JP2760553B2 - 競合オリゴヌクレオチドのプライミングによる変異の検出法 - Google Patents

競合オリゴヌクレオチドのプライミングによる変異の検出法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は競合オリゴヌクレオチドのプライミングによ
る遺伝子配列中の違い(変異)を検出する分野に関す
る。この検出法は遺伝病、感染症、ガンなどの検索や法
医学、農業やレクリエーションの目的で育種することを
含む畜産業等を含む、いろいろな領域に有用な発明であ
る。
〔従来の技術〕
DNA配列の違いの検出は次のような典型的領域におい
て必要とされ、望まれえている方法である;ヒトや、そ
の他の種における遺伝病に関わる対立形質の検出や診
断。ヒトやその他の種における病気に関わるか、または
関わることのない遺伝子に関係したDNA配列の検出と診
断。新生物の検出と診断及び新生物に対する治療の効
果。色々な病原体(例えばウイルス、バクテリア、カビ
など)の間の違いを検出する。動物種や系統の純粋性を
決める。法医学においてヒトや動物標本の違いを区別し
同定すること。
しばしば検出されるべきDNA配列の違いは単一のDNA塩
基の置換(点変異)である。DNAは通常アデニン
(A),チミジン(T),シトシン(C)及びアノシン
(G)と言われる4つの塩基の色々な組合せで成り立っ
ている。すなわちDNA配列の1列はATCGCGATCGTというも
のである。点変異は、その位置で通常見られる塩基につ
いて、その場所では通常は見られない3つの塩基のいず
れか1つの置換である。例えば、DNA配列ATCGGATCGT
のATCGGATCGTへの変異は下線部での点変異である。
点変異は無作為に選ばれたDNA配列の間では、大きな
違いとはみなされないけれども、それらはDNAに関連し
た多型性や「病気」に関係しているDNA配列の間の多く
の違いがあると考えられる。
点変異によってのみ違っているDNAは現在の技術によ
っては区別しにくい。点変異を検出する方法は2つの主
要なカテゴリーに分けられる;(1)正確なDNA配列の
変化が予測されるときの点変異を検出する方法と(2)
個々のDNA遺伝子変化の正確な性格が分らないところで
点変異を「探索」する方法である。本発明は相方の場合
に働くであろう。
本発明以前に正常と変異したDNAの間のDNA配列の違い
に知見がある点変異は次のような方法で検出されてい
た、すなわち (1)制限酵素断片長の多型性(D.Botstein,etal.Am.
J.Hum.Genet.,32,314〜331(1980))または(2)対立
遺伝子特異的なオリゴヌクレオチド(ASO)を検索する
こと(G.Angelini,P.N.A.S.(USA),83,4489−4493(1
986))。
制限酵素断片の長さの多型性を調べる方法において
は、制限エンドヌクレアーゼはDNAを測定可能な色々な
鎖長に切るために使われる。対立遺伝子特異性オリゴヌ
クレオチド探索では、熱力学的な違いによって単一の塩
基のミスマッチが調べられる。完全に対になる鎖は二重
鎖となり、不完全な対の鎖は二重鎖にならないような二
重鎖形成条件を組立てられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
アメリカ特許第4,683,202号と第4,683,195号に示され
ているポリメラーゼ鎖反応(PCR)は特異的なDNA配列を
増幅するために使われるが、PCRはそれ自体では単一の
塩基の変異を検出する方法を提供しない。PCRは点変異
やその他のDNA配列の差を検出するために本発明のよう
な他の手法と一緒に使うことはできる。
本発明の競合オリゴヌクレオチドプライミング(CO
P)は対象と成るDNA配列にぴったりマッチする2つ、ま
たはそれ以上のDNAの競合二重鎖形式を比較することに
よって関連したDNA配列を区別する。COP法は対立遺伝子
に特異的なオリゴヌクレオチド検索法やポリメラーゼ鎖
反応法にある類似性をもつが、ASO検索法、PCR増幅法と
も単一の塩基が異なる特定の配列を検出するために本発
明の独特の競合的二重鎖形成法を利用することはない。
本発明のCOP法は簡便で迅速な利点をもっている。そ
の上ハイブリダイゼーションのための過操作を必要と
せず、固体の担体上で利用され、全体の操作を安価に自
動化できる。これはDNA配列中の単一の塩基変異の検出
を改善し、単純化するために長い間要望されている課題
を解決する方法を提供する。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の目的は特に知られたポリヌクレオチド配列を
検出する方法である。
本発明は異なるヌクレオチド配列の間の違いを区別す
る方法も目的とするものである。
本発明のもう一つの目的は、遺伝子病の検出である。
本発明の別の目的は既知の遺伝配列における遺伝的な
多型性と検出する方法である。
かくして、前記の目的を成就するのに、本発明の一面
に従って特定の既知の核酸配列の有無を検出し、あるい
は次のようなステップを含む異なる配列を区別するため
の方法を提供する。すなわち、核酸試料または核酸混合
物試料に少くとも2つのプライマーを含み1つは、その
特定の既知の配列と相補的なもので少くとも1つは、そ
の既知の特定配列と1つのミスマッチ塩基のあるような
競合オリゴヌクレオチドプライマーを加え;競合的条件
下において特定の既知の配列と相補的なプライマーが選
択的にハイブリダイズし、プライマーがハイブリダイズ
した塩基鎖に相補的な伸長産物を合成するために、その
3′末端から選択的にハイブリダイズしたプライマーを
伸長し、その伸長産物を同定するものである。
本発明には伸長産物を容易に検出するために競合オリ
ゴヌクレオチドプライマーに標識をつけることも含んで
いる。この標識にはラジオアイソトープ、蛍光体、化学
発光、酵素、抗体等も含まれる。
その他の態様では、検出されるべき配列が競合的オリ
ゴヌクレオチドプライマー法の間において、または競合
オリゴヌクレオチドプライマー法を実行する前に増幅さ
れる。
もう一つの実施態様は単一の遺伝子座での遺伝的多型
性を同時に検出したり、異なった座を検出するために別
々に標識づけされた複数の競合オリゴヌクレオチドプラ
イマーを使っている。
別のもう一つの態様には遺伝子病、法医学、家系調
査、遺伝子マッピング、病原体検出、腫瘍形成を診断や
治療したりするのにも使われる。
付加的な態様には個人からとった核酸試料を二分し、
異なる部分について同時に競合オリゴヌクレオチドプラ
イマーアッセイを行うことを含んでいる。
本発明は遺伝性の多型性を検出するのに有用である。
特別な適用には次のようなものがある;すなわち、鎌形
赤血球貧血,α−アンチトリプシン欠損症や血友病の
ような遺伝病を検出すること;リンクさせた解析によっ
て病気の関連をスクリーニングをする;組織のタイプ分
け;遺伝子のマッピング;新生物のスクリーニングや治
療効果を見る;既知の病原体(例えばウイルス、バクテ
リア、酵素、カビ)の検出;家系を調べたり、動物種の
純粋性を調べる;動物の病気をスクリーニングするこな
どである。
その他の別の目的、特徴、利点は添付した図面ととも
に明細書の目的として与えられた発明の、ここに選んだ
内容の以下に示す記載から明らかである。
この技術分野に通じた者にとって、ここに示された発
明に対して、その目的と精神から離れることなく、いろ
いろな置換や修正がなされることは容易に明らかであ
