニア、ジルコニア等のような物質上に担
持させることもできる。
ができ、触媒の分離という点からみると固定床触媒で、
流通式で行うことが有利である。この場合、反応物の空
間速度は0.1〜10、好ましくは0.2〜2g総反応物/ml触媒
容積/hrを採用する。また、触媒は、珪藻土、シリカ、
アルミナ、チタニア、ジルコニア等のような物質上に担
持させることもできる。
反応液からの生成物の分離は、例えば、蒸留により困
難なく行える。その際分離した未反応のアンモニア、エ
チレンジアミンおよびモノエタノールアミンは反応器に
戻し再使用することができる。
難なく行える。その際分離した未反応のアンモニア、エ
チレンジアミンおよびモノエタノールアミンは反応器に
戻し再使用することができる。
本発明は、アンモニアおよびエチレンジアミンとモノ
エタノールアミンとの反応によりエチレンジアミン、ジ
エチレントリアミンおよびトリエチレンテトラミン等の
非環状のエチレンアミン類を高収率で製造しうる方法、
しかも、製造時の着色を抑制しうる方法を提供し、その
工業的価値は極めて大きい。
エタノールアミンとの反応によりエチレンジアミン、ジ
エチレントリアミンおよびトリエチレンテトラミン等の
非環状のエチレンアミン類を高収率で製造しうる方法、
しかも、製造時の着色を抑制しうる方法を提供し、その
工業的価値は極めて大きい。
[実施例] 以下、実施例により本発明の方法を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
実施例において簡略のため原料および生成物を次のよ
うに略記する。
うに略記する。
MEA:モノエタノールアミン、 EDA:エチレンジアミン、 DETA:ジエチレントリアミン、 TETA:トリエチレンテトラミン、 BAEP:N,N′−ビス−(β−アミノエチル)ピペラジン、 AEAEP:1−[2′−(2″−アミノエチルアミノ)エチ
ル]ピペラジン また、MEA転化率およびエチレンアミン類の選択率は
次の式により算出した。
ル]ピペラジン また、MEA転化率およびエチレンアミン類の選択率は
次の式により算出した。
MEA転化率=(反応により消費されたMEAのモル数)÷
(反応に供給したMEAのモル数)×100 EDA選択率=(EDAに転化されたMEAのモル数−反応に供
給したEDAのモル数)÷(反応により消費されたMEAのモ
ル数)×100 EDA以外の各エチレンアミン類の選択率=(各エチレン
アミン類に転化されたMEAのモル数)÷(反応により消
費されたMEAのモル数)×100 BAEPおよびAEAEPの生成比率は、直鎖状TETAとのガス
クロ面積比から求めた。
(反応に供給したMEAのモル数)×100 EDA選択率=(EDAに転化されたMEAのモル数−反応に供
給したEDAのモル数)÷(反応により消費されたMEAのモ
ル数)×100 EDA以外の各エチレンアミン類の選択率=(各エチレン
アミン類に転化されたMEAのモル数)÷(反応により消
費されたMEAのモル数)×100 BAEPおよびAEAEPの生成比率は、直鎖状TETAとのガス
クロ面積比から求めた。
また、反応液の色相の比較はPt−Co色相標準(ASTM D
1209−54による表示法)により行った。
1209−54による表示法)により行った。
実施例1 二酸化チタン39.95gに85%リン酸172.9gを添加し混練
した。次いで、微細なシリカゲル97.6gおよび水190gを
添加して混練し押し出し成形した(径3mm)。その後、1
50℃で3時間乾燥し、次いで500℃で5時間焼成した。
このようにして製造した触媒を3mmに切断して反応に使
用した。
した。次いで、微細なシリカゲル97.6gおよび水190gを
添加して混練し押し出し成形した(径3mm)。その後、1
50℃で3時間乾燥し、次いで500℃で5時間焼成した。
このようにして製造した触媒を3mmに切断して反応に使
用した。
300mlの磁気攪拌式オートクレーブにMEA13.47g(0.22
1モル)、EDA4.64g(0.077モル、EDA/MEAモル比0.35)
および触媒5.39g(触媒中のリン/MEAモル比0.05)を仕
込んだ。オートクレーブ中の空気を窒素で置換した後、
液体アンモニア56.24g(3.308モル)を仕込んだ。さら
に、オートクレーブ内に水素を10kg/cm2充填した後、昇
温し270℃に達してからそのまま3時間保持した。圧力
は280kg/cm2になった。その後室温まで冷却し、圧力を
抜いてから反応液を取り出し、ガスクロで分析すると共
に、反応液の色度をPt−Co色相標準により比較した。そ
の結果、MEA転化率60%、EDA選択率34%、DETA選択率43
%、TETA選択率12%であり、BAEPおよびAEAEPの生成比
率はそれぞれ0.022および0.118であった。また、反応液
の色度は175であった。
1モル)、EDA4.64g(0.077モル、EDA/MEAモル比0.35)
および触媒5.39g(触媒中のリン/MEAモル比0.05)を仕
込んだ。オートクレーブ中の空気を窒素で置換した後、
液体アンモニア56.24g(3.308モル)を仕込んだ。さら
に、オートクレーブ内に水素を10kg/cm2充填した後、昇
温し270℃に達してからそのまま3時間保持した。圧力
は280kg/cm2になった。その後室温まで冷却し、圧力を
抜いてから反応液を取り出し、ガスクロで分析すると共
に、反応液の色度をPt−Co色相標準により比較した。そ
の結果、MEA転化率60%、EDA選択率34%、DETA選択率43
%、TETA選択率12%であり、BAEPおよびAEAEPの生成比
率はそれぞれ0.022および0.118であった。また、反応液
の色度は175であった。
実施例2 実施例1において水素の充填圧力を20kg/cm2とした以
外は実施例1と全く同様に反応を行った。その結果、ME
A転化率62%、EDA選択率34%、DETA選択率43%、TETA選
択率13%であり、BAEPおよびAEAEPの生成比率はそれぞ
れ0.016および0.071であった。また、反応液の色度は90
であった。
外は実施例1と全く同様に反応を行った。その結果、ME
