JP2757696B2 - 乗員保護システムのための故障検出装置 - Google Patents

乗員保護システムのための故障検出装置

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JP2757696B2
JP2757696B2 JP4196806A JP19680692A JP2757696B2 JP 2757696 B2 JP2757696 B2 JP 2757696B2 JP 4196806 A JP4196806 A JP 4196806A JP 19680692 A JP19680692 A JP 19680692A JP 2757696 B2 JP2757696 B2 JP 2757696B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は乗員保護システムのため
の故障検出装置に関するものであり、例えば乗員保護シ
ステムの起動開始を判定する判定手段の故障を検出する
装置に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の乗員保護システムにおい
ては、例えば、特公昭58−23263号公報に示され
ているように、その起動装置を車室内に配置すると共に
加速度センサを車両の前端部に配設し、かつ、この加速
度センサを接続導線により起動素子を介して起動装置に
接続して、加速度センサの検出加速度が車両衝突時の値
に増大した時、起動装置により起動素子に起動電流を流
入させて起動させ、エアバックを膨張させることにより
乗員を保護するようにしたものがある。
【0003】また、特公平2−4866号公報に示され
ているように、乗員保護システムにおいて、起動素子に
直列接続され、この起動素子に起動電流を流入させるた
めの判定を行う判定部をタイミング回路により実際に動
作させて故障を検出するようにしたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述した特公
昭58−23623号公報に示されたものでは、車両衝
突を加速度センサからの信号により判定する判定部が、
仮に何らかの要因により動作不能になった際には、車両
衝突の検出を誤ってしまうことがあり得るため、車両衝
突時においてエアバッグを膨張させて乗員を的確に保護
するとは言い難いものがあった。
【0005】しかも、上述した特公平2−4866号公
報に示されたものでは、駆動トランジスタを実際に動作
させることにより判定部以降の接続関係についての故障
については検出できるものの、判定部の前段の接続関係
については故障については検出することができず、高精
度の故障検出であるとは言い難いものがあった。
【0006】そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされ
たものであり、起動装置の作動判定を行う判定手段の周
囲の接続関係についても故障検出を行って、高精度の故
障検出を行うことが可能な乗員保護システムのための故
障検出装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのため本発明は、乗員
が搭乗した移動体に配設され、前記移動体の現実の加速
度を検出する加速度検出手段と、前記移動体に配設され
た電源供給手段と、前記加速度検出手段に直列接続され
た起動手段とを備え、前記加速度検出手段により検出さ
れた検出加速度が移動体衝突時の値への増大時に、電源
供給手段から前記起動手段への起動電流を流すことで
員を保護するようにした乗員保護システムのための故障
検出装置において、前記加速度検出手段により検出され
た検出加速度を抵抗を介して入力端に入力し、前記検出
加速度が移動体衝突時の値に増大したかどうかを判定す
ると共に、前記検出加速度が移動体衝突時の値に増大し
たと判定した場合には、出力端を介して前記起動手段を
駆動させる判定手段と、この判定手段の入力端に擬似信
号を入力させて前記判定手段を擬似的に作動させる擬似
作動手段と前記判定手段の出力端および前記起動手段を
接続する第1の接続線における電圧値および前記加速度
検出手段と前記判定手段の入力端を前記抵抗を介して接
続する第2の接続線における電圧値を、前記擬似作動手
段からの擬似信号の発生前後において測定することで
前記擬似信号の発生前後における測定電圧値に基づいて
前記第1および第2の接続線の故障を検出する故障検出
手段と、を備えることを特徴とする乗員保護システムの
ための故障検出装置を採用するものである。
【0008】
【作用】上記構成により、擬似作動手段は、判定手段
入力端に擬似信号を入力させて判定手段を擬似的に作動
させ、故障検出手段は、判定手段の出力端および起動手
段を接続する第1の接続線における電圧値および前記加
速度検出手段と前記判定手段の入力端を前記抵抗を介し
て接続する第2の接続線における電圧値を、擬似作動手
段からの擬似信号の発生前後において測定し、この2つ
の測定電圧値に基づいて第1および第2の接続線の故障
を検出している。
【0009】したがって、判定手段の入力段についての
電圧値が擬似進行発生手段による判定手段の擬似的作動
前後でいかに変化するかを測定する事ができるので、擬
似信号発生前後という2種類の電圧値を用いることによ
り、第1および第2の接続線の両方の故障つまり、判定
手段の入力端側の第2の接続線についても故障を検出す
ることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例に基づいて説
明する。この実施例では、本発明を車両用エアバッグシ
ステムに適用した場合について説明する。図1は本発明
の一実施例を含む車両用乗員保護システムの全体構成図
であり、図2はエアバッグシステムのエアバッグ,ガス
発生器,およびコントロールボックスの配設図である。
【0011】図1および図2において、エアバッグシス
テムは、車両のステアリングハンドルHに装備したエア
バッグBgと、ステアリングハンドルHの中央部に設け
たガス発生器Gと、車室内のコントロールボックスBc
内に設けた起動装置Sとにより構成されている。ガス発
生器Gは、互いに並列接続した起動素子(起動手段に相
当)10,20を内蔵しているもので、このガス発生器
Gは起動素子10,20のいずれかへの起動電流の流入
による発熱エネルギーに応じて破裂して、ガス貯蔵源
