JP2759933B2 - 直列4気筒エンジンのバランサシャフト - Google Patents

直列4気筒エンジンのバランサシャフト

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JP2759933B2 JP13121996A JP13121996A JP2759933B2 JP 2759933 B2 JP2759933 B2 JP 2759933B2 JP 13121996 A JP13121996 A JP 13121996A JP 13121996 A JP13121996 A JP 13121996A JP 2759933 B2 JP2759933 B2 JP 2759933B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は往復ピストンエンジ
ンのバランサシャフト、特に直列4気筒エンジンにおけ
るバランサシャフトの軸受構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】往復ピストンエンジンにおいては、クラ
ンクシャフトにおけるクランクアームやクランクピン等
の偏心回転部分に作用する遠心力、或はピストンやピス
トンピン等の往復運動部分に作用する慣性力等に起因し
て起振力が発生するという問題がある。このような起振
力に対しては、クランクアームにバランスウェイトを設
ける等により反対方向の起振力を生じさせて、その両者
を釣合せることが行なわれているが、例えば最も基本的
なエンジン形式である直列4気筒4サイクルエンジンに
おいては、上記の如きバランスウェイトだけでは往復運
動部分の慣性力による2次の起振力(振動数がクランク
シャフト回転数の2倍の起振力)を打ち消すことができ
ない。 【0003】この問題に対しては、例えば特公昭57−
44863号公報に示されているようなエンジンのバラ
ンサ装置が従来から知られている。これは、アンバラン
ス部を有するバランサシャフトをクランク軸に平行に配
置して該クランクシャフトにより駆動するようにしたも
ので、上記アンバランス部のクランクシャフトに対する
位相を適切に設定すると共に、例えば、直列4気筒4サ
イクルエンジンの場合はクランクシャフト回転数の2倍
の回転速度で駆動することにより、上記の如き往復運動
部分の慣性力による2次の起振力を相殺するようにした
ものである。 【0004】ところで、このバランサシャフトをエンジ
ンに備える場合、上記アンバランス部によってピッチン
グモーメント等の新たな起振力が生じないように該アン
バランス部をエンジン長手方向の中央部における気筒の
側方に配置することが必要であり、そこで、従来におい
ては、このアンバランス部の配置構造に関して、例えば
直列4気筒エンジンを例にとれば、図4〜図6に示すよ
うな構造が提案され或は採用されている。 【0005】即ち、図4に示すものは、バランサシャフ
ト1におけるアンバランス部2をエンジン長手方向の中
央部に位置する第2、第3気筒3 2,33 の側方に配置
すると共に、該アンバランス部2の両端に第1、第2軸
受部41,42を設け、これらの軸受部41,42をシリン
ダブロックにおける第1、第2気筒31,32間の隔壁5
1及び第3、第4気筒33,34間の隔壁53に夫々軸支さ
せる。また、アンバランス部2の一端側に駆動機構(図
示せず)に連結される延長軸部6を設けると共に、該軸
部6の端部に第3軸受部43を設けて、この軸受部43
シリンダブロックにおける当該端部の壁部54に軸支さ
せた構造である。 【0006】また、図5に示すものは、上記図4の構成
に加えて、アンバランス部2′の中間部に第4軸受部4
4′を設けると共に、この軸受部44′をシリンダブロッ
クにおける第2、第3気筒32,33間の隔壁52に軸支
させた構造である。即ち、この構造においては、バラン
サシャフト1′に、アンバランス部両端の第1、第2軸
受部41′,42′と、延長軸部6′の端部の第3軸受部
3′と、上記第4軸受部44′の合計4個の軸受部が設
けられる。 【0007】更に、図6に示すものは、図5における第
1、第2軸受部41′,42′を廃止したもので、この構
造においては、バランサシャフト1″にアンバランス部
2″の中間の第1軸受部41″と、延長軸部6″の端部
の第2軸受部42″の2個の軸受部が設けられる。尚、
この構造は前記公報に開示されたものである。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記図4〜
