JPH0922110A - 荷電ビーム処理方法及びその装置並びにフォトマスクの加工方法及びその装置 - Google Patents

荷電ビーム処理方法及びその装置並びにフォトマスクの加工方法及びその装置

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JPH0922110A
JPH0922110A JP17059195A JP17059195A JPH0922110A JP H0922110 A JPH0922110 A JP H0922110A JP 17059195 A JP17059195 A JP 17059195A JP 17059195 A JP17059195 A JP 17059195A JP H0922110 A JPH0922110 A JP H0922110A
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charged beam
light
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JP17059195A
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English (en)
Inventor
Yuichi Hamamura
有一 濱村
Akira Shimase
朗 嶋瀬
Junzo Azuma
淳三 東
Michinobu Mizumura
通伸 水村
Yasuhiro Koizumi
裕弘 古泉
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、位相シフトレチクル等の被処
理物への荷電ビームによる処理を、高精度に実行できる
ようにした荷電ビーム処理方法及びその装置並びにフォ
トマスクの加工方法及びその装置を提供することにあ
る。 【構成】試料(位相シフトレチクル)7上の集束イオン
ビーム3の照射領域に光13を照射し、試料7を透過し
た光の位相を検出器14により逐次モニタし、荷電粒子
検出器4からの情報も考慮しながら集束イオンビーム3
の処理条件をホストコンピュータ17により決定し、コ
ントローラ16により制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造用位相シフ
トレチクル等のマスク基板や、TFT等のガラス基板を
荷電ビームにより処理する荷電ビーム処理方法及びその
装置並びにフォトマスクの加工方法及びその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体製造用マスク基板等を荷電ビーム
の内、集束イオンビームにより処理する従来技術とし
て、例えば特開昭58−56332号公報(従来技術
1)、特開昭60−126834号公報(従来技術2)
等において、マスク基板上に存在する残留欠陥または欠
損欠陥を修正する技術が知られている。一方、近年のマ
スクパターンの微細化にともなって露光した際、隣接し
た透明部分の露光光が干渉して解像度を低下しないよう
に位相シフトレチクル(位相シフトマスク)を用いるよ
うになってきている。ところが、位相シフトレチクルに
おいても、露光光に対して奇数πの位相差を付与する透
明部分において、任意の3次元形状をもつ欠陥部分が発
生し、この欠陥部分を含めて高精度で加工することが要
求されてきている。この任意の3次元形状をもつ欠陥部
分を高精度に加工する従来技術としては、次のようなも
のが知られている。即ち特願平3−54311号公報
(従来技術3)には、位相シフトマスク上の欠陥部分に
対して集束イオンビームを照射して加工しながら、加工
底面から反射してくる光と参照光とを干渉させるレーザ
干渉を利用して加工深さを測定する技術が記載されてい
る。また特開平3−16112号公報(従来技術4)に
は、有機ガスを供給して集束イオンビームCVDによ
り、試料(フォトマスク)の欠損欠陥を修正する装置に
おいて、上記試料に対してレーザ光を照射し、透過光を
検出系で検出して試料上のパターンを観察することが記
載されている。また特開平4−306826号公報(従
来技術5)及び特開平5−251395号公報(従来技
術6)には、イオンビームによって微細加工するイオン
ミリング装置において、被加工物を透過する透過光を検
出器によって検出することによってイオンミリング終了
時点をリアルタイムで検出することが記載されている。
また特開平6−2739183号公報には、位相シフト
マスクの位相シフター残留欠陥を修正するために、2次
荷電粒子検出器を複数設け、該複数の2次荷電粒子検出
器の出力によって位相シフター残留欠陥の3次元形状を
認識し、欠陥の3次元形状に応じたイオン照射量のマッ
プを作成し、そのマップに基づいて集束イオンビームの
照射量を制御してエッチング加工を施す位相シフトマス
クの残留欠陥修正技術が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のいずれ
においても、位相シフトレチクル等のように隣接した透
明部分との間における露光光の位相差が高精度に奇数π
ずれるように、透明部分に存在する任意の3次元形状の
欠陥をガラス基板にダメージ(大きな傷)を付けること
なく、しかも平面方向についても高精度に除去加工でき
るようにする点について十分考慮されていなかった。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術の課題を解
決すべく、位相シフトレチクル等の被処理物への荷電ビ
ームによる処理を、透過光の強度分布に基づいて高精度
に実行できるようにした荷電ビーム処理方法及びその装
置を提供することにある。また本発明の他の目的は、位
相シフトレチクル等の被処理物への荷電ビームによる処
理を、透過光の位相情報に基づいて高精度に実行できる
ようにした荷電ビーム処理方法及びその装置を提供する
ことにある。また本発明の他の目的は、位相シフトレチ
クル等のフォトマスク上に生じた任意の3次元形状の欠
陥部分を、荷電ビームを用いて、ガラス基板へダメージ
(大きな傷)を付けることなく、隣接した透明部分にお
ける露光光の位相差が正確に奇数πが得られるように除
去修正できるようにしたフォトマスクの欠陥修正方法及