(図示せず)からのガスをエアバッグBg内に急速に供
給し、同エアバッグBgを膨張させるようになってい
る。
【0012】起動装置Sは、車載の主電源たるバッテリ
(電源供給手段に相当)30に加えて補助電源40を備
えており、この補助電源40は、バックアップコンデン
サ41と、互いに並列接続した充電用抵抗42および放
電用ダイオード43とによって構成されている。バック
アップコンデンサ41は、その一端にて接地されてお
り、このバックアップコンデンサ41の他端は、抵抗4
2のダイオード43との並列回路,逆流阻止用ダイオー
ド31,車両のイグニッションスイッチIG,およびフ
ューズfを介してバッテリ30の正側端子に接続されて
いる。
【0013】バックアップコンデンサ41は、バッテリ
30から、フューズf,イグニッションスイッチIG,
ダイオード31,および抵抗42を通して直流電圧を受
けて短時間で充電される。また、このバックアップコン
デンサ41は、その充電エネルギーを放電電流としてダ
イオード43を介して流出する。なお、ダイオード3
1,43の各カソード側は互いに接続されており、ダイ
オード31のアノード側はイグニッションスイッチIG
を介しフューズfに接続され、一方、ダイオード43の
アノード側は、バックアップコンデンサ41を介して接
地されている。
【0014】加速度検出スイッチ50は車室内の適所に
配設されているものであり、この加速度検出スイッチ5
0は、車両の現実の加速度の所定低加速度以上への増大
時に閉成するようになっている。また、この加速度検出
スイッチ50は、その一端にてダイオード31,43の
各アノード側に接続され、他端にて起動素子10,20
の一方の共通端子に接続されている。なお、加速度検出
スイッチ50および抵抗51により加速度検出部190
が構成されている。
【0015】常開型加速度検出スイッチ60,70は、
ともに車両の前端部に装着されているもので、これら各
加速度検出スイッチ60,70は、車両の現実の加速度
の車両衝突時の値への増大時に閉成するようになってい
る。また、加速度検出スイッチ60,70は互いに並列
接続されており、これら加速度検出スイッチ60,70
の一方の共通端子は接地されている。一方、加速度検出
スイッチ60,70の他方の共通端子は、ダイオード8
0を介し、起動素子10,20の他方の共通端子に接続
されている。なお、加速度検出スイッチ50,60,7
0は加速度検出手段に相当している。
【0016】この際、ダイオード80は、そのカソード
側にて加速度検出スイッチ60,70の他方の共通端子
に接続されており、ダイオード80のアノード側は起動
素子10,20の他方の共通端子に接続されている。ま
た、上述のごとく起動装置Sが車室内に位置し、一方、
加速度検出スイッチ60,70が車両の前端部に位置し
ているため、起動装置Sのダイオード80のカソード側
と加速度検出スイッチ60、70の他方の共通端子との
間の各接続導線の配線長さは、かなり長くなっている。
【0017】各モニタ抵抗51,61,71は各加速度
検出スイッチ50,60,70にそれぞれ並列接続され
ており、これら各モニタ抵抗51,61,71は、各加
速度検出スイッチ50,60,70の開成下にて、起動
素子10,20へのバッテリ30あるいはバックアップ
電源40からの流入電流を、いわゆる微少なモニタ電流
に抑制する役割を果たす。なお、各起動素子10,20
の内部抵抗値(数オーム)に比べ、各モニタ抵抗51,
61,71の抵抗値は、かなり大きな値となっている。
【0018】モニタ抵抗90は、その一端にてダイオー
ド31,43の各カソードに接続されており、このモニ
タ抵抗90の他端はダイオード80のカソードに接続さ
れている。このモニタ抵抗90は、各モニタ抵抗61,
71と共に、後述する駆動トランジスタ120cの導通
状態であっても、加速度検出スイッチ50,60の開成
や閉成を検出可能にする役割を果たす。モニタ抵抗92
の一端はダイオード80のアノード側に接続されてお
り、他端は接地されている。そして、このモニタ抵抗9
2は、モニタ抵抗51と共に起動素子の故障検出を可能
にしている。
【0019】駆動回路120は、基準電圧発生器120
aと、コンパレータ120bと、駆動トランジスタ12
0cとにより構成されている。基準電圧発生器120a
は抵抗121を有しており、この抵抗121は、その一
端にて接地され、その他端にて抵抗122を介し、ダイ
オード31,43の各カソードに接続されている。しか
して、この基準電圧発生器120aは、フューズf,イ
グニッションスイッチIG,およびダイオード31を介
するバッテリ30からの直流電圧あるいはバックアップ
電源40からの放電電圧を抵抗121,122により分
圧し、抵抗121,122の共通端子から基準電圧を発
生する。但し、基準電圧は、加速度検出スイッチ60,
70のいずれかの閉成時におけるダイオード80のカソ
ード側に生ずる電圧よりも高くしてある。
【0020】判定手段に相当するコンパレータ120b
は、非反転入力端子にて基準電圧発生器120aの抵抗
121,122の共通端子に接続されており、このコン
パレータ120bの負側端子はダイオード80のカソー
ド側に接続されている。そして、このコンパレータ12
0bは、起動素子10,20を介するダイオード80へ
のモニタ電流の流入時にダイオード80の導通下にてそ
のカソード側に生ずる電圧(以下、カソード電圧とい
う)を基準電圧発生器120aからの基準電圧と比較す
る。
【0021】この比較の結果、ダイオード80のカソー
ド電圧が加速度検出スイッチ60,70の開成のために
基準電圧発生器120aからの基準電圧よりも高い際に
は、コンパレータ120bがハイレベルにて比較信号を
発生する。一方、ダイオード80のカソード電圧が加速
度検出スイッチ60,70のいずれかの閉成のために接
地レベルへ低下して、基準電圧発生器120aからの基
準電圧よりも低くなると、コンパレータ120bがロー
レベルにて比較信号を発生する。
【0022】駆動トランジスタ120cは、そのベース
側にて出力が反転される遅延回路180を介してコンパ
レータ120bの出力端子に接続されており、駆動トラ
ンジスタ120cのエミッタ側は接地され、駆動トラン
ジスタ120cのコレクタ側は、ダイオード80のアノ
ード側に接続されている。この駆動トランジスタ120
cは、コンパレータ120bからのローレベル(または
ハイレベル)の比較信号に応答して導通(または非導
