JP2754623B2 - 静電搬送転写装置 - Google Patents

静電搬送転写装置

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JP2754623B2 JP63308945A JP30894588A JP2754623B2 JP 2754623 B2 JP2754623 B2 JP 2754623B2 JP 63308945 A JP63308945 A JP 63308945A JP 30894588 A JP30894588 A JP 30894588A JP 2754623 B2 JP2754623 B2 JP 2754623B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子写真複写機等の画像形成装置において
使用される静電搬送転写装置に関する。
従来の技術 例えばゼログラフィの原理を応用した電子写真複写機
等の画像形成装置においては、一様帯電された像保持体
(以下感光体で代表する。)を露光して静電潜像を形成
し、この静電潜像を帯電トナーにより現像してトナー像
とし、更にトナー像を転写材(以下用紙で代表する。)
に転写、定着して複写物等を得ている。これら一連の工
程のうち、潜像形成、現像及び転写を色成分毎に同一の
用紙に対して行うことによって、フルカラーの複写が可
能になる。静電搬送転写装置は、上述のように多重転写
を必要とするフルカラー複写機等の装置において、用紙
を感光体に同期させて所定のタイミングで所定の転写位
置に搬送し転写を行うために使用される。
第20図は従来の静電搬送転写装置の一例を示す図であ
る。第21図に示すように片面に複数の電極2が一定間隔
で並設された半導電性の樹脂膜4を図示しない剛体ドラ
ム上に支持して転写ドラム6とし、この転写ドラム6を
転写位置にてこれと同径の感光体8に当接させ、電極2
のうちで転写位置に移動した電極2に摺動してトナーの
極性と逆極性の電圧を供給する転写用ブラシ給電装置10
を設け、電極2のうちで用紙搬送位置に移動した電極2
に摺動して交互に高電圧(例えばプラス電位)及び低電
圧(例えば接地電位)を供給する用紙吸着用ブラシ給電
装置12を設けて構成されている。潜像形成及び現像は感
光体8が1回転する度に色成分毎に行われるので、矢印
A方向に搬入されて転写ドラム6上に吸着した用紙は、
転写位置を通過する度に同一の原画像について異なる色
のトナー像の転写がなされる。そして、3乃至4色のト
ナー像が多重転写された用紙は、用紙吸着用ブラシ給電
装置12を解除する等によって矢印B方向に排出される。
第22図は従来の静電搬送転写装置の他の例を示す図で
ある。この従来例では、樹脂膜4を無端ベルト状に形成
して少なくとも2つのローラ14,15に装架し、色成分毎
に潜像形成及び現像がなされる複数の感光体8を樹脂膜
4にその平坦部にて当接させ、樹脂膜4及び感光体8の
配置構成に対応して転写用ブラシ給電装置10及び用紙吸
着用ブラシ給電装置12を設けている。矢印A方向に搬入
されて樹脂膜4の平坦部に吸着した用紙は、用紙の移動
に同期して動作する各感光体からそれぞれの色のトナー
像を多重転写され、出口側のローラ15の曲率によってB
方向に排出されるようになっている。
第23図は転写位置近傍の具体的構成例を示す図であ
る。転写位置に移動した電極2に転写用ブラシ16を摺動
させ、この転写用ブラシ16の電位を、感光体8上のトナ
ーの極性が例えばマイナス極性である場合には、転写用
電源18によりプラス電位にし、更に転写用ブラシ16の前
後に、接地された転写用補助ブラシ17を設けている。転
写用ブラシ16が接触している電極群と感光体8との間に
は電界が形成されるから、感光体8上のトナーは該電界
に沿って転写位置にて用紙Pに転写される。
第24図は用紙搬送位置近傍の具体的構成例を示す図で
ある。電極2に摺動する吸着用ブラシ20を樹脂膜4の移
動方向に対して複数設け、これらを交互に吸着用電源22
のプラス側及びマイナス側に接続して構成されており、
各ブラシが摺動する電極群間に形成された電界によって
用紙Pを樹脂膜4に吸着して搬送するようにしている。
発明が解決しようとする課題 従来の静電搬送転写装置においては、転写位置に移動
した用紙へのトナー像の転写は、樹脂膜の内側に並設さ
れた電極と感光体との間に形成された電界によりなされ
るので、転写位置では用紙にも感光体側に引き寄せられ
る力が作用する。この用紙に作用する力が用紙先端部に
おける樹脂膜上への用紙保持力よりも大きいと、用紙が
転写位置にて樹脂膜から感光体に移行し(タックし)、
装置の正常な動作が阻害される。特に、適当な曲率を有
する転写ドラム上に用紙を吸着するようにした第20図の
静電搬送転写装置にあっては、用紙の湾曲による反発力
が相乗して、上記問題が生じやすくなる。一方、用紙の
感光体へのタックを防止するために、感光体の転写位置
の下流側に剥離爪を当接させておくことが提案され得る
が、こうすると、感光体表面が傷つきやすくなり、ま
た、転写ドラムから一旦剥離した用紙が転写ドラムに再
吸着されるので、レジストレーションが劣化し多重転写
像が不良となる。
本発明はこのような事情に鑑みて創作されたもので、