る。
ここで用いられるような「オリゴヌクレオチドプライ
マー」なる言葉は3つ以上のデオキシリボヌクレオチド
またはリボヌクレオチドを含む分子と定義する。その正
確な長さは根本的な機能に関連する多くの要因、または
温度やプライマーの起源、その方法の利用などを含むオ
リゴヌクレオチドプライマーを使うことによって左右さ
れよう。
オリゴヌクレオチドプライマーは精製された制限酵素
消化物中のような自然に出来るものもあれば合成的に作
られるものもある。オリゴヌクレオチドプライマーは核
酸鎖に相補的なプライマー伸長産物の合成を誘起する条
件下におかれるとき合成を始める点として働くことがで
きる。その条件は適当な温度とpHでDNAポリメラーゼの
ような誘起剤とヌクレオチドが存在することを含んでい
る。プライマーは専ら単一の鎖であるけれど、二重鎖で
もありうる。もし二重鎖とするとプライマーはまず、伸
長産物を作るために利用する前に、その鎖を分ける処理
をしなければならない。実施例においてはプライマーは
オリゴデオキシリボヌクレオチドである。プライマーは
誘起剤の存在下に伸長産物の合成をひきおこさせるに十
分な長さでなければならない。競合オリゴヌクレオチド
プライマー法ではオリゴヌクレオチドは約8から30個の
長さである。望ましくは競合プライマーは12〜16個の長
さである。その競合オリゴヌクレオチドプライマー法の
感度と特異性はその長さによって決められる。短かすぎ
るプライマー、例えば8個未満のものでは染色体中の広
い範囲での配列と非特異的な結合を示し、それ程有用で
ない。他方、長すぎるプライマーすなわち30個より大の
ものは競合的結合を示さない。なぜなら単一の塩基ミス
マッチは通常長いオリゴヌクレオチドでは結合効率に影
響しないからである。
ここで用いられるものとして「競合オリゴヌクレオチ
ドプライマー」は少くとも1つの塩基のミスマッチで異
なっているようなオリゴヌクレオチドプライマーを指し
ているものとする。この違いは既知のヌクレオチド配列
と結合する割合の違いと結合力に起因している。その結
合速度と結合力をコントロールすることによって、競合
オリゴヌクレオチドプライマーを有利に使うことができ
る。温度、緩衝液のイオン強度や科学的組成を含む色々
な条件が結合能力を変えるだろう。適当な条件下で競合
オリゴヌクレオチドプライマーをDNA鋳型とインキュベ
ートすると、ハイブリダイズされる既知の配列と殆どマ
ッチするオリゴヌクレオチド配列は一つの塩基のミスマ
ッチまたは多くのミスマッチをもった配列上に選択的に
結合するであろう。
ここで使われている「塩基ミスマッチ」とはプライマ
ーが既知の配列と並列したときヌクレオチドの異常な結
合対ができるようなヌクレオチドの変化と考えている。
通常グアニン(G)とシトシン(C)が、またアデニン
(A)とチミン(T)が結合して二重鎖の核酸を作って
いる。かくして、標準的な塩基対形成すなわちA−Tま
たはG−Cは塩基のミスマッチ対形成では見られない。
多くの塩基ミスマッチは生じうる。例えば、G−G,C−
C,A−A,T−T,A−G,A−C,T−G,T−Cなどである。この誤
った対形成と結合効率へ及ぼす影響はオリゴヌクレオチ
ドプライマーの競合的結合の基本である。
ここで使われている「共通プライマー」とは競合オリ
ゴヌクレオチドプライマーが結合する鎖に相補的な鎖に
結合し、競合オリゴヌクレオチドプライマーから離れた
場所に結合するプライマーである。この距離は2つの結
合部位の間に伸長産物の合成ができる程度に十分なもの
であるが、一方、共通プライマーの伸長産物が競合オリ
ゴヌクレオチドプライマーに重なり、また競合オリゴヌ
クレオチドプライマーの伸長産物が共通プライマーと重
なるようなほど近いところにあるべきである。共通プラ
イマーと競合プライマーからの伸長産物はお互いに相補
的である。
ここで使われているオリゴヌクレオチドプライマーは
全て、そのプライマーがその特定の鎖とハイブリダイズ
するために、検出すべき既知の特定の配列にある各々の
異なる鎖(鋳型)と本質的に相補的であるように選ばれ
ている。プライマー配列は競合オリゴヌクレオチドプラ
イマー検査法における鋳型の正確な配列を必ずしも反映
する必要はない。しかし競合オリゴヌクレオチドプライ
マーとして使われる色々な配列は色々な数の塩基ミスマ
ッチをもっていることが重要である。例えば、正常な遺
伝子配列の検出において、競合オリゴヌクレオチドプラ
イマーは正常な遺伝子配列に相補的な鎖を正確にコピー
したプライマーと、1つの塩基対ミスマッチをもった相
補鎖をコピーしたプライマーを含んでいる(第1A図参
照)。完全にマッチしたプライマーと1つのDNA塩基の
ミスマッチをもったプライマーとも、鋳型に結合するこ
とができる。しかし2つの密接に関連したプライマーを
DNA鋳型とインキュベートするとき、完全にマッチした
プライマーの結合が1つの塩基ミスマッチをもったプラ
イマーよりも結合しやすいであろう。一方、プライマー
の1つが既知の遺伝子配列に対して1つの塩基ミスマッ
チがあり、他のオリゴヌクレオチドが少くとも2つのミ
スマッチを含むこともある。かくして、一般に必要なこ
とは1つの配列にN個のミスマッチをもち、他の配列に
はNより多いミスマッチがあり、Nは零から本質的に類
似の配列と結合できるだけのミスマッチの数までありう
るというものである。単一のDNA塩基が異なる2つのオ
リゴヌクレオチドがプライマーとして単一のDNAまたはR
NA鋳型を含む反応系で加えられるとき、完全にマッチし
たオリゴヌクレオチドプライマーは1つの塩基ミスマッ
チのあるプライマーよりも一層結合しやすいであろう。
同様に、もしプライマーが完全にマッチしたものでなけ
れば、よりマッチしたプライマーが結合することになろ
う。問題となる配列と他の配列の違いが大きければ大き
いほど競合オリゴヌクレオチドプライマー検査法の機能
がより効率的である。しかしながら、その差が大きすぎ
れば競合的な検査法として働かなくなるであろう。
ここで用いられる「遺伝子多型性」の言葉はDANの同
じ遺伝子座に2つ、またはそれ以上の異なったヌクレオ
チド配列が共存している遺伝子座で見られる変異につい
て言っている。違った配列は病気を起こしたり、あるい
は起こさなかったりする。例えば、HL−Aハプロタイプ
は変化しているが病気を起こさない異なる遺伝子配列を
もっているが、鎌形赤血球貧血症は遺伝子配列の単一の
変化によってひきおこされる病気である。
ここに用いている「正常遺伝子配列」とは遺伝子病の
場合には正常な表現型になり、あるいは病気でない場合
には、その集団にみられる最も普遍的なハプロタイプを
もたらす配列について言っている。
ここに用いられる「変異した遺伝子配列」とは、DNA
配列において少くとも1つの塩基が正常な遺伝子配列と
違った変化をもった配列を言っている。変異した配列ま
たは配列群は遺伝子病に関与しており、あるいはその遺
伝子座で表現されるハプロタイプとして普遍性の少ない
ものである。
ここで用いられている「伸長産物」という言葉はオリ
ゴヌクレオチドプライマーの3′の末端から合成され、
オリゴヌクレオチドプライマーが結合する鎖に相補的な
産物のことである。「競合伸長産物」は競合オリゴヌク
レオチドプライマーの1つの3′末端から合成される伸
長産物を指している。
ここで用いられている「特異的に標識した」とは個々
の競合オリゴヌクレオチドプライマーが別々の標識をつ
けられていることを示していることを指す。この技術に
