JP2752012B2 - 車両用無段変速機の変速制御方法 - Google Patents

車両用無段変速機の変速制御方法

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JP2752012B2
JP2752012B2 JP3169220A JP16922091A JP2752012B2 JP 2752012 B2 JP2752012 B2 JP 2752012B2 JP 3169220 A JP3169220 A JP 3169220A JP 16922091 A JP16922091 A JP 16922091A JP 2752012 B2 JP2752012 B2 JP 2752012B2
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    • F16H61/40Control of exclusively fluid gearing hydrostatic
    • F16H61/42Control of exclusively fluid gearing hydrostatic involving adjustment of a pump or motor with adjustable output or capacity
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    • F16H61/40Control of exclusively fluid gearing hydrostatic
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクセルペダル踏み込
み量、エンジンスロットル開度のような運転者の加・減
速意志を示す指標に応じて設定される目標エンジン回転
数と実エンジン回転数との差に基づいて変速比を制御す
るようにした車両用無段変速機の変速制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】このような変速比の制御を行うに際して
は、実エンジン回転数を目標エンジン回転数に近ずける
ように変速比の制御がなされるのであるが、このとき、
変速比の変化率の大きさ、すなわち、変速速度を適切に
設定して、所望の特性を得ることができるようにする必
要がある。このため、例えば、特公昭59−44537
号には変速比に応じて変速速度を変化させるようにな
し、変速比(=入力回転数/出力回転数)が大きい程、
変速速度を大きくするような変速制御方法が知られてい
る。これは、発進時での変速比変化を速く行わせ充分な
発進加速能力を発揮できるようにすることを目的とする
ものである。
【0003】また、特開昭63−22737号公報には
エンジン回転に応じて変速速度を変化させるようにな
し、エンジン回転数が大きくなる程、変速速度を小さく
するような変速制御方法も知られている。これは、低エ
ンジン回転でのアクセル操作に対する変速応答性を確保
し、且つ高エンジン回転での変速安定性を図ることを目
的とするものである。
【0004】上記のような制御装置においては、また、
走行中にアクセルペダルが踏み込まれ、これに応じて設
定される目標エンジン回転数が高くなったときには、変
速比を増大させる(LOW側に変速させる)変速制御、
いわゆるキックダウン変速制御が行われるようになって
いる。この制御に伴うエンジン回転数、車速等の変化に
ついて、図11のモデルに基づいて説明する。
【0005】図11には、エンジンEの出力が動力伝達
機構100を介して車輪120に伝達されるようになっ
た車両をモデル化して示しており、無段変速機は動力伝
達機構に含まれる。エンジンEの出力軸に直結する回転
体すなわちエンジン系回転体の等価慣性質量をIe、エ
ンジンEの出力トルクをTe、エンジンの出力回転をN
とすると、アクセルペダルが踏み込まれエンジン回転が
増加するような場合でのエンジンEの出力トルクTeo
(これをエンジン過渡トルクと称する)は、 Teo=Te−Ie×dN/dt ・・・(1) と表される。すなわち、エンジン回転が増減速するとき
には、この増減速にトルク(Ie×dN/dt)が必要である
ため、実際に得られる出力トルクはTeoとなるのであ
る。
【0006】エンジンEの出力は動力伝達機構100を
介して出力軸(車軸)に伝達されるのであるが、この動
力伝達機構100の減速比をiとすると、出力軸に伝達
されるトルクTDIは、式(1)を考慮して、 TDI=i×Teo =i×Te−i×Ie×dN/dt ・・・(2) となる。一方、出力軸の回転数をNDとすると、N=i
×NDの関係があるので、これを時間で微分して、 dN/dt=ND×di/dt+i×dND/dt ・・・(3) と表すことができる。
【0007】ここで、車体系の等価慣性質量(車体の等
価慣性質量のみならず、車輪およびその同一回転体(タ
イヤ、ブレーキドラム、アクスルシャフト等)の等価慣
性質量、終減速機入力軸と同一回転体(変速機カウンタ
軸、出力側ギヤ、プロペラシャフト等)の等価慣性質量
を含む)をIDとすると、上記のように出力軸に伝達さ
れたトルクTDIのうち、タイヤ120に実際に伝達され
