JP2759627B2 - 非エステル結合性dtpa誘導体およびその製造方法 - Google Patents

非エステル結合性dtpa誘導体およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非エステル結合で
修飾されたジエチレントリアミン五酢酸誘導体に関す
る。特に、本発明はガドリニウムイオンを包接すること
ができ、且つ生理活性部位を導入することができるDT
PA誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】ジエチレントリアミン五酢酸(以下DT
PAと略称する。)(4)は、金属イオンをキレートす
る有用なリガンドとして広く利用されている化合物であ
る。DTPAを用いてガドリニウムイオンを包接したガ
ドリニウム錯体(8)は、マグネピストの商品名で市販
されている医療用MRI造影剤である。このように、ガ
ドリニウムをはじめとする金属イオンを取り込んだDT
PAは、医療の分野で特に注目を集めている錯体化合物
である。
【0003】
【化8】
【0004】一方、DTPAを修飾して生理活性部位を
導入することにより医薬品としての利用法も検討されて
いる。このようなDTPAの修飾を行う場合、現在まで
は、下式に示すように該生理活性部位をDTPAの5つ
のカルボニル基のうちの1つにエステル結合若しくはア
ミド結合で結合していた。
【0005】
【化9】
【0006】この方法によるDTPAの修飾は、DTP
Aの5つのカルボキシル基のうちの1つをエステル若し
くはアミドに変換してしまうため、金属イオンに配位で
きるカルボキシル基が4つに減少してしまう。金属イオ
ンに配位できるカルボン酸の数が減少すれば、金属への
配位能力が減少することになるので、例えば生体内で金
属イオンが遊離してしまうという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、DTPAの
5つのカルボキシル基を使用することなく、DTPAに
有機基を導入したDTPA誘導体を提供することにあ
る。更に、本発明は、上記DTPA誘導体を製造するた
めの方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、下記(I)
〜(IV)によって解決することができる。 (I) 下記一般式で表されるジエチレントリアミン五
酢酸誘導体(1)。
【0009】
【化10】
【0010】但し、R1 は水素若しくは低級アルキル基
を表し、R2 は、水素または2−アルケニル基を表す。 (II) 下式で表されるジエチレントリアミン五酢酸誘
導体(2)。
【0011】
【化11】 (III ) 下式で表されるジエチレントリアミン五酢酸
誘導体(3)。
【0012】
【化12】 (IV) 下記一般式で表されるジエチレントリアミン五
酢酸誘導体(1a)の製造方法であって、
【0013】
【化13】
【0014】但し、R1 は低級アルキル基を表し、R4
は、2−アルケニル基を表す。 (a)ジエチレントリアミン五酢酸(4)を酸の存在下
でアルコールと反応し、ペンタエステル誘導体(5)を
得る工程と、
【0015】
【化14】
【0016】但し、R1 は先に定義したとおりである。 (b)前記工程(a)で得られたエステル誘導体を塩基
で処理し、ついでクロロ蟻酸エステルと反応することに
よって化合物(6)を得る工程と、
【0017】
【化15】
【0018】但し、R1 は先に定義したとおりである。 (c)前記工程(b)で得られた化合物(6)をパラジ
ウム触媒の存在下、炭酸エステル(7)と反応させるこ
【0019】
【化16】
【0020】但し、R1 およびR4 は先に定義したとお
りであり、R3 は低級アルキル基を表す。を具備したジ
エチレントリアミン五酢酸誘導体(1a)の製造方法。
【0021】以下に本発明を更に詳細に説明する。本発
明の化合物(1)は、DTPAの末端N原子上の1つの
−CH2 −COOR1 基の−CH2 −部分に更に−CO
OR1 基および有機基R2 を含有していることを特徴と
する。このような構造を有することにより、化合物
(1)は、DTPAの5つのカルボキシル基を保持する
と共に、非エステル結合で有機基が導入されたことにな
る。
【0022】ここで、上記化合物(1)のうちR1 は水
素若しくはC1 〜C6 の炭素原子を含有する直鎖若しく
は分岐鎖低級アルキル基を表す。具体的には、メチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、se
c −ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシ
ル等をを挙げることができるが、これらに限定されな
い。好ましくは、該R1 は水素、またはエチルである。
【0023】R2 は、水素、または2−アルケニル基を
表す。2−アルケニル基は、C2 〜C6 の炭素原子を含
有する直鎖若しくは分岐鎖アルケニル基である。具体的
には、アリル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、
2−ヘキシル基等を挙げることができる。好ましくは、
2 基はアリル基である。
【0024】R3 はC1 〜C6 の炭素原子を含有する直
鎖若しくは分岐鎖低級アルキル基を表す。具体的には、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、sec −ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n