びその装置を提供することにある。また本発明の他の目
的は、位相シフトレチクル等のフォトマスク上に生じた
任意の3次元形状の欠陥部分を、荷電ビームを用いて、
隣接した透明部分における露光光の位相差が正確に奇数
πが得られるように加工できるようにしたフォトマスク
の加工方法及びその装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、被処理物上の処理領域に光を照射して前
記被処理物からの透過光の分布を検出し、この検出され
た透過光の分布に基づいて前記被処理物上の処理領域へ
の荷電ビームの照射を制御して荷電ビームに基づく処理
を行うことを特徴とする荷電ビーム処理方法である。ま
た本発明は、被処理物上の処理領域に光を照射して前記
被処理物からの透過光の位相情報を検出し、この検出さ
れた透過光の位相情報に基づいて前記被処理物上の処理
領域への荷電ビームの照射を制御して荷電ビームに基づ
く処理を行うことを特徴とする荷電ビーム処理方法であ
る。また本発明は、回路パターンを有するフォトマスク
における欠陥部に荷電ビームを走査照射して2次荷電粒
子を検出し、該2次荷電粒子から得られる2次荷電粒子
画像に基づいて前記荷電ビームの走査を制御して欠陥部
に対して加工を施し、前記欠陥部に光を照射して得られ
る透過光の分布に基づいて前記加工の終点を検出して前
記荷電ビームの前記欠陥部への照射を停止することを特
徴とするフォトマスクの欠陥修正方法である。また本発
明は、回路パターンを有するフォトマスクにおける位相
シフタ部に存在する欠陥部に荷電ビームを走査照射して
2次荷電粒子を検出し、該2次荷電粒子から得られる2
次荷電粒子画像に基づいて前記荷電ビームの走査を制御
して欠陥部に対して加工を施し、前記欠陥部に光を照射
して得られる透過光に基づいて位相シフト量を検出し
て、この位相シフト量が奇数πになるように前記荷電ビ
ームの前記欠陥部への照射を制御することを特徴とする
フォトマスクの欠陥修正方法である。
【0006】また本発明は、前記フォトマスクの欠陥修
正方法において、前記荷電ビームが集束イオンビームで
あることを特徴とする。また本発明は、回路パターンを
有する位相シフタ付フォトマスクにおける位相シフタ部
から得られる透過光の位相情報に基づいて、荷電ビーム
を前記位相シフタ部へ照射して加工を施すのを制御する
ことを特徴とするフォトマスクへの加工方法である。ま
た本発明は、回路パターンを有する位相シフタ付フォト
マスクにおける位相シフタ部から得られる透過光の位相
情報に基づいて、荷電ビームを前記位相シフタ部へ照射
して反応性エッチング加工を施すのを制御することを特
徴とするフォトマスクへの加工方法である。また本発明
は、回路パターンを有する位相シフタ付フォトマスクに
おける位相シフタ部から得られる透過光の位相情報に基
づいて、荷電ビームを前記位相シフタ部へ照射して成膜
加工を施すのを制御することを特徴とするフォトマスク
への加工方法である。また本発明は、前記フォトマスク
への加工方法において、前記荷電ビームが集束イオンビ
ームであることを特徴とする。
【0007】また本発明は、被処理物上の処理領域に光
を照射して前記被処理物からの透過光の分布を検出する
検出光学系と、該検出光学系で検出された透過光の分布
に基づいて前記被処理物上の処理領域への荷電ビームの
照射を制御して荷電ビームに基づく処理を行う荷電ビー
ム制御処理手段とを備えたことを特徴とする荷電ビーム
処理装置である。また本発明は、被処理物上の処理領域
に光を照射して前記被処理物からの透過光の位相情報を
検出する検出光学系と、該検出光学系で検出された透過
光の位相情報に基づいて前記被処理物上の処理領域への
荷電ビームの照射を制御して荷電ビームに基づく処理を
行う荷電ビーム制御処理手段とを備えたことを特徴とす
る荷電ビーム処理装置である。また本発明は、回路パタ
ーンを有するフォトマスクにおける欠陥部に光を照射し
て得られる透過光に基づいて前記欠陥部への荷電ビーム
による加工の終点を検出する検出光学系と、前記欠陥部
に前記荷電ビームを走査照射して2次荷電粒子を検出
し、該2次荷電粒子から得られる2次荷電粒子画像に基
づいて前記荷電ビームの走査を制御して欠陥部に対して
加工を施し、前記検出光学系で加工の終点が検出された
とき、前記荷電ビームの前記欠陥部への照射を停止する
荷電ビーム照射制御手段とを備えたことを特徴とするフ
ォトマスクの欠陥修正装置である。
【0008】また本発明は、回路パターンを有するフォ
トマスクにおける位相シフタ部に存在する欠陥部に光を
照射して得られる透過光に基づいて位相シフト量を検出
する位相シフト量検出光学系と、前記欠陥部に荷電ビー
ムを走査照射して2次荷電粒子を検出し、該2次荷電粒
子から得られる2次荷電粒子画像に基づいて前記荷電ビ
ームの走査を制御して欠陥部に対して加工を施し、前記
位相シフト量検出光学系から検出される位相シフト量が
奇数πになるように前記荷電ビームの前記欠陥部への照
射を制御する荷電ビーム照射制御手段とを備えたことを
特徴とするフォトマスクの欠陥修正装置である。また本
発明は、回路パターンを有する位相シフタ付フォトマス
クにおける位相シフタ部から透過光による位相情報を検
出する検出光学系と、該検出光学系から検出される透過
光の位相情報に基づいて、前記荷電ビームを前記位相シ
フタ部へ照射して加工を施すのを制御する荷電ビーム照
射制御手段とを備えたことを特徴とするフォトマスクへ
の加工装置である。また本発明は、前記フォトマスクへ
の加工装置において、前記荷電ビーム照射制御手段にお
いて、反応性エッチング加工を施すべく、エッチングガ
スを供給する手段を有することを特徴とする。また本発
明は、前記フォトマスクへの加工装置において、前記荷
電ビーム照射制御手段において、成膜加工を施すべく、
成膜ガスを供給する手段を有することを特徴とする。ま
た本発明は、マスク基板を集束イオンビームにより加工
する際に、該加工領域にレーザ光を照射し、該マスク基
板を透過した光の強度もしくは位相をモニタリングして
集束イオンビーム処理の条件を制御することを特徴とす
る。
【0009】
【作用】前記構成により、位相シフトレチクル等の被処
理物への荷電ビームによる処理(特に処理の終点)を、
透過光の強度分布に基づいて高精度に実行することがで