図6に示すバランサシャフトの各軸受構造については、
夫々次のような問題点がある。 【0009】即ち、図4に示す構造では、アンバランス
部2の両端の第1、第2軸受部41,42間のスパンが長
くなるため、該アンバランス部2に遠心力に起因する大
きな曲げモーメントが作用することになり、そのため上
記第1、第2軸受部41,42及びこれらが嵌合される隔
壁51,53の軸受孔(もしくは該孔に装着された軸受メ
タル)が偏摩耗したり焼付いたりし易くなるのである。 【0010】また、図5に示す構造では、アンバランス
部2′の中間部に第4軸受部44′が設けられているの
で、該アンバランス部2′に作用する曲げモーメントに
よる上記の如き弊害が防止もしくは軽減されるが、その
反面において軸受部の数が多くなるため、各軸受部での
摺動抵抗に起因する駆動損失が増大することになる。 【0011】更に、図6に示す構造では、軸受部の数が
少ないので駆動損失が低減され、またアンバランス部
2″の中間部に設けられた第1軸受部41″により該ア
ンバランス部2″に作用する遠心力による大きな曲げモ
ーメントの発生が抑制されるが、この構造においては、
アンバランス部2″の反延長軸部側の部分2a″が片持
ち状となるため、該部分2a″が振れ回ることになっ
て、第1軸受部41″及びこれが嵌合された軸受孔にお
ける偏摩耗等の弊害が却って著しくなるのである。 【0012】尚、上記バランサシャフトにおける複数の
軸受部は、その径が全て等しく設定されているのが通例
であるために、該シャフトをシリンダブロック内に挿入
して、上記複数の軸受部を該ブロックの端壁及び隔壁に
形成された各軸受孔に嵌合させる際の組付作業が面倒且
つ困難なものとなる。しかも、上記各軸受部は、アンバ
ランス部を偏心回転させるべく大径とされているため
に、その外周面と各軸受孔(軸受メタル)の内周面との
摺動速度が速くなり、これによっても上記の如き駆動損
失の増大や偏摩耗及び焼付き等の発生を徒に顕著化させ
ることになる。 【0013】本発明は、エンジンのバランサシャフト、
特に直列4気筒エンジンにおけるバランサシャフトの軸
受構造に関する上記のような問題点を解決して、駆動損
失が少く、且つ軸受部における偏摩耗や焼付け等がな
く、しかも組付性に優れたバランサシャフトの実現を課
題とする。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記課題の解決のため、
本発明は次のような手段を用いたことを特徴とする。 【0015】即ち、本発明は、クランクシャフトに平行
に配設されて該クランクシャフトにより駆動され且つア
ンバランス部を有する直列4気筒エンジンのバランサシ
ャフトにおいて、上記アンバランス部をエンジン長手方
向の中央部における第2、第3気筒に対応するシリンダ
ブロック側方に配置すると共に、該アンバランス部の一
端側に延長軸部を連設して駆動機構に連結し、且つ該延
長軸部の端部に第1軸受部を、上記アンバランス部の反
延長軸部側に第2軸受部を、該アンバランス部の中間部
に第3軸受部を夫々設ける。そして、各隣接気筒間に隔
壁が設けられた直列4気筒エンジンのシリンダブロック
において、上記第1軸受部を、エンジン長手方向の駆動
機構側に位置する第4気筒側のシリンダブロック端壁に
支持させ、上記第2軸受部を、エンジン長手方向の反第
4気筒側の第1気筒と第2気筒との間の隔壁に支持さ
せ、上記第3軸受部を、上記第2気筒と第3気筒との間
の隔壁に支持せ、且つ上記第2軸受部の径を第3軸受部
の径より小さくしたことを特徴とする。 【0016】上記の手段を用いることにより、本発明に
よれば、アンバランス部を直列4気筒エンジンの長手方
向の中央部における第2、第3気筒に対応するシリンダ
ブロックの側方に配置したバランサシャフトにおいて、
上記アンバランス部の中間部に設けた第3軸受部により
該アンバランス部に作用する遠心力に起因する曲げモー
メントが抑制されると共に、該アンバランス部に片持ち
状の部分がないから振れ回りによる曲げモーメントが発
生することも防止される。また、軸受部の個数が3個で
あるから、当該バランサシャフトを駆動する際の駆動損
失も比較的小さくて済むことになる。 【0017】また、本発明によれば、上記第2軸受部を
第3軸受部よりも小径としたから、バランサシャフトの
組付時に、この第2軸受部を前進端として軸受孔に挿入
することができて、作業性の向上が図られることにな