−ヘキシル等をを挙げることができるが、これらに限定
されない。好ましくは、R1 はメチルである。
【0025】R4 は、C2 〜C6 の炭素原子を含有する
直鎖若しくは分岐鎖の2−アルケニル基を表す。具体的
には、アリル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、
2−ヘキシル基等を挙げることができる。好ましくは、
4 基はアリル基である。
【0026】本発明の化合物(1)は、5つのカルボキ
シル基を有するため、従来の修飾されたDTPAと異な
り、金属イオンに強く配位できる能力を有する。更に化
合物(1)は、2−アルケニル基の二重結合に、公知の
方法で種々の有機基を導入することができ、更にエステ
ルR1 を加水分解すると供に、アリル位の付け根の2つ
のカルボン酸の1つを脱炭酸することによって、5つの
カルボキシル基を残したままで、有機基を導入したDT
PA誘導体を得ることができる。このように、本発明の
化合物(1)は、5個のカルボン酸を残したままC−C
結合を有する種々のDTPA誘導体を導くことができる
重要な中間ともなる。
【0027】また、本発明の化合物(1)のうちR1
エチルであり、R2 が水素である化合物(3)は、前記
化合物(1)を製造するための重要な中間体であり、ま
た、それ自身脱保護することによって、有用なキレート
剤となる化合物である。
【0028】次に、本発明の化合物(1a)の製造方法
について各工程を追って説明する。本発明の化合物(1
a)は、上記一般式(1)で表される化合物のうちR2
基がR4 基、即ち2−アルケニル基である化合物であ
る。
【0029】工程(a)は、DTPAのカルボキシル基
をエステルで保護する工程である。このエステル化に
は、通常のエステル化反応を用いることができる。例え
ば、酸の存在下によるエステル化等を挙げることができ
る。具体的には、濃硫酸、濃塩酸、トルエンスルホン酸
のような強酸の存在下、アルコール溶媒中でDTPAを
処理すればよい。使用するアルコールは、特に限定され
ないが、低級アルコールが好ましく、メタノール、エタ
ノール、プロパノール等がより好ましく、エタノールが
最も好ましい。本反応では、アルコールが溶媒の働きも
するので特に溶媒を用いる必要はないが、必要に応じ
て、溶媒を用いることもできる。いずれの場合において
も、アルコールは大過剰に用いる必要がある。また、ア
ルコールは無水であることが好ましい。反応温度は、5
0℃から使用したアルコールの還流温度の間の適切な温
度を使用する。また、反応時間は、1から24時間が好
適である。反応が完結したら、水酸化ナトリウムのよう
なアルカリ水溶液で反応溶液を塩基性にし、得られた生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶等
の適切な手段で分離精製する。
【0030】工程(b)は、前記工程(a)で得られた
ペンタエステル誘導体(5)にアルコキシカルボニル基
を導入し、化合物(6)を得る工程である。本行程で
は、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(KBM
SA)、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムビ
ス(トリメチルシリル)アミドのような塩基で化合物
(6)を処理し、ついでクロロ蟻酸アルキル(但し、ア
ルキルは先にR1 で定義したアルキルと同様である。)
を作用させる。クロロ蟻酸アルキルは、化合物(6)に
対して2から4当量、好ましくは2.5から3当量使用
する。反応は、ジエチルエーテル、THFのようなエー
テル系溶媒を用いて行われる。反応温度は、−60〜−
80℃、好ましくは−78℃でである。好ましい反応時
間は、塩基処理が20分から2時間、クロロ蟻酸アルキ
ルとの処理が20から1時間である。本行程で得られた
化合物(6)は、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー、再結晶等の適切な手段で分離精製することができ
る。
【0031】工程(c)は、前記工程(b)で得られた
化合物(6)にR4 基を導入する工程である。本行程の
反応は、パラジウム・2(ベンジリデンアセトン)錯体
[Pd(dba)2 ]のようなパラジウム触媒、および
1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(dpp
e)の存在下、炭酸エステル(7)と化合物(6)とを
反応する。本反応は、THFのようなエーテル系溶媒中
で行われる。本反応において、パラジウム触媒は、化合
物(6)に対して5〜15モル%、好ましくは10モル
%使用する。また、炭酸エステル(7)は、化合物
(6)に対して2から4当量、好ましくは2.5から3
当量使用する。反応温度は、50から150℃、好まし
くは、50から100℃、より好ましくは50から80
℃であり、反応時間は、1から20時間、好ましくは1
から10時間、より好ましくは1から5時間である。本
発明においては、上記Pd(dba)2 以外にもPd2
(dba)3 ・CHCl3 のような触媒を使用すること
ができる。また、dppe以外には、トリフェニルホス
フィン、トリメチロールプロパンホスファイト等を使用
することができるが、dppeが最も好適である。
【0032】得られた生成物(1a)は、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー、再結晶等の適切な手段で分離
