JP2750611B2 - 水中油型乳化組成物及びその製造法 - Google Patents

水中油型乳化組成物及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、長期間冷蔵保存するのに適したホイップド
クリームに利用される起泡性水中油型乳化組成物及びそ
の製造法に関する。
従来の技術的背景 従来、ホイッピング用クリームは液状状態で流通して
おり、数多くのクリームが開発されてきた。しかし、末
端使用者では液状クリームをホイッピングする時間と労
力を要すること、及びこのホイッピングに際し、適正な
物性を有するホイップドクリームを調製するにはかなり
の熟練を必要とすることから、簡便なホイップ済みのク
リームの供給が要望されていた。
したがって、この要望に応えるために、凍結したフロ
ーズンタイプのホイップ済みクリームが開発され、市販
されるようになった。
しかし、このフローズンタイプのホイップドクリーム
は、使用時に解凍するための手間がかかり、また、解凍
条件に応じて解凍後に得られるクリームの物性が異なる
ことから、一定品質のホイップドクリームを得ることが
困難であるという問題点がある。
発明が解決しようとする課題 本発明は如上の状況に鑑みなされたものであつて、冷
蔵下に長期間保存しても、オーバーランの低下及び/又
は硬さの減少に伴う保形性の低下、一方、硬さの増加に
伴う造花性の低下及び離水現象がみられない。長期冷蔵
保存可能である。良好な物性、特にいわゆるトップの良
好なノビを有するホイップドクリームに利用するための
水中油型乳化組成物及びその製造法を提供することを課
題とする。
課題を解決するための手段 本発明に係る起泡性を有する水中油型乳化組成物は、
油相に乳化組成物に対して、飽和脂肪酸を構成脂肪酸と
するプロピレングリコール脂肪酸エステルを0.05重量%
乃至0.4重量%、レシチン及びグリセリン脂肪酸エステ
ルを0.03重量%乃至0.5重量%になるように添加し、一
方水相に乳化組成物に対して、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステルを0.05重量%乃至0.6重量%になるように添加
し、この油相と水相とを、混合均質化して成ることを特
徴とする。
本発明は、このようにして得られる起泡性を有する水
中油型乳化組成物及びその製造法に関する。
ここで用いるプロピレングリコール脂肪酸エステルと
してはプロピレングリコールステアリン酸エステル、プ
ロピレングリコールパルミチン酸エステル等を例示し得
る。これらのエステルはその乳化組成物に対する添加量
が0.05重量%より少ないと得られるクリームの造花性の
改良効果が期待できず、他方0.4重量%を越えてもそれ
以上の増量効果が認められない。このプロピレングリコ
ール脂肪酸エステルの添加にあたっては、レシチン及び
グリセリン脂肪酸エステル(例えばグリセリンモノステ
アリン酸エステル、モノグリセリド等)を乳化組成物に
対して0.03〜0.5重量%になるように油相に添加する。
一方、ポリグリセリン脂肪酸エステルとしてはグリセ
リンの重合度が10以下のものが好ましく、ポリエステ
ル、ジ・トリエステル及びモノエステルの順に効果が大
きい。具体的にはヘキサグリセリンモノステアレートが
顕著な効果を示し、乳化組成物に対し0.05〜0.3重量%
になるように水相に添加することにより、得られるクリ
ームのホイップ性を向上させ、造花性の良好なホイップ
ドクリームを提供することが可能となる。また、テトラ
グリセリンモノステアレートでは乳化組成物に対して0.
