JP2754569B2 - 電気湯沸し器 - Google Patents

電気湯沸し器

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JP2754569B2 JP63117233A JP11723388A JP2754569B2 JP 2754569 B2 JP2754569 B2 JP 2754569B2 JP 63117233 A JP63117233 A JP 63117233A JP 11723388 A JP11723388 A JP 11723388A JP 2754569 B2 JP2754569 B2 JP 2754569B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は水を加熱して沸騰させ、その後、保温を行な
う電気湯沸し器に関するものである。
従来の技術 従来のこの種の電気湯沸し器においては、沸騰後の保
温温度は予め決められていて、変えることはできなかっ
た。
発明が解決しようとする課題 従来の電気湯沸し器における沸騰後の保温温度が約90
℃ないし95℃という具合に極めて高いため、たとえば玉
露など高級な茶を入れるのに使用した場合、本来の味が
出ないという問題があった。また乳児のミルクを作る場
合などは、ミルクを溶かした後、いわゆる人肌になれる
まで冷まさなければならないという問題もあった。
本発明はこのような問題に鑑み、加熱沸騰後の保温温
度を選択できる電気湯沸し器を得ることを目的とすると
ともに、さらにこの電気湯沸し器を使用する状況に応じ
て使い易くて便利な電気湯沸し器を提供することを目的
とするものである。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明の電気湯沸し器
は、2つ以上の所定の温度から1つを保温温度として選
択することができる保温温度選択手段と、湯温が保温温
度選択手段により選択された温度よりも予め決められた
所定温度以上に低下すると再び加熱を開始して沸騰させ
る湯温低下検出手段と、必要に応じて加熱沸騰させる湯
沸しスイッチを併せて備え、湯温低下検出手段によって
加熱した場合は、沸騰後、元の温度、つまり保温温度選
択手段によって選択されている温度で保温するととも
に、沸騰しスイッチにより加熱した場合は、沸騰後、保
温温度選択手段によって選択することのできる最も高い
温度で保温するようにしたものである。
作用 上記のように構成された電気湯沸し器は、湯の使用目
的に合わせて保温温度を所定の温度から選ぶことができ
る。また、水を足して湯温が低下した場合は、一旦、加
熱沸騰させた後、保温温度選択手段によって選択されて
いる温度で保温される。一方、湯沸しスイッチが押され
た場合には、加熱沸騰後、最も高い保温温度で保温され
る。
実施例 以下、本発明の実施例を添付図面にもとづいて説明す
る。第1図は本発明の第1の実施例における電気湯沸し
器の要部の機能ブロック図を示したもので、この第1図
において、水を収容する容器1の底面には環状のヒータ
2を設けており、また容器1の底部中央にはサーミスタ
3が圧接されて温度検出手段4に接続されている。そし
てこの温度検出手段4の出力は保温制御手段5に入力さ
れ、保温温度選択手段6によって選択されている温度に
合わせて前記ヒータ2の通電を制御する。なお、ここで
は図示していないが、前記保温温度選択手段6には本体
上部の表示・操作部7に設けられたスイッチ及びLED
(発光ダイオード)が接続されており、スイッチを押す
ごとに保温温度が順次選択されるとともに、選択された
温度は対応するLEDが点灯されて表示するようになって
いる。8は表示・操作部7に設けられた湯沸しスイッチ
で、加熱制御手段9に接続されている。そして加熱制御
手段9は、前記湯沸しスイッチ8が押されると、前記ヒ
ータ2に通電して前記容器1内の水を加熱沸騰させる。
10は沸騰検出手段11に接続された第2のサーミスタで、
この第2のサーミスタ10は蓋12に設けた蒸気通路13に取
り付けられている。またこの第2のサーミスタ10は前記
蒸気通路13の出口近くに設けられているため、通常はあ
まり熱くならず、容器1内の水が沸騰して蒸気が蒸気通
路13を通るときのみ非常に熱くなるため、前記沸騰検出
手段11はこれを検出して、前記加熱制御手段9に沸騰検
出の信号を伝え、これにより、加熱制御手段9は加熱を
停止する。
