JP2754671B2 - 半導体量子細線構造およびその作製方法 - Google Patents

半導体量子細線構造およびその作製方法

Info

Publication number
JP2754671B2
JP2754671B2 JP5112289A JP5112289A JP2754671B2 JP 2754671 B2 JP2754671 B2 JP 2754671B2 JP 5112289 A JP5112289 A JP 5112289A JP 5112289 A JP5112289 A JP 5112289A JP 2754671 B2 JP2754671 B2 JP 2754671B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor
layer
well layer
quantum wire
well
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5112289A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02229486A (ja
Inventor
博仁 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
Nippon Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Co Ltd filed Critical Nippon Electric Co Ltd
Priority to JP5112289A priority Critical patent/JP2754671B2/ja
Publication of JPH02229486A publication Critical patent/JPH02229486A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2754671B2 publication Critical patent/JP2754671B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体量子細線構造およびその製法に関する
ものである。
〔従来の技術〕
量子井戸半導体レーザーでは挟線幅,低チャーピン
グ,高速応答などの特性が期待できる。基板の厚さ方向
にのみ1次元的に電子を閉じ込める半導体量子井戸を形
成した場合に比べ、2次元的あるいは3次元的に電子の
閉じ込めを行う量子細線あるいは量子箱半導体レーザー
ではこの特徴がさらに発揮される。従来、量子細線構造
の作製には集束イオンビームによるp型,n型不純物ドー
ピングを用いた量子細線構造の作製方法が考案されてい
る。これは第6図に示すように、半絶縁性GaAs基板63上
に最初p型不純物のBeイオンをドープしてp型領域62を
形成しておき、次にビーム径を0.1μmに絞ったSiの集
束イオンビームをBe注入領域(p型領域62)上にライン
状に注入することによって、n型領域61を形成し、p−
GaAs(p型領域62)中にn−GaAs細線構造を形成してい
る。この様にして形成したp−n接合型の量子細線構造
に逆バイアスを印加すると、空乏層が広がるに連れてn
型細線部分の直径は小さくなり、電子に対して量子細線
構造が形成される。この様な構成において磁気抵抗を測
定した結果、量子細線特有のシュブニコフ・ドハース効
果が観測されている。平本らは1988年発行の第35回応物
関連講演会講演予稿集第3巻,28p−ZB−6において集束
イオンビームにより作製した1次元GaAs量子細線を報告
し、量子サイズ効果によるものと思われる磁気抵抗の磁
場依存性を観測している。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上に述べた構造においては、量子細線としての効果
を持たせるためにp−n接合に逆バイアスを印加しなか
ればならないが、電流注入形の発光素子として用いるに
は、量子細線部分へのキャリヤ注入を行わなければなら
ない。ところがこの様な構造では量子細線部分の周りは
全て空乏層で覆われるため、電流注入によるキャリヤの
注入は原理的に不可能である。
本発明の目的はこのような従来技術の欠点を除去せし
めて、光デバイスを始めとする様々な半導体デバイスに
応用することを目的とした半導体量子細線構造およびそ
の製法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の半導体量子細線構造は、半導体薄膜からなる
ウエル層を、それよりもバンドギャップの大きい半導体
バリヤ層によって挟んだ量子井戸構造を備え、前記ウエ
ル層内にヘテロ接合界面に対して垂直にp−n接合面を
1つ以上設け、少なくともウエル層に電極を形成した構
造になっている。また別の構造は、前記半導体量子細線
構造において、ウエル層と電極との間に前記ウエル層よ
りもバンドギャップの大きい半導体を挟んだ構造になっ
ている。
また、前記量子細線構造は、第1導電型半導体基板上
に第1導電型半導体からなるクラッド層を形成し、前記
クラッド層よりもハンドギャップが小さいかまたは等し
い第2導電型半導体からなるバリヤ層をクラッド層上に
形成し、次に前記バリヤ層よりもバンドギャップの小さ
い第1導電型半導体からなるウエル層をバリヤ層上に形
成し、さらに前記ウエル層よりもバンドギャップの大き
い第2導電型半導体からなるバリヤ層をウエル層上に形
成し、量子井戸を含む積層構造を作製する工程と、前記
積層構造をエッチングによりリッジ細線状に加工する工
程と、前記ウエル層よりもバンドギャップの大きな第2
導電型半導体にて前記リッジ細線を埋め込む工程とを少
くとも備えた作製方法によって実現できる。
〔作用〕
本発明においては、バンドギャップの異なる2種類の
半導体ヘテロ接合界面での電気的ポテンシャルの差によ
ってまずウエル層の厚さ方向に1次元的にキャリヤを閉
じ込め、もう1つの方向であるヘテロ接合界面に平行方
向へのキャリヤの閉じ込めはウエル層内に形成したp−
n接合部分に逆バイアスを印加することによって接合部
分に形成される空乏層領域を広げ、電子およびホールを
それぞれ空乏層外のn型およびp型領域に閉じ込めるも
のである。
第1図にGaAsを基板に用いた本発明の基本構造の断面
の略図を示す。GaAsウエル層をAlGaAsバリヤ層11で挟ん
だ積層構造をGaAs基板14上に備えて、基板の厚さ方向に
は通常の量子井戸構造をなしており、キャリヤはGaAsウ
エル層内に閉じ込められる。一方、ウエル層はp型GaAs
ウエル層12とn型GaAsウエル層13とから成り、基板14に
対して垂直方向にp−n接合面15を成しており、これに
第2図に示すように電極21を介してp−n接合に逆バイ
アスを加えることによってp−n接合部分の空乏層が広
がり、しだいにウエル層に平行方向でのキャリヤ閉じ込
め効果が強くなる。
第3図は第2の半導体量子細線構造の断面を示すもの
でこの場合はウエル層12,13と電極21との間にウエル層
よりもバンドギャップの大きいAlGaAs層32,33が設けら
れてヘテロ接合が形成されているので、各々のキャリヤ
はこのヘテロ接合界面16と空乏領域の間に閉じ込められ
る。
第4図は第3図の構造に対応したバンドダイヤグラム
である。ウエル層に垂直方向にはダブルヘテロ(DH)構