通)となる。
【0023】次に、上記構成におけるエアバッグシステ
ムの作動について説明する。上記のように構成したエア
バッグシステムにおいて、図1および図2に示すよう
に、イグニッションスイッチIGを閉成すれば、バッテ
リ30からの直流電流がフューズf,イグニッションス
イッチIG,ダイオード31を介してバックアップ電源
40に流入する。すると、このようにバックアップ電源
40に流入した直流電流が抵抗42を介してバックアッ
プコンデンサ41に流入して、バックアップコンデンサ
41を短時間にて充電する。
【0024】また、起動素子10、20が正常であると
すれば、ダイオード31を介するバッテリ30からの直
流電流が各加速度検出スイッチ50,60,70の開成
状態において、各モニタ抵抗51,61,71,90,
92の合成抵抗値のもとに、各起動素子10,20およ
びダイオード80を流れる。
【0025】また、ダイオード80のカソード電圧が加
速度検出スイッチ60,70の開成状態のため、基準電
圧発生器120aからの基準電圧よりも高い。このた
め、コンパレータ120bがハイレベルにて比較信号を
発生し駆動トランジスタ120を非導通状態に維持す
る。
【0026】コンパレータ120bの電気ノイズ,誘導
ノイズ等を除去するための遅延回路180は、図9に示
すように形成されている。すなわち、抵抗180aはコ
ンパレータ120bの出力側と定電圧回路161の正側
とに接続され、抵抗180bはコンデンサ180cに、
他端はコンパレータ120bの出力側に接続される。コ
ンデンサ180cは抵抗180bと接続され、他端は定
電圧回路161の正側に接続される。
【0027】そして、抵抗180d,180eは、定電
圧回路161の正側,抵抗180bおよびコンデンサ1
80cの接続点に直列接続され、抵抗180dおよび抵
抗180eの接続点とトランジスタ180fのベース側
が接続され、エミッタ側は定電圧回路161に接続さ
れ、コレクタ側は抵抗180gに接続され、抵抗180
gの他端はトランジスタ120cのベース側に接続され
る。ここで、上記の回路ではコンパレータ120bの出
力は反転されるため、コンパレータ120bの出力がロ
ーレベルである際には、トランジスタ120cのベース
側にはハイレベルが加えられることになる。なお、遅延
回路180の遅延時間としては、0.2〜2msという
短い時間にて電気ノイズ,誘導ノイズ等を除去してい
る。
【0028】ここで、起動素子10,20が正常である
場合において、駆動トランジスタ120cも正常である
時、当該車両を走行させるものとする。車両の現実の加
速度が上記所定の低加速度に達すると、加速度検出スイ
ッチ50が閉成してモニタ抵抗51を短絡する。その
後、車両の現実の加速度が車両衝突時の値に増大して加
速度検出スイッチ60,70の少なくともいずれかが閉
成すると、ダイオード80のカソード電圧が接地レベル
まで低下して基準電圧発生器120aからの基準電圧よ
りも低くなる。
【0029】このため、コンパレータ120bからの比
較信号がローレベルに下降し、これに応答して駆動トラ
ンジスタ120cが導通してダイオード80のアノード
側を実質的に接地する。その結果、ダイオード80が逆
方向にバイアスされて非導通となる。このことは、駆動
トランジスタ120cのベース側とコレクタ側との間に
接続したダイオード80、加速度検出スイッチ60,7
0およびこれら加速度検出スイッチ60,70の他方の
共通端子とダイオード80のカソードとの間の各接続導
線をすべて実質的に短絡することを意味する。
【0030】上述のような当該車両の現実の加速度の車
両衝突時の値への増大時にバッテリ30との接続導線が
断線しているものとすると、バックアップ電源40のバ
ックアップコンデンサ41が、バッテリ30に代わって
起動電流を起動素子10,20に流入させる。このよう
な場合、上述のようにダイオード80が非導通となるた
め、起動素子10,20に流入する起動電流は、ダイオ
ード80,加速度検出スイッチ60,70およびこれら
加速度検出スイッチ60,70の他方の共通端子とダイ
オード80のカソード側との間の各接続導線に流入する
ことなく、駆動トランジスタ120cに流入する。換言
すれば、起動素子10,20に流入する起動電流は、ダ
イオード80,加速度検出スイッチ60,70およびこ
れら加速度検出スイッチ60,70の他方の共通端子と
ダイオード80のカソードとの間の各接続導線による電
圧降下を伴うことなく、駆動トランジスタ120cに流
入する。
【0031】従って、バックアップコンデンサ41の静
電容量を従来よりも増大させることなく、むしろ減少さ
せるようにしても、起動素子10,20に流入させるべ
き起動電流を十分に確保できる。このようなことは、本
実施例のように起動素子が一対であっても同様である。
このため、バックアップコンデンサ41の静電容量を従
来よりも減少させつつ、バックアップコンデンサ41か
らの放電電流のみによる起動素子10,20からの十分
な発熱エネルギーでもって、ガス発生器Gが破裂し、上
記ガス貯蔵源からのガスをエアバッグBg内に供給して
同エアバッグBgを図2にて二点鎖線で示すごとく適正
に膨張させることができる。
【0032】また、上述のように加速度検出スイッチ6
0,70の少なくとも一方が閉成したとき、駆動トラン
ジスタ120cが非導通故障している場合には、駆動ト
ランジスタ120cは、コンパレータ120bからのロ
ーレベルの比較信号の発生にもかかわらず、非導通のま
まである。従って、ダイオード80のアノード側が起動
素子10,20の他方の共通端子と同電位に維持され
る。このため、ダイオード80が上述のようには逆バイ
アスされることなく、順方向にバイアスされて導通す
る。
【0033】換言すれば、上述のように起動素子10,
20に流入する起動電流は、駆動トランジスタ120c
に流入することなく、ダイオード80,加速度検出スイ
ッチ60,70の他方の共通端子とダイオード80のカ
ソードとの間の各接続導線および加速度検出スイッチ6
0,70に流入する。このため、バックアップコンデン
サ41の充電電圧を上述のような電圧降下に相当する分
だけ大きくすれば、駆動トランジスタ120cが非導通
故障していても、ダイオード80の導通のもとに、バッ
クアップコンデンサ41からの放電電流のみによる起動
素子10,20からの十分な発熱エネルギーでもって、