るトルクTDは、 TD=TDI−ID×dND/dt ・・・(4) である。
【0008】このトルクTDによりタイヤ120が駆動
されて車両が加速されるため、車両の質量をW、車両の
走行抵抗をfRL、タイヤ120の回転半径をrとすると
車両の加速度αは、 Wα=TD/r−fRL ・・・(5) と表される。この式(5)に、上記式(4)を代入する
と、 Wα=(TDI−ID×dND/dt)/r−fRL となる。さらに、式(2),式(3)を代入して整理す
ると、 Wα=i×Te/r−{(Ie×i2/r+ID/r)×dN
D/dt+Ie×i×di/dt×ND}−fRL となる。
【0009】ここで、r×ND=V(車速)で、r×dN/
dt=α(加速度)であるので、 {W+(Ie×i2+ID)/r2}α=i×Te/r−
(Ie×i×ND/r) ×di/dt−fRL ・・・(6) となる。この式において、定数項をA,B,C等で置換
して表すと、 A×α=B×Te−C×di/dt−D ・・・(7) となる。この式(7)から分かるように、アクセルペダ
ルを踏み込んでキックダウン変速を行わせる場合に、ア
クセルペダルの踏み込みに応じてエンジントルクTeが
増加するため、このエンジントルクの増加に対応して加
速度αは増加するのであるが、キックダウンによる変速
比の変化速度(di/dt)は加速度αを減少させるように
作用する。
【0010】このため、キックダウン変速に際して変速
速度が速すぎる場合には加速度αが負の値となるような
状態が発生する。この場合には、車体に加わる加速度
(G)変化およびエンジン回転数(Ne)変化は、例え
ば、図9に示すようになり、キックダウン変速の初期に
負の加速度(減速)が作用し、エンジン回転は急激に上
昇するような事態が生じる。
【0011】しかしながら、キックダウン変速制御は、
運転者の加速に対する意志を反映すべく変速比を増加さ
せて駆動力を大きくする目的で変速制御するものであ
り、この場合に上記のような減速を発生させることはそ
れがたとえ一時的なものであっても望ましくない。この
ため、一般には、式(7)で表される加速度αが負の値
にならない程度の変速速度di/dtの設定を行う。このよ
うな設定を行えば、車体に加わる加速度(G)変化およ
びエンジン回転数(Ne)変化は、例えば、図10に示
すようになり、キックダウン変速時に負の減速が作用す
ることがなく、エンジン回転は比較的滑らかに上昇す
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のような変速制御
において、運転者の加速しようとする意志を速やかに反
映するためには、変速速度di/dtとしては式(7)で表
される加速度αが正の値となる範囲でできる限り大きな
値となるような設定を行うのが良い。このような設定を
行えば、キックダウン変速に際して、車体に減速が作用
することがない範囲でエンジン回転数Neを目標回転数
Neoまで最短時間で到達させることができ、速やかなキ
ックダウン変速制御が可能となる。しかしながら、この
ような変速速度の設定を行った場合、郊外路等での定速
走行のように走行条件の変化が少ない状況では、僅かな
アクセルペダル操作等に対しエンジン回転が敏感に変化
し、走行フィーリングが損なわれるという問題がある。
【0013】このような問題を避けるには、変速速度di
/dtを式(7)で表される加速度αが正の値となる範囲
での最大値より低く設定することが考えられる。しかし
ながらこの場合には、山岳路、カーブの多い道路等での
走行のように高い機動性が要求され、走行条件の変化が
多い状況では、アクセルペダル操作等に対してエンジン
回転変化が緩慢となり、このような走行条件の変化に対
応した機動性のある走行を行うことができないという問
題がある。
【0014】また、エンジン回転が高回転で走行中にキ
ックダウン変速を行った場合、変速速度が同じでも低エ
ンジン回転でのキックダウンに較べてエンジン回転の上
昇量が大きい。このため、エンジン高回転でのキックダ
ウン変速においては、エンジン回転の上昇に比して車速
の上昇が緩やかに感じられ、運転者にエンジンの空転感
を与えるおそれがあるという問題がある。
【0015】さらに、このようなキックダウン変速制御
においては、実エンジン回転が目標エンジン回転と一致
するまで、上記のように設定された変速速度で変速制御
がなされるので、実エンジン回転が目標エンジン回転に
近づくまでエンジン回転は急速に上昇し、実エンジン回
転が目標エンジン回転に近づいたときにエンジン回転の
上昇率が急速に低下する。このため、エンジン回転が急
上昇する間にエンジン系慣性質量に加え続けられていた
運動エネルギーが、目標エンジン回転近傍に到達した時
点で、車体系の慣性質量に加えられ、車両の加速度が急
に増加する。このとき、運転者はこの加速度を衝撃とし
て感じることがあるという問題がある。特に、郊外路等
での定速走行のように走行条件の変化が少ない状況で
は、山岳路、カーブの多い道路等での走行のように高い
機動性が要求される状況の場合より、上記加速度を衝撃
として感じる度合が高いと言える。
【0016】また、このように実エンジン回転が目標エ
ンジン回転に近づいたときにエンジン回転の上昇率を急
