JP2000238607A - 乗員保護装置 - Google Patents

乗員保護装置

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JP2000238607A
JP2000238607A JP11042019A JP4201999A JP2000238607A JP 2000238607 A JP2000238607 A JP 2000238607A JP 11042019 A JP11042019 A JP 11042019A JP 4201999 A JP4201999 A JP 4201999A JP 2000238607 A JP2000238607 A JP 2000238607A
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JP
Japan
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ignition
switch
transistor
capacitor
occupant protection
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JP11042019A
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English (en)
Inventor
Atsushi Kitahata
厚志 北畠
Jun Nishii
純 西井
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Denso Ten Ltd
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Denso Ten Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イグニッションスイッチをオンしてからバ
ックアップコンデンサが充電されるまでの時間を短縮し
て、充電されるまでの間に起こりうるエアバッグの動作
不安定を解消する。 【解決手段】 エアバッグを膨張させる点火手段に電
力を供給するための電源として、主電源11と、該主電
源11より電源スイッチ31を介して充電されるコンデ
ンサ16とを並列に設けて成るエアバッグ装置におい
て、該コンデンサ16が放電しうる放電経路を、該電源
スイッチ31がオフ状態の時には遮断状態にする遮断制
御手段33とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両衝突時の衝撃か
ら乗員を保護する乗員保護装置に関し、詳しくはエアバ
ッグを膨張させる乗員保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両内の乗員を保護する乗員保護
装置としてエアバッグが広く用いられるようになってき
た。
【0003】この乗員保護装置は、車両衝突時に起こる
急激な速度の変化を検出すると、車両のステアリングホ
イール等に配置したエアバッグをガスにより瞬時に膨張
させ、乗員と車両との間にエアバッグを介在させること
により車両衝突時の衝撃から乗員を守る装置である。
【0004】以下、従来の乗員保護装置について図を用
いて説明する。
【0005】図6は従来における乗員保護装置の回路図
である。
【0006】図6において、スクイブ60は、エアバッ
グを膨張させるためにエアバッグ内にガスを充填させる
インフレータ(ガス発生装置)の点火装置である。この
スクイブ60に点火電力を供給するための電源として、
車載バッテリ電源51が設けられている。
【0007】そして、スクイブ60の点火を制御するた
めの点火用スイッチ手段として、車載バッテリ電源51
とスクイブ60の間に、セーフィングセンサ57と、ト
ランジスタ59、61が設けられている。トランジスタ
59、61は、マイクロコンピュータ(以下、マイコン
と称する)73によって制御されている電気的な点火用
スイッチ手段であり、通常はオフ状態であるが、Gセン
サ74より急激な速度変化を表わす信号がマイコン73
に送られると、マイコン73は車両衝突と判断してオン
信号をトランジスタ59、61へ送出する。このオン信
