JP2561154B2 - 車両用無段変速機の変速制御方法および変速制御装置 - Google Patents

車両用無段変速機の変速制御方法および変速制御装置

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JP2561154B2 JP1207559A JP20755989A JP2561154B2 JP 2561154 B2 JP2561154 B2 JP 2561154B2 JP 1207559 A JP1207559 A JP 1207559A JP 20755989 A JP20755989 A JP 20755989A JP 2561154 B2 JP2561154 B2 JP 2561154B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、アクセルペダル踏み込み量、エンジンスロ
ットル開度のような運転者の加・減速意志を示す指標に
応じて設定される目標エンジン回転数と実エンジン回転
数との差に基づいて変速比を制御するようにした車両用
無段変速機の変速制御方法および変速制御装置に関す
る。
(従来の技術) このような変速比の制御を行うに際しては、実エンジ
ン回転数を目標エンジン回転数に近ずけるように変速比
の制御がなされるのであるが、このとき、変速比の変化
率の大きさ、すなわち、変速比変化率のゲインを適切に
設定し、所望の特性を得ることができるようにする必要
がある。
このため、例えば、特公昭59−44537号には変速比に
応じてゲインを変化させるようになし、変速比(=入力
回転数/出力回転数)が大きい程、ゲインを大きくする
ような変速制御方法が知られている。これは、発進時で
の変速比変化を速く行わせ充分な発進加速能力を発揮で
きるようにすることを目的とするものである。
また、特開昭63−22737号公報にはエンジン回転に応
じて変速比変化率のゲインを変化させるようになし、エ
ンジン回転数が大きくなる程、このゲインを小さくする
ような変速制御方法も知られている。これは、低エンジ
ン回転でのアクセル操作に対する変速応答性を確保し、
且つ高エンジン回転での変速安定性を図ることを目的と
するものである。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、エンジン回転数が大きい領域において
上記ゲインをあまり小さくすると、高速走行時のように
エンジン回転が高い状態での走行中に、アクセルペダル
を踏み込んでキックダウンを行わせる場合に、変速比の
変化が遅れキックダウン応答性が良くないという問題が
ある。かといって、エンジン回転が大きい領域における
ゲインを大きく設定すると、キックダウン時に変速比が
急速に大きくなって(LOW側に変化し)エンジン回転が
急上昇し、振動・騒音レベルが悪化するという問題があ
る。
本発明はこのような問題に鑑みたもので、キックダウ
ンにおいてエンジン回転の急上昇を防止でき、且つ高速
走行中でのキックダウン応答性を向上させることもでき
るような変速制御方法および変速制御装置を提供するこ
とを目的とする。
ロ.発明の構成 (課題を解決するための手段および作用) このような目的達成のため、本発明においては、変速
比が大きくなるように制御される場合に、運転者の加・
減速意志を示す指標に応じて設定される目標エンジン回
転数と実エンジン回転数との差に基づいて変速比を制御
するのであるが、このときの変速比の変速率のゲイン
を、実エンジン回転数が高い範囲では低い範囲より小さ
くなるように設定するとともに、実エンジン回転数が所
定回転以上の範囲においては、変速比(=入力回転数/
出力回転数)が小さい範囲では大きい範囲より大きくな
るように設定し、この設定ゲインを用いて変速比の制御
を行う。
上記方法により変速制御を行うと、まずエンジン回転
数が低い領域においては、ゲインが大きいのでこの領域
でのアクセル操作に対する変速応答性が良い。エンジン
回転数が高い領域では、変速比が小さければ、すなわち
TOP側であれば、ゲインが比較的大きく(中程度のゲイ
ン)、このため、高速走行時でのキックダウンに対する
変速応答性が良い。但し、このキックダウンにより変速
比が変化して大きくなるとゲインが小さくなる。すなわ
