JP2760802B2 - 集束イオンビーム処理装置 - Google Patents

集束イオンビーム処理装置

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JP2760802B2 JP63132689A JP13268988A JP2760802B2 JP 2760802 B2 JP2760802 B2 JP 2760802B2 JP 63132689 A JP63132689 A JP 63132689A JP 13268988 A JP13268988 A JP 13268988A JP 2760802 B2 JP2760802 B2 JP 2760802B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、VLSI等の半導体装置を加工又はCVD等の処
理を行うのに好適な、集束イオンビーム処理装置に関す
る。
〔従来の技術〕
従来の集束エネルギービーム装置としては、集束イオ
ンビーム加工装置,IMA(Ion Micro Analyzer),電子線
描画装置等があるが、これらにおいて被加工物を観察す
る手段は、被加工物表面から放出される2次粒子を検出
して得た2次粒子像のみであった。ここで2次粒子とし
ては2次電子,2次イオン等がある。
従来装置の一例として、集束イオンビーム加工装置の
構成を第2図に示す。イオン源1から引き出したイオン
ビーム2を、集束レンズ4により集束し試料10上に照射
し加工を行う。またイオンビームの照射と同時にCVDガ
スをノズル16より供給し、局所成膜を行う。この際ブラ
ンキングコントローラ12によりイオンビームのON,OFF
を、デフレクタコントローラ13によりイオンビームの偏
向をそれぞれ制御する。イオンビームの照射とともに試
料10から発生する2次電子、あるいは2次イオンを2次
粒子デイテクタ9(例えばマルチチャンネルプレート)
により検出し、SIM(Scanning Ion Microscope:走査イ
オン顕微鏡)像を得る。このSIM像を用いて試料表面の
観察を行う。なお、この種の集束イオンビーム加工装置
として関連するものには例えば特開昭61-245553号が挙
げられる。
また、電子線装置において、2次電子像と光学顕微鏡
像を切り換えにより両方観察可能にした例として、実公
昭59-10687号がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来の集束エネルギービーム装置では、試料観察
は2次粒子像を用いるのみであった。ここで2次粒子像
とは、集束ビームの偏向走査と同期して、試料表面から
発生する2次粒子を検出し、場所による2次粒子の発生
率の違いを、輝度の変化で表わしたものである。2次粒
子像から得られるのは試料表面の凹凸や、材質の情報で
あり、例えば試料内部の構造等は知ることができない。
一方、現在LSI等の半導体装置は高集積化,高機能化
を進めるために、配線や素子の多層化が進んでいる。被
加工物として、多層化した半導体装置を加工する場合、
以下に示すあらたな要求が生じている。
(1) 下層にある所望の配線等に対して位置決めを行
い、位置ズレをモニタしながら加工を行う。
(2) 加工の深さ方向の制御を行い、被加工部の下層
にダメージを与えずに加工を完了する。
観察方法として、2次粒子像を用いた従来の集束エネ
ルギービーム装置ではこれらの要求に対応することがで
きない。すなわち、2次粒子像による下層の観察ができ
ないため、下層への加工位置決めは不可能である。ま
た、2次粒子として2次イオンを検出し、深さ方向の情
報を得ることは可能であるが、多層化した半導体装置に
対するアスペクト比の高い加工においては、2次イオン
の検出自体が困難になり、精度よい深さ制御は不可能で
ある。
これに対し、光学的観察手段を用いれば、多層化した
半導体装置の透明な絶縁層を通して、下層構造を観察す
ることができる。また、光の干渉を利用して、加工深
さ、絶縁層の膜厚等の方向の情報を得ることができる。
ここで、2次電子像と光学顕微鏡像を両方観察できる
装置として、実公昭59-10687号に記載の装置がある。し
かしながら、本装置では光学像観察用のプリズムを電子
線の光軸下に出し入れすることで、2次電子像観察と光
学像観察の切り換えを行う方式をとっているため、両者
による観察を同時に行うことができない。従って集束エ
ネルギービーム装置に適用した場合、この方式では下層
に対する位置ズレや加工深さを光学的にモニタしなが
ら、同時にビーム照射により加工を行うことは不可能で
ある。
また、前記したように今後微細化多層化が進むLSIに
対するイオンビーム加工を考えると、高速でしかも精度
よい加工が必要となり、大電流のビームを微細に集束す
るために、レンズの集束性能がよりいっそう重要にな
る。従って、上記した作動距離の増加に伴う集束性能の
低下は、装置実用化の上で重要な問題となる。
本発明の目的は、光学的に加工をモニタしながら、集
束イオンビームにより加工を行うことができ、かつイオ
ンビームの集束性能の高い集束イオンビーム処理装置を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、集束光と集束イオンビームを同時に試料
上の極めて近傍に照射可能にした、集束イオンビームお
