JP2761528B2 - 構造物の構築方法 - Google Patents

構造物の構築方法

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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、建築・土木構造物の構築方法に係り、特
に、構築作業の生産性向上を図りうる構造物の構築方法
に関するものである。
「従来の技術およびその課題」 建築・土木構造物の構築作業は、他の技術分野に比較
してその生産性向上の程度が大変遅れており、近年の労
働者不足の現象とあいまって構造物の構築作業の生産性
向上の達成は大きな課題となっている。
構造物の構築作業の生産性向上を阻害する要因の一つ
としては、建築・土木構造物の作業工程の特殊性があ
る。例えば、一般に複数階の建築物を構築する場合は、
最下階から順に上方に向って施工され、従って、構築作
業は常にその時点で構築が終了した部分の最上階で行な
われることとなる。このため、降雨、強風時等には作業
員が危険な状態にさらされ、あるいは作業を中止せざる
を得なくなることで、作業の進行状況が天候に大きく左
右される結果となる。
また、型枠等の仮設材や仮設機械も、作業の進行に伴
って順次上階に盛り替えたりあるいは積層する必要があ
り、最終的な解体撤去も含めて多くの手間や時間を必要
とすると共に、その作業自体危険性を伴う場合も多い。
当然、資材も作業の進行に伴って順次上階に運搬する必
要があり、その運搬作業に多くの手間や時間がかかると
共に、その管理も煩雑なものとなる。
さらに、生産性向上のために構築作業の機械化を図ろ
うとする場合、前述のような作業現場の変化に対応しう
る機械の存在を必要とするが、一般に使用されている溶
接ロボット等の自動化機械は可搬性や作業状況の変化に
対する柔軟な対応といった面でその適用に問題が多い。
従って、機械化推進のためには各施工現場専用の機械を
用いるか、あるいは高度な機能を付加することで汎用性
を確保した機械を用いるしかなく、いずれにしてもコス
ト高を招いて現実的でない。
近年、このような課題を解決することを目的として、
1階部分で構造物をその最上部から構築し、順次ジャッ
キアップしつつ下階部分へと構築を進める、いわゆるジ
ャッキアップ工法と呼ばれる工法が提案されている。こ
の工法によれば、構築物の構築作業を常時一定位置で行
うことでき、機材搬送の手間等を大幅に削減できて構造
物の構築作業の生産性向上を図ることができる。しかし
ながら、構造物をジャッキアップする関係上、構築作業
中はこの構造物と地盤との間は縁が切れた状態にあり、
地震力等の水平力が作用した場合に水平移動あるいは転
倒のおそれがあるため、現実の適用が困難である。
この発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、構
築作業の生産性向上を図ることができ、しかも構築作業
中でも水平力に対する対応を為しうる構造物の構築方法
の提供を目的としている。
「課題を解決するための手段」 そこでこの発明は、地上付近または構造物の基礎が構
築される地下部において構造物の最上部からこの構造物
を構築し、構築した部分が構築物の1層分に達しかつ自
立可能となった状態でこの構築部分を揚重手段により上
方に押し上げ、構築作業現場上において作業員が構築部
分の天井部分の作業が可能な状態で構築部分の押し上げ
を一旦停止し、天井部分の作業が終了したら再度前記構
築部分を揚重手段により押し上げ、さらに押し上げられ
た構築部分の下部につなげてこの構築部分の直下層の部
分を構築する工程と前記押し上げ工程を順次繰り返すこ
とで構造物全体の構築を完成することを特徴とする構造
物の構築方法により、前記課題を解決せんとしている。
「実施例」 以下、この発明の実施例について図面を参照して説明
する。
第1図ないし第8図は、この発明の構造物の構築方法
を多層建築物の構築方法に適用した一実施例を示す図で
ある。以下、工程順に説明する。
(i)基礎工事 第1図に示すように、構築すべき建築物の基礎部に相
当する部分の地盤Gを所定深さ掘り起こすと供に、この
掘り起こした部分(以下、地下部2と呼ぶ)を囲繞する
ように山止め壁1を構築する。そして、この地下部2に