ガス発生器Gが破裂し、上記ガス貯蔵源からのガスをエ
アバッグBg内に供給して同エアバッグBgを図2にて
二点鎖線で示すごとく適正に膨張させることができる。
またバッテリ30の接続導線が断線していない場合に
は、バッテリ30が起動素子10,20に流入する起動
電流の供給を行うこととなるが、この場合には、電源の
容量が十分にあるため、ダイオード80の導通のもとに
十分な起動電流を得ることができる。
【0034】次に、上述したエアバッグシステムにおい
て、加速度センサの検出加速度が車両衝突時の値に増大
したことを判定する判定部(駆動回路120)の故障を
検出する、本発明の一実施例である故障検出装置300
について説明する。
【0035】図1において、擬似作動手段に相当する故
障検出用トランジスタ130のコレクタ側は、モニタ抵
抗90およびダイオード80のカソードの接続点に抵抗
91を介して接続され、さらに、コンパレータ120b
の非反転入力端子に接続されている。なお、この抵抗9
1はモニタ抵抗90と同程度の抵抗値に設定されてい
る。また、故障検出用トランジスタ130のエミッタ側
はGNDに接続されている。そして、抵抗132は、故
障検出用トランジスタ130のベースリーク保護抵抗と
して作用し、抵抗131は、故障検出用トランジスタ1
30のベース抵抗として作用する。この抵抗131の他
端は、故障検出回路170を構成するA/Dコンバータ
内蔵のCPU160の出力端子に接続されている。な
お、このCPU160はA/Dコンバータ内蔵のもので
なくてもよい。
【0036】5Vの定電圧を供給する定電圧回路161
の入力側はダイオード31のカソード側に接続され、出
力側はCPU160の正側電源端子,遅延回路180の
正側電源,リセット回路200の正側電源,入力インタ
ーフェース回路210の正側電源に接続されている。ま
た、この定電圧回路161のGND端子は、GNDに接
続される。
【0037】入力インターフェース回路210は、電圧
クランプ用ダイオード145,146,147,14
8,149,150,151,152と、入力電圧分割
用抵抗133,134,136,137,139,14
0,142,143と、CPU160の入力保護抵抗1
35,138,141,144にて構成されている。そ
して、入力電圧分割用抵抗は、例えば、抵抗136,1
37の組合せでは、抵抗136の一端は検出しようとす
る点(電圧測定点A)に接続され、他端は抵抗137,
ダイオード147のアノード側,ダイオード146のカ
ソード側,および抵抗135の接続点に接続され、抵抗
137の他端はGNDに接続される。
【0038】ダイオード145,147,149,15
1は、カソード側が定電圧回路161の正側に接続さ
れ、ダイオード146,148,150,152は、ア
ノード側がGNDに接続される。発振子154は、コン
デンサ155,156と共にCPU160のクロック発
振端子に接続される。
【0039】リセット回路200の出力は、CPU16
0のリセット入力端子に接続されている。なお、リセッ
ト回路200は、図1においてはコンデンサ200aお
よび抵抗200bが定電圧回路161およびGND間に
直列接続され、抵抗200bと並列に放電用ダイオード
200cが接続され、イグニッションスイッチIGがオ
ンされると、抵抗200bを通してコンデンサ200a
が充電される。
【0040】コンデンサ200aの電圧が保護抵抗20
0dを介してCPU160のリセット端子に印加され、
一定時間“L”信号がCPU160に印加される。トラ
ンジスタ165のベース側は警告ランプ110のラッシ
ュ電流保護抵抗164を介して警告ランプ110に接続
され、エミッタ側はGNDに接続される。また、抵抗1
63はトランジスタ165のベース端子およびエミッタ
端子間に接続されている。そして、トランジスタ165
のベース端子とCPU160の出力端子との間にベース
抵抗162が接続されている。
【0041】次に、上記構成において、加速度検出スイ
ッチ50と起動素子10,20との接続点を電圧測定点
A、起動素子10,20と駆動トランジスタ120cの
コレクタとの接続点を電圧測定点B、ダイオード80の
カソードとモニタ抵抗90との接続点を電圧測定点Cと
した時の各々の電圧値について説明する。
【0042】図6に示すように、電圧測定点A,B,C
は起動素子10,20等が正常である際にイグニッショ
ンスイッチIGをオンすると、各抵抗素子の抵抗値を、
例えば抵抗90はR90と表記すれば次式にて表わされ
ることになる。
【0043】
【数1】
【0044】
【数2】
【0045】
【数3】 なお、上記においてVCCはダイオード31のカソード側
電圧である。そして、VB≧VCになるように抵抗値を
設定しようとする場合、例えば、R10,R20<R5
1,R92であるから、R10,R20を無視すると、
VB≧VCとなる条件は、「R61//R71×R51
≧R90×R92」となる。
【0046】すなわち、本実施例における故障検出装置
は、上記のような関係となる電圧測定点A,B,Cの各
々の電圧値を各々検出し、検出した電圧値の組合せに基
づいて、駆動回路120の周囲の接続関係の故障を検出
すると共に、その故障箇所を特定するものである。
【0047】そこで、次に、上記構成における故障検出
装置300の作動を、図3〜図5に示すフローチャート
に基づいて説明する。図3は故障検出装置300の全体
作動を示すフローチャートである。
【0048】図3において、CPU160がリセット回
路200によってイグニッションスイッチIGのオン時
にリセットされると、ステップS100で初期設定が行
われる。この初期設定では、CPU160内蔵のRAM
をクリアし、FA=FB=FC=0とし、さらにCPU
160の出力端子O1に対してハイレベルの信号を、出
力端子O2に対してローレベルの信号を各々出力して、
警告ランプ110を点灯させる。
【0049】続いて、ステップS200では、駆動回路
120のチェックが終了したか否かが判定され、チェッ
クが終了していない場合にはステップS400へ進んで
駆動回路チェックルーチンへ進み、そうでない場合、す
なわち駆動回路のチェックが終了している場合にはステ
ップS300へ進んで、他項目チェックルーチンへ進
む。
【0050】つまり、図3のフローチャートに示すよう
に、本実施例における故障検出装置300では、まず駆
動回路120が正常か否かのチェックを行った後、他項
