JP2754562B2 - 2系統式アンチロック型液圧ブレーキ装置 - Google Patents

2系統式アンチロック型液圧ブレーキ装置

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JP2754562B2
JP2754562B2 JP63095203A JP9520388A JP2754562B2 JP 2754562 B2 JP2754562 B2 JP 2754562B2 JP 63095203 A JP63095203 A JP 63095203A JP 9520388 A JP9520388 A JP 9520388A JP 2754562 B2 JP2754562 B2 JP 2754562B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は車両のアンチロック型液圧ブレーキ装置に関
するものであり、特に2系統式液圧ブレーキ装置の1系
統が失陥した場合におけるアンチロック制御の改善に関
するものである。
従来の技術 車両のブレーキ装置として、2系統式液圧ブレーキ装
置が広く使用されている。車両の複数の車輪が2群に分
けられ、1群の車輪の各々に対応して設けられたブレー
キシリンダに1系統の液通路によってブレーキ液圧が伝
達され、別の1群の車輪の各々に対応して設けられたブ
レーキシリンダに上記1系統から独立した系統の液通路
によってブレーキ液圧が伝達されるように構成されるの
である。
この種の液圧ブレーキ装置において、制動時にブレー
キシリンダに伝達されるブレーキ液圧が路面の摩擦係数
との関係において過大であった場合に、車輪のスリップ
が過大となって、制動距離が増大し、あるいは車両の走
行安定性が低下することを回避するために、ブレーキ液
圧を自動制御するアンチロック制御装置が特開昭58−26
661号公報等によって既に知られている。
このアンチロック制御装置は、車輪回転状況検出手段
と走行状況検出手段と液圧制御装置とを含むように構成
される。車輪回転状況検出手段は前記2群の各々に属す
る車輪の少なくとも1個ずつの回転速度,回転減速度等
の回転状況を検出し得るものとされ、走行状況検出手段
は車両の走行速度,減速度等の走行状況を検出するもの
とされる。例えば、車輪速度検出手段によって検出され
た車輪速度のうち最高のものから車両の走行速度や減速
度を推定したり、路面の凹凸あるいは光学像を検出し、
時間の経過に伴うそれらの変化から走行速度や減速度を
検出したりするものとされる。加速度計を車体に取り付
けて減速度を検出することも可能である。また、液圧制
御装置はブレーキシリンダの液圧を増減させるものであ
るが、増圧および減圧の制御は、車輪回転速度,回転減
速度等車輪回転状況が車両走行速度,減速度等車両走行
状況との関係において所定の条件を満たした時に開始さ
れ、車輪回転状況が別の条件を満たした時に終了される
のであるが、これらの制御の少なくとも一方は開始から
設定時間が経過した時に終了するようにされることが多
い。例えば、走行速度から所定のスリップ量を表す一定
値が差し引かれた(あるいはスリップ率が所定値となる
ように設定された)減圧開始車輪速度より実際の車輪回
転速度が低くなった時減圧制御が開始され、設定時間の
経過によって終了されるのである。増圧に関して同様な
制御を行うことも可能であり、増圧と減圧との両方につ
いて同様な制御を行うことも可能である。
発明が解決しようとする課題 しかし、従来の2系統式アンチロック型液圧ブレーキ
装置においては、1系統失陥時、すなわち2系統の液通
路のいずれかが破損するなどしてその系統に接続された
ブレーキシリンダにブレーキ液圧が伝達されなくなった
時に、正常な側の系統に接続されたブレーキのブレーキ
液圧が適正に制御されなくなるという問題があった。
一定時間の減圧あるいは増圧を行った場合におけるブ
レーキシリンダ液圧の減圧量および増圧量は、ブレーキ
シリンダ液圧の高さによって変わるものである。そし
て、1系統失陥時には、車両全体としての制動性能が低
下するため、車輪回転状況が車両走行状況との関係にお
いて予め定められた条件を満たすときのブレーキ液圧が
2系統正常時とは異なってくる。例えば、1系統失陥時
には2系統正常時に比べて制動時の荷重移動が小さくな
るため、前輪の荷重が小さくなり、後輪の荷重が大きく
なって、同じ摩擦係数の路面上においてスキッド状態に
陥るときのブレーキ液圧が前輪については低くなり、後
輪については高くなるのである。
摩擦係数がほぼ一定の路面上を走行することが予定さ
れている車両、例えば、気候が温暖で積雪,凍結等の恐
れがなく、かつ、道路が全面舗装されている地域向けの
車両においては、アンチロック制御装置の設計に当たっ
て路面摩擦係数の変化を考慮する必要がない。すなわ