A転化率62%、EDA選択率34%、DETA選択率43%、TETA選
択率13%であり、BAEPおよびAEAEPの生成比率はそれぞ
れ0.016および0.071であった。また、反応液の色度は90
であった。
比較例1 実施例1において水素を使用しないこと以外は実施例
1と全く同様に反応を行った。その結果、MEA転化率58
%、EDA選択率32%、DETA選択率41%、TETA選択率12%
であり、BAEPおよびAEAEPの生成比率はそれぞれ0.040お
よび0.182であった。また、反応液の色度は240であっ
た。
1と全く同様に反応を行った。その結果、MEA転化率58
%、EDA選択率32%、DETA選択率41%、TETA選択率12%
であり、BAEPおよびAEAEPの生成比率はそれぞれ0.040お
よび0.182であった。また、反応液の色度は240であっ
た。
[発明の効果] 以上に示したように、リン酸もしくはその縮合物、リ
ン酸二水素塩もしくは対応するピロリン酸塩またはリン
酸一水素塩の存在下、アンモニアおよびエチレンジアミ
ンとモノエタノールアミンとを反応させる際、水素の存
在下で反応を行う本発明の方法により、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等
のエチレンジアミン類の選択率を向上させることが可能
になった。更に、水素の存在下で反応を行うことによ
り、反応生成液の着色を減少させることが可能となっ
た。これらの効果は極めて大きいものである。
ン酸二水素塩もしくは対応するピロリン酸塩またはリン
酸一水素塩の存在下、アンモニアおよびエチレンジアミ
ンとモノエタノールアミンとを反応させる際、水素の存
在下で反応を行う本発明の方法により、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等
のエチレンジアミン類の選択率を向上させることが可能
になった。更に、水素の存在下で反応を行うことによ
り、反応生成液の着色を減少させることが可能となっ
た。これらの効果は極めて大きいものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−265251(JP,A) 特開 昭61−236753(JP,A) 特開 昭60−78945(JP,A) 特開 昭51−147600(JP,A) 特開 昭61−275328(JP,A) 特公 昭51−32601(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】アンモニアおよびエチレンジアミンとモノ
エタノールアミンとの反応により非環状のエチレンアミ
ン類を製造するにあたり、リン酸とTiを含むP/Ti原子比
が2を超える触媒および水素分圧が10〜50kg/cm2の水素
の存在下、アンモニア/モノエタノールアミンのモル比
6〜50、エチレンジアミン/モノエタノールアミンのモ
ル比0.01〜10で、反応温度200〜350℃で反応させること
を特徴とする非環状のエチレンアミン類の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1180187A JP2764093B2 (ja) | 1989-07-14 | 1989-07-14 | 非環状のエチレンアミン類の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1180187A JP2764093B2 (ja) | 1989-07-14 | 1989-07-14 | 非環状のエチレンアミン類の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0347154A JPH0347154A (ja) | 1991-02-28 |
JP2764093B2 true JP2764093B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=16078911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1180187A Expired - Lifetime JP2764093B2 (ja) | 1989-07-14 | 1989-07-14 | 非環状のエチレンアミン類の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2764093B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5132601A (en) * | 1974-09-13 | 1976-03-19 | Pioneer Electronic Corp | Cantilever for pickup cartridge |
JPS6078945A (ja) * | 1983-10-06 | 1985-05-04 | Mitsui Toatsu Chem Inc | ジエチレントリアミンの製造法 |
US4827037A (en) * | 1985-04-04 | 1989-05-02 | Union Carbide Corporation | Quality of catalytically prepared polyalkylene polyamines |
JPH0717581B2 (ja) * | 1985-04-15 | 1995-03-01 | 三井東圧化学株式会社 | ジエチレントリアミンの製造法 |
JPH0811743B2 (ja) * | 1986-05-13 | 1996-02-07 | 東ソー株式会社 | ポリエチレンポリアミンの製造法 |
-
1989
- 1989-07-14 JP JP1180187A patent/JP2764093B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0347154A (ja) | 1991-02-28 |
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