JP2609524B2 - フッ素系イオン交換樹脂膜の加水分解方法 - Google Patents

フッ素系イオン交換樹脂膜の加水分解方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、クロルアルカリ電解隔膜に適したフッ素系
陽イオン交換膜の加水分解方法に関する。
〔従来の技術〕
カルボン酸及び/又はスルホン酸型イオン交換基を有
するフッ素系イオン交換膜は、クロルアルカリ電解槽の
陽極室と陰極室とを区画する電解隔膜として近年よく用
いられるようになってきた。イオン交換膜をクロルアル
カリ電解槽で使用するためには低電解電圧及び高電流効
率、即ち低い電力原単位における安定した運転が可能で
なければならない。
これに適合するカルボン酸及び/又はスルホン酸基を
有するフッ素系イオン交換樹脂膜は、通常熱可塑性を有
するイオン交換基前駆体の状態において製膜し、しかる
後に該イオン交換基前駆体を加水分解しイオン交換基を
形成させている。従来、該イオン交換基前駆体を加水分
解する方法としては、水酸化アルカリ水溶液、又は加水
分解反応速度を促進する目的において水酸化アルカリ水
溶液とメチルアルコール、エチルアルコール、プロピル
アルコールのような系溶剤、もしくはジメチルスルホキ
シド等の水溶性有機溶剤との混合物により加水分解する
方法が用いられている。
一方、クロルアルカリ電解槽中においてイオン交換膜
は電解液と接触することにより膨潤し、皺を生じ易く、
発生ガス、電解液の滞留に起因する電解電圧の上昇、或
いは電極との擦過によるピンホール、膜破れの発生等の
問題があった。
そこで、電解槽中における皺発生を防止するため、イ
オン交換膜を電解槽に設定する前に特定の有機溶剤又は
その水溶液を用い膜を予じめ膨潤させる方法が提案され
ている。例えば特開昭61−53328号に示されるジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール等の有機溶剤を
含む水溶液を用いる方法、或いは特開昭57−155393号の
第1級〜3級有機アミン、特にトリエタノールアミンを
2〜60%含んだ水溶液を用い20〜80℃において膨潤させ
る方法等がそれである。
しかしながらこれらの従来提案された膨潤処理方法
は、既にイオン交換基に転換された膜、即ち加水分解後
の膜について、電槽設置前に行なう膨潤処理であるた
め、加水分解工程と膨潤工程が必要となり工程が煩雑に
なりやすいという問題点を持っている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、前記の従来技術の問題点を解決すべく
鋭意研究を行ない加水分解と同時に膜の膨潤処理を行う
ことによって工程の短縮のみならず、ポリマーの組織構
造変化に起因する顕著な性能向上を達成できることを見
出し本発明を完成した。
(問題点を解決するための手段) 即ち、本発明はイオン交換基前駆体である−SO2X及び
/又は−COX官能基(Xはハロゲン原子又は−OR,Rは炭
素数1〜4のアルキル基を表わす)に塩基性を示す水を
含む有機化合物溶液を用いて加水分解することを特徴と
するフッ素系イオン交換樹脂膜の加水分解方法を提供す
るものである。
本発明による塩基性有機化合物を主成分とする水溶液
を用いた加水分解方法は、前記の膨準処理を加水分解と
同時に行なう点を特徴とし、得られた膜は寸法安定性が
高く電解操作中における性能安定性に優れ、且つ驚くべ
きことに極めて低い電解電圧を達成するものである。
本発明の加水分解方法に用いられる塩基性を示す有機
化合物は少なくとも加水分解に必要な量の水を混合溶解
したものでなければならない。これは塩基性有機化合物
はそれ自身において加水分解に必要な遊離水酸基を持た
ないルイス塩基であるため水分子が存在していなければ
ならないからである。
ここで、少なくとも加水分解に必要な量の水とは、−
SO2X及び/又は−COX官能基の総量と等モル以上の水分
量である。
水分量は、イオン交換基前駆体を有する膜状物と塩基
性を示す水を含む有機化合物溶液の相対量によって決ま
るものであるから、該溶液中の水分量が少ない場合に
は、該溶液を多く用いればよい。
したがって水分量としては、塩基性を示す水を含む有
機化合物溶液の濃度として限定されるべきではないが、
通常は、塩基性を示す水を含む有機化合物溶液として、
少なくとも0.01体積%の水分量を含むものが用いられ
る。含まれる水分量が少なすぎる場合は充分な加水分解
反応が行なわれず加水分解反応が完結されない場合があ
る。含まれる水分量が0.1〜40体積%の場合は充分な反
応速度と電解電圧低減効果を得ることができ好ましい。
更には0.1〜30体積%の場合は極めて顕著な電圧低減効
果が実現され、本発明の効果を充分に発揮することがで
き特に好ましい。
また水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリ金属水酸化物、或いは塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、塩