ち、車輪がスキッド状態に陥るときのブレーキ液圧およ
び車両減速度はほぼ一定と考えることができるのであ
る。それに対して、種々の大きさの摩擦係数の路面を走
行することが予定されている車両においては、路面の摩
擦係数の変化、つまり車輪がスキッド状態に陥るときの
ブレーキ液圧および車両減速度の変化を考慮する必要が
ある。
そこで、本出願人は、特願昭61−222749号において減
圧の設定時間である減圧時間を、減圧開始時における車
両減速度が大きい場合に小さい場合に比較して短く(ブ
レーキ液圧が高い場合に低い場合に比較して短く)する
ことを提案した。そして、この車両減速度の大きさは、
1系統失陥時に、正常な系統のブレーキ液圧が同じであ
れば、2系統正常時より小さくなる。換言すれば、同じ
車両減速度に対しては、1系統失陥時には正常な系統の
ブレーキ液圧が2系統正常時より高くなるのである。
したがって、設定時間が車両減速度の変化(路面摩擦
係数の変化)を考慮しないで決定される場合において
も、考慮して決定される場合においても、1系統失陥時
には減圧や増圧の設定時間を2系統正常時とは異なる値
とすることが望ましいのであるが、従来の2系統式アン
チロック型液圧ブレーキ装置において、1系統失陥時に
おいても2系統正常時と同じ設定時間が使用されていた
ため、ブレーキ液圧が適正に制御されなくなってしまう
という問題が生じていたのである。
本発明はこの問題を解決することを課題として為され
たものである。
課題を解決するための手段 この課題を解決するために、請求項1に係る発明は、
第1図に示すように、車輪A,Bおよびブレーキシリンダ
C,Dを含む2系統式液圧ブレーキ装置と、車輪回転状況
検出手段と、車両走行状況検出手段と、液圧制御装置と
を含む2系統式アンチック型液圧ブレーキ装置におい
て、2系統のうちの1系統の失陥を検出する失陥検出手
段と、1系統失陥時と2系統正常時とで、増圧制御にお
ける増圧量と減圧制御における減圧量との少なくとも一
方の差が小さくなるように設定時間を変更する設定時間
変更手段とを設けたものである。また、請求項2に係る
発明は、さらに、車両の減速度を取得する車両減速度取
得手段と、その車両減速度取得手段により取得された車
両減速度が大きい場合に小さい場合に比較して設定時間
としての減圧時間を短く設定する減圧時間設定手段とを
設け、かつ、設定時間変更手段を、1系統失陥時には減
圧時間を2系統正常時の正常時設定時間より短くする減
圧時間短縮手段を含むものとしたものである。
作用 上記のように構成された2系統式アンチロック型液圧
ブレーキ装置においては、失陥検出手段が1系統の失陥
を検出した際、設定時間変更手段が減圧と増圧との少な
くとも一方の設定時間を、2系統が共に正常である場合
とは異なる値に設定する。1系統失陥時と2系統正常時
とで設定時間が変更されるのであり、この変更は増圧制
御における増圧量と減圧制御における減圧量との少なく
とも一方の差が小さくなるように行われる。そして、液
圧制御装置により、その設定時間の間増圧制御あるいは
減圧制御が行われる。
まず、減圧制御が行われる場合について説明する。減
圧制御が行われる設定時間である減圧時間は、車両減速
度(路面摩擦係数)の変化を考慮しないで決定される場
合と考慮して決定される場合とがある。
車両が摩擦係数が常にほぼ一定である路面を走行する
ことが予定されているものである場合には、減圧時間は
車両減速度の変化を考慮しないで決定される。1系統失
陥時には、車両全体としての制動力が低下するため、制
動時における荷重移動が小さくなり、前輪の接地荷重は
減少し、後輪の接地荷重は増大する。そのため、1系統
失陥時には、スキッド状態に陥るときのブレーキ液圧が
2系統正常時より、前輪については低くなり、後輪につ
いては高くなる。また、ホイールシリンダ液圧が高い場
合は低い場合よりホイールシリンダから流出する作動液
の流量が大きくなる。したがって、1系統失陥時と2系
統正常時とで減圧量の差を小さくするためには、1系統
失陥時には2系統正常時より、前輪については設定時間
を長くし、後輪については短くする必要がある。
それに対して、車両が種々の大きさの摩擦係数の路面
を走行することが予定されているものである場合には、
減圧時間は車両減速度の変化を考慮して決定される。請
求項2に記載の発明のように、減圧時間が車両減速度が
大きい場合に小さい場合より短くされるのである。車両
減速度が大きい場合は小さい場合よりホイールシリンダ
液圧が高い。また、上述のように、ホイールシリンダ液
圧が高い場合は低い場合よりホイールシリンダから流出
する作動液の流量が大きくなる。したがって、車両減速
度が大きい場合と小さい場合とでの減圧量の差を小さく
するために、車両減速度が大きい場合は小さい場合より