よび光の光学系において、イオンビームの集束レンズの
作動距離を短くすることにより達成される。
〔作用〕
まず、集束光の照射手段と検出手段を、その光軸の一
部が集束イオンビーム(集束エネルギービーム)の光軸
に一致する様に設けて、集束光と集束イオンビームを同
時に試料上に照射可能とする。具体的には、物理的に集
束イオンビームが通過しうる穴を中央に設けた光学部品
を、集束イオンビームの光軸上に設け、光学部品の穴を
通過した集束イオンビームにより加工を行いながら、同
時にこれらの光学部品を用いて光学的に加工状態をモニ
タする。
このとき、イオンビームの集束レンズと試料ステージ
の間には、集束イオンビーム光学系および集束光の光学
系の部品をいくつか設置しなければならないため、その
ままでは作動距離が非常に長くなってしまう。そこで、
設置すべき両光学系の部品の機能を考慮し、ひとつの部
品で両光学系の機能を同時に備えた部品を設けることに
より、作動距離を短くでき、レンズ集束性能を向上する
ことができる。
即ち、集束光の照射手段と検出手段を、その光軸の一
部が集束イオンビームの光軸に一致する様に設け(具体
的には、物理的に集束イオンビームが通過しうる穴を中
央に設けた光学部品を、集束イオンビームの光軸上に設
け)、集束光と集束イオンビームを同時に試料に照射可
能とすれば、光学的に加工をモニタしながら、集束イオ
ンビームにより加工を行うことができる。
このように本発明によれば、試料上の所望の箇所のSI
M像と光学顕微鏡像を同時に検出できるので、SIM像のみ
では検出不可能な下層配線に対しても、光学顕微鏡像に
より位置検出を行い、加工位置合わせを行うことができ
る。また加工を行っている間も、常に光学顕微鏡像によ
り加工状態をモニタできるので、下層に対する加工位置
ズレをモニタしながら位置精度のよい加工を行うことが
できる。さらに、下層配線への窓開け加工においては、
Al配線が露出するとAlの反射率が高いため反射光の強度
が変化することを用いて、窓開け加工の終点を検出する
ことができる。
また、光学顕微鏡像の検出系を、レーザ干渉光学系に
代えることにより、光の干渉を用いて加工穴の深さや層
間絶縁膜厚をモニタしながら、深さ精度のよい加工を行
うことができる。同様に、光学顕微鏡像の検出系をレー
ザ走査顕微鏡像の検出系に代えることにより、通常の光
学顕微鏡像と比較して、より分解能が高く焦点深度も深
いレーザ走査顕微鏡像を用いて、加工状態をモニタしな
がら加工を行うことができるので、さらに位置精度や深
さ精度の高い加工を行うことができる。
ところで集束イオンビーム光学系の光軸上に、単に反
射鏡および反射対物レンズを挿入した場合、集束レンズ
から試料までの距離(作動距離)が非常に長くなってし
まう。ここで、作動距離と光学系の集中性能の関係の一
例を、第4図および第5図を用いて説明する。第4図に
示す様に、イオン源1から集束レンズ4までの距離をD
1、集束レンズの長さを40mm、作動距離をD2としてD1
およびD2を変化させ集束性能のシミュレーションを行
った。その結果、D1=D2のときレンズ収差が最小にな
り、集束性能が最もよくなるため、次にD1=D2に固定
してシミュレーションを行った結果を第5図に示す。こ
こで、計算のパラメータとしては、集束イオンビーム加
工装置として典型的な値である、イオン加速電圧20KV、
イオン引出電圧10KV、ビーム電流0.1nAを用いた。第5
図によれば、作動距離D2の増加に伴い、集束ビーム径
は急激に拡がっている。この結果を適用すると、例えば
反射鏡および反射対物レンズの挿入により、それぞれ70
mm程度作動距離が増加し、結局作動距離が50mmから約20
0mmに変化したとすると、集束ビーム径は2倍以上に拡
がってしまう。しかし本発明によれば、大電流のイオン
ビームを微細に集束することが出来、多層化微細LSIに
対して加工等またはCVD等の処理を光学的にモニタしな
がら同時に行うことができる効果をする。
〔実施例〕 以下本発明を図に示す実施例にもとづいて具体的に説
明する。まず第3図に集束イオンビーム加工装置の一実
施例を示す。即ち集束イオンビーム光学系の光軸上にお
いて、集束レンズ4と試料10の間の光軸上に集束イオン
ビーム光学系および集束光の光学系の部品をいくつか設
置する必要がある。すなわち、集束イオンビーム光学系
の部品としては、ビームリミッティングアパーチャ5、
ブランキング電極6、ブランキングアパーチャ7、デフ
レクタスティグマ電極8、2次粒子ティテクタ9であ
り、集束光の光学系の部品としては、反射鏡23、反射対
物レンズ24である。以上の部品を同軸上に配置した第3
図の装置では集束レンズ4の作動距離が非常に長くな
り、集束レンズ4の集束性能が低下してしまう。即ち、
イオン源1より引き出したイオンビーム2を集束レンズ
4により集束し、試料10上に照射し、加工を行う。また
イオンビームの照射と同時に、CVDガスをノズル16より
供給し、局所成膜を行う。この際、ブランキングコント
ロール12によりイオンビームのオン,オフを、デフレク
タコントローラ13によりイオンビームの偏向をそれぞれ
制御する。また、CVDガスボンベ15からのCVDガスの流量
は、流量調整バルブ14を用いて制御する。イオンビーム
の照射とともに試例10から発生する2次電子あるいは2
次イオンを2次粒子デイテクタ9により検出しSIM像を
