JP2758561B2 - リンク式伸縮機構にて進退される前面抑えを備えたガラス板等の板状物の運搬具 - Google Patents

リンク式伸縮機構にて進退される前面抑えを備えたガラス板等の板状物の運搬具

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JP2758561B2
JP2758561B2 JP6058522A JP5852294A JP2758561B2 JP 2758561 B2 JP2758561 B2 JP 2758561B2 JP 6058522 A JP6058522 A JP 6058522A JP 5852294 A JP5852294 A JP 5852294A JP 2758561 B2 JP2758561 B2 JP 2758561B2
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康 猪野
直毅 永倉
憲紀 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガラス板等の板状物
の運搬に用いられる運搬具に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば1200mm×2000mmほど
の大型のガラス板の運搬に際しては、ガラス板に損傷を
与えることなく、また、安全に運搬を遂行しうるよう
に、従来より、ガラス板運搬具が用いられている。
【0003】このようなガラス板運搬具では、ベース部
と、該ベース部の後縁部に立設された背受けとを有し
て、複数枚重ね合わせ状にしたガラス板を立てた状態に
し、その下縁部をベース部にて支承させると共に、ガラ
ス板の片面を背受けに受けさせるようになされ、更に、
ベース部の前縁部に立設させた前枠の内面側に抑え部が
配され、この抑えにてガラス板の前面部をおさえてガラ
ス板を固定状態にするようになされている。そして、1
つの運搬具にて運搬するガラス板の枚数、即ち運搬量に
応じて前面抑えを前後方向に位置調整しうるように、こ
の抑えは、前枠にねじ送り式の調整機構を介して連結さ
れ、該ねじ送り機構を調整操作することにより前後方向
に進退されるようになされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、運搬す
るガラス板の量はその時々で異なり、従って、その都度
前面抑えの位置調整を行わなければならず、ガラス板の
前面抑えをねじ送り機構により前後方向に進退させると
いうような従来構成では、ねじ送り調整操作に手間取っ
て、運搬作業の能率を悪くしていた。
【0005】また、運搬するガラス板の量が多い場合、
少ない場合の両方に対応しうるように、ねじ送り機構と
して大ストローク構成をとった場合、ガラス板の運搬量
が多いと、抑えも前枠側に近寄ってき、その分ねじ送り
機構のねじが前枠の前方に大きく突出され、スペース的
な問題を派生することになり、従って、抑えのストロー
クを余り大きく確保することができなかった。そのた
め、従来は、抑えのストロークは小さく設定し、ガラス
板の運搬量が少ない場合には、抑えとガラス板の前面と
の間にスチロール等による緩衝材を配置する等、応急的
措置を採っていた。
【0006】また、上記のように、ガラス板の前面抑え
をねじ送り機構により前後方向に進退させる構成では、
ねじ送り機構の調節後の抑えの位置が一定の位置に決ま
ってしまい、ガラス板間に隙間が存在しているような場
合、運搬中の振動によってその隙間を利用してガラス板
同士が衝撃的に当接しあい、ガラス板の損傷等を生じさ
せる危険性もあり、前面抑え性能の点で必ずしも満足い
くものではなかった。
【0007】本発明は、上記のような従来の問題点に鑑
み、前面抑えの前後方向における位置の調整を手間を要
することなく能率的に行うことができ、しかも、この抑
えの進退ストロークをスペース的な問題を生じさせるこ
となく大きく確保し得て板状物の量の大小にかかわらず
