JP2753727B2 - スイング式パワーユニットを備えた自動二輪車 - Google Patents

スイング式パワーユニットを備えた自動二輪車

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JP2753727B2
JP2753727B2 JP1070168A JP7016889A JP2753727B2 JP 2753727 B2 JP2753727 B2 JP 2753727B2 JP 1070168 A JP1070168 A JP 1070168A JP 7016889 A JP7016889 A JP 7016889A JP 2753727 B2 JP2753727 B2 JP 2753727B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
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    • B62M9/00Transmissions characterised by use of an endless chain, belt, or the like
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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明はエンジンと、駆動輪を懸架した伝動装置とが
ユニット化されたパワーユニットを車体フレームに上下
に揺動可能に懸架してなる、スイング式パワーユニット
を備えた自動二輪車に関するものである。
(2) 従来の技術 従来前記スイング式パワーユニットを備えた自動二輪
車は、たとえば実開昭52−162642号公報、実開昭52−16
0946号公報等に開示される。
(3) 発明が解決しようとする課題 ところでかかる自動二輪車では、一般にパワーユニッ
ト内にVベルト式無段変速機等のベルト伝動装置および
ギヤ変速機構が収容され、エンジンの出力は前記ベルト
伝動装置およびギヤ変速機構を介して後車輪、すなわち
駆動輪に伝達されるようになっており、ギヤ変速機構を
収容するミッションケースカバーの伝動ケースへの合せ
面がベルト伝動装置内にあるため、ミッションケース内
の潤滑オイルがベルト伝動室内に漏洩する心配があり、
さらにベルト伝動装置やギヤ変速機構のメンテナンスが
しにくく、さらにパワーユニットのケーシングの加工工
数が多くなってコスト高の原因となるという問題があっ
た。
さらにベルト伝動装置の伝動ベルトはその作動中の波
打ち、振動により、ベルト伝動ケースの内壁面に衝接し
て打音を発生し、これが騒音の原因となるという問題も
あった。
そこで本第1発明は、ミッションケースの合せ面がベ
ルト伝動室内に位置しないようにしてベルト伝動室内へ
の潤滑オイル漏れを無くし、あわせてベルト伝動装置、
ギヤ変速機構のメンテナンス性および伝動ケースの加工
性を何れも良好にした構造簡単な、スイング式パワーユ
ニットを備えた自動二輪車を提供することを第1の目的
とする。
また本第2発明は伝動ベルトの波打ち、振動に起因す
る騒音の発生を低減できるようにし、併せて、伝動ケー
スの伝動室周壁部の小型化と強度向上を達成できるよう
にしたことを第2の目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 前記第1の目的達成のため請求項1の発明によれば、
エンジンと、駆動輪を軸架した伝動装置とがユニット化
されたパワーユニットを車体フレームに上下に揺動可能
に懸架してなる、スイング式パワーユニットを備えた自
動二輪車において、前記パワーユニットの伝動ケース
は、その主体部を構成する左側ケースと、右側ケースと
を結合して構成され、前記左側ケースには、その左右幅
方向の一側面に開放面を有するベルト伝動室が、その他
側面に開放面を有するギヤ伝動室が互いに相反する方向
に形成され、前記ベルト伝動室内には、前記エンジンの
クランク軸とパワーユニットの後部に軸架される出力軸
との間を連動するベルト伝動装置が収容されて、該ベル
ト伝動装置の開放面に伝動ケースカバーが被着され、ま
た前記ギヤ伝動室内には、前記出力軸と前記駆動輪の車
軸とを連動するギヤ減速機構が収容されて、該ギヤ伝動
室の開放面にミッションケースカバーが被着され、前記
ミッションケースカバー及び左側ケースにはそれらの成
形時にアンカ半部がそれぞれ一体に成形され、その両ア
ンカ半部により、ブレーキワイヤーを保持するアンカ部
が構成されることを特徴とする。
また前記第2の目的達成のため請求項2の発明によれ
ば、エンジンと、駆動輪を軸架した伝動装置とがユニッ
ト化されたパワーユニットを車体フレームに上下に揺動
可能に懸架してなる、スイング式パワーユニットを備え