ち、変速比が大きくなると変速比の変化は小さくなるの
で、エンジン回転数が過度に急上昇することが防止さ
れ、キックダウン時での振動・騒音の急激な増大が防止
される。
また、中程度のゲインにおいては、エンジン回転数が
高い程ゲインが小さくなるように設定し、この設定ゲイ
ンを用いて変速比の比例制御を行うことにより、よりき
め細かい制御を行うことができる。
さらに、上記制御方法に基づいて、変速コントロール
バルブによって作動制御される変速サーボユニットによ
り変速比の制御を行わせ、ドレンコントロールバルブに
よって目標エンジン回転数と実エンジン回転数との差に
基づいて変速サーボユニットからの排出油量を制御する
ことによりゲインの調節を行うとともに、ドレン制御手
段によって変速比に応じた変速サーボユニットからの排
出油量の制御を行うように変速装置を構成した場合に
は、エンジン回転数が所定回転数以下のときは排出油量
を多くすることによりゲインを大きくし、エンジン回転
数が所定回転以上のときは排出油量を少なくすることに
よりゲインを小さくすることができる。そして、エンジ
ン回転数が所定回転以下で、且つ、変速比が所定値より
も小さいときはドレン制御手段から作動油を排出してゲ
インを中程度とすることができる。
さらに、中程度のゲインにおいてエンジン回転数が高
くなるに応じて作動油の排出量を少なくすれば、エンジ
ンの回転数が高くなるに応じてゲインを小さくする制御
を行うことができる。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施例につい
て説明する。
まず、第1図に本発明に係る方法により変速制御され
る油圧式無段変速機およびその変速制御装置を示す。こ
の油圧式無段変速機TMは、入力軸1を介してエンジンE
により駆動される定吐出量型油圧ポンプPと、車輪Wを
駆動する出力軸2を有する可変容量型油圧モータMとを
有している。これらポンプPおよびモータMは、ポンプ
Pの吐出口およびモータMの吸入口を連通させる第1油
路Laと、モータMの吐出口およびポンプPの吸入口を連
通させる第2油路Lbとの2本の油路により油圧閉回路を
構成して連結されている。
このためエンジンEによりポンプPが駆動されると、
このポンプPからの吐出油は第1油路Laを通ってモータ
Mに送られモータMが回転駆動された後、第2油路Lbを
通ってポンプPに戻される。この場合には、第1油路La
内の油圧が高圧で第2油路Lb内の油圧が低圧となる。ま
た、車両の減速時のように車輪Wからの駆動力を受けて
エンジンブレーキが作用する状態のときには、油の流れ
は同じであるが、第1油路Laが低圧で第2油路Lbが高圧
となる。
一方、エンジンEにより駆動されるチャージポンプ10
の吐出口がチェックバルブ11を有するチャージ油路Lgお
よび一対のチェックバルブ3,3を有する第3油路Lcを介
して油圧閉回路に接続されている。チャージポンプ10に
よりタンク15から汲み上げられチャージ圧リリーブバル
ブ12により調圧された作動油が、チェックバルブ3の作
用により上記2本の油路のうち低圧側の油路に供給され
る。
さらに、シャトルバルブ4を有する油路Ldおよびクラ
ッチ5を有する油路Lfが第1および第2油路La,Ld間に
配設されている。シャトルバルブ4は両油路La,Lbのう
ちの低圧となる油路を油路Leを介して低圧リリーフバル
ブ6に接続させ、クラッチ5は油路Lfの開度を制御す
る。油路Lfが開放すると第1および第2油路La,Lbが短
絡されポンプPの吐出油はこの短絡油路Lfを介して流
れ、モータMへは送られない。このため、クラッチ5の
開度制御を行えば、変速機TMのクラッチ制御がなされ
る。
また、可変容量モータMの容量を変速サーボユニット
30により可変制御すれば、変速機TMの変速比(=入力軸
1の回転数/出力軸2の回転数)を可変制御することが
できる。なお、この油圧モータMは、例えば、斜板アキ
シャルプランジャモータであり、変速サーボユニット30
により斜板の傾斜角を制御する。
この変速サーボユニット30について説明する。このユ
ニット30は、シリンダ31と、このシリンダ31に形成され
たシリンダ孔31a内に図中左右に移動自在に挿入された