通じたものは、色々な標識が用いられることを認めるで
あろう。例えば、ラジオアイソトープ、蛍光剤、化学発
光、酵素、抗体などが含まれる。標識の選択には種々の
要因が関係する。これらは標識のハイブリダイゼーショ
ンの速度への影響、プライマーのDNAへの結合、標識の
感度、標識されたプライマーの作りやすさ、自動化しや
すさ、装置としての作りやすさ、便宜性といったものが
含まれる。例えば、別々に標識されたプライマーを使う
方法にあっては、各プライマーは別々のラジオアイソト
ープ、例えば32P,3H,14Cのようなもので標識される。ま
たは各プライマーは同じ元素の異なる同位体で標識もで
きる。フルオレセイン、テトラメチルローダミン、テキ
サスレッド、4−クロロ−7−ニトロベンゾ−2−オキ
サ−1−ジアゾール(NBD)のような蛍光体、あるいは
ラジオアイソトープ、蛍光体、化学発光体、等の異なる
標識体の混合物が用いられる。これらの例では、各プラ
イマーが混合体である場合には、他のプライマー全てと
区別されねばならない。
ここで検出されている特定の既知の核酸配列は、いか
なる素材からも精製された形でも、精製されていない形
でも取り出される。これらの材料にはプラスミドやクロ
ーン化されたDNA及びバクテリア、カブ、酵母、ウイル
ス及び植物、鳥、爬虫類、哺乳類のような高等生物を含
む素材からとった染色体DNAがある。望ましい例におい
ては、素材は染色体のDNAである。染色体DNAは血液、尿
あるいは絨毛膜の絨毛や羊膜細胞のような組織材料か
ら、この技術に通じたものにとって、既知の色々な技法
によって調製される。
どんな特定の既に知られた核酸の配列でも、この方法
で検出される。その配列に沿った相対的な部位で求める
配列の異なる鎖にハイブリダイズするような2つのオリ
ゴヌクレオチドプライマーを調製するために、その配列
の両端で十分な数の塩基を十分、詳細に知ることがまず
必要である。そのプライマーをハイブリダイズした後、
1つのプライマーから伸長産物が合成される。伸長産物
がその鋳型から分離されるときは、決められた長さの核
酸の中にもう一つのプライマーを伸長させるための鋳型
として使われる。配列の両端の塩基についての知見が大
きければ大きいほど、標的とされる核酸配列に対するプ
ライマーの特異性が大きくなり、従ってこの方法の効率
が大きくなる。
オリゴヌクレオチドプライマーは適当な方法、例えば
ホスフィルトリエステル法とホスフィルジエステル法、
またはそれらの自動化された例、修飾された固相支持体
上でのオリゴヌクレオチドの合成、生物材料からの分離
(制限エンドヌクレアーゼ消化)及びDNAまたはRNAの鋳
型を酵素的に転写することによる生成等の方法を使って
調製される。
本発明の実施内容は特定の既知の核酸配列の有無を検
出する方法または次のようなステップを含む異なる配列
を区別する方法である。すなわち少くとも2つのプライ
マーを含み、1つはその特定の既知の配列と相補的であ
り、少くとも1つは特定の既知配列と1個の塩基ミスマ
ッチがある競合オリゴヌクレオチドプライマーを核酸、
または核酸混合物標品に添加し、競合的条件下で特定の
既知配列に対して本質的に相補的なプライマーをハイブ
リダイズし、選択的にハイブリダイズしたプライマーを
3′末端から伸長させてプライマーがハイブリダイズし
ている鎖に相補的な伸長産物を合成し、そして伸長産物
を固定するものである。
本発明によれば、2つの密接に関連したDNA配列が競
合オリゴヌクレオチドプライミングによって区別されう
る。
基本的に既知DNA配列と1つまたはそれ以上の塩基が
違うDNA配列を検出するために、既知DNA配列とマッチし
ているオリゴヌクレオチドプライマーと少くとも1塩基
対がマッチしたオリゴヌクレオチドプライマーと異なる
オリゴヌクレオチドプライマーをテストすべきDNAの存
在の中でインキュベートする。プライマーの少くとも1
つが以下にのべるように検出できるように標識される。
本発明の検査法はその標識したプライマーが伸長産物の
中にとり込まれていることを調べることによってそれに
対応する鋳型に結合するあるいはハイブリダイズするよ
り密接にマッチしたDNAプライマーに選択性があること
を検出するものである。
例えば、反応条件は2つのオリゴヌクレオチドプライ
マーを含めている。望ましくは少くともプライマーが鋳
型に対して過剰にあるようにする。デオキシリボヌクレ
オシドトリホスフェートdATP,dCTP,dGTP,TTPが新しいDN
A鎖の合成にとって十分な基質をもたらすに十分な量で
使われるポリメラーゼの活性に十分な濃度で加えられ
る。この溶液を約100℃に約15秒から2分間、望ましく
は1分間ほど二重鎖のものを変性させるために加熱す
る。いろいろな緩衝液を競合ハイブリダイゼーションを
行うのに使える。緩衝液の条件の厳しさは最もよくマッ
チしたプライマーがDNA伸長させるために効率よく結合
できるようなものが求められる。緩衝液はまたDNA伸長
を触媒する酵素を作用させるものでなければならない。
存在するプライマーの量は存在する鋳型のモル量より多
くなければならないが、各々のプライマーは同モル量で
存在する必要はない。
変性時間の長さはいろいろ変えられる。必要なことは
混合液中の二重鎖の鋳型成分の変性をさせるのに十分で
あることである。変性が行われる温度は緩衝液組成、変
性時間の長さ、混合液の二重鎖成分の量、濃度及び融点
のような二重鎖成分の物理的な性格のような変性の条件
によっても変えられる。望ましくは変性過程の温度はお
およそ90℃から110℃の間にあり、更に好ましくはおお
よそ105℃で変性が行われる。
変性が完結すると溶液は冷却され、プライマーは競合
的条件下で鋳型鎖にハイブリダイズ(すなわち接合)さ
れる。接合温度はおおよそ10℃から65℃の間にあり望ま
しくは28℃である。理想的な温度はこの技術に通じたも
のにとって知られている方法に従って決められ、最もよ
くマッチするプライマーの融解温度のような要因やその
他、上記の検定条件等によって左右される。結合過程は
少くとも5秒間進行させられる。望ましくは接合過程は
28℃で30秒間行われる。
接合過程が完結したら、プライマーの伸長反応を起こ
させるために誘起剤すなわち触媒作用試薬が溶液に入れ
られる。誘起剤または触媒作用試薬はcoliのDNAポ
リメラーゼIのKlenow断片あるいはThermus aquaticus
の熱安定性のDNAポリメラーゼ(Taqポリメラーゼ)のよ
うなオリゴヌクレオチドプライマーの伸長を促がすもの
であればよい。加えられる触媒量は標品のもつ活性によ
って左右され、この分野に精通する者にとって知られて
いよう。例えば、coliのKlenow断片を触媒として使
った場合少くとも0.1から100単位である。Klenow活性の
1単位はポリ〔d(A−T)〕を鋳型プライマーとして
用いて37℃で30分間に10nMの全デオキシリボヌクレオチ
ドを酸沈殿性物質にとりこませるのを触媒する酵素量と
定義される。望ましくは5単位加えられる。この技術に
通じたものにとっては色々な条件が知られているが、伸
長反応は例えばDNAポリメラーゼ(Klenow)または熱安
定性DNAポリメラーゼ(Taq)を使うと8℃から90℃で行
うことができる。伸長反応は通常30mMトリス−酢酸(pH
7.9)、60mM酢酸ソーダ、10mMの酢酸マグネシウム、10m
Mのジチオスレイトール、1.5mMずつのdATP,TTP,dCTP,dG
TP及び4μMの各プライマーまたはプライマー群と約0.