た自動二輪車において、前記パワーユニットの伝動ケー
スには、そのケースの左右一側面に開放面を有するベル
ト伝動室が形成されていて、該室に、前記エンジンに連
なるドライブプーリと駆動輪に連なるドリブンプーリと
の間に伝動ベルトを懸回したベルト伝動装置が収容さ
れ、前記開放面を閉じる伝動ケースカバーが前記伝動ケ
ースに着脱可能に結合され、前記伝動ケースの、前記両
プーリの中間に位置する伝動室周壁部には、該周壁部の
内面に有って前記伝動ベルト側に湾曲し該ベルトの外周
面と対面する滑らかな連続面と、該周壁部の外側面に各
々開口し且つ前記連続面に沿って並ぶ複数の空隙部と
が、該周壁部と一体に成形されることを特徴とし、更に
請求項3の発明によれば、請求項2の発明の前記特徴に
加えて、前記複数の空隙部の開放面が、前記周壁部の外
側面と伝動ケースカバーとの結合面間に介装されるガス
ケットにより密封されることを特徴とする。
前記各発明において、スイング式パワーユニットはモ
ペット型その他どのような形式のものでもよく、またエ
ンジン、ベルト伝動装置は本発明の特徴を逸脱しない範
囲でどのような構造のものでもよい。
(2) 作用 請求項1の発明の上記特徴によれば、伝動ケースの主
体部をなす左側ケースに形成したベルト伝動室内には、
ミッションケースの合せ面を無くすことができるから、
同じく左側ケースに形成したギヤ伝動室内の潤滑オイル
がベルト伝動室内に漏洩することがない。また前記左側
ケースの左右開放面、即ちベルト伝動室及びギヤ伝動室
の各開放面は互いに反対方向両側にあって、その機械加
工が容易であり、しかも伝動ケースカバーあるいはミッ
ションケースカバーを外すだけでベルト伝動装置あるい
はギヤ変速機のメンテナンスを容易に且つ個別的に行う
ことができる。更にミッションケースカバー及び左側ケ
ースにそれぞれ一体成形される一対のアンカ半部によ
り、ブレーキワイヤーを保持するアンカ部が構成される
ため、ブレーキワイヤーを保持する専用保持部材が不要
となり、またギヤ変速機のメンテナンス時においてミッ
ションケースカバーの左側ケースに対する脱着と同時に
ブレーキワイヤーのアンカ部に対する脱着が可能とな
る。
また請求項2・3の発明の前記特徴によれば、伝動ケ
ースの、両プーリの中間に位置する伝動室周壁部に一体
成形された前記連続面により円滑なベルト案内作用によ
り、両プーリの中間において伝動ベルトの波打ちや振動
が効果的に抑えられ、しかも伝動ケースの伝動室周壁部
を、両プーリの中間位置において伝動ベルト側に近づけ
て極力小型化することができる。また前記伝動室周壁部
には、その外側面に各々開口し且つ前記連続面に沿って
並ぶ複数の空隙部が、該周壁部と一体に成形されるた
め、該周壁部の軽量化を図りながら、その剛性、強度が
効果的に高められ、しかもそれら複数の空隙部は前記伝
動室周壁部の外側面に開口していて、該周壁部の成形時
に容易に一体成形できる。
また特に請求項3の発明の前記特徴によれば、前記複
数の空隙部の開放面が、前記伝動室周壁部の外側面と伝
動ケースカバーとの結合面間に介装されるガスケットに
より密閉されるため、その密閉効果により、前記連続面
に伝動ケースが衝接したときの打音を効果的に遮蔽でき
る。
(3) 実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説明す
る。
以下の説明において、「前,後」[左,右」および
「上,下」は自動二輪車の前進方向を基準にして云う。
第1図は本発明装置を備えたモペット型自動二輪車の
全体側面図、第2図は、スイングユニット式パワーユニ
ットの側面図、第3図は第2図III線矢視平面図であ
る。これらの図において、車体フレームF前端のヘッド
パイプには前車輪Wfを懸架したフロントフォーク1が操
向可能に懸架される。車体フレームFの前後方向中央部
両側には、断面チャンネル状のブラケット2が一体に垂
設され、このブラケット2の下端に略水平な支持軸3が
固着され、この支持軸3をもってパワーユニットPの前
部が上下に揺動自在に軸支4される。またパワーユニッ
トPの後端上部のブラケットBは、リヤダンパDrを介し
て車体フレームFの後部に懸架される。
前記パワーユニットPは、空冷式2サイクルエンジン
Eと、該エンジンEの後部に連設される伝動装置Tと、
この伝動装置Tの後部に回転自在に軸架される後車輪Wr
とを備えており、該後車輪Wrは前記エンジンEによって
駆動される。
第4図は、パワーユニットPの第3図IV線矢視部分側
面図、第5図は、第2図V線矢視前面図、第6図は第2
図VI−VI線に沿うパワーユニットPの横断面図、第7図
は、第3図VII−VII線に沿う縦断面図であり、これらの
図と、前記1〜3図を併せ参照して前記パワーユニット
Pの具体的構造について説明する。
前記パワーユニットPは先述のようにエンジンEと伝
動装置Tよりなり、前記エンジンEは、第2,4および6,7