り、更に、上記第2軸受部を小径としたことにより、バ
ランサシャフトの回転時における該軸受部の外周面と軸
受孔(軸受メタル)の内周面との摺動速度が遅くなり、
この第2軸受部における摺動抵抗、更には該シャフトの
駆動損失等が効果的に低減されることになる。 【0018】そして、特に本発明によれば、上記各軸受
部が直列4気筒エンジンのシリンダブロックにおける端
壁や隔壁を利用して設けられることになり、これに伴っ
て当該バランサシャフトの高い支持剛性が得られること
になる。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。尚、この実施の形態は直列4気筒
4サイクルエンジンに関するもので、ピストン等の往復
運動部分の慣性力による2次の起振力に対処するもので
ある。 【0020】図1に示すように、エンジン10のシリン
ダブロック11には各隣接気筒間に隔壁12が設けられ
ていると共に、該シリンダブロック11のスカート部中
央には気筒列方向にクランクシャフト13が配設されて
いる。このクランクシャフト13は、上記各隔壁12及
びシリンダブロック両端の端壁(図示せず)と、これら
の壁に取付けられた軸受キャップ14とで構成される主
軸受15により各クランクジャーナル部が夫々回転自在
に支持されていると共に、図示しないが、クランクアー
ムを介して偏心位置に設けられたクランクピンに連接棒
を介して各気筒のピストンが連結されている。また、こ
のエンジン10のシリンダブロック11には左右一対の
バランサシャフト30,30が備えられている。これら
のバランサシャフト30,30は、上記クランクシャフ
ト13の左右両側方の稍上方において該シャフト13に
平行に且つ左右対称的に支持されていると共に、クラン
クシャフト13により図示しない駆動機構を介して該シ
ャフト13の2倍の回転速度で互いに逆方向に駆動され
るようになっている。 【0021】次に、このバランサシャフト30の構成及
び該シャフト30の軸受構造を図2により説明すると、
該シャフト30は、軸心に対して偏心位置に設けられた
アンバランス部31と、該アンバランス部31の一端側
に連設された延長軸部32とで構成されていると共に、
該延長軸部32の端部には第1ジャーナル部33が、上
記アンバランス部31の反延長軸部側の端部には第2ジ
ャーナル部34が、またアンバランス部31の中間部に
は第3ジャーナル部35が夫々設けられている。そし
て、上記アンバランス部31がエンジン10の長手方向
中央部における第2、第3気筒102,103の側方に配
置されていると共に、第1ジャーナル部33がシリンダ
ブロック11の第4気筒104側の端壁16に形成され
た第1軸受孔17に、また第2ジャーナル部34が第
1、第2気筒101,102間の隔壁121に形成された
第2軸受孔18に、更に第3ジャーナル部35が第2、
第3気筒102,103間の隔壁122に形成された第3
軸受孔19に、夫々軸受メタル20,21,22を介し
て回転自在に嵌合され、これらにより第1〜第3軸受部
A,B,Cが構成されている。また、このバランサシャ
フト30における第1ジャーナル部33側の端部には上
記シリンダブロック端壁16から突出する突出軸部36
が設けられ、この軸部36にクランクシャフト13との
間の駆動機構を構成するギヤ37が固着されている。 【0022】ここで、上記シリンダブロック11の端壁
16及び隔壁121,122には図1に示すオイルギャラ
リ23から導かれたオイル通路24,25,26が設け
られ、上記各軸受部A,B,Cにおける第1〜第3ジャ
ーナル部33,34,35とこれらのジャーナル部が嵌
合された第1〜第3軸受孔17,18,19(軸受メタ
ル20,21,22)との間の軸受摺動面に潤滑オイル
を供給するようになっていると共に、上記各オイル通路
24,25,26のシリンダブロック外面に開口する端
部はブラインドプラグ27…27によって閉鎖されてい
る。また、上記端壁16及び隔壁122には第1、第3
軸受部A,Cを覆うバッフル28,28が設けられてい
るが、これらは各軸受部A,Cから流出するオイルがシ
リンダブロック11内に飛散してオイルミストとなるこ
とを防止するためのものである。 【0023】そして、上記第1〜第3軸受部A〜Cのう
ち、アンバランス部31の中間の第3軸受部Cについて
は、そのジャーナル部35の半径L1が、アンバランス
部31の外周端31aからバランサシャフト30の回転
