JP2753731B2 - フッ素系イオン交換膜の調整方法 - Google Patents
フッ素系イオン交換膜の調整方法Info
- Publication number
- JP2753731B2 JP2753731B2 JP1140987A JP14098789A JP2753731B2 JP 2753731 B2 JP2753731 B2 JP 2753731B2 JP 1140987 A JP1140987 A JP 1140987A JP 14098789 A JP14098789 A JP 14098789A JP 2753731 B2 JP2753731 B2 JP 2753731B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ion exchange
- hydrolysis
- aqueous solution
- membrane
- exchange membrane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J5/00—Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
- C08J5/20—Manufacture of shaped structures of ion-exchange resins
- C08J5/22—Films, membranes or diaphragms
- C08J5/2206—Films, membranes or diaphragms based on organic and/or inorganic macromolecular compounds
- C08J5/2218—Synthetic macromolecular compounds
- C08J5/2231—Synthetic macromolecular compounds based on macromolecular compounds obtained by reactions involving unsaturated carbon-to-carbon bonds
- C08J5/2237—Synthetic macromolecular compounds based on macromolecular compounds obtained by reactions involving unsaturated carbon-to-carbon bonds containing fluorine
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J2327/00—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers
- C08J2327/02—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
- C08J2327/12—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing fluorine atoms
- C08J2327/18—Homopolymers or copolymers of tetrafluoroethylene
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Description
陽イオン交換膜の調整方法に関する。
するフッ素系イオン交換膜は、クロルアルカリ電解槽の
陽極室と陰極室とを区画する電解隔膜として近年よく用
いられるようになってきた。イオン交換膜をクロルアル
カリ電解槽で使用するためには低電解電圧及び高電流効
率、即ち低い電力原単位における安定した運転が可能で
なければならない。
有するフッ素系イオン交換樹脂膜は、通常熱可塑性を有
するイオン交換基前駆体の状態において製膜し、しかる
後に該イオン交換基前駆体を加水分解しイオン交換基を
形成させている。この場合イオン交換基前駆体の加水分
解は、水酸化アルカリ水溶液中で実施することができ、
さらに加水分解反応速度を増加させるために比較的高温
の溶液を使用するのが有利である。例えば特開昭61−19
638号公報に示されている水酸化ナトリウムを20〜25%
含んだ水溶液を用い70〜90℃において16時間加水分解処
理する方法等がこれである。又、膜を膨潤させ加水分解
反応速度を促進するために水酸化アルカリ水溶液とメチ
ルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール
のようなアルコール系溶剤、もしくはジメチルスルホキ
シド等の水溶性有機溶剤との混合物により加水分解する
方法が用いられている。例えば特開昭57−139127号公報
の水酸化カリウムを11〜13%とジメチルスルホキシドを
30%含んだ水溶液を用い、90℃で1時間加水分解処理す
る方法等がこれである。
は、加水分解反応速度を促進させるために水溶性有機化
合物を用い膜を膨潤させる場合に、加水分解中、イオン
交換膜が過度に膨潤し皺を生じ易く、この皺が電解中の
発生ガス、電解液の滞留に起因する電解電圧の上昇、或
いは電極との擦過によるピンホール、膜破れの発生等の
原因になるという問題点を持っていた。又、加水分解中
に一旦発生した皺は、その後の処理で取り除くことは極