きる。また前記構成により、位相シフトレチクル等の被
処理物への荷電ビームによる処理(特に処理の終点)
を、透過光の位相情報に基づいて高精度に実行すること
ができる。また前記構成により、位相シフトレチクル等
のフォトマスク上に生じた任意の3次元形状の欠陥部分
を、荷電ビームを用いて、ガラス基板へダメージ(大き
な傷)を付けることなく、隣接した透明部分における露
光光の位相差が正確に奇数πが得られるように除去修正
することができる。また前記構成により、位相シフトレ
チクル等のフォトマスク上に生じた任意の3次元形状の
欠陥部分を、荷電ビームを用いて、隣接した透明部分に
おける露光光の位相差が正確に奇数πが得られるように
加工することができる。また前記構成により、マスク基
板を透過した光の強度をモニタリングするため、加工終
点の判定が容易になり、また、加工跡を残すことなく欠
陥修正を行うことができ、しかも露光結果を間接的にで
はあるがその場で観察することができ、その結果欠陥修
正の歩留まりを、飛躍的に向上させることができる。
【0010】
【実施例】以下、図面に従い本発明の実施例を順に説明
する。なお、図中、同符号のものは、同じものあるいは
同類のもの、または同機能のものを示す。本発明の第1
の実施例を、図1乃至図2を参照して説明する。図1
は、第1の実施例の装置構成の概略図を示す。図1にお
いて、イオン源1よりイオンを引き出し、静電レンズ
(静電光学系)、磁場レンズ(磁場光学系)、制限アパ
ーチャ、ブランキング電極、デフレクタ(偏向電極)、
アライナ等からなるイオン光学系2における静電レンズ
(静電光学系)、磁場レンズ(磁場光学系)及び制限ア
パーチャにより集束させ、デフレクタ(偏向電極)で偏
向させて集束走査イオンビーム3を得る。なお、ブラン
キング電極は、集束イオンビームの照射を停止するため
に用いられる。アライナは、集束イオンビームの位置合
わせ(特に光軸合わせ)に用いられる。イオン種は、液
体金属イオン源であるGa、Ge、Si等や、プラズマ
より発生させたAr、Xe等である。コントローラ16
aによるイオン源1の電位制御等によりビーム加速エネ
ルギを制御する。イオン光学系2は、ビーム室5内に設
け、コントローラ16aによる静電レンズ(静電光学
系)、磁場レンズ(磁場光学系)および制限アパーチャ
等の制御により集束イオンビームのビーム径を制御し、
コントローラ16aによる引出電極および制限アパーチ
ャ等の制御により集束イオンビームのビーム電流密度を
制御し、コントローラ16aによるデフレクタ(偏向電
極)等の制御により集束イオンビームの偏向(走査)を
制御し、コントローラ16aによるブランキング電極の
制御によりブランキングを制御する。このビーム室5
は、図示しない真空排気装置により真空排気する。試料
室10内に設けたステージ9上に試料7を搭載した試料
ホルダ8を設置する。なお、試料室10は図示しない真
空排気装置により真空排気する。集束イオンビーム3を
走査する際、試料7より放出した2次イオンまたは2次
電子を荷電粒子検出器4により検出、信号増幅し、上記
コントローラ16aから得られる走査情報(偏向信号)
に基づいてSIM像を得て、画像処理装置16d内の画
像メモリに記憶し、画像処理装置16dにおけるディス
プレイ等に表示する。ホストコンピュータ17を介して
提供されるディスプレイ等によるSIM像観察の情報ま
たは画像メモリから得られるSIM像の情報や、ホスト
コンピュータ17から提供される予め決められた試料7
の座標データをもとに、コントローラ16eはステージ
9を駆動して加工位置、加工領域を決定する。またディ
スプレイ等によるSIM像観察によって決定された集束
イオンビーム3の走査情報がホストコンピュータ17を
介してコントローラ16aに提供されてデフレクタ(偏
向電極)が制御される。更に集束イオンビーム3による
試料の帯電防止のために、電子を放射する電子銃や接地
したプローブなどで構成された中和装置6を設ける。こ
の中和装置6は、コントローラ16bからの指令で制御
される。
【0011】チャンバ外の光源(例えばHe−Cdレー
ザ光源、He−Neレーザ光源、エキシマレーザ光源等
のレーザ光源)11により発生させた光(例えばHe−
Cdレーザ光、He−Neレーザ光、エキシマレーザ光
等のレーザ光)13を、光学系12により強度分布を一
様にした光に整形し(変換し)、試料室10に設けたレ
ーザ導入窓15を介してレチクル等の試料7上の所望の
領域に照射する。なお試料7の上方に集光レンズを置い
て、集光させても良い。CCDカメラ等の検出器14
は、レチクル等の試料7を透過した透過光(透過部の位
相を忠実に示す透過回折光である。)の干渉光として、
受光して透過部の位相を示す信号が検出される。同様に
試料7の下方に集光レンズを置いて集光させたあと検出
器14で受光しても良い。画像処理装置16cは、上記
検出器14からの検出信号を画像メモリに記憶してディ
スプレイ等にモニタ(表示)する。コントローラ16a
は、画像処理装置16c、16dから得られる情報に基
づいて処理して得られるホストコンピュータ17からの
指令に基づいてイオン光学系2を制御して集束イオンビ
ーム試料7に対する加工を行なう。ここで、本実施例で
は光学系12を試料室10の上部に配置しているが、光
13を試料室10の下方より導入することも可能であ
る。また、本実施例では、光源11、光学系12等を真
空外に設置したが、必要に応じて真空内に設置すること
もできる。コントローラ16fは、光源11からの光の
照射を行わせたり、光学系12を制御するものである。
ホストコンピュータ17は、コントローラ16a、16
b、16e、16f、画像処理装置16c、16dを統
括制御するものである。
【0012】次に、本発明に係る第1の実施例につい
て、図1、図2を参照して説明する。予め、別の検査装
置(図示せず)においてレチクル等の試料7上に存在す
る欠陥箇所の位置情報を特定し、この特定された欠陥箇
所の位置情報を、キーボード17bまたは磁気ディスク
17c等の入力手段で入力してホストコンピュータ17
の記憶装置17aに記憶し格納しておく。コントローラ
16eは、ホストコンピュータ17の記憶装置17aに
格納された欠陥個所の位置情報に基づいてステージ9を
移動制御してレチクル等の試料7上に存在する欠陥部分