得る。SIM像はメインコントローラ25に送り、モニタ26
に表示する。本装置では、イオンビームと同時に集束光
を試料に照射するため、反射光,散乱光等が発生する。
従って上記2次粒子デイテクタ9は、検出に光を介する
もの(シンチレータとフォトマルの組み合わせ等)は不
適当であり、2次粒子を直接電子として増倍するタイプ
のもの(マルチャンネルプレート,チャンネルトロン
等)を選ぶ必要がある。
デフレクタ電極8の下のイオンビームの光軸上に、中
央に穴を設けた反射鏡23を設置する。イオンビームはこ
の中央の穴を通過して試料10に照射する。一方、観察照
射用のランプ19からの光は、ハーフミラー20、反射鏡22
および窓18を通って真空チャンバ17内に入射し、反射鏡
23により光路を曲げられた後、反射対物レンズ24により
試料10上に集光される。試料からの反射光は同じ経路を
逆に通って、カメラ21に結像し、得られた光学顕微鏡像
はメインコントローラ25に送り、モニタ27に表示する。
試料上の所望の箇所のSIM像と光学顕微鏡像を同時に
検出できるので、SIM像のみでは検出不可能な下層配線
に対しても、光学顕微鏡像により位置検出を行い、加工
位置合わせを行うことができる。また加工を行っている
間も、常に光学顕微鏡像により加工状態をモニタできる
ので、下層に対する加工位置ズレをモニタしながら位置
精度のよい加工を行うことができる。さらに、下層配線
への窓開け加工においては、Al配線が露出するとAlの反
射率が高いため反射光の強度が変化することを用いて、
窓開け加工の終点を検出することができる。
さらに、第3図の構成において、光学顕微鏡像の検出
系を、レーザ干渉光学系に代えることにより、光の干渉
を用いて加工穴の深さや層間絶縁膜厚をモニタしなが
ら、深さ精度のよい加工を行うことができる。同時に、
光学顕微鏡像の検出系をレーザ走査顕微鏡像の検出系に
代えることにより、通常の光学顕微鏡像と比較して、よ
り分解能が高く焦点深度も深いレーザ走査顕微鏡像を用
いて、加工状態をモニタしながら加工を行うことができ
るので、さらに位置精度や深さ精度の高い加工を行うこ
とができる。
そこで、本発明は上記したイオンビームおよび光の両
光学系の部品の機能を考慮し、両光学系の機能を同時に
備えた部品を設けることにより、集束レンズ4の作動距
離を短くして、集束性能を向上するものである。
次に本発明の第1の実施例を説明する。
即ち、第1図に本発明の第1の実施例の装置構成を示
す。本実施例は、反射鏡23がブランキングアパーチャの
機能を兼ね、8重極デフレクタスティグマ電極を設けた
反射対物レンズ28により、光の集光とイオンビームの偏
向を同時に行う構成として、集束レンズ4の作動距離を
短くしたものである。
次に、8重極デフレクタスティグマ電極を設けた反射
対物レンズ28の具体的な構成を第6図および第7図に示
す。第6図において、光の光路Lを1点鎖線で示した
が、反射対物レンズに入射した光は反射凸面鏡29、反射
凹面鏡30で次々と反射され、試料上に集光する。このと
き、反射凸面鏡29の実効的な反射面はその周囲に集って
いるので、不要な中央部に穴を設け、実線矢印で示した
イオンビームIを通過させる。光の光路Lの死角となる
部分に、8重極デフレクタスティグマ電極32を設けてお
り、デフレクタコントローラから電圧を印加して、ビー
ム形状を整えたり、イオンビームを偏向したりする。第
6図におけるAA′断面を第7図に示したが、8重極デフ
レクタスティグマの各々の電極31a乃至31hには、ネジ33
a乃至33hにより配線を行い電圧を印加する。
次に本発明の第2の実施例について説明する。
即ち、第8図に本発明の第2の実施例の装置構成を示
す。本実施例は、実施例1の反射対物レンズ28に代え
て、8重極デフレクタスティグマ電極を設けた透過対物
レンズ35により、光の集光とイオンビームの偏向を同時
に行う構成として、集束レンズ4の作動距離を短くした
ものである。
次に8重極デフレクタスティグマ電極を設けた透過対
物レンズ35の具体的な構成を第9図および第10図に示
す。レンズの周囲を通過した光を試料上に集光し、イオ
ンビームIは中央に設けた穴を通過して、試料上に照射
される。中央の穴の内壁には8重極デフレクタスティグ
マ電極36a乃至36hを設けており、デフレクタコントロー
ラから電圧を印加して、ビーム形状を整えたり、イオン
ビームを偏向したりする。各々の電極への配線は、まず
ネジ39a乃至39hによりブロック38a乃至38hに配線を行
い、各々のブロックから電極への配線は、レンズ35上に
コーティングした透明導電膜(In23,SnO2等)37a乃至
37hにより行う。各々の電極には、ほとんど電流は流れ
ないので、透明導電膜の膜厚は数100Åで充分である
が、この膜厚を調整することにより、通過する光に対す
る透過率を調整することができる。
次に本発明の第3の実施例について説明する。
即ち、第11図に本発明の第3の実施例の装置構成を示
す。本実施例は、デフレクタ電極を設けた反射鏡40によ
り、光の光路を曲げると同時にイオンビームの偏向を行
い、さらにブランキングアパーチャの機能を兼ねる構成
として、集束レンズ4の作動距離を短くしたものであ
る。
次にデフレクタ電極を設けた反射鏡40の具体的な構成
を第12図および第13図に示す。大きく2つの透明なブロ