速に低下させて実エンジン回転を目標エンジン回転に一
致させる制御を行う場合、実エンジン回転が目標エンジ
ン回転を上回りオーバーシュート状態となることが多
い。オーバーシュートが生じたときには、これを元に戻
す補正を行う必要があるが、この補正により、今度はア
ンダーシュートが発生する可能性がある。そして、これ
らオーバーシュートおよびアンダーシュートが交互に発
生してエンジン回転のハンチングが発生するおそれもあ
る。
【0017】本発明は、上記のようなキックダウン変速
制御に際して生じる種々の問題に鑑みたもので、運転者
の走行に対する要求に合致するキックダウン変速制御が
行えるような変速制御方法を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明においては、基本的には運転者の加・減速意
志を示す指標(例えば、エンジンスロットル開度、アク
セル操作量等)に応じて設定される目標エンジン回転数
に実エンジン回転数を近づけるようにして変速比を制御
するのであるが、この変速比制御に際してのキックダウ
ン変速比変化特性(変速比変化率、すなわち、変速比の
時間変化のゲイン特性)をエンジン回転が所定回転を越
える高速側回転領域と、所定回転以下となる低速側回転
領域とに分けて予め設定している。具体的には、高速側
回転領域には、キックダウン変速用の高速側変速比変化
特性を複数種設定し、低速側回転領域にはこれら複数種
の高速側変速比変化特性のいずれよりも大きな変速比変
化率を有する低速側変速比変化特性を設定する。
【0019】そして、実エンジン回転数が高速側回転領
域にあるときには、マニュアルシフトレバーの操作によ
り設定されるシフトレンジもしくはマニュアル切換スイ
ッチの操作により設定される走行モードに応じて、複数
種の高速側変速比変化特性のうちからいずれかの変速比
変化特性を選択し、実エンジン回転数が低速側回転領域
にあるときには低速側変速比変化特性を選択し、このよ
うにして選択された変速比変化特性に基づいてキックダ
ウン変速時における車両用無段変速機の変速制御を行
う。このようなキックダウン変速制御を行うと、運転者
の操作により設定されたシフトレンジもしくは走行モー
ド、すなわち、運転者の操作に基づく走行要求に合致し
たキックダウン変速制御を行うことができるだけでな
く、エンジン高回転でのキックダウンにおけるエンジン
の空転感を抑えることができ、且つ、実エンジン回転の
オーバーシュートも防止できる。
【0020】上記シフトレンジもしくは走行モードの切
換に対応して、一般走行特性と、この一般走行特性より
機動性が良い走行となる高機動走行特性とを切換選択可
能である場合には、高機動走行特性が選択された場合に
設定されるキックダウン用高速側変速比変化特性は、一
般走行特性が選択された場合に設定されるキックダウン
用高速側変速比変化特性に較べ、同一エンジン回転数に
対する変速比変化率が大きくなる特性を有していること
が望ましい。この場合に、エンジン回転数が高い領域に
変速比変化率がほぼ零となるキックダウン用変速比変化
特性が設定されるときには、この変速比変化率がほぼ零
となる領域は、少なくとも変速比が所定変速比より大き
くなる領域において、高機動走行特性が選択された場合
には第1所定高エンジン回転数以上となるエンジン回転
領域に設定され、一般走行特性が選択された場合には第
1所定高エンジン回転数より低い第2所定高エンジン回
転数以上となるエンジン回転領域に設定されるのが望ま
しい。
【0021】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施
例について説明する。まず、第1図に本発明に係る方法
により変速制御される油圧式無段変速機を示している。
この油圧式無段変速機TMは、入力軸1を介してエンジ
ンEにより駆動される定吐出量型油圧ポンプPと、車輪
Wを駆動する出力軸2を有する可変容量型油圧モータM
とを有している。これらポンプPおよびモータMは、ポ
ンプPの吐出口およびモータMの吸入口を連通させる第
1油路Laと、モータMの吐出口およびポンプPの吸入
口を連通させる第2油路Lbとの2本の油路により油圧
閉回路を構成して連結されている。
【0022】このためエンジンEによりポンプPが駆動
されると、このポンプPからの吐出油は第1油路Laを
通ってモータMに送られモータMが回転駆動された後、
第2油路Lbを通ってポンプPに戻される。この場合に
は、第1油路La内の油圧が高圧で第2油路Lb内の油
圧が低圧となる。また、車両の減速時のように車輪Wか
らの駆動力を受けてエンジンブレーキが作用する状態の
ときには、油の流れは同じであるが、第1油路Laが低
圧で第2油路Lbが高圧となる。一方、エンジンEによ
り駆動されるチャージポンプ10の吐出口がチェックバ
ルブ11を有するチャージ油路Lgおよび一対のチェッ
クバルブ3,3を有する第3油路Lcを介して油圧閉回
路に接続されている。チャージポンプ10によりタンク
15から汲み上げられチャージ圧リリーブバルブ12に
より調圧された作動油が、チェックバルブ3の作用によ
り上記2本の油路のうち低圧側の油路に供給される。
【0023】さらに、シャトルバルブ4を有する油路L