剥離爪を用いることなしに、用紙の感光体へのタックを
防止することが可能な静電搬送転写装置の提供を目的と
している。
課題を解決するための手段 上述した技術的課題は、以下に示す(1)〜(5)の
構成によってそれぞれ解決される。
(1)感光体のトナー像が転写される用紙を少なくとも
転写位置において外表面に密着させながら移動する半導
電性の樹脂膜と、この樹脂膜の内側に並設された複数の
電極と、上記電極のうちで転写位置に移動した電極に接
触し、用紙先端近傍が転写位置を通過した後はトナーの
極性と逆極性の電圧を供給し、用紙先端近傍が転写位置
を通過するときはトナーと同極性または上記電圧より絶
対値が小さい電圧を供給する転写用給電手段と、上記電
極のうちで用紙搬送位置に移動した電極に接触し、交互
に高電圧及び低電圧を供給する用紙吸着用給電手段とを
具備して静電搬送転写装置を構成する。
ここで、高電圧及び低電圧というのは、相対的に+
(プラス)側の電圧及び相対的に−(マイナス)側の電
圧を意味する(以下同様)。従って、高電圧及び低電圧
の具体的な組合せとしては、+2000Vと+500V、+1500V
と0V、+1000Vと−500V、0Vと−1500V、−500Vと−2000
V等がある。
(2)感光体のトナー像が転写される用紙を少なくとも
転写位置において外表面に密着させながら移動する半導
電性の樹脂膜と、この樹脂膜の内側に並設された複数の
電極と、上記電極のうちで転写位置に移動した電極に接
触し、トナーの極性と逆極性の電圧を供給する転写用給
電手段と、上記電極のうちで用紙搬送位置に移動した電
極に接触し、交互に高電圧及び低電圧を供給する用紙吸
着用給電手段とを具備して構成される静電搬送転写装置
において、上記転写用給電手段の直上流側及び直下流側
で上記電極に転写用補助給電手段を接触させ、用紙先端
近傍が転写位置を通過するときは上記転写用給電手段を
接地すると共に上記直下流側の転写用補助給電手段にト
ナーの極性と逆極性の電圧を供給し、用紙先端近傍が転
写位置を通過した後は上記転写用給電手段にトナーの極
性と逆極性の電圧を供給すると共に上記転写用補助給電
手段を接地するようにして構成する。
(3)感光体のトナー像が転写される用紙を少なくとも
転写位置において外表面に密着させながら移動する半導
電性の樹脂膜と、用紙先端近傍が密着する上記樹脂膜の
内側い並設された複数の第1電極及びそれ以外の部分に
並設された複数の第2電極と、上記第2電極のうちで転
写位置に移動した第2電極に接触し、トナーの極性と逆
極性の電圧を供給する転写用給電手段と、上記第1及び
第2電極のうちで用紙搬送位置に移動した第1又は第2
電極に接触し、交互に高電圧及び低電圧を供給する用紙
吸着用給電手段と、上記第1電極のうちで転写位置に移
動した第1電極に接触し、転写位置に移動した第2電極
に供給される電圧よりもトナーの極性と同極性側の電圧
を供給するデタック用給電手段とを具備して静電搬送転
写装置を構成する。
(4)感光体のトナー像が転写される用紙を少なくとも
転写位置において外表面に密着させながら移動する半導
電性の樹脂膜と、この樹脂膜の内側に並設された複数の
電極と、上記電極のうちで転写位置に移動した電極に接
触し、トナーの極性と逆極性の電圧を供給する転写用給
電手段と、上記電極のうちで用紙搬送位置に移動した電
極に接触し、交互に高電圧及び低電圧を供給する用紙吸
着用給電手段とを具備して構成される静電搬送転写装置
において、上記樹脂膜の用紙先端近傍が密着する部分に
対応する電極を交互に反対方向に延設してそれぞれ共通
電極に接続し、それぞれの共通電極に高電圧及び低電圧
を供給するようにして構成する。
(5)感光体のトナー像が転写される用紙を少なくとも
転写位置において外表面に密着させながら移動する半導
電性の樹脂膜と、この樹脂膜の内側に並設された複数の
電極と、上記電極のうちで転写位置に移動した電極に接
触し、トナーの極性と逆極性の電圧を供給する転写用給
電手段と、上記電極のうちで用紙搬送位置に移動した電
極に接触し、交互に高電圧及び低電圧を供給する用紙吸
着用給電手段とを具備して構成される静電搬送転写装置
において、上記感光体の表面電位が上記転写用給電手段
により供給される電位に近づくように、転写前帯電器又
は転写前露光器を現像位置よりも下流側で転写位置より
も上流側の位置で上記感光体に対向させて構成する。
作用 (1)の構成によれば、用紙先端近傍、例えば用紙先
端から数mmまでの部分が転写位置を通過するまでは、転
写位置に移動した電極に例えばトナーの極性と同極性の
電圧を供給しているので、用紙には感光体側への吸着力
が生じず、むしろ反発力が生じ、用紙の感光体へのタッ
クが防止される。用紙先端近傍が転写位置を通過した後
は転写位置に移動した電極にトナーの極性と逆極性の電
圧を供給しているので、用紙先端近傍を除く部分につい
て良好に転写を行うことができる。
(2)の構成によれば、用紙先端近傍が転写位置を通
過するまでは、転写用給電手段を接地しているので、転
写位置に移動した電極と感光体との間に大きな電界が形
成されず、用紙が感光体にタックしにくくなる。このと
き、転写用給電手段の直下流側の転写用補助給電手段に