05〜0.2重量%の範囲で水相へ添加することにより、ホ
イップドクリームの造花性の改良効果があり、特にクリ
ームによる造花に際してのいわゆるエッジのキレ及びト
ップのノビの改良に効果がある。
なお、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、乳化組成物
に対する添加量が0.05重量%未満では、前述した所望の
物性を有するホイップドクリームが得難く、他方、0.6
重量%を超えてもそれ以上の増量効果が認められない。
このような乳化剤を用いて本発明による水中油型乳化
組成物を製造するには、植物性脂肪又は動物性脂肪もし
くはそれらの混合脂肪を主な脂肪源として加温した油相
に、プロピレングリコール脂肪酸エステルを乳化組成物
に対して0.05〜0.4重量%になるように添加して混合溶
解し、一方脱脂粉乳、精製上白糖、粉末水飴等の通常乳
化組成物の水相に用いられる食品素材を温水に溶解して
得られる水相に、ポリグリセリン脂肪酸エステルを、乳
化組成物に対して0.05〜0.6重量%になるように添加し
て加温する。
なお、上記油相にプロピレングリコール脂肪酸エステ
ルを添加する際、レシチン及びグリセリン脂肪酸エステ
ルを、乳化組成物に対して0.03〜0.5重量%になるよう
に添加する。
次に、上述のようにして乳化剤を添加した油相を水相
に添加しながらホモミキサーで攪拌し、これに加水して
全量が一定になるように調整した後、さらに均質機にて
均質し、次いで10℃程度に急速冷却すると、水中油型乳
化組成物が得られる。
この乳化組成物を市販のミキサーでホイップすること
ができる。ミキサーとしてはケーキミキサー、ホイップ
マシン等を例示し得る。このようにして得られたホイッ
プドクリームは、冷蔵状態での長期保存においても、オ
ーバーランの低下及び硬さの減少に伴う保形性の低下、
または硬さの増加に伴う造花性の低下、離水の発現が見
られず、特に、プロピレングリコール脂肪酸エステルと
ポリグリセリン脂肪酸エステルを乳化剤として用いるこ
とにより、造花時に際してのエッジのキレがよく、トッ
プのノビも改良されるので、ホイップドクリームとして
利用するのに好適である。また、本発明による水中油型
乳化組成物から成るホイップドクリームは冷蔵保存後に
おけるトップの劣化がみられず、その使用に際しては特
に熟練を要することなく、簡単にしかもすぐにトッピン
グに使用できる実際上の利点もある。
以下に実施例を示して本発明及びその効果を具体的に
示す。
実施例1 70℃に加温した精製パーム油3000gに、レシチン10g、
グリセリンモノステアリン酸エステル10g及びプロピレ
ングリコールステアリン酸エステルを0g、5g、10g、40g
をそれぞれ添加し混合溶解した。次いで、脱脂粉乳400
g、粉末水飴1000g、精製上白糖400g、リン酸塩10g、ヘ
キサグリセリンモノステアレート(ポリグリセリン脂肪
酸エステル)20gを5000gの温水に添加混合し、これを60
℃に加温し、この水相に前記油相を添加しながらホモミ
キサーで10分攪拌した。攪拌後、全量を10,000gに加水
調整し、均質機にて100kg/cm2で均質し10℃まで急速冷
却した。冷却後、得られた各乳化物に対して保存料とし
てデハイドロ酢酸を500ppmになるように添加した。
得られた各乳化物を、5℃一夜エージングし、翌日、
ケーキミキサーにてホイップした。この時、オーバーラ
ンを140〜150%になる様に運転条件を調整した。得られ
たホイップドクリームを5℃冷蔵保存し1ヶ月間の保存
性を試験した。結果を表1に示した。
表1から明らかな様に、飽和脂肪酸から成るプロピレ
ングリコールステアリン酸エステルは、ホイップドクリ
ームを冷蔵長期保存するに際し、造花性保持効果は明ら
かである。
実施例2 70℃に加温した精製パーム油3000gに、レシチン20g、
グリセリンモノステアリン酸エステル10g及びプロピレ
ングリコールステアリン酸エステル10gを添加し、混合
溶解した。次いで、脱脂粉乳400g、粉末水飴1000g、精
製上白糖400g、リン酸塩10g、テトラグリセリンモノス
テアレートを0g、10g、30gを5000gの温水に添加混合
し、これを60℃に加温した。この水相に前記油相を添加
しながらホモミキサーで10分攪拌した。攪拌後、全量を