dおよびクラッチ5を有する油路Lfが第1および第2
油路La,Lb間に配設されている。シャトルバルブ4
は両油路La,Lbのうちの低圧となる油路を油路Le
を介して低圧リリーフバルブ6に接続させ、このリリー
フバルブ6を介して閉回路内の作動油をタンク15に戻
す。一方、クラッチ5は油路Lfの開度を制御するバル
ブである。このバルブにより油路Lfが開放すると第1
および第2油路La,Lbが短絡されポンプPの吐出油
はこの短絡油路Lfを介して流れ、モータMへは送られ
ない。このため、クラッチ5の開度制御を行えば、変速
機TMのクラッチ制御がなされる。
【0024】油圧モータMは、例えば、斜板アキシャル
プランジャモータであり、このモータMの斜板傾斜角を
制御すれば、その容量制御を行うことができる。ここ
で、モータMの斜板はリンク機構38を介して、図2に
示す変速サーボユニット30に繋がっている。このた
め、この変速サーボユニット30により可変容量モータ
Mの容量を可変制御すれば、変速機TMの変速比(=入
力軸1の回転数/出力軸2の回転数)を可変制御するこ
とができる。
【0025】この変速サーボユニット30について説明
する。このユニット30は、シリンダ31と、このシリ
ンダ31に形成されたシリンダ孔31a内に図中左右に
移動自在に挿入されたピストンロッド32とを有する。
シリンダ孔31aはピストンロッド32が挿入された状
態でプラグ33により開口端が覆われ、シリンダ孔31
a内空間はこの状態でピストンロッド32のピストン部
32aにより二分割され左右油室34,35が形成され
る。シリンダ31には、左右油室34,35にそれぞれ
連通するポート31c,31dが形成されており、ポー
ト31c,31dから左右油室34,35に所定油圧の
作動油の給排を行ってピストンロッド32が左右に移動
される。
【0026】ピストンロッド32は、リンク機構38を
介してモータMの容量可変部材(例えば、斜板)に連結
されており、ピストンロッド32を左右に移動させるこ
とによりモータMの容量を可変制御することができるよ
うになっている。本例では、ピストンロッド32を右方
向に移動させると、変速比は大きくなる、すなわち、L
OW側に変化し、左方向に移動させると変速比は小さく
なる、すなわち、TOP側に変化するようになってい
る。なお、本例では図示しないが、リンク機構38中に
ピストンロッド32の移動力を増幅して伝達するサーボ
機構を配設しても良い。
【0027】上記ポート31c,31dにはそれぞれ油
圧ライン73,74が繋がり、これら両ライン73,7
4は変速コントロールバルブ50に繋がる。変速コント
ロールバルブ50は、ハウジング51と、第1ばね54
を挟んで対向するとともにハウジング51内に左右に摺
動自在に挿入された第1および第2スプール52,53
と、第2スプール53を左方に付勢する第2ばね55と
を備えている。
【0028】第1スプール52の左端にはスロットルカ
ム65が当接し、スロットルカム65はスロットル開度
に対応した右方向への付勢力を第1スプール52に与え
る。このため、第2スプール53は、第1ばね54を介
してスロットル開度(すなわち、アクセルペダル踏み込
み量)に対応した右方向への押力(これを第1押力と称
する)を受ける。また、第2スプール53の右端には油
路71bを介して送られるエンジン回転数に対応したガ
バナ圧PG が作用しており、第2スプール53は第2ば
ね55の付勢力とガバナ圧PG に対応する油圧力とを合
わせた左方向の押力(これを第2押力と称する)も受け
る。このため、第1押力と第2押力との差に応じて第2
スプール53の左右方向移動位置が定まる。
【0029】第2スプール53は、その左右方向移動に
応じて、コントロール油圧Pcが供給される油路72
と、上記ポート31c,31dに繋がる油路73もしく
は74とを連通させる溝53a,53bを有している。
上記第1および第2押力がバランスして、図示の位置に
第2スプール53が位置した状態では、油路72,7
3,74は全て変速コントロールバルブ50によって閉
塞されており、ピストンロッド32はその位置で静止保
持され、変速比はそのまま維持される。
【0030】一方、アクセルペダルが踏み込まれる等し
て第1押力の方が大きくなると、第2スプール53は右
動され、溝53aを介して油路72と73とが連通され
るとともに溝53bを介して油路74と75とが連通さ
れる。このため、左油室34内にコントロール油圧Pc
が供給されるとともに右油室35内の作動油が排出さ
れ、ピストンロッド32が右動されて変速比が増大され
る(LOW側に変速される)。これとは逆に第2押力の
方が大きくなると、第2スプール53は左動され、溝5
3bを介して油路72と74とが連通されるとともに溝
53aを介して油路73がドレンに連通される。このた
め、右油室35内にコントロール油圧Pcが供給される
とともに左油室34内の油が排出され、ピストンロッド
32が左動されて変速比が減少される(TOP側に変速
される)。
【0031】以上の作動において、第1押力は運転者の
加・減速意志を示す第1指標としての目標エンジン回転
数に対応する力と考えられ、第2押力は実エンジン回転