ックにより構成しており、上ブロック42および下ブロッ
ク43の境界面には反射膜をコーティングし、この反射膜
コーティング面46により光を反射し光路を曲げる。上ブ
ロック42および下ブロック43には、中央にイオンビーム
の通過する正方形の穴を設けており、その内壁には上下
で互いに直角をなす方向に、デフレクタ電極44a乃至44d
を設けてある。このとき、下ブロック43には右方向から
光が入射するので、光をさえぎらない向きにデフレクタ
電極44c,44dを設けた。各電極には、透明導電膜45乃至4
5dにより配線を行い、デフレクタコントローラから電圧
を印加して、上下のブロック通過時に、それぞれX方向
Y方向にイオンビームを偏向する。配線に用いた透明導
電膜は、その膜厚を調整することにより、通過する光に
対する最適な透過率を得る。さて第13図に示す様に反射
する光のうち、中央の穴の部分を横切る光をL2、それ
以外の光をL1とすると、L1とL2には(n−1)lの
光路差が生じる。ここで、下ブロック43の屈折率をn、
中央の穴の一辺の長さをlとした。上記光路差により、
1とL2は集光点がずれるが、L2の光量の割合が少な
いため得られる光学顕微鏡像の分解能にはほとんど影響
はない。しかしもし分解能の低下が位置精度に影響する
場合には、上下のブロックでデフレクタ電極の向きを入
れ替えればよい。これにより、L2の光を全て遮断しそ
の結果、全体の光量はわずかに減少するが、反射光を全
て同一点に集光することができる。
次に本発明の第4の実施例を説明する。即ち、第14図
に本発明の第4の実施例の装置構成を示す。イオン源1
より引き出したイオンビーム2を集束レンズ4により集
束し試料10上に照射し加工を行う。またイオンビームの
照射と同時に、CVDガスをノズル16より供給し局所成膜
を行う。この際ブランキングコントローラ12によりイオ
ンビームのオン,オフを、デフレクタコントローラ13に
よりイオンビームの偏向をそれぞれ制御する。また、CV
Dガスボンベ15からのCVDガスの流量は、流量調整バルブ
14を用いて制御する。イオンビームの照射とともに試料
10から発生する2次電子あるいは2次イオンを2次粒子
ディテクタ9により検出しSIM像を得る。SIM像はメイン
コントローラ25に送り、さらにモニタ26に表示する。こ
こで、本発明においては、イオンビームと同時に集束光
を試料に照射するため、反射光,散乱光等が発生する。
従って上記2次粒子ディテクタ9は、検出に光を介する
もの(シンチレータとフォトマルの組み合わせ等)は不
適当であり、2次粒子を直接電子として増倍するタイプ
のもの(マルチャンネルプレート,チャンネルトロン
等)を選ぶ必要がある。
デフレクタ電極28のイオンビームの光軸上に、中央に
穴を設けた反射鏡23,40を設置する。イオンビームはこ
の中央の穴を通過して試料10に照射する。一方、観察照
明用のランプ19からの光は、ハーフミラー20,22および
窓18を通って真空チャンバ17内に入射し、反射鏡23,40
で反射し、対物レンズ28,30,35,41により集光され、試
料10上に照射される。試料からの反射光は同じ経路を逆
に通って、カメラ21に結像し、得られた光学顕微鏡像は
メインコントローラ25に送り、モニタ27に表示する。
ここで、照明光等の対物集光系については第6図及び
第7図、並びに第9図及び第10図、並びに第12図及び第
13図において説明した。
本発明では、イオンビームと集束光を試料上に同時に
照射することにより、試料上の所望の箇所のSIM像と光
学顕微鏡像を同時に検出できる。そこで、SIM像と光学
顕微鏡の同時観察を利用した多層試料の加工方法につい
て第15図を用いて説明する。ここでは、3層配線構造の
LSIで最下層配線50を露出するための、窓開け加工を例
に示す。多層配線を形成するために、層間絶縁膜を平坦
化した場合、その下層の配線の位置を示す凹凸情報はも
はやLSI表面に現われない。従って第16図において、SIM
像では最下層配線70の位置が検出できず、加工開始時の
位置決めは不可能である。これに対し、同時に検出した
光学顕微鏡像では、光が層間絶縁膜を透過するため、最
下層配線70の位置を検出できる。そこで以下の手順によ
り最下層配線70への加工位置決めが可能となる。まず、
あらかじめSIM像と光学顕微鏡像の倍率を一致させてお
く。これはイオンビームの偏向電圧をデフレクタコント
ローラで調整し、SIM像の倍率を微調整することで容易
に可能である。次に被加工部を含む領域をSIM像と光学
顕微鏡像で観察し、両像において位置ズレの生じない基
準となるもの(例えば第15図のスルーホール73の中心位
置等)を用いて、両像の位置座標を対応させる。最後
に、光学顕微鏡像により検出した最下層配線70に対し加
工穴72の位置を設定し、設定した位置をSIM像上に対応
させ、SIM像上での加工穴位置にイオンビームを照射し
加工を開始する。
以上の様にして加工を開始するが、本発明によれば加
工を行うと同時に、光学顕微鏡像により常に加工位置を
観察し加工状態をモニタすることができる。ここで従来
のイオンビーム加工装置では観察手段はSIM像のみであ
り、加工中には加工穴内のSIM像しか得られないため、
加工穴自身のチャージアップによる位置ズレ等を検出で
きなかった。加工穴位置を観察するために、間欠的に広
い領域のSIM像を検出することも考えられるが、この方