図に示すように車体フレームFの前方に向けて略水平に
のびるシリンダ部5と、これに一体に結合されるクラン
クケース6とを有し、また第6図に示すように前記伝動
装置Tの伝動ケースCは、クランクケース部6の左半部
と一体で後方に向けて長く延長されて伝動ケースCの主
体部分を構成する左側ケースClと、クランクケース部6
の右半部と一体の右側ケースCrとより構成され、それら
は一体に結合される。そして主体部分を構成する左側ケ
ースClの左側の開放面9はフロントカバー7およびリヤ
カバー8よりなる伝動ケースカバーCoにより被覆され、
また右側ケースCrの右側の開放面はミッションケースカ
バーCmで被覆される。
前記エンジンEは、パワーユニットPの最先部にあっ
て、前記伝動装置Tの延長部を構成するように略水平に
前方に傾倒されるシリンダ部5と、これに一体に結合さ
れて前記左,右側ケースCl,Crの一部で形成されるクラ
ンクケース部6とを有し、第6図に示すように略水平な
シリンダ部5内のシリンダボア11には、ピストン12が前
後に揺動自在に嵌合され、またクランクケース部6に
は、略水平なクランク軸13が回転自在に横架され、前記
クランク軸13のクランクピン131と、前記ピストン12の
ピストンピン121間はコンロッド14により連設される。
前記エンジンEの吸気ポート15は、エンジンEのクラ
ンクケース部10の上面に開口され、この吸気ポート15に
吸気系Inが接続される。すなわちこの吸気ポート15に
は、途中にキャブレタCaを介装した吸気管16の下流端が
接続される。この吸気管16は第2,3図に示すように伝動
ケースCの上方を右側に湾曲しつつ後方に向って延長さ
れたその後半部は伝動ケースCに向って下向きに湾曲し
て、その上流端にエアクリーナAcが接続されている。そ
して前記キャブレタCaは第2,3図に示すようにエンジン
Eの上方において、パワーユニットPの、車体フレーム
Fへの軸支部4の前方に配置されて前方に開放されてお
り、車両の走行風によって導かれるエンジンEからの熱
気によって温められるようになっている。
一方、前記エアクリーナAcは前記軸支部4の後方にお
いて、前記伝動ケースCの右側の死空間Sdに配設されて
エンジンEから離れており、該エンジンEからの熱気を
うけにくい位置にある。
第2,3および6図に示すようにエンジンEのシリンダ
部5のシリンダブロック51外周は、耐熱性剛性樹脂材に
より構成される箱状のシュラウド17によって被覆された
シリンダ部5のシリンダヘッド52はシュラウド17の頂面
に開口した通口18を通って露出される。前記シュラウド
17の左側端縁はボルト20により左側ケースClの前縁に固
着されており、また前記シュラウド17の右側縁部は、耐
熱剛性樹脂製の帽状をなすファンカバー19の前部ととも
に右側ケースCrの前縁にボルト21をもって共締め固着さ
れ、さらにファンカバー19の後部はボルト22を以て右側
ケースCrに固着される。
前記ファンカバー19と、前記シュラウド17および右側
ケースCrの一部とによって、発電機収容室24が形成さ
れ、この収容室24内に、クランク軸13の右端部に取付け
られる交流発電機25および冷却ファン26が収容される。
第3,4および6図に示すように、ファンカバー19の後
半部には、多数の整流至27を有する前記配電機収容室24
に通じる吸込口28が開口され、また右側ケースCrの後面
には前記発電機収容室24に通じる排出口28が開口されて
いる。そして前記冷却ファン26が回転されれば、外気は
吸込口28より収容室24内に流入し前記エンジンEおよび
交流発電機25を空冷したのち排出口29を通って外部に排
出される。
前記パワーユニットPの伝動ケースCは、前述のよう
に該パワーユニットPの略全長にわたってのびる該ケー
スCの主要部分を構成する左側ケースClと、この左側ケ
ースClの前部右側に固着される右側ケースCrとよりな
り、左側ケースClは金属材、合成樹脂材等により一体成
形され、その前部右側に前記エンジンEのようなクラン
クケース部6の左半部が一体に形成されている。また左
側ケースClの左側外側面は、その全面にわたって外部に
開放された開放面9を有し、この開放面9にガスケット
G1(第8図)を介して、伝動ケースカバーCoを構成する
フロントカバー7とリヤカバー8とが複数のボルト30、
および31により油密に接合されてその内部にベルト伝動
室33が画成される。そしてこの伝動室33内に後述するV
ベルト式無断変速機Mvが収容される。また左側ケースCl
の右側外側面は、その後部が外部に開放された開放面10
を有し、この開放面10にガスケットG2(第15図)を介し
てミッションケースカバーCmが複数本のボルト23をもっ
て油密に接合され、その内部に密閉状のギヤ伝達室43が
画成される。そしてこのギヤ伝動室43内に後述すギヤ減
速機構Grが収納される。