適正な抑え状態を実現することができる運搬具を提供す
ることを目的とする。
【0008】更にまた、本発明は、優れた前面抑え性能
を発揮し得て板状物の損傷等を効果的に防止することが
できる運搬具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的において、この
発明は、ガラス板等の板状物の下縁部を支承するベース
部と、該ベース部の後縁部に立設されて該板状物の背面
を受ける背受けとが備えられたガラス板等の板状物の運
搬具であって、ベース部の前縁部に立ち上がり状態に前
枠が備えられると共に、該前枠の内面側に板状物の前面
を抑える抑え片が備えられ、該抑え片は、前後方向に進
退自在となる態様に、リンクによる伸縮機構を介して前
枠に連結されてなるガラス板等の板状物を前提的構成と
し、次のような特徴的構成を有する。
【0010】即ち、上記のリンクによる伸縮機構は、上
側のリンクと下側のリンクとを備え、下側のリンクは、
前枠側から抑え片側に向けて斜め上方に延ばされ、その
一端が前枠に枢着されると共に、他端が抑え片に枢着さ
れ、上側のリンクは、前枠側から抑え片側に向けて斜め
下方に延ばされ、一端が前枠に上下方向に移動可能に枢
着されると共に、他端が抑え片に枢着されたものとなさ
れる。
【0011】そして更に、上側のリンクと前枠とは、前
枠に設けられた上下方向に延びるガイドレールにスライ
ダーが上下方向スライド移動可能に外装され、該スライ
ダーに上側のリンクの端部が枢着されるという構成態様
において、上下方向に移動可能に枢着され、かつ、スラ
イダーはガイドレールに遊びを有して外装され、この遊
びを利用して、上側のリンクの前枠側の端部に下方への
力が作用した際に、スライダーとガイドレールとの摩擦
力に抗して上側リンク端部の下方への移行が許容される
一方、上側リンクの前枠側の端部に上方への力が作用し
た際には、スライダーの摺動部とガイドレールとの摩擦
力により、上側リンク端部の上方へ移行が阻止されるも
のとなされる。
【0012】
【作用】上記構成では、抑え片を前後方向に進退自在に
前枠に連結する機構として、リンクによる伸縮機構を採
用したものであることにより、抑え片は、能率良く前後
方向に進退移動され、板状物の大小各量に応じた抑え位
置に能率良く位置調整される。
【0013】しかも、このようにリンクによる伸縮機構
を採用したことにより、抑え片の進退動作によって余分
なものが前枠の前方に突出するというようなことがな
く、従って、スペース的な問題を生じさせることなく、
抑え片を前後方向に大きなストロークをもって進退動作
させることができ、板状物の量の大小にかかわらず適正
な抑え状態が実現される。
【0014】更に、前記リンクによる伸縮機構は上側の
リンクと下側のリンクとを備え、下側のリンクは、前枠
側から抑え片側に向けて斜め上方に延ばされ、その一端
が前枠に枢着されると共に、他端が抑え片に枢着され、
一方、上側のリンクは、前枠側抑え片側に向けて斜め下
方に延ばされ、一端が前枠に上下方向に移動可能に枢着
されると共に、他端が抑え片に枢着されているものとす
ることにより、上記と同様の作用が奏されると共に、抑
え片と前枠との連結機構としてその構造が簡素化され、
しかも、抑え片は、その自重やリンクの自重により、進
出方向に付勢され、板状物の前面位置に対応した最適位
置に自動設定される。
【0015】また、この場合において、上側のリンクと
前枠とは、前枠に設けられた上下方向に延びるガイドレ
ールにスライダーが上下方向スライド移動可能に外装さ
れ、該スライダーに上側のリンクの端部が枢着されると
いう構成態様において、上下方向に移動可能に枢着さ
れ、かつ、スライダーはガイドレールに遊びを有して外
装され、この遊びを利用して、上側のリンクの前枠側の
端部に下方への力が作用した際に、スライダーとガイド
レールとの摩擦力に抗して上側リンク端部の下方への移
行が許容される一方、上側リンクの前枠側の端部に上方