法ではリアルタイムで位置ズレを検出することは不可能
である。これに対し、本発明によれば加工中にリアルタ
イムで光学顕微鏡像による観察ができるので、加工穴の
位置ズレをモニタしながら位置精度のよい加工を行うこ
とができる。
また従来装置では目的とするAl配線への窓開け加工の
終了をモニタする有効な手段がなかった。例えばSIM像
により被加工部を観察しても、加工の進行に伴い加工穴
底から2次粒子が出にくくなり、第15図に示す様に加工
穴72が暗く見えるだけであり、最下層配線70が露出した
かどうかを判断することはできない。これに対し、光学
顕微鏡像により被加工部を観察すれば、加工穴72内の輝
度の変化によってAl配線の露出を判断することができ
る。すなわち、Al配線の上に層間SiO2膜等が残っている
間は、薄膜による多量干渉や屈折により反射光強度は弱
く、Al配線が露出するとAlの反射率が高いため反射光強
度は強くなり、この反射光強度の変化を加工穴の輝度の
変化として検出し、Al配線の露出を判断することができ
る。従って本発明によれば、加工中にリアルタイムで光
学顕微鏡像による観察ができるので、常にAl配線の露出
をモニタしながら加工を行うことができ、過不足のない
精度よい窓開け加工が可能となる。
次に、本実施例における加工のもう一つの光学的モニ
タ手段である、レーザ干渉計について説明する。第14図
において、レーザ発振器50から発振したレーザ光はシャ
ッタ51を通り、光路拡張器52でビーム径を拡張した後、
透過率可変フィルタ53を通過する。ここで、シャッタ51
によりレーザ光のオン,オフを行い、透過率可変フィル
タ53によりレーザ光強度の調整を行う。レーザ光はビー
ムスプリッタ48により光路を2つに分けられ、一方が窓
18を通って真空チャンバ17内に入射する。入射したレー
ザ光は、反射鏡23,40、対物レンズ28,35,41により光路
を曲げて、試料10上に集光照射する。この際に、反射鏡
23の中央の穴により損失するレーザ光強度の割合を少な
くするために、光路拡張器52によりビーム径を拡張して
ある。試料10からの反射光は同じ径路を逆に通って、ビ
ームスプリッタ48により光路を曲げられ、フォトマル49
に入射する。また、先にビームスプリッタ48により光路
を分けられた、もう一方のレーザ光は反射鏡59により反
射し、ビームスプリッタ48を通りフォトマル49に入射す
る。以上の様にして試料10と反射鏡59により反射しても
どってきれ2つの光が干渉し、その干渉光強度をフォト
マル49により測定する。このとき、メインコントローラ
25の指示によりヒエゾ素子60を用いて反射鏡59を微動
し、2つの光の光路差の微調整を行う。以上の様に構成
したマイケルソン干渉計を用いた加工深さ測定方法につ
いて、第16図乃至第19図を用いて説明する。
まず、単一波長λのレーザを用いた干渉計の模式図を
第16図に示す。試料10に照射するレーザ光は、第16図に
示す様に常に加工穴底から反射してもどる様にする。加
工に伴い加工穴底の反射面が後退するため、2つの光の
光路差が変化し干渉光強度が変化する。そこで、フォト
マル49により干渉光強度の変化を測定し、2つの光の光
路差をモニタすることにより、加工穴底の深さを求める
ことができる。ここで、ビームスプリッタ48として透過
率と反射率が等しい材質を選ぶとフォトマル49に入射す
る2つの光の振幅は、それぞれ試料10および反射鏡59の
反射率に比例する。例えば試料10と反射鏡59の反射率を
それぞれrおよび1とおくと、2つの光の振幅はフォト
マル49に入射する時点でra0,a0と表わせる。従って2つ
の光の位相差をδとすると干渉光の振幅a1は a1=a0+ra0δ ……(1) となる。ここで加工の開始時に干渉光強度が最大(すな
わちδ=0)になる様に反射鏡59の位置を微調整する。
すると位相差δは加工深さdにより次式で表わせる。
(1)式(2)式より干渉光強度I1が次の様に求ま
る。
例えばLSI加工において、Al配線やSi基板を加工する
際は反射率rはほぼ一定と考えてよい。このとき(3)
式のrは定数となり、加工深さdに伴い干渉光強度I1
は第17図に示すグラフの様に変化する。そこで加工開始
から、干渉光強度I1の変化を追跡すれば、第17図の関
係から加工深さdをモニタできる。また、逆に干渉光強
度I1が最大値のまま変化しない様に、すなわち試料10
側の加工に伴う反射面の後退を打ち消す様に、反射鏡59
を動かす。すると、反射鏡59の移動量から加工深さdを
直接読みとることができる。このとき反射鏡59の微動に
用いるヒエゾ素子は、全ストロークに対する移動量の分
解能は1000分の1程度であり、例えば20μmの加工深さ
まで対応する場合、深さの読みとり精度は0.02μmとな
りこれは十分な精度である。
一方LSI加工において、絶縁層のSiO2膜を加工する際
は、試料10に照射した光がSiO2膜により多量干渉を起こ
す。このとき反射率rはSiO2膜厚すなわち加工深さによ
り変化し、もはや定数として扱えない。従って、上記の
干渉を用いた深さモニタを適用した場合、干渉光強度I
1の変化が複雑になり、モニタ精度が低下する可能性が
ある。この場合はむしろ、試料10からの反射光強度のみ
を測定し、加工深さすなわちSiO2膜厚の変化に伴う反射
光強度の変化を用いて、加工深さをモニタした方がモニ