而して前記左側ケースClとミッションケースカバーCm
との接合面は、第6図より明らかなように前記ベルト伝
動室33の外にあってギヤ伝動室43内の潤滑オイルが前記
接合面より漏洩することがあってもその漏洩オイルがベ
ルト伝動室33内に流れ込むことがない。
前記伝動ケースカバーCoを構成するフロントカバー7
およびリヤカバー8は何れも金属材、または合成樹脂材
により一体成形され、フロントカバー7の後縁部とリヤ
カバー8の前縁部とは、それら間に形成されるラビリン
スパッキン32を介して連設され外部の雨水等がその連設
部を通ってベルト伝動室33内に浸入しないようになって
いる。
次に第2,6図と第9〜11図を参照してフロントカバー
7とリヤカバー8との連設部の構造について説明する
と、第9図は、第2図IX矢視部分の拡大図、第10図は第
9図X−X線に沿う断面図、第11図は、第9図XI−XI線
に沿う部分断面図であり、これらの図から明らかなよう
にフロントカバー7の後縁部は、側面よりみて円弧状を
なすとともに横断面が外側に開放したチャンネル状に形
成され、一方リヤカバー8の前縁部は側面よりみてフロ
ントカバー7の後縁と略同形の円弧状をなすとともに横
断面が内側に開放したチャンネル状に形成されており、
フロントカバー7とリヤカバー8とを左側ケースClの開
放面9に接合した際に、フロントカバー7の後縁とリヤ
カバー8の前縁は第11図に示すように相互に重合されて
それら間にジグザグ状の空隙を有するラビリンスパッキ
ン32を構成する。
前記左側ケースClとガスケットG1とにより、伝動ケー
スC内に画成されるベルト伝動室33内には、Vベルト式
無段変速機Mvが収容される。この無段変速機Mvはクラン
ク軸13と、右側ケースCrおよびリヤカバー8の後部に回
転自在に支承される出力軸34とを連結し、クランク軸13
の回転を無段に変速して出力軸34に伝達できるようにな
っている。
前記ベルト式無段変速機Mvは従来公知のものが使用さ
れるので、以下にその構造を簡単に説明すると、第6図
に示すようにクランク軸13の左端部には、可変径型ドラ
イブプーリ36が設けられ、また出力軸34の左端部には可
変径型ドリブンプーリ37が設けられ、それらのプーリ3
6,37間に無端状のVベルト38が懸回される。前記ドライ
ブプーリ36は、クランク軸13に固着される固定ドライブ
プーリ半体361と、クランク軸13に軸方向に摺動自在に
支承される可動ドライブプーリ半体362とより構成さ
れ、この可動ドライブプーリ半体362は遠心力をうけて
これを固定ドライブプーリ361に近付ける方向に移動さ
せる変速用ウエイトローラ39を備えている。また前記ド
リブンプーリ37は、出力軸34上に回転自在に支承される
中空プーリ軸40に固着される固定ドリブンプーリ半体37
1と、中空プーリ軸40上に軸方向に摺動自在に支承され
る可動ドリブンプーリ半体372とより構成され、可動ド
リブンプーリ半体372はばね41により固定ドリブンプー
リ半体371に近づくように偏倚される。
出力軸34上の、前記可変径型ドリブンプーリ37の外側
には、自動発進用遠心クラッチ42が設けられる。このク
ラッチ42は従来公知の構造を備えており、中空プーリ軸
40の回転速度が設定値を超えると、プーリ軸40が前記ク
ラッチ42を介して出力軸34に結合されるようになってい
る。
前記左側ケースClの後部と、その右側開放面10に固着
されるミッションケースCmとによってギヤ室43が画成さ
れる。このギヤ室43内に減速歯車機構Grが組込まれてい
る。ギヤ室43の相対向する側壁、すなわち左側ケースCl
とミッションケースCm間には、前記出力軸34と、これに
対して平行に配設される減速軸44および車軸45がボール
軸受を介してそれぞれ回転自在に横架され、出力軸34と
車軸45間は、該出力軸34、減速軸44および車軸45間に設
けられる減速歯車機構Grを介して連動され出力軸34の回
転は減速されて車軸45に伝達されるようになっている。
車軸45の右端部はギヤ室43外に突出しており、そこに前
記後車輪Wrが連結される。したがってエンジンEの運転
によりクランク軸13が回転されると、その回転はVベル
ト無段変速機Mv、遠心クラッチ42を介して出力軸34に伝
達され、さらにこれより減速歯車機構Grを介して後車輪
Wrに伝達される。
第7図に示すように、前記ベルト伝動室33を構成する
左側ケースClの、両プーリ36,37の中間に位置する上,
下周壁部60,61には、その内面側においてVベルト38側
に大なる曲率半径をもって円弧状に湾曲し、かつ凹凸の
ない滑らかな連続面60f,61fに形成され、これらの連続
面60f,61fは、Vベルト38の張り側および弛み側の外周
面に体面して該Vベルト38のスリッパ面を形成してその
波打ちや振動を抑制する。そしてVベルト38を緊張する
ためのテンショナの省略が可能となる。