への力が作用した際には、スライダーの摺動部とガイド
レールとの摩擦力により、上側リンク端部の上方へ移行
が阻止されるものとなすことにより、例えば運搬中の振
動等により板状物間の隙間に起因して板状物の前面の位
置が後退するとそれに追従して抑え片は板状物側に進出
され、その一方、抑え片の後退方向への移行は阻止さ
れ、従って、特に運搬中の板状物に対し優れた前面抑え
性能が発揮され、板状物同士の隙間に起因した衝撃的な
当接が運搬中の振動によって自動的に抑制されていく。
【0016】
【実施例】次に、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0017】本実施例における運搬の対象である板状物
は、図2に示されるような方形の平面ガラス板(G)…
である。ガラス板(G)は、一枚一枚が互いに独立した
状態でそれぞれを前後方向に重ね合わせた状態されて運
搬されることもあれば、所定枚数を1組としてこれを複
数組前後方向に重ね合わせ状にして運搬されることもあ
る。なお、運搬対象物である板状物はガラス板に限定さ
れるものではなく、樹脂板など、その他各種の板状物で
あってよい。
【0018】図1及び図2に示される運搬具(1)にお
いて、(2)はベース、(3)は背受け、(4)は前
枠、(5)は抑え片、(6)はリンクによる伸縮機構で
ある。
【0019】ベース(2)は、立てた状態のガラス板
(G)…の下縁部を支承するもので、方形状をなした金
属骨組み構造をなし、その上面には、緩衝材(7)が被
せられている。
【0020】背受け(3)は、立てた状態のガラス板
(G)…の背面側を支持するもので、方形状をなした金
属骨組み構造をなし、ベース(2)の後縁部に一体的に
立設されている。この背受け(3)の前面は、下方から
上方に向けて後方に傾斜され、ガラス板(G)…が後方
に若干傾斜した状態で背受け(3)に凭れるようにされ
ている。背受け(3)の前面には緩衝材(7)が被せら
れている。
【0021】前枠(4)は、ベース(2)の前縁部に立
ち上がり状に配設されるもので、方形状をなした金属骨
組み構造による。この前枠(4)は、下側の両隅に下向
きに切欠き(8)が設けられ、この切欠き(8)が、ベ
ース(1)の前側の側端部に外方に突出されたピン
(9)に嵌合されて、ピン(9)を中心に前方に傾倒傾
斜しうるようにベース(2)に支承されるものとなされ
ている。そして、背受け(3)の上面の左右位置におい
て一端をヒンジ状態に連結した上部桟(10)(10)の他
端を前枠(4)の上面の左右位置に掛止せしめることに
より、前枠(4)は直立状態を保持しうるようになされ
ている。
【0022】なお、(11)は、ガラス板(G)…が側方
に抜けないように保持する側部アームで、その両端に足
(12)(12)を有し、ガラス板(G)の幅に応じて、側
方に進退調整可能に、背受け(3)と前枠(4)との間
にわたされるようになされている。側部アーム(11)の
内面にも緩衝材(7)が被せられている。
【0023】そして、抑え片(5)は、前枠(4)の内
面側に、高さ方向中間部において、左右一対備えられ、
ガラス板(G)の前面部を抑え、ガラス板(G)…の前
方への倒れなどを阻止するものである。その抑え面には
緩衝材が被せられている。
【0024】リンクによる伸縮機構(6)は、抑え片
(5)を、運搬するガラス板(G)…の量に応じて、そ
れに応じた位置においてガラス板(G)…の前面を抑え
ることができるようにするための調整機構で、前枠
(4)と抑え片(5)との間にこれらを連結する態様に
おいて備えられている。
【0025】図3及び図4に示されるように、このリン
クによる伸縮機構(6)において、(14)は上側のリン
ク、(15)(15)は下側のリンクである。下側のリンク
(15)(15)は、前枠(4)側から抑え片(5)側に向
けて斜め上方に延ばされ、その一端が前枠(4)に枢着
されると共に、他端は抑え片(5)に枢着されている。
