JP2750622B2 - 出入口特定型物品収納棚 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、縦横の仕切板により、多数の収納室を形成
した物品収納棚において、簡単な操作により、所望の収
納室の前面のみを開口しうるようにした物品収納棚（以
下単に棚という）に関するものである。

〔従来の技術〕

通常の棚は、前面が開放されているか、あるいは開き
戸または引違戸等により体裁よく覆われて、塵埃等の侵
入が防止されている。

しかして、多数の物品を整理して収納する棚において
は、その内部は、多数の収納室に仕切られている。

〔発明が解決しようとする課題〕

外観は似ているが内容の異なる物品を、棚における多
数の収納室における所定の室に区分けして収納するに際
し、誤って他の収納室に収納することがあり、また、所
望の物品を棚より取り出す際、誤って外観の似ている他
の物品を取り出すことがある。

〔課題を解決するための手段〕 本発明は、仕切板をもって内部を縦横に仕切って、多
数の収納室を形成した物品収納棚の直前に、駆動手段に
より上下に走行させられ、かつ適所に、物品収納棚の横
幅と等長で、収納室の高さと等幅の横長孔を備える縦
幕、および駆動手段により左右に走行させられ、かつ適
所に、物品収納棚の高さと等長で、収納室の横幅と等幅
の縦長孔を切設した横幕を張設し、縦横両幕を走行させ
ることにより、前記横長孔と縦長孔との交差部と対応す
る収納室への物品の搬入搬出を可能とすることにより、
上述の課題の解決を図ったものである。

〔作用〕

制御盤を操作して、駆動手段により縦横両幕を走行さ
せ、それぞれの横長孔と縦長孔を、自動的に所望の収納
室の直前に位置させれば、その収納室のみが開口するの
で、物品の出し入れを誤まることはない。

〔実 施 例〕

図面は本発明の一実施例を示すもので、棚（１）は、
前面開口する内箱（２）と、内箱（２）を囲む外箱
（３）とよりなり、内箱（２）の上下左右と外箱（３）
の間には、空室（４）が設けられている。

内箱（２）内は、多数の仕切板（５）により縦横に仕
切られて、多数の収納室（６）が形成されている。

外箱（３）と一体をなす方形枠状の前板（3a）は、空
室（４）の前面を閉塞するとともに、内箱（２）の前縁
より若干前方に突出し、前板（3a）と内箱（２）の前面
周縁との間には、間隙（７）が形成されている。前板
（3a）の右上部には、制御盤（８）が設けられている。

空室（４）の前部における上部と下部には、内箱
（２）の横幅より若干長寸で、左右方向を向き、かつ互
に平行をなす上下１対の横軸（９）（９）が、軸受（1
0）（10）をもって、外箱（37）の内面に枢支されてい
る。

両横軸（９）（９）には、上記間隙（７）内を通過し
て、内箱（２）の直前を覆う縦幕（11）の上部と下部が
巻装されている。縦幕（11）の中央には、内箱（２）の
横幅とほぼ等長で、かつ各収納室（６）の高さとほぼ等
幅の横長孔（12）が切設されている。

上下の横軸（９）（９）は、それぞれ外箱（３）の内
面に取付けた駆動手段である減速モータ（13）（13）
を、上記制御盤（８）をもって制御することにより、互
に反対方向に回転させられ、縦幕（11）を、上方または
下方に走行させて、前記横長孔（12）を、所望の収納室
（６）の直前に位置させることができるようになってい
る。

空室（４）の前部における左方と右方には、内箱
（２）の上下長より若干長寸で、上下方向を向き、かつ
互に平行をなす左右１対の縦軸（14）（14）が、軸受
（10）（10）をもって、外箱（３）の内面に枢支されて
いる。

両縦軸（14）（14）には、上記縦幕（11）の前面に沿
って内箱（２）の直前を覆い、かつ上記間隙（７）を通
過する横幕（15）の左部と右部が巻装されている。横幕
（15）の中央には、内箱（２）の高さとほぼ等長で、か
つ各収納室（６）の横幅とほぼ等幅の縦長孔（16）が切
設されている。

両縦軸（14）（14）は、それぞれ外箱（３）の内面に
取り付けた駆動手段である減速モータ（13）（13）を、
上記制御盤（８）をもって制御することにより、互に反
対方向に回転させられ、横幕（15）を、左方または右方
に走行させて、前記縦長孔（16）を、所望の収納室
（６）の直前に位置させることができるようになってい
る。

上述の棚において、制御盤（８）の操作により、縦幕
（11）と横幕（15）を適宜走行させて、横長孔（12）と
縦長孔（16）を所望の収納室（６）の直前に位置させれ
ば、両長孔（12）（16）の交差部により形成される出入
口（17）により、所望の収納室（６）のみが、物品の出
し入れを可能とするために開口させられる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、多数の小型の収納室に仕切られた棚
であっても、制御盤の簡単な操作により、所望の収納室
のみを自動的に開口させうるので、小型の多数の物品
を、誤りなく整理して収納したり、また、棚より目的と
する物品を誤りなく取り出したりすることができる。

従って、外観は似ているが、内容の異なる多数の物品
を取り扱う工場や倉庫や卸商等において使用して甚だ便
利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の棚の一実施例の一部切欠正面図、 第２図は、第１図のＡ−Ａ線における断面図、 第３図は、縦幕と横幕の関係を示す斜視図である。 （１）物品収納棚、（２）内箱 （３）外箱、（3a）前板 （４）空室、（５）仕切板 （６）収納室、（７）間隙 （８）制御盤、（９）横軸 （10）軸受、（11）縦幕 （12）横長孔、（13）減速モータ（駆動手段） （14）縦軸、（15）横幕 （16）縦長孔、（17）出入口

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】仕切板をもって内部を縦横に仕切って、多
   数の収納室を形成した物品収納棚の直前に、駆動手段に
   より上下に走行させられ、かつ適所に、物品収納棚の横
   幅と等長で、収納室の高さと等幅の横長孔を備える縦
   幕、および駆動手段により左右に走行させられ、かつ適
   所に、物品収納棚の高さと等長で、収納室の横幅と等幅
   の縦長孔を切設した横幕を張設し、縦横両幕を走行させ
   ることにより、前記横長孔と縦長孔との交差部と対応す
   る収納室への物品の搬入搬出を可能としたことを特徴と
   する出入口特定型物品収納棚。