数に対応するであると考えられるので、両押力の差、す
なわち、目標エンジン回転数と実エンジン回転数との差
に応じて変速比が制御され、且つこの差が小さくなるよ
うに変速比の制御がなされると言える。
【0032】このような変速制御に際して、第2押力の
方が大きくて変速比が小さくなるように(TOP側に変
化するように)制御される場合には、変速比の変化率の
ゲインは一定であるが、第1押力の方が大きくて変速比
が大きくなるように(LOW側に変化するように)制御
される場合には、油路75を介しての排出(ドレン)油
量が制御され、エンジン回転数等に応じて変速比の変化
率のゲイン、すなわち、変速速度が調整されるようにな
っている。
【0033】排出油路75は、ドレンコントロールバル
ブ40に繋がるとともに、先端にソレノイドバルブ77
を有した油路76にも繋がっている。ドレンコントロー
ルバルブ40はハウジング41内に左右に移動自在に挿
入されたスプール42とこのスプール42を右方向に付
勢するばね43とを有する。スプール42の右端には油
路71,71aを介してエンジン回転数に対応したガバ
ナ圧PGが作用している。このため、エンジン回転数が
所定回転以下でガバナ圧PGが小さい時にはばね43の
付勢力によりスプール41は右動しており、溝42aを
介して油路75はドレン油路77に大きく開いている。
ところがエンジン回転が所定回転を越えると、ガバナ圧
PG がばね43の力に勝りスプール41は左動される。
このため、油路75とドレン油路77との連通開口は、
図3(A)および(B)に示すように、スプール41の
肩部に形成されたテーパ状切り欠き部42bのみとな
り、極く小さく(ほぼ零に)なる。
【0034】このため、変速比が大きくなるように(L
OW側に変化するように)制御される場合での、油路7
5を介しての排出(ドレン)油量は、エンジン回転数が
所定回転以下では大きく、所定回転を越えるとほぼ零と
なる。この排出油量はピストンロッド32の移動速度す
なわち変速比変化率のゲインに比例し、変速比変化率の
ゲインもエンジン回転が所定回転以下で大きく、所定回
転を越えるとほぼ零となる。このゲインとエンジン回転
数との関係を示したのが図4であり、実線G1で示すよ
うに、所定エンジン回転数N1 以下のときには、ゲイン
は大きな値(K1 )であり、N1 近傍において急速に減
少してこれ以上の高エンジン回転領域では極く小さな値
(K3≒0)となる。
【0035】但し、上記ゲインの変化は、油路76を無
視した場合での変化であり、実際にはゲインは油路76
を介しての油の排出による影響も受ける。油路76の先
端にはソレノイドバルブ77が繋がっており、油路76
の先端開口部がソレノイドバルブ77の弁体77aによ
り開閉可能となっている。ソレノイドバルブ77の通電
制御を行って弁体77aを右方向に移動させれば、油路
76の先端開口を開放し、油路76からドレン油路78
を介して油の排出がなされる。逆に、弁体77aを左方
に移動させれば、油路76の先端開口を徐々に閉じ、油
路76からの油の排出が徐々に少なくなる。このソレノ
イドバルブ77の通電制御はコントロールユニット80
からの制御信号に基づいて行われるようになっており、
このことから分かるように、コントロールユニット80
により油路76からの油の排出量を制御することができ
るようになっている。
【0036】なお、油路76を介して排出される油量の
最大値、すなわち油路76の先端開口が全開のときの油
量は、ドレンコントロールバルブ40のスプール41が
右動された時にドレン油路77から排出される油量に較
べ、かなり少なくなるように設定されている。このた
め、エンジン回転が所定回転N1以下で、ドレンコント
ロールバルブ40のスプール41が右動されてドレン油
路77への油の排出がなされる場合には、油路75から
の排出油の大部分はこのドレン油路77へ流れる。この
ときには、ソレノイドバルブ77の作動制御により油路
76からの油の排出量を制御しても油路75からの総排
出量にはほとんど影響せず、変速比変化率のゲインもK
1のままほとんど変化しない。
【0037】ところが、エンジン回転が所定回転N1以
上となり、ドレンコントロールバルブ40のスプール4
1が左動されてドレン油路77への油の排出がほとんど
零となった場合には、ソレノイドバルブ77の作動制御
により決まる油路76からの油の排出量が油路75から
の総排出量に大きく影響する。このため、この場合に
は、ソレノイドバルブ77の作動制御を行うことによ
り、変速比変化率のゲインを制御することができる。こ
のような制御により、例えば、図4において短破線G2
で示すように、エンジン回転が所定回転N1以上となっ
たときには、油路76からの油の排出量が一定の値とな
るように制御して一定のゲインK2となるような設定を
行うことができる。さらに、図4において、長破線G3
で示すように、油路76からの油の排出をエンジン回転
の上昇に応じて徐々に絞り、ゲインKが徐々に低下する
ような設定を行うこともできる。
【0038】ここで、上記ゲインの設定を行う制御信号
を出力するコントロールユニット80には、図2に示す
ように、車速センサ81により検出された車速信号V、
変速比検出センサ82により検出された変速比信号i、