おいて杭打設等の基礎工事を行う。地下部2の掘り起こ
し深さは任意であるが、本実施例では、地下1階分の深
さとなっている。
この地盤掘削工程、山止め壁1構築工程及び基礎構築
工程は、通常の建築物における基礎工事と同様のもので
あり、何等特殊な作業及び機材等を必要としない。な
お、本実施例の山止め壁1は、地盤Gに垂直に打ち込ま
れたH型鋼3、3、…及びこれらH型鋼3、…間を連結
する横矢板4、4、…から構成されている(第3図参
照)。
(ii)構築作業の準備 地下部2における基礎工事が終了したら、建築物の屋
上部に突出する塔屋を施工する。この塔屋は、第3図に
示す建築物のコア部5の上端部に相当するものである。
これと同時に、第1図に示すように、地下部2の底面
2aにおける建築物の柱が立設される位置にジャッキ(揚
重手段)6、6、…を配置する。このジャッキ6は、後
述する建築物の柱、梁等の押し上げ時に使用されるもの
であり、最下階構築の際には建築物の躯体のほぼ全体を
押し上げるだけの能力を必要とする。但し、10階建程度
の建築物であれば、1000t程度の荷重を発生できれば十
分であり、周知の油圧ジャッキ等が好適に適用可能であ
る。
(iii)構築作業開始 まず、構築すべき構築物の柱及び梁の構造について説
明すると、本実施例の建築物では、柱は鉄筋コンクリー
ト造であるのに対して、梁は鉄骨造とされている。すな
わち、第4図ないし第6図に示すように、垂直方向に延
在する主筋7、7、…及びこれら主筋7、…の外周に巻
回された帯筋8、…が四角柱状のコンクリート9内に埋
設されて柱10が構成され、一方、梁11はH型鋼から構成
されている。このため、柱10と梁11との交叉部である仕
口部には特殊な仕口部材12が配設されている。
この仕口部材12は、第4図に示すように、梁11と同一
の断面形状を有するH型鋼が平面視十字状に交叉した形
状に形成された取付部材13と、前記柱10と同一幅に形成
されて取付部材13の中央部を囲繞する角筒状の端面箱14
と、端面箱14の上面または下面を塞ぐ矩形板状の柱用底
型枠15から概略構成されている。この柱用底型枠15に
は、前記主筋7、…に対応する位置に貫通孔16、…が穿
設されている。
従って、取付部材13の四方から梁11、…が接合される
と共に、柱用底型枠15の貫通孔16、…に主筋7、…が挿
通されて固定され、さらに端面箱14内にコンクリートが
打設されることで、柱10と梁11との接合が行なわれる。
さて、前述の基礎工事が終了したら、第4図に示すよ
うに、地下部2に設置されたジャッキ6の上面に前記柱
用底型枠15を載置し、さらにその上に前記仕口部材12を
載置する。そして、ジャッキ6、…上に仕口部材12、…
が配設されたら、これら仕口部材12、…間を前記梁11、
…で連結する。
また、最初の構築作業においては、後述するジャッキ
6、…による押し上げ工程を1回省く目的で、2層分の
梁11、11及びこの間に位置する柱10を同時に構築する。
すなわち、屋上を構成する梁11と、最上階を構成する梁
11である。従って、地下部2の底面付近に配設された梁
11、…及び仕口部材12、…から1層分だけ上方に離間し
た位置に更に梁11、…及び仕口部材12、…を配設する。
これら梁11、…及び仕口部材12、…は図示されない支持
により支持すればよい。
さらに、第2図および第3図に示すように、上方に位
置する梁11、…によって囲まれた平面視略正方形の構面
内に、仮設構台18を設置する。
この仮設構台18は、第12図ないし第14図に示すように
スラブ19構築用の型枠としての役割も兼用している。す
なわち、この仮設構台18は、同一階に位置する梁11、…
で囲繞される平面内に配置される矩形板状のデッキプレ
ート51と、このデッキプレート51上に配設されてスラブ
19下面に埋殺される同様に矩形板状の波状板52とからな
り、この仮設構台18は、仮設梁53、53を介して地下部2
の底面2aから支柱54、…により支持されている。なお、
本実施例では、スラブ19の構築工程は、柱10、…および
梁11、…の構築工程より遅れて行われる。また、仮設構
台18は地下部2の底面2aから約1層分上方に離間した状
態で配置される。
なお、本実施例では、地下部2の深さが地下1階分と
されているので、上方に支持された梁11、…や仕口部材