31を位置決めする(図2(a)に示す。)。次に、こ
の欠陥部分31に光13を照射し、検出器14で、図2
(b)に示すように透過光の強度分布(1次元分布ある
いは2次元分布)(特に透過光の位相に関する1次元ま
たは2次元の強度分布)を検出して画像処理装置16c
においてディスプレイ等に透過光の強度分布を表示し、
表示された光の強度分布(特に位相に関する強度分布)
を観察しながら、この強度分布(特に位相に関する強度
分布)が正常になる(図2(d)に示す。)のを算出
し、正常になったとき(加工終点)(厳密には許容範囲
をもって正常になったとき)をホストコンピュータ17
へフィードバックしてホストコンピュータ17からの指
令によりコントローラ16aの制御に基づいて図2
(c)に示すように欠陥部分31へ集束イオンビーム3
の照射による加工を行う。また画像処理装置16cにお
いて、得られた光の強度分布(特に位相に関する強度分
布)と予め記憶された正常な光の強度分布(特に位相に
関する強度分布)と比較してその差がなくなるのを算出
し、この差がなくなったとき(加工終点)(厳密にはこ
の差が許容範囲内になったとき)をホストコンピュータ
17へフィードバックしてホストコンピュータ17から
の指令によりコントローラ16aの制御に基づいて図2
(c)に示すように欠陥部分31へ集束イオンビーム3
の照射による加工を行う。上記許容範囲は、上記検出器
14等による解像度および実際露光転写して現像した際
のパターン形状に基づいて決定される。また上記の如
く、集束イオンビーム3を欠陥部分31へ照射して加工
するとき、必要に応じて画像処理装置16dにおいて得
られる欠陥部分31の形状情報のもとになるSIM像を
ディスプレイ等に表示し、この表示されたSIM像また
は直接画像メモリから得られるSIM像に基づいて(考
慮して)ホストコンピュータ17から与えられる指令に
基づいてコントローラ16aは集束イオンビーム3の走
査条件を逐次補正していく。即ち、ホストコンピュータ
17は、上記画像処理装置16c、16dから提供され
る情報または作業者が入力手段17b、17cを用いて
入力された情報から制御指令情報を作成し、この作成さ
れた制御指令情報により、コントローラ16aは、上記
の如く集束イオンビーム3の走査の制御を行ったり、集
束イオンビーム3の走査を逐次調整したりする。凹凸の
激しい3次元形状をもつ欠陥では、予め凸部分を除去し
て滑らかにするような前加工を行うことが有効である。
ただし、この加工部分にノズル等を用いてエッチングガ
ス(欠陥部分31に対してはエッチングされ、欠陥部分
31の下地(石英ガラス)はエッチングされにくいエッ
チングガス:例えばフッ素系ガス)を供給して集束イオ
ンビーム3を照射することによって加工を行う集束イオ
ンビームアシストエッチングを用いれば欠陥部分31と
その欠陥部分の下地(石英ガラス)との加工選択比を利
用することが可能なので、欠陥形状を反映させないで加
工跡を平坦に仕上げることもできる。
【0013】欠陥部分31の寸法が光(レーザ光)13
のスポットサイズよりも充分大きいような場合は、図3
に示すように光(レーザ光)13をレチクル等の試料7
に対して相対的に走査(スキャン)して、検出器14に
より透過光の強度分布(特に位相に関する強度分布)の
測定を行うことができる。特にステージ9を駆動して試
料7を移動させて走査させる場合には、その位置座標を
レーザ測長器等を用いて、約0.1μm以下の高分解能
で測定できる必要がある。他方光(レーザ光)13を試
料に対して走査する場合、ガルバノミラー等を用いて行
えば良い。ところで、検出器14の分解能が低いとき、
例えば検出器のCCDカメラの画素サイズ(例えば約
0.1〜3mm□)が欠陥部分31の寸法に比べて十分
小さくないときは、図4に示すように試料(マスク基
板)7と検出器14との間に例えば50〜200倍の拡
大光学系(例えば50倍の場合試料上において約2〜6
0μmの分解能を有し、200倍の場合試料上において
0.5〜15μmの分解能を有する。)18を設けて、
透過光の強度分布(特に位相に関する強度分布)を測定
すればよい。
【0014】集束イオンビーム3は、試料7の法線方向
から少しはずれているので、加工領域のエッジがテーパ
形状となってしまう可能性がある。この場合は図5に示
すように、図5(a)に示す状態から試料の法線を中心
軸として、試料7を180°回転させた(図5(b)に
示す状態)後、テーパ状のエッジを除去すればよい。こ
のエッジのテーパを防ぐ手段として、集束イオンビーム
3を対向して2つ設置することも有効である。画像処理
装置16c、16dは、このような2軸の集束イオンビ
ーム3による2方向の観察結果(透過光の強度分布(特
に位相に関する強度分布)及びSIM像)に基づいて3
次元形状をシミュレートする。ホストコンピュータ17
は、画像処理装置16c、16dによりシュミレートさ
れた3次元形状に対応して正常な3次元形状と比較する
ことによって指令を出し、コントローラ16aにおいて
制御する集束イオンビーム3の走査条件を決定できると
いった利点もある。
【0015】次に欠陥修正方法の実施例について、図6
を用いて、深堀り型の位相シフトレチクルに適用した場
合を例にして、説明する。欠陥部分の一例として、石英
ガラス基板の位相をπシフトさせる部分に、石英ガラス
のエッチ残りが存在するような場合について説明する。
予め、ホストコンピュータ17の入力手段17b、17
cで入力された深堀り型の位相シフトレチクルにおける
正常なパターン配列(間隔、幅等の寸法と位相シフタの
付与位置)情報(深堀り型の位相シフトレチクルのCA
D情報)を記憶装置17aに記憶格納し、更にこの正常
なパターンの配列情報(CAD情報:設計情報)に基づ
いて指定される検出器14が測定する視野領域とこの視
野領域における欠陥部分31’が存在しない場合(正常
なパターンの場合)における透過光の位相の1次元また
は2次元の強度分布(図6(d)に示す。)との関係
を、コンピュータ17におけるシミュレーションもしく
は実験的に上記検出器14から検出して求めて記憶装置
17aに記憶格納しておく(検出器14が測定する視野
領域において存在する正常なパターンの配列が同じ場合
には、そこから測定される正常なパターンにおける透過