湯温低下検出手段15は、温度検出手段4によって検出
した湯温が保温温度選択手段6によって設定されている
保温すべき温度よりも所定の温度幅以上の湯温低下をし
た時に働く。
第2図は本発明の第1の実施例の要部の回路図を示し
たもので、第1図と同一の構成要素には同じ番号を付し
ている。なお、温度検出手段4、保温制御手段5、保温
温度選択手段6および加熱制御手段9はワンチップのマ
イクロコンピュータ(以下マイコンと称する)14によっ
て実現している。
第3図(a),(b)は前記温度検出手段4の動作を
説明するための特性図で、第2図において、抵抗15と抵
抗16によって分圧された電位をコンパレータ17の基準電
位とし、所定の保温温度に対応して定数決定された抵抗
18,19,20,21を温度検出手段4によって順次接地するこ
とにより、サーミスタ3の温度を特定することができ
る。第3図(a),(b)の例では、サーミスタ3の温
度は、1番高い温度及び2番目に高い温度に対応する抵
抗18及び19を接地した時にはコンパレータ17の出力がHi
ghとなり、3番目に高い温度及び4番目に高い温度に対
応する抵抗20及び21を接地した時にはコンパレータ17の
出力はLowのままであるため、サーミスタ3の検出温度
は2番目の所定の温度より低く、かつ3番目の所定の温
度よりも高いと特定できるわけである。
また、この第2図において抵抗18,19,20を所定の保温
温度のうち1番高い温度、2番目の保温温度及び3番目
の保温温度とするとともに、抵抗21を3番目の保温温度
よりも所定の温度だけ低い温度、2番目及び3番目の温
度をそれぞれ1番高い保温温度及び2番目の保温温度よ
りも所定温度低い温度として扱い、回路構成を簡単にし
ている。
今、たとえば前記保温温度選択手段6によって所定の
温度のうち2番目に高い温度が保温温度として選ばれて
いて、前記温度検出手段4によって検出される温度が2
番目の温度よりも低い場合は、前記保温制御手段5によ
ってトライアック23がトリガされてオンとなり、これに
より、ヒータ2bに通電されて湯温がゆっくり上昇する。
やがて温度検出手段4により検出される温度が2番目の
温度よりも高くなると、前記保温制御手段5はトライア
ック23をOFFとするため、前記容器1内の湯温は第4図
の(I)の部分に示すように、わずかなリップルをもっ
て設定されている保温温度に一致する。ここで、前記容
器1に水を注ぐなどして第4図の(II)の部分に示すよ
うに湯温が低下すると、前記温度検出手段4によって湯
温は3番目の温度よりも低いという具合に検出されて前
記湯温低下検出手段15は送られる。この湯温低下検出手
段15は、温度検出手段4から送られてくるデータと、前
記保温温度選択手段6により選択されている保温温度よ
りも所定の温度だけ低い温度(ここでは、保温温度とし
て2番目の温度が選択されているため、さらに1つ下の
3番目の温度を比較基準とする。)とを比較し、湯温が
保温すべき温度よりも所定の温度だけ低い温度よりさら
に下がっていることを検出して、前記加熱制御手段9に
出力する。そしてこの加熱制御手段9はトランジスタ24
を駆動してリレーコイル25aに通電し、かつリレー接点2
5bをONし、ヒータ2aに通電して容器1内の水を加熱沸騰
させる。
従って、どの保温温度に設定されていても、それぞれ
の保温温度ごとの所定の温度幅以上の湯温低下が生じる
と、自動的に加熱沸騰されるので、低い保温度の場合は
コップ1杯程度の水追加で再湯沸しになるのに最高温度
で保温中は残湯量と同等程度の水を追加しないと再湯沸
しにならないといった不具合もなく、使い勝手が良い。
なお、湯温は低下しなくても、前記保温温度選択手段
6によって保温温度が変えられ、その結果、新しく選択
された保温温度よりも所定の温度だけ低い温度よりも湯
温が低くなってしまった場合にも、上記した実施例と同
様、湯温低下検出手段22が働き、容器1内の水を加熱沸
騰させて、上記した実施例と同様の効果を奏するもので
ある。
次に第2の実施例について説明する。この第2の実施
例も構成要素は第1の実施例と同じである。この第2の
実施例においては、前記湯温低下検出手段15の働きによ
って加熱を開始した場合は、沸騰検出後、元の保温温度
で保温し、前記沸騰しスイッチ8を押して加熱を開始し
た場合には、沸騰後、前記保温温度選択手段6で選択で
きる一番高い温度で保温する構成としたものである。こ