めて困難であり、取り除くためには特殊な工程が新たに
必要となり工程が煩雑になるという問題点を持ってい
た。一方、水溶性有機化合物を用いずに水酸化アルカリ
水溶液のみを用い、従って実質的にイオン交換膜をほと
んど膨潤させずに加水分解させる場合には、十分に大き
な加水分解反応速度を得ることができないため加水分解
に著しく長い時間が必要になるという問題点を持ってい
た。
樹脂膜を加水分解するにあたり、膨潤による膜の皺の発
生を防ぎ、膜の皺に起因するピンホールや膜破れを防止
することにより安定な電解操業を可能にし、しかも加水
分解反応速度を十分に大きくすることにより加水分解に
要する時間が短くてすむようなイオン交換膜の調整方法
を提供することを課題としている。
Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で表されるイ
オン交換基前駆体を有する、当量重量が600〜1600であ
り、厚みが100〜200μmであるフッ素系樹脂膜を用意
し、 (2)温度が60〜130℃で、20分〜24時間の間水溶液に
接触させることによりイオン交換膜を調整する方法であ
って、 当該水溶液は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の
水酸化物の少なくとも一と、ジメチルスルホキシド、メ
チルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソ
プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリ
イソプロパノールアミン、ジメチルアミノエタノール、
ジエチルアミノエタノールからなる群から選ばれた少な
くとも一の水溶性有機化合物を含有し、該アルカリ金属
またはアルカリ土類金属の水酸化物と該水溶性有機化合
物の該水溶液中の濃度が、該水溶液の重量を基準とし
て、各々15〜50重量%と0.1〜30重量%であり、かつ、
式−SO2Xで表される該前駆体をスルホン酸基に加水分解
する際において、次式で定義される膜体積増加率(以下
体積変化率ともいう)△Vが10〜55%の範囲である △V=(b−a)/a×100(%) (ここでaは、加水分解前の前駆体を有する膜の体積を
表し、bは、加水分解に用いた室温の水溶液中における
加水分解後のイオン膜の体積を表す。)イオン交換膜の
調整方法を提供するものである。
の該体積変化率が10〜55体積%の範囲、好ましくは15〜
44体積%の範囲であることを特徴としている。体積変化
率を上記範囲にすることにより樹脂相の過膨潤による皺
の発生を防ぎ、且つ十分大きな加水分解反応速度が得ら
れるため加水分解反応が短時間で可能となる。すなわ
ち、体積変化率が55体積%よりも大きい場合には樹脂相
の過膨潤により皺が発生し、この皺に電解中の発生ガス
や電解液が滞留し電解電圧を上昇させたり、皺と電極と
の擦過によるピンホールや膜破れが発生するという問題
をひき起こすことがあり、好ましくない。
ン交換膜内部への加水分解溶液の浸透がスムーズに行わ
れず、従って十分に大きな加水分解反応速度を得ること
ができないため、加水分解反応を完結させるためには長
時間を必要とし、好ましくない。また体積変化率が小さ
い場合には電解電圧が高くなることがありこの点からも
10体積%より小さい体積変化率は好ましくない。
加水分解液に水溶性有機化合物を含まずアルカリ水溶液
のみを用いると加水分解反応速度が著しく遅く加水分解
に非常に長時間を必要とするが、水溶性有機化合物を0.
1重量%以上含むと加水分解反応速度が顕著に増大する
ため、水溶性有機化合物の使用は−SO2X官能基の場合特
に効果的である。
酸化物あるいはアルカリ土類金属水酸化物の水溶液と水
溶性有機化合物との混合物が用いられる。水溶性有機化
合物を使用するとイオン交換膜の樹脂相を膨潤させ、加
水分解反応速度を促進させる効果があることが知られて
いる。一方アルカリ金属水酸化物あるいはアルカリ土類
金属水酸化物の水溶液等のアルカリの使用も、加水分解
反応速度を促進させるために効果があることも公知であ
る。本発明者らはこれら水溶性有機化合物とアルカリの
作用効果について研究を行ない次の驚くべき事実を見い
出した。
ルカリ濃度の増大と共に加水分解中の樹脂相の膨潤は単
調に減少するが、水溶性有機化合物の存在下ではアルカ
リの濃度が15〜50重量%の範囲でアルカリ濃度の増大と
共に樹脂相の膨潤度が増大する。そして加水分解速度は
アルカリ濃度の増大と共に単調に増大する。一方、アル
カリの存在下では水溶性有機化合物の濃度の増大と共に
樹脂相の膨潤及び加水分解反応速度の両方共単調に増大
するが、樹脂相の膨潤の増加割合は著しく大きく、特に
水溶性有機化合物の濃度が20重量%以上の濃度では、樹
脂相の膨潤の増加に比べ、加水分解速度の増加割合は極
めて小さい。従って樹脂相の膨潤を適度に抑えながら大
きな加水分解速度を得るためには、高濃度のアルカリと
低濃度の水溶性有機化合物の混合物を用いることにより
達成できることを見い出したのである。
重量%、好ましくは5〜20重量%含み、MOH(M=アル
カリ金属、アルカリ土類金属)を15〜50重量%、好まし
くはMOHがKOH及び/又はNaOHであり20〜45重量%含む水
溶液である。
チルスルホキシド、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソ
プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリ
イソプロパノールアミン、ジメチルアミノエタノール、
ジエチルアミノエタノールの中から選ぶことができる。
中でも好ましくはジメチルスルホキシド、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、プロピルアルコールである。
水分解の温度条件によって異なる。本発明の調整方法に
おける温度条件は60〜130℃の範囲、好ましくは60〜100
℃の範囲から選ばれる。60℃未満では加水分解反応を完
結されるために長時間を必要とし、好ましくない。ま
た、130℃を越える場合には樹脂相の過膨潤による機械
的強度の低下、及び陽イオン選択透過性を著しく低下さ
せ、生成アルカリの純度低下、或いは電流効率の低下を
ひき起こすことがあり好ましくない。
解液の組成、水溶性有機化合物種、及び温度により異な
るが、工業的実用性の面から短時間であることが望まし
く、20分〜24時間の範囲、好ましくは30分〜3時間の範
囲から選ばれる。
ルキル基、mは0〜3好ましくは1〜2の整数、nは1
〜3好ましくは2〜3の整数、Wは加水分解により〜CO
2M、或いは〜SO3Mに転換し得る官能基、MはH原子、或
いはアルカリ金属原子、或いは第四級アンモニウム基)
で表わされるフツ化ビニル化合物と、 一般式 CF2=CFZ …… (ZはH又はCl又はF原子、或いは炭素数1〜3のパー
フルオロアルキル基)で表わされるフッ化オレフィンと
の少なくとも二元共重合体からなる。上記の加水分解に
より〜CO2M、或いは〜SO3Mに転換し得る官能基として
は、〜SO2X、或いは〜CY(Yは窒素原子、または−OX、
Xはハロゲン原子、或いは−OR、Rは炭素数1〜4のア
ルキル基)である。このような、官能基としては、〜SO
2F,〜SO2Cl,〜SO2Br,〜COF,〜COCl,〜COBr,又は〜CO2CH
3,〜CO2C2H5が通常好ましく用いられる。また特開昭52
−24176号、及び52−24177号公報に開示されている化学
改質処理法を用いて誘導されたカルボン酸基をエステル
化或いは酸ハロゲン化物としたものであってもよい。
しも一種類の共重合体で形成される必要はなく、例えば
異なる官能基を有する二種類の共重合体よりなる層、或
いは当量重量の異なる層、或いは少なくとも二種類以上
の官能基を有し、そのそれぞれの組成が異なる層よりな
る多層構造を持った膜であってもよい。
オロビニル化合物の種類、構造により適宜選ばれるが、
例えば前記一般式においてm=1,n=2〜3,L=−CF3
の化合物を用いる場合は、600〜1600の範囲の当量重量
が選ばれる。600以下においては機械的及び電気化学的
性質は過度の膨潤のため劣り、1600以上においては電気
抵抗が高過ぎるため好ましくない。
を膜状に成型する方法としては、プレス成型、ロール成
型、押し出し成型等、従来既知の方法により行うことが
できる。
が埋め込まれていてもよい。
ロカーボン重合体よりなるものが好ましい。典型的には
テトラフルオロエチレン単独重合体及びテトラフルオロ
エチレンとヘキサフルオロプロピレン及び/又はパーフ
ルオロビニルエーテルの共重合体からなる布、ネット等
の織物、不織布、或いは多孔質体からなる支持材料によ
り前記共重合体フィルムを補強することができる。また
特開昭57−137490に用いられている延伸された微多孔性
ポリテトラフルオロエチレンシート等も有用である。
オン交換膜を使用し、クロルアルカリ電解を行ない水酸
化アルカリを製造する手段としては、既知の隔膜電解方
式を採用することができ、5〜50A/dm2の電流密度、及
び50〜110℃の電解温度において10〜45重量%濃度の水
酸化アルカリを90%以上の電流効率、及び低い電解電圧
で長時間に亘り安定に製造することができる。
中で低電解電圧を示し、且つ安定した性能を示す理由
は、次のように推定される。
は、加水分解中に皺が発生することは全くなく、しかも
加水分解反応速度を十分に大きくするために加水分解中
に適度に膨潤されており、電解槽中において電解液を接
触することにより収縮し適度に緊張される結果、電解中
に皺が発生することも全くない。このことが低電解電圧
を示し、且つピンホールの発生が少ないことの大きな理
由であると考えられる。
膨潤させるため、加水分解中及び電解中の皺の発生が全
くなく、安定な膜性能及び電解操業を可能としている。
しかも樹脂相の適度な膨潤により加水分解反応が短時間
で完結されるため工程が短縮化される。
る。
−ジオキサ−5−メチル−8−ノネノエート)との共重
合体よりなるフィルム(当量重量:1150、厚み:25μ)
及びテトラフルオロエチレンとメチルパーフルオロ(4,
7ジオキサ−5−メチル−8ノナンスルホニルフルオラ
イド)との共重合体よりなるフィルム(当量重量:109
0、厚み:102μ)を用い、及び2種類の層を熱融着
ラミネートし、層の側にポリテトラフルオロエチレン
よりなる繊維(200デニール、18メッシュ)の平織織布
を埋込んで一体化し、補強したイオン交換基前駆体膜状
物を得た。
%のジメチルスルホキシドと30%の水酸化カリウムとを
含有する水溶液に浸漬し、95℃にて2時間加水分解反応
を行なった。加水分解後の膜の皺の評価は補強用織布を
横切る線条の皺の溝の深さを万能表面形状測定機(タイ
プサーフコム60B,東京精密K.K.)により測定し、μmで