目のチェックを行うようにしている。
【0051】次に、本実施例の特徴部分である駆動回路
チェックルーチンの詳細を図4を用いて説明する。な
お、図4に示す駆動回路チェックルーチンは故障検出手
段に相当している。
【0052】図4は駆動回路120のチェックの作動を
示すフローチャートである。図4において、ステップS
402では、電圧測定点Aの電圧値をCPU160の入
力端子AN1を介して入力,測定する。そして、ステッ
プS403では、ステップS402にて測定した電圧値
VAが後述する所定値KHよりも大きいか否かを判定し
ており、電圧値VAが所定値KHよりも大きい場合には
駆動回路チェックルーチンを終了して他項目チェックル
ーチンへ進み、小さい場合には、ステップS405以下
の駆動回路チェックルーチンへ進む。なお、このステッ
プS402,S403の作動は、後述の駆動回路チェッ
クルーチンにて駆動回路120を作動させる際に起動素
子10,20を誤爆させないための、誤爆防止処理を行
うものである。
【0053】続いて、ステップS405では、電圧測定
点Bの電圧値をCPU160の入力端子AN2を介して
入力して測定する。続いてステップS410では、ステ
ップS405で行う電圧測定点Bの電圧値の測定を2度
行い、2度の測定結果の電圧値VB1 ,VB2 の平均値
barVBを計算する。なお、このステップで行われる計
算処理は、ノイズ成分を極力除去することにより誤動作
を防止することを目的としている。
【0054】続いて、ステップS415では、CPU1
60の出力端子O2よりハイレベル信号を出力して故障
検出用トランジスタ130をオンさせる。これにより、
駆動回路120は、加速度検出スイッチ60,70がオ
ンした場合と同等な動作をするような信号を入力して作
動する。ここで、駆動回路120が正常に作動した際に
は、駆動トランジスタ120cはオンし、電圧測定点
A,Cの電圧値は次のような式で示されることになる。
【0055】
【数4】VA≒VCE(sat)
【0056】
【数5】
【0057】
【数6】VC=VCE(sat) 続いて、ステップS420にて電圧が安定する程度の時
間待った後、ステップS425にて電圧測定点B,Cの
電圧値を、CPU160の入力端子AN2,AN3を介
して入力して測定する。
【0058】さらに、ステップS430では、ステップ
S410と同様の目的により平均値barVb, barVc
を計算する。そして、ステップS435において、故障
検出用トランジスタ130をオンする前の平均値 barV
Bと、故障検出用トランジスタ130をオンした後の平
均値 barVbとの差電圧△VBを計算し、その差電圧△
VBが所定値KBより大きいか否かを判定する。
【0059】すなわち、ステップS440における判定
とは、抵抗91が正常に接続されていれば、故障検出用
トランジスタ130がオンした後では、数式5に示すよ
うに加速度検出スイッチの抵抗61,71が電圧測定点
Bの電圧値に関与することを利用したものであり、この
判定により、電圧測定点Bにおける電圧が故障検出用ト
ランジスタ130がオンする前後で変化しているか否か
を確認している。
【0060】なお、所定値KBの値としては、故障検出
用トランジスタ130がオンする前後での理論上の電圧
差の変化幅の1/2が設定されているが、この判定にお
いて差電圧ではなく絶対値の1/2を判定レベルとして
判定しても良い。
【0061】そして、ステップS440の判定の結果、
平均値 barVBと平均値 barVbの差電圧△VBが所定
値KBより大きいと判定された場合には、電圧測定点B
については正常であるとしてステップS445へ進み、
そうでない場合には異常であるため、ステップS470
へ進む。
【0062】ここで、ステップS440の判定の結果、
電圧測定点Bにおいて正常か異常かが判定されるが、こ
の時のタイムチャートを見た場合、図7(a)に示すよ
うになる。すなわち、抵抗R91が正常である場合に
は、図7(c)に示す故障検出用トランジスタ130の
オンタイミングに伴って実線に示すような変化をするこ
とになるが、抵抗R91がオープン故障した場合には、
1点鎖線で示すように故障検出用トランジスタ130が
オンしても何ら変化を示さず、差電圧△VBは所定値K
B以下であると判定されることになる。
【0063】ステップS470では、計数値FBをイン
クリメントする。そして、ステップS475において、
この計数値FBが5より小さいと判定された場合には、
ステップS480にて、さらに電圧が安定するまでの時
間だけ待って、再度上述したステップS405以降の処
理を行う。
【0064】しかし、ステップS475において、計数
値FBが5以上であると判定された場合には、ステップ
S460へ進んで、フラグFA=1として駆動回路チェ
ックルーチンを終了して、図3に示すメインルーチンへ
リターンする。ここで、ステップS475において判定
を5回実施し、5回以上異常状態があった時に警告ラン
プ110の点灯を継続させるようにしているのは、確実
な異常があった時にのみ警告ランプ110の点灯を継続
させるようにするためである。
【0065】一方、ステップS440において、平均値
barVBと平均値 barVbの差電圧△VBが所定値KB
より大きいと判定されてステップS445に進むと、ス
テップS445では、電圧測定点Cにおける平均値 bar
Vcが所定値KLより小さいか否かを判定する。
【0066】すなわち、ステップS445における判定
とは、故障検出用トランジスタ130がオンした後に、
電圧測定点Cにおける電圧の平均値 barVcが数式6に
示す値となっているか否かを判定するものであり、所定
値KLとしては、故障検出用トランジスタ130がオン
する前後の絶対値の1/2の値としている。
【0067】そして、ステップS445における判定の
結果、平均値 barVcが所定値KLより小さいと判定さ
れた場合には、電圧測定点Bに続いて電圧測定点Cにつ
いても正常であるとして、駆動回路チェックルーチンを
終了して、図3に示すメインルーチンへリターンする。
しかし、ステップS445において平均値 barVcが所
定値KL以上であると判定された場合には、電圧測定点
Cについては異常であるため、ステップS450へ進む
ことになる。
【0068】ここで、ステップS445の判定の結果、
電圧測定点Cにおいて正常か否かが判定されるが、この
時のタイムチャートを見た場合、図7(b)に示すよう