精製することができる。本工程で、Pd触媒を用いるこ
とにより、選択的に2−アルケニル基を導入することが
可能である。
【0033】以上のようにして、本願発明の化合物(1
a)を製造することが可能である。得られた生成物(1
a)は、必要に応じて、そのエステルを加水分解すると
供に、R4 基の付け根のカルボキシル基を脱炭酸するこ
とによって、すべてのカルボキシル基が遊離の化合物
(9)に変換することができる。
【0034】
【化17】
【0035】エステルの加水分解は、従来の脱エステル
化反応を用いて行えばよい。例えば、水酸化リチウムの
含水アルコール溶液で化合物(1)を処理し、ついで1
N塩酸のような希酸で酸性化することによって化合物
(9)を得ることができる。反応温度は、0から50
℃、好ましくは、10から25℃であり、反応時間は、
1から40時間、好ましくは1から20時間、より好ま
しくは1から10時間である。また、酸は、上記希塩酸
以外にも希硫酸、希酢酸等を使用することができる。得
られた生成物(9)は、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー、再結晶等の適切な手段で分離精製することがで
きる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に実施例に従い、本発明を更
に詳細に説明する。
【0037】
【実施例】以下の例では、R1 がエチル基であり、R4
がアリル基である場合(化合物(3))を例に取り説明
する。 工程(a):DTPAのペンタエチルエステル(5a)
の合成
【0038】
【化18】
【0039】ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)
(25g、63.5mmol)と濃硫酸(10ml、180mm
ol)を無水エタノール(500ml)に溶解し、この混合
物を20時間還流した。反応液を濃縮し、塩化メチレン
で希釈し、10%NaOH水溶液を0℃で加えて、塩基
性にした。有機層を分離し、無水MgSO4 で乾燥し、
濾過した。濾液を濃縮して得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸
エチル=2:3)で精製し、純粋のエチルエステル(5
a)を得た(26.88g、50.4mmol、78.3
%)。
【0040】<スペクトルデータ> IR (Film): 2979(s), 1735(s), 1029(s), 728(m)cm-1.1 H-NMR(CDCl3 ):δ (ppm) 4.21-4.1 (m, 10H), 3.57
(s, 8H), 3.49 (s, 2H), 2.9-2.75 (m, 8H), 1.27 (t,
J=7.5Hz, 12H), 1.26 (t, J=7.5Hz, 3H).13 C-NMR(CDCl3 ):δ (ppm) 171.5(q), 171.2(q), 60.3
(d), 60.1(d), 55.2(d), 52.7(d), 52.2(d), 14.2(s), 元素分析:C2443312に対する計算値:C 54.02,
H 8.12, N 7.87 実測値:C 53.79, H 7.88, N 7.72 工程(b):下記化合物(3)の合成
【0041】
【化19】
【0042】カリウム(ビストリメチルシリル)アミド
(0.5M トルエン溶液、15ml、7.5mmol)とT
HFを窒素雰囲気下において−78℃に冷却した100
mlフラスコに入れた。上記工程(a)で得られた化合物
(5a)(2g、3.75mmol)のTHF(30ml)溶
液を12分かけてゆっくり滴下した。反応混合物を−7
8℃で70分撹拌した後、あらかじめ冷却しておいた2
N NH4 Cl水溶液とエーテルを反応混合物に加え、
反応を停止した。得られた反応混合物をエーテルで抽出
し、無水MgSO4 で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮
し、粗生成物を得た。この生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液;ベンゼン:酢酸エチル=
2:1)で精製し、純粋な化合物(3)を得た(1.2
g、1.98mmol、52.8%)。
【0043】IR (Film): 2980(s), 1728(s), 1034(s),
728(m)cm-1.1 H-NMR(CDCl3 ):δ(ppm) 4.48 (s, 1H), 4.27-4.06 (m,
12H), 3.67 (s, 2H), 3.56 (s, 4H), 3.48 (s, 2H),
2.97-2.73 (m, 8H), 1.33-1.2 (m, 18H).13 C-NMR(CDCl3 ):δ (ppm) 171.6(q), 171.3(q), 168.4
(d), 168(q), 67.5(t), 61.4(d), 61.5(d), 60.4(d), 6
0.2(d), 55.2(d), 55.1(d), 53.5(d), 53.2(d), 52.7
(d), 52.3(d), 51.5(d), 14.5(s). 元素分析:C2747312に対する計算値:C 53.54,
H 7.82, N 6.94 実測値:C 53.36, H 7.51, N 6.78. 工程(c):下記化合物(2)の合成
【0044】
【化20】
【0045】エトキシ蟻酸アリル(7a)(259mg、
2.23mmol)、Pd(dba)2(42.5mg、0.