中心までの寸法L2よりも長く設定されている。尚、こ
の場合において、上記両者を等しく設定してもよい。 【0024】更に、上記アンバランス部31の一端にお
ける第2軸受部Bについては、そのジャーナル部34の
径が、図2からも明らかなように、上記第3軸受部Cに
おけるジャーナル部35の径よりも小さく設定されてい
る。 【0025】次に、この実施の形態の作用を説明する。 【0026】先ず、エンジン10の運転時には、ピスト
ンやピストンピン等の往復運動部分に作用する慣性力に
よって2次の起振力が発生するのであるが、この起振力
は左右一対のバランサシャフト30,30により次のよ
うにして打ち消される。つまり、これらのバランサシャ
フト30,30は左右対称的に配置され且つクランクシ
ャフト13の回転数の2倍の速度で互いに逆方向に駆動
されるので、両バランサシャフト30,30のアンバラ
ンス部31,31に作用する遠心力の合力はクランクシ
ャフト13の回転周期の半分の周期で上下方向に変動す
ることになる。従って、クランクシャフト13と両バラ
ンサシャフト30,30の位相を適切に設定しておくこ
とにより、上記往復運動部分の慣性力による起振力が上
向きの時にアンバランス部31,31に作用する遠心力
の合力を下向きに生じさせ、また上記起振力が下向きの
時にこの合力を上向きに生じさせることが可能となり、
これにより上記起振力が打ち消されることになる。その
場合に、両バランサシャフト30,30は左右対称的に
配置され、且つ同一速度で逆方向に駆動されるから、ア
ンバランス部31,31に作用する遠心力の水平方向の
分力による新たな起振力が生じることがなく、またアン
バランス部31,31はエンジン10の長手方向中央部
における第2、第3気筒102,103の側方に配置され
ているから、このアンバランス部31,31に作用する
遠心力によってピッチングモーメントが生じることもな
く、このようにしてエンジン10の振動が低減されるこ
とになるのである。 【0027】ところで、この種のバランサシャフトにお
いては、アンバランス部に作用する遠心力に起因する曲
げモーメントが発生し、この曲げモーメントが軸受部に
荷重として作用するのであるが、上記バランサシャフト
30は、アンバランス部31の中間部の第3ジャーナル
部35と、該ジャーナル部35が嵌合された第3軸受孔
19(軸受メタル22)とで構成される第3軸受部Cに
より該アンバランス部31の中間部が支持されているか
ら、該アンバランス部31に作用する曲げモーメントが
抑制されて、該シャフト30の両端における第1、第2
軸受部A,Bに作用する荷重が低減されることになる。
また、このアンバランス部31の反延長軸部側の端部に
は上記第2軸受部Bが設けられているから、アンバラン
ス部31の第2、第3ジャーナル部34,35間の部分
が振れ回って第3軸受部Cに大きな荷重が作用するとい
ったこともない。 【0028】そして、特にこのバランサシャフト30に
おいては、上記第3ジャーナル部35の半径L1がバラ
ンサシャフト30の回転中心からアンバランス部31の
外周端31aまでの寸法L2よりもわずかながら長く設
定されているので、この第3軸受部Cの取付構造が簡素
化される。つまり、上記のように設定したことにより、
例えば軸受キャップ等を別途設ける必要性がなくなり、
従って図2に示すように、シリンダブロック11の隔壁
122に形成された軸受孔19に軸受メタル22を介し
て上記第3ジャーナル部35を嵌合させるという簡単な
構成で、上記アンバランス部31を確実に支持させるこ
とが可能となるのである。 【0029】更に、このバランサシャフト30において
は、上記第2ジャーナル部34の径が第3ジャーナル部
35の径よりも極端に小さくされているので、第2軸受
部Bにおける軸受メタル21の内周面と第2ジャーナル
部34の外周面との摺動速度が極めて遅くなって、この
第2軸受部Bの摺動抵抗が低減される。これにより、上
記両摺動面における摩耗や摩擦熱の発生等が抑制される
ばかりでなく、バランサシャフト30を駆動する際の駆
動損失が効果的に軽減されることになる。また、このよ
うに第2ジャーナル部34が小径とされていることによ
り、バランサシャフト30の組付時に該シャフト30を
シリンダブロック11の一方の端壁16側から挿入し
て、各ジャーナル部33〜35を各軸受孔17〜19に
嵌合させる作業が容易化されることになる。 【0030】尚、図3は第2軸受部の他の実施の形態を
示すもので、この実施の形態においては該第2軸受部