の第2の実施例の電気湯沸し器は熱い湯と、少しぬるめ
の湯とを使い分けている場合に、単に水を追加するだけ
であれば、保温の設定温度は変わらずに沸騰後は、元の
温度で保温されることになり、また前記湯沸しスイッチ
8を押すと、沸騰後は、最も熱い湯が提供されることに
なるため、使い勝手が良くなるものである。
つまり、通常の食生活においては、熱い湯を使ってコ
ーヒーを入れたり、お茶を入れるのが一般的であり、ま
たカップ麺の普及などを考えても、沸騰温度に近い熱い
湯が好まれることが多い。一方、玉露などの少しぬるめ
の湯を使う家庭では80〜85℃の湯が求められており、ま
た赤ちゃんのミルク作りには60〜70℃の湯が求められて
いる。これら湯温の選択はそれぞれの生活に合せてほぼ
固定されている傾向がある。従って、容器1に水を追加
した場合は、一旦沸騰させた後、元の保温温度で湯を保
温し、一方、湯沸しスイッチ8が押された場合は、元の
保温温度にかかわらず熱い湯が求められていると積極的
に解釈し、沸騰後最も高い温度で保温するように構成す
ることにより、すこぶる使い勝手が良くなるものであ
る。
発明の効果 上記実施例の説明から明らかなように本発明によれ
ば、2つ以上の所定の温度から1つを保温温度として選
択することができるようにするとともに、この選択され
たそれぞれの保温温度よりも予め決められた所定の温度
幅以上に湯温が低下したことを検出すると湯沸しを再開
させるように構成しているので、保温温度の高低にかか
わらず、ほぼ同等の水を追加した場合に湯沸しを再開さ
せることができ、使い勝手の良い電気湯沸し器を提供で
きるものである。
また、保温温度が設定されたうえで、水を追加補給し
た場合は、一旦沸騰させた後は再び元の設定温度で保温
されるとともに、湯沸しスイッチを押した場合には、沸
騰後最も高い温度で保温するので、生活習慣に合った使
い勝手の良い電気湯沸し器とすることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例における電気湯沸し器の
要部のブロック図、第2図は同要部の回路図、第3図
(a),(b)は温度検出手段の動作を説明するための
特性図、第4図は湯温低下検出手段の動作を説明するた
めの特性図である。 1……容器、2……ヒータ、4……温度検出手段、5…
…保温制御手段、6……保温温度選択手段、8……湯沸
しスイッチ、9……加熱制御手段、11……沸騰検出手
段、15……湯温低下検出手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 効司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−270821(JP,A) 実開 昭61−54717(JP,U) 実開 昭62−67528(JP,U) 実開 昭64−1623(JP,U) 実開 平1−149726(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒータにより加熱される容器内の水の温度
    を検出する温度検出手段と、2つ以上の所定の温度から
    1つを保温温度として選択することができる保温温度選
    択手段と、前記温度検出手段の出力を入力して前記保温
    温度選択手段により選択された所定温度で保温する保温
    制御手段と、前記ヒータに通電して加熱を開始させる湯
    沸しスイッチと、前記容器内の水の沸騰を検出する沸騰
    検出手段と、前記湯沸しスイッチと前記沸騰検出手段の
    出力とを入力とし、湯沸しスイッチが押されると前記ヒ
    ータに通電し、沸騰検出手段が出力すると加熱を停止さ
    せる加熱制御手段と、温度検出手段の出力を入力とし、
    前記保温温度選択手段により選択された温度よりも予め
    決められた所定の温度幅以上に湯温が低下したことを検
    出して前記加熱制御手段に出力して加熱を開始させる湯
    温低下検出手段とを備え、湯温の低下を検出して加熱し
    た場合は、沸騰後、保温温度選択手段によって選択され
    ている温度で保温するとともに、湯沸しスイッチにより
    加熱した場合は、沸騰後、保温温度選択手段によって選
    択することのできる最も高い温度で保温するようにした
    電気湯沸し器。
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