ピストンロッド32とを有する。シリンダ孔31aはピスト
ンロッド32が挿入された状態でプラグ33により開口端が
覆われ、シリンダ孔31a内空間はこの状態でピストンロ
ッド32のピストン部32aにより二分割され左右油室34,35
が形成される。シリンダ31には、左右油室34,35にそれ
ぞれ連通するポート31c,31dが形成されており、ポート3
1c,31dから左右油室34,35に所定油圧の作動油の給排を
行ってピストンロッド32が左右に移動される。
ピストンロッド32は、リンク機構38を介してモータM
の容量可変部材(例えば、斜板)に連結されており、ピ
ストンロッド32を左右に移動させることによりモータM
の容量を可変制御することができるようになっている。
本例では、ピストンロッド32を右方向に移動させると、
変速比は大きくなる、すなわち、LOW側に変化し、左方
向に移動させると変速比は小さくなる、すなわち、TOP
側に変化するようになっている。なお、本例では図示し
ないが、リンク機構38中にピストンロッド32の移動力を
増幅して伝達するサーボ機構を配設しても良い。
上記ポート31c,31dにはそれぞれ油圧ライン73,74が繋
がり、これら両ライン73,74は変速コントロールバルブ5
0に繋がる。変速コントロールバルブ50は、ハウジング5
1と、第1ばね54を挟んで対向するとともにハウジング5
1内に左右に摺動自在に挿入された第1および第2スプ
ール52,53と、第2スプール53を左方に付勢する第2ば
ね55とを備えている。
第1スプール52の左端にはスロットルカム65が当接
し、スロットルカム65はスロットル開度に対応した右方
向への付勢力を第1スプール52に与える。このため、第
2スプール53は、第1ばね54を介してスロットル開度
(すなわち、アクセルペダル踏み込み量)に対応した右
方向への押力(これを第1押力と称する)を受ける。ま
た、第2スプール53の右端には油路71bを介して送られ
るエンジン回転数に対応したガバナ圧PGが作用してお
り、第2スプール53は第2ばね55の付勢力とガバナ圧PG
に対応する油圧力とを合わせた左方向の押力(これを第
2押力と称する)も受ける。このため、第1押力と第2
押力との差に応じて第2スプール53の左右方向移動位置
が定まる。
第2スプール53は、その左右方向移動に応じて、コン
トロール油圧Pcが供給される油路72と、上記ポート31c,
31dに繋がる油路73もしくは74とを連通させる溝53a,53b
を有している。上記第1および第2押力がバランスし
て、第1図に示す位置に第2スプール53が位置した状態
では、油路72,73,74は全て変速コントロールバルブ50に
よって閉塞されており、ピストンロッド32はその位置で
静止保持され、変速比はそのまま維持される。
一方、アクセルペダルが踏み込まれる等して第1押力
の方が大きくなると、第2スプール53は右動され、溝53
aを介して油路72と73とが連通されるとともに溝53bを介
して油路74と75とが連通され、左油路34内にコントロー
ル油圧Pcが供給されるとともに右油室35内の油が排出さ
れ、ピストンロッド32が右動されて変速比が増大される
(LOW側に変速される)。
これとは逆に第2押力の方が大きくなると、第2スプ
ール53は左動され、溝53bを介して油路72と74とが連通
されるとともに溝53aを介して油路73がドレンに連通さ
れ、右油室35内にコントロール油圧Pcが供給されるとと
もに左油室34内の油が排出され、ピストンロッド32が左
動されて変速比が減少される(TOP側に変速される)。
以上の作動において、第1押力は運転者の加・減速意
志を示す指標としての目標エンジン回転数に対応する力
と考えられ、第2押力は実エンジン回転数に対応するで
あると考えられるので、両押力の差、すなわち、目標エ
ンジン回転数と実エンジン回転数との差に応じて変速比
が制御され、且つこの差が小さくなるように変速比の制
御がなされると言える。
このような変速制御に際して、第2押力の方が大きく
て変速比が小さくなるようにTOP側に変化するように)
制御される場合には、変速比の変化率のゲインは一定で
あるが、第1押力の方が大きくて変速比が大きくなるよ
うに(LOW側に変化するように)制御される場合には、