タ精度は向上する。このモニタ方式については後述す
る。なお、本実施例の干渉計においても、反射鏡59から
の反射光を光吸収体等を用いて遮断することにより、容
易に試料10からの反射光強度単独の測定に切り替えるこ
とができる。従って、多層LSIにおいて、SiO2層とAl層
を順次加工する場合には、SiO2層とAl層でそれぞれ反射
光強度測定および干渉光強度測定による深さモニタに切
り替えて適用することにより、全体として精度よい深さ
モニタを行うことができる。
次に、複数波長のレーザを用いた干渉計の模式図を第
18図に示す。干渉計部の構成は第16図と同様である。照
明光の発振部は、レーザ発振器A61,B62,C63から発振し
たそれぞれ波長λ1,λ2,λ3のレーザ光をシャッタ64,
シャッタ65,シャッタ65,シャッタ66により、ON,OFFして
各々のレーザ光を切り替えて照射する構成としている。
レーザ光を照射し干渉光強度I2を測定するが、試料10
の反射率rが一定の場合(AlやSiを加工する場合)の、
加工深さdに伴うI2の変化を第19図に示す。ここでレ
ーザ発振器A,B,Cを用いた場合の干渉光強度をそれぞれ
2A,I2B,I2Cとし、第19図においてそれぞれ実線、一点
鎖線、点線で示した。各々の干渉光強度変化は第17図と
同様であり、波長の1/2の周期で変化する。しかし、波
長λ1,λ2,λ3が異なるため、I2A,I2B,I2Cの値は深
さdの増加に伴いずれていく。例えば、レーザA,B,Cと
して、Arレーザのブルー,Arレーザのグリーン,He-Neレ
ーザーを用いた場合λ1=488nm,λ2=515nm,λ3=633nm
であり、I2A,I2B,I2Cが再び一致するのは計算上深さd
が5mm程度の時になる。実際の加工(d数10μm)を
考えた場合、I2A,I2B,I2Cが再び一致することはない。
従って、I2A,I2B,I2Cの3つの干渉光強度を測定すれ
ば、第19図の関係からその時点の深さdが決定できる。
単一波長のレーザを用いた第16図の干渉計による深さ
モニタでは、同一試料に多数の加工を行う場合でも各々
の加工を開始する毎に、干渉光強度が最大になる様に初
期値を調整する必要がある。これに対し、複数波長のレ
ーザを用いた第18図の干渉計による深さモニタでは、基
準となる高さにおいて、3つの干渉光強度が最大になる
様に、1度だけ調整すればよい。各々の加工開始時に
は、I2A,I2B,I2Cの値からまず基準高さに対する加工開
始面の相対高さを求め、引き続き第19図の関係を用い
て、所望の深さまでの加工をモニタすればよい。この複
数波長レーザを用いた深さモニタは、第18図に示した様
な多段加工を行う際に特に有効である。
次に本実施例の装置を用いた、局所成膜方法について
説明する。第14図においてレーザ発振器50から発振した
レーザ光は、前述の経路を通って試料10上に照射され
る。透過率可変フィルタ53によりレーザ光強度を十分な
強さに調整するとともに、CVDガスをノズル16より供給
しレーザCVDによる局所成膜を行う。またイオンビーム
の照射と同時に、CVDガスを供給しイオンビームCVDによ
る局所成膜を行う。本装置では、イオンビームとレーザ
光それぞれブランキングコントローラ12およびシャッタ
51を用いて、任意にON,OFFすることができる。従ってノ
ズル16よりCVDガスを供給しながら、イオンビームとレ
ーザ光のON,OFFを制御することにより、イオンビームCV
D,レーザCVD,および両者による同時成膜を、任意に選択
して行うことができる。
本装置を用いた局所配線形成例を第20図に示す。ここ
でレーザCVDでは、レーザ光により試料を局所加熱し、
熱エネルギーにより試料表面近傍のCVDガス分子を分解
し、成膜を行う。レーザ光強度を十分な強さに調整すれ
ば、結晶構造のよい低抵抗配線を高速に成膜できる長所
があるが、熱の拡散が生じるため細い配線を形成しにく
い欠点がある。またイオンビームCVDでは、照射イオン
の物理的なエネルギーにより、CVDガス分子を分解し成
膜を行う。イオンビームは微細に集束可能で周辺へのエ
ネルギー拡散も少ないため、微細な配線を形成できる長
所があるが、結晶構造が整いにくいため抵抗率が高くな
り、エネルギー量が少ないため高速成膜が難かしい欠点
がある。第20図は、これら両CVD配線の長所を組み合せ
て配線形成を行った例である。コンタクトホール86で下
層Al配線85に接続し、Alパッド83とAlパッド84の間の狭
いすき間を通る間は、イオンビームのみを照射し、微細
なイオンビームCVD配線87を形成する。周辺への影響が
ない位置まで配線を引き出した後、レーザ光を重畳照射
し低抵抗のレーザCVD配線88を高速形成する。
次に本装置を用いたLSIへのレーザCVD配線形成につい
て、第21図を用いて説明する。LSIはその大部分が、SiO
2絶縁層とその下のAl配線層により表面を覆われてい
る。レーザ光をLSIに照射すると、SiO2層は透過し、Al
層表面では反射し、レーザ光のエネルギーのごく一部し
か吸収されない。従って、LSI表面にレーザCVD配線を形
成する場合、レーザ光を単純に照射したのではレーザ光
強度を非常に強くする必要が生じ、素子へのダメージ等
が問題となる。これに対し、本実施例の装置によれば、
第21図に示す様にイオンビーム89とレーザ光90を重畳し