減圧時間が短くされるのである。そして、前述のよう
に、1系統失陥時には、同じ車両減速度に対しては2系
統正常時よりホイールシリンダ液圧が高くなる。そのた
め、1系統失陥時と2系統正常時とで減圧量の差を小さ
くするためには、1系統失陥時には減圧時間を短くする
必要がある。
なお、増圧制御が行われる増圧時間についてもホイー
ルシリンダ液圧の変化を考慮することが必要である。ホ
イールシリンダ液圧が低い場合には高い場合よりホイー
ルシリンダに流入する作動液の流量が大きくなる。した
がって、ホイールシリンダ液圧が低い場合と高い場合と
で増圧量の差を小さくするためには、低い場合に高い場
合より増圧時間を短くする必要がある。
発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明に従えば、1
系統失陥時においても正常な側のブレーキシリンダの液
圧が適正に制御され、そのブレーキシリンダに対応する
車輪のスリップ量あるいはスリップ率が適正値に保たれ
て、1系統失陥時の車両走行安定性が従来より向上し、
制動距離が短縮する効果が得られる。
しかも、そのために失陥検出手段と設定時間変更手段
とを追加すればよく、これらは安価に構成することが可
能であるため、装置コストの上昇を低く抑えつつ上記効
果を得ることができる。
実施例 以下、本発明をフロントエンジン/リヤドライブ式4
輪自動車の2系統式アンチロック型液圧ブレーキ装置に
適用した場合の一実施例を図面に基づいて説明する。
第2図において10はマスタシリンダであり、2つの独
立した加圧室を備えている。このマスタシリンダ10はブ
レーキペダル12の操作力に比例した高さのブレーキ液圧
を発生させる。一方の加圧室に発生したブレーキ液圧は
プロポーショニング/バイパスバルブ14を経て主液通路
16に伝達される。主液通路16は途中から二股に分かれ、
それぞれ電磁液圧制御弁18を経てフロントホイールシリ
ンダ20に接続されている。他方の加圧室に発生したブレ
ーキ液圧はプロポーショニング/バイパスバルブ14を経
て主液通路22に伝達される。主液通路22にも電磁液圧制
御弁24が設けられており、この制御弁24を経た後で主液
通路22が二股に分かれ、2個のリヤホイールシリンダ26
に接続されている。2個のフロントホイールシリンダ20
はそれぞれ、左右の前輪の回転を制御するブレーキのシ
リンダであり、2個のリヤホイールシリンダ26はそれぞ
れ左右後輪のブレーキシリンダである。本ブレーキ装置
は所謂前後2系統式なのである。
プロポーショニング/バイパスバルブ14は、主液通路
16を含むフロント系統が正常である場合には、主液通路
22を含むリヤ系統のブレーキ液圧を比例的に減圧し、フ
ロント系統失陥時にはマスタシリンダ10からのブレーキ
液圧をそのままリヤホイールシリンダ26に伝達する機能
を有するものである。
電磁液圧制御弁18は常には第2図に示すようにホイー
ルシリンダ20とマスタシリンダ10とを連通させる増圧状
態にあるが、ソレノイド30が比較的大きい電流で励磁さ
れた場合には、フロントホイールシリンダ20をマスタシ
リンダ10から遮断してリザーバ32に連通させる減圧状態
に切り換わり、ソレノイド30が比較的小さい電流で励磁
された場合には、フロントホイールシリンダ20をマスタ
シリンダ10からもリザーバ32からも遮断する保圧状態に
切り換わるものである。電磁液圧制御弁24もソレノイド
34の励磁状態の切換えに応じて、リヤホイールシリンダ
26をマスタシリンダ10に連通させる増圧状態と、リザー
バ36に連通させる減圧状態と、いずれにも連通させない
保圧状態とに切り換わるものである。
上記リザーバ32のブレーキ液はポンプ38によって汲み
上げられ、ポンプ通路40を経て主液通路16に戻される。
ポンプ通路40にはポンプ38の吐出脈動を軽減するための
ダンパ42が接続されているとともに、主液通路16側から
ダンプ42へブレーキ液が逆流することを防止する逆止弁
44が設けられている。リヤ系統も同様にポンプ46,ポン
プ通路48,ダンパ50および逆止弁52を備えている。
フロント系統はまた、各フロントホイールシリンダ20
から電磁液圧制御弁18をバイパスしてマスタシリンダ10
へブレーキ液が還流することを許容する還流通路54を備
えており、各還流通路54にはブレーキ液の逆流を防止す
る逆止弁56が設けられている。フロント系統にはさら
に、常開の電磁開閉弁58と逆止弁60とを備えたバイパス
通路62が設けられており、マスタシリンダ10からフロン
トホイールシリンダ20にブレーキ液が供給される際、ブ
レーキ液は電磁液圧制御弁18と電磁開閉弁58との両方を
経て充分な流量で供給されるようになっている。リヤ系
統も逆止弁64を備えた還流通路66を備えているが、バイ
パス通路は備えていない。