油路75を介しての排出(ドレン)油量が制御され、エン
ジン回転数および変速比に応じて変速比の変化率のゲイ
ンが異なるようになっている。
排出油路75は、ドレンコントロールバルブ40に繋がる
とともに、オリフィス60を有した油路76にも繋がってい
る。ドレンコントロールバルブ40はハウジング41内に左
右に移動自在に挿入されたスプール42とこのスプール42
を右方向に付勢するばね43とを有する。スプール42の右
端には油路71,71aを介してエンジン回転数に対応したガ
バナ圧PGが作用しており、エンジン回転数が所定回転以
下でガバナ圧PGが小さい時にはばね43の付勢力によりス
プール41は右動して溝42aにより油路75はドレン油路77
に大きく開いている。ところがエンジン回転が所定回転
を越えると、ガバナ圧PGがばね43の力に勝りスプール41
は左動され、油路75とドレン油路77との連通開口は、第
1a図および第1b図に示すように、スプール41の肩部に形
成されたテーパ状切り欠き部42bのみとなり、極く小さ
くなる。
このため、変速比が大きくなるように(LOW側に変化
するように)制御される場合での、油路75を介しての排
出(ドレン)油量は、エンジン回転数が所定回転以下で
は大きく、所定回転を越えると極く小さくなる。この排
出油量はピストンロッド32の移動速度すなわち変速比変
化率のゲインに比例し、変速比変化率のゲインもエンジ
ン回転が所定回転以下で大きく、所定回転を越えると小
さくなる。このゲインとエンジン回転数との関係を示し
たのが第2図であり、実線G1で示すように、所定エンジ
ン回転数N1以下のときには、ゲインは大きな値(K1)で
あり、N1近傍において急速に減少してこれ以上の高エン
ジン回転領域では極く小さな値(K3)となる。
但し、上記ゲインの変化は、油路76を無視した場合で
の変化であり、ゲインはこの油路76を介しての油の排出
による影響も受ける。油路76の端部はサーボユニット30
のシリンダ31に形成されたポート31bに繋がる。このポ
ート31bは、変速比が大きい場合(LOW側の場合)にはピ
ストンロッド32により閉塞されるのであるが、変速比が
所定値より小さくなる(TOP側になる)とロッド32に形
成された切り欠き32bにより外部ドレンに連通する。こ
のため、変速比が所定値より大きいときには、油路76か
らの油の排出はなされず、第2図の実線G1で示す特性と
なるのであるが、変速比が所定値より小さくなると、オ
リフィス60を有した油路76を介しての油の排出が加わ
り、ゲインは図において破線G2で示すように中程度の値
(K2)となる。そして、ポート31b、油路76等が請求の
範囲に記載の「ドレン制御手段」を構成する。
なお、エンジン回転が所定回転N1以下のときにも変速
比が所定値より小さくなると油路76を介した油の排出が
加わるのであるが、ドレンコントロールバルブ40を介し
てのドレン油路77への排出開口が大きいため、オリフィ
ス60を有した油路76を通っての油の排出は殆どゲインに
影響しない。
以上のようにゲインが変化する場合での車速Vとエン
ジン回転数Neとの関係を示すのが第3図であり、この図
において、最大変速比線LOWと最小変速比線TOPとの間領
域が変速可能領域である。この領域のうち、エンジン回
転数が所定回転数N1より低回転となる領域Aにおいては
ゲインはK1であり、この回転数N1より高回転側の領域に
おいて変速比が所定値i1より小さい領域Bにおいてはゲ
インはK2であり、所定値i1より大きい領域Cにおいては
ゲインはK3である。このため、エンジン回転数が低い領
域Aにおいては、ゲインが大きく(K1)、アクセル操作
に対する変速応答性が良い。エンジン回転数が高い領域
では、変速比が大きければ、すなわちTOP側であれば、
ゲインが比較的大きく(K2)、高速走行時でのキックダ
ウンに対する変速応答性が良い。但し、このキックダウ
ンにより変速比が変化して大きくなるとゲインが小さく
なり、エンジン回転数が過度に急上昇することが防止さ
れ、キックダウン時での振動・騒音の急激な増大が防止
される。
次に、上記とは異なるドレンコントロールバルブ140
を用いる場合について説明する。このバルブ140は、第
4図に示すように、ハウジング141内に左右に移動自在