号によってトランジスタ59、61がオン状態となる。
セーフィングセンサ57は、スクイブ60の誤点火を防
止するために設けられている機械的な点火用スイッチ手
段であり、通常はオフ状態であるが一定以上の速度変化
があると機械的にオンする。ここで一定の速度変化と
は、前記トランジスタ59、61がオン状態となるべき
速度変化よりも低い速度変化を示すものである。このセ
ーフィングセンサ57によって、通常の車両運転時にマ
イコン73や、Gセンサ74の誤動作によりトランジス
タ59、61がオンされてしまい、スクイブ60が点火
されてしまうことを防ぐことができる。
【0008】このように、スクイブ60の点火のための
電流経路は、基本的には車載バッテリ電源51からダイ
オード53を経て、セーフィングセンサ57、トランジ
スタ59、スクイブ60、トランジスタ61を、そして
アースまで流れる点火経路となる。
【0009】しかし実際には、車載バッテリ電源51か
らダイオード53までの点火経路が車両の衝突の際など
に断線してしまう状態があり、この状態に対応するため
に予備の点火経路を設けている。即ち、その点火経路
は、バックアップコンデンサ56からダイオード55を
経て、セーフィングセンサ57、トランジスタ59、ス
クイブ60、トランジスタ61、そしてアースに至るも
のである。
【0010】このバックアップコンデンサ56は、イグ
ニッションスイッチ71(電源スイッチ)がオン状態の
時に、車載バッテリ電源51からダイオード53を経
て、抵抗54、バックアップコンデンサ56に至る電流
経路によって充電が行われているものである。そしてバ
ックアップコンデンサ56は、車載バッテリ電源51か
らダイオード53までの点火用経路が断線した場合や、
車載バッテリ電源51からの電圧が低下した場合など
に、上述した予備の点火経路を介してバックアップコン
デンサ56からの放電により、スクイブ60に点火電力
を供給する。
【0011】このような乗員保護装置においては、動作
の確実性を帰すためにマイコン73が定期的に装置内部
の検査を行う。これらの検査の一つとして、セーフィン
グセンサ57の故障を検査するものがある。
【0012】このセーフィングセンサ57の検査を行う
ために、乗員保護装置にはセーフィングセンサ57の上
流及び下流より分岐した抵抗58、63からなる回路、
すなわち検査用経路を付加している。検査方法として
は、抵抗58と抵抗63の間の電位を定期的にマイコン
73が検査し、この電位が大幅に高くなるとセーフィン
グセンサ57が故障していると判断する。
【0013】なお、抵抗58と抵抗63は、乗員保護装
置の点火用の回路などに影響を及ぼさないように、高抵
抗のものが用いられている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このセーフィ
ングセンサ57の検査のために付加した回路により、イ
グニッションスイッチ71がオフ状態の時には、バック
アップコンデンサ56に充電されていた電力が、バック
アップコンデンサ56からダイオード55を経て、抵抗
58、抵抗63、アースに至る経路で放電されてしま
う。
【0015】図7は従来におけるイグニッションスイッ
チとバックアップコンデンサの関係を表わすタイムチャ
ートである。
【0016】上記乗員保護装置においては、図7に表わ
すように、1度イグニッションスイッチ71がオンさ
れ、バックアップコンデンサ56が時間T1にかけて充
電されたとしても、一度イグニッションスイッチ71が
オフされてしまうと、時間T2の間にすべて放電されて
しまうことになる。また、スクイブ60を点火するに
は、バックアップコンデンサ56に約80%の電荷が充
電されていなければならないため、次回イグニッション
スイッチ71をオンにした際には、バックアップコンデ
ンサ56に80%の電荷を充電するのに必要な時間であ
るT3の間は、バックアップコンデンサ56ではスクイ
ブ60を点火することができないことになる。
【0017】また、バックアップコンデンサ56には、
スクイブ60を点火するだけの電荷を常時確保しておか
なければならないため大容量のものが用いられている。
よって必然的に、バックアップコンデンサ56の充電に
必要な時間も長くなってしまう。
【0018】これらの事情が合わさると、イグニッショ
ンスイッチ71がオンされてからバックアップコンデン