5から1μMのDNAを含む10μの最終容量で行われる。
伸長産物を固定するために使われる方法によってこれ
に関するステップは色々変えられる。例えば、共通プラ
イマーが固相支持体に結合されると、既知の配列に結合
する伸長プライマーの配列は固相支持体に結合されるで
あろう。かくして、固体担体上に配列の有無を検出すれ
ば、そのプライマーを同定できる。他方、もしプライマ
ーが固相担体に結合されていないと単一の鎖を作らせる
ために二重鎖の伸長産物−鋳型を処理する必要がある。
この技術に通じた者は物理的、酵素的、化学的手段が鎖
を分離するのに使うことができることを認識しよう。典
型的には熱変性が使われる。
核酸配列を検出するための技術には色々な方法が知ら
れている。例えば、核酸配列はラジオアイソトープ、蛍
光、化学発光、酵素、抗体などで標識できる。標識の有
無が伸長産物が特定のプライマーからのものであるかど
うかを示している(第1B図)。
一方、対象となる配列は正常配列と変異した配列で異
なる制限エンドヌクレアーゼ部位を含んでいる。この場
合には二重鎖の伸長産物−鋳型は分離することなく制限
エンドヌクレアーゼによる消化にかけられ出来た制限酵
素断片の長さが測られる。
その方法の別の内容では同定のステップの前に伸長産
物を増幅させるステップを入れることがある。増幅には
共通プライマーを加えて少くとも1回次のステップを繰
返すことを含んでいる:すなわち(1)伸長産物をその
相補的な鎖と分離し(2)プライマーを選択的にハイブ
リダイズさせ(3)ハイブリダスズさせたプライマーを
伸長させる。
増幅法のステップはいくらでも、繰返すことができ
る。繰返し回数は競合プライマー、共通プライマー、デ
オキシヌクレオチドの量によって規制される。伸長産物
は指数的に増加する。この過程は第1C図に見ることがで
きる。この過程は検出すべき配列の数を増すことによっ
てその感度を上げるために使われる。かくして対象とす
る配列がバックグラウンドに対して高くできる。
一方、競合オリゴヌクレオチドプライマーを添加する
前に、対象とする配列を増やすことも約に立つだろう。
配列を増幅する方法は「核酸配列を増幅する方法」(米
国特許4,483,202)と「核酸配列を増幅し、検出し、ま
たクローニングする方法」(米国特許4,683,195)に記
載されているが、この両方を参考文献としてここに示
す。基本的にはこの方法は次のステップを含んでいる。
すなわち、各異なった特定の配列の各々の鎖に対してオ
リゴヌクレオチドプライマーを接合させ、そのプライマ
ーを各々の鎖に相補的な伸長産物を合成する条件下で
3′末端からプライマーを伸長させ、その伸長産物は他
のプライマーの伸長産物の合成のために鋳型として用い
られている相補体から分離されたあとのものであり、そ
のプライマーの伸長産物を単一の鎖分子を作るために合
成された鋳型から分離し、そして少くとも1回は接合、
伸長、分離のステップを繰返すことによって特定の配列
を増幅するステップである。
増幅が行われれば、競合オリゴヌクレオチドプライマ
ーが添加でき、そして先に述べたような競合オリゴヌク
レオチドプライマー法が行われる。これまでの報文に比
べ本発明が違っていて優れている主な点は本質的に相補
的な配列と少くとも1つ以上の塩基ミスマッチを含むも
のとの間で結合の競合性があることである。例えば点変
異検出のための対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド
(ASO)プローブ法はプライマーとしてではなく、ハイ
ブリダイゼーションのプローブとしてオリゴヌクレオチ
ドが使われている。ちがうASO法のプローブは別々の反
応で用いられ、競合は起らない。
COP法がPCR法と違うことの一つは、PCRが特定のDNA配
列を増幅するために異なる部位で作用する反対の側のプ
ライマーの対を使用していて、一方COPは結合を競合さ
せるために単一の部位でプライマーのセットを使うとこ
ろにある。
PCR法においては2つ以上のオリゴヌクレオチドプラ
イマーが同じ反応容器中に存在し、別々の部位を増幅す
るのに使われる。さらに、PCRはDNA鋳型に完全にマッチ
していないが単に「本質的に相補的」なプライマーを使
っている。しかしながら、PCRはもし最もよく競合する
オリゴヌクレオチドプライマーがなければ、次によくマ
ッチしている競合プライマーが結合し、同じ場所でDNA
合成をひきおこすようにしてポリヌクレオチド鋳型上で
の単一の結合部位で競合するプライマーの混合物を利用
しない。かくして、COPを独特なものにしているのは共
通の部位からのDNA合成のためのプライマーとして夫々
機能することを競合オリゴヌクレオチドプライマーがで
きるが、最もよくマッチしたプライマーを取り込むのが
先行するということである。個々の競合オリゴヌクレオ
チドプライマーを色々に標識すると、競合状態を監視す
ることができ、従って鋳型のDNA配列を最もよくマッチ
しているオリゴヌクレオチドプライマーを知ることによ
って推しはかることができる。
これまでの方法からもう一つのすぐれた主な点は約12
個の短いプライマーを競合オリゴヌクレオチドプライマ
ー検査法に容易に使うことができることであるが、一
方、増幅過程に対してはより長いプライマーを使うこと
が通常は望まれる。塩基のミスマッチ検査法が敏感な性
質をもつために、通常増幅のために使われるより長いプ
ライマーは競合法においてはそれ程効果的でない。
競合オリゴヌクレオチドプライミング法は検査される
べきDNA配列が正確にはわからない場合に機能できる。
最低の要求は正常なDNA鋳型に結合してDNA合成を引き起
こすオリゴヌクレオチドプライマー誘導体の合成を可能
にするに十分なDNA配列の知見である。競合的オリゴヌ
クレオチドプライマーは正常なDNA鋳型に結合するオリ
ゴヌクレオチドプライマーと異なるもので使われる。ど
の1個のプライマーが他の競合オリゴヌクレオチドプラ
イマーと区別できるように標識されていれば、標識プラ
イマーと他のプライマーの間での競合を標識がDNA伸長
産物にとり込まれていることによって追跡できる。
競合オリゴヌクレオチドプライミング法は色々な目的
のために利用できる。既知の遺伝子配列を検出するため
に使われる。応用例には遺伝子病の検出がある。変異が
分かっていて、その周囲のヌクレオチド配列が分かって
いる遺伝子病はこの方法によって検出することができ
る。例えば鎌型赤血球性貧血では、単一の塩基の変化が
遺伝子病をもたらす。その変異と周囲の配列が分かりそ
れで競合オリゴヌクレオチドプライマー法が鎌型赤血球
貧血症を検出するのに使われる。競合オリゴヌクレオチ
ド法は比較的簡単で迅速で安価で正確な方法であるか
ら、診断に選択される方法になるものと思われる。例え
ば、試料がとられてから結果がわかるまでたった6時間
ほどである。サラセミア、オルニチントランスカルバミ
ラーゼ欠損症、ヒポキサンチン−グアニン−ホスホリジ
シル−トランスフェラーゼ欠損症、フェニルケトン尿症
などは容易にこの方法で検出できる。この方法は生検試
料、羊膜穿刺、あるいは絨毛膜の絨毛のような細胞試料
に適用できる。この方法はDNA塩基の塩化を直接測定す
るので発生の時期や測定しなければならない組織につい
て制限はない。唯一必要なことはプライマーが結合する
であろう部位の配列が分かっていることである。この利
点は通常は肝でしか発現しないフェニルケトン尿症のよ
うな病気では容易に評価できる。本法は羊膜液、絨毛膜
絨毛または血液でも、肝の生検をすることなくフェニル
ケトン尿症を検出することができる。かくしてこの技術
に通じるものは本法の迅速性、安全性及び操作性につい
て莫大な利点を容易に認めるであろう。
その他の適応も容易に明らかにできる。例えば、既知
の配列をもった遺伝子座のどんな数でも遺伝子多形性を
テストすることによって家系のテストをすることであ
る。競合オリゴヌクレオチドプライマー法によって異な
る標識が夫々の座に対して使われ、従って色々な異なる
座を同時にテストすることができる。同様に、競合オリ
ゴヌクレオチドプライマー法は遺伝子のマッピングやリ
ンケージ解析に使える。かくして、もし遺伝子自体が分
らなくても多形性に密接に関連している配列は分かって
いたとすれば、競合オリゴヌクレオチドプライマー法は
関連した遺伝子の多様性を検出するのに使え、診断のた
めに用いられる。
この方法が広い利用性をもつもう一つの領域は法医学
の領域である。法医学では遺伝子の変異を検出すること