エンジンスロットル開度センサ83により検出されたス
ロットル開度信号θth、負圧センサ84により検出され
たエンジン吸気圧信号Pb、回転センサ85により検出
されたエンジン回転信号Ne、アクセル開度センサ86
により検出されたアクセル開度信号θAP、シフトレバー
位置センサ87により検出されたシフトレンジ信号RP
およびモード切換スイッチ88からの走行モード信号M
Dが入力されるようになっており、これらの信号に基づ
いてコントロールユニット80からソレノイドバルブ7
7の作動制御信号が出力される。
【0039】本例においては、キックダウン変速におけ
る変速比変化率のゲイン特性(変速比変化特性)を予め
複数設定しておき、運転者の走行に対する要求を示す第
2指標に応じて、これら複数種のゲイン特性から所定の
特性を選択し、この選択した特性に基づいてキックダウ
ン変速制御を行うようになっている。
【0040】具体的には、例えば、図5において、破線
で示すように所定エンジン回転数N1以上の領域におけ
るゲインがK4となるゲイン特性特性G4と、一点鎖線で
示すように所定エンジン回転数N1以上の領域における
ゲインがK5となるゲイン特性特性G5とを設定し、これ
を第2指標に応じて適宜選択してキックダウン変速制御
を行う。第2指標としては、例えば、シフトレンジを用
いることができる。シフトレンジがDレンジの場合(シ
フトレバーがD位置にある場合)には運転者は比較的穏
やかな走行すなわち一般走行特性を要求し、シフトレン
ジがLレンジの場合(シフトレバーがL位置にある場
合)には運転者はきびきびした機動性の高い走行すなわ
ち高機動走行特性を要求していると考えられ、走行特性
がこの要求に対応したものとなるように変速特性が設定
される。
【0041】本例においては、Dレンジの場合にはゲイ
ン特性G4を選択し、Lレンジにおいてはゲイン特性G5
を選択するようになっている。このため、Lレンジでキ
ックダウン変速を行った場合には比較的大きなゲインK
5が設定され、変速時のエンジン回転は、図6において
実線Lで示すように、急激に目標エンジン回転Neoに近
づく。一方、Dレンジでキックダウン変速を行った場合
にはLレンジのときのゲインK5より小さなゲインK4が
設定され、変速時のエンジン回転は、図6において破線
Dで示すように、緩やかに目標エンジン回転Neoに近づ
く。
【0042】このような制御を行った場合での、実際の
変速比およびエンジン回転変化を図7に示している。こ
の図は、縦軸にエンジン回転数、横軸に車速を示してお
り、縦軸が変速機入力回転、横軸が変速機出力回転に対
応する。このため、原点から延びる直線の傾きが変速比
iを表し、変速比はimaxからiminまでの範囲で制御さ
れる。この図においては、エンジンスロットル開度全閉
の状態で走行中にスロットルが全開となるまでアクセル
ペダルを踏み込んだときの、変速制御結果を示してい
る。上記のように、DレンジとLレンジとで選択される
ゲイン特性が異なるため、変速制御結果も、図示のよう
に、Dレンジでの変化(一点鎖線D1,D2,D3で示す
変化)は、Lレンジでの変化(実線L1,L2,L3で示
す変化)より緩やかになる。
【0043】以上のような制御を行うことにより、高機
動走行特性が要求されるLレンジにおいて、アクセル操
作に対する変速応答性が良くなる。このため、山岳路、
カーブの多い道路等での走行のように高い機動性が要求
される場合には、Lレンジを設定すれば、キックダウン
時においてアクセル操作に対する変速応答性が高く、高
機動走行特性に合致したキックダウン変速制御がなされ
る。一方、一般走行特性が要求されるDレンジにおいて
は、キックダウン時でのアクセル操作に対する変速応答
性はゆるやかとなる。このため、郊外路等での定速走行
のように走行条件の変化が少ない走行状況で、アクセル
ペダルの僅かな操作に対してあまり敏感にエンジン回転
が変動することが抑えられる。これにより、一般走行特
性に合致した静粛で安定した走行を実現することができ
る。
【0044】なお、以上においては、運転者の走行に対
する要求を示す第2指標としてシフトレンジを用いた場
合を説明したが、本発明はこれに限られるものではな
く、以下のようなものを用いることができる。例えば、
運転者の操作により切換られるモード切換スイッチがあ
る。このモード切換スイッチは、例えば、一般走行特性
を要求するエコノミーモードと高機動走行特性を要求す
るスポーツモードとが切換選択可能である。このため、
エコノミーモードが設定された場合には図5におけるゲ
イン特性G4を選択し、スポーツモードが設定された場
合にはゲイン特性G5を選択する。
【0045】アクセル開度θAP、アクセル開度θAPの変
化率、スロットル開度θth、スロットル開度θth の変
化率、エンジン吸気圧Pb、エンジン吸気圧Pb の変化
率等も第2指標として用いることができる。具体的に
は、例えば、アクセル開度θAPの変化率が小さい場合に
一般走行特性を要求しているとみなして、図5における
ゲイン特性G4を選択し、アクセル開度θAPの変化率が
大きい場合には高機動走行特性を要求しているとみなし
て、図5におけるゲイン特性G5を選択する。
【0046】なお、上記のようなキックダウン時のゲイ