サ56にスクイブ60を点火するために必要な電荷が充
電されるまでの時間が長くなることにより、イグニッシ
ョンスイッチ71がオンされてからしばらくの間(時間
T3の間)は、車両を安全に走行させることができない
という問題があった。
【0019】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、電源スイッチがオンされてからしばらくの時
間における、乗員保護装置の動作の確実性を高めること
を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る乗
員保護装置は、点火手段に電力を供給するための電源と
して、主電源と、該主電源より電源スイッチを介して充
電されるコンデンサとを並列に設けて成る乗員保護装置
において、前記コンデンサが放電しうる放電経路を、該
電源スイッチがオフ状態の時には遮断状態にする遮断制
御手段とを備えたことを特徴とする乗員保護装置であ
る。
【0021】請求項2の発明に係る乗員保護装置は、前
記放電経路は、前記コンデンサより前記点火手段に電力
を供給させる点火用スイッチ手段を経て該点火手段に至
る第1の放電経路と、前記コンデンサより前記点火用ス
イッチ手段の上流を経て抵抗に至る第2の放電経路とか
ら成ることを特徴とする前記請求項1記載の乗員保護装
置である。
【0022】請求項3の発明に係る乗員保護装置は、前
記遮断制御手段は、前記コンデンサの上流又は下流に介
在して設けられた遮断スイッチ手段と、前記電源スイッ
チがオフ状態の時に前記遮断スイッチ手段をオフ状態に
する遮断スイッチ制御手段とから成ることを特徴とする
前記請求項2記載の乗員保護装置である。
【0023】請求項4の発明に係る乗員保護装置は、前
記遮断制御手段は、前記抵抗の上流又は下流に介在して
設けられた遮断スイッチ手段と、前記電源スイッチがオ
フ状態の時に前記遮断スイッチ手段をオフ状態にする遮
断スイッチ制御手段とから成ることことを特徴とする前
記請求項2記載の乗員保護装置である。
【0024】請求項5の発明に係る乗員保護装置は、前
記遮断制御手段は、前記コンデンサの上流と前記点火用
スイッチ手段の上流との間に介在して設けられた遮断ス
イッチ手段と、前記点火手段とに電力を供給する時の
み、該点火用スイッチ手段及び前記遮断スイッチ手段と
を共にオン状態にする点火遮断スイッチ制御手段とから
成ることを特徴とする前記請求項2記載の乗員保護装置
である。
【0025】要するに本発明は、電源スイッチがオフ状
態の時には、コンデンサが放電しうる経路をすべて遮断
することにより、電源スイッチがオフ状態の時のコンデ
ンサの放電を防ぎ、電源スイッチをオン状態にした時の
充電時間を極力短くするようにしたものである。
【0026】
【発明の実施例】以下、図を用いて本発明の実施の形態
について説明する。
【0027】図1は本発明に係る乗員保護装置の第1実
施例の回路図であり、図2は本発明に係る乗員保護装置
の第1実施例のマイクロコンピュータが行う処理を表わ
すフローチャートである。
【0028】図1に表わすように乗員保護装置は、主電
源である車載バッテリ電源11から電力の供給を受けて
動作している。
【0029】D/Dコンバータ12は、車載バッテリ電
源11から運転者がイグニッションキーを操作すること
によりオン/オフされるイグニッションスイッチ(電源
スイッチ)31を介して接続され、車載バッテリ電源1
1の電圧(12V)を22Vに昇圧し、出力するもので
ある。
【0030】ダイオード13は、D/Dコンバータ12
から順方向に接続され、以下説明する乗員保護装置の主
要回路からの電流が逆流しないようにするために設けら
れているものである。
【0031】バックアップコンデンサ16は、当該コン
デンサ16が充電を行うための抵抗14を介して接続さ
れ、該コンデンサは点火予備電源として常時は充電がな
され、車両が衝突を起こすなどエアバッグを膨張させる
必要があるときに放電を行うものである。
【0032】トランジスタ22は、マイクロコンピュー
タ(以下、マイコンと称する)33により制御されてい
る遮断スイッチ手段であって、そのコレクタ端子はバッ
クアップコンデンサ16のマイナス側と接続されてお
り、エミッタ端子は接地されている。
【0033】また、ダイオード15は、抵抗14の下流