が、その試料の起原を決める方法になる。競合オリゴヌ
クレオチドプライマー法は同じ標本からの多くの遺伝子
座の配列を決定する迅速で正確な方法を提供する。
染色体に余分の遺伝子材料を付加することも競合オリ
ゴヌクレオチドプライマー法によって検出できる。例え
ば、色々な感染症が原因となる微生物の特定のDNA配列
特性をもった臨床標本中にあれば診断できる。これらに
はサルモネラ、ストレプトコッカス、スタフィロコッカ
ス菌のような属のバクテリア、全てのカビ、全ての酵
母、サイトメガロウィルス、ヘルペスシンプレックスI
型、II型、HIV(エイズウィルス)にような感染症を起
こすウィルスが含まれる。ここでも競合オリゴヌクレオ
チドプライマー法の迅速で比較的簡便な性質が病気の検
出に簡単な方法を提供している。生体標本中ではこれら
微生物の多くは少量であるので本発明の競合オリゴヌク
レオチドプライマー法を適用する前に米国特許4,683,19
5と4,683,202に記載されたPCR法を使って対象となる配
列を増幅する必要がある。
この方法のもう一つの重要な用途は新生物の検出と新
生物の治療を追跡することにある。多くの新生物が宿主
の染色体または既知の配列の挿入部に遺伝子配列の変異
をもたらすので競合オリゴヌクレオチドプライマー法は
これらの配列を検出するのに使用できる。新生物の検出
が重要であるけれどももっと有用なのは治療の進行を追
跡することである。薬物、外科或いは放射能であれ治療
を行った後、新生物の治療が成功したかどうかは病気に
関連した配列の消失によっている。かくして治療がはじ
まった後に試料をとって、競合オリゴヌクレオチドプラ
イマー法が治療の効果と経過を追うために使われる。こ
のことは少量の配列が検出できこのテストが比較的迅速
で多数の試料を同時に追跡できるので治療の予後をみる
のによいと思われる。
ヒトにおける競合オリゴヌクレオチドプライマー法の
使用が多いのに加えて、動物にこの方法を利用する機会
も広大である。例えば多くの場合、競馬やウシ、ブタ、
イヌ、ネコその他の動物で種属の保存などその株の純粋
性を調べるために競合オリゴヌクレオチドプライマー法
が使われている。株の純粋性を調べることは遺伝子配列
の同等性を測ることであり、また競合オリゴヌクレオチ
ドプライマーは遺伝子配列を迅速に調べるために使われ
るから動物の株の純粋性を調べるのに利用できる。ヒト
におけると同様に動物においても競合オリゴヌクレオチ
ドプライマー法が家系の解析や病気のスクリーニングに
使われる。また、これは例えば競走馬、荷牛、乳牛ある
いは食牛の育種、トリやブタの育種計画などの動物の系
統にとっても重要である。さらに、病気の状況が正確に
迅速に決められるので輸入動物の検疫の期間が大いに短
縮されよう。
以下の例は説明のために提供するものであって、いか
なるものでもこの発明を限定するもののつもりでない。
この実施例においては他に断らなければ百分比は全て固
体ならば重量比、液体ならば容量比であり温度は摂氏温
度である。
〔実施例〕
実施例1 ネズミのオルニチントランスカルバミラーゼの相補的DN
A(cDNA)中のCからAへの点変異の検出 競合オリゴヌクレオチドプライマー法による点変異検
出の例がネズミのオルニチントランスカルバミラーゼの
OTC遺伝子からクローン化したcDNA配列を使って示され
ている〔Veres等:Science,237,415(1987)〕。
標的となる配列は正常なOTCマウスからクローン化さ
れたcDNAとOTC欠損の「毛のうすい」マウスからの変異
したOTC cDNAである。これらは以前に決定されている部
位でC:G塩基対に対してA:T塩基対の置換がある以外は同
一である。(+)または(spf)cDNA配列のいづれかに
相補的な2つのオリゴマー(12個)が合成されたが夫々
#92と#93として第1表に示されている。プライマーと
結合する部位の周辺の領域の完全なDNA配列が第2B図に
示されている。
この例で使われているDNA鋳型は単一のDNA塩基対の変
化があることによってちがっている。#92と#93の2つ
のプライマーは第3の共通オリゴヌクレオチドプライマ
ーで2つの競合するプライマー(#92と#93)とは反対
の性質にある#94と一緒に用いられた。#92と#93のプ
ライマーは12個の長さで#94は18個の長さである。#92
かまたは#93オリゴマーのいずれかが32Pで放射ラベル
されて複製反応が行われた。これらの反応においては#
92と#93のプライマーはspf変異の存在を検出するのに
競合した。プライマー#94はその反応では共通プライマ
ーである。
以下の4つの反応を行った。すなわち(1)正常鋳型
を放射ラベルした正常プライマーと非標識の変異プライ
マーとを混合する。(2)正常鋳型を非標識の正常プラ
イマーと放射標識した変異プライマーとを混合する。
(3)変異鋳型を放射ラベルした正常プライマーと非標
識の変異プライマーとを混合する。(4)変異鋳型を非
標識の正常プライマーと標識変異プライマーとを混合す
る。
かくして4つの全ての反応の化学組成は同じであり、
ただ正常または変異鋳型のいずれかが正常または変異の
競合プライマーのいずれかにある放射標識と一緒に存在
させた。
鋳型は各々おおよそ500ngの量を入れた。プライマー
#94は4μM、プライマー#92と#93は夫々2μMであ
った。そのプライマーは5′末端に32Pを放射ラベルさ
れている。約30μMのトリス酢酸緩衝液(pHはおおよそ
7.9)、約10μMの酢酸マグネシウム、約10μMのジチ
オスレイトール、約1.5μMづつのdATP,TTP,dCTP,dGTP
を加えて反応を行なった。反応全量はおおよそ100μ
であった。試料を約105℃で2分間加熱し、約28゜で30
秒間接合させたのちE.coliからとったDNAポリメラーゼ
IのKlenow断片を約5単位を添加した。DNAのポリメリ
ゼーションを約2分間持続させた。加熱、冷却及びDNA
ポリメリゼーションのサイクルを約10回繰返した。反応
産物を4%Nusieveアガロースゲルで電気泳動しオート
ラジオグラフィーにかけて解析した。プライマーの#94
と#92または#93のいづれかとの間の領域に相当する72
dPの断片が各フラクションで生成した(第3A図)。各レ
ーンは(+)OTCでクローン化したcDNA(レーン1と
2)またはspf OTCでクローン化したcDNA(レーン3と
4)のいずれかを使って10サイクルのPCR増幅を行って
得た産物を含んでいる。レーン1と3は(+)OTC cDNA
に特異的な放射標識したプライマーを含み、レーン2と
4はspfOTC cDNAに特異的な放射標識プライマーを含ん
でいる。COPの結果はPCR増幅によって72dP産物に増幅さ
れている。
各フラクションに72dPの断片が存在することは、期待
された場所の夫々でオリゴヌクレオチドプライマーの効
果的な伸長が起ったことを示しており、また増幅が達成
されたことを示している。アガロースゲルのオートラジ
オグラフ解析は2つの競合しているプライマーが結合す
ると思われる場所で完全にマッチしたプライマーを選択
的に利用していることを示している(第3B図)。かくし
て、反応(1)と(4)は放射能を反応産物にとり込ん
で逆に(2)と(3)は反応産物には放射能をとり込む
ことはなかった。この検査法を識別するレベルすなわ
ち、正しくマッチしたプライマーをミスマッチプライマ
ーよりも選択的に利用する程度は第3B図に示されてい
る。放射能がとり込まれると思われるところでは放射性
シグナルは放射性かつ取りのぞかれたと思われる場合の
100倍程大きくなる。
実験例2 M13mp18のフィラメント状のファージDNAからの配列に対
するプライマーを使って競合オリゴヌクレオチドプライ
ミング COPの原理をさらに説明するため、またCOP現象に及ぼ
す競合しているオリゴマーの長さの効果を研究するため
に、フィラメント状のファージ、M13mp18からとった単
一鎖のDNA鋳型を使って実験が行った。mp18の有用な特
性はそれが、その配列の中に多くの制限エンドヌクレア
ーゼによる分解のための認識部位をもっているDNA領域
を含んでいることである。mp18がDNA合成により忠実に
コピーされれば、制限エンドヌクレアーゼの認識部位が
再生産される。ミスマッチしたDNAプライマーがとり込
まれたときのような異常型のDNA再生産は制限エンドヌ
クレアーゼ認識部位を破壊するのであろうし、それらの
酵素による分解を妨げるであろう。2つのプライマーが