造によってウエル層内にキャリヤが閉じ込められてお
り、電子およびホールに対してそれぞれ量子化準位E1e,
E1hhが形成されている。この状態でウエル層内のp−n
接合に逆バイアスを印加していくと、電子およびホール
は空乏領域の外のn型およびp型領域に閉じ込められる
ため、ウエル層面内での量子サイズ効果による量子化準
位43,44が生じる。従ってこの構造によれば印加する逆
バイアス電圧の大きさを変えることによってエネルギー
準位を変えることもできる。
なお、以上の例ではAlGaAs系について示したがInGaAs
P系でも同様の効果が期待できる。
〔実施例〕
次に第5図を参考にして本発明の実施例について説明
する。
第5図は、本発明の半導体量子細線構造の作製方法に
従って、本発明による半導体量子細線構造を活性領域と
して有する量子細線レーザーを製作する製作プロセスを
示す図である。まず最初に第5図Aの如く、面方位が
(100)のn−GaAs基板54上にn−Al0.4Ga0.6Asクラッ
ド層(厚さ2μm)57、p−Al0.3Ga0.7Asバリヤ層(厚
さ200Å)53、n−GaAsウエル層(厚さ100Å)52、p−
Al0.3Ga0.7Asバリヤ層(厚さ200Å)51をMO−VPE放によ
り順次積層成長する。次にバリヤ層51上にSiO2膜を形成
(図示省略)した後、電子ビームリソグラフィーによっ
て約0.1μm,0.12μmピッチのストライプ状にSiO2膜を
パターニングしてマスクを形成し、さらにこのマスクを
用いて反応性イオンビームエッチング技術(RIBE)によ
り第5図Aの積層構造体をリッジストライプ状にエッチ
ングし加工する(第5図B(SiO2膜は図示省略))。最
後にマスクを除去した後、第5図Cに示すように、全体
をp−Al0.4Ga0.6As55で埋め込んで量子細線構造を製作
した。このときウエル層52の端の部分にはp−Al0.4Ga
0.6As55中のZnが拡散するためp型に反転してp−GaAs5
6となり、ウエル層内にp−n接合58が形成される。こ
の様な構造において、電子およびホールはp−Al0.4Ga
0.6As55の部分を通してウエル層内に注入されるが、多
数のホールが集まり量子細線構造を成しているp−GaAs
ウエル層56の部分で大部分のキャリヤが再結合し、発光
する。
このようにして量子細線構造を有するストライプ状の
積層構造を埋め込むことによって量子細線半導体レーザ
ーを作製できる。試作した量子細線半導体レーザーは室
温動作において良好な発振特性を示し、しきい値電流密
度Jthは100A/cm2程度で、1次元量子井戸型レーザーの
ベストデータに匹敵する特性が得られる。作製プロセス
の改良によってはさらに特性向上が期待できる。
〔発明の効果〕 本発明は実施例に示したGaAs/AlGaAs系のみならず、I
nP/InGaAsP径などのIII−V族化合物半導体や、II−VI
族化合物半導体の量子細線の形成にも応用でき、幅広い
応用が可能となる。本発明の量子細線構造を通常の半導
体レーザーの活性領域に置き換えれば、発振しきい値,
スペクトル線幅,チャーピング特性などにおいて従来の
半導体レーザーの性能を大幅に凌ぐレーザーが作製でき
る。また、本発明の量子細線構造はp−n接合に印加す
る逆バイアス電圧によって量子化準位を制御できるた
め、光変調器等への応用も期待できる。さらに本発明の
構造を通常の電界効果トランジスタのゲート部分に置き
換えれば、量子細線構造による電子散乱ポテンシャルの
大幅な減少によりそのスイッチング速度は約1桁改善さ
れ、これらデバイスをスーパーコンピュータの論理演算
回路に応用することによって大幅な計算速度の向上が図
られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の量子細線構造の概略図で、第2図はそ
の動作を示す図である。第3図は第2の半導体量子細線
構造をしめすもので、第4図はそのバンドダイヤグラ
ム、第5図は量子細線構造の製作プロセスを示す図であ
る。第6図は従来例としての量子細線構造を示す図であ
る。 図において 11……AlGaAsバリヤ層、12……p−GaAsウエル層、13…
…n−GaAsウエル層、14……GaAs基板、21……電極、32
……p−AlGaAs層、33……n−AlGaAs層、43……ウエル
層に平行方向の閉じ込めによる電子の量子化エネルギー
準位、44……ウエル層に平行方向の閉じ込めによるホー
ルの量子化エネルギー準位、51……p−Al0.3Ga0.7Asバ
リヤ、52……n−GaAsウエル層、53……p−Al0.3Ga0.7
Asバリヤ、54……n−GaAs基板、55……p−Al0.4Ga0.6
As、63……半絶縁製GaAs基板。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体薄膜からなるウエル層を、それより
    もバンドギャップの大きい半導体バリヤ層によって挟ん
    だ量子井戸構造を備え、前記ウエル層内にヘテロ接合界
    面に対して垂直なp−n接合面を1つ以上設け、少なく
    とも前記ウエル層に電極を形成した構造からなる半導体
    量子細線構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載の半導体量子細線構造におい
    て、ウエル層と電極との間に前記ウエル層よりもバンド
    ギャップの大きい半導体を挟んだ構造からなる半導体量
    子細線構造。
  3. 【請求項3】第1導電型半導体基板上に、第1導電型半
    導体からなるクラッド層を形成し、前記クラッド層より
    もバンドギャップが小さいかまたは等しい第2導電型半
    導体からなるバリヤ層を前記クラッド層上に形成し、次
    に前記バリヤ層よりもバンドギャップの小さい第1導電
    型半導体からなるウエル層を前記バリヤ層上に形成し、
    さらに前記ウエル層よりもバンドギャップの大きい第2
    導電型半導体からなるバリヤ層を前記ウエル層上に形成
    し、量子井戸構造を含む積層構造を作製する工程と、前
    記積層構造をエッチングによりリッジ細線状に加工する
    工程と、前記ウエル層よりもバンドギャップの大きな第
    2導電型半導体にて前記リッジ細線を埋め込む工程とを
    少くとも備えた半導体量子細線構造の作製方法。
JP5112289A 1989-03-02 1989-03-02 半導体量子細線構造およびその作製方法 Expired - Lifetime JP2754671B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5112289A JP2754671B2 (ja) 1989-03-02 1989-03-02 半導体量子細線構造およびその作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5112289A JP2754671B2 (ja) 1989-03-02 1989-03-02 半導体量子細線構造およびその作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02229486A JPH02229486A (ja) 1990-09-12
JP2754671B2 true JP2754671B2 (ja) 1998-05-20