第7図と同図のXIII−XIII断面図である第13図に示す
ように左側ケースClの上,下周壁部60,61には、該連続
面60f,61fの外側面に各々開口し且つ前記連続面60f,61f
に沿って並ぶ複数の空隙部62…,63…が一体成形され、
これらの空隙部62…および63…は、その開放面が前記ガ
スケットG1により閉じられて密閉状となり部がベルト伝
動室33の上,下周壁部60,61内面、即ち前記連続面60f,6
1fに衝接したときの打音を低減し得る遮音作用を有す
る。
なお、さらに前記空隙部62…,63…とガスケットG1
に遮音ラバーを介装すれば、前記遮音作用が一層効果的
に行われる。
伝動ケースCの後端上部に突設されるリヤダンパDr
(第1,2図)の取付ブラケットB部には、ベルト伝動室
およびギヤ伝動室43と、外部間を通気させるブリーザ装
置Brが一体に設けられる。
次にこのブリーザ装置Brの構造を第6図および第14〜
18図を参照して説明する。第14図は、第6図XIV−XIV線
に沿う断面図、第15図は第6図XV−XV線に沿うガスケッ
トG2の正面図、第16図は、第6図XVI−XVIに沿う断面
図、第17図は、第14図XVII−XVII線に沿う展開断面図、
第18図はブリーザ装置Brの斜視図であり、これらの図か
らわかるように前記ブリーザ装置Brのブリーザ室64は、
ミッションケースカバーCmに形成される第1ブリーザ室
641と、左側ケースClの後部に形成される第2ブリーザ
室642とよりなりそれら第1,第2ブリーザ室641,642はガ
スケットG2(第15図)により区画されている。ミッショ
ンケースカバーCm側の第1ブリーザ室641は、第14,17図
に示すように複数の第1,第4,および第5室(a),
(d)および(e)に仕切られており第1室(a)にギ
ヤ伝動室43に連通する入口65が開口され、また第4,第5
室(d),(e)間は連通口66を介して連通されてい
る。一方左側ケースCl側の第2ブリーザ室642は第16,1
7,18図に示すように第2,第3および第6室(b),
(c)および(f)に仕切られており、第2、第3室
(b),(c)は連通口67を介して連通され、また第6
室には外部に連通する出口68,69が開口されている。そ
して第17図に示すように前記第1室(a)と第2室
(b)、第3室(c)と第4室(d)および第5室
(e)と第6室(f)はそれぞれガスケットG1に穿設し
た通口70,71および72を介して相互に連通されている。
したがってギヤ伝動室43内のオイルミストを含んだエア
入口65よりブリーザ室64へ流入し第17図に矢印で示すよ
うにその第1室(a)〜第6室(f)間をジグザグ状に
流れ、その間にエア中のオイルミストが効果的に分離さ
れてエアのみが出口68,69を通って外部に排出される。
以上のようにリヤダンパDrの取付けブラケットBを利用
してブリーザ装置Brが形成されるので、従来のように別
体のブリーザチューブが不要となり、外観上の体栽がよ
い。
第12,14および第16図に示すように、左側ケースClと
ミッションケースカバーCmとの合せ面下部には、互いに
合掌してブレーキワイヤ73のアンカ部74を構成するアン
カ半部741,742がそれぞれ一体に成形され、これらのア
ンカ部741,742によって形成される挿通孔75にブレーキ
ワイヤ73のインナ73iが挿通され、またブレーキワイヤ7
3のアウタ73oは前記アンカ部74に結着される。ブレーキ
ワイヤ73のインナ73i後端には、後車輪Wrに設けられる
ブレーキ装置の作動用ブレーキアーム76が結着されアン
カ部74とブレーキアーム76間に、ブレーキ解除用戻しば
ね77が設けられる。
而して左側ケースClとミッションケースカバーCmとの
成形時に、アンカ部741,742をそれぞれ同時に一体に成
形することができるので、前記アンカ部74を伝動ケース
Cの所望の位置に自由に設けることが可能となる。
第4図に示すように前記エンジンEのクランクケース
部6の下方において、伝動ケースCの主体部を構成する
左側ケースClにはセルモータ55が固着され、またクラン
ク軸13の直下において、左側ケースClとフロントカバー
7との合せ面間には前記セルモータ55とクランク軸13と
を連動する始動機構Stの収容される始動室80が画成され
る。
次に、前記始動機構Stおよび始動室80の構造を第7、
および第19〜22図を参照して説明すると、第19図は、第
10図XIX−XIX線に沿う断面図、第20図は、第10図XX−XX
線に沿うガスケットG1の部分図、第21図は第10図XXI−X
XI線に沿う部分断面図、第22図は第19図のXXII−XXII線
に沿う展開断面図であり、これらの図からわかるように
前記始動室80内においてセルモータ55のスタータピニオ
ン81は、減速ギヤ82,83を介して可変径ドライブプーリ3