は、トナーの極性と逆極性の電圧が供給されているの
で、用紙の樹脂膜への吸着力が不足する恐れはない。用
紙先端近傍が転写位置を通過した後は、転写用給電手段
にトナーの極性と逆極性の電圧を供給することにより、
転写位置に移動した電極に同電圧を供給しているので、
用紙先端近傍を除く部分について良好に転写を行うこと
ができる。このときに転写用補助給電手段を接地してい
るのは、転写位置において電極と感光体間に形成される
電界を安定なものとして良好な転写品質を得るためであ
る。
(3)の構成によれば、用紙先端近傍が密着する部分
に対応する第1電極とそれ以外の部分に対応する第2電
極とを区別し、用紙先端近傍が転写位置に移動して通過
するまでは、転写位置に移動した第2電極により供給さ
れる電圧よりもトナーの極性と同極性側の電圧(例えば
トナーの極性と同極性の電圧)を第1電極に供給するよ
うにしているので、用紙の感光体へのタック力が低下す
るかあるいは用紙と感光体間に反発力が生じる。用紙の
先端近傍を除く部分については、第2電極にトナーの極
性と逆極性の電圧が供給されるので、良好に転写が行わ
れる。
(4)の構成によれば、用紙先端近傍が密着する部分
に対応する電極には、常に、共通電極を介して高電圧及
び低電圧が交互に供給されるので、用紙先端近傍の吸着
力をそれ以外の部分と比較して大きくすることができ、
また、この吸着力は転写位置においても生じるから、用
紙の感光体へのタックが防止される。
(5)の構成によれば、転写帯電器又は転写前露光器
により感光体の表面電位を転写用給電手段により供給さ
れる電位に近づけているので、用紙と感光体の静電吸着
力が低下し、用紙の感光体へのタックが防止される。感
光体における現像位置よりも下流側の位置で当該帯電又
は露光を行っているのは、現像位置よりも上流側である
と、静電潜像が消失し画像形成が困難になるからであ
る。
実 施 例 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は(1)の構成の実施例を示す静電搬送転写装
置の部分破断側面図、第2図は第1図における破断部分
の拡大図、第3図は第1図におけるIII−III線に沿った
断面図、第4図は第1図に示される転写ドラムの部分斜
視図である。
第1図において、30はその表面に形成された静電潜像
が図示しない現像装置によって白黒又はカラー現像され
る感光体、32は転写位置において感光体30の表面に当接
するように配設された転写ドラム、34は転写ドラム32の
電極に給電するためのブラシ給電装置、36は給紙トレイ
38上に載置された用紙40を転写ドラム32の方向に送り出
すフィードローラ、42は剥離位置においてその先端が転
写ドラム32に対して接離自在に設けられた剥離爪、44は
剥離爪42により剥離された用紙を図示しない定着装置の
方向に送る搬送ベルトである。
転写ドラム32は、第4図に示すように、金属等からな
る剛体ドラム52と、剛体ドラム52の外周に設けられた絶
縁性の支持体54と、支持体54上にこの実施例では一定間
隔で複数設けられた帯状の電極56と、電極56の端部近傍
が表出するように支持体54及び電極56に密着させられた
半導電性の樹脂膜58とから構成されている。ここで、半
導電性の樹脂膜58は、アクリル、塩ビ、ポリエステル、
ポリプロピレン等の樹脂又は各種ゴムにカーボンブラッ
ク等の帯電防止剤を適当量含有させて、その体積抵抗率
が108〜1012Ω・cmとなるように形成され、その厚みは
例えば0.25mmである。また、電極56は、通常のエッチン
グ、スクリーン印刷等の導電パターン形成技術により支
持体54上に形成することができ、その幅は約0.5mmであ
る。例えば第5図に示すように、ポリエステルからなる
厚み50μmの支持体54上にエッチングにより厚み35μm
のCu電極56aを形成し、Cu電極56aの表面に酸化防止及び
対摩耗性向上を目的としてNi電極56bを厚み2〜3μm
で形成すれば、長期にわたる使用に充分耐え得る転写ド
ラムを提供することができる。各電極間の間隔について
は、1mm以上であると電極模様(電極のピッチで転写像
に濃度の高い部分、低い部分が生じる現象)が生じやす
くなるので、それ以下で小さい程良いが、小さすぎると
短絡等の二次障害が生じるので、約0.5mmが最適であ
る。支持体54を硬度(JIS K6301)が50゜以下の弾性体
で形成するか、あるいは支持体54と剛体ドラム52間に図
示しない同質の弾性体層を介在させることによって、転
写ドラムと感光体の当接力を安定化することができ、転
写効率の安定化等が可能になる。尚、第4図において、
電極56の端部近傍を表出させているのは、以下に説明す
るブラシ給電装置によって転写ドラム30の片側部分にて
給電を行うためである。
ブラシ給電装置34は、第3図に示すように、転写ドラ
ム32の電極露出時間を覆う形で設けられており、その内
側には各種機能をなすための給電用のブラシが円周方向
に2列で交互に配置されている。ブラシ給電装置34は、
その円周方向の位置によって機能が異なり、第1図に示
すように、転写位置に相当する転写部341と、用紙搬送
位置に相当する第1搬送部342と、第1搬送部における
用紙剥離位置上流側に挿入された第2搬送部343とから