に挿入されたスプール142と、このスプール142を右方向
に付勢するばね143とを有する。スプール142の右端には
油路171を介して送られるガバナ圧PGが作用しており、
エンジン回転が所定回転N1以下のときにはスプール142
はばね143により図示のように右動された状態となる
が、エンジン回転が所定回転N1を越えるとガバナ圧PG
る押力がばね143の付勢力に打ち勝ってスプール142は左
動される。なお、このときの左動量はエンジン回転が大
きくなってガバナ圧PGが増加するに応じて大きくなる。
このバルブ140には、変速コントロールバルブ50によ
って油路74のドレンを行う油路175(第1図における油
路75と同じ)、およびサーボユニット30のシリンダ31に
形成されたポート31bに繋がる油路176が図示のように繋
がっている。
油路175は、エンジン回転が所定回転N1以下でスプー
ル142が右動した状態では、スプール142の溝142aを介し
てドレン油路177に連通しており、この場合における変
速比の増大方向への変化率のゲインは大きい値K1とな
る。エンジン回転が所定回転N1を越えてスプール142が
左動されると、スプール142によりドレン油路177が絞ら
れドレン油路177への排出油量が極く少なくなり、変速
比の変化率のゲインは、第5図において実線G1で示すよ
うに、小さな値K3となる。
但し、この実線の変化は、サーボユニット30のポート
31bが閉塞されており、油路176を介しての油の排出が無
い場合である。すなわち、変速比が所定値i1より大きい
場合には、第5図の実線G1のようにゲインが変化する。
ところが、変速比が所定値i1より小さい場合には、ポー
ト31bは外部ドレンに連通するため、油路176を介しての
油の排出が加わる。
この排出は油路175からスプール142の溝142bを介して
行われるのであるが、溝142bの右肩部にはテーパ状のノ
ッチ142cが形成されており、このノッチ142cが絞りとし
て作用し、油路175から溝142bへの流量が制限される。
このノッチ142cによる絞り量は、スプール142への左動
量が大きい程大きい。すなわち、エンジン回転が高くな
るほど絞り量が大きくなり、排出油量が少なくなる。こ
のため、このときのゲインは第5図で破線G3で示すよう
に、エンジン回転の増加とともに小さくなる。
このため、この場合においては、第3図における領域
Bでのゲインは、領域AのゲインK1より小さく、領域C
でのゲインK2より大きく、且つ、エンジン回転数が大き
い程小さくなり、第1図および第2図で説明した制御の
場合よりきめ細かな制御ができる。
以上においては、油圧式無段変速機の場合を例にして
説明したが本発明はこれに限られるものではなく、他の
形式の無段変速機に用いることができるのは無論であ
る。
ハ.発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、エンジン回転
数が低い領域においては、大きなゲインが設定されるの
でこの領域でのアクセル操作に対する変速応答性が良
い。一方、エンジン回転数が高い領域では、変速比が小
さければ、すなわちTOP側であれば、ゲインが比較的大
きい中程度であるため、高速走行時でのキックダウンに
対する変速応答性が良い。そして、このキックダウンに
より変速比が変化して大きくなるとゲインが小さくな
る、すなわち、変速比が大きくなると変速比の変化は小
さくなるので、キックダウン時に変速比が急速にLOW側
に変化してエンジン回転数が過度に急上昇することを防
止でき、この時での振動・騒音の急激な増大の防止を図
ることができる。
また、ゲインが中程度であるときに、エンジン回転が
高いほどゲインが小さくなるようにした場合には、さら
にきめ細かく振動・騒音の増大の防止を図る制御を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は発明に係る方法により制御される油圧式無段変
速機およびその制御装置を示す油圧回路図、 第1a図および第1b図はドレンコントロールバルブ用スプ
ールを示す断面図および平面図、 第2図および第5図は変速比変化率のゲインとエンジン
回転数との関係を示すグラフ、 第3図は上記無段変速機を搭載した車両の車速とエンジ