6の固定ドライブプーリ半体361の外周に形成した被動歯
輪84に噛合される。したがってスタータモータ55が駆動
されるとスタータピニオン81、減速歯車82,83、および
固定ドライブプーリ半体361を介してクランク軸13が駆
動されるようになっている。
前記始動室80には、始動ブリーザ室85が形成される。
この始動ブリーザ室85は左側ケースCl、フロントカバー
7およびそれら間に挟着される前記ガスケットG1とより
構成されており、第19,22図に示すように始動室80の外
周には、画壁86とガスケットG1によって複数の小室
(g),(i)、および(k)が区画形成され、またフ
ロントカバー7の外周にも第21,22図に示すように画壁8
7とガスケットG1とによって複数の小室(h),
(j)、および(m)が区画形成され、前記小室
(g),(h)および(j)は入口88,89および90を介
して始動室80に連通され、また小室(m)は出口91を介
して外部に連通される。また第22図に示すように小室
(g),(i)と小室(h)、小室(i)と小室
(m)、および小室(k)と小室(j)とはガスケット
G1に開口した通口92,93,94および95を介して互いに連通
され、さらに小室(i)と(k)は画壁86に開口した通
口96を介して連通されている。そしてベルト伝動室33に
連通している始動室80内のエアは第22図に矢印で示すよ
うにブリーザ室35の前記小室内を前,後よりジグザグ状
に流れて小室(m)に合流したのち出口91により外部に
流れて始動室80内の呼吸作用が行われる。またブリーザ
室85は前述のように複数の小室によりジグザグ通路が形
成されていることにより出口91からブリーザ室85に水が
浸入することがあっても始動室80やベルト伝動室33内に
浸入することがない。
第2,4および5図に明瞭に示すようにセルモータ55の
前方近くで伝動ケースCの前端下部には、ボルト46をも
って左,右一対の三角状のステップブラケット47が固着
され、これらのブラケット47に、ステップ杆48が横架さ
れ、このステップ杆48の左,右両端にそれぞれステップ
杆49が固着される。そして前記ステップ杆48と左,右ス
テップブラケット47,47は前記セルモータ55のプロテク
タに兼用することができ別途にプロテクタを必要としな
い。
また左側ケースClの前後中間部にはスタンドブラケッ
ト50がボルト51を以て固着され、該スタンドブラケット
50にメインスタンド52が枢支され、このメインスタンド
52とスタンドブラケット50間にはトグルばね53が張架さ
れ、このばね53のトグル作用でメインスタンド52を張出
位置と格納位置(第2図)とに保持できるようになって
いる。
伝動ケースCの後部下端には、伝動室33を後部から外
部に連通する後部ブリーザ装置97が設けられる。次にこ
の後部ブリーザ装置97の構造を第7図および第23〜26図
を参照して説明する。
第23図は、第12図XXIII−XXIII線に沿う左側ケースCl
の部分断面図、第24図は、第12図XXIV−XXIV線に沿うガ
スケットG1の部分図、第25図は、第12図XXV−XXV線に沿
うリヤカバー8の部分断面図、第26図は第23図XXVI−XX
VI線に沿う展開断面図であり、これらの図からわかるよ
うに左側ケースClとリヤカバー8およびガスケットG1
より下向きに突出する後部ブリーザ室98が形成され、こ
のブリーザ室98は画壁99で仕切られる左側ケースCl側の
小室100と、リヤカバー8側の画壁101で仕切られる小室
102とがガスケットG1により区画され、該ガスケットG1
には両室100,102を連通する通口103が穿設される。ベル
ト伝動室33内のエアは前記小室100およびガスケットG1
に開口した入口104,105より第26図に示すように小室10
0,102内をジグザグ状に流れ、小室102に開口した出口10
6より外部に排出されベルト伝動室33と外部間の呼吸作
用が行われる。第23,24図に示すように後部ブリーザ室9
8の出口106前方には、負圧発生用の突出片107が後方下
向きに突設され、走行風がこの突出片107に当たること
により出口106の近傍を負圧傾向としてこれがブリーザ
室98に吸引作用を与えて前記ブリージング作用が促進さ
れる。
なお図中54はフロントカバー7に設けられる公知のキ
ック機構、56は図示しない伝動機構を介して後車輪Wrに
連動されるペダル軸である。
次に本発明の実施例の作用について説明する。
いまエンジンEが運転されれば、クランク軸13の回転
は、前記Vベルト仕切自動無段変速機Mvおよび遠心クラ
ッチ42を介して後車輪Wrに伝達され、通常のようにエン
ジンEのスロットル操作と車両の走行条件とによって変
速比が自動的に可変制御される。
パワーユニットPの伝動ケースCの主体部を構成する
左側ケースClには、その幅方向の一側に左側面に開放面