側とバックアップコンデンサ16の間から抵抗14の上
流側に対し順方向に接続され、バックアップコンデンサ
16が放電を行うための経路において電流が逆流しない
ようにするために設けているものである。
【0034】なお、図示していないが本実施例において
バックアップコンデンサ16は、4700μFのコンデ
ンサ2つが並列に接続されてなるものである。
【0035】このバックアップコンデンサ16は、イグ
ニッションスイッチ31がオン状態の時には常時、車載
バッテリ電源11からダイオード13までを経て、抵抗
14、バックアップコンデンサ16、トランジスタ2
2、アースに至る経路で充電が行われる。
【0036】セーフィングセンサ17は、その上流がダ
イオード13とダイオード15の接続点に共通して接続
されており、スクイブ20の誤点火を防止するために設
けられている機械的な点火スイッチ手段である。
【0037】スクイブ20は、その上流がセーフィング
センサ17の下流とマイコン33により制御されている
点火スイッチ手段であるトランジスタ19を介して接続
されてなるもので、エアバッグを膨張させるためのイン
フレータ(ガス発生装置)を点火するためのものであ
る。またスクイブ20の下流はトランジスタ19と同様
にマイコン33により制御されている点火スイッチ手段
であるトランジスタ21のコレクタ端子に接続される。
更にこのトランジスタ21のエミッタ側は接地されてい
る。
【0038】抵抗18は、その上流がダイオード13と
ダイオード15との接続点に共通して接続されており、
セーフィングセンサ17の故障を検出するために設けら
れている。抵抗23は、その上流がセーフィングセンサ
17の下流(すなわち、トランジスタ19のコレクタ端
子)と抵抗18の下流との接続点に共通して接続されて
おり、抵抗18と同じくセーフィングセンサ17の故障
を検出するために設けられている。従って、本例ではセ
ーフィングセンサ17の故障を、抵抗18と抵抗23と
の間の電位を検出することにより監視するようにし、こ
の電位に応じてマイコン33がセーフィングセンサ17
のショート等の故障を判断している。
【0039】そして車両が衝突すると、セーフィングセ
ンサ17、トランジスタ19、トランジスタ21が共に
オン状態となるため、本例での点火経路は、通常、車載
バッテリ電源11からダイオード13までを経て、セー
フィングセンサ17、トランジスタ19、スクイブ2
0、トランジスタ21、アースまで至るものとなる。
【0040】しかし実際には、車載バッテリ電源11か
らダイオード13までの点火経路が車両の衝突の際など
に断線してしまう状態があり、この状態に対応するため
に予備の点火経路を設けている。その経路は、トランジ
スタ22からバックアップコンデンサ16、ダイオード
15を経て、セーフィングセンサ17、トランジスタ1
9、スクイブ20、トランジスタ21、アースまで至る
ものであり、これがバックアップコンデンサ16の第1
の放電経路となる。
【0041】またこの回路においては、通常、イグニッ
ションスイッチ31がオフ状態のときには、トランジス
タ22からバックアップコンデンサ16、ダイオード1
5を経て、抵抗18、抵抗23、アースまで至るバック
アップコンデンサ16の第2の放電経路が存在するた
め、この経路によりバックアップコンデンサ16が放電
してしまう。しかし、本例ではこのようなイグニッショ
ンスイッチ31がオフ状態のときに、トランジスタ22
をオフ状態にすることにより、バックアップコンデンサ
16とアース間を遮断してこの第2の放電経路が成立し
ないようにしている。
【0042】この乗員保護装置を制御しているマイコン
33は、車載用バッテリ電源11と、電圧を変化させる
ためのD/Dコンバータ32を介して接続されており、
D/Dコンバータ32によりD/Dコンバータ12の出
力電圧が5Vに降圧され、これによる電力の供給を受け
て動作している。またD/Dコンバータ32は、バック
アップコンデンサ16とは別のマイコン電力供給用バッ
クアップコンデンサを持つ。
【0043】マイコン33には、車両の速度の変化を検
出するためのGセンサ34からの信号及び、イグニッシ
ョンスイッチ31のオン/オフの信号が入力されてい
る。また、セーフィングセンサ17の故障を検査するた