また、上側のリンク(14)は、前枠(4)側から抑え片
(5)側に向けて斜め下方に延ばされ、一端が前枠
(4)に上下方向に移動可能に枢着されると共に、他端
が抑え片(5)に枢着されている。
【0026】上側のリンク(14)の前枠(4)側の端部
は、次のような態様において、上下方向移動可能に前枠
(4)に枢着されている。即ち、前枠(4)には、下側
のリンク(15)の枢着部よりも上方位置において上下方
向に延ばされたガイドレール(16)が備えられ、このガ
イドレール(16)にスライダー(17)が上下方向摺動自
在に外装されている。そして、このスライダー(17)に
は、枢着部(18)が一体に備えられ、この枢着部(18)
に上側のリンク(14)の端部が枢着されている。これに
より、図3(ロ)に示されるように、抑え片(5)が進
出されるとスライダー(17)が下降される一方、図3
(イ)に示されるように、抑え片(5)が前方に移動さ
れるとスライダー(17)が上昇され、このようにしてリ
ンク(14)(15)同士のなす角度が大小変更されて、抑
え片(5)(5)が、リンクによる伸縮機構(6)によ
って前後方向に進退移動される。なお、抑え片(5)
(5)は、図3(イ)に示されるように、リング(19)
の掛止によるロック機構にて前枠(4)側の最後退位置
に位置保持されるようになされている。
【0027】そして、スライダー(17)は所定の遊びを
存在させてガイドレール(16)の外周部に外装され、こ
の遊びを利用してスライダー(17)とガイドレール(1
6)との間の摩擦力を変化させ、もって、上側リンク(1
4)の前枠(4)側の端部に下方への力が作用した際に
は、上側リンク(14)の同端部の下方への移行が許容さ
れるようになされ、一方、上側リンク(14)の同端部に
上方への力が作用した際には、上側リンク(14)の同端
部の上方へ移行が阻止されるようになされている。
【0028】即ち、図5に示されるように、スライダー
(17)の摺動内周面は、前方側の面(20)が上方に向け
て斜め前方に傾斜される一方、後方側の面においては、
高さ方向中間部(21)を境にその上半部(22)が切り欠
かれると共に、同下半部(23)は、前方側と同様に上方
に向けて斜め前方に同傾斜角度にて傾斜されて、スライ
ダー(17)がガイドレール(16)に対し遊びを有するよ
うになされている。これにより、図7に示されるよう
に、上側リンク(14)の端部に上方への力が作用した
際、スライダー(17)の摺動内周面における前方側の面
(20)の下端部(24)と、後方側の面の高さ方向中間部
(21)とが、ガイドレール(16)に強く当接される一
方、図6に示されるように、上側のリンク(14)の端部
に下方への力が作用した際には、スライダー(17)の摺
動内周面における前方側の上端部(25)と、後方側の面
の下端部(26)とが、ガイドレール(16)に相対的に弱
い力で当接されるようになされている。そして、これら
の力の差と摩擦係数との関係により、上側のリンク(1
4)の端部に上方への力が作用した際には、上側のリン
ク(14)の端部の上方へ移行が阻止され、上側のリンク
(14)の端部に下方への力が作用した際には、上側のリ
ンク(14)の端部の下方への移行が許容されるようにな
されている。
【0029】因みに、本実施例の場合、図5に示される
ように、スライダー(17)の本体部の高さhは20m
m、環状部内周摺動部の後面側下半部(23)の高さh1
は9mm、ガイドレール(16)の前後方向の幅bは20
mm、スライダー本体部内周部の前面側(20)の傾斜角
度αは13°、同じく内周摺動部の下半部(23)の傾斜
角度αも13°に設定されている。そして、枢着部(1
8)の枢着中心位置とスライダー本体部の中央位置との
水平距離Tが52mm、枢着部(18)の枢着中心位置と
スライダー本体の下面との垂直距離Vが20mmに設定
されている。
【0030】ここで、図6に示されるように、抑え片
(5)にガラス抑え方向への力Pが作用した場合、スラ