になる。すなわち、コンパレータ120bおよび駆動ト
ランジスタ120cが正常である場合には、図7(c)
に示す故障検出用トランジスタ130のオンタイミング
に伴って実線に示すような変化をすることになるが、コ
ンパレータ120bあるいは駆動トランジスタ120c
がオープン故障した場合には、1点鎖線で示すように故
障検出用トランジスタ130がオンしても何ら変化を示
さず、平均電圧barVcは所定値KL以上であると判定
されることになる。
【0069】ステップS450へ進むと、計数値FCを
インクリメントする。そして、ステップS455におい
て、この計数値FCが5より小さいと判定された場合に
は、ステップS480にて、さらに電圧が安定するまで
の時間だけ待って、再度上述したステップS405以降
の処理を行う。
【0070】しかし、ステップS455において、計数
値FCが5以上であると判定された場合には、ステップ
S460へ進んで、フラグFA=1として駆動回路チェ
ックルーチンを終了して、図3に示すメインルーチンへ
リターンする。
【0071】次に、駆動回路チェックルーチン終了後に
行われる他項目チェックルーチンについて説明する。図
5は他項目チェックの作動を示すフローチャートであ
る。図5において、ステップS305では、電圧測定点
Aの電圧値をCPU160の入力端子AN1を介して入
力して電圧値VAを測定し、ステップS310では、電
圧測定点Bの電圧値をCPU160の入力端子AN2を
介して入力して電圧値VBを測定し、ステップS315
では、電圧測定点Cの電圧値をCPU160の入力端子
AN3を介して入力して電圧値VCを測定する。
【0072】続いてステップS320では、ステップS
305にて測定された電圧値VAが所定値KLより大き
くかつ所定値KHより小さいか否かを判定しており、電
圧値VAがこの範囲内に含まれない場合には、ステップ
S335へ進んでCPU160の出力端子O1からハイ
レベル信号を出力してトランジスタ165をオンさせて
警告ランプ110の点灯を継続させ、一連の故障検出の
作動を終了する。
【0073】しかし、ステップS320において、電圧
値VAが所定値KLより大きくかつ所定値KHより小さ
いという範囲内に含まれる場合には、ステップS325
へ進んでステップS305にて測定された電圧値VBが
所定値KL1より大きくかつ所定値KH1より小さいか
否かを判定する。なお、上述した所定値KL,KH,K
L1,KH1は、図8に示すような大小関係にある値で
ある。
【0074】そして、ステップS325において電圧値
VBが所定値KL1より大きくかつ所定値KH1より小
さいという範囲内に含まれる場合には、ステップS33
0へ進み、そうでない場合には、ステップS335へ進
んでCPU160の出力端子O1からハイレベル信号を
出力してトランジスタ165をオンさせて警告ランプ1
10の点灯を継続させ、一連の故障検出の作動を終了す
る。
【0075】ステップS330では、ステップS315
にて測定された電圧値VCが所定値KLより大きくかつ
所定値KHより小さいか否かを判定する。そして、電圧
値VCが所定値KLより大きくかつ所定値KHより小さ
いという範囲内に含まれる場合には、電圧測定点A,
B,Cがいずれも正常であるとしてステップS400へ
進む。ステップS400では、上述の駆動回路チェック
ルーチンの結果、フラグFAが1と等しいか否かを判定
し、等しいと判定された場合には警告ランプ110の点
灯を継続して、故障検出の作動を終了する。しかし、フ
ラグFAが1と等しくない場合には、CPU160の出
力端子O1からローレベル信号を出力してトランジスタ
165をオフさせて警告ランプ110を消灯させ、さら
に他項目チェックルーチンを繰り返し行う。
【0076】しかし、ステップS330において、上述
した範囲内に含まれない場合には、ステップS335へ
進んでCPU160の出力端子O1からのハイレベル信
号の出力を継続してトランジスタ165をオンさせて警
告ランプ110を点灯させ続けて、一連の故障検出の作
動を終了する。
【0077】以上述べたように上記一実施例において
は、加速度検出スイッチ60,70に通じる抵抗91端
部の電圧(電圧測定点B)と、起動素子20の負側端子
の電圧(電圧測定点C)とについて、故障検出用トラン
ジスタ130がオンする前後において各々の電圧値を測
定し、この測定値に基づいて、抵抗91,コンパレータ
120b,駆動用トランジスタ120cについて各々故
障を検出することができるので、判定手段であるコンパ
レータ120bの出力段以降の故障を検出できるばかり
でなく、コンパレータ120bの入力段の部分の接続関
係の故障についても検出することができるので、起動素
子10,20の駆動回路120部分の故障を高精度に検
出することができる。
【0078】次に、他の実施例について説明する。上述
した遅延回路180は、図9に示す構成以外にも、図1
0の遅延回路180A,図11の遅延回路180Bに示
す構成でもよい。図10に示す遅延回路180Aは、抵
抗181aは、一端が定電圧回路161に、他端がコン
パレータ180の出力段に接続されている。また、抵抗
181bは、一端がコンパレータ180の出力段および
抵抗181aに、他端が抵抗181gおよび一端が接地
したコンデンサ181cとに接続されている。一方、図
11に示す遅延回路180Bは、コンパレータ120b
の入力段に配設されたものであり、抵抗182gおよび
コンデンサ182cからなる時定数回路により構成され
ている。
【0079】また、上記加速度検出部190は、図12
に示すように構成してもよい。すなわち図12に示すよ
うに、起動素子10,20に対して各々作用するFET
回路を設けることにより低消費電流が実現するためにバ
ックアップ特性が向上させるようにしてもよい。
【0080】但し、このようにFETを配設する場合に
は、以下に述べる問題点を解消する必要がある。すなわ
ち、FET190fのオンを維持してバックアップ能力
を向上させるためには、抵抗190bの抵抗値を抵抗1
90cの抵抗値よりかなり高く設定すればよいが、静電
気等の外来ノイズによってFET190fが過電流によ
り破壊されるのを防止するためには抵抗190cの抵抗
値を抵抗190bの抵抗値よりかなり高く設定せねばな
らず、いずれか一方を犠牲にしなければならないという
問題が生じる。そこで、抵抗190Bに並列にツェナー