て同時に照射することができる。この重畳ビームを用い
てCVD配線形成を行うと、まずイオンビームCVD配線87が
形成され、この配線が効率よくレーザ光90を吸収し、レ
ーザCVD配線88を形成する。このとき、レーザ光90の強
度は低く抑えることができるので、素子へのダメージ等
の問題を防ぐことができる。なお、本方式を用いればLS
Iに限らず、透過率や反射率のかなり大きな材質に対し
ても、レーザCVDによる局所成膜が可能となる。
第22図に本発明の他の実施例の装置構成を示す。集束
イオンビーム光学系の鏡筒部と、光学顕微鏡像の観察部
は上記実施例と同様である。本実施例は、光学的測定手
段としてレーザ走査顕微鏡を付加したものである。レー
ザ発振器50から発振したレーザ光は、シャッタ51、透過
率可変フィルタ63を通り集束レンズ91によりいったん集
光された後XYスキャナ93に入射する。XYスキャナ93を通
過したレーザは、窓18を通って真空チャンバ17内に入射
し、反射鏡23,40により光路を曲げられた後、対物レン
ズ28,35,41により試料10上に集光される。試料10からの
反射光は同じ経路を逆に通って、ハーフミラー92により
光路を曲げられ、ピンホール94で結像し、フォトマル96
に入射する。ここで、集束レンズ91により集光したレー
ザ光を点光源として用いるが、この点光源と反射光の結
像位置(ピンホール位置)は共焦点位置の関係を成し、
1つの対物レンズ28,35,41をレーザ光が往復すること
で、全体が共焦点型の光学系になっている。以上の様に
して、試料10上の集束レーザ光のスポット領域1点から
の反射光強度を、フォトマル95により検出する。XYスキ
ャナ93を用いて、集束レーザ光を試料10上で走査し、走
査と同期してフォトマル95により反射光強度を検出し、
レーザ走査顕微鏡像を得る。
レーザ走査顕微鏡像は分解能が高く、不要散乱光はピ
ンホールで除去し、その影響を全く受けないので、コン
トラストの高いすっきりした像が得られる。また同じ対
物レンズを用いても、像としての焦点深度が深くなるの
で、特に多層LSI等の奥行のある試料に対して、最適の
光学的観察手段となる。
次に反射光強度測定を利用した、加工深さモニタにつ
いて説明する。実施例1で触れた様に、LSIの透明絶縁
膜(SiO2膜等)に光を照射すると、光が多重干渉を起こ
し、反射光強度は膜厚により変化する。そこで、LSIの
絶縁膜への窓開け加工等を行う場合、加工と同時に集束
レーザ光を加工穴底に照射し、加工に伴う絶縁膜の膜厚
変化を、反射光強度変化として検出し、加工深さモニタ
を行う。
第23図に透明膜による光の多重干渉の模式図を示す。
試料はLSIとし、Al配線102の上に透明絶縁層101の薄膜
が形成してある。入射光L0は、膜厚Dの絶縁層71の間
をくり返し反射し、第1,第2,第3,…の反射光L1,L2,
L3,…を生ずる。L1,L2,L3,…すべての反射光が干渉
した干渉光強度が、実際の反射光強度として検出され
る。真空から絶縁層101への透過率,反射率をt1,r1
絶縁層101からAl配線102への透過率,反射率をt2,r2
絶縁層101から真空への透過率,反射率をt′1,r′1
おく。また入射光L0の振幅をa0,相隣れる反射光(例
えばL1とL2)の位相差をδ,絶縁層71の光吸収率をα
とすると、くり返し反射干渉光の振幅a3はL1,L2,L3
を全て加えて (ここでr′1=−r1,t1t′1=1−r2 1を用いた) となる。また位相差δは、絶縁層101の膜厚D,屈折率n
により次式で表わせる。
(4)式(5)式よりくり返し反射干渉光の強度I3
は次の様に求まる。
次に本実施例において、反射光強度測定による深さモ
ニタを実現するための、装置構成の模式図を第24図に示
す。光源として複数波長のレーザを用いる。レーザ発振
器A103,B104,C105から発振したそれぞれ波長λ1,λ2
λ3のレーザ光をシャッタ106,シャッタ107,シャッタ108
によりON,OFFして各々のレーザ光を切り替えて照射す
る。レーザ光を照射し反射光強度I3を測定するが、試
料がLSIであるとき(6)式においてα≒0となり、膜
厚DによるI3の変化は概して第25図に示す様になる。
ここでレーザ発振器A,B,Cを用いた場合の反射光強度
をそれぞれI3A,I3B,I3Cとし、第25図においてそれぞれ
実線,一点鎖線,点線で示した。各々の反射光強度は、
波長の1/2nの周期で変化するが、3つの波長が異なるた
めそれぞれの反射光強度は膜厚Dの値とともにずれてい
く。実際のLSIにおける膜厚範囲ではI3A,I3B,I3Cが一
致することはないので、3つの反射光強度を測定すれ
ば、その値から絶縁膜の膜厚を決定できる。実際の窓開
け加工の際には、加工と同時に3つのレーザ光をくり返
し加工穴底に照射し、反射光強度から膜厚Dを求めて、
Dの値がゼロになるまで加工を行えばよい。
なお、試料上に光を照射するレーザ照明光学系を斜方
照明するように構成してもよいことは明らかである。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、集束光により加
工状態を光学的にモニタしながら、集束エネルギービー
ムにより加工が行えるので、多層化微細化した半導体装
置の下層配線等を加工する場合においても、位置精度、
深さ精度の高い加工ができ、かつエネルギービームの集