構成されている。転写部341、第1搬送部342及び第2搬
送部343におけるブラシの配置は同様であるので、第1
搬送部342についてその構成を第2図により説明する。
尚、同図は2列で配置されているブラシのうちの1列に
相当する断面を示している。ハウジング46の内側には、
円周方向に一定間隔で複数の窪み46aが形成されてお
り、窪み46aの内部には、基体68a及び導電性繊維68bか
らなる第1吸着用ブラシ68が収容されている。第1吸着
用ブラシ68の外部回路との接続は、基体68aの下部に設
けられた金属プレート48及び接続端子50を介して行うこ
とができる。第1吸着用ブラシ68がハウジング46の内面
から突出する高さa1は例えば1.5〜2.0mmであり、転写ド
ラムの電極形成面ELにブラシが食い込む長さa2は例えば
約1mmである。このように本実施例では、ハウジング46
の窪み46aに各ブラシを収容しているので、導電性繊維6
8bが拡がったり倒れたりすることが防止される。
ブラシ給電装置の各部の電源接続を第6図により説明
する。尚、同図は、ブラシ給電装置34を第1搬送部342
及び第2搬送部343間(第1図におけるC部)で破断し
た展開平面図に相当している。転写部341において、転
写用ブラシ60は切換スイッチ62に接続されており、この
切換スイッチ62は、負側が接地された転写用電源64の正
側への接続と、正側が接地されたデタック用電源65の負
側への接続とを切り換える。この構成によれば、用紙先
端近傍が転写位置を通過するまでは転写用ブラシ60とデ
タック用電源65を接続してトナーの極性(この実施例で
はマイナス)と同極性の電圧を電極に供給することがで
き、用紙先端近傍が転写位置を通過した後は転写用ブラ
シ60と転写用電源64を接続してトナーの極性と逆極性の
電圧を電極に供給することができる。転写用ブラシ60の
両側には転写用補助ブラシ66が設けられており、これを
接地しておくことにより、転写部における電界を安定な
ものとすることができ、良好な転写品質を得ることがで
きる。即ち、一般に転写は、感光体上の荷電トナー粒子
が転写電界を形成する電気力線に沿って移動することに
よりなされるから、転写用補助ブラシを設けることによ
り転写電界を狭い空間に閉じ込めて、トナー粒子が転写
位置に移動するより先に転写されるのを防止することが
でき、転写画像が滲む等の不良を生じにくくさせること
ができる。第1搬送部342において、第1吸着用ブラシ6
8は交互にスイッチ70及び接地部に接続されている。72
はスイッチ70と接地部間に設けられた第1吸着用電源で
ある。第2搬送部343において、74は第2吸着用ブラシ
であり、これらは交互に切換スイッチ76及び接地部に接
続されている。切換スイッチ76は、負側が接地された第
2吸着用電源78の正側への接続と接地部への接続とを切
り換える。
従来、ブラシ給電を転写ドラムの内側から行っていた
ので、上記配線接続が極めて複雑になっていたものであ
るが、この例のように転写ドラムの外側からブラシ給電
を行うようにすれば、保守性が向上すると共に、配線の
自由度が増大する。又、ブラシ給電装置を転写ドラムの
一方の側に設けているので、装置を小型に構成すること
ができる。更に、ブラシ給電装置を転写ドラムの両側に
分割した場合と比較して、ブラシ間ピッチの調整に手間
取ることがなくなる。
以下、本実施例の装置の動作を説明する。転写ドラム
32を回転させた状態でスイッチ70をオンにすると、転写
ドラム32の回転に伴って第1搬送部342に対応する電極5
6は、第7図に示すように、プラス、フローティング、
アース、フローティング、プラス、…と繰り返して電位
が変化するから、プラス部分とアース部分に接続された
電極群間に電界が形成され、用紙の吸着が可能になると
共に、転写に際しての電極模様の発生が防止される。こ
こで電極がフローティングになる期間を設けているの
は、ブラシのプラス部分とアース部分が同一の電極を介
して短絡することを防止するためである。この状態でフ
ィードローラ36により用紙40を送り出すと、この用紙
は、転写ドラム32との当接部にてその先端から順次転写
ドラム32上に吸着される。転写ドラム32上に吸着した用
紙は、転写ドラム32の回転に伴って転写位置に送られ、
ここで第1色目のトナー像が転写される。このとき、後
述するように、用紙が感光体にタックする恐れはない。
第1色目のトナー像が転写された用紙は、そのまま転写
ドラム32に吸着された状態で更に2周乃至3周して2色
目以降のトナー像の転写が行われる。2色目以降のトナ
ー像の転写に際しては、第2搬送部343も第1搬送部342
と同様に用紙吸着状態となっている。そして、全てのト
ナー像の転写が完了すると、用紙先端が剥離位置に到達
するよりも所定時間早いタイミングでスイッチ76が接地
側に切り換わり、第2搬送部343における吸着力が漸次
除去されて、用紙は剥離爪42により転写ドラム32から剥
離され、搬送ベルト44により定着装置等の次工程に送ら
れる。ここで、上記タイミングで第2搬送部343を接地
しているのは、樹脂膜の除電が適当な時定数をもって完
了するより先に用紙を剥離爪42により強制的に剥離する