074mmol)、dppe(59mg、0.148mmol)お
よび前記工程(b)で得られた化合物(3)(450m
g、0.74mmol)をTHF(5ml)に溶解し、この溶
液を3時間還流した。溶媒を留去した後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ベンゼン:酢
酸エチル=2:1)で精製し、純粋な化合物(2)を得
た(383.8mg、0.59mmol、80.3%)。
【0046】IR (Film): 3075(w), 2982(s), 1730(s),
1639(m), 1446(s), 725(m)cm-1.1 H-NMR(CDCl3 ):δ(ppm) 5.95-5.78 (m, 1H), 5.15-5.0
1 (m, 2H), 4.25-4.07 (m, 12H), 3.57 (s, 2H), 3.55
(s, 4H), 3.45 (s, 2H), 2.97-2.71 (m, 8H),1.27 (t,
J=7Hz, 18H).13 C-NMR(CDCl3 ):δ (ppm) 171.8(q), 171.5(q), 171.3
(q), 169.6(q), 132.8(t), 118(d), 75(q), 61.3(d), 6
0.4(d), 60.3(d), 60.2(d), 55.5(d), 55.3(d), 54(d),
52.9(d), 52.8(d), 52.4(d), 50.4(d), 38.9(d), 14.2
(s). 元素分析:C3051312に対する計算値:C 55.8,
H 7.96, N 6.51 実測値:C 55.73, H 7.66, N 6.49.
【0047】
【発明の効果】本願発明の化合物(1)は、2−アルケ
ニル基の2重結合を手がかりとして生理活性部位を共有
結合で結合することができ、DTPAの5つのカルボキ
シル基を残したままC−C結合でDTPAの炭素鎖を伸
長することができる。
【0048】特に、本願発明の化合物(2)は、例え
ば、アリル基の2重結合を手がかりとして生理活性部位
を共有結合で結合した後、エステル結合を加水分解する
と同時にアリル基の付け根の2個のカルボキシル基の1
つを脱炭酸することにより、DTPAの5つのカルボキ
シル基を残したままC−C結合でDTPAの炭素鎖を伸
長することができる。この化合物と金属イオンとの錯体
化合物は、5つのカルボニルが遊離であるため、従来の
エステル結合、若しくはアミド結合で生理活性部位を導
入したDTPA誘導体よりも強く金属イオンと配位する
ことが可能となる。
【0049】また、本発明の化合物(3)は、上記化合
物(1)若しくは(2)を合成するための重要な中間体
である。更に、本願発明の製造方法は、上記化合物
(1)のうち、特に重要な化合物(1a)の一般的な合
成法を提供する。この製造方法は、入手しやすい化合物
を用いて行うことができる汎用的な方法である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A61K 49/00 A61K 49/00 C C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるジエチレン
    トリアミン五酢酸誘導体。 【化1】 但し、R1 は低級アルキル基を表し、R2 は、水素、ま
    たは2−アルケニル基を表す。
  2. 【請求項2】 下式(2)で表されるジエチレントリア
    ミン五酢酸誘導体。 【化2】
  3. 【請求項3】 下式(3)で表されるジエチレントリア
    ミン五酢酸誘導体。 【化3】
  4. 【請求項4】 下記一般式(1a)で表されるジエチレ
    ントリアミン五酢酸誘導体の製造方法であって、 【化4】 但し、R1 は低級アルキル基を表し、R4 は、2−アル
    ケニル基を表す。 (a)ジエチレントリアミン五酢酸(4)を酸の存在下
    でアルコールと反応し、エステル誘導体(5)を得る工
    程と、 【化5】 但し、R1 は先に定義したとおりである。 (b)前記工程(a)で得られたエステル誘導体(5)
    を塩基で処理し、ついでクロロ蟻酸エステルと反応する
    ことによって化合物(6)を得る工程と、 【化6】 但し、R1 は先に定義したとおりである。 (c)前記工程(b)で得られた化合物(6)をパラジ
    ウム触媒の存在下、炭酸エステル(7)と反応させるこ
    と 【化7】 但し、R1 およびR4 は先に定義したとおりであり、R
    3 は低級アルキル基である。を具備したジエチレントリ
    アミン五酢酸誘導体(1a)の製造方法。
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