JP2762746B2 - ポリオルガノシランの製造方法 - Google Patents
ポリオルガノシランの製造方法Info
- Publication number
- JP2762746B2 JP2762746B2 JP2413797A JP41379790A JP2762746B2 JP 2762746 B2 JP2762746 B2 JP 2762746B2 JP 2413797 A JP2413797 A JP 2413797A JP 41379790 A JP41379790 A JP 41379790A JP 2762746 B2 JP2762746 B2 JP 2762746B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyorganosilane
- alkali metal
- reaction
- fine particles
- organic solvent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G77/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G77/60—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule in which all the silicon atoms are connected by linkages other than oxygen atoms
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Silicon Polymers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機溶媒に分散したア
ルカリ金属微粒子にオルガノハロシランを接触反応させ
るウルツカップリング法によりポリオルガノシランを製
造する方法に関し、更に詳述すると、接触反応前に系内
の反応性酸素及び水分を除去することにより、ポリシラ
ン主鎖中にシロキサン結合が生成することを可及的に防
止したポリオルガノシランの製造方法に関する。
ルカリ金属微粒子にオルガノハロシランを接触反応させ
るウルツカップリング法によりポリオルガノシランを製
造する方法に関し、更に詳述すると、接触反応前に系内
の反応性酸素及び水分を除去することにより、ポリシラ
ン主鎖中にシロキサン結合が生成することを可及的に防
止したポリオルガノシランの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
ポリシランの合成法としては、原材料の調達が容易であ
る等の点から、ジハロシランをアルカリ金属によって縮
合させるウルツカップリング法が一般に採用されてい
る。しかし、ウルツカップリング法による重合機構は複
雑であり、再現性よく高分子ポリシランを得るためには
厳しい条件設定が求められる。
ポリシランの合成法としては、原材料の調達が容易であ
る等の点から、ジハロシランをアルカリ金属によって縮
合させるウルツカップリング法が一般に採用されてい
る。しかし、ウルツカップリング法による重合機構は複
雑であり、再現性よく高分子ポリシランを得るためには
厳しい条件設定が求められる。
【0003】例えば、この方法でオルガノジハロシラン
とアルカリ金属とからポリオルガノシランを合成する場
合、反応系内に水分が混入すると、この水分によってポ
リシラン骨格の中にシロキサン結合が生成し、このため
ポリシラン特有のσ−共役が切断されたり構造制御が乱
れる等の問題点がある。
とアルカリ金属とからポリオルガノシランを合成する場
合、反応系内に水分が混入すると、この水分によってポ
リシラン骨格の中にシロキサン結合が生成し、このため
ポリシラン特有のσ−共役が切断されたり構造制御が乱
れる等の問題点がある。
【0004】このため、この水分を極力低減する目的
で、オルガノポリシランの合成に使用するフラスコ等の
反応器を乾燥することは勿論、乾燥不活性ガスを用いて
反応器内部の空気と置換し、アルカリ金属微粒子を分散
させる有機溶剤は金属ナトリウムで脱水し、蒸留して使
用しなければならず、また、ポリオルガノシランの合成
に用いるアルカリ金属、例えば金属ナトリウムを適当な
大きさに切断加工する際には乾燥雰囲気下で作業を行う
必要がある。
で、オルガノポリシランの合成に使用するフラスコ等の
反応器を乾燥することは勿論、乾燥不活性ガスを用いて
反応器内部の空気と置換し、アルカリ金属微粒子を分散
させる有機溶剤は金属ナトリウムで脱水し、蒸留して使
用しなければならず、また、ポリオルガノシランの合成
に用いるアルカリ金属、例えば金属ナトリウムを適当な
大きさに切断加工する際には乾燥雰囲気下で作業を行う
必要がある。
【0005】しかし、このような水分除去操作を行って
も、例えば切断加工した金属ナトリウムをフラスコに投
入する場合のような操作のつなぎ部分でややもすると室
内雰囲気に接触して水分を系内に導入することがあり、
結果としてポリシラン骨格中にシロキサン結合を生成さ
せる場合がある。