12、…、仮設構台18、…はほぼ地面の高さ、すなわち1
階の高さに位置することになる。
そして、これら上下方向に並設された仕口部材12、12
間に1層分より若干長目に切断された主筋7、…を配設
し、その上下を前記柱用底型枠15、15に固定する。さら
に、主筋7、…の外周に帯筋8、…を巻回してから、こ
の周囲に柱用型枠21、…を配設する(図6参照)。これ
と同時に、仮設構台18、…上にスラブ19構築用の鉄筋
(図示せず)を配設する。この状態で、柱10及びスラブ
19のコンクリートを打設し、所定の強度が発現した段階
で柱用型枠21、…の脱型を行う。
なお、柱10にコンクリートを打設する方法としては、
例えば、第5図および第6図に示すように、上階側の柱
10に柱用型枠21、…内に連通する貫通孔30を設け、この
貫通孔30からコンクリートを打設するといった方法が考
えられる。
一方、構築すべき建築物においては、そのコア部5
(図3参照)を鉄筋コンクリート造とするため、コア部
5においては以上述べたような作業は行わず、通常の鉄
筋コンクリート造の建築物を構築する場合と同様に筒状
に鉄筋を配設し、これを挾むように型枠を配置する(共
に図示略)。そして前述の柱10、スラブ19と同様に型枠
内にコンクリートを打設し、所定の強度が発現した段階
で型枠の脱型を行う。
(iv)ジャッキによる押し上げ 第9図に示すように、柱10、…及びコア5が自立可能
な状態まで硬化した段階で、建築物の躯体を1層分上方
に押し上げる。
まず、第7図(イ)に示すように、ジャッキ6、…を
所定長さ伸長させる。次に、同図(ロ)に示すように、
梁12、…と地下部2底面との間に支持材23、…を挿入
し、さらに、同図(ハ)に示すように、ジャッキ6、…
を元の位置に短縮してこのジャッキ6、…と仕口部材12
との間に補助材24、…を挿入する。
そして、以上の工程を繰り返して、同図(ニ)に示す
ように、前記仮設構台18上において作業員が立ったまま
天井作業を行いうるだけ躯体を押し上げたら、この段階
で一旦躯体押し上げ工程を中止し、第10図に示すように
作業員が仮設構台18上で天井作業を行う。一般の建築物
では各層間距離が2〜3m以上あるため、作業員が立った
ままで天井作業を行うことができず、通常、仮設足場等
を床上に設置し、この仮設足場上に作業員が登って天井
作業を行っている。しかしながら、上述のように、躯体
を1層分押し上げる途中で、躯体押し上げ工程を一旦停
止して天井作業を行うことにより、仮設足場を不要とす
ることができ、また従来に比較して、より安全かつ容易
に天井作業を行うことができる。
この後は、第7図(ホ)及び第11図に示すように躯体
を1層分押し上げた段階で、同図(ヘ)に示すようにジ
ャッキ6、…を元の位置に短縮して補助材24、…を全て
取り除く。
なお、前記仮設構台(スラブ型枠)18、…は支柱20、
…を介して地下部2から支持されているので(図2参
照)、建築物の躯体の押し上げに伴い型枠の脱型は自動
的に行なわれる。
(v)構築作業継続 建築物の躯体の押し上げ工程が終了したら、前述の工
程により、建築物の最上階の直下階に相当する柱10、梁
11の構築作業を地下部(すなわち地下1階)2におい
て、またスラブ19の構築作業を地上1階において行う。
そして、地下部2において柱10、梁11構築作業が終了
し、また地上1階においてスラブ19構築作業が終了した
ら、前述のようにジャッキ6、…を用いて躯体を押し上
げ、さらにこれら工程を繰り返して順次下階へと建築物
の構築作業を継続する。
このようにして、建築物の躯体部分は主に地下部2に
おいて構築され、構築が終了した部分において順次上方
に押し上げられていくので、外壁工事、設備工事、仕上
工事は地上1階以上の上階において作業階を決定して行
えばよい。
例えば、本実施例では、第1図に示すように建築物の
外壁をPC(プレキャストコンクリート)板からなるカー
テンウォール25、…で構成しているので、このカーテン
ウォール25、…取付工事は前述したスラブ19構築工事と
並行して地上1階で行えばよい。また、階段を鉄骨造と
するならば、この階段取付工事も並行して行うことがで
きる。一方、階段を鉄筋コンクリート造とする場合、前
述のスラブ19の場合と同様に地下部2に底型枠だけ配置
しておけば、躯体の押し上げ工程時に自動的に脱型が行