ダイオード190aを配設してツェナーダイオードの定
電圧特性を利用することにより、FET190fの過電
流破壊を防止することができ、これにより、抵抗190
bの抵抗値を抵抗190cの抵抗値よりかなり高く設定
して、バックアップ能力を向上させることができる。
【0081】さらに、上記故障検出装置300が行う他
項目チェックルーチンにおいて、測定した各電圧測定点
A,B,Cの電圧値に基づいて故障を検出していたが、
これら電圧値の組合せに基づいて具体的に故障箇所を検
出し、それを表示するようにしてもよい。すわなち、以
下に示す表1にあるように、例えば各々測定した電圧値
が、電圧測定点Aでは範囲Lに属し、電圧測定点Bでは
範囲Mに属し、電圧測定点Cでは範囲Lに属するという
組合せであった場合には、起動素子10,20またはワ
イヤーハーネスがGND電位にショートしているという
判断を下すことができる。
【0082】
【表1】
【0083】したがって、図5に示すフローチャートに
おいて、ステップS305〜ステップS315の処理を
終えた後、上記表1に示すような組合せに各電圧測定点
A,B,Cが合致しているか否かを判定することによ
り、故障を検出するばかりでなく、具体的にどの部分が
故障しているのかも判断することができる。なお、上述
した範囲H,M,Lは図8に示すように定義されてい
る。そして、電圧測定点Bと電圧測定点A,Cとで範囲
が若干異なって設定されているのは、電圧測定点Bの実
装上の位置がエンジンルームを通る関係上、ノイズが出
易いために異なって設定されている。但し、ノイズレベ
ルが全体的に同様であれば、範囲H,M,Lは電圧測定
点A,B,C共通とすることもできる。
【0084】なお、図5に示すフローチャートにおい
て、ステップS335の処理が終了した後は他項目チェ
ックルーチンを終了しているが、正常時と同様に、他項
目チェックルーチンを繰り返し処理し、故障が正常に戻
った時には警告チンプ110を消灯させるようにしても
よい。
【0085】また、図1に示したエアバッグシステム
は、図13に示すように構成してもよい。すなわち、駆
動回路120に代えて駆動回路120Aを採用し、かつ
加速度センサ230を付加的に採用している。この加速
度センサ230は、圧電素子や半導体素子等からなるも
ので、車両の車室内の適所に配設されている。そして、
この加速度センサ230は、当該車両の現実の加速度を
検出し加速度検出信号として発生する。
【0086】駆動回路120Aは基準電圧発生器120
dを備えており、この基準電圧発生器120dは、互い
に直列接続した抵抗123,124により構成される。
抵抗123は、その一端にて接地されており、この抵抗
123の他端は抵抗124を介し上記実施例におけるダ
イオード31,43の各カソードに接続される。そし
て、この基準電圧発生器120dは、抵抗123,12
4により、ダイオード31を介するバッテリ30からの
直流電圧あるいは上記実施例におけるバックアップ電源
40からの放電電圧を分圧し、抵抗123,124の共
通端子から基準電圧を発生する。但し、この基準電圧
は、上記実施例に述べた当該車両の所定の異常加速度に
相当する電圧よりも幾分低くしてある。
【0087】コンパレータ120eは、加速度センサ2
30からの加速度検出信号のレベルを、基準電圧発生器
120dからの基準電圧と比較する。そして、加速度セ
ンサ230からの加速度検出信号のレベルが基準電圧発
生器120dからの基準電圧よりも低い(または高い)
とき、コンパレータ120eは、ローレベル(またはハ
イレベル)にて比較信号を発生する。
【0088】時定数回路120fはコンデンサ125を
有しており、このコンデンサ125は、その一端にて接
地され、その他端にて抵抗126を介しコンパレータ1
20eの出力端子に接続されている。そして、この時定
数回路120fは、コンパレータ120eからの比較信
号のハイレベルへの上昇後、コンデンサ125と抵抗1
26とにより定まる所定の時定数に相当した時間の経過
時に、コンデンサ125の非接地端子から所定レベルの
時定数電圧を発生する。但し、上記時定数、すなわち時
定数電圧の所定レベルは、加速度センサ230の誤検出
を防止するのに必要な値にしてある。
【0089】基準電圧発生器120gは、互いに直列接
続した抵抗127,128により構成されている。抵抗
127は、その一端にて接地されており、この抵抗12
7の他端は、抵抗128を介し上記実施例におけるダイ
オード31,43の各カソードに接続されている。そし
て、この基準電圧発生器120gは、抵抗127,12
8により、ダイオード31を介するバッテリ30からの
直流電圧或いは上記実施例におけるバックアップ電源4
0からの放電電圧を分圧し、抵抗127,128の共通
端子から基準電圧を発生する。但し、この基準電圧は、
上述した時定数電圧の所定レベルよりも幾分低くしてあ
る。
【0090】コンパレータ120hは、時定数回路12
0fからの時定数電圧を基準電圧発生器120gからの
基準電圧と比較する。そして、時定数回路120fから
の時定数電圧が基準電圧発生器120gからの基準電圧
よりも低い(または高い)とき、コンパレータ120h
は、ローレベル(またはハイレベル)にて比較信号を発
生する。
【0091】基準電圧発生器120aは、上述したよう
に抵抗121を有しており、この抵抗121は、その一
端にて接地され、その他端にて抵抗122を介しダイオ
ード31,43の各カソードに接続されている。そし
て、上記実施例と同様に、加速度検出スイッチ60,7
0の少なくとも一方の閉成時に、コンパレータ120b
は、ローレベルにて比較信号を発生し、遅延回路180
を介して反転されてハイレベル信号を出力する。
【0092】ORゲート120iは、その一方の入力端
子にて遅延回路180の出力端子に接続されており、こ
のORゲート120iの他方の入力端子は、コンパレー
タ120hの出力端子に接続されている。また、このO
Rゲート120iの出力端子は、駆動トランジスタ12
0cのベースに接続されている。従って、コンパレータ
120h,120bの少なくとも一方の出力に応答して
駆動トランジスタ120cが導通する。その他の構成
は、上記実施例と同様である。
【0093】以上のように構成した本実施例において、
起動素子10,20が正常である場合において駆動トラ
ンジスタ120cも正常である時、車両を走行させるも
のとする。然る後、車両の現実の加速度が車両衝突時の