も、例えば切断加工した金属ナトリウムをフラスコに投
入する場合のような操作のつなぎ部分でややもすると室
内雰囲気に接触して水分を系内に導入することがあり、
結果としてポリシラン骨格中にシロキサン結合を生成さ
せる場合がある。
【0006】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、ポリシラン骨格中へのシロキサン結合の生
成、導入を可及的に防止したポリオルガノシランの製造
方法を提供することを目的とする。
れたもので、ポリシラン骨格中へのシロキサン結合の生
成、導入を可及的に防止したポリオルガノシランの製造
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、有機溶
媒に分散させたアルカリ金属微粒子にオルガノジハロシ
ランを接触反応させてポリオルガノシランを製造する方
法において、アルカリ金属微粒子にオルガノジハロシラ
ンを接触反応させるに先立ち、トリオルガノハロシラン
を前記有機溶媒に分散させたアルカリ金属に接触させる
ことにより、反応系より反応性酸素及び水分が確実に除
去され、ポリシラン骨格中の酸素すなわちシロキサン結
合が低減することを知見した。
上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、有機溶
媒に分散させたアルカリ金属微粒子にオルガノジハロシ
ランを接触反応させてポリオルガノシランを製造する方
法において、アルカリ金属微粒子にオルガノジハロシラ
ンを接触反応させるに先立ち、トリオルガノハロシラン
を前記有機溶媒に分散させたアルカリ金属に接触させる
ことにより、反応系より反応性酸素及び水分が確実に除
去され、ポリシラン骨格中の酸素すなわちシロキサン結
合が低減することを知見した。
【0008】更に詳述すると、本発明者らはトリオルガ
ノハロシラン、例えばトリメチルハロシランとアルカリ
金属との反応が極めて遅いことを利用して、加熱下で上
記アルカリ金属微粒子にトリメチルハロシランを接触反
応させることにより、アルカリ金属、例えば金属ナトリ
ウム表面に生成した酸化ナトリウムにトリメチルハロシ
ランが反応して、トリメチルハロシランがヘキサメチル
ジシロキサンに変換すると共に、酸化ナトリウムが消費
され、反応性酸素が除去されること、またトリメチルハ
ロシランが系内の水分と反応して、ヘキサメチルジシロ
キサン,トリメチルシラノールに変換し、系内が脱水さ
れることを見い出だし、従って系内に水分が導入されて
も、オルガノジハロシランの反応の前にこのように系内
の反応性酸素,水分が除去されるので、オルガノジハロ
シランをアルカリ金属微粒子と接触反応させてポリオル
ガノシランを得る場合、系内の酸素が低減されているた
め、ポリオルガノシラン中の酸素含有量も低減し、シロ
キサン含有率の高いオリゴマー生成量が低減し、同時に
酸素含有量の低いポリオルガノシランが得られると共
に、シロキサンの生成が少ないためポリシランの鎖長延
長が容易に進行し、ポリオルガノシランの平均分子量の
増大も計れることを知見し本発明をなすに至った。
ノハロシラン、例えばトリメチルハロシランとアルカリ
金属との反応が極めて遅いことを利用して、加熱下で上
記アルカリ金属微粒子にトリメチルハロシランを接触反
応させることにより、アルカリ金属、例えば金属ナトリ
ウム表面に生成した酸化ナトリウムにトリメチルハロシ
ランが反応して、トリメチルハロシランがヘキサメチル
ジシロキサンに変換すると共に、酸化ナトリウムが消費
され、反応性酸素が除去されること、またトリメチルハ
ロシランが系内の水分と反応して、ヘキサメチルジシロ
キサン,トリメチルシラノールに変換し、系内が脱水さ
れることを見い出だし、従って系内に水分が導入されて
も、オルガノジハロシランの反応の前にこのように系内
の反応性酸素,水分が除去されるので、オルガノジハロ
シランをアルカリ金属微粒子と接触反応させてポリオル
ガノシランを得る場合、系内の酸素が低減されているた
め、ポリオルガノシラン中の酸素含有量も低減し、シロ
キサン含有率の高いオリゴマー生成量が低減し、同時に
酸素含有量の低いポリオルガノシランが得られると共
に、シロキサンの生成が少ないためポリシランの鎖長延
長が容易に進行し、ポリオルガノシランの平均分子量の
増大も計れることを知見し本発明をなすに至った。
【0009】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のポリオルガノシランの製造方法において
は、上述したように、有機溶媒に分散したアルカリ金属
微粒子にオルガノジハロシランを接触反応させてポリオ
ルガノシランを製造する方法において、前記接触反応に
先立ち、前記有機溶媒に分散したアルカリ金属微粒子に
トリオルガノハロシラン、好ましくはトリメチルハロシ
ランを接触反応させて、アルカリ金属微粒子及び有機溶
媒に含まれる反応性酸素及び水分を除去するものであ
る。
と、本発明のポリオルガノシランの製造方法において
は、上述したように、有機溶媒に分散したアルカリ金属
微粒子にオルガノジハロシランを接触反応させてポリオ
ルガノシランを製造する方法において、前記接触反応に