9を有するベルト伝動室33が、またその他側に右側面に
開放面10を有するギヤ伝動室43が互いに相反する方向に
形成されるので、ベルト伝動室33内には、ミッションケ
ースカバーCmの合せ面が存することがなくベルト伝動室
33内に潤滑オイルが漏洩することがない。
また左側ケースClの左,右開放面9,10は互いに反対方
向両側にあってその機械加工が容易となり、さらにベル
ト伝動装置33およびギヤ変速機43のメンテナンスも容易
となる。
さらに遠心クラッチ42、ブレーキ装置を変更すると
き、伝動ケースカバーCo、ミッションケースカバーCmだ
けを変えればよい。
またベルト伝動室33は、ベルト伝動装置MvのVベルト
38の外周面に対面する内面が滑らかな連続面に形成され
ることにより、ベルト伝動装置Mvの作動時に、前記内面
がVベルト38の案内面として作用して該Vベルト38の波
打ちや振動を抑制することができる。
C.発明の効果 以上のように請求項1の発明によれば、伝動ケースの
主体部をなす左側ケースに形成したベルト伝動室内に
は、ミッションケースの合せ面が存在しないので、同じ
く左側ケースに形成したギヤ伝動室内の潤滑オイルがベ
ルト伝動室内に漏洩することがない。また左側ケースに
おけるベルト伝動室及びギヤ伝動室の各開放面は、該左
側ケースの左右両側、即ち互いに反対方向にあるため、
その機械加工が容易であり、しかも伝動ケースカバーあ
るいはミッションケースカバーを外すだけでベルト伝動
装置あるいはギヤ減速機のメンテナンスを能率よく容易
に行うことができる。更にミッションケースカバー及び
左側ケースにそれぞれ一体成形される一対のアンカ半部
により、ブレーキワイヤーを保持するアンカ部を構成し
たので、ブレーキワイヤーを保持する専用保持部材が不
要となって、それだけ部品点数の削減が図られ、またギ
ヤ減速機のメンテナンス時にブレーキワイヤーも同時に
取り外すことができてメンテナンス作業が良好である。
また請求項2,3の発明によれば、伝動ケースの、両プ
ーリの中間に位置する伝動室周壁部には、該周壁部の内
面に有って伝動ベルト側に湾曲し該ベルトの外周面と対
面する滑らかな連続面が、該周壁部と一体成形されるた
め、該連続面によるベルト案内作用により、両プーリの
中間において伝動ベルトの波打ちや振動を効果的に抑制
することができ、しかもそのような抑制手段に伝動ケー
ス自体をそのまま利用できて構造の簡素化が図られ、更
に伝動ケースの伝動室周壁部を、両プーリの中間位置に
おいて伝動ベルト側に近づけて極力小型化することがで
きる。また前記伝動室周壁部には、その外側面に各々開
口し且つ前記連続面に沿って並ぶ複数の空隙部が、外周
壁部と一体に成形されるため、該数壁部の軽量化を図り
ながら、その剛性、強度を効果的に高めることができ、
しかもそれら複数の空隙部は前記伝動室周壁部の外側面
に開口していて、該周壁部の成形時に一体成形可能であ
るため、それら空隙部の成形が容易である。
また特に請求項3の発明によれば、前記複数の空隙部
の開放面が、前記伝動室周壁部の外側面と伝動ケースカ
バーとの結合面間に介装されるガスケットにより密閉さ
れるため、その密閉効果により、前記連続面に伝動ベル
トが衝接したときの打音を効果的に遮蔽でき、騒音低減
に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は本発明
装置を備えたモペット型自動二輪車の全体側面図、第2
図はスイングユニット型パワーユニットの側面図、第3
図は、第2図のIII線矢視平面図、第4図は、第3図IV
線矢視部分側面図、第5図は、第2図V線矢視前面図、
第6図は、第2図VI−VI線横断面図、第7図は、第3図
VII−VII線に沿う伝動装置の縦断面図、第8図は、第3
図のVIII−VIIIに沿うガスケットの正面図、第9図は、
第2図IX矢視部分の拡大図、第10図は、第9図X−X線
に沿う断面図、第11図は、第9図XI−XI線に沿う部分断
面図、第12図は、第2図XII線矢視図、第13図は、第7
図XIII−XIII線に沿う断面図、第14図は、第6図XIV−X
IV線に沿う断面図、第15図は、第6図XV−XV線に沿うガ
スケットの正面図、第16図は、第6図XVI−XVI線に沿う
断面図、第17図は、第14図XVII−XVII線に沿う展開断面
図、第18図はブリーザ装置の斜視図、第19図は、第10図
のXIX−XIX線に沿う断面図、第20図は、第10図XX−XX線
に沿うガスケットの部分図、第21図は、第10図XXI−XXI
線に沿う部分断面図、第22図は第19図のXXII−XXII線に
沿う展開断面図、第23図は、第12図XXIII−XXIII線に沿
う左側ケースの部分断面図、第24図は、第12図XXIV−XX
IV線に沿うガスケットの部分図、第25図は、第12図XXV
−XXV線に沿うフロントカバーの部分断面図、第26図は