Family

ID=12878001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5112289A Expired - Lifetime JP2754671B2 (ja) 1989-03-02 1989-03-02 半導体量子細線構造およびその作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2754671B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02229486A (ja) 1990-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5637511A (en) Vertical-to-surface transmission electro-photonic device and method for fabricating the same
JP2531655B2 (ja) 半導体装置
EP0486128B1 (en) A semiconductor optical device and a fabricating method therefor
US4823352A (en) Semiconductor laser with a variable oscillation wavelength
US4802181A (en) Semiconductor superlattice light emitting sevice
JPS63316484A (ja) 量子効果半導体装置
JPH08307003A (ja) 半導体レーザ装置
KR100310885B1 (ko) 반도체레이저및그제조방법
JP2754671B2 (ja) 半導体量子細線構造およびその作製方法
JPS60145687A (ja) 半導体レ−ザ−
JP2812024B2 (ja) 面発光素子の製造方法
JP2689694B2 (ja) 面発光半導体レーザの製造方法
JPH02144981A (ja) 電極分離型半導体レーザ装置
JPH0233972A (ja) 半導体量子細線構造
JPH0590636A (ja) 量子効果デバイス
JP2555984B2 (ja) 半導体レーザおよびその製造方法
JP3285079B2 (ja) 半導体レーザ
JPH0632343B2 (ja) 半導体レ−ザ
JPH0630399B2 (ja) 共鳴トンネル・ダイオ−ド
JP2555974B2 (ja) 量子井戸半導体レーザ
JPH1126867A (ja) 半導体発光装置の製造方法
JP2611486B2 (ja) 半導体レーザおよびその製造方法
JPH08222809A (ja) 半導体発光装置
JPH04171784A (ja) 量子細線レーザー構造
JPH06291414A (ja) 面発光型半導体レーザ素子