先立ち、前記有機溶媒に分散したアルカリ金属微粒子に
トリオルガノハロシラン、好ましくはトリメチルハロシ
ランを接触反応させて、アルカリ金属微粒子及び有機溶
媒に含まれる反応性酸素及び水分を除去するものであ
る。
【0010】ここで、出発原料となるオルガノジハロシ
ランとしては、下記式(1)で示されるオルガノジハロ
シランを使用することができる。
ランとしては、下記式(1)で示されるオルガノジハロ
シランを使用することができる。
【0011】
【化1】 上記(1)式中、R1,R2は水素原子又は同一もしくは
異種の一価炭化水素基であるが、一価炭化水素基として
は、炭素数1〜12のもの、特に1〜6のものが好適に
用いられ、具体的には未置換又は置換のアルキル基,ア
ルケニル基,アリール基などが挙げられる。これらオル
ガノジハロシランはその1種を単独で使用しても2種以
上を併用するようにしてもよい。また、Xはハロゲン原
子であり、Cl,Br等が挙げられる。
異種の一価炭化水素基であるが、一価炭化水素基として
は、炭素数1〜12のもの、特に1〜6のものが好適に
用いられ、具体的には未置換又は置換のアルキル基,ア
ルケニル基,アリール基などが挙げられる。これらオル
ガノジハロシランはその1種を単独で使用しても2種以
上を併用するようにしてもよい。また、Xはハロゲン原
子であり、Cl,Br等が挙げられる。
【0012】本発明は、アルカリ金属微粒子にオルガノ
ジハロシランを接触反応させるものであるが、アルカリ
金属としては、リチウム,ナトリウムが特に好適に用い
られる。この場合、アルカリ金属は微粒子としてからフ
ラスコ等の反応容器に投入するのではなく、ミネラルス
ピリット中に保存されているものを適宜な大きさに切断
して反応容器に投入し、反応容器中で微粒子化する方
が、反応系に余分な水分を導入することがなく好適であ
る。なお、アルカリ金属の使用量は、オルガノジハロシ
ラン1モルに対して2.0〜2.5モル、特に2.0〜
2.1モルとすることが好ましい。
ジハロシランを接触反応させるものであるが、アルカリ
金属としては、リチウム,ナトリウムが特に好適に用い
られる。この場合、アルカリ金属は微粒子としてからフ
ラスコ等の反応容器に投入するのではなく、ミネラルス
ピリット中に保存されているものを適宜な大きさに切断
して反応容器に投入し、反応容器中で微粒子化する方
が、反応系に余分な水分を導入することがなく好適であ
る。なお、アルカリ金属の使用量は、オルガノジハロシ
ラン1モルに対して2.0〜2.5モル、特に2.0〜
2.1モルとすることが好ましい。
【0013】上記オルガノハロシランとアルカリ金属微
粒子との反応は有機溶媒下に行うものであるが、この場
合有機溶媒としては、トルエン,キシレン,デカン,ド
デカン等を使用することができる。
粒子との反応は有機溶媒下に行うものであるが、この場
合有機溶媒としては、トルエン,キシレン,デカン,ド
デカン等を使用することができる。
【0014】また、オルガノハロシランを反応させる場
合の反応温度は、100℃以上が好ましい。なお、反応
に際し、触媒としてCuCl,CuCl2,CuBr,
CuBr2,CuI,CuI2等のハロゲン化銅を必要に
応じて用いてもよい。
合の反応温度は、100℃以上が好ましい。なお、反応
に際し、触媒としてCuCl,CuCl2,CuBr,
CuBr2,CuI,CuI2等のハロゲン化銅を必要に
応じて用いてもよい。
【0015】以上のように有機溶媒に分散したアルカリ
金属微粒子にオルガノハロシランを接触反応させること
により得られたポリオルガノシランを含む反応液は、メ
タノール,エタノール,イソプロピルアルコール,トリ
メチルシラノール等のアルコールを加えてアルカリ金属
を死活化させ、接触反応で生成したアルカリ金属ハロゲ
ン化物を水で溶解除去することができる。この場合、水
を加えたことにより反応液は水層と有機層の2層に分離
するが、ポリオルガノシランは有機層に溶解しているの
で有機層を常法により精製することにより、下記式
(2)で示されるポリオルガノシランを得ることができ
る。
金属微粒子にオルガノハロシランを接触反応させること
により得られたポリオルガノシランを含む反応液は、メ
タノール,エタノール,イソプロピルアルコール,トリ
メチルシラノール等のアルコールを加えてアルカリ金属
を死活化させ、接触反応で生成したアルカリ金属ハロゲ
ン化物を水で溶解除去することができる。この場合、水
を加えたことにより反応液は水層と有機層の2層に分離
するが、ポリオルガノシランは有機層に溶解しているの
で有機層を常法により精製することにより、下記式
(2)で示されるポリオルガノシランを得ることができ
る。
【0016】
【化2】 (但し、R1 ,R2は上記と同様の意味を示し、nは2以
上の整数、好ましくは20≦nである。) なお、上記反応液の後処理として、アルコールを加えて
アルカリ金属を死活化する前又は後に反応液のpHを3
〜7に調整した後、塩を水洗除去することにより、後工
程での不溶物の生成を効果的に抑制することができる。
上の整数、好ましくは20≦nである。) なお、上記反応液の後処理として、アルコールを加えて