ン回転数との関係を示すグラフ、 第4図は本発明に係る方法を用いる変速制御装置用のド
レンコントロールバルブを示す断面図である。 1…入力軸、2…出力軸 4…シャトルバルブ、5…クラッチ 30…変速サーボユニット 40…ドレンコントロールバルブ 50…変速コントロールバルブ 60…オリフィス、65…スロットルカム

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転者の加・減速意志を示す指標に応じて
    設定される目標エンジン回転数と実エンジン回転数との
    差に基づいて変速比を制御するようにした車両用無段変
    速機の変速制御方法において、 前記変速比が大きくなるように制御される場合に、 前記実エンジン回転数が高い範囲では低い範囲より変速
    比変化率のゲインを小さくするとともに、実エンジン回
    転数が所定回転以上の範囲においては、変速比(=入力
    回転数/出力回転数)が小さい範囲では大きい範囲より
    前記ゲインを大きくする制御を行うことを特徴とする車
    両用無段変速機の変速制御方法。
  2. 【請求項2】前記実エンジン回転数が前記所定回転より
    低い範囲においては大きなゲインとし、前記所定回転以
    上の範囲においては、前記変速比が小さい範囲では中程
    度のゲインとし、且つ、前記変速比が大きい範囲では小
    さいゲインとする制御を行うことを特徴とする請求項1
    に記載の車両用無段変速機の変速制御方法。
  3. 【請求項3】前記中程度のゲインにおいては、前記実エ
    ンジン回転数が高くなるに応じて前記ゲインを小さくす
    る制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の車両用
    無段変速機の変速制御方法。
  4. 【請求項4】運転者の加・減速意志を示す指標に応じて
    設定される目標エンジン回転数と実エンジン回転数との
    差に基づいて変速比を制御するようにした車両用無段変
    速機の変速制御を行う変速制御装置であって、 油圧によって駆動され前記車両用無段変速機の前記変速
    比の制御を行う変速サーボユニットと、 前記目標エンジン回転数に対応する力と前記実エンジン
    回転数に対応する力の差に応じて前記変速サーボユニッ
    トへの作動油の給排制御を行い前記変速サーボユニット
    の作動を制御する変速コントロールバルブと、 この変速コントロールバルブに繋がり前記目標エンジン
    回転数と前記実エンジン回転数との差に基づいて前記変
    速サーボユニットからの作動油の排出油量を制御するこ
    とにより前記変速比例変化率のゲインの調節を行うドレ
    ンコントロールバルブと、 前記変速比に応じて前記変速サーボユニットからの作動
    油の排出油量制御を行うドレン制御手段とから構成さ
    れ、 前記ドレンコントロールバルブは、前記実エンジン回転
    数が所定回転数以下のときは前記排出油量を多くして前
    記ゲインを大きくする制御を行い、前記実エンジン回転
    数が所定回転以上のときは前記排出油量を少なくして前
    記ゲインを小さくする制御を行い、 前記ドレン制御手段が、前記実エンジン回転数が所定回
    転以上で、且つ、前記変速比が所定値よりも小さいとき
    は前記作動油を排出して前記ゲインを中程度とする制御
    を行うことを特徴とする車両用無段変速機の変速制御装
    置。
  5. 【請求項5】前記ドレン制御手段が、前記中程度のゲイ
    ンにおいて前記実エンジン回転数が高くなるに応じて前
    記作動油の排出量を少なくして前記実エンジンの回転数
    が高くなるに応じて前記ゲインを小さくする制御を行う
    ことを特徴とする請求項4に記載の車両用無段変速機の
    変速制御装置。
JP1207559A 1989-08-10 1989-08-10 車両用無段変速機の変速制御方法および変速制御装置 Expired - Fee Related JP2561154B2 (ja)

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