B′における軸受孔18′がシリンダブロック11′の
外部まで貫通されていると共に、この貫通部にブライン
ドプラグ29′が装着されている。 【0031】ところで、このような軸受構造によると、
軸受孔18′のプラグ29′側に閉じた空間aが形成さ
れるため、オイル通路25′からジャーナル部34′と
軸受メタル21′との間に供給された潤滑オイルが反プ
ラグ側のシリンダブロック11′の内部空間b側にのみ
流れることになり、軸受面のプラグ29′側の部分に対
する潤滑性が悪化することになる。そこで、この実施の
形態においては、バランサシャフト30′における当該
ジャーナル部34′に軸方向に貫通する連通孔38′を
設け、該孔38′により上記空間aをシリンダブロック
11′の内部空間bに連通させて、軸受部に供給される
潤滑オイルを両空間a,b側に均等に流すように図られ
ている。 【0032】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、アンバラ
ンス部を有するバランサシャフトをクランクシャフトに
より駆動して振動を低減させるようにしたエンジンにお
いて、軸受部の個数を徒に多くすることなく、上記アン
バランス部に作用する遠心力に起因する曲げモーメント
を効果的に抑制することが可能となると共に、アンバラ
ンス部の中間及び先端に設けられる軸受部の径を夫々適
切な大きさに設定したことにより、バランサシャフトの
駆動時における駆動損失の増大や軸受部に生じる徒らな
摩耗及び焼付き等が防止され、また該シャフトの組付時
における作業性の悪化等が効果的に防止ないし抑止され
ることになる。 【0033】そして、特に本発明によれば、上記の効果
が直列4気筒エンジンのシリンダブロックに必然的に設
けられる隔壁や端壁を有効に活用して達成されることに
なると共に、これらの剛性の高い部分を軸受部として利
用することにより、当該バランサシャフトの高い支持剛
性が得られることになる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の実施の形態を示すエンジンの要部縦
断正面図である。 【図2】 該エンジンに備えられたバランサシャフト及
びその周辺の構成を示す図1のア−ア線による要部拡大
横断平面図である。 【図3】 軸受部の他の実施の形態を示す要部横断平面
図である。 【図4】 バランサシャフトの従来構造を示す概略図で
ある。 【図5】 バランサシャフトの他の従来構造を示す概略
図である。 【図6】 バランサシャフトの更に他の従来構造を示す
概略図である。 【符号の説明】 10 エンジン 101〜104 第1〜第4気筒 11 シリンダブロック 121,122 隔壁 13 クランクシャフト 16 端壁 30 バランサシャフト 31 アンバランス部 32 延長軸部 A〜C 第1〜第3軸受部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16F 15/26

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.クランクシャフトに平行に配設されて該クランクシ
    ャフトにより駆動され且つアンバランス部を有する直列
    4気筒エンジンのバランサシャフトであって、上記アン
    バランス部がエンジン長手方向の中央部における第2、
    第3気筒に対応するシリンダブロック側方に配置されて
    いると共に、該アンバランス部の一端側に延長軸部が連
    設されて駆動機構に連結されており、且つ該延長軸部の
    端部に第1軸受部が、上記アンバランス部の反延長軸部
    側に第2軸受部が、該アンバランス部の中間部に第3軸
    受部が夫々設けられていると共に、上記直列4気筒エン
    ジンのシリンダブロックには各隣接気筒間に隔壁が設け
    られ、上記第1軸受部がエンジン長手方向の駆動機構側
    に位置する第4気筒側のシリンダブロック端壁に支持さ
    れ、上記第2軸受部がエンジン長手方向の反第4気筒側
    の第1気筒と第2気筒との間の隔壁に支持され、上記第
    3軸受部が上記第2気筒と第3気筒との間の隔壁に支持
    され、且つ上記第2軸受部の径が第3軸受部の径より小
    さくされていることを特徴とする直列4気筒エンジンの
    バランサシャフト。
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