ン特性(変速比変化特性)の設定に際して、エンジン回
転が高回転となる領域においては、ゲインKをほぼ零
に、すなわち変速比をほとんど変化させないようにする
ことがある。これは、エンジン高回転領域では変速比変
化に対するエンジン回転変化が急激になるため、エンジ
ン回転が高回転で走行中にキックダウン変速を行った場
合、エンジン回転が過度に上昇するのを防止し、さら
に、エンジン回転の上昇に比して車速の上昇が緩やかに
感じられ、運転者にエンジンの空転感を与えるようなこ
とを防止するためである。ゲインKがほぼ零となる領域
においては、アクセルペダルの踏み込みに対して変速比
が一定のままアクセルペダル踏み込みに応じたエンジン
回転の上昇が生じるだけである。このため、この領域に
おいてはアクセル操作に対する変速応答性は低くなるの
で、本発明においては、この領域の設定も運転者の走行
に対する要求を示す第2指標に応じて行うようにしてい
る。
【0047】具体的には、一般走行特性を目的とする第
2指標、例えばDレンジが設定された場合には、図8に
おける領域BおよびCにおいてゲインKが零となるよう
なゲイン特性を選択する。これにより、変速比が所定変
速比i0より大きく、且つエンジン回転がN3より大きい
領域Bと、エンジン回転がN2より大きい領域Cとにお
いて、ゲインKが零となる。一方、高機動走行特性を目
的とする第2指標、例えばLレンジが設定された場合に
は、図8における領域CのみにおいてゲインKが零とな
るようなゲイン特性を選択する。これにより、エンジン
回転がN2より大きい領域Cのみにおいて、ゲインKが
零となる。
【0048】すなわち、この制御では、一般走行特性を
目的とする第2指標が設定された場合に選択されるゲイ
ン特性(変速比変化特性)においては、高機動走行特性
を目的とする第2指標が設定された場合に選択されるゲ
イン特性におけるより、ゲインがほぼ零となる領域が広
く設定されている。このように設定することにより、一
般走行特性における静粛で安定した走行を確保しつつ、
高機動走行特性における機動性の高い走行も確保するこ
とが可能となる。
【0049】以上においては、油圧式無段変速機の場合
を例にして説明したが、本発明はこれに限られるもので
はなく、他の形式の無段変速機に用いることができるの
は無論のことである。また、変速比変化率のゲインを調
整する手段として、本例ではソレノイドバルブ77を用
いているが、本発明はこのような構成に限定されるもの
ではなく、油路76を流れる油量を制御できるものであ
ればその構成は問わない。さらに言えば、このようにド
レン油量を制御するものではなく、サーボユニットのピ
ストンロッドの移動速度を直接制御するような手段を用
いても良い。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
実エンジン回転数が所定回転数を越える高速側回転領域
におけるキックダウン変速用の高速側変速比変化特性を
複数種設定し、低速側回転領域にはこれら高速側変速比
変化特性のいずれよりも大きな変速比変化率を有する低
速側変速変化特性を設定し、高速側回転領域では、マニ
ュアルシフトレバーの操作により設定されるシフトレン
ジもしくはマニュアル切換スイッチの操作により設定さ
れる走行モードに応じて、複数種の変速比変化特性のう
ちからいずれかの変速比変化特性を選択し、この選択さ
れた変速比変化特性に基づいてキックダウン時の変速制
御を行うようにしているので、まず、運転者の操作によ
り設定されたシフトレンジもしくは走行モード、すなわ
ち、運転者の操作に基づく走行要求に合致したキックダ
ウン変速制御を行うことができる。さらに、低速側変速
比変化特性は高速側変速比変化特性よりも大きな変速比
変化率を有して設定されるので、エンジン高回転でのキ
ックダウンにおけるエンジンの空転感を抑えとともに、
実エンジン回転のオーバーシュートも防止でき、キック
ダウン時の変速フィーリングを改善することができる。
【0051】上記シフトレンジもしくは走行モードの切
換に対応して、一般走行特性と、この一般走行特性より
機動性が良い走行となる高機動走行特性とを切換選択可
能である場合には、高機動走行特性が選択された場合に
設定されるキックダウン用変速比変化特性は、一般走行
特性が選択された場合に設定されるキックダウン用変速
比変化特性に較べ、同一エンジン回転数に対する変速比
変化率が高くなる特性を有していることが望ましい。こ
の場合に、エンジン回転数が高い領域に変速比変化率が
ほぼ零となるキックダウン用変速比変化特性が設定され
るときには、この変速比変化率がほぼ零となる領域は、
少なくとも変速比が所定変速比より大きくなる領域にお
いて、高機動走行特性が選択された場合には第1所定高
エンジン回転数以上となるエンジン回転領域に設定さ
れ、一般走行特性が選択された場合には第1所定高エン
ジン回転数より低い第2所定高エンジン回転数以上とな
るエンジン回転領域に設定されるのが望ましい。このよ
うな変速比変化特性の設定を行うと、一般走行特性が設
定された場合には静粛で安定したキックダウン変速特性
を確保しつつ、高機動走行特性が設定された場合には、
機動性の高いきびきびしたキックダウン変速特性を確保