めに抵抗18と抵抗23との間の電位を取り込んでい
る。この検査方法は、取り込んだ抵抗18と抵抗23の
間の電位を定期的に検出し、この電位が通常の電位より
も大幅に高くなるとセーフィングセンサ17が故障して
いる(例えば、セーフィングセンサ17の下流がバッテ
リショートしている)と判断するものである。
【0044】なお、本実施例ではマイコン33が約60
m秒周期で検査を行うようにしてある。
【0045】次に、本実施例のマイコン33の行う処理
について図2のフローチャートを用いて説明する。
【0046】マイコン33は電源オフ時、及び、電源の
投入直後には、トランジスタ19、21、22をオフ状
態にし(S10)、後述する変数Nを初期化する(S1
1)。
【0047】以降の説明については、(1)イグニッシ
ョンスイッチ31がオンされた時の処理、(2)イグニ
ッションスイッチ31がオフされた時の処理、のそれぞ
れの場合について個別に説明していく。
【0048】(1)イグニッションスイッチ31がオン
された時の処理 マイクロコンピュータ33は常にイグニッションスイッ
チ31の状態を調べており(S12)、イグニッション
スイッチ31がオンされたと判断するとトランジスタ2
2をオンにする(S13)。これにより、バックアップ
コンデンサ16の充電を行うための経路である、車載バ
ッテリ電源11からダイオード13までを経て、抵抗1
4、バックアップコンデンサ16、トランジスタ22、
アースに至る充電経路が導通状態となる。これと共に、
スクイブ20の予備の点火経路である、トランジスタ2
2からバックアップコンデンサ16、ダイオード15を
経て、セーフィングセンサ17、トランジスタ19、ス
クイブ20、トランジスタ21、アースに至る経路が車
両衝突時に導通可能な状態になる。
【0049】そして、前述した抵抗18と抵抗23との
間の電位に基づいたセーフィングセンサ17のショート
の検査や、スクイブ20の検査などエアバッグ装置内部
の各要素の検査を行う(S14)。次に、前記検査を定
期的に行う際に、その周期を検出するための変数として
S11で定義してある変数Nが1000より大であるか
を判断し(S15)、変数Nが1000より大であった
場合、マイコン33は前記検査を行う時期だと判断し、
変数Nを初期化した後(S16)、処理14へ進む。
【0050】変数Nが1000より小であった場合、マ
イコン33は前記検査を行う時期はまだであると判断
し、変数Nを1加算したものを変数Nとする(S1
7)。
【0051】次に、マイコン33はGセンサ34から送
信されてくる減速度信号が急激な減速を表わすものであ
るかを判断し(S19)、減速度信号が急激な減速を表
わす信号であった場合、マイコン33は車両が衝突した
ものとし、オン信号を出力してトランジスタ19、21
をオン状態にし(S21)、減速度信号が急激な減速を
表わすものでなくなるまでこの状態を維持する。
【0052】このとき、セーフィングセンサ17が動作
しオン状態になっていると、上述したスクイブ20の点
火経路と、予備の点火経路が導通状態になり、スクイブ
20が点火される。次に、前記Gセンサ34から送信さ
れてくる減速度信号が急激な減速を表わすものでない場
合、マイコン33はオフ信号を出力してトランジスタ1
9、21をオフ状態に維持する(S20)。これによ
り、前述したスクイブ20の点火経路と予備の点火経路
を非導通状態のままにしておく。
【0053】(2)イグニッションスイッチ31がオフ
された時の処理 まず、マイコン33はオフ信号をトランジスタ22へ出
力してトランジスタ22をオフ状態にする(S18)。
このことにより、前述したバックアップコンデンサ16
の充電経路と、スクイブ20の予備点火経路(第1の放
電経路)、そして、バックアップコンデンサ16が放電
する要因となる第2の放電経路が非導通状態になり、こ
の時のバックアップコンデンサ16の放電が妨げられ
る。
【0054】ただし、マイコン33が車両が衝突したと
判断した時は、トランジスタ19、21、22をすべて
オン状態にする。
【0055】上述の実施例によれば、イグニッションス
イッチ31がオフ状態の時に、バックアップコンデンサ
16が放電を行うことが可能である経路をすべて遮断す
ることができるため、バックアップコンデンサ16のイ
グニッションスイッチ31がオフ状態の時の放電を防ぐ