束性能を向上し大電流ビームを微細に集束できるので、
平面加工精度の高い加工を高速に行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示す装置構成図、第2
図は従来装置の構成図、第3図は集束イオンビームと光
の同軸光学系を有する装置の構成図、第4図および第5
図は作動距離と集束性能の関係の一例を示す図、第6図
および第7図は8重極デフレクタスティグマ電極を設け
た反射対物レンズの模式図、第8図は本発明の第2実施
例を示す装置構成図、第9図および第10図は8重極デフ
レクタスティグマ電極を設けた透過対物レンズの模式
図、第11図は本発明の第3の実施例を示す装置構成図、
第12図および第13図はデフレクタ電極を設けた反射鏡の
模式図、第14図は本発明の第4の実施例を示す装置構成
図、第15図はSIM像および光学顕微鏡像の説明図、第16
図は光の干渉による深さ測定の原理を示す説明図、第17
図は深さと干渉光強度の関係の一例を示す図、第18図は
複数の波長照明を用いた光の干渉による深さ測定の原理
を説明する説明図、第19図は複数の波長照明を用いたと
きの深さと干渉光強度の関係の一例を示す図、第20図は
第14図に示す装置によりCVD配線を施した模式図、第21
図は第14に示す装置によるCVD配線形成方法を説明する
図、第22図は第14図と異なる本発明の実施例を示す装置
構成図、第23図はくり返し反射干渉の説明図、第24図は
くり返し反射干渉光による膜厚測定の原理説明図、第25
図は膜厚をくり返し反射干渉光強度の関係の一例を示す
図である。 1……イオン源、2……イオンビーム、3……引出電
極、4……集束レンズ、5……ビームリミッティングア
パーチャ、6……ブランキング電極、7……ブランキン
グアパーチャ、8……デフレクタスティグマ電極、9…
…2次粒子ディテクタ、12……ブランキングコントロー
ラ、13……デフレクタスティグマコントローラ、14……
流量調整バルブ、15……CVDガスボンベ、16……ノズ
ル、19……ランプ、21……TVカメラ、24……反射対物レ
ンズ、25……メインコントローラ、28……8重極デフレ
クタスティグマ電極を設けた反射対物レンズ、29……反
射凸面鏡、30……反射凹面鏡、31,32……8重極デフレ
クタスティグマ電極、34……絶縁体、35……8重極デフ
レクタスティグマ電極を設けた透過対物レンズ、36……
8重極デフレクタスティグマ電極、37……透明導電膜、
40……デフレクタ電極を設けた反射鏡、44……デフレク
タ電極、45……透明導電膜、46……反射膜コーティング
面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本郷 幹雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 宮内 建興 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所生産技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭55−19722(JP,A) 特公 平8−15064(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 37/317 H01J 37/22 H01J 37/30 H01J 37/147 H01J 37/21 H01J 37/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン源と該イオン源から発射させたイオ
    ンビームを集束させる集束レンズ手段と前記イオンビー
    ムを偏向させる偏向電極手段と前記イオンビームを試料
    に照射する対物レンズ手段とを有する集束イオンビーム
    光学系と、光源部と該光源部から発射した光を前記イオ
    ンビームの光軸と同じ光軸の方向から前記試料に照射す
    る照射手段と前記試料の光学像を検出する光学像検出手
    段とを有する光学像検出系とを備えた集束イオンビーム
    処理装置であって、前記対物レンズ手段又は前記偏向電
    極手段の少なくとも何れか一方の一部が前記照射手段又
    は前記光学像検出手段の少なくとも何れか一方の一部を
    構成していることを特徴とする集束イオンビーム処理装
    置。
  2. 【請求項2】イオン源と該イオン源から発射させたイオ
    ンビームを集束させる集束レンズ手段と前記イオンビー
    ムを偏向させる偏向電極手段と前記イオンビームを試料
    に照射する対物レンズ手段とを有する集束イオンビーム
    光学系と、光源部と該光源部から発射した光を前記イオ
    ンビームの光軸と同じ光軸の方向から前記試料に照射す
    る照射手段と前記試料の光学像を検出する光学像検出手
    段とを有する光学像検出系とを備えた集束イオンビーム
    処理装置であって、前記対物レンズ手段又は前記偏向電
    極手段の少なくとも何れか一方の一部が前記照射手段又
    は前記光学像検出手段の少なくとも何れか一方の一部と
    一体に構成されていることを特徴とする集束イオンビー
    ム処理装置。
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