アルカリ金属を死活化する前又は後に反応液のpHを3
〜7に調整した後、塩を水洗除去することにより、後工
程での不溶物の生成を効果的に抑制することができる。
【0017】而して、本発明は、上述したアルカリ金属
微粒子にオルガノジハロシランを接触反応させる方法に
おいて、該接触反応の前に、アルカリ金属微粒子を分散
した有機溶媒にトリオルガノハロシランを投入し、系内
の反応性酸素,水分を除去した後、上記の接触反応を行
なわせるものである。この場合、トリオルガノハロシラ
ンとしては、トリメチルクロロシランが特に好適に用い
られる。
微粒子にオルガノジハロシランを接触反応させる方法に
おいて、該接触反応の前に、アルカリ金属微粒子を分散
した有機溶媒にトリオルガノハロシランを投入し、系内
の反応性酸素,水分を除去した後、上記の接触反応を行
なわせるものである。この場合、トリオルガノハロシラ
ンとしては、トリメチルクロロシランが特に好適に用い
られる。
【0018】トリオルガノハロシランの使用量は系内の
水分,反応性酸素の含有量に依存するものであり、特に
限定するものではないが、作業性の面からは、アルカリ
金属を分散する有機溶剤の0.1〜5.0重量部、特に
1.0〜5.0重量部とすることが好ましい。この場合
反応温度は60〜70℃が好ましい。また、反応時間は
通常30分〜1時間である。
水分,反応性酸素の含有量に依存するものであり、特に
限定するものではないが、作業性の面からは、アルカリ
金属を分散する有機溶剤の0.1〜5.0重量部、特に
1.0〜5.0重量部とすることが好ましい。この場合
反応温度は60〜70℃が好ましい。また、反応時間は
通常30分〜1時間である。
【0019】なお、このトリオルガノハロシランの投
入、反応により、上述したようにヘキサメチルジシロキ
サン,トリメチルシラノール等が生成すると共に、反応
系内の反応性酸素、水分が除去されるものであるが、こ
こで生成したヘキサメチルジシロキサン,トリメチルシ
ラノール等は、加熱、留去により、系内から分離除去で
きる。
入、反応により、上述したようにヘキサメチルジシロキ
サン,トリメチルシラノール等が生成すると共に、反応
系内の反応性酸素、水分が除去されるものであるが、こ
こで生成したヘキサメチルジシロキサン,トリメチルシ
ラノール等は、加熱、留去により、系内から分離除去で
きる。
【0020】
【実施例】以下に実施例と比較例を示して本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。
【0021】[実施例] 金属ナトリウムで脱水処理したキシレンを通常雰囲気中
で60g計量し、四ツ口フラスコに投入し、このフラス
コ内を乾燥窒素で置換した。次いで、ミネラルスピリッ
ト中に保存されている角柱状の金属ナトリウムをフラス
コに投入可能な大きさに通常雰囲気中で切断加工して
4.8g計量し、窒素流通下にフラスコ内に投入し、加
熱・攪拌し還流下で金属ナトリウムを微粒子化した。
で60g計量し、四ツ口フラスコに投入し、このフラス
コ内を乾燥窒素で置換した。次いで、ミネラルスピリッ
ト中に保存されている角柱状の金属ナトリウムをフラス
コに投入可能な大きさに通常雰囲気中で切断加工して
4.8g計量し、窒素流通下にフラスコ内に投入し、加
熱・攪拌し還流下で金属ナトリウムを微粒子化した。
【0022】粒子径が安定した後、急冷を行ない、トリ
メチルクロロシラン1.0gを投入した。その後60〜
70℃に加熱し、1時間撹拌した後、リフラックス温度
が136℃に安定するまでエステルアダプターよりトリ
メチルクロロシラン及びヘキサメチルジシロキサンの抜
き取りを行った。次いで、メチルフェニルジクロロシラ
ン19.1gを滴下し、136℃で6時間加熱反応さ
せ、反応液の温度を室温に戻して反応終了とした。反応
液にメタノール3mlを添加して金属ナトリウムを死活
化させ、その後水100gを加え、上記の加熱反応の過
程で生成した塩化ナトリウムを水洗して溶解分離させ
た。次いで、有機層を取り出してポリオルガノシラン溶
液を精製し、下記式(3)で示されるポリオルガノシラ
ンを78%の収率で得た。
メチルクロロシラン1.0gを投入した。その後60〜
70℃に加熱し、1時間撹拌した後、リフラックス温度
が136℃に安定するまでエステルアダプターよりトリ
メチルクロロシラン及びヘキサメチルジシロキサンの抜
き取りを行った。次いで、メチルフェニルジクロロシラ
ン19.1gを滴下し、136℃で6時間加熱反応さ
せ、反応液の温度を室温に戻して反応終了とした。反応
液にメタノール3mlを添加して金属ナトリウムを死活
化させ、その後水100gを加え、上記の加熱反応の過
程で生成した塩化ナトリウムを水洗して溶解分離させ
た。次いで、有機層を取り出してポリオルガノシラン溶
液を精製し、下記式(3)で示されるポリオルガノシラ
ンを78%の収率で得た。
【0023】
【化3】
【0024】[比較例] 金属ナトリウム投入後、トリメチルクロロシラン1.0
gを投入しない以外は上記の実施例と同様の操作によ
り、ポリオルガノシランを60%の収率で得た。
gを投入しない以外は上記の実施例と同様の操作によ