ことができる。従ってイグニッションスイッチ31をオ
フしてから再びイグニッションスイッチ31をオンして
も、オフされるまでに充電されていたバックアップコン
デンサ16の電荷は蓄えられたままであるため、再度イ
グニッションスイッチ31をオンした後のバックアップ
コンデンサ16の充電時間を極力短くすることが可能で
ある。
【0056】尚、上述した例では、トランジスタ22を
バックアップコンデンサ16の下流側に介在させたが、
これに限らずバックアップコンデンサ16の上流側(抵
抗14とダイオード15との接続点とバックアップコン
デンサ16との間)に介在させるようにしても良い。
【0057】以下、その他の本発明に係る実施例につい
て説明する。
【0058】図3は本発明に係る乗員保護装置の第2実
施例の回路図である。なお、第1実施例と同じ構成部分
については説明を省略する。
【0059】この第2実施例は、図3に示すように前述
した第1実施例におけるトランジスタ22の代わりにト
ランジスタ24を設けたものである。すなわち、バック
アップコンデンサ16の下流を直接接地し、更に抵抗2
3の下流に遮断スイッチ手段であるトランジスタ24を
設け、イグニッションスイッチ31がオフの時にマイコ
ン33がトランジスタ24をオフ状態にし、コンデンサ
16が放電しうる第2の放電経路を遮断するようにして
いる。なお、処理フローについては図2のステップS1
2、S21におけるトランジスタ22をトランジスタ2
4に置換えるようにすればよい。
【0060】このように、本例ではバックアップコンデ
ンサ16の充電時間を短くできるだけではなく、トラン
ジスタ24をスクイブ20が点火するための第1の放電
経路に設けないようにしているため、トランジスタ24
が故障してもバックアップコンデンサ16によるスクイ
ブ20の点火が確実に行えるという格別な効果を奏する
ことができる。
【0061】尚、上述した例ではトランジスタ24を抵
抗23の下流側に設けるようにしたが、抵抗23と抵抗
18との間、又は抵抗18とセーフィングセンサ17と
の間に設けるようにしてもよい。
【0062】図4は本発明に係る乗員保護装置の第3実
施例の回路図であり、図5は本発明に係る乗員保護装置
の第3実施例のマイクロコンピュータが行う処理を表わ
すフローチャートである。なお、第1実施例と同じ構成
部分及び処理ステップについては説明を省略する。
【0063】図4に示すように、トランジスタ26は、
そのコレクタ端子がダイオード13に接続されており、
マイクロコンピュータ(以下、マイコンと称する)33
1により制御されている遮断スイッチ手段であり、イグ
ニッションスイッチ31がオンした時セーフィングセン
サ17を検査するためにオン状態とされるものである。
そして、そのコレクタ端子が抵抗14とバックアップコ
ンデンサ16の間に接続されているトランジスタ27も
また、トランジスタ26と同様にマイコン331により
制御されている遮断スイッチ手段である。
【0064】セーフィングセンサ17は、その上流がト
ランジスタ26とトランジスタ27の接続点に共通に接
続されており、スクイブ20の誤点火を防止するために
設けられている機械的な点火スイッチ手段である。
【0065】そして車両が衝突すると、セーフィングセ
ンサ17、トランジスタ19、トランジスタ21、トラ
ンジスタ26及びトランジスタ27が共にオン状態とな
るため、本例での点火経路は、通常、車載バッテリ電源
11からダイオード13までを経て、トランジスタ2
6、セーフィングセンサ17、トランジスタ19、スク
イブ20、トランジスタ21、そしてアースに至るもの
となる。
【0066】しかし実際には、車載バッテリ電源11か
らダイオード13までの点火経路が車両の衝突の際など
に断線してしまう状態があり、この状態に対応するため
に予備の点火経路を設けている。その経路は、バックア
ップコンデンサ16からトランジスタ27を経て、セー
フィングセンサ17、トランジスタ19、スクイブ2
0、トランジスタ21、そしてアースに至るものであ
り、これがバックアップコンデンサ16の第1の放電経
路となる。
【0067】またこの回路においては、バックアップコ
ンデンサ16の第2の放電経路として、通常、イグニッ
ションスイッチ31がオフ状態のときに、バックアップ
コンデンサ16から抵抗14を経て、トランジスタ2