DNA鋳型としてmp18を使ってのDNA合成のためのプライマ
ーとして同時に用いられるときに、1つのプライマーは
鋳型に対して完全に相補的でもう1つのプライマーは制
限エンドヌクレアーゼ認識部位を破壊するような1個の
DNA塩基変化を含んでいるとすれば、DNA合成反応ではそ
の2つのプライマーの各々の相対的利用性は合成産物に
対する制限エンドヌクレアーゼの活性によって決められ
よう。この例は完全にマッチした12個のオリゴマー
(A)と20個のオリゴマー(B)の夫々がmp18DNAをコ
ピーし、元々存在する制限エンドヌクレアーゼ認識部位
を含む合成産物を産生するために使うことができること
を示している。
次に、12個まはた20個のプライマーを制限エンドヌク
レアーゼの認識配列をこわす単一のDNA塩基の置換が存
在する以外は同一な他のオリゴヌクレオチドプライマー
と混ぜ、DNA合成反応を行った。プライマー混合物が12
個のものを含むときは完全マッチしたオリゴマーがDNA
合成反応で優勢にとり込まれ、そのことはDNA合成産物
中の制限エンドヌクレアーゼ認識部位が保たれているこ
とによって示されている。競合効果はオリゴマーが20個
である場合は減少した。かくして、ここで用いられた条
件下では12個のプライマーが20個のものよりより効果的
なCOPを示す。
A.mp18と12個プライマーでの競合オリゴヌクレオチドプ
ライミング この例ではDNAの鋳型はフィラメント状ファージのM13
Mp18(mp18)からとった単一鎖のDNAであった。競合オ
リゴヌクレオチドプライマー法を示すためたに3つのプ
ライマーを用いた。RsaIとMspIに対する制限エンドヌク
レアーゼ認識部位を含むmp18DNA鋳型の領域に対して完
全に相補的な12個のプライマー#85を合成した。12個の
プライマー#86はオリゴヌクレオチド合成機により混合
−カップリング機能を使って合成した。#86のプライマ
ーは#86の配列の中で2つのヌクレオチド部分でDNA塩
基対が合成の間に加えられた以外は#85プライマーと同
一である。かくして、#86群はおおよそ25%のAGCTCGG
ACC、25%のAGCTCGGACC、25%のAGCTCGGAC
C及び25%のAGCTCGGACCから成っていた。2つ
の部位での塩基置換(a)mp18鋳型に完全に相補的か或
いは(b)もしハイブリダイズすればRsaIまはたMspI制
限エンドヌクレアーゼによって認識され分解するための
正しいDNA配列はもはや有しない反応生成物を産生する
であろうmp18鋳型と相補的ないずれかのファミリーメン
バーを表わすために用いられた。15個のプライマーの#
1はmp18DNAと相補的であるが#85と#86の結合部位の
反対側にあるかそれから約75塩基対にあるがこれも合成
された。プライマー#1は共通オリゴヌクレオチドプラ
イマーであった。#1プライマーは5′末端に32Pで放
射標識した。プライマーの配列は第1表に示されてい
る。プライマーの結合部位に囲まれている領域のDNA配
列は第2A図に示されている。
2つの反応が行われた。各々は約500ngのmp18DNA鋳型
と約4μMの放射標識したプライマー#1を約30μMの
トリス酢酸緩衝液(約pH7.4)、約50μMの酢酸ナトリ
ウム、約10μMの酢酸マグネシウム、約10μMのジチオ
スレイトール及び約1.5μMづつの、dATP、TTP、dCTP、
dGTPを入れ全容量おおよそ100μとなった。1つの反
応はプライマー#85を含み他のプライマーはプライマー
群の#86をもっている。
反応混合物を約105℃約2分間加熱し、冷却しておお
よそ30秒で約28℃に冷却する。E.coliからとったDNAポ
リメラーゼIの大きな断片約5単位を加えた。加熱と接
合、DNAのポリメリゼーションは10回を繰返す各反応液
の一部は増幅を5ないし10回繰返し続け、そしてゲル電
気泳動やラジオオートグラフィーによって直接分析でき
るようにするか、制限酵素で処理しそしてゲル電気泳動
とラジオオートグラフによって分析する。
第4A図は制限エンドヌクレアーゼで処理されていない
材料(非切断)が85bp断片を表わしていることを示して
いる。この85bp断片はプライマー#1を含むので放射活
性がある。最初の反応から採取したプライマー#85を含
んでいる試料をプライマー#1と#85の結合部位の間の
DNA配列を認識して分解する制限エンドヌクレアーゼPst
Iで処理すると予期されるように放射標識された48bpの
産物が生成される。PstIの認識配列はオリゴヌクレオチ
ドプライマーの間のDNA合成のくり返しの間に忠実にコ
ピーされているのでPstIで処理した試料は対照試料とし
て使われる。
プライマー#85を含む最初の反応からとった試料を制
限エンドヌクレアーゼRsaIまたはMspIで処理すると、予
期される放射標識された76bpと75bpの断片が生成された
(第4A図)。RsaIとMspI制限エンドヌクレアーゼの認識
配列の存在はプライマー#85がDNA合成がくり返されて
いる間に忠実に取り込まれていることを示している。
同族プライマーの#86を含む第2の反応産物を同様に
して解析すると同様な結果が観察された(第4A図)。す
なわち、制限エンドヌクレアーゼPstIは48bp断片を分解
し、プライマー#1と同様プライマーの#86の間の領域
がDNA合成がくり返されている間に忠実にコピーされて
いることを示した。この結果は、DNA合成がくり返され
ている間に4つあるプライマー#86オリゴヌクレオチド
群のうちの1つが選択的に取り込まれたことを示してい
る。DNA塩基ミスマッチを含む他の3つのオリゴヌクレ
オチドがどれも取り込まれにくいことをDNA鋳型に対し
て完全な適合をしていないプライマーに対して完全にマ
ッチしているプライマーが効果的に競合していることを
示している。
B.mp18と20塩基オリゴヌクレオチドでの競合オリゴヌク
レオチドプライミング 20個のオリゴマーを使ったこの方法は概念的に12個の
オリゴマーを使った上記の例と同様である。
ここでもフィラメント状のファージM13mp18から採っ
た1本鎖DNAを鋳型として使った。競合オリゴヌクレオ
チドプライマー法を示すために3つのプライマーが使わ
れた。20個のプライマーである#89がSacI、RsaI、MspI
に対する制限エンドヌクレアーゼの認識部位を含むmp18
DNA鋳型領域と完全にマッチするものとして用いられ
た。「同族」のオリゴヌクレオチドである20塩基プライ
マー#90をオリゴヌクレオチド合成機で混合結合機能を
用いて合成した。#90プライマーは#90配列の中で3ヶ
所でDNA塩基対が合成の間に加えられた以外はプライマ
ー#89と変わっていない。かくして、#90オリゴヌクレ
オチド群は8種ありその1つの3つの制限エンドヌクレ
アーゼの全てによって認識されるDNA配列を含み、3つ
は2つの部位を合わせもっており、3つは1つの部位を
もち、1つは制限部位をもたない。さらに、各々の部位
はmp18DNA鋳型に完全にマッチすることが等しく証明さ
れている。15塩基のプライマー#1は共通プライマーと
して用いられた。プライマーの配列は第1表に示されて
いる。プライマーの結合部位の周辺のDNA配列は第2A図
に示されている。各反応の条件は12塩基をもったmp18の
競合オリゴヌクレオチドプライミングに用いられた上記
のと同様に行った。
プライマー#89を含む反応から採った試料を10サイク
ルのDNA合成を行った後採取し、制限エンドヌクレアー
ゼPstI、SacI、RsaI、またはMspIで処理すると91bpの放
射標識された断片が夫々の制限エンドヌクレアーゼによ
って81,76または75bpにまで減ることが観察された(第4
B図)。このことはプライマーの#1と89の間の領域
と、#89プライマーとオーバーラップしているDNA配列
ともDNA合成をくり返している間忠実にコピーされてい
ることを示した。
反対に、オリゴヌクレオチドプライマー群である#90
を含む反応産物のいくつかは制限エンドヌクレアーゼの
SacI、RsaI、MspIによる分解を受けにくかった(第4B
図)。オリゴヌクレオチドのプライミング部位の間のDN
A配列を認識する制限エンドヌクレアーゼPstIは反応産
物を効率よく分解した。それ故この分解しないことは#
90のオリゴヌクレオチドからのミスマッチのあるオリゴ
ヌクレオチドを取り込んだためであった。かくして、mp
18DNAと12塩基オリゴヌクレオチドで行った上記の実施
例2(A)にある実験はこの反応条件では12塩基成分が