り、ポリオルガノシランを60%の収率で得た。
【0025】実施例と比較例について、精製したポリオ
ルガノシランを比較すると表1の通りになり、トリメチ
ルクロロシランを添加すると、酸素含有量が少なくかつ
平均分子量が高いポリオルガノシランが得られることが
わかる。
ルガノシランを比較すると表1の通りになり、トリメチ
ルクロロシランを添加すると、酸素含有量が少なくかつ
平均分子量が高いポリオルガノシランが得られることが
わかる。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、系内の水分及び反応性
酸素を簡単な方法で除去することができ、その結果とし
て、シロキサン含有率の高いオリゴマーの生成量を低減
することができる。このため、酸素含有率の低いポリオ
ルガノシランが得られ、また、1シロキサンの生成が少
ないため、ポリオルガノシランの鎖長延長が容易に進行
するので、ポリオルガノシランの平均分子量が増大す
る。更に、シロキサンによってシラン構造が乱れること
がないので、光電特性の温度依存性等も低減することが
可能となる。
酸素を簡単な方法で除去することができ、その結果とし
て、シロキサン含有率の高いオリゴマーの生成量を低減
することができる。このため、酸素含有率の低いポリオ
ルガノシランが得られ、また、1シロキサンの生成が少
ないため、ポリオルガノシランの鎖長延長が容易に進行
するので、ポリオルガノシランの平均分子量が増大す
る。更に、シロキサンによってシラン構造が乱れること
がないので、光電特性の温度依存性等も低減することが
可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林田 章 神奈川県川崎市高津区坂戸100−1 信 越化学工業株式会社コーポレートリサー チセンター内 (72)発明者 飛田 喜功 神奈川県川崎市高津区坂戸100−1 信 越化学工業株式会社コーポレートリサー チセンター内 (72)発明者 福島 基夫 神奈川県川崎市高津区坂戸100−1 信 越化学工業株式会社コーポレートリサー チセンター内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 77/60
Claims (2)
- 【請求項1】有機溶媒に分散したアルカリ金属微粒子に
オルガノジハロシランを接触反応させてポリオルガノシ
ランを製造する方法において、前記接触反応に先立ち、
前記有機溶媒に分散したアルカリ金属微粒子にトリオル
ガノハロシランを接触させて、アルカリ金属微粒子及び
有機溶媒に含まれる反応性酸素及び水分を除去すること
を特徴とするポリオルガノシランの製造方法。 - 【請求項2】前記トリオルガノハロシランがトリメチル
ハロシランである請求項1記載のポリオルガノシランの
製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2413797A JP2762746B2 (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | ポリオルガノシランの製造方法 |
US07/812,284 US5162477A (en) | 1990-12-25 | 1991-12-23 | Preparation of polyorganosilanes |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2413797A JP2762746B2 (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | ポリオルガノシランの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04222835A JPH04222835A (ja) | 1992-08-12 |
JP2762746B2 true JP2762746B2 (ja) | 1998-06-04 |
Family
ID=18522364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2413797A Expired - Fee Related JP2762746B2 (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | ポリオルガノシランの製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5162477A (ja) |
JP (1) | JP2762746B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5237033A (en) * | 1991-03-15 | 1993-08-17 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Preparation of polysilanes |