6、抵抗18、抵抗23、アースに至るものと、バック
アップコンデンサ16からトランジスタ27を経て、抵
抗18、抵抗23、アースに至るものの、2つの経路が
存在するため、これらの経路によりバックアップコンデ
ンサ16が放電してしまう。しかし、イグニッションス
イッチ31がオフ状態のときに、トランジスタ26、2
7を共にオフ状態にしているので、この第2の放電経路
を遮断することができる。
【0068】次に、本実施例のマイコン331の行う処
理について図5のフローチャートを用いて説明する。
【0069】まず、マイコン331は電源オフ時、及
び、電源の投入直後には、オフ信号をそれぞれ出力して
トランジスタ19、21、26、27をオフ状態にし
(S50)、後述する変数Nを初期化する(S51)。
【0070】イグニッションスイッチ31がオンされる
と、マイコン331はオン信号を出力してトランジスタ
26をオン状態にする(S52、S53)。これによ
り、セーフィングセンサ17を検査するための経路であ
る、車載バッテリ電源11からダイオード13までを経
由し、トランジスタ26、抵抗18及び抵抗23を通る
ものが導通状態になる。すなわち、抵抗18と抵抗23
との間にセーフィングセンサ17の下流に対応した電位
が発生する。
【0071】次に、抵抗18と抵抗23との間の電位に
基づいたセーフィングセンサ17のショートの検査や、
スクイブ20の検査などエアバッグ装置内部の各要素の
検査を行う(S54)。次に、このエアバッグ装置では
前記検査を定期的に行う際に、その周期を検出するため
の変数としてS51で定義してある変数Nが10000
より大であるかを判断し(S55)、変数Nが1000
より大であった場合、マイコン331は前記検査を行う
時期だと判断し、変数Nを初期化した後(S56)、処
理54へ進む。
【0072】変数Nが1000より小であった場合、マ
イコン331は前記検査を行う時期はまだであると判断
し、変数Nを1加算したものを変数Nとする(S5
7)。
【0073】次に、マイコン331はGセンサ34から
送信されてくる減速度信号が急激な減速を表わすもので
あるかを判断し(S59)、減速度信号が急激な減速を
表わす信号であった場合、マイコン331は車両が衝突
したものとし、オン信号を出力してトランジスタ19、
トランジスタ21、トランジスタ26、及びトランジス
タ27を同時にオン状態にし(S61)、減速度信号が
急激な減速を表わすものでなくなるまでこの状態を維持
する。
【0074】このとき、セーフィングセンサ17が動作
しオン状態になっていると、スクイブ20の点火経路で
ある、車載バッテリ電源11からダイオード13を経
て、トランジスタ26、セーフィングセンサ17、トラ
ンジスタ19、スクイブ20、トランジスタ21、アー
スに至るものと、予備の点火経路である、バックアップ
コンデンサ16から、トランジスタ27、セーフィング
センサ17、トランジスタ19、スクイブ20、トラン
ジスタ21、アースに至るものが導通状態になり、スク
イブ20が点火される。
【0075】次に、前記Gセンサ34から送信されてく
る減速度信号が急激な減速を表わすものでない場合、マ
イコン331はオフ信号を出力してトランジスタ19、
トランジスタ21及びトランジスタ27を同時にオフ状
態に維持する(S60)。これにより、前述したスクイ
ブ20の点火経路と予備の点火経路を非導通状態のまま
にする。
【0076】一方、イグニッションスイッチ31がオフ
された時の処理では、マイコン331はオフ信号を出力
してトランジスタ26をオフ状態に維持する(S5
8)。更に、トランジスタ27(遮断スイッチ手段)は
衝突時のみオン状態になるため、イグニッションスイッ
チ31がオフされた時はトランジスタ27もオフ状態が
維持されている。このことにより、スクイブ20の予備
点火経路(第1の放電経路)、そして、本例での第2の
放電経路が非導通状態になり、この時のコンデンサ17
の放電が妨げられる。
【0077】なお、本発明はバックアップコンデンサの
放電経路として、エアバッグを点火するための経路や、
セーフィングセンサを検査するための経路を例示した
が、これ以外の用途で設けられている放電経路が存在す
るプリテンショナー付きシートベルト等の乗員保護装置