特定のDNAプライミング部位に対して効果的な競合を示
す一方、より長い(20塩基)のオリゴマーは競合オリゴ
ヌクレオチドプライミングに対して効率が悪いことを示
している。
実施例3 β−グロビン(鎌型赤血球対立形質) 鎌型赤血球貧血を起こすヒトの変異も競合オリゴヌク
レオチドプライミングによって検出される。β−鎌型赤
血球対立形質の領域にあるヒトのβ−グロビン遺伝子の
正常DNA(β)は次のとおりである。
そしてβ(鎌型赤血球)ヘモグロビノパシーを起こ
す単一のDNA塩基変化の部位が矢印で示されている。β
遺伝子型をもたらす塩基変化はA→Tである。かくし
て、次のようなプライマーが作成され、競合オリゴヌク
レオチドプライマー法に使われる。
(1)5′−CTC CTG AGG AGA−3′(12塩基−β
異的) (2)5′−CTC CTG TGG AGA−3′(12塩基−β
異的) プライマーの(1)と(2)は別々に標識され、COP
反応においてクローン化されたβ±グロビンまたはβ
−グロビンの配列のいずれかと一緒に使われる。
DNAとよく結合した競合プライマーの伸長産物を増幅
するために次のような第3のプライマーを使ってうまく
競合しているプライマーを同定する。
(3)5′−CGT TCA CCT TGC CCC ACA GG−3′ プライマー(3)はプライマー(1)または(2)と
反対の方向にDNA合成を開始するだろう。この検査法は
3組のプライマー(1)、(2)、(3)を使って行う
と、47bpの断片が作られ、それはDNA鋳型の真のDNA配列
を示しているだろう。
もし、検査すべき出発物質が複雑DNA混合物例えばヒ
トの染色体DNAのようなものであれば、β変異した対
立遺伝子を含む部位を合成するために2つのプライマー
がまず使われる。
例えば、 5′−TGG TCT CCT TAA ACC TGT CTT G−3′ 5′−ACA CAA CTG TGT TCA CTA G−3′ の2つのオリゴヌクレオチドがここで述べられているプ
ライマー(1)、(2)及び(3)に対して相補的なDN
Aを含むヒトのβ−グロビン遺伝子の167bp断片を増幅す
る。
β変異を含む領域を増幅するのに続いて上記のよう
にして競合オリゴヌクレオチドプライマー法が行われ
る。各々の場合にβまたはβいずれの対立遺伝子に相
当するオリゴマーが標識されて他のオリゴマーと区別で
きるようにする。特定の標識の検出がこの検査法の終点
である。
実施例4 α−アンチトリプシンZ対立形質;S対立形質 αアンチトリプシンの欠損をもたらすヒトの変異も
競合オリゴヌクレオチドプライミング法で検出される。
α−Z対立形質を含む部位の周辺のα−アンチトリ
プシン遺伝子における正常ヒトDNA配列(M)は であり、矢印(C→A)で示された変異が変異Z対立形
質を起こす。
同様にα−S対立形質を含む部位の周りのαアン
チトリプシン遺伝子における正常ヒトDNA配列(M)は であり、(A→T)で示す変異がS対立形質対を起こ
す。
かくしてM/Z対立形質またはM/S対立形質の違いに特異
的なプライマーを次のようなものとして作製される。す
なわち プライマーの(1)、(2)、(3)、(4)は別々
に標識され、クローン化された正常のα−アンチトリ
プシンDNA配列(M)または変異した配列(Zまたは
S)を区別するために競合オリゴヌクレオチドプライマ
ー法に用いる。うまく競合しているプライマーの伸長産
物は共通プライマーを用いることによって増幅した後に
検出される。
例えば、プライマー(1)と(2)とさらにプライマ
ー(5)(5′−CAG.CCA.GCT.TCA.GTC.CCT.TTC−
3′)を加えるとこの反応で81bpの断片を産生するであ
ろう。プライマー(3)と(4)とプライマー(6)
(5′−GGG.AAT.CAC.CTT.CTG.TCT.TC−3′)では70bp
の断片を産生するだろう。
もし、出発材料がヒトの染色体DNA標品を含んでいれ
ばZ対立遺伝子に対する変異部位の脇にあるが含まれて
はいないプライマーのセットすなわち5′−ACG.TGG.AG
T.GAC.GAT.GCT.CTT.CCC−3′と5′−GTG.GGA.TTC.AC
C.ACT.TTT.CCC−3′がZ対立遺伝子を含むα−アン
チトリプシン遺伝子の450bp断片を予め増幅するために
利用される。S対立遺伝子に対する変異部位の脇にある
がそれを含まないプライマーセットである5′−GAA.GT
C.AAG.GAC.ACC.GAG.GAA−3′と5′−AGC.CCT.CTG.GC
C.AGT.CCT.AGT.G−3′がS−対立遺伝子を含むα
アンチトリプシン遺伝子の340bp領域を予め増幅するの
に利用できよう。
競合オリゴヌクレオチドとその対立する共通プライマ
ーを使ってのCOP解析のための初発材料として増幅され
た変異部分が利用された。例えば増幅された450bp断片
の中のZ対立遺伝子の部分にプライマー(1)と(2)
は競合して結合する。うまく競合したプライマーの伸長
産物は(1)であっても(2)でもあっても共通プライ
マー(5)を使うことによって増幅したあと検出でき
る。同様にプライマー(3)と(4)は340Pb断片内に
あるS対立遺伝子の部位に競合して結合し、競合してい
るプライマー伸長産物は(3)でも(4)でも共通プラ
イマーの(6)を使うことによって増幅した後検出され
る。
この技術に精通したものは本発明がその目的とすると
ころを実行し、その目的と利点をここに表にあらわれず
に内存しているものを含めこれまで述べてきた目的と利
点を得るために適用することを容易に評価できよう。こ
こに述べた方法、手技及び技術は代表的な内容として選
んだもので説明をするためのものでありその目指すとこ
ろに限定を加えるつもりはない。この技術に通じたもの
にとってこの発明の精神に含まれあるいは特許請求の範
囲の示すものによって規定される中での変更及び他への
利用を行うことができよう。
【図面の簡単な説明】
第1図は競合オリゴヌクレオチドプライミング系の基本
原理を示している。第1A図は2つの類似したプライマー
が単一のDNA鋳型に対して競合するとき完全にマッチし
たプライマーが単一の塩基ミスマッチをもったプライマ
ーより選択的に鋳型に接着またはハイブリダイズするで
あろうということを示している。第1B図はオリゴヌクレ
オチドプライマーがその検出を容易にするために、放射
活性にされている場合を示している。第1C図はポリメラ
ーゼ鎖反応(PCR)によって競合オリゴヌクレオチドプ
ライミングを検出する場合を示している。DNA鋳型の2
つの部位でプライムされる。ひとつのオリゴヌクレオチ
ドプライマーがその部位の一つの(共通プライマー)に
使われ、競合しているオリゴヌクレオチドプライマーは
DNA変異のあるもう一つの場所に用いられる。PCR増幅を
した後、「正しく」完全にマッチしたプライマーがPCR
増幅産物にとり込まれている。第2図は実施例1及び2
におけるオリゴヌクレオチドプライミング部位の周辺領
域のDNA配列。第2A図はM13mp18のフィラメント状のファ
ージDNAの配列を示している。第2B図はオルニチントラ
ンスカルバミラーゼのcDNA配列を示している。第3A図は
+とspfOTC対立形質に特異的なプライマーから生じる競
合オリゴヌクレオチドプライミング産物の解析を示して
いる。第3B図は第3A図において示されるゲルのラジオオ
ートグラフで放射活性をもったプライマーが第1と第4
レーンで72ヌクレオチド断片にとりこまれていることを
示しており、そこでは放射活性をもったプライマーが完
全に鋳型にマッチし、一方第2,3レーンにおいては放射
活性のミスマッチプライマーが排除されている。第4A図
は12ヶのオリゴヌクレオチドを競合に使ってM13mp18DNA
のCOPとPCRから生成した断片をオートラジオグラフ解析
したものである。第4B図は20ヶのオリゴヌクレオチドを
競合に使ってM13mp18DNAのCOP、PCRから生じた断片をオ
ートラジオグラフで解析したものである。 図面は必ずしも計測してはいないが本発明の特徴は大き
さで大きくみせているし、明確さのために模式的に示さ
れている。

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少くとも2つのプライマーを含み、その1
    つが特定の既知の配列に本質的に相補的で、少くとも1
    つは、その特定の配列について1つの塩基ミスマッチが
    ある。競合オリゴヌクレオチドプライマーを核酸、また