イダー(17)を下方に移動させようとする力P1 と、そ
の移動を阻止しようとする摩擦力Fとの関係は、スライ
ダー(17)とガイドレール(16)との間の抗力をRと
し、摩擦係数を0.2とすると、計算より、上側のリン
ク(14)が垂直方向となす角度をθの範囲が少なくとも
12〜56°の範囲では、スライダー(17)を下方に移
動させようとする力P1 の方が摩擦力Fよりも大きくな
り、この摩擦力に抗して抑え片(5)は、後方、即ちガ
ラス板抑え方向に移動しうることになる。
【0031】また、図7に示されるように、抑え片
(5)に前方への力Pが作用した場合、スライダー(1
7)を上方に移動させようとする力P1 と、その移動を
阻止しようとする摩擦力Fとの関係は、同じくスライダ
ー(17)とガイドレール(16)との間の抗力をRとし、
摩擦係数を0.2とすると、計算より、θの範囲が少な
くとも12〜56°の範囲では、摩擦力Fの方が、スラ
イダー(17)を上方に移動させようとする力P1 よりも
大きくなり、この摩擦力Fによって抑え片(5)は、前
方への移動が阻止された状態になる。
【0032】なお、抑え片(5)の進出を許容するとと
もに後退を阻止ないしは抑制する機構としては、抑え片
(5)とリンク(14)(15)の自重を利用する態様、そ
の他の各種構成が採用されてもよい。
【0033】上記構成の運搬具(1)では、まずガラス
板(G)…の収容作業においては、上部桟(10)(10)
を後方に回動させて邪魔にならないようによけた状態に
すると共に、側部アーム(11)(11)と前枠(4)は取
り外した状態にする。そして、複数枚のガラス板(G)
…を、立てて重ね合わせ状にした状態で、その下縁部を
ベース(2)上に支承せしめると共に、ガラス板(G)
の背面側を背受け(3)に受けさせる。そして、前枠
(4)を取付け、上部桟(10)(10)を前方に倒してこ
れを前枠(4)に掛止せしめて、背受け(3)と前枠
(4)との間隔を定間隔に保持した状態にする。
【0034】この状態で、左右の抑え片(5)(5)
を、リング(19)によるロック状態を解除して、リンク
(14)(15)による伸縮機構(6)に案内させるように
してガラス板(G)の前面側に進出させていき、ガラス
板(G)の前面を抑える。この抑え片(5)の進出操作
は、抑え片(5)の自重、更にはリンク(14)(15)の
自重なども手伝って作業者がその付勢力を利用して、非
常に能率良く遂行することができる。
【0035】しかも、ねじ送り式の場合のような操作ミ
スによる抑え過ぎの発生もない。
【0036】また、前面抑え状態では、抑え片(5)の
自重やリンク(14)(15)の自重によって抑え片(5)
がガラス板(G)の前面側に付勢されていること、更に
は、スライダー(17)とガイドレール(16)との間には
この付勢方向とは反対方向に強い摩擦力が発生されるよ
うになっていることから、抑え片(5)が後退方向に移
動してしまうのが阻止され、確実な抑え状態が維持され
る。
【0037】更に、ガラス板(G)…の量が少ない場合
には、抑え片(5)を大きく進出させてその前面を抑え
るようにすることができると共に、ガラス板(G)…の
量が多い場合には、抑え片(5)の進出量を少なくして
その前面抑えを遂行することができる。その場合に、リ
ンクによる進出機構(6)では、前枠(4)の前方側に
余分なものが突出することがなく、スペース的な問題を
生じることもない。従って、ガラス板(G)…の運搬量
が多い場合でも少ない場合でも、抑え片(5)を大きな
ストロークで進退させて有効的にガラス板(G)の前面
を抑え片(5)にて抑えることができる。
【0038】また、背受け(3)の受け面が傾斜されて
ガラス板(G)…がそれに沿うように傾斜して受けられ
るようになされている構成において、上側のリンク(1
4)の前枠(4)側の端部が上下方向に移動しうるよう
に枢着されていることにより、抑え片(5)は、図4に
示されるように、進出方向に移動していく過程で上方か