上記電磁液圧制御弁18,24および電磁開閉弁58は第3
図に示すアンチロック制御装置70によって制御される。
この装置70の主体はCPU72,ROM74,RAM76およびそれらを
接続するバス78を備えたコンピュータである。バス78に
は入力部80が接続され、その入力部80にプロペラシャフ
トの回転速度から左右後輪の平均回転速度を検出する後
輪速度センサ84と、それぞれ左右前輪の回転速度を検出
する速度センサ88および90と、ブレーキペダル12の踏込
みを検出するブレーキスイッチ92とが接続されている。
バス78にはさらに、出力部94が接続されており、この出
力部94に前記電磁液圧制御弁18,24と電磁開閉弁58とが
接続されている。
上記CPU72にはタイマ98が設けられている。このタイ
マ98の機能は後に説明する。ROM74のプログラムメモリ1
00には、それぞれ第4図,第5図および第6図のフロー
チャートで表される失陥検出ルーチン,正常時設定ルー
チンおよびフロント系統失陥時設定ルーチンを始め、図
示を省略するリヤ系統失陥時設定ルーチン,車両走行速
度および減速度算出ルーチン,液圧制御ルーチン等種々
の制御ルーチンを含む制御プログラムが格納されてい
る。
ROM74にはさらに、正常時速度差メモリ102,失陥時速
度差メモリ104,失陥検出時間メモリ106,正常時上限値テ
ーブル108,正常時減圧時間テーブル110,フロント系統失
陥時減圧時間テーブル114およびリヤ系統失陥時減圧時
間テーブル116等が設けられている。
正常時速度差メモリ102には2系統が共に正常である
状態において目標車輪速度を算出するために推定車体速
度から差し引かれる速度差が格納されており、失陥時速
度差メモリ104には1系統が失陥した場合に推定車体速
度から差し引かれるべき速度差が格納されている。後者
は前者より大きい値とされている。
失陥検出時間メモリ106は、2系統のうちのいずれか
において液圧制御が開始された後、一定時間経過しても
他の系統において液圧制御が開始されないことを以て他
の系統が失陥したと推定するための一定時間t0が格納さ
れているものである。
正常時上限値テーブル108には、第7図に示すよう
に、2系統がともに正常である状態における各車両減速
度G1,G2・・・Gnに対応して予め定められた減速度の上
限値α1・・・αが格納されており、正常時減圧
時間テーブル110には第8図に示すように、各車両減速
度G1,G2・・・Gnに対応して予め定められた減圧時間t1,
t2・・・tnが格納されている。
ここにおいて、減圧時間は車両減速度が大きいほど短
くされている。車両減速度が大きいほどホイールシリン
ダ液圧は高くなり、ホイールシリンダ液圧が高いほどホ
イールシリンダから流出する作動液の流量が大きくな
る。したがって、車両減速度が大きい場合と小さい場合
とで減圧量の差を小さくするためには、減圧時間を車両
減速度が大きいほど短くする必要があるのである。
フロント系統失陥時減圧時間テーブル114には、フロ
ント系統が失陥した状態においてリヤ系統のアンチロッ
ク制御が行われる場合に使用される減圧時間t′1,t′
・・・t′が、第9図に示すように、各車両減速度
G1,G2・・・Gnに対応して格納されている。リヤ系統失
陥時減圧時間テーブル116は、リヤ系統が失陥した状態
でフロント系統のアンチロック制御が行われる場合に使
用される減圧時間が設定されたものであるが、フロント
系統失陥時減圧時間テーブル114と同様なものであるた
め、図示は省略する。フロント系統失陥時減圧時間テー
ブル114に設定されている各減圧時間t′1,t′・・・
t′は、正常時減圧時間テーブル110に設定されてい
る減圧時間t1,t2・・・tnより短く設定されている。車
両減速度が同じ場合には、1系統失陥時には2系統正常
時より正常な系統のホイールシリンダ液圧が高くなるた
め、1系統失陥時と2系統正常時とで減圧量の差を小さ
くすべき減圧時間が短くされているのである。
なお、1系統失陥時には、その失陥した系統に対応す
る車輪には制動力が加えられず、その車輪の回転速度は
常に車両の走行速度にほぼ等しいため、減速度の上限値
αを設定する必要はない。
RAM76には失陥フラグ120,初回フラグ122,上限値メモ
リ124および減圧時間メモリ126が設けられている。これ
らフラグおよびメモリの機能は後に説明する。
以上のように構成された2系統式アンチロック型液圧
ブレーキ装置において、ブレーキペダル12の踏込みがブ
レーキスイッチ92によって検出されている間、CPU72がR
OM74のプログラムメモリ100に格納されている制御プロ
グラムを一定短時間、例えば5msec毎に実行する。
図示を省略する液圧制御ルーチン等の実行により以下
のことが行われる。後輪速度センサ84と左右前輪の速度