    は核酸混合物試料に加え、競合するような条件下で特定
    の既知の配列に対して、本質的に相補的なプライマーを
    選択的にハイブリダイズさせ、プライマーがハイブリダ
    イズされるヌクレオチド鎖に相補的な伸長産物を合成す
    るために、その3′末端から選択的にハイブリダイズし
    たプライマーを伸長させ、その伸長産物を同定するステ
    ップを含む、特定の既知の核酸配列の有無を検出する、
    或いは色々な配列の違いを見分ける方法。
  2. 【請求項2】競合オリゴヌクレオチドプライマーが、お
    およそ8−24塩基の長さである請求項1の方法。
  3. 【請求項3】競合オリゴヌクレオチドプライマーの少く
    とも1つが標識されていて、その伸長産物が、その中に
    標識の有無を調べることによって同定される請求項1の
    方法。
  4. 【請求項4】標識が、ラジオアイソトープ、蛍光体、化
    学発光体、酵素、抗体の群から選ばれる請求項3の方
    法。
  5. 【請求項5】その同定のステップの前に共通オリゴヌク
    レオチドプライマーを加え、その相補的なヌクレオチド
    鎖から伸長産物を分離し、その選択的ハイブリダイズス
    テップと伸長ステップを繰り返すステップを含む請求項
    1の方法。
  6. 【請求項6】その分離する、選択的ハイブリダイズす
    る、伸長するステップを、少くとも1回繰り返すステッ
    プを、さらに入れた請求項5の方法。
  7. 【請求項7】少くとも2つのプライマーを含み、その1
    つが特定の既知の配列に本質的に相補的であり、少くと
    も1つはその特定の配列に塩基ミスマッチがある競合オ
    リゴヌクレオチドプライマーを核酸、或いは核酸混合試
    料に加え、共通プライマーが相補的なヌクレオチド鎖の
    1つに接合し、その本質的な相補的な競合オリゴヌクレ
    オチドプライマーが、特定の既知の配列を含む他の相補
    的な鎖に接合するような条件下に、相補的な鎖を分離す
    るために本質的に相補的競合オリゴヌクレオチドプライ
    マーと共通ヌクレオチドプライマーを接合させ、そのプ
    ライマーに接合した鎖に相補的な伸長産物を合成するた
    めに、その接合したプライマーを3′末端から伸長さ
    せ、その伸長産物を相補体から分離後、その接合したプ
    ライマーの他の伸長産物を合成するための鋳型として使
    い、1本鎖分子を作るために、その鋳型から伸長産物を
    分離し、その特定の既知の配列を含む1本鎖分子を、そ
    の接合、伸長、分離のステップを少くとも1回繰り返す
    ことによって増幅し、その増幅された伸長産物を同定す
    るステップを含む別々の相補的な核酸のヌクレオチド鎖
    混合物を含む試料中に、特定の既知の核酸配列の有無を
    検出するか、または、その試料中の少くとも2つの異な
    る配列の違いを区別する競合オリゴヌクレオチドプライ
    マー法。
  8. 【請求項8】競合オリゴヌクレオチドプライマーの少く
    とも1つが標識されていて、その標識が、ラジオアイソ
    トープ、蛍光体、化学発光体、酵素及び抗体から成る群
    から選択される請求項7の方法。
  9. 【請求項9】同定のステップが増幅された伸長産物にあ
    る標識の有無を検出することを含んでいる請求項8の方
    法。
  10. 【請求項10】共通オリゴヌクレオチドプライマーが固
    体支持体に結合されていて、増幅された伸長産物が、そ
    の固体支持体に付けられた標識の有無を調べることによ
    って固定される請求項8の方法。
  11. 【請求項11】特定の核酸配列が遺伝病を起こす、少く
    とも1つの変異を含む請求項7の方法。
  12. 【請求項12】各々の特定の既知配列に特定のオリゴヌ
    クレオチドプライマーを接合し、そのプライマーに接合
    したヌクレオチド鎖に相補的な伸長産物を合成するため
    に3′末端から、その接合したプライマーの各々を伸長
    し、その伸長産物をその相補体から分離した後、もう一
    つの別のプライマーの伸長産物の合成のために鋳型とし
    て使い、そのプライマーの伸長産物を1本鎖の分子を作
    るために合成された鋳型から分離し、接合、伸長、分離
    のステップを少くとも1回繰り返すことによって特定の
    既知の配列を含む1本鎖分子を増幅し、特定の既知の配
    列の各々に対する少くとも2つのプライマーを含み、そ
    の1つは、その特定の既知配列に本質的に相補的であ
    り、少くとも1つは、その特定の既知の配列に対して塩
    基のミスマッチをもっているような競合オリゴヌクレオ
    チドプライマーを上記の試料に加え、競合の条件下に、
    その特定の既知配列に本質的に相補的なプライマーを選
    択的にハイブリダイズし、ハイブリダイズされている、
    そのヌクレオチド鎖に相補的な競合伸長産物を合成する
    ために、その3′末端から、その選択的にハイブリダイ
    ズしたプライマーを伸長させ、そして、その競合伸長産
    物を固定するステップを含む核酸の、ヌクレオチド鎖の
    混合物を含む試料中の、複数の特定の既知の核酸配列の
    有無を検出する競合オリゴヌクレオチドプライマー法。
  13. 【請求項13】競合オリゴヌクレオチドプライマーが、
    おゝよそ、8〜24の塩基の長さをもつ請求項12の方法。
  14. 【請求項14】少くとも1つの競合オリゴヌクレオチド
    プライマーが標識されていて、その競合伸長産物がその
    競合伸長産物中に、その標識の有無を調べることによっ
    て同定する請求項12の方法。
  15. 【請求項15】標識がラジオアイソトープ、蛍光体、化
    学発光体、酵素、抗体から成る群から選ばれる請求項14
    の方法。
  16. 【請求項16】その同定ステップの前に共通オリゴヌク
    レオチドプライマーを加えて、その相補的なヌクレオチ
    ド鎖から、その競合伸長産物を分離し、その選択的にハ
    イブリダイズするステップと伸長ステップを繰り返すス
    テップを、さらに含めた請求項12の方法。
  17. 【請求項17】その分離、選択的ハイブリダイズ、及び
    伸長ステップを、少くとも1回繰り返すステップをさら
    に含む請求項16の方法。
  18. 【請求項18】その共通オリゴヌクレオチドプライマー
    が固体の支持体に結合され、その増幅された競合伸長産
    物が、その固体支持体上で標識の有無を調べることによ
    って同定する請求項14の方法。
  19. 【請求項19】少くとも2つのプライマーを含み、その
    1つは正常な遺伝子配列に本質的に相補的であり、少く
    とも1つは変異した遺伝子配列に相補的である競合オリ
    ゴヌクレオチドプライマーを核酸または核酸混合物の試
    料に添加し、競合的な条件で、その特定の既知配列を含
    む適当なヌクレオチド鎖に本質的に相補的なプライマー
    を選択的にハイブリダイズし、その選択的にハイブリダ
    イズしたプライマーを3′末端から伸長させ、プライマ
    ーがハイブリダイズしたヌクレオチド鎖に相補的な伸長
    産物を合成し、その伸長産物を同定するステップを含む
    特定の既知核酸配列にある、少くとも1つの変異がもた
    らす遺伝病を検出する競合オリゴヌクレオチドプライマ
    ー法。
  20. 【請求項20】少くとも1つの競合オリゴヌクレオチド
    プライマーが標識され、その標識がラジオアイソトー
    プ、蛍光体、化学発光体、酵素、抗体から成る群から選
    ばれる請求項19の方法。
  21. 【請求項21】各競合オリゴヌクレオチドプライマーが
    別々の標識されている請求項20の方法。
  22. 【請求項22】その競合オリゴヌクレオチドプライマー
    を加える前に、その試料を複数の部分に分割し、その各
    部分に異なる標識をつけた競合オリゴヌクレオチドプラ
    イマーを添加し、そして、その部分の各々にある伸長産
    物中の標識の有無を調べるというステップをさらに含ま
    せた請求項20の方法。
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