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る方法により変速制御される油圧式
無段変速機の構成を示す油圧回路図である。
【図2】本発明に係る方法により変速制御される油圧式
無段変速機の変速制御装置を示す油圧回路図である。
【図3】上記制御装置を構成するドレンコントロールバ
ルブ用スプールを示す断面図および平面図である。
【図4】変速比変化率のゲインとエンジン回転数との関
係を示すグラフである。
【図5】変速比変化率のゲインとエンジン回転数との関
係を示すグラフである。
【図6】キックダウン変速時におけるエンジン回転数変
化を示すグラフである。
【図7】キックダウン変速時におけるエンジン回転数お
よび変速比変化を示すグラフである。
【図8】変速比変化率のゲイン特性の設定に際してゲイ
ンがほぼ零となる領域を示すグラフである。
【図9】キックダウン変速時における車体に作用する加
速度変化およびエンジン回転数変化を示すグラフであ
る。
【図10】キックダウン変速時における車体に作用する
加速度変化およびエンジン回転数変化を示すグラフであ
る。
【図11】車両の動力伝達系モデルを示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 4 シャトルバルブ 5 クラッチ 30 変速サーボユニット 40 ドレンコントロールバルブ 50 変速コントロールバルブ 65 スロットルカム 77 ソレノイドバルブ 80 コントロールユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 59:24 59:42 59:70 (56)参考文献 特開 平2−150562(JP,A) 特開 平3−121349(JP,A) 特開 平3−204457(JP,A) 特開 昭62−125923(JP,A) 特開 昭62−139731(JP,A) 特開 昭62−139732(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 61/00 - 61/24 F16H 61/40 - 61/46

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンスロットル開度、アクセル操作
    量のような運転者の加・減速意志を示す指標に応じて目
    標エンジン回転数を設定し、実エンジン回転数をこの目
    標エンジン回転数に近づけるように変速比を制御するよ
    うになった車両用無段変速機の変速制御方法において、 実エンジン回転数が実用回転領域内において設定された
    所定回転数を越える回転数となる高速側回転領域に、キ
    ックダウン変速用の高速側変速比変化特性を複数種設定
    し、 実エンジン回転数が前記所定回転数以下となる低速側回
    転領域には、前記複数種の高速側変速比変化特性のいず
    れよりも大きな変速比変化率を有する低速側変速比変化
    特性を設定し、 実エンジン回転数が前記高速側回転領域にあるときに
    は、マニュアルシフトレバーの操作により設定されるシ
    フトレンジもしくはマニュアル切換スイッチの操作によ
    り設定される走行モードに応じて、前記複数種の高速側
    変速比変化特性のうちのいずれかの変速比変化特性を選
    択するとともに、 実エンジン回転数が前記低速側回転領域にあるときには
    前記低速側変速比変化特性を選択し、 この選択された変速比変化特性に基づいてキックダウン
    変速時における変速制御を行うことを特徴とする車両用
    無段変速機の変速制御方法。
  2. 【請求項2】 前記シフトレンジもしくは前記走行モー
    ドの切換に対応して、一般走行特性と、この一般走行特
    性より機動性が良い走行となる高機動走行特性とを切換
    選択可能であり、 前記高機動走行特性が選択された場合に選択される前記
    高速側変速比変化特性は、前記一般走行特性が選択され
    た場合に設定される前記高速側変速比変化特性に較べ、
    同一エンジン回転数に対する変速比変化率が大きくなる
    特性を有していることを特徴とする請求項1に記載の車
    両用無段変速機の変速制御方法。
  3. 【請求項3】 前記高速側回転領域内に変速比変化率が
    ほぼ零となるキックダウン変速用の変速比変化特性が設
    定されており、 この変速比変化率がほぼ零となる変速比変化特性は、少
    なくとも変速比が所定中間変速比より大きくなる領域に
    おいて、 前記高機動走行特性が選択された場合には前記高速側回
    転領域内において第1所定高エンジン回転数以上となる
    エンジン回転領域に設定され、 前記一般走行特性が選択された場合には前記高速側回転
    領域内において前記第1所定高エンジン回転数より低い
    第2所定高エンジン回転数以上となるエンジン回転領域
    に設定されることを特徴とする請求項2に記載の車両用
    無段変速機の変速制御方法。
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