化リチウム等のアルカリ金属塩類の少なくとも1種類以
上を水溶液の全重量に対して15重量%未満の範囲におい
て添加溶解させてもよい。添加するアルカリ金属水酸化
物、或いは塩類の種類、組成、濃度は、加水分解後に形
成されるイオン交換基の対イオン種と、その割合を左右
し、そしてこの対イオン種とその割合により樹脂相の膨
潤度が変化する。したがって適度な樹脂膨潤度を得るこ
とにより本発明の効果を有利に達成することができる。
またアルカリ金属水酸化物を添加するのは、加水分解
反応速度を促進するので特に好ましい。
本発明に用いられる塩基性を示す有機化合物として
は、アミン類、イミン類のような塩基性窒素化合物の中
から選ぶことができる。具体例としては、トリエタノー
ルアミン、ジエタノールアンミン、トリエチルアミン、
ジエチルアミン、モルホリン、イソプロピレンメチルア
ミン、エチルメチル−n−プロピルアミン、エチレンイ
ミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタ
ノール、n−オクチルアミン、ベンジルメチルアミン、
NN′−ジメチルベンジルアミン、ドデシルアミン、第3
級オクチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、ジエチ
レントリアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロ
パノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ピロリ
ジン、ピペリジン、ピペラジン、の中から選ぶことがで
きる。中でも好ましくは、トリエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロ
パノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジメチ
ルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノールであ
り、特に好ましくはトリエタノールアミン、ジエタノー
ルアミンである。
本発明の加水分解方法における温度条件は30〜150℃
の範囲、好ましくは70〜130℃の範囲から選ばれる。30
℃未満では電解電圧の低減効果が得られないばかりか加
水分解反応を完結させるために長時間を必要とし、好ま
しくない。
また、150℃を越える場合には樹脂相の過膨潤による
機械的強度の低下、及び陽イオン選択透過性を著しく低
下させ、生成アルカリの純度低下、或いは電流効率の低
下をひき起こすことがあり好ましくない。70〜130℃の
範囲は、極めて低い電解電圧を達成することができ且つ
本発明の効果を充分に発揮することができるので好まし
い。
本発明は加水分解反応と同時に膨潤処理を行なうた
め、処理時間は加水分解反応の完結と膨潤平衡の両者を
満足する処理時間が選ばれなければならない。これに要
する時間は、用いる塩基性有機溶剤種、水溶液組成、及
び温度により異なるが、実用的には通常0.5〜100時間の
範囲から選ぶことができる。
本発明で使用されるフッ素系陽イオン交換膜は一般式 CF2=CF−OCF2CFLmOCF2 nW ……(1) (ここでL:F原子又は炭素数1〜3のパーフルオロア
ルキル基、m:0〜3の整数、n:1〜3の整数、W:加水分解
により〜CO2M、或いは〜SO3Mに転換し得る官能基、M:H
原子、或いはアルカリ金属原子、或いは第四級アンモニ
ウム基)で表わされるフルオロビニル化合物と、一般式 CF2=CFZ ……(2) (Z:H又はCl又はF原子、或いは炭素数1〜3のパー
フルオロアルキル基)で表わされるフッ素化オレフィン
との少なくとも二元共重合体からなる。上記の加水分解
により〜CO2M、或いは〜SO3Mに展開し得る官能基として
は、〜SO2X、或いは〜COX(Xはハロゲン原子、或いは
−OR,Rは炭素数1〜4のアルキル基)である。このよう
な官能基としては、〜SO2F、〜SO2Cl、〜SO2Br、〜SO3C
H3、〜SO3C2H5〜COF、〜COCl、〜COBr、又は〜CO2CH3
〜CO2C2H5が通常好ましく用いられる。また特開昭52−2
4176,52−24177号に開示されている化学改質処理法を用
いて誘導されたカルボン酸基をエステル化或いは酸ハロ
ゲン化物としたものであってもよい。
本発明に用いられるフッ素系イオン交換樹脂膜は必ず
しも一種類の共重合体で形成される必要はなく、例えば
異なる官能基を有する二種類の共重合体よりなる層、或
いは当量重量の異なる層、或いは少なくとも二種類以上
の官能基を有し、そのそれぞれの組成が異なる層よりな
る多層構造を持った膜であってもよい。
これら本発明に用いられる膜の当量重量は用いるフル
オロビルル化合物の種類、構造により適宜選ばれるが、
例えば前記一般式(1)においてm=1、n=2〜3、
L=−CF3の化合物を用いる場合は、600〜1500の範囲の