に対しても適用することが可能である。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、電源スイッチがオンさ
れてからしばらくの時間における、乗員保護装置の動作
の確実性を高めることができるため、より安全性の高い
乗員保護装置の提供が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乗員保護装置の第1実施例の回路
図である。
【図2】本発明に係る乗員保護装置の第1実施例のマイ
クロコンピュータが行う処理を表わすフローチャートで
ある。
【図3】本発明に係る乗員保護装置の第2実施例の回路
図である。
【図4】本発明に係る乗員保護装置の第3実施例の回路
図である。
【図5】本発明に係る乗員保護装置の第3実施例のマイ
クロコンピュータが行う処理を表わすフローチャートで
ある。
【図6】従来における乗員保護装置の回路図である。
【図7】従来におけるイグニッションスイッチとバック
アップコンデンサの関係を表わすタイムチャートであ
る。
【符号の説明】
11、51・・・車載バッテリ電源 12、32、52、72・・・D/Dコンバータ 16、56・・・バックアップコンデンサ 17、57・・・セーフィングセンサ 20、60・・・スクイブ 13、15、53、55・・・ダイオード 14、18、23、54、58、63・・・抵抗 19、21、22、24、26、27、59、61・・
・トランジスタ 31、71・・・イグニッションスイッチ 33、331、73・・・マイコン 34、74・・・Gセンサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火手段に電力を供給するための電源と
    して、主電源と、該主電源より電源スイッチを介して充
    電されるコンデンサとを並列に設けて成る乗員保護装置
    において、 前記コンデンサが放電しうる放電経路を、前記電源スイ
    ッチがオフ状態の時には遮断状態にする遮断制御手段と
    を備えたことを特徴とする乗員保護装置。
  2. 【請求項2】 前記放電経路は、前記コンデンサより前
    記点火手段に電力を供給させる点火用スイッチ手段を経
    て該点火手段に至る第1の放電経路と、前記コンデンサ
    より前記点火用スイッチ手段の上流を経て抵抗に至る第
    2の放電経路とから成ることを特徴とする請求項1記載
    の乗員保護装置。
  3. 【請求項3】 前記遮断制御手段は、前記コンデンサの
    上流又は下流に介在して設けられた遮断スイッチ手段
    と、前記電源スイッチがオフ状態の時に前記遮断スイッ
    チ手段をオフ状態にする遮断スイッチ制御手段とから成
    ることを特徴とする請求項2記載の乗員保護装置。
  4. 【請求項4】 前記遮断制御手段は、前記抵抗の上流又
    は下流に介在して設けられた遮断スイッチ手段と、前記
    電源スイッチがオフ状態の時に前記遮断スイッチ手段を
    オフ状態にする遮断スイッチ制御手段とから成ることを
    特徴とする請求項2記載の乗員保護装置。
  5. 【請求項5】 前記遮断制御手段は、前記コンデンサの
    上流と前記点火用スイッチ手段の上流との間に介在して
    設けられた遮断スイッチ手段と、前記点火手段とに電力
    を供給する時のみ、該点火用スイッチ手段及び前記遮断
    スイッチ手段とを共にオン状態にする点火遮断スイッチ
    制御手段とから成ることを特徴とする請求項2記載の乗
    員保護装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008006996A (ja) * 2006-06-29 2008-01-17 Toyota Motor Corp 車両用乗員保護装置
KR100944588B1 (ko) * 2002-08-01 2010-02-25 로베르트 보쉬 게엠베하 차량 내의 에어백 제어기
JP2012136197A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Autoliv Development Ab エアバッグ作動回路

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