第23図XXVI−XXVI線に沿う展開断面図である。 C……伝動ケース、E……エンジン、F……車体フレー
ム、P……パワーユニット、T……伝動装置、Cl……左
側ケース、Co……伝動ケースカバー、Cr……右側ケー
ス、Cm……ミッションケースカバー、Gr……ギヤ減速機
構、Mv……Vベルト式無段変速機、St……始動機構、Wr
……駆動輪としての後車輪、 9,10……開放面、13……クランク軸、33……ベルト伝動
室、34……出力軸、38……伝動ベルトとしてのVベル
ト、43……ギヤ伝動室、45……車軸、60,61……伝動ケ
ース(左側ケース)の上,下の伝動室周壁部、60f,61f
……連続面
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−99480(JP,A) 特開 昭60−252866(JP,A) 特開 昭58−8855(JP,A) 特開 昭59−34065(JP,A) 特開 昭61−33378(JP,A) 実開 昭50−155211(JP,U) 西独特許発明1036083(DE,B)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン(E)と、駆動輪(Wr)を軸架し
    た伝動装置(T)とがユニット化されたパワーユニット
    (P)を車体フレーム(F)に上下に揺動可能に懸架し
    てなる、スイング式パワーユニットを備えた自動二輪車
    において、 前記パワーユニット(P)の伝動ケース(C)は、その
    主体部を構成する左側ケース(Cl)と、右側ケース(C
    r)とを結合して構成され、前記左側ケース(Cl)に
    は、その左右幅方向の一側面に開放面(9)を有するベ
    ルト伝動室(33)が、その他側面に開放面(10)を有す
    るギヤ伝動室(43)が互いに相反する方向に形成され、
    前記ベルト伝動室(33)内には、前記エンジン(E)の
    クランク軸(13)とパワーユニット(P)の後部に軸架
    される出力軸(34)との間を連動するベルト伝動装置
    (Mv)が収容されて、該ベルト伝動室(33)の開放面
    (9)には伝動ケースカバー(Co)が被着され、また前
    記ギヤ伝動室(43)内には、前記出力軸(34)と前記駆
    動輪(Wr)の車軸(45)とを連動するギヤ減速機構(G
    r)が収容されて、該ギヤ伝動室(43)の開放面(10)
    にミッションケースカバー(Cm)が被着され、前記ミッ
    ションケースカバー(Cm)及び左側ケース(Cl)にはそ
    れらの成形時にアンカ半部(741742)がそれぞれ一体に
    成形され、その両アンカ半部(741742)により、ブレー
    キワイヤー(73)を保持するアンカ部(74)が構成され
    ることを特徴とする、スイング式パワーユニットを備え
    た自動二輪車。
  2. 【請求項2】エンジン(E)と、駆動輪(Wr)を軸架し
    た伝動装置(T)とがユニット化されたパワーユニット
    (P)を車体フレーム(F)に上下に揺動可能に懸架し
    てなる、スイング式パワーユニットを備えた自動二輪車
    において、 前記パワーユニット(P)の伝動ケース(C)には、そ
    のケース(C)の左右一側面に開放面(9)を有するベ
    ルト伝動室(33)が形成されていて、該室(33)に、前
    記エンジン(E)に連なるドライブプーリ(36)と駆動
    輪(Wr)に連なるドリブンプーリ(37)との間に伝動ベ
    ルト(38)を懸回したベルト伝動装置(Mv)が収容さ
    れ、前記開放面(9)を閉じる伝動ケースカバー(Co)
    が前記伝動ケース(C)に着脱可能に結合され、前記伝
    動ケース(C)の、前記両プーリ(36,37)の中間に位
    置する伝動室周壁部(60,61)には、該周壁部(60,61)
    の内面に有って前記伝動ベルト(38)側に湾曲し該ベル
    ト(38)の外周面と対面する滑らかな連続面(60f,61
    f)と、該周壁部(60,61)の外側面に各々開口し且つ前
    記連続面(60f,61f)に沿って並ぶ複数の空隙部(62…,
    63…)とが、該周壁部(60,61)と一体に成形されるこ
    とを特徴とする、スイング式パワーユニットを備えた自
    動二輪車。
  3. 【請求項3】前記複数の空隙部(62…,63…)の開放面
    が、前記伝動室周壁部(60,61)の外側面と伝動ケース
    カバー(Co)との結合面間に介装されるガスケット
    (G1)により密閉されることを特徴とする、請求項2に
    記載のスイング式パワーユニットを備えた自動二輪車。
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