センサ88,90とからの信号に基づいて左右前輪および後
輪の回転速度が求められ、それら車輪速度の最高のもの
に基づいて車体速度が推定される。その推定車体速度か
ら正常時速度差メモリ102または失陥時速度差メモリ104
に格納されている速度差を差し引いて、目標車輪速度が
設定される。また、推定車体速度の変化率として車両減
速度Gが算出される。そして、各車輪速度が目標車輪速
度より小さくなった場合には、その時の車両減速度Gの
値に対応する減速度の上限値αおよび減圧時間tが正常
値上限値テーブル108および減圧時間テーブル110、ある
いはフロント系統減圧時間テーブル114、またはリヤ系
統減圧時間テーブル116から設定され、それらの設定値
を用いてブレーキシリンダ液圧の増圧,減圧および保圧
指令が作成され、出力部94を介して電磁液圧制御弁18,2
4が制御されて、実際の車輪速度がほぼ目標車輪速度と
なるようにホイールシリンダ20,26の液圧が制御され
る。
上記液圧制御ルーチンの実行中における正常時速度差
メモリ102と失陥時速度差メモリ104との選択は、第4図
のフローチャートで表される失陥検出ルーチンの実行に
よりON,OFFさせられる失陥フラグ120に従って行われ
る。
この失陥検出ルーチンは他のルーチンと共に一定短時
間毎に実行される。まず、ステップS1(以下、単にS1で
表す。他のステップについても同じ。)において、2系
統のうちのいずれかにおいて上述の液圧制御が行われて
いるか否かの判定が行われる。そして、いずれの系統に
おいても液圧制御が行われていなければ、それ以下のす
べてのステップをバイパスして、プログラムの実行はメ
インルーチンへ戻り、1回の失陥検出ルーチンの実行が
終了する。
それに対して、いずれかの系統で液圧制御が行われて
いれば、S1の判定結果がYESとなり、S2において他の系
統においても液圧制御が行われているか否かが判定され
る。2系統の液圧制御が全く同時に開始されることはな
いのが普通であるため、通常S2の判定結果はNOとなり、
S3およびS4において、それぞれ失陥フラグ120および初
回フラグ122がONの状態にあるか否かが判定される。こ
れらのフラグはコンピュータの電源投入と同時に実行さ
れる初期設定においてOFFとされているため、S3およびS
4の判定結果はいずれもNOとなり、S5およびS6が実行さ
れる。S5においてタイマ98がリセットされ、S6において
初回フラグ122がONとされるのである。
続いて、S7においてタイマ98の計時時間が失陥検出時
間メモリ106に設定されている失陥検出時間T0秒に達し
たか否かが判定されるが、当初はこの判定の結果は当然
NOとなり、S8をバイパスして1回の失陥検出ルーチンの
実行が終了する。
以下、S1〜S7が繰り返し実行されるのであるが、この
時にはS6において初回フラグ122がONとされているた
め、S4の判定結果はYESとなり、S5およびS6がバイパス
されてタイマ98は計時を続行する。
通常はタイマ98の計時時間が失陥検出時間T0に達する
以前に他の系統の液圧制御が開始されるため、S2の判定
結果がYESとなり、S9およびS10において初回フラグ122
および失陥フラグ120がOFFとされる。この失陥フラグ12
0がOFFとされている間は、前述の目標車輪速度の設定に
当たって正常時速度差メモリ102に格納されている速度
差が使用され、スリップ率が適正値に保たる。すなわ
ち、第10図に示すように、車輪が発生し得る制動力の大
きさはスリップ率によって変わり、スリップ率S3付近に
おいて最大となるため、スリップ率がほぼS3となるよう
にブレーキ液圧が制御されるのである。
それに対して、1系統失陥時にはその失陥した側の系
統においてはブレーキが作動しないため、スリップ率が
過大となることはなく、液圧制御は開始されない。そこ
で本実施例においては、一方の系統の液圧制御が開始さ
れた後、失陥検出時間T0以内に他方の系統においても液
圧制御が開始されない場合には、その他方の系統が失陥
したものと推定され、失陥時速度差メモリ104が選択さ
れるようにされている。すなわち、S1の判定結果がYES
となり、S2の判定結果がNOである時間がT0以上続けばS7
の判定結果がYESとなり、S8において失陥フラグ120がON
とされるのである。失陥フラグ120がONとされれば、前
記液圧制御ルーチンの実行中における目標車輪速度の設
定にあたって失陥時速度差メモリ104が選択され、2系
統が共に正常である場合より大きな速度差が推定車体速
度から差し引かれて、目標車輪速度が設定されることと
なる。
更に詳細に説明する。2系統が共に正常である場合に
は推定車体速度の基礎となる最高車輪速度の車輪におい
てもスリップ率S1程度のスリップが生ずるのが普通であ
るため、正常時速度差メモリ102にはスリップ率差ΔS