光の位相の1次元または2次元の強度分布も同じになる
ことから、検出器14が測定する視野領域において存在
する正常なパターンの配列情報に対応させて、正常なパ
ターンにおける透過光の位相の1次元または2次元の強
度分布を記憶格納しておけばよい。)。当然画像処理装
置16cの記憶メモリに記憶させておいても良い。また
欠陥部分31’の修正完了判定(修正終了判定)におけ
る許容範囲については、検出器14等における解像度と
実際露光転写して現像されたパターン形状との関係から
定めれば良い。
【0016】まず図6(a)に示すように欠陥部分3
1’の位置に光(レーザ光)13が照射されるようにホ
ストコンピュータ17からの指令でコントローラ16e
の駆動制御によりステージ9を移動して位置決めする。
図6(a)に示すように、例えば、位相がπシフトして
いる石英ガラス表面に欠陥部分31’がある場合、この
欠陥部分31により位相がπシフトしなくなるために、
Crパターン32の位置に相当する部分の光の強度が高
くなり、検出器14により図6(b)に示すような透過
光の位相の1次元または2次元の強度分布が測定される
ことになる。ホストコンピュータ17は、上記欠陥部分
31’が位置決めされた位置座標に基づいて、記憶装置
17aに記憶格納された深堀り型の位相シフトレチクル
における正常なパターン配列(間隔、幅等の寸法と位相
シフタの付与位置)情報から今欠陥部分を修正しようと
する領域(検出器14で測定しようとする視野領域)に
おける正常なパターン配列情報を抽出し、この抽出され
た欠陥部分を修正しようとする領域における正常なパタ
ーン配列情報から、これに対応したところの記憶装置1
7aに記憶格納された正常なパターンにおける透過光の
位相の1次元または2次元の強度分布(図6(d)に示
す。)を読み出して、画像処理装置16cに提供する。
【0017】そして、コントローラ16aは、画像処理
装置16dから得られるSIM像(場合によっては図8
(a)、(c)に示す検出器36aで検出する局所透過
画像)によって得られるホストコンピュータ17の指令
で、上記欠陥部分31’が存在する領域のみへ集束イオ
ンビーム3を走査照射するようにデフレクタ(偏向電
極)等を制御する。このとき、欠陥部分31’が存在す
る下地である石英ガラス表面を傷付けないようすること
が重要となる。従って、ホストコンピュータ17は、コ
ントローラ16aに対して、上記欠陥部分31’が存在
する領域のみへ集束イオンビーム3を走査照射するよう
にデフレクタ(偏向電極)等を制御できる情報を提供す
ることが重要となる。そして、画像処理装置16cは、
検出器14で測定された透過光の位相の1次元または2
次元の強度分布を、ホストコンピュータ17から提供さ
れた検出器14の視野領域における正常なパターンにお
ける透過光の位相の1次元または2次元の強度分布と比
較してその差を抽出し、この抽出された差が許容範囲内
になったとき、欠陥部分31’が除去された(終点)と
判定し、集束イオンビーム3の照射を停止する指令を出
して、ホストコンピュータ17を経由してコントローラ
16aによりブランキング電極を制御して集束イオンビ
ーム3の照射を停止する。なお、画像処理装置16c
は、ディスプレイ等に上記3つの画像を表示して、観察
しながら、作業者が欠陥部分31’が除去された(終
点)と判定して、入力手段17b、17cを用いて欠陥
部分31’が除去された時点(終点)を指定しても良
い。
【0018】以上説明したように、透過光の位相の1次
元または2次元の強度分布を画像処理装置16cにおい
てモニタしながら、コントローラ16aの制御により集
束イオンビーム3を照射し、画像処理装置16cにおい
て位相がπ反転して正常な透過光の位相の1次元または
2次元の強度分布(図6(d)に示す。)となるまで、
石英ガラス33の表面に対して掘り込んでいく。これに
より、図6(d)に示すように、Crパターン32に相
当する部分の透過光の位相の強度分布が落ちこみ、正常
な位相シフトパターンが得られる。その結果、欠陥のな
い位相シフトレチクルを縮小投影露光装置に搭載するこ
とによって、隣接した透明部分から回折して干渉する干
渉光において光の位相がπシフトするため、干渉するこ
となく、位相シフトレチクルにおけるCrパターン32
が高解像度で基板上に縮小投影露光することができ、C
rパターン32についてシャープな転写結果を得ること
ができる。
【0019】次に第2の実施例について、図7を用いて
説明する。図7は第2の実施例の装置を表す図である。
本実施例は、位相のずれをモニタしながら加工を行う装
置である。まず、光源(レーザ発振器)11より発生さ
せた光(レーザ光)13を光学系12により、平行光に
集光し、ハーフミラー19aを用いて2つに分け(分岐
し)、分けられた片方の透過光はミラー20b、20c
で反射して欠陥部分31”に照射し、透過した光はハー
フミラー19cで反射してハーフミラー19bで反射し
て合成され、分けられた片方の反射光はミラー20aで
反射して欠陥のない部分に照射し、透過した光はハーフ
ミラー19d、ミラー20dで反射してハーフミラー1
9bを透過することによって合成される。ハーフミラー
19bにおいて合成された光の位相が±偶数π(0も含
む)の場合強められて干渉することになり、ハーフミラ
ー19bにおいて合成された光の位相が±奇数πの場合
打消されて干渉光の強度は理想的には0となる。この欠
陥のない部分は参照光として用いるため、欠陥部分3
1”の底面との位相差が±偶数π(0も含む)(ハーフ
ミラー19bにおいて合成された光の位相が合って強め
られて干渉することになる。)もしくは±奇数π(ハー
フミラー19bにおいて合成された光の位相が逆位相と
なって打消されて干渉光の強度は理想的には0とな
る。)ずらすことが必要となる。そこで、2つの光路か
ら、ハーフミラー19bにおいて合成される位相差が±
偶数π(0も含む)または±奇数πになるように一方の
光路において位相差を可変できる位相差調整機構35を
設置することが必要となる。光源11および光学系12
は1つで構成する必要はなく、ハーフミラー19bにお
いて合成される光の位相において、位相差が±偶数π
(0も含む)または±奇数πになるように構成されてい
れば良い。また光学系12から出射される光は理想的に