値に増大して加速度検出スイッチ60,70の少なくと
もいずれかが閉成すると、ダイオード80は、そのカソ
ード電圧を接地レベルまで低下する。このため、コンパ
レータ120bはローレベルにて比較信号を発生し、こ
れにより、ORゲート120iがハイレベルにてゲート
信号を発生する。
【0094】また、車両の現実の加速度が車両衝突時の
値に増大した時、加速度センサ230から生ずる加速度
検出信号のレベルが基準電圧発生器120dからの基準
電圧よりも高くなった場合には、コンパレータ120e
がハイレベルにて比較信号を発生する。そして、この比
較信号の発生後、上記所定の時定数に相当する時間の経
過時に時定数回路120fが時定数電圧を発生すると、
コンパレータ120hは基準電圧発生器120gからの
基準電圧との関連にて、ハイレベルにて比較信号を発生
する。このため、ORゲート120iはハイレベルにて
ゲート信号を発生する。
【0095】以上のようにしてORゲート120iから
ハイレベルのゲート信号が発生すると、上記実施例と同
様に駆動トランジスタ120cを導通させる。このた
め、上記実施例と同様に、ダイオード80が逆方向にバ
イアスされて非導通となり、ダイオード80,加速度検
出スイッチ60,70およびこれら加速度検出スイッチ
60,70の他方の共通端子とダイオード80のカソー
ドとの間の各接続導線が全て実質的に短絡される。
【0096】なお、本発明の実施にあたっては、上記実
施例に述べた各加速度検出スイッチ60、70に代え
て、半導体や圧電素子からなる加速度センサを採用して
実施してもよい。この際には、加速度センサの検出加速
度レベルを判定する回路を採用し、この回路の判定結果
をコンパレータ120cあるいはNORゲート120i
に付与するようにする。
【0097】また本発明の実施にあたっては、ダイオー
ド80や駆動トランジスタ120cに代えて、各種の半
導体スイッチング素子を採用して実施してもよい。さら
に、起動素子10、20に代えて単一の起動素子にして
もよく、あるいは起動素子の数を適宜変更して実施して
もよい。
【0098】さらに、上述した定電圧回路161はリセ
ット回路を組合わせたもの(例えばパワーリセット付レ
ギュレータ)でもよく、さらにウォッチドッグ機能を付
加したものでもよい。
【0099】また、本発明の適用例としては、車両用シ
ートベルト機構用保護システムのための故障検出装置で
あってもよい。
【0100】
【発明の効果】以上述べたように本発明においては、故
障検出手段によって判定手段の入力段について故障を検
出することができるので、判定手段の入力段の接続関係
の故障についても検出することにより、高精度にて故障
検出を行うことができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を含むエアバッグシステムの
全体構成図である。
【図2】上記エアバッグシステムのエアバッグ,ガス発
生器,およびコントロールボックスの配設図である。
【図3】上記エアバッグシステムにおける故障検出装置
の全体作動を示すフローチャートである。
【図4】上記故障検出装置における駆動回路チェックル
ーチンの詳細な作動を示すフローチャートである。
【図5】上記故障検出装置における他項目チェックルー
チンの詳細な作動を示すフローチャートである。
【図6】各々の電圧測定点における電圧レベルの設定状
態を説明するための説明図である。
【図7】上記故障検出装置における駆動回路チェックル
ーチンの作動に伴う各電圧測定点の変化を説明するため
のタイムチャートである。
【図8】上記故障検出装置における他項目チェックルー
チン中の判定に用いられる所定値を説明するための説明
図である。
【図9】上記エアバッグシステムにおける遅延回路の電
気的接続関係を表す回路構成図である。
【図10】上記遅延回路の他の実施例における電気的接
続関係を表す回路構成図である。
【図11】上記遅延回路のさらに他の実施例における電
気的接続関係を表す回路構成図である。
【図12】上記エアバッグシステムにおける加速度検出
部の他の実施例における電気的接続関係を表す回路構成
図である。
【図13】上記エアバッグシステムの他の実施例におけ
る全体構成図である。
【符号の説明】
120b コンパレータ 120c 駆動用トランジスタ 130 故障検出用トランジスタ 160 CPU 170 故障検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−297335(JP,A) 特開 平4−143146(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60R 21/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員が搭乗した移動体に配設され、前記
    移動体の加速度を検出する加速度検出手段と、 前記移動体に配設された電源供給手段と、 前記加速度検出手段に直列接続された起動手段とを備
    、 前記加速度検出手段により検出された検出加速度が移動
    体衝突時の値への増大時に電源供給手段から前記起動手
    段への起動電流を流すことで乗員を保護するようにした
    乗員保護システムのための故障検出装置において、 前記加速度検出手段により検出された検出加速度を抵抗
    を介して入力端に入力し、前記検出加速度が移動体衝突
    時の値に増大したかどうかを判定すると共に、前記検出
    加速度が移動体衝突時の値に増大したと判定した場合に
    は、出力端を介して前記起動手段を駆動させる判定手段
    と、 この判定手段の入力端に擬似信号を入力させて前記判定
    手段を擬似的に作動させる擬似作動手段と、 前記判定手段の出力端および前記起動手段を接続する
    1の接続線における電圧値および前記加速度検出手段と
    前記判定手段の入力端を前記抵抗を介して接続する第2
    の接続線における電圧値を、前記擬似作動手段からの擬
    似信号の発生前後において測定することで、前記擬似信
    号の発生前後における測定電圧値に基づいて前記第1お
    よび第2の接続線の故障を検出する故障検出手段と、 を備えることを特徴とする乗員保護システムのための故
    障検出装置。
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