に相当する速度差が格納されている。2系統が共に正常
である場合には、この速度差を使用して目標車輪速度を
設定すればスリップ率がS3付近に制御されて最大の制動
力が得られるのであるが、1系統失陥時には推定車体速
度の基礎となる最高車輪速度の車輪に対応するブレーキ
は作動しないため、その車輪のスリップ率はS0となる。
したがって、1系統失陥時においても2系統正常時と同
じ速度差が使用されれば、実際のスリップ率がS2付近に
制御されることとなり、最大値よりΔFだけ小さい制動
力が得られるに過ぎないこととなる。そこで、失陥時速
度差メモリ104には、スリップ率差ΔS′に対応する大
きさの速度差が格納されており、1系統失陥時にはこの
速度差を推定車体速度から差し引くことによって目標車
輪速度が設定され、1系統失陥時にも正常な系統のブレ
ーキ液圧は、その車輪のスリップがS3付近となるように
制御されることとなる。
なお、S8において一旦失陥フラグ120がONとされた後
においても、S2の判定結果がYESとなれば、すなわち2
系統の双方において液圧制御が開始されれば、S9および
S10において初回フラグ122と失陥フラグ120とがOFFとさ
れるため、目標車輪速度の設定にあたって再び正常時速
度差メモリ102が選択されることとなる。1系統が失陥
していないにもかかわらず、なんらかの都合で1系統の
液圧制御開始が他方の系統に対して失陥検出時間T0以上
遅れたために失陥フラグ120がONとされた場合でも、そ
の系統の液圧制御が開始されれば、S10において失陥フ
ラグ120がOFFの状態に戻されるのである。
上記失陥フラグ120がOFFの間は、第5図の正常時設定
ルーチンが一定短時間毎に実行され、失陥フラグ120がO
Nの状態では第6図のフロント系統失陥時設定ルーチン
または同様なリヤ系統欠陥時設定ルーチンが実行され
る。推定走行速度から算出された車両減速度GがG1,G2
・・・Gnより大きいか否かによって、減速度の上限値α
および減圧時間tがそれぞれ適宜の値に設定されるので
ある。
以下、左右前輪の回転速度Vfr,Vfl,左右後輪の平均回
転速度Vrが第11図に示すように変化する場合を例とし
て、さらに詳細に説明する。
各車輪の回転速度が等しい間は、コンピュータはそれ
らの車輪の回転速度が車両走行速度を表すものと推定す
るとともに、失陥フラグ120がOFFの状態においてはその
推定走行速度V0から正常時速度差メモリ102に格納され
ている速度差ΔVを、また1系統失陥時には失陥時速度
差メモリ104に格納されている速度差(ΔV′)を差し
引いて、第11図に破線で示されている目標車輪速度V1
設定する。そして、各車輪の回転速度Vfr,Vfl,Vrと目標
車輪速度V1との比較を繰り返し、いずれかの車輪の回転
速度が目標車輪速度V1より小さくなると、その車輪に対
応する電磁液圧制御弁に対して減圧指令を発する。
第11図の例では、右前輪の回転速度Vfrが最初に目標
車輪速度V1より小さくなるため、コンピュータは2系統
が共に正常である場合は第5図の正常時設定ルーチン
を、1系統失陥時には第6図のフロント系統失陥時設定
ルーチンまたは図示を省略するリヤ系統失陥時設定ルー
チンをそれぞれ実行し、そのときの車両減速度Gに適し
た上限値αおよび減圧時間tを求め、それぞれ上限値メ
モリ124および減圧時間メモリ126に格納する。以後、左
前輪についても同様なことが行われ、求められた上限値
αと減圧時間tとがそれぞれ上限値メモリ124および減
圧時間メモリ126に格納される。ただし、上限値メモリ1
24においては、新たな上限値が前の上限値に代えて格納
される一方、減圧時間メモリ126においては各車輪に対
して得られた減圧時間がすべて別個の領域に記憶され
る。
以上のことが行われている間に、左前輪の回転速度V
flが後輪の回転速度Vrより小さくなり始めれば、後輪の
みが最高速車輪となる。したがって、この後は後輪につ
いて回転減速度の算出を行い、この回転減速度が上限値
メモリ124に格納されている減速度上限値(左前輪の回
転速度Vflが目標車輪速度V1より小さくなった時の減速
度上限値α)より大きくなった場合には、減速度をその
減速度上限値αに固定して、車両の走行速度を推定する
作動を繰り返す。したがって、車両の推定走行速度V0
第11図に示されているように、設定された減速度上限値
αを勾配とする直線で表されることとなる。設定された
上限値αが大きければ、推定走行速度V0が図中左上のよ
うに急激に低下するものと推定され、上限値αが小さけ
れば右上のように緩やかに低下するものと推定される。
なお、減速度Gが上限値αに固定されると同時に、後輪
に対する減圧時間tが左前輪に対する減圧時間tと同じ
値に設定される。なお、本実施例においては、2系統正
常時にはフロント系統とリヤ系統とにおいてブレーキ液