場合に生じるエクスプロージョン(トナーが飛散する現
象)を防止するためである。
第8図は、感光体の極性とトナーの極性がマイナスで
ある反転現象の場合の用紙の進行状態と転写用ブラシの
電位との関係を説明するための図であり、転写用電源64
及びデタック用電源65が与える電位差が共にE(>0)
であるとしている。用紙先端40aが転写位置に到達した
時刻t0から用紙先端近傍40bが転写位置を通過する時刻t
1までの期間においては、切り換えスイッチ68がデタッ
ク用電源65側になっているので、転写用ブラシ60の電位
は−Eとなる。このとき、転写用ブラシ60が接触する電
極群と転写用補助ブラシ66が接触する電極群間には第9
図(a)に示すように電界が生じ、また、転写用ブラシ
60の電位は感光体30側の電位と同極性であるので、用紙
40が感光体30側にタックする恐れはない。この場合、転
写に寄与する電界は生じないが、用紙先端近傍40bには
通常画像が形成されていないので、問題とはならない。
用紙先端近傍40bが転写位置を通過した時刻t1以降にお
いては、切換スイッチ62が転写用電源64側に切り換わ
り、第9図(b)に示すように転写に寄与する電界が付
与され、転写が行われる。このときにも転写用ブラシ60
が接触する電極群と転写用補助ブラシ66が接触する電極
群間には電界が形成されるから、転写位置における用紙
吸着力が著しく低下する恐れはない。
尚、トナーの極性がプラスである場合には、第10図に
示すように、t0〜t1の期間は転写用ブラシの電位が+E
となり、t1以降に−Eとなるように、転写用電源64及び
デタック用電源65の接続を変更することによって、トナ
ーの極性がマイナスである場合と同様の効果を得ること
ができる。
本実施例では転写用電源64及びデタック用電源65が与
える電位差が同一であるから、単一の電源を切り換えて
共用し、装置の簡略化を図ってもよい。尚、デタック用
電源65により供給される電圧は転写用電源64により供給
される電圧と逆極性であることは必ずしも要求されな
い。即ち、デタック用電源65により供給される電圧を転
写用電源64により供給される電圧と同極性で低レベルの
ものとしておくことによっても、用紙先端近傍の感光体
への吸着力を低下させて、タックを防止することができ
る。
第11図は、(2)の構成の実施例を示すブラシ給電装
置の電源接続図である。この実施例では転写用ブラシ60
の用紙搬送方向直上流側及び直下流側にそれぞれ転写用
補助ブラシ66a,66bを配置し、転写用補助ブラシ66aは接
地し、転写用補助ブラシ66bは二連切換スイッチ80の端
子80bに接続している。二連切換スイッチ80の端子80aは
転写用ブラシ60に接続され、端子80c,80eは接地され、
共通端子80dは転写用電源64の正側に接続され、転写用
電源64の負側は接地されている。
この構成によれば、第12図に示すような電位切り換え
が可能である。即ち、用紙先端40aが転写位置に到達し
た時刻t0から用紙先端近傍40bが転写位置を通過する時
刻t1までの期間は、二連切換スイッチの端子80aと端子8
0cを接続して転写用ブラシ60を接地すると共に端子80b
と共通端子80dを接続して転写用補助ブラシ66bに+E
(正電圧)を供給し、時刻t1以降は二連切換スイッチ80
を連動切り換えすることによって、端子80aと共通端子8
0dを接続して転写用ブラシ60に+Eを供給すると共に端
子80bと端子80eを接続して転写用補助ブラシ66bを接地
することができる。
第13図(a)は、(t0〜t1)の期間における転写位置
近傍を示す図である。転写用ブラシ60が接地されている
ことから、転写用ブラシ60と感光体30間には電界が形成
されないかあるいは形成されたとしても微弱であり、ま
た、転写用ブラシ60の直下流側に位置する転写用補助ブ
ラシ66bの電位を+Eとしていることから、転写用ブラ
シ60と転写用補助ブラシ66b間には用紙40を吸着するた
めの電界が形成されるので、用紙40が感光体30にタック
する恐れはない。同図(b)は、時刻t1以降における転
写位置近傍を示している。転写用ブラシ60の電位がトナ
ーの極性と逆極性の+Eとなっており、また、転写用補
助ブラシ66bが接地されているので、良好な転写及び用
紙吸着が可能になる。
第14図は、(3)の構成の実施例を示す転写ドラムの
展開平面図である。この実施例では、ブラシ給電装置を
一列ごとに分割し、それぞれを転写ドラムの支持体54又
は樹脂膜58の両縁部に配置して電極への給電を行うよう
にしている。電極は、用紙先端近傍が密着する部分に対
応した第1電極56aとそれ以外の部分に対応した第2電
極56bとに区別され、これらは電極の延設方向に対して
互い違いにずらして設けられている。これにより、転写
位置において電極への選択的な電圧の供給が可能であ
る。即ち、転写位置に移動した第2電極56bは転写用ブ
ラシ60に接触して転写用電源64からトナーの極性と逆極
性のプラス電圧を供給され、転写位置に移動した第1電
極56aはデタック用ブラシ82に接触してデタック用電源6
5からトナーの極性と同極性のマイナス電圧を供給され
る。そして、用紙搬送位置に移動した第1電極56a又は
第2電極56bは例えば転写位置直下流側において、転写