表示した。又電解終了後の膜の皺の評価も同様の方法で
評価した。反応終了後膜状物を取り出して観察したと
ころ、皺は全く認められなかった。次に、これを水洗し
た後、一部をミクロトームで切断して薄片サンプルを得
た。このサンプルをマラカイトグリーンの酸性(pH=2.
0)水溶液にて染色し、膜断面を顕微鏡観察した結果層
は青色に層は黄色に染色され加水分解反応が完全に
行なわれていることが確認できた。又反応終了後フィル
ムを取り出し体積変化率を測定した結果、31体積%で
あった。
し、10cm×10cmの通電面積をもった小型食塩電解セルに
より該膜の電解性能測定を行なった。チタン基材に酸化
ルテニウムを被覆した陽極及びニッケル基材に酸化ニッ
ケルをプラズマ溶射することにより得られた陰極を用
い、陽極側塩水濃度を3.5N、陰極側苛性ソーダ濃度を水
を供給しながら30重量%に保持し、90℃、40A/dm2にて
4週間にわたり電解を行なった結果を表−(1)に記
す。電解終了後の膜を観察したところ、電解による皺の
発生は全く認められなかった。
ルム,及びイオン交換基前駆体膜を5%のジメチ
ルスルホキシドと15%の水酸化カリウムとを含有する水
溶液に浸漬し、90℃にて3時間加水分解反応を行なっ
た。イオン交換膜を取り出して観察したところ皺の発
生は全く認められなかった。該イオン交換膜を実施例−
1と同様の方法で染色を行ない加水分解反応が完了され
ていることを確認した。又反応終了後のフィルムの体積
変化率は17体積%であった。イオン交換膜の電解性能
を実施例−1と同様の方法で測定した結果を表−(1)
に示す。
ルム,及びイオン交換基前駆体膜を、10%のジメ
チルスルホキシドと30%の水酸化カリウム、60%の水を
含む加水分解液に浸漬し、90℃にて2時間加水分解反応
を行なった。イオン交換膜を取り出して観察したとこ
ろ皺の発生は全く認められなかった。該イオン交換膜を
実施例−1と同様の方法で染色を行ない加水分解反応が
完了されていることを確認した。又反応終了後のフィル
ムの体積変化率は52体積%であった。イオン交換膜
の電解性能を実施例−1と同様の方法で測定した結果を
表−(1)に示す。
ム,及びイオン交換基前駆体膜を、15%のジメチ
ルスルホキシドと20%の水酸化カリウム、65%の水を含
む加水分解液に浸漬し、90℃にて2時間加水分解反応を
行なった。イオン交換膜を取り出して観察したところ
皺の発生は全く認められなかった。該イオン交換膜を実
施例−1と同様の方法で染色を行ない加水分解反応が完
了されていることを確認した。又反応終了後のフィルム
の体積変化率は44体積%であった。イオン交換膜の
電解性能を実施例−1と同様の方法で測定した結果を表
−(1)に示す。
ルム,及びイオン交換基前駆体膜を、20%の水酸
化ナトリウム水溶液に浸漬し、90℃にて3時間加水分解
反応を行なった。イオン交換膜を取り出し、実施例−
1と同様の方法により膜断面方向薄切片の染色を行なっ
たところ、層に未染色の部分が存在し加水分解反応が
完結していないことが確認された。この時フィルムの
体積変化率は8体積%であった。フィルム及び、イ
オン交換膜をひき続き同一の条件で45時間、合計で48
時間加水分解反応を行なった。イオン交換膜を取り出
して観察したところ皺の発生は全く認められなかった。
該イオン交換膜を実施例−1と同様の方法で染色を行な
ったところ加水分解反応が完了されていることが確認さ
れた。この時のフィルムの体積変化率は、14体積%で
あった。イオン交換膜の電解性能を実施例−1と同様
の方法で測定した結果を表−(1)に示す。電解終了後
の膜を観察したところ通電面の全面に線状の皺が発生し
ており、この皺の溝の深さは250μであった。
ム,及びイオン交換基前駆体膜を、15%のジメチ
ルスルホキシドと30%の水酸化カリウムとを含有する水
溶液に浸漬し、90℃にて0.5時間加水分解方法を行なっ
た。反応終了後イオン交換膜を取り出し観察したとこ
ろ、膜の中央から周囲にかけ線状の皺が認められた。こ
のとき皺の溝の深さは255μであった。該イオン交換膜
を実施例−1と同様の方法で染色し、加水分解反応が完
了されていることを確認した。反応終了後のフィルム
の体積変化率は75体積%であった。イオン交換膜の電
解性能を実施例−1と同様の方法で測定した結果を表−
(1)に示す。電解終了後の膜を観察したところ、線状
の皺が膜の中央から周囲にかけて認められ、皺の溝の深
さは215μであった。
Claims (9)
- 【請求項1】(1)式−SO2X(ここでXはハロゲン原子
または−OR、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
で表されるイオン交換基前駆体を有する、当量重量が60
0〜1600であり、厚みが100〜200μmであるフッ素系樹
脂膜を用意し、 (2)温度が60〜130℃で、20分〜24時間の間水溶液に
接触させることによりイオン交換膜を調整する方法であ
って、 当該水溶液は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の
水酸化物の少なくとも一と、ジメチルスルホキシド、メ
チルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソ
プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリ
イソプロパノールアミン、ジメチルアミノエタノール、
ジエチルアミノエタノールからなる群から選ばれた少な
くとも一の水溶性有機化合物を含有し、該アルカリ金属
またはアルカリ土類金属の水酸化物と該水溶性有機化合
物の該水溶液中の濃度が、該水溶液の重量を基準とし
て、各々15〜50重量%と0.1〜30重量%であり、かつ、
式−SO2Xで表される該前駆体をスルホン酸基に加水分解
する際において、次式で定義される膜体積増加:△Vが
10〜55%の範囲である、イオン交換膜の調整方法。 △V=(b−a)/a×100(%) (ここでaは、加水分解前の前駆体を有する膜の体積を
表し、bは、加水分解に用いた室温の水溶液中における
加水分解後のイオン交換膜の体積を表す。) - 【請求項2】水溶性有機化合物の水溶液中の濃度が、該
水溶液の重量を基準として、0.1〜30重量%である請求
項1記載の調整方法。 - 【請求項3】水溶性有機化合物がジメチルスルホキシド
である請求項1または2記載の調整方法。 - 【請求項4】(1)のフッ素系樹脂が、一般式 CF2=CFOCF2CFLmOCF2 nW …… (Lはフッ素原子または1〜3の炭素原子を有するパー
フルオロアルキル基を表し、mは0〜3の整数を表す。
nは1〜3の整数であり、Wは加水分解により〜CO2M、
或いは〜SO3Mに転換しうる官能基、MはH原子或いはア
ルカリ金属原子または第四級アンモニウム基を表す。) で表される少なくとも一のフッ化ビニル化合物と、 一般式 CF2=CFZ …… (Zは水素原子、塩素原子、フッ素原子または1〜3の
炭素原子を有するパーフルオロアルキル基を表す。) で表される少なくとも一のフッ化オレフィンとを反応す
ることにより得られる少なくとも一のコポリマーである
請求項1記載の調整方法。 - 【請求項5】膜がさらに支持材料を含んでいる請求項1
記載の調整方法。 - 【請求項6】支持材料が化学的に不活性なパーハロカー
ボン重合体である請求項5記載の調整方法。 - 【請求項7】化学的に不活性なパーハロカーボン重合体
が、テトラフロオロエチレン単独重合体、テトラフロオ
ロエチレンとヘキサフロオロエチレン及び/またはパー
フルオロビニルエーテルの共重合体、またはこれらの混
合物である請求項6記載の調整方法。 - 【請求項8】支持材料が織布、不織布または多孔質体で
ある請求項5記載の調整方法。 - 【請求項9】支持材料が、延伸された微多孔性ポリテト
ラフルオロエチレンシートである請求項5記載の調整方
法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1140987A JP2753731B2 (ja) | 1989-06-05 | 1989-06-05 | フッ素系イオン交換膜の調整方法 |
US07/533,400 US5066682A (en) | 1989-06-05 | 1990-06-05 | Process for preparing an ion exchange membrane |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1140987A JP2753731B2 (ja) | 1989-06-05 | 1989-06-05 | フッ素系イオン交換膜の調整方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH036240A JPH036240A (ja) | 1991-01-11 |
JP2753731B2 true JP2753731B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=15281504
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1140987A Expired - Lifetime JP2753731B2 (ja) | 1989-06-05 | 1989-06-05 | フッ素系イオン交換膜の調整方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5066682A (ja) |
JP (1) | JP2753731B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5595676A (en) * | 1992-07-30 | 1997-01-21 | Imperial Chemical Industries Plc | Fluorinated polymers |
US5290846A (en) * | 1992-08-28 | 1994-03-01 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Solvents for fluorinated polymers |
US5273694A (en) * | 1992-08-28 | 1993-12-28 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Process for making ion exchange membranes and films |
US5310765A (en) * | 1993-03-03 | 1994-05-10 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Process for hydrolysis of ion exchange membranes |