当量重量が選ばれる。600以下においては機械的及び電
気化学的性質は過度の膨潤のため劣り、1500以上におい
ては電気抵抗が高過ぎるため好ましくない。
前記一般式(1)及び一般式(2)の化学物よりなる
共重合体を膜状に成型する方法としては、プレス成型、
ロール成型、押し出し成型等、従来既知の方法により行
うことができる。また本発明において使用する膜は、そ
の中に支持材料が埋め込まれていてもよい。支持材料と
しては、例えば、化学的に不活性パーハロカーボン重合
体よりなるものが好ましい。典型的にはテトラフルオロ
エチレン単独重合体及びテトラフルオロエチレンとヘキ
サフルオロプロピレン及び/又はパーフルオロビニルエ
ーテルの共重合体からなる布、ネットなどの織物、不織
布、或いは多孔質体からなる支持材料により前記共重合
体フィルムを補強することができる。また特開昭57−13
790に用いられている延伸された微多孔性ポリテトラフ
ルオロエチレンシートなども有用である。
本発明の加水分解方法により製造されたフッ素系陽イ
オン交換膜を使用し、クロルアルカリ電解を行ない水酸
化アルカリを製造する手段としては、既知の隔膜電解方
式を採用することができ、5〜50A/dm2の電流密度、及
び50〜110℃の電解温度において10〜45重量%濃度の水
酸化アルカリを90%以上の電流効率、及び低い電解電圧
で長時間に亘り安定に製造することができる。
本発明の方法により製造されたイオン交換膜が電解槽
中で低電解電圧を示し、且つ安定した性能を示す理由
は、次のように推定される。
本発明の加水分解方法により製造されたイオン交換膜
は、加水分解後に適度に膨潤しており、電解槽中におい
て電解液に接触することにより収縮し適度に緊張される
結果、皺が発生することは全くない。このことが低電解
電圧を示し、且つピンホールの発生が少ないことの大き
な理由であると考えられる。又本発明による膜は、驚く
べきことに皺発生防止に伴い予想以上に電解電圧の低減
効果が認められ、且つこの効果が長時間にわたり安定に
持続する。この理由は必ずしも明確ではないが、従来行
なわれてきた加水分解した膜の膨潤処理方法のは異な
り、加水分解によりフッ素系イオン交換膜のポリマー中
にイオン交換基凝集構造が形成される過程において本発
明で特定される有機溶剤の作用により、イオン交換膜に
不可逆的な組織構造変化が生じるためであろうと推測さ
れる。
〔発明の効果〕
本発明の方法は、加水分解と同時に膨潤処理を行なう
ため、工程が簡便であるうえ、得られた膜は、寸法安定
性が高く、電解中における性能安定性に優れ、且つ極め
て低い電解電圧を示す。
以下に本発明を更に具体的に示すために実施例を挙げ
る。
<実施例−1> テトラフルオロエチレンとメチルパーフルオロ(4.7
−ジオキサ−5−メチル−8−ノネノエート)との共重
合体よりなるフィルム(当量重量:1150,厚み:25μ)
及びテトラフルオロエチレンとメチルパーフルオロ(4.
7ジオキサ−5−メチル−8−ノナンスルホニルフルオ
ライド)との共重合体よりなるフィルム(当量重量:1
090,厚み:102μ)を用い、及び2種類の層を熱融着
ラミネートし層の側にポリテトラフルオロエチレンよ
りなる繊維(100デニール)の平織織布を埋込んで一体
化し、補強したイオン交換基前駆体膜状物を得た。
トリエタノールアミンを485ccに15重量%濃度の水酸
化ナトリウム水溶液15ccを加え均一撹拌し、3体積%の
水を含む加水分解液に前記膜状物を浸漬し、110℃にて2
0時間加水分解反応を行なった。反応終了後取り出し
て、水洗した後、一部をミクロトームで切断して薄片サ
ンプルを得た。このサンプルをマラカイトグリーンの酸
性(pH=2.0)水溶液にて染色し膜断面を顕微鏡観察し
た結果、層は青色に層は黄色に染色された加水分解
反応が完全に行なわれていることが確認された。
得られたイオン交換膜を用い層の面を陰極側とし、
10cm×10cmの通電面積をもった小型食塩電解セルにより
該膜の電解性能測定を行なった。チタン基材に酸化ルテ
ニウムを被覆した陽極、及びニッケル基材に酸化ニッケ
ルをプラズマ溶射することにより得られた陰極を用い、
陽極側塩水濃度を3.5N、陰極側苛性ソーダ濃度を水を供
給しながら30重量%に保持し、90℃、40A/dm2にて4週
間にわたり電解を行なった結果を表−(1)に記す。電
解終了後の膜を観察したところ、電解による皺の発生は
全く認められなかった。
<実施例−2> 実施例−1において加水分解処理温度を50℃に保ち60
時間加水分解処理を行なった以外は実施例−1と全く同
様に行なった。この膜の電解性能を表−(1)に示す。
電解終了後の膜には皺の発生は認められなかった。
<実施例−3> 実施例−1において作製したイオン交換基前駆体膜
を、トリエタノールアミン350cc、水150ccの混合溶液を
用い、90℃で30時間加水分解処理を行なった。加水分解
液中の水は30体積%である。
取り出した試験片を実施例−1と同様の方法で染色を