用補助ブラシ66及び第1吸着用ブラシ68からそれぞれ低
電圧(接地電位)及び高電圧(プラス電位)を供給され
て、用紙が樹脂膜上に吸着されるようになっている。
この構成によれば、(1)の構成の実施例のように転
写用ブラシに供給する電圧を切り換えることなしに、転
写位置に移動した電極の電位を第8図に示すように切り
換えることができる。この場合に、同図において転写用
ブラシの電位とあるのは、転写位置に移動した電極の電
位とする。このように本実施例は、電極及び給電ブラシ
の配置を特殊な形態として感光体への用紙のタックを防
止したものである。尚、本実施例においても、デタック
用電源65により供給される電圧の極性が転写用電源64に
より供給される電圧の極性と逆極性であることに限定さ
れず、転写用電源64により供給される電圧よりもトナー
の極性と同極性側であればよい。
第15図は、(4)の構成の実施例を示す転写ドラムの
展開平面図である。この実施例では、ブラシ給電装置を
一列毎に分割してそれぞれを転写ドラムの支持体54又は
樹脂膜58の両縁部に配置し、更にその外側の支持体54又
は樹脂膜58上に共通電極84,86を形成している。電極
は、用紙先端近傍が密着する部分に対応する電極56cと
それ以外の部分に対応する電極56dとに区別されてお
り、電極56cは交互に共通電極84、86に接続されてい
る。共通電極84は給電ブラシ88を介して用紙先端吸着用
電源92の正側に接続されており、用紙先端吸着用電源92
の負側は接地されている。共通電極86は給電ブラシ90を
介して接地されている。
この構成によれば、用紙先端近傍に対する吸着力を高
めることができるので、用紙の感光体へのタックを防止
することができる。即ち、電極56cにより形成される用
紙吸着用の電界は、当該電位差が同一であるとすれば、
用紙搬送位置において吸着用ブラシから供給される電圧
により電極群間に生じる電界よりも大きくなるから、用
紙先端近傍についての吸着力が増大するものである。
尚、樹脂膜の全面について電極56cの構成としていない
のは、この電極構成であると、各電極に対応する部分の
樹脂膜の電荷が固定され転写画像に電極模様が生じやす
くなるからである。
(5)の構成の実施例では、例えば第1図において、
感光体30と図示しない現像器が対向する現像位置よりも
感光体30の回転方向下流側で転写位置よりも上流側の位
置Dに、転写前帯電器(以下PTCという。)または転写
前露光器(以下PTLという。)を感光体30に対向配置
し、トナー像が形成された感光体30の表面電位が転写用
給電ブラシにより供給される電位に近づくようにしてい
る。
第16図は、トナーの極性がマイナスの場合の反転現像
における電位の説明図である。反転現像は、CCD等の固
体受光素子で読み取った原稿の明暗を一旦時系列の電気
信号に変換しこの信号に基づいてレーザ発光して潜像形
成(イメージ露光)を行うようにしたデジタル方式の画
像形成装置においてしばしば用いられる。まず、一様帯
電された感光体の表面電位は、マイナス側のVBGDにあ
る。これを例えば半導体レーザによりイメージ露光する
と、露光部分のマイナス電荷が消失してその部分の電位
はVBGDよりもプラス側にあるVIとなる。そして、現像バ
イアス電位がVBGDとVI間のVBに設定された現像器により
イメージ部が現像され、イメージ部にはマイナス帯電し
たトナーが担持される。このマイナス帯電トナーが転写
位置に移動すると、転写用ブラシにより供給されたプラ
ス側のVESTとVI間の電位差によって、用紙側に移行し
て、転写がなされる。PTC又はPTLを用いない場合、一般
に面積割合の大きいバックグランド部の電位VBGDとVEST
との電位差が大きいことから感光体への用紙のタックが
生じやすいが、例えば現像後にPTLにより全面露光すれ
ば、特にVBGDを大きくVESTに近づけることができるの
で、用紙と感光体間に作用する静電吸着力が減少し、タ
ックが生じにくくなる。
第17図はトナーの極性がプラスの場合の反転現像にお
ける電位を説明するための図であり、この例でも第16図
の反転現像と全く同様の原理によって感光体への用紙の
タックを防止することができる。
このように、イメージ露光を行うデジタル方式の画像
形成装置においては、未現像部分におけるVBGDとVEST
の電位差が大きいことから、PTLによる全面露光が極め
て効果的であるが、トナー像の電位が大きく変化しない
範囲においてPTCによりVBGDをVESTに近づけるようにし
てもよい。
第18図は、トナーの極性がマイナスの場合の正規現像
における電位を説明するための図である。正規現像は、
例えば、原稿露光(バックグランド露光)により直接感
光体を照射して感光体のイメージ部の電荷を残して現像
を行うようにしたアナログ方式の画像形成装置において
用いられる。まず、一様帯電された感光体の表面電位は
プラス側のVIとなっており、原稿露光することによって
バックグランドの電位はVIよりもマイナス側のVBGDとな
る。そして、VIとVBGD間の現像バイアス電位(VB)によ
ってイメージ部の現像がなされ、現像により感光体上に
担持されたマイナス帯電トナーは、VIよりもプラス側の