なわれて好ましい。
このように、例えば地上1階においてスラブ19、外
壁、階段の構築作業を行い、躯体押し上げ工程の途中で
前述のように地上1階で天井工事を行ない、地上2階に
おいて間仕切壁、窓、電気、設備作業を行い、地上3階
において電気作業を行い、地上4階において床等の仕上
作業を行うといったように、順次上階に移動するに従っ
て建築物の構築作業の工程が進行するようにすれば、各
階の作業を並行して行うことができ、大変能率的であ
る。また、各階における作業を固定化することで、資
材、人材の配置も明確化され、その管理も容易なものと
なる。
なお、これら各階への資材の搬送は、前記コア部5内
に仮設リフトを設けて、この仮設リフトにより順次行え
ばよい。特に、本実施例では、重量を有する鉄骨、鉄筋
等は地下部2に吊り降ろせばよく、また、外壁は地上1
階の作業であり、従って、仮設リフトも小規模なもので
済む。さらに、一般の建築物の構築作業であれば、前述
のように各階における作業工程を定めて作業を行えば、
第8図に示すように4階程度まででほとんどの作業は完
了するため、仮設リフトを設置すべき階数も少なくて済
む。一方、地下部2への資材搬送は、例えば躯体と山止
め壁1との間の間隙から鉄骨、鉄筋等の資材を吊り降ろ
せば足りる。
そして、以上のような工程を繰り返すことで建築物の
躯体構築作業を地上1階部分まで完了し、ジャッキ6等
の仮設機材を撤去すると共に、前述した電気、設備、仕
上作業が完了した時点で、建築物の構築作業が完了す
る。
このように、本実施例では、建築物の躯体構築作業を
地下部2で行うと共に、建築物の最上部から構築を開始
して、構築が終了した部分から順次ジャッキ6を用いて
躯体を押し上げることで順次下階へと建築物の構築作業
を進めているので、躯体構築以外の作業も含めて各作業
を常時一定位置で行うことができる。しかも、各作業を
行う位置を地下部2等の低位置に固定しているため、型
枠等の仮設材や仮設機械等の盛り替え、積層、更には解
体撤去等の手間がかからず、さらに仕上段階で天井作業
の仮設足場も不要となり、作業の生産性向上に大きく寄
与できる。そして、このようにして各作業を一定位置で
行えることから、例えば溶接ロボット等を地下部2に常
設して溶接作業の自動化を図ることができ、各作業への
自動化機械導入を現実のものとすることができる。
また、従来のように作業員が高所にまで登らずに地上
または床上で作業することができ、その安全性確保も確
実なものとなる。
さらに、本実施例では作業位置を固定することができ
るため、建築物の構築作業全体を通して資材搬入工程を
一定のものとすることができ、手間、時間の削減が図れ
ると共に、管理が容易なものとなる。特に、本実施例で
は、躯体構築作業を地下部2で行っているので、鉄骨、
鉄筋等の資材搬入は地上からクレーン等で地下部2に吊
り降ろせば足り、従来のように鉄骨等の大重量の部材を
上階に揚重する必要がないため、クレーン付トラックの
クレーン程度で鉄骨等の搬入作業が十分可能である。
しかも、本実施例では建築物の最上部から構築を開始
しているので、屋上の防水工事等手間のかかる部分の工
事が余裕をもって施工できるばかりでなく、雨等の天候
の影響を受けずに工事を進めることができる。
そして、本実施例では、建築物の躯体押し上げ工程中
に、地上1階の仮設構台18上において作業員が立ったま
まで天井作業を行いうるだけ躯体を押し上げたら、この
段階で一旦躯体押し上げ工程を中止しているので、作業
員が仮設足場等に登らずとも天井作業ができるため、従
来必要とした仮設足場等が不要となり、安全、簡易に天
井作業を行うことができる。
なお、この発明の構造物の構築方法は、その細部が前
記実施例に限定されず、種々の変形例が可能である。
一例として、前記実施例では柱が鉄筋コンクリート
造、梁が鉄骨造であったが、これに限定されず、例えば
梁が鉄筋コンクリート造であってもよい。この場合、前
述したスラブ19や階段のように地下部2に梁の底型枠を
設けておけば、躯体押し上げ工程により自動的に脱型が
行なわれて好ましい。
また、前記実施例では地下部2において建築物の躯体
構築作業を行っていたが、これに限らず、地上において
躯体構築作業を行ってこれをジャッキ等により押し上げ
てもよい。
「発明の効果」 以上詳細に説明したように、この発明は、地上付近ま