ら下方へと変位していき、従って、抑え片(5)に、ガ
ラス板(G)の前面の傾斜に符合した接触挙動を行わせ
ることができる。
【0039】そして、上記のようにしてガラス板(G)
…を収容した運搬具(1)をトラックなどに積み込んで
輸送している間、輸送中の振動などにより、ガラス板
(G)…間の隙間に起因して、ガラス板(G)の前面位
置が若干後退すると、それに追従するように、抑え片
(5)(5)が進出を起こし、その一方で、抑え片
(5)は、スライダー(17)とガイドレール(16)との
摩擦力にて、前枠(4)側への移行が阻止されているこ
とにより、ガラス板(G)…間の隙間がつめられてい
き、そのため、ガラス板(G)…の固定がより一層しっ
かりとしたものになっていき、運搬中の振動によるガラ
ス板同士の衝撃的な当接によるガラス板(G)…の破
損、損傷等の発生を有効的に防止することができる。
【0040】運搬後は、スライダー(17)を逆方向に遊
ばせた状態にして、スライダー(17)とガイドレール
(16)との間の摩擦力を小さくし、その状態で、抑え片
(5)(5)を前枠(4)側に後退させてリング(19)
にてロック状態にし、そして、側部アーム(11)と前枠
(4)とを取り外し、その状態でガラス板(G)…を取
り出していけばよい。
【0041】
【発明の効果】上述の次第で、本発明の運搬具は、抑え
片を前後方向に進退自在に前枠に連結する機構として、
リンクによる伸縮機構を採用したものであるから、抑え
片を能率良く前後方向に進退移動させることができ、こ
れを能率良く板状物の大小各量に応じた抑え位置に位置
調整することができ、運搬作業能率の向上を図ることが
できる。
【0042】しかも、このようにリンクによる伸縮機構
を採用することで、抑え片の進退動作によって余分なも
のが前枠の前方に突出するというようなことがなく、従
って、スペース的な問題を生じさせることなく、抑え片
を前後方向に大きなストロークをもって進退動作させる
ことができ、板状物の量が多い場合でも少ない場合で
も、それにかかわらず、それぞれの量に応じた適正な抑
え状態を実現することができる。
【0043】更に、前記リンクによる伸縮機構は上側の
リンクと下側のリンクとを備え、下側のリンクは、前枠
側から抑え片側に向けて斜め上方に延ばされ、その一端
が前枠に枢着されると共に、他端が抑え片に枢着され、
一方、上側のリンクは、前枠側抑え片側に向けて斜め下
方に延ばされ、一端が前枠に上下方向に移動可能に枢着
されると共に、他端が抑え片に枢着されたものとなされ
ていることにより、抑え片と前枠との連結機構としてそ
の構造を簡素なものにして運搬具コストの低減を図るこ
とができる。しかも、抑え片は、その自重やリンクの自
重により、進出方向に付勢され、板状物の前面位置に対
応した最適位置に抑え片を自動設定することができる。
【0044】更にまた、上側のリンクと前枠とは、前枠
に設けられた上下方向に延びるガイドレールにスライダ
ーが上下方向スライド移動可能に外装され、該スライダ
ーに上側のリンクの端部が枢着されるという構成態様に
おいて、上下方向に移動可能に枢着され、かつ、スライ
ダーはガイドレールに遊びを有して外装され、この遊び
を利用して、上側のリンクの前枠側の端部に下方への力
が作用した際に、スライダーとガイドレールとの摩擦力
に抗して上側リンク端部の下方への移行が許容される一
方、上側リンクの前枠側の端部に上方への力が作用した
際には、スライダーの摺動部とガイドレールとの摩擦力
により、上側リンク端部の上方へ移行が阻止されるもの
となされていることにより、例えば運搬中の振動等によ
り板状物間の隙間に起因して板状物の前面の位置が後退
するとそれに追従して抑え片は板状物側に進出され、そ
の一方、抑え片の後退方向への移行は阻止され、従っ
て、特に運搬中の板状物に対し優れた前面抑え性能が発
揮され、板状物同士の隙間に起因した衝撃的な干渉を運
搬中の振動をむしろ利用して自動的に抑制することがで
き、輸送の安全性をより一層向上することができる。し
かも、スライダーとガイドレールとの間の摩擦を利用す
るものであるから、簡素な構成にて所期の目的を達成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例にかかる運搬具の全体斜視図である。
【図2】同運搬具にガラス板を収容した状態の斜視図で
ある。
【図3】リンクによる伸縮機構を示すもので、図(イ)
は抑え片が前枠側に後退された状態を示す一部切欠き斜
視図、図(ロ)は抑え片が進出された状態を示す一部切
欠き斜視図である。
【図4】抑え片の進退動作を示す側面図である。
【図5】図(イ)はスライダーの平面図、図(ロ)は図
(イ)のI−I線断面矢視図である。
【図6】図(イ)は抑え片に進出方向の力が作用した場
合のリンク機構の一部断面側面図、図(ロ)はその際の
スライダーとガイドレールとの嵌合状態を示す拡大断面
図である。
【図7】図(イ)は抑え片に後退方向の力が作用した場
合のリンク機構の一部断面側面図、図(ロ)はその際の
スライダーとガイドレールとの嵌合状態を示す拡大断面
図である。
【符号の説明】
1…運搬具 2…ベース 3…背受け 4…前枠 5…抑え板 6…リンク伸縮機構 14…上側リンク 15…下側リンク 16…ガイドレール 17…スライダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 憲紀 大阪府堺市鳳南町三丁二百番地 大阪エ コン建鉄株式会社内 (72)発明者 田部 隆裕 大阪府堺市鳳南町三丁二百番地 大阪エ コン建鉄株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−42290(JP,A) 実開 昭49−97268(JP,U) 実開 昭59−72399(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65D 85/48 B65D 19/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス板等の板状物の下縁部を支承する
    ベース部と、該ベース部の後縁部に立設されて該板状物
    の背面を受ける背受けとが備えられたガラス板等の板状
    物の運搬具であって、 ベース部の前縁部に立ち上がり状態に前枠が備えられ、
    該前枠の内面側に板状物の前面を抑える抑え片が備えら
    れ、該抑え片は、前後方向に進退自在となる態様に、リ
    ンクによる伸縮機構を介して前枠に連結されると共に、 前記リンクによる伸縮機構は、上側のリンクと下側のリ
    ンクとを備え、 下側のリンクは、前枠側から抑え片側に向けて斜め上方
    に延ばされ、その一端が前枠に枢着されると共に、他端
    が抑え片に枢着され、 上側のリンクは、前枠側から抑え片側に向けて斜め下方
    に延ばされ、一端が前枠に上下方向に移動可能に枢着さ
    れると共に、他端が抑え片に枢着され、 また、上側のリンクと前枠とは、前枠に設けられた上下
    方向に延びるガイドレールにスライダーが上下方向スラ
    イド移動可能に外装され、該スライダーに上側のリンク
    の端部が枢着されるという構成態様において、上下方向
    に移動可能に枢着され、かつ、 スライダーはガイドレールに遊びを有して外装され、こ
    の遊びを利用して、上側のリンクの前枠側の端部に下方
    への力が作用した際に、スライダーとガイドレールとの
    摩擦力に抗して上側リンク端部の下方への移行が許容さ
    れる一方、上側リンクの前枠側の端部に上方への力が作
    用した際には、スライダーの摺動部とガイドレールとの
    摩擦力により、上側リンク端部の上方へ移行が阻止され
    るものとなされていることを特徴とするガラス板等の板
    状物の運搬具。
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