10000gに加水調整し、その後均質機にて100kg/cm2で均
質し10℃まで急速冷却した。冷却後、得られた各乳化物
に対して保存料としてデハイドロ酢酸を500ppmになるよ
うに添加した。
得られた各乳化物を、5℃一夜エージングし、翌日、
ケーキミキサーにてホイップした。この時、オーバーラ
ンを140〜150%になる様に運転条件を調整した。得られ
たホイップドクリームを5℃冷蔵保存し1ヶ月間の保存
性を試験した。試験結果のうち、ホイップマシンの運転
条件を表2に、保存性を表3に示した。
表2に示す様に同一ミックス流量・ガス流量条件にて
テトラグリセリンモノステアレートを使用すると、同一
物性を得るのにローター回転数が低くて済むことからホ
イップ性を向上させる効果を認めることが出来る。しか
も表3に示した様に長期間冷蔵保存した場合の保存性に
も優れている。
実施例3 精製パーム油6000gに、レシチン40g、グリセリンモノ
ステアリン酸エステル20g及びプロピレングリコールス
テアリン酸エステル20gを添加し、70℃に加温溶解し
た。次いで、脱脂粉乳800g、粉末水飴2000g、精製上白
糖800g、リン酸塩20g、テトラグリセリンモノステアレ
ート40gを10000gの温水に添加混合し、これを60℃に加
温した。この水相に前記油相を添加しながらホモミキサ
ーで10分攪拌した。攪拌後、全量を20000gに加水調整
し、均質機にて100kg/cm2で均質しその後、UHT殺菌(12
0℃)し、プレートクーラーで10℃まで急速冷却した。
得られた各乳化物を、5℃一夜エージングした後、翌
日、ケーキミキサーにてホイップした。この時、オーバ
ーランを140〜150%になる様に運転条件を調整した。得
られたホイップドクリームは良好な物性を示し、長期冷
蔵保存しても、造花・ナッペ・フィリングに適した良好
な物性を維持していた。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水中油型乳化組成物において、油相に、乳
    化組成物に対して、飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするプロ
    ピレングリコール脂肪酸エステルを0.05重量%乃至0.4
    重量%、レシチン及びグリセリン脂肪酸エステルを0.03
    重量%乃至0.5重量%になるように添加し、一方水相に
    乳化組成物に対してポリグリセリン脂肪酸エステルを0.
    05重量%乃至0.6重量%になるように添加したものを、
    混合、均質化して成る起泡性を有する水中油型乳化組成
    物。
  2. 【請求項2】ポリグリセリン脂肪酸エステルは、グリセ
    リンの重合度が10以下のものである請求項(1)に記載
    の水中油型乳化組成物。
  3. 【請求項3】ポリグリセリン脂肪酸エステルは、ヘキサ
    グリセリンモノステアレートであって、乳化組成物に対
    して0.05重量%乃至0.3重量%添加する請求項(2)に
    記載の水中油型乳化組成物。
  4. 【請求項4】ポリグリセリン脂肪酸エステルは、テトラ
    グリセリンモノステアレートであって、乳化組成物に対
    して0.05重量%乃至0.2重量%添加する請求項(2)に
    記載の水中油型乳化組成物。
  5. 【請求項5】水中油型乳化組成物の製造において、加温
    した油相に、飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするプロピレン
    グリコール脂肪酸エステルを、乳化組成物に対して0.05
    重量%乃至0.4重量%及びレシチンならびにグリセリン
    脂肪酸エステルを0.03重量%乃至0.5重量%添加し、一
    方、加温した水相に、ポリグリセリン脂肪酸エステル
    を、乳化組成物に対して0.05重量%乃至0.6重量%添加
    し、次いで加温下に上記水相に上記油相を添加しながら
    均質化し、さらに加水調整して均質化した後、必要に応
    じ殺菌処理して急速冷却することを特徴とする起泡性を
    有する水中油型乳化組成物の製造法。
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