US5482656A (en) * | 1993-03-04 | 1996-01-09 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Non-linear optical devices employing a polysilane composition and a polysilane composition therefor |
US5599892A (en) * | 1994-10-07 | 1997-02-04 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Preparation of polysilanes |
JP4866050B2 (ja) * | 2005-10-13 | 2012-02-01 | 日本曹達株式会社 | ポリシランの製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4260780A (en) * | 1979-11-27 | 1981-04-07 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force | Phenylmethylpolysilane polymers and process for their preparation |
US4783516A (en) * | 1983-03-31 | 1988-11-08 | Union Carbide Corporation | Polysilane precursors containing olefinic groups for silicon carbide |
GB8710531D0 (en) * | 1987-05-02 | 1987-06-03 | Dow Corning Ltd | Making polysilanes |
-
1990
- 1990-12-25 JP JP2413797A patent/JP2762746B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1991
- 1991-12-23 US US07/812,284 patent/US5162477A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04222835A (ja) | 1992-08-12 |
US5162477A (en) | 1992-11-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0718077A (ja) | カルビノール・官能シロキサンの製造法 | |
JP2000510522A (ja) | シロキサン樹脂の合成 | |
JP2762746B2 (ja) | ポリオルガノシランの製造方法 | |
JP2576331B2 (ja) | ポリオルガノシランの製造方法 | |
JPH01153731A (ja) | メチルポリジシリラザン重合体の調製方法及び用途 | |
JP2722916B2 (ja) | 両末端反応性ポリシラン及びその製造方法 | |
US5516867A (en) | Modified hydrogen silsesquioxane resin | |
JP2001220445A (ja) | ポリシランの製造方法 | |
JP3839498B2 (ja) | 白金−オルガノシロキサン錯体の調製方法 | |
JP2803360B2 (ja) | ポリシランの製造方法 | |
JPH05310942A (ja) | シルセスキオキサンラダーポリマー及びその製造方法 | |
JPS6155516B2 (ja) | ||
JP2001048987A (ja) | ネットワークポリシランの製造方法 | |
JP2956432B2 (ja) | ピロリル基ペンダントポリシラン及びその製造方法 | |
JPH07242678A (ja) | 2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンの製造方法 | |
JP2541060B2 (ja) | 有機ケイ素化合物の製造方法 | |
JP4603636B2 (ja) | モノハロシランからオルガノシロキサンを製造する方法 | |
EP0632086B1 (en) | A method of producing a semiconducting material | |
JP2500538B2 (ja) | ポリシランの製造方法 | |
JPH0798657B2 (ja) | シリル化剤およびそれによりシリル化処理された変性シリカ粒子 | |
JPS61275329A (ja) | ポリシロキサンの製造法 | |
KR101219548B1 (ko) | 저유전율 유전체에 적용하기 위한 아다만틸 단량체 및중합체 | |
JP2668495B2 (ja) | ケイ素系粉末物質の製造方法 | |
JP3060853B2 (ja) | ポリシランの製造方法 | |
JP2610519B2 (ja) | α,ω‐ジクロロオルガノポリシロキサンの製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |