JP2760688B2 - トラッキング調整方法 - Google Patents

トラッキング調整方法

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JP2760688B2
JP2760688B2 JP3343420A JP34342091A JP2760688B2 JP 2760688 B2 JP2760688 B2 JP 2760688B2 JP 3343420 A JP3343420 A JP 3343420A JP 34342091 A JP34342091 A JP 34342091A JP 2760688 B2 JP2760688 B2 JP 2760688B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ
(VTR)等におけるトラッキング調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にVTRでは、トラッキング制御に
利用するため、記録時にテープの長手方向に、CTL
(コントロール)信号を記録している。そして、再生時
には再生されたCTL信号と基準信号とを位相比較し
て、これによりテープ走行位相を制御することによりト
ラッキングサーボが実行されるが、このとき、再生CT
L信号の遅延量を調整して互換再生時に再生画面上にノ
イズが生じないようにされる。従って、この遅延量がト
ラッキングデータということになる。
【0003】尚、VTRにおけるトラッキング調整装置
については、例えば、特開昭61−110358号公報
(G11B15/467)等に記載されている。
【0004】ところで、VTRにおいては、メーカーは
出荷時にスローのサブトラッキング調整を行うようにし
ている。
【0005】このスローのサブトラッキング調整とは、
製品完成段階ではスローモードのトラッキングセンター
にトラッキング調整操作しても個々の製品のバラツキに
よりトラッキングがとれないので、あらかじめ工場出荷
時にメーカ側がこのバラツキを吸収するための調整のこ
とである。
【0006】図4は、従来のスローのサブトラッキング
調整装置、図5は同装置によって調整されるトラッキン
グ範囲を示しており、コントロールヘッド1によって再
生されたCTL信号は、キャプスタンモータ3を制御す
るサーボIC(回路)2に入力されるが、前記CTL信
号の遅延量の調整、即ち、トラッキング量の調整および
設定はサーボIC2に取付けられたスローサブトラッキ
ングボリューム4によって行っていた。
【0007】尚、図4において、5はシステムマイコ
ン、6はディジタルトラッキング調整用のアップ・ダウ
ンキーである。また、図5において、(a)はスロート
ラッキング(SLOW TRK)範囲、(b)で太線で
示す範囲は実際のセットでのスローサブトラッキング
(SLOW SUB TRK)調整後のトラッキング可
変範囲を示し、そのうちΔtはトラッキング調整用のボ
リューム(SLOW SUB TRK VR)4でのS
UB TRK調整量、ΔTは通常のトラッキング調整用
のアップ・ダウンキー(TRK UP/DOWN KE
Y)6によるトラッキング可変範囲をそれぞれ示す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記図4の
方法ではトラッキングのためのボリューム4を別途必要
とし、調整箇所の増加を余儀なくされる。
【0009】このため、図6に示すように、サーボIC
2のトラッキング制御をするように設けられたシステム
コントロール用マイクロコンピュータ(システムマイコ
ン)5に接続されたユーザ操作用のトラッキング調整用
アップ・ダウンキー6により、スローのサブトラッキン
グを行い、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ(E
EPROM)7に記憶するようにすることが考えられ
る。
【0010】尚、図7において、(a)はスロートラッ
キング(SLOW TRK)範囲、(b)で太線で示す
範囲は実際のセットでのスローサブトラッキング(SL
OWSUB TRK)調整後のトラッキング可変範囲を
示し、そのうちΔtはトラッキング調整用のアップ・ダ
ウンキー(TRK UP/DOWN KEY)6でのS
UB TRK調整量、ΔTは通常のトラッキング調整用
のアップ・ダウンキー(TRK UP/DOWN KE
Y)6によるトラッキング可変範囲をそれぞれ示す。
【0011】その際、前記調整用アップ・ダウンキーを
使用して調整した調整量をどのような操作により記憶さ
せるかが問題となる。
【0012】即ち、トラッキングデータをメモリに記憶
させるのに、図8のフローチャートまたは図9のフロー
チャートに示す方法が考えられる。
【0013】図8の方法では、サブトラッキング調整の
ため、特別なスローモード(スロー調整用モード)に設
定し、このスローモードの間にトラッキング調整用のキ
ーで調整すれば、その調整値がメモリに記憶されるよう
に為すようにしたものである。
【0014】また、図9の方法では通常のスローモード
で調整した後、その調整値を特別に設けた調整用キーで
当該調整されたトラッキング値をメモリに記憶するよう
にしたものである。
【0015】しかしながら、これらの方法では、調整の
ために特別なスローモードや特別なキーが必要となり、
マイコンのソフトの負担の増加や特別のキーの割付けが
必要となる。
【0016】したがって、本発明はかかる欠点を解決す
ることを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、スローモード
に設定するためのスローモード設定キーと、スローモー
ド中に操作することによりスローモードが解除される解
除キーと、スローモードにおけるトラッキング値を変化
させるアップ・ダウンキーとを有するビデオテープレコ
ーダ等におけるトラッキング調整方法において、前記ス
ローモード設定キーの操作により通常のスローモードに
設定する第1のステップと、前記アップ・ダウンキーの
操作により該スローモードにおけるトラッキング値を変
化せしめる第2のステップと、前記アップ・ダウンキー
の操作終了後所定期間の間に、前記スローモード設定キ
ー、前記解除キー、およびアップ・ダウンキー以外の操
作キーが操作されると前記第2のステップで設定された
トラッキング値をメモリに記憶せしめる第3のステップ
とからなるものである。
【0018】
【作用】上記の手段によれば、スローモードにおけるト
ラッキング値を変化せしめるステップの後、すなわちア
ップ・ダウンキーの操作終了後、所定期間の間に、スロ
ーモード設定キー、解除キー、およびアップ・ダウンキ
ーのいずれか以外の操作キー、すなわちスローモードに
影響を与えない操作キーが操作されると、前記ステップ
で設定されたトラッキング値がメモリに記憶される。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図3を参照
しつつ説明する。
【0020】図1は本発明を実施したVTRの要部ブロ
ック図を示しており、このVTR8はコントロールヘッ
ド9によって再生されたコントロールパルス(CTLパ
ルス)に基づいてキャプスタンモータ10を制御するた
めのサーボ回路11を含む。サーボ回路11は波形整形
回路12を含み、コントロールヘッド9によって再生さ
れたCTLパルスが波形整形回路16によって波形整形
され、トラッキング回路13ではそのCTLパルスをシ
ステムコントロール用マイクロコンピュータ(シスコ
ン)14によって設定されたトラッキング値に従って遅
延し、キャプスタン位相サーボ回路15に与えられる。
【0021】キャプスタン位相サーボ回路15は、位相
制御用基準信号とトラッキング回路13から与えられる
CTLパルスとの位相を比較して、その位相差に応じた
直流電圧信号をサーボアンプ16の一方の入力(−)に
与える。キャプスタン速度サーボ回路17は、キャプス
タンモータ10からキャプスタンFG信号に基づいて直
流電圧信号をサーボアンプ16の他方入力(+)に与え
る。サーボアンプ16から両入力に基づくモータ電圧が
出力され、キャプスタンモータ10が最適回転位相に制
御される。
【0022】上述のシスコン14には、トラッキング調
整用のアップ・ダウンキー18からのトラッキング調整
入力が与えられるとともに、再生速度すなわちモードの
入力が与えられる。このシスコン14は、VTR8のデ
ッキ部分を制御するものであり、上述のサーボ回路11
にトラッキング信号を与える。
【0023】19は電気的に書き換え可能な不揮発性メ
モリ(EEPROM)、20は螢光表示管、21は記録
(REC)キーである。
【0024】次に、図2の動作フローチャートを参照し
つつ、前記シスコン14の動作を説明する。
【0025】スローのサブトラッキング調整をするに当
っては、VTRのモードが通常のスローモードになされ
る(ステップ1:S1)が、この後、アップ・ダウンキ
ー18が押されたかどうかの判断がなされる(ステップ
2:S2)。このステップ2において、アップ・ダウン
キーが押されたと判断されると、これらのキー操作によ
って、ディジタルトラッキング値が変化される(ステッ
プ3:S3)。次に、RECキー21が押されたかどう
か(アクティブになったかどうか)の判断がなされる
(ステップ4:S4)。このステップ4でRECキー2
1が押されたと判断されると、ステップ5(S5)でR
ECキーが押された時点が螢光表示管20がトラッキン
グ状況表示期間かどうかの判断がなされる。すなわち、
螢光表示管のディジタル時刻表示部にはステップ2でア
ップ・ダウンキー18を押している時と、アップ・ダウ
ンキー18を押圧をやめてから3秒間の間、図3の
(a)(b)(c)(d)(e)のいずれかの表示がな
されるが、この表示期間中にRECキーが押されると、
ステップ3で設定されたサブトラッキング値がEEPR
OM19に記憶され(ステップ6:S6)、同時にサブ
トラッキング値がメモリに記憶されたことを示すために
図3の(f)の如き特別の表示を行う(ステップ7:S
7)。そして、次のステップで、この特別な表示が0.
5秒間表示されたかどうかの判断がなされ(ステップ
8:S8)、0.5秒間表示されたのならば、次のステ
ップ9で螢光表示管がトラッキング調整状態を表示する
のを中止する。
【0026】これによって、メモリに記憶された値が調
整後のスローのサブトラッキングセンターになる。
【0027】尚、図3において、(a)はトラッキング
センターであることを示す図、(b)は調整時にアップ
キーが何回か押された状態を示す図、(c)は調整時に
アップキーがさらに押された状態を示す図、(d)は調
整時にダウンキーが何回か押された状態を示す図、
(e)は調整時にダウンキーが更に押された状態を示す
図である。
【0028】また、上記実施例では、アップ・ダウンキ
ーが押されてから、RECキーが所定時間以内に押され
た場合にスローのサブトラッキング値がEEPROM1
9に記憶されるようになっているが、上記RECキーに
代えて、FFキー、REWキー、2倍速再生キーなどの
ように、スローモード設定キー、解除キー、アップ・ダ
ウンキー以外のキーで、スローモードに実質的に何ら影
響を与えないキーであればどれでもよい。
【0029】更に、本実施例では図示しなかったが、ト
ラッキングの調整範囲は、図5または図7で表され、ト
ラッキング用のアップダウンキーで調整されるスローの
サブトラッキングの調整範囲はΔtであり、この値Δt
がEEPROM19に記憶されることになる。
【0030】
【発明の効果】以上の通り本発明によれば、容易にスロ
ーのサブトラッキング調整が行えると云う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したVTRの要部ブロック図であ
る。
【図2】図1の動作説明のためのフローチャートを示す
図である。
【図3】本発明の実施したVTRの螢光表示管の表示状
態を示す図である。
【図4】従来のVTRの要部ブロック図である。
【図5】図4のVTRにおけるトラッキング調整範囲を
示す図である。
【図6】従来の他のVTRの要部ブロック図である。
【図7】図6のVTRにおけるトラッキング調整範囲を
示す図である。
【図8】図4の従来のVTRにおけるトラッキング調整
方法を示す図である。
【図9】図6の従来のVTRにおけるトラッキング調整
方法を示す図である。
【符号の説明】
9 コントロールヘッド 10 キャプスタンモータ 11 サーボ回路 13 トラッキング回路 14 システムコントロールマイクロコンピュータ 18 トラッキング調整用アップ・ダウンキー 19 不揮発性メモリ 20 螢光表示管 21 記録キー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スローモードに設定するためのスローモ
    ード設定キーと、スローモード中に操作することにより
    スローモードが解除される解除キーと、スローモードに
    おけるトラッキング値を変化させるアップ・ダウンキー
    とを有するビデオテープレコーダ等におけるトラッキン
    グ調整方法において、 前記スローモード設定キーの操作により通常のスローモ
    ードに設定する第1のステップと、 前記アップ・ダウンキーの操作により該スローモードに
    おけるトラッキング値を変化せしめる第2のステップ
    と、 前記アップ・ダウンキーの操作終了後所定期間の間に、
    前記スローモード設定キー、前記解除キー、およびアッ
    プ・ダウンキーのいずれか以外の操作キーが操作される
    と前記第2のステップで設定されたトラッキング値をメ
    モリに記憶せしめる第3のステップとからなるトラッキ
    ング調整方法。
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