VESTによって用紙上に転写される。このような方式にお
いては、PTCによりVBGDを強制的にプラス側に変化させ
ることが望ましい。
尚、反転現像、正規現像の双方において、PTCを用い
ることが転写適性と両立しない場合には、つまり、PTC
を用いることによってトナー担持部分の電位が著しく変
化して良好な転写が困難になるような場合には、用紙先
端部分に対応する部分だけをPTCにより電位変化させる
ようにすればよい。
第19図は、以上説明した全ての実施例を適用し得る他
の静電搬送転写装置の例を示す図である。この装置は、
無端ベルト状に形成した樹脂膜94と、樹脂膜94を装架す
る一対のローラ96,98と、樹脂膜94の水平面に配設さ
れ、各々にシアン、マゼンタ、イエローの各トナーによ
って同一原画に対する現像が行われるシアン色用感光体
100、マゼンタ色用感光体102、イエロー色用感光体104
と、各感光体100,102,104と共に樹脂膜94を挟持して回
転する弾性体ローラ106,108,110と、転写位置及び用紙
搬送位置において樹脂膜94の内側に設けられた電極に所
定の電圧を供給するブラシ給電装置112とを具備して構
成されている。尚、ブラシ給電装置112のブラシの電気
的な接続及び電極の配置については、これまでの各実施
例に準じて行うことができるので、その説明を省略す
る。
給紙カセット38からフィードローラ36によって用紙40
が給紙されると、図示しない給紙センサにより用紙先端
が検知され、この検知によって各感光体100,102,104へ
の画像書き込みのタイミングが決定される。同時にブラ
シ給電装置112によって用紙搬送位置及び転写位置に所
定の電界が付与される。樹脂膜94に吸着した用紙は、感
光体100,102,104の直下を通過する際にそれぞれシアン
像、マゼンタ像、イエロー像を転写され、結果として同
一画像に対する多重転写像が形成される。感光体100,10
2,104への画像書き込みは、用紙の搬送時間分だけ順次
遅れて行われ、3色の各々の色が重なるように制御され
る。多重転写が完了した用紙は、さらに定着装置に送ら
れて、定着が行われる。
このようなタンデム型の画像形成装置において、
(1)〜(5)の構成を適用することによって、各感光
体100,102,104と樹脂膜94が当接する転写位置を用紙が
通過するときに、用紙の各感光体へのタックが防止され
るものである 発明の効果 以上詳述したように、本発明静電搬送転写装置によれ
ば、感光体に剥離爪を当接させておくことなしに、用紙
の感光体へのタックを防止することが可能になるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は(1)の構成の実施例を示す静電搬送転写装置
の部分破断側面図、 第2図は第1図における破断部分の拡大図、 第3図は第1図におけるIII−III線に沿った断面図、 第4図は第1図に示される転写ドラムの部分斜視図、 第5図は第4図に示される電極の具体的構成例を示す断
面図、 第6図は第1図に示されるブラシ給電装置の展開平面
図、 第7図は第1図に示される装置の給電部の説明図、 第8図乃至第10図は(1)の構成の作用効果を説明する
ための図、 第11図は(2)の構成の実施例を示すブラシ給電装置の
展開平面図、 第12図及び第13図は(2)の構成の作用効果を説明する
ための図、 第14図は(3)の構成の実施例を示す給電部の説明図、 第15図は(4)の構成の実施例を示す給電部の説明図、 第16図乃至第18図は(5)の構成の実施例を示す電位の
説明図、 第19図は本発明を適用し得る他の静電搬送転写装置の側
面図、 第20図乃至第24図は従来技術を説明するための図であ
る。 30……感光体、 32……転写ドラム、 34,112……ブラシ給電装置、 56……電極、 58,94……樹脂膜。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−232478(JP,A) 特開 昭50−90338(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/16 G03G 15/01 114

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体のトナー像が転写される用紙を少な
    くとも転写位置において外表面に密着させながら移動す
    る半導電性の樹脂膜と、 この樹脂膜の内側に並設された複数の電極と、 上記電極のうちで転写位置に移動した電極に接触し、用
    紙先端近傍が転写位置を通過した後はトナーの極性と逆
    極性の電圧を供給し、用紙先端近傍が転写位置を通過す
    るときはトナーと同極性または上記電圧より絶対値が小
    さい電圧を供給する転写用給電手段と、 上記電極のうちで用紙搬送位置に移動した電極の各々に
    上記樹脂膜の移動に伴い交互に高電圧及び低電圧を供給
    する用紙吸着用給電手段とを具備し、 上記用紙吸着用給電手段は、上記電極に接触可能に設け
    られる第1の給電電極群と、該第1の給電電極群が接触
    している電極以外の電極に接触可能に設けられる第2の
    給電電極群と、該第1及び第2の給電電極群間に電位差