行ない加水分解反応が完了されていることを確認した。
この膜の電解性能を実施例−1と同様の方法で測定した
結果を表−(1)に示す。
<実施例−4> 実施例−3において、55gの水酸化ナトリウムを添
加、撹拌溶解させたものを用い90℃で15時間加水分解処
理を行なった。同様に染色試験を行なったところ加水分
解反応は完了されていた。この膜の電解性能を実施例−
1と同様の方法で測定した結果を表−(1)に示す。
<実施例−5> 実施例−1と同様の加水分解前イオン交換基前駆体膜
をトリエタノールアミンに110℃で20時間浸漬後、試料
片を取り出し、水洗後、実施例−1と同様の方法により
膜断面方向薄切片の染色を行なったところ、層は青色
に層は黄色に染色された加水分解反応が完結されてい
ることが確認された。また用いたトリエタノールアミン
中の水分量を日本工業規格(JIS)K−0068号、2・1
項によるカールフィッシャー法を用い測定したところ0.
3体積%であった。この膜の電解性能を実施例−1と同
様の方法により測定した結果を表−(1)に示す。電解
終了後の膜を観察したところ、皺の発生は全く認められ
なかった。
<実施例−6> 実施例−5においてトリエタノールアミンの代わりに
ジエタノールアミンを用いたこと以外は実施例−2と全
く同様の操作により、加水分解処理を行なった。用いた
ジエタノールアミンの含有水分量を測定したところ0.1
体積%であった。この膜の電解性能を表−(1)に示
す。
<比較例−1> 実施例−1に用いたものと同様の加水分解前イオン交
換基前駆体膜を30重量%ジメチルスルホキシド及び11重
量%の苛性カリを含む水溶液中において、90℃で8時間
加水分解を行なった膜について、実施例−1と同様の方
法により、加水分解反応完結を確認し、電解を行なった
結果、表−(1)に示す結果を得た。電解終了後の膜を
観察したところ中央部から四隅にかけて線状の皺が認め
られた。
<比較例−2> 実施例−1において加水分解処理温度を25℃に保ち20
0時間行なった以外は実施例−1と全く同様に行なっ
た。この膜の電解性能を表−(1)に示す。電解終了後
の膜には線状の皺が認められた。
<実施例−7> 実施例−1において、トリエタノールアミンを200c
c、水250cc(全体積の55.6体積%)、及び水酸化ナトリ
ウム3gを加え混合撹拌し均一溶液としたものを用い、11
0℃にて20時間加水分解反応処理を行なった。実施例−
1と同様に加水分解反応完結を確認した後、14日間電解
して得られた結果を表−(1)に示す。
<比較例−3> 実施例−1において容量800ccのステンレス製加圧容
器を用い160℃で20時間加水分解処理を行なった以外は
実施例−1と全く同様に行なった。この膜の電解性能を
表−(1)に示す。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン交換基前駆体である−SO2X及び/又
    は−COX官能基(Xはハロゲン原子又は−OR,Rは炭素数
    1〜4のアルキル基を表わす)に塩基性を示す水を含む
    有機化合物溶液を30℃〜150℃の範囲において接触せし
    め該イオン交換基前駆体を加水分解することを特徴とす
    るフッ素系イオン交換樹脂膜の加水分解方法。
  2. 【請求項2】イオン交換基前駆体と塩基性を示す水を含
    む有機化合物溶液を70℃〜130℃の範囲において接触せ
    しめ該イオン交換基前駆体を加水分解することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】塩基性を示す水を含む有機化合物溶液にお
    いて、水が少なくとも0.01体積%あることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】塩基性を示す水を含む有機化合物溶液にお
    いて、水が0.1〜40体積%あることを特徴とする特許請
    求の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】塩基性を示す水を含む有機化合物溶液に用
    いる有機化合物が、トリエタノールアミン、ジエタノー
    ルアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノー
    ルアミン、トリイソプロパノールアミン、ジメチルアミ
    ノエタノール、ジエチルアミノエタノールから選ばれた
    少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲
    第3項記載の方法。
  6. 【請求項6】塩基性を示す水を含む有機化合物溶液にお
    いて、全重量に対し、15重量%未満のアルカリ金属水酸
    化物又はアルカリ金属塩類が少なくとも1種類以上含ま
    れている特許請求の範囲第3項記載の方法。
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