たは構造物の基礎が構築される地下部において構造物の
最上部からこの構造物を構築し、構築した部分が構築物
の1層分に達しかつ自立可能となった状態でこの構築部
分を揚重手段により上方に押し上げ、構築作業現場上に
おいて作業員が構築部分の天井部分の作業が可能な状態
で構築部分の押し上げを一旦停止し、天井部分の作業が
終了したら再度前記構築部分を揚重手段により押し上
げ、さらに押し上げられた構築部分の下部につなげてこ
の構築部分の直下層の部分を構築する工程と前記押し上
げ工程を順次繰り返すことで構造物全体の構築を完成す
ることを特徴とする構造物の構築方法であるので、構造
物の構築作業以外の作業も含めて各作業を常時一定位置
で行うことができる。
しかも、構造物の構築作業を地下部または地上付近で
行っているため、型枠等の仮設材や仮設機械等の盛り替
え、積層、更には解体撤去等の手間がかからず、さらに
仕上段階で天井作業の仮設足場も不要となり、作業の生
産性向上に大きく寄与できる。
さらに、作業位置が固定できることで、各作業位置に
自動化機械を常設する等することで、作業の自動化を図
りうる。また、従来のように作業員が高所にまで登らず
に地上または床上において作業することができ、その安
全性確保も確実なものとなる。さらに、作業位置の固定
化により構造物の構築作業全体を通して資材搬入工程を
一定のものとすることができ、手間、時間の削減が図れ
ると共に、管理が容易なものとなる。
特に、この発明では、構造物の構築作業を地下部また
は地上付近で行っているので、従来のように鉄骨等の大
重量の部材を上階に揚重する必要がないため、クレーン
付トラックのクレーン程度で資材搬入作業が十分可能で
ある。
しかも、この発明では構造物の最上部から構築を開始
しているので、屋上の防水工事等手間のかかる部分の工
事が余裕をもって施工できるばかりでなく、雨等の天候
の影響を受けずに工事を進めることができる。
そして、この発明では、建築物の躯体押し上げ工程中
に、構築作業現場上において作業員が構築部分の天井部
分の作業が可能な状態で構築部分の押し上げを一旦停止
しているので、作業員が仮設足場等を用いずに天井作業
を行うことができる。従って、従来必要とした仮設足場
等が不要となり、安全、簡易に天井作業を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第8図はこの発明の一実施例である構造物
の構築方法を説明するための図であって、第1図はジャ
ッキの設置状態を示す断面図、第2図は型枠の配置状態
を示す断面図、第3図は構築途中の建築物を示す平面
図、第4図はジャッキ上への仕口部材の配置方法を示す
斜視図、第5図は鉄筋の配設方法を示す斜視図、第6図
は柱用型枠の配置状態を示す斜視図、第7図は建築物の
躯体の押し上げ工程を示す断面図、第8図は全体の作業
工程を示す工程図、第9図ないし第11図は建築物の躯体
押し上げ途中における天井工事の工程を示す断面図、第
12図ないし第14図は仮設構台を取り出して示した図であ
って、第12図は平面図、第13図は第12図のA−A′線に
沿う矢視断面図、第14図は第12図のB−B′線に沿う矢
視断面図である。 1……山止め壁、2……地下部、6……ジャッキ(揚重
手段)、10……柱、11……梁、19……スラブ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地上付近または構造物の基礎が構築される
    地下部において構造物の最上部からこの構造物を構築
    し、構築した部分が構築物の1層分に達しかつ自立可能
    となった状態でこの構築部分を揚重手段により上方に押
    し上げ、構築作業現場上において作業員が構築部分の天
    井部分の作業が可能な状態で構築部分の押し上げを一旦
    停止し、天井部分の作業が終了したら再度前記構築部分
    を揚重手段により押し上げ、さらに押し上げられた構築
    部分の下部につなげてこの構築部分の直下層の部分を構
    築する工程と前記押し上げ工程を順次繰り返すことで構
    造物全体の構築を完成することを特徴とする構造物の構
    築方法。
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