圧が異なるにもかかわず、減圧時間を等しくすれば減圧
量が相等しくなるように電磁液圧制御弁18,24が設計さ
れているため、両系統において同一の減圧時間tが設定
されるのであるが、電磁液圧制御弁18,24がそのように
設計されていない場合には、フロント系統とリヤ系統と
で異なる減圧時間が設定されることとなる。
また、コンピュータは各電磁液圧制御弁18,24に対し
て、減圧指令を発し始めてからの経過時間を計測し、そ
れらの計測時間が減圧時間メモリ126に記憶されている
減圧時間tに等しくなったとき、電磁液圧制御弁18,24
に対する指令を増圧指令(または保圧指令)に切り換え
る。減圧開始時におけるブレーキ液圧が高ければ、第11
図左下のようにブレーキ液圧Pが急激に低下するのであ
るが、ブレーキ液圧が高い場合には車両減速度Gが大き
いため、第8図,第9図等のマップによって減圧時間t
が短く設定され、適正量減圧されたとき増圧が開始され
るのである。逆に、減圧開始時におけるブレーキ液圧P
が低ければ減圧時間tが長く設定され、第11図右下のよ
うに減圧が緩やかであるにもかかわらず、やはり適正量
の減圧後に増圧が開始される。
やがて、いずれかの車輪(第11図の例では右前輪)の
回転速度Vfrが推定走行速度V0を超えるに至るため、コ
ンピュータはそれ以後は右前輪の回転速度Vfrが車両の
走行速度を表すものと推定し、次に左前輪の回転速度V
flが右前輪の回転速度Vfrを超えれば、左前輪の回転速
度Vflが車両の走行速度を表すものと推定する。
コンピュータは上記のように、自動車の走行速度を推
定しつつ、その推定走行速度V0と各車輪の回転速度Vfr,
VflおよびVrとを比較して、電磁液圧制御弁18,24を制御
し、各車輪のスリップが過大とならないように制御する
のであるが、減速度の上限値αの設定が車両の実際の減
速度の大きさに対応して設定されるため、実際の車両の
減速度に近い値に設定されることとなり、それだけ推定
走行速度V0が正確となって、アンチロック制御の精度が
向上することとなる。
また、コンピュータは電磁液圧制御弁18,24に減圧指
令を発し始めてから次に増圧指令(または保圧指令)に
切り換えるまでの時間も、減圧指令を発し始めた時の車
両の実際の減速度に対応してそれぞれ適正値に設定する
ため、フロントホイールシリンダ20およびリヤホイール
シリンダ26の液圧が常に適正量だけ減圧されることとな
り、減圧され過ぎて制動距離が延びたり、減圧が不足で
制御が不安定となったりすることが良好に回避される。
しかも、1系統失陥時においては、減圧時間tが2系
統正常時とは異なる値に設定されるため、1系統失陥時
においても適正な液圧制御が行われる。例えば、リヤ系
統が失陥した場合には、フロントホイールシリンダ20の
減圧時間が、フロント,リヤ両系統が正常な場合により
短くされ、フロントホイールシリンダ20の液圧が適正量
だけ減圧されるのであり、フロント系統が失陥した場合
にも、同様にしてリヤホイールシリンダ26の液圧が適正
量だけ減圧される。
以上の説明から明らかなように、本実施例において
は、コンピュータの前記失陥検出ルーチンを実行する部
分が失陥検出手段を構成し、失陥時設定ルーチンを実行
する部分が設定時間変更手段を構成している。また、後
輪速度センサ84,左前輪速度センサ88,右前輪速度センサ
90が車輪回転状況検出手段を構成し、コンピュータの車
両走行速度を推定するプログラムおよび推定走行速度か
ら車両減速度を算出するプログラムを実行する部分が、
車両走行状況検出手段を構成している。さらに、コンピ
ュータの液圧制御ルーチンを実行する部分が電磁液圧制
御弁18,24等とともに液圧制御装置を構成している。
本実施例におけるように、失陥検出手段をソフトウエ
アによって構成する場合には、わずかなプログラムの追
加を要するのみであるため、安価に目的を達し得るので
あるが、例えば2系統のそれぞれに液圧センサを設け、
あるいは両系統に跨がって液圧差を検出するセンサを設
ける等、ハードウエアによって失陥検出手段を構成する
ことも可能である。
また、車体に加速度計を取り付け、これによって検出
された減速度に基づいて減圧時間の設定値を変えること
も可能であり、この場合には加速度計が走行状況検出手
段として機能することとなる。
また、上記実施例においては目標車輪速度が1つだけ
設定されるようになっているが、例えば、減圧を開始す
べき速度と増圧を開始すべき速度との2つを組にして目
標車輪速度を設定することも可能である。
さらに、上記実施例においては、前後2系統式の4輪
自動車用アンチロック型液圧ブレーキ装置に本発明が適
用されているが、いわゆるX配管式の2系統液圧ブレー
キ装置等他の形式の2系統液圧ブレーキ装置に本発明を
適用することも可能である。X配管式の2系統液圧ブレ