平行光とはならず、僅かの拡がりをもっているので、分
岐されるハーフミラー19aから合成されるハーフミラ
ー19bまでの光路長を合わせておく必要がある。即
ち、ハーフミラー19bにおいてほぼ同じスポット径を
有することになり、検出器14において、両方の位相差
を示す合成された干渉光を検出することができる。
【0020】次に本実施例の方法について、図8を用い
て説明する。ここでは、深堀り型の位相シフトレチクル
の深堀り部分となるべきところが掘り込まれていない場
合を考える。検出器36aは、ハーフミラー19cを透
過し、ミラー20fで反射した欠陥部分31”の透過光
による画像信号を検出するものである。また検出器36
bは、ハーフミラー19dを透過し、ミラー20gで反
射した参照部分の透過光による画像信号を検出するもの
である。図8に示す場合において試料7がない状態にお
いて、ハーフミラー19bにおいて合成される2つの透
過光の位相差が、±偶数π(0も含む)で、干渉により
光の強度が高くなる(明)ように構成されているものと
する。即ち、図8(a)に示すように、深堀り型の位相
シフトレチクルの深堀り部分となるべきところに掘り込
まれていない欠陥31”が存在するものとする。この場
合、ハーフミラー19bにおいて合成される2つの透過
光の位相差が、ほぼ±偶数π(0も含む)に近く、検出
器14からは図8(c)に時間ts で示すように、干渉
により光の強度が高く(明)なって検出される。検出器
14で検出される光干渉強度を画像処理装置16cにお
いてモニタしながら、ホストコンピュータ17からの指
令に基づくコントローラ16aによる集束イオンビーム
3の走査制御により石英ガラス33の欠陥部分31”に
対して掘り込み加工を行う。掘り込み加工が時間ts か
ら、図8(d)に示すように進行して位相差がついて行
くと、図8(c)に示すように、ハーフミラー19bに
おいて合成される干渉強度は徐々に減少していく。掘り
込み加工において位相がπずれた時(図8(d)におい
て時間te となったとき)、ハーフミラー19bにおい
て合成される光干渉の強度は図8(c)において示すよ
うに最低となるので、これを画像処理装置16cにおい
て確認し、ホストコンピュータ17からの指令に基づい
てコントローラ16aはブランキング電極等を制御して
集束イオンビーム3の照射を停止して加工を終了させ
る。なお、掘り込み加工をしながら、予め位相差付与量
が定められている位相差調整機構35を切り替えること
によって、参照光との位相差が何度であるかを確認する
こともできる。
【0021】また図8(a)に示す位相シフトレチクル
において、欠陥の部分に位相シフト用のSOG膜(sp
in on glass)膜が付与され、このSOG膜
の部分に欠陥が存在する場合においても適用することが
できることは明らかである。またこの掘り込み加工にお
いて、ガリウムを用いた集束イオンビームを照射する
と、この掘り込み加工の表面にガリウムが打ち込まれて
透過率を低下させる層が形成されることになる。そこ
で、検出器36aにおいて、掘り込み部分を透過する光
量を検出し、この検出された掘り込み部分の透過光量
が、検出器36bで検出される石英ガラスの透過光の光
量を参照することによって得られる所望の目標値になる
ように、集束イオンビームアシストエッチングを用いる
ことで上記層のみを高い選択比で除去加工をすることが
でき、上記層による透過率低下を回避することができ
る。なお、上記層を除去した結果、掘り込み深さとし
て、位相が正確にπシフトするように加工することが必
要となる。
【0022】次に第3の実施例を図9を用いて説明す
る。図9は光(レーザ光)13と集束イオンビーム3を
同軸にして、試料7の面に対して垂直に照射する欠陥修
正装置の要部を示す図である。図9(a)に示すように
試料7の面に平行に光(レーザ光)13を導入し、円孔
付きミラー21で試料7の面に垂直方向に曲げ、円孔付
きレンズ22により集光させて試料7上に照射する。集
束イオンビーム3を前記円孔を通過させて試料7上に照
射する。また、図9(b)に示すように試料面に平行に
光(レーザ光)13を導入し、円孔付き凹面鏡23によ
り集光させながら試料7の面に垂直な光とし、円孔付き
レンズ22により平行光に変えて試料7上に照射するな
ども考えられる。図9(c)に示すように光(レーザ
光)13を試料7の面に垂直に導入し、集束イオンビー
ム3は試料7の面に対して斜めより入射し、電場あるい
は磁場等を用いてビームの軌道を曲げて垂直に入射させ
ることもできる。
【0023】以上の実施例では欠陥の修正装置及び方法
に関するものであるが、本発明は、欠陥の検査及び修正
装置、検査及び修正方法としても有効である。本発明に
係る第4の実施例を説明する。図10は、本実施例の検
査修正システムを表す図である。光(レーザ光)13を
試料7に走査して検出したデータより試料7の検査を行
う。検査の種類として、次のようなものが挙げられる。 (1)光(レ−ザ光)13を走査して、検出器14によ
り試料(レチクル)7上のパターン画像を検出し、画像
処理装置16cにおいて、ホストコンピュータ17の記
憶装置17aに記憶されている試料7上のパターンの設
計情報(CAD情報)を読みだして、この設計情報と上
記検出されたパターンの画像とを比較してCrパターン
32の欠損欠陥及び残留欠陥並びにCrパターン32の
間の透明部分における位相シフト用のSOG(spin on
glass)膜または掘り込み部における欠陥を検出するこ
とができる。また上記設計情報の代わりに、試料(レチ
クル)7上で繰り返されるパターンが存在する場合に
は、それらから検出器14によって検出されるパターン
画像、または同じパターンが形成されている別な試料
(レチクル)7上のパターンから検出器14によって検
出されるパターン画像にすることができる。 (2)光(レ−ザ光)13を試料(レチクル)7の面に
対して垂直方向から所望の角度傾斜させた方向から照射
して異物から発生する散乱光を試料(レチクル)7を通
して検出器により検出することにより透過部分に存在す
る異物を検出することができる。
【0024】ホストコンピュータ17における検査処理
手段(CPUにおける検査処理)24は、画像処理装置
16cから得られる欠陥・異物に関するデータに基づい
て検査データを作成する。そしてホストコンピュータ1
7は、検査処理手段24から得られる検査データに基づ
いて、記憶装置17aに格納されたデータベースにより
修正可能か否かの判定をする。ホストコンピュータ17
において、修正すべきと判断した場合は、修正処理手段
(CPUにおける修正処理)25により修正レシピを作
成する。そして、ホストコンピュータ17は、上記修正
処理手段25から得られる修正レシピに基づいて、前記
光13の照明により検出器14から検出される透明部分
の位相情報を画像処理装置16cによりモニタしなが
ら、指令をコントローラ16aに提供し、コントローラ
16aにより集束イオンビーム3の走査照射を制御して
実際露光するする際隣接した透明部分との間において光
の位相がπずれるように、掘り込みを行って位相シフト
レチクルに対して修正を行う。なお、集束イオンビーム
3の照射により得られるSIM像から欠陥部分のおおま
かな3次元情報が得られるので、上記ホストコンピュー
タ17における検査処理手段24において検査の補助的
な情報として用いることもでき、また上記ホストコンピ
ュータ17における修正処理手段25において修正レシ
ピを作成するための情報として用いることもできる。
【0025】以上の実施例は、試料室10内にガス供給
機構を設けてイオンビーム照射部に反応性ガスを供給す
る集束イオンビームアシストエッチングや、CVDガス
を供給し薄膜を形成する集束イオンビームデポジション
についても同様に有効である。即ち、検出器14によっ
て試料7上の透明部分(石英ガラス部分)における光の
位相差情報を検出することができるので、所望のエッチ
ング深さで集束イオンビームアシストエッチングを行う
ことができ、また所望の膜厚の薄膜を集束イオンビーム
デポジションで行うことができる。ガリウムを用いたイ
オンビームをマスクの透明部分(位相シフタレチクルの
石英ガラス部分)に照射すると、ガリウムが入り込んで
透過率が低下する層が形成される。そこで、集束イオン
ビームアシストエッチングを用いることで選択比を高く
してこの層のみを取り除くことができ、その結果、透過
率低下を回避することができる。また、以上の実施例で
は荷電ビームとして集束イオンビームを用いているが、
電子ビームを用いることも可能である。この時、加工速
度を高めるために反応性ガスを用いた電子ビームアシス
トエッチングや、電子ビームデポジションも有効であ
る。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、位相シフトレチクルに
おける欠陥を、隣接した透明部分との位相が正確にπに
なるように高精度で修正することができる効果を奏す
る。
【0027】また本発明によれば、集束された荷電ビー
ムを照射して加工する方法及びその装置において、透明
部分における位相差に基づいて加工終点を検出できるよ
うにしたので、位相差に応じた深さのエッチング加工を
施すことができる効果を奏する。また本発明によれば、
集束された荷電ビームを照射して加工する方法及びその
装置において、透明部分における位相差に基づいて加工
終点を検出できるようにしたので、位相差に応じた膜厚
の局所薄膜を成膜することができる効果を奏する。また
本発明によれば、集束された荷電ビームを照射して加工
する装置において、透明部分における位相差情報を検出
しながら、反応性エッチング加工または成膜加工を行う
ことで簡略化でき、低コスト化を実現することができる
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集束イオンビーム加工装置におけ
る第1の実施例の装置構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る第1の実施例を用いて検出器によ
って透過光の強度分布を測定してレチクル等の試料上の
欠陥を修正する方法を説明するための図である。
【図3】本発明に係る第1の実施例を用いて検出器によ
って透過光の強度分布を測定する際、光と試料とを相対
的に走査することを示す図である。
【図4】本発明に係る第1の実施例を用いて検出器によ
って透過光の強度分布を測定する際、拡大光学系を用い
る場合を示した図である。
【図5】本発明に係る第1の実施例を用いてテーパエッ
ジ除去方法を示す図である。
【図6】本発明に係る第1の実施例を用いて位相シフト
レチクル上の欠陥を修正する方法を示す図である。
【図7】本発明に係る集束イオンビーム加工装置におけ
る第2の実施例の装置構成を示す概略構成図である。
【図8】本発明に係る第2の実施例を用いて位相シフト
レチクル上の欠陥を修正する方法を示す図である。
【図9】本発明に係る集束イオンビーム加工装置におけ
る第3の実施例における試料上に光を照明する部分にお
ける概略構成を示す図である。
【図10】本発明に係る集束イオンビーム加工装置にお
ける第4の実施例の装置構成を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…イオン源、2…イオン光学系、3…集束イオンビー
ム 4…荷電粒子検出器、5…ビーム室、6…中和装置 7…試料(位相シフトレチクル)、8…試料ホルダ、9
…ステージ 10…試料室、11…光源(レーザ発振器)、12…光
学系 13…光(レーザ光)、14…検出器、15…導入窓 16a、16b、16e、16f…コントローラ 16c、16d…画像処理装置、17…ホストコンピュ
ータ 17a…記憶装置、17b、17c…入力手段 19a、19b、19c、19d…ハーフミラー 20a、20b、20c、20d、20e、20f、2
0g…ミラー 31、31’、31”…欠陥部分、32…Crパターン 33…石英ガラス、35…位相差調整機構、36a、3
6b…検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水村 通伸 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 古泉 裕弘 東京都小平市上水本町五丁目20番1号株式 会社日立製作所半導体事業部内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理物上の処理領域に光を照射して前記
    被処理物からの透過光の分布を検出し、この検出された
    透過光の分布に基づいて前記被処理物上の処理領域への
    荷電ビームの照射を制御して荷電ビームに基づく処理を
    行うことを特徴とする荷電ビーム処理方法。
  2. 【請求項2】被処理物上の処理領域に光を照射して前記
    被処理物からの透過光の位相情報を検出し、この検出さ
    れた透過光の位相情報に基づいて前記被処理物上の処理
    領域への荷電ビームの照射を制御して荷電ビームに基づ
    く処理を行うことを特徴とする荷電ビーム処理方法。
  3. 【請求項3】回路パターンを有するフォトマスクにおけ
    る欠陥部に荷電ビームを走査照射して2次荷電粒子を検
    出し、該2次荷電粒子から得られる2次荷電粒子画像に
    基づいて前記荷電ビームの走査を制御して欠陥部に対し
    て加工を施し、前記欠陥部に光を照射して得られる透過
    光の分布に基づいて前記加工の終点を検出して前記荷電
    ビームの前記欠陥部への照射を停止することを特徴とす
    るフォトマスクの欠陥修正方法。
  4. 【請求項4】回路パターンを有するフォトマスクにおけ
    る位相シフタ部に存在する欠陥部に荷電ビームを走査照
    射して2次荷電粒子を検出し、該2次荷電粒子から得ら
    れる2次荷電粒子画像に基づいて前記荷電ビームの走査
    を制御して欠陥部に対して加工を施し、前記欠陥部に光
    を照射して得られる透過光に基づいて位相シフト量を検
    出して、この位相シフト量が奇数πになるように前記荷
    電ビームの前記欠陥部への照射を制御することを特徴と
    するフォトマスクの欠陥修正方法。
  5. 【請求項5】前記荷電ビームが集束イオンビームである
    ことを特徴とする請求項3または4記載のフォトマスク
    の欠陥修正方法。
  6. 【請求項6】回路パターンを有する位相シフタ付フォト
    マスクにおける位相シフタ部から得られる透過光の位相
    情報に基づいて、荷電ビームを前記位相シフタ部へ照射
    して加工を施すのを制御することを特徴とするフォトマ
    スクへの加工方法。
  7. 【請求項7】回路パターンを有する位相シフタ付フォト
    マスクにおける位相シフタ部から得られる透過光の位相
    情報に基づいて、荷電ビームを前記位相シフタ部へ照射
    して反応性エッチング加工を施すのを制御することを特
    徴とするフォトマスクへの加工方法。
  8. 【請求項8】回路パターンを有する位相シフタ付フォト
    マスクにおける位相シフタ部から得られる透過光の位相
    情報に基づいて、荷電ビームを前記位相シフタ部へ照射
    して成膜加工を施すのを制御することを特徴とするフォ
    トマスクへの加工方法。
  9. 【請求項9】前記荷電ビームが集束イオンビームである
    ことを特徴とする請求項7または8記載のフォトマスク
    への加工方法。
  10. 【請求項10】被処理物上の処理領域に光を照射して前
    記被処理物からの透過光の分布を検出する検出光学系
    と、該検出光学系で検出された透過光の分布に基づいて
    前記被処理物上の処理領域への荷電ビームの照射を制御
    して荷電ビームに基づく処理を行う荷電ビーム制御処理
    手段とを備えたことを特徴とする荷電ビーム処理装置。
  11. 【請求項11】被処理物上の処理領域に光を照射して前
    記被処理物からの透過光の位相情報を検出する検出光学
    系と、該検出光学系で検出された透過光の位相情報に基
    づいて前記被処理物上の処理領域への荷電ビームの照射
    を制御して荷電ビームに基づく処理を行う荷電ビーム制
    御処理手段とを備えたことを特徴とする荷電ビーム処理
    装置。
  12. 【請求項12】回路パターンを有するフォトマスクにお
    ける欠陥部に光を照射して得られる透過光に基づいて前
    記欠陥部への荷電ビームによる加工の終点を検出する検
    出光学系と、前記欠陥部に前記荷電ビームを走査照射し
    て2次荷電粒子を検出し、該2次荷電粒子から得られる
    2次荷電粒子画像に基づいて前記荷電ビームの走査を制
    御して欠陥部に対して加工を施し、前記検出光学系で加
    工の終点が検出されたとき、前記荷電ビームの前記欠陥
    部への照射を停止する荷電ビーム照射制御手段とを備え
    たことを特徴とするフォトマスクの欠陥修正装置。
  13. 【請求項13】回路パターンを有するフォトマスクにお
    ける位相シフタ部に存在する欠陥部に光を照射して得ら
    れる透過光に基づいて位相シフト量を検出する位相シフ
    ト量検出光学系と、前記欠陥部に荷電ビームを走査照射
    して2次荷電粒子を検出し、該2次荷電粒子から得られ
    る2次荷電粒子画像に基づいて前記荷電ビームの走査を
    制御して欠陥部に対して加工を施し、前記位相シフト量
    検出光学系から検出される位相シフト量が奇数πになる
    ように前記荷電ビームの前記欠陥部への照射を制御する
    荷電ビーム照射制御手段とを備えたことを特徴とするフ
    ォトマスクの欠陥修正装置。
  14. 【請求項14】回路パターンを有する位相シフタ付フォ
    トマスクにおける位相シフタ部から透過光による位相情
    報を検出する検出光学系と、該検出光学系から検出され
    る透過光の位相情報に基づいて、前記荷電ビームを前記
    位相シフタ部へ照射して加工を施すのを制御する荷電ビ
    ーム照射制御手段とを備えたことを特徴とするフォトマ
    スクへの加工装置。
  15. 【請求項15】前記荷電ビーム照射制御手段において、
    反応性エッチング加工を施すべく、エッチングガスを供
    給する手段を有することを特徴とする請求項14記載の
    フォトマスクへの加工装置。
  16. 【請求項16】前記荷電ビーム照射制御手段において、
    成膜加工を施すべく、成膜ガスを供給する手段を有する
    ことを特徴とする請求項14記載のフォトマスクへの加
    工装置。
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