WO1998051733A1 (en) * | 1997-05-09 | 1998-11-19 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Process for making composite ion exchange membranes |
JP4907773B2 (ja) * | 2001-02-07 | 2012-04-04 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | フッ素系イオン交換膜の製造方法 |
WO2002062878A1 (fr) * | 2001-02-07 | 2002-08-15 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Membrane de resine echangeuse d'ions et procede de production de celle-ci |
DE10296225B4 (de) * | 2001-02-07 | 2013-12-05 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Verfahren zur Herstellung einer Ionenaustauscher- Fluorkohlenstoffharzmembran, eine gemäß dem Verfahren erhaltene Ionenaustauscher- Fluorkohlenstoffharzmembran, eine Membran- Elektrodeneinheit und eine Brennstoffzelle, die mit der Membran ausgestattet sind |
JP2007503098A (ja) * | 2003-08-19 | 2007-02-15 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | 電気化学電池のための、非イオノマーフルオロポリマーとブレンドされたフッ素化イオノマーの膜 |
US7582334B2 (en) * | 2004-08-11 | 2009-09-01 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy | Method to accelerate wetting of an ion exchange membrane in a semi-fuel cell |
US20110229879A1 (en) * | 2010-03-19 | 2011-09-22 | University Of Rochester | Methods and compositions for nuclear staining |
JP5844653B2 (ja) * | 2012-02-13 | 2016-01-20 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 陽イオン交換膜及びこれを用いた電解槽 |
IN2014DN06873A (ja) | 2012-02-27 | 2015-05-22 | Asahi Glass Co Ltd |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2476542B1 (ja) * | 1980-02-26 | 1983-03-11 | Vallourec | |
JPS5792028A (en) * | 1980-11-29 | 1982-06-08 | Asahi Chem Ind Co Ltd | Fluorocarbon cation exchange membrane |
JPS57137490A (en) * | 1981-01-16 | 1982-08-25 | Du Pont | Film, electrochemical tank and electrolytic method |
US4341605A (en) * | 1981-01-16 | 1982-07-27 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Process for cation permeable membrane with reinforcement fabric embedded therein and product thereof |
JPS5915934B2 (ja) * | 1982-05-28 | 1984-04-12 | 旭硝子株式会社 | 改良された含フツ素陽イオン交換樹脂膜 |
JPS617338A (ja) * | 1984-06-19 | 1986-01-14 | Asahi Glass Co Ltd | イオン交換樹脂膜 |
JPS6119638A (ja) * | 1984-07-06 | 1986-01-28 | Asahi Glass Co Ltd | アルカリ金属塩化物水溶液電解用陽イオン交換膜の補修方法 |
JP2609524B2 (ja) * | 1987-06-15 | 1997-05-14 | 旭化成工業株式会社 | フッ素系イオン交換樹脂膜の加水分解方法 |