ーキ装置においても、1系統が失陥すれば車両全体の制
動力が低下し、制動時における荷重移動が小さくなっ
て、前輪の荷重が2系統正常時より小さくなり、後輪の
荷重が大きくなる。したがって、1系統が失陥した状態
においてアンチロック制御が行われるのが前輪である場
合には、減圧時間が、同じ摩擦係数の路面上において2
系統が正常な場合に比較して長く設定され、後輪である
場合には短く設定されるようにすればよく、この点、前
後2系統式液圧ブレーキ装置においても同様である。
また、2輪自動車に本発明を適用することも可能であ
り、この場合には、前後1個の車輪がそれぞれ1群を構
成することとなる。
その他、いちいち例示することはしないが、液圧制御
装置や制御プログラムに変更を加える等、当業者の知識
に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を概念的に示す図である。第2図
は本発明の一実施例である液圧ブレーキ装置の回路図で
あり、第3図はそれの制御装置を示すブロック図であ
る。第4図,第5図および第6図は第3図のプログラム
メモリに格納されているプログラムのうち、本発明に特
に関連の深い部分のみを取り出して示すフローチャート
である。第7図,第8図および第9図はそれぞれ、第3
図の正常時上限値テーブル,正常時減圧時間テーブルお
よびフロント系統失陥時減圧時間テーブルに格納されて
いるマップを示す図である。第10図は1系統失陥時にお
いて、目標車輪速度を2系統正常時とは異なる値に設定
することが望ましい理由を説明するためのグラフであ
る。第11図は第1図ないし第10図に示されている実施例
における各車輪の回転速度と推定走行速度とブレーキシ
リンダ液圧との関係の一例を概念的に示すグラフであ
る。 10:マスタシリンダ、16:主液通路 18:電磁液圧制御弁 20:フロントホイールシリンダ 22:主液通路 24:電磁液圧制御弁 26:リヤホイールシリンダ 38,46:ポンプ 70:アンチロック制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−121162(JP,A) 特開 昭58−63561(JP,A) 特開 昭58−26661(JP,A) 特開 昭63−78869(JP,A) 特公 昭52−21663(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の複数の車輪が2群に分けられ、1群
    の車輪の各々に対応して設けられたブレーキシリンダに
    1系統の液通路によってブレーキ液圧が伝達され、別の
    1群の車輪の各々に対応して設けられたブレーキシリン
    ダに前記系統から独立した別の系統の液通路によってブ
    レーキ液圧が伝達される2系統式液圧ブレーキ装置と、 前記2群の各々に属する車輪のうちの少なくとも1個ず
    つの回転状況を検出する車輪回転状況検出手段と、 車両の走行状態を検出する走行状況検出手段と、 第一群および第二群の各々の少なくとも1つの車輪の検
    出回転状況が、車両の検出走行状況との関係において予
    め定められた条件を満たしたとき、前記第一および第二
    系統のブレーキ液圧のうち、検出回転状況が前記条件を
    満たした車輪に対応するブレーキシリンダに伝達される
    液圧を増圧あるいは減圧する液圧制御装置であって、増
    圧制御と減圧制御との少なくとも一方を予め定められた
    設定時間の間行うものと を含む液圧ブレーキ装置において、 前記2系統のうちの1系統の失陥を検出する失陥検出手
    段と、 1系統失陥時と2系統正常時とで、前記増圧制御におけ
    る増圧量と前記減圧制御における減圧量との少なくとも
    一方の差が小さくなるように前記設定時間を変更する設
    定時間変更手段と を設けたことを特徴とする2系統式アンチロック型液圧
    ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】当該2系統式アンチロック型液圧ブレーキ
    装置に、さらに、車両の減速度を取得する車両減速度取
    得手段と、その車両減速度取得手段により取得された車
    両減速度が大きい場合に小さい場合に比較して前記設定
    時間としての減圧時間を短く設定する減圧時間設定手段
    とを設け、かつ、前記設定時間変更手段を、1系統失陥
    時には前記減圧時間を2系統正常時の正常時設定時間よ
    り短くする減圧時間短縮手段を含むものとしたことを特
    徴とする請求項1に記載の2系統式アンチロック型液圧
    ブレーキ装置。
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