    を与える手段とを含む静電搬送転写装置。
  2. 【請求項2】感光体のトナー像が転写される用紙を少な
    くとも転写位置において外表面に密着させながら移動す
    る半導電性の樹脂膜と、この樹脂膜の内側に並設された
    複数の電極と、上記電極のうちで転写位置に移動した電
    極に接触し、トナーの極性と逆極性の電圧を供給する転
    写用給電手段と、上記電極のうちで用紙搬送位置に移動
    した電極の各々に上記樹脂膜の移動に伴い交互に高電圧
    及び低電圧を供給する用紙吸着用給電手段とを具備し、
    上記用紙吸着用給電手段が、上記電極に接触可能に設け
    られる第1の給電電極群と、該第1の給電電極群が接触
    している電極以外の電極に接触可能に設けられる第2の
    給電電極群と、該第1及び第2の給電電極群間に電位差
    を与える手段とを含む静電搬送転写装置において、 上記転写用給電手段の直上流側及び直下流側で上記電極
    に転写用補助給電手段を接触させ、 用紙先端近傍が転写位置を通過するときは上記転写用給
    電手段を接地すると共に上記直下流側の転写用補助給電
    手段にトナーの極性と逆極性の電圧を供給し、 用紙先端近傍が転写位置を通過した後は上記転写用給電
    手段にトナーの極性と逆極性の電圧を供給すると共に上
    記転写用補助給電手段を接地するようにしたことを特徴
    とする静電搬送転写装置。
  3. 【請求項3】感光体のトナー像が転写される用紙を少な
    くとも転写位置において外表面に密着させながら移動す
    る半導電性の樹脂膜と、 用紙先端近傍が密着する上記樹脂膜の内側に並設された
    複数の第1電極及びそれ以外の部分に並設された複数の
    第2電極と、 上記第2電極のうちで転写位置に移動した第2電極に接
    触し、トナーの極性と逆極性の電圧を供給する転写用給
    電手段と、 上記第1及び第2電極のうちで用紙搬送位置に移動した
    第1及び第2電極の各々に上記樹脂膜の移動に伴い交互
    に高電圧及び低電圧を供給する用紙吸着用給電手段と、 上記第1電極のうちで転写位置に移動した第1電極に接
    触し、転写位置に移動した第2電極に供給される電圧よ
    りもトナーの極性と同極性側の電圧を供給するデタック
    用給電手段とを具備し、 上記用紙吸着用給電手段が、上記第1及び第2電極に接
    触可能に設けられる第1の給電電極群と、該第1の給電
    電極群が接触している第1及び第2電極以外の第1及び
    第2電極に接触可能に設けられる第2の給電電極群と、
    該第1及び第2の給電電極群間に電位差を与える手段と
    を含む静電搬送転写装置。
  4. 【請求項4】感光体のトナー像が転写される用紙を少な
    くとも転写位置において外表面に密着させながら移動す
    る半導電性の樹脂膜と、この樹脂膜の内側に並設された
    複数の電極と、上記電極のうちで転写位置に移動した電
    極に接触し、トナーの極性と逆極性の電圧を供給する転
    写用給電手段と、上記電極のうちで用紙搬送位置に移動
    した電極の各々に上記樹脂膜の移動に伴い交互に高電圧
    及び低電圧を供給する用紙吸着用給電手段とを具備し、
    上記用紙吸着用給電手段が、上記電極に接触可能に設け
    られる第1の給電電極群と、該第1の給電電極群が接触
    している電極以外の電極に接触可能に設けられる第2の
    給電電極群と、該第1及び第2の給電電極群間に電位差
    を与える手段とを含む静電搬送転写装置において、 上記樹脂膜の用紙先端近傍が密着する部分に対応する電
    極を交互に反対方向に延設してそれぞれ共通電極に接続
    し、 それぞれの共通電極に高電圧及び低電圧を供給するよう
    にしたことを特徴とする静電搬送転写装置。
  5. 【請求項5】感光体のトナー像が転写される用紙を少な
    くとも転写位置において外表面に密着させながら移動す
    る半導電性の樹脂膜と、この樹脂膜の内側に並設された
    複数の電極と、上記電極のうちで転写位置に移動した電
    極に接触し、トナーの極性と逆極性の電圧を供給する転
    写用給電手段と、上記電極のうちで用紙搬送位置に移動
    した電極の各々に上記樹脂膜の移動に伴い交互に高電圧
    及び低電圧を供給する用紙吸着用給電手段とを具備し、
    上記用紙吸着用給電手段が、上記電極に接触可能に設け
    られる第1の給電電極群と、該第1の給電電極群が接触
    している電極以外の電極に接触可能に設けられる第2の
    給電電極群と、該第1及び第2の給電電極群間に電位差
    を与える手段とを含む静電搬送転写装置において、 上記感光体の表面電位が上記転写用給電手段により供給
    される電位に近づくように、転写前帯電器又は転写前露
    光器を現像位置よりも下流側で転写位置よりも上流側の
    位置で上記感光体に対向させたことを特徴とする静電搬
    送転写装置。
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