US4900408A (en) * | 1988-02-01 | 1990-02-13 | E. I. Du Pont De Nemours & Co. | Membrane electrolytic process for producing concentrated caustic |
-
1989
- 1989-06-05 JP JP1140987A patent/JP2753731B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1990
- 1990-06-05 US US07/533,400 patent/US5066682A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5066682A (en) | 1991-11-19 |
JPH036240A (ja) | 1991-01-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
SU1572420A3 (ru) | Катионообменна мембрана дл электролиза водного раствора хлорида щелочного металла | |
US4610762A (en) | Method for forming polymer films having bubble release surfaces | |
US4298697A (en) | Method of making sheet or shaped cation exchange membrane | |
US5336384A (en) | Membrane-electrode structure for electrochemical cells | |
JP2753731B2 (ja) | フッ素系イオン交換膜の調整方法 | |
US4341605A (en) | Process for cation permeable membrane with reinforcement fabric embedded therein and product thereof | |
JPH043420B2 (ja) | ||
CN109072463B (zh) | 碱金属氯化物电解用离子交换膜、其制造方法、及碱金属氯化物电解装置 | |
JP2609524B2 (ja) | フッ素系イオン交換樹脂膜の加水分解方法 | |
GB2091166A (en) | Membrane, electrochemical cell, and electrolysis process | |
JP7371680B2 (ja) | 固体高分子電解質膜、膜電極接合体および固体高分子形水電解装置 | |
EP0305155B1 (en) | A reinforced ion exchange membrane and a process for producing the same | |
EP0066127B1 (en) | Ion exchange membrane electrolytic cell | |
US5203978A (en) | Membrane-electrode structure for electrochemical cells | |
JP2618602B2 (ja) | イオン交換膜の加水分解の方法 | |
EP0172673B1 (en) | Pre-expanded ion exchange membranes | |
EP0192261A2 (en) | Multilayer cation exchange membrane | |
JPS621652B2 (ja) | ||
JPH0312155B2 (ja) | ||
US4686120A (en) | Multilayer cation exchange membrane | |
JPS60149631A (ja) | フツ素化イオン交換ポリマーの配向フイルムの製造方法 | |
US20220006111A1 (en) | Membrane electrode assembly | |
CA2010844A1 (en) | Cation exchange reinforced membrane and process | |
JP3009912B2 (ja) | アルカリ金属塩化物電解用陽イオン交換膜 | |
JPH0660251B2 (ja) | カチオン交換布帛で強化されたカチオン交換膜 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080306 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090306 Year of fee payment: 11 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090306 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100306 Year of fee payment: 12 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100306 Year of fee payment: 12 |