JPH06276978A - 起泡性水中油型乳化物 - Google Patents

起泡性水中油型乳化物

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JPH06276978A JP5064989A JP6498993A JPH06276978A JP H06276978 A JPH06276978 A JP H06276978A JP 5064989 A JP5064989 A JP 5064989A JP 6498993 A JP6498993 A JP 6498993A JP H06276978 A JPH06276978 A JP H06276978A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 油相3〜50重量%、水相97〜50重量%からな
る起泡性水中油型乳化物であって、油相が、構成脂肪酸
残基が炭素数20〜24の飽和脂肪酸を5〜70重量%含む油
脂及び親油性乳化剤として主要構成脂肪酸残基が炭素数
20〜24の飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸エステル、
ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル及びプロピレングリコール
脂肪酸エステルの一種又は二種以上を含む。 【効果】 ホイップクリームにした場合に要求される物
性、特に、機械耐性、外部環境の変化による温度耐性に
満足な特性を有しており、得られるホイップクリーム
は、保存によってもクリーム組織の変化がなく、高品質
なフィリング、トッピング、サンド用クリームに好適な
乳化物といえる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長時間保存しても品質
状態が安定である起泡性水中油型乳化物に関し、特に、
ケーキ、デザート等のトッピング、フィリング、サンド
用に用いられる起泡性のクリーム類としては勿論のこ
と、アイスクリーム、ソフトクリーム等の冷菓用にも適
した起泡性水中油型乳化物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
トッピング用、フィリング用、サンド用のクリーム類と
しては、油分を25〜50重量%含有する起泡性水中油型乳
化物が、また、アイスクリーム、ソフトクリーム類等の
冷菓用に使用されているクリーム類は、油分を3〜25重
量%含有する起泡性水中油型乳化物が利用されてきてい
る。一般にこれらのものは3つの種類に大別される。す
なわち、天然の生クリームと、生クリーム又は乳脂肪が
部分的に配合されたコンパウンドクリームと、そして、
乳成分として無脂乳固形分のみを含む植物性フィルドク
リームである。コンパウンドクリーム及び植物性フィル
ドクリームは合成クリーム類として価格面及び物性面で
大きく改善され、現在、製菓、製パン分野で広く利用さ
れている。
【0003】合成クリーム類に代表される起泡性水中油
型乳化物は、一般に、油脂、乳固形分、及び乳化剤等か
らなる混合物を予備乳化、高圧均質化、殺菌、冷却等の
諸工程を経て製造されるが、以下のような特性を具備し
ていることが望まれる。 (1) 起泡性水中油型乳化物の保存中、輸送中、使用中、
外部環境変化によって増粘や固化が生じないこと(高い
乳化安定性を有していること) (2) 起泡性水中油型乳化物を起泡(ホイップ)させてホ
イップクリームとして用いる場合、最適ホイップ状態に
達するまでのホイップ時間が一定で、ホイップ終点に適
度な幅があり、起泡性(オーバーラン)が一定してお
り、造花が容易に行なえるよう造花性に優れていること (3) ケーキ、パン等にホイップクリームをフィリング、
トッピング、サンドした場合、クリームの組織が保持で
きるように優れた保型性を有し、経時的にも離水を起こ
さないこと、そして、表面の滑らかさ、光沢が維持され
ていること (4) 口どけが良く、くせがなく、風味、食感が良好なこ
と 上記のような優れた特性を持つ高品質の合成クリームを
得るために、従来から製造プロセスや原料配合について
種々検討されてきた。例えば、原料配合の検討について
は、各種乳化剤の選定(特開昭63−267250号、特開平3
−62387 号公報)、天然または合成糊料の配合、乳蛋白
の変性或いは改質等が行なわれてきた。
【0004】しかしながら、上記の合成クリーム類は洋
菓子材料として、特に、起泡性のクリーム類として用い
る場合、必ずしも十分な適性を有してはいない。すなわ
ち、最適なホイップ状態にするのに長時間を要し、ホイ
ップ品の組織のキメが荒れ、経時的な環境変化に対する
造花性、保型性の低下には、依然として、問題を残して
いる。特に、最近、大量生産を行う洋菓子店では連続ホ
イッピングマシーンを用いて連続生産し、大量に輸送
し、保存するため、機械耐性及び温度耐性上の問題が多
くみられる。
【0005】従って、本発明の目的は起泡性水中油型乳
化物の欠点を改良し、特に、ホイップ操作によって物性
が常に一定となる機械耐性を有し、保存中や輸送中の温
度変化に対して充分な耐性をもつ起泡性水中油型乳化物
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため、起泡性水中油型乳化物を構成する油相
に着目し、種々の構成脂肪酸残基からなる油脂と種々の
親油性乳化剤との組み合わせを検討した結果、特定の油
脂と特定の乳化剤とを併用することにより、上記目的が
達成されることを知見し、本発明を完成させた。
【0007】即ち本発明は、油相3〜50重量%、水相97
〜50重量%からなる起泡性水中油型乳化物であって、油
相が、構成脂肪酸残基が炭素数20〜24の飽和脂肪酸を5
〜70重量%含む油脂及び親油性乳化剤として主要構成脂
肪酸残基が炭素数20〜24の飽和脂肪酸であるグリセリン
脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂
肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びプロ
ピレングリコール脂肪酸エステルの一種又は二種以上を
含むことを特徴とする起泡性水中油型乳化物を提供する
ものである。
【0008】以下、本発明について詳述する。本発明の
乳化物の油相中に含まれる油脂は、構成脂肪酸残基が炭
素数20〜24の飽和脂肪酸を5〜70重量%含む油脂であ
る。炭素数20〜24の飽和脂肪酸としては、アラキン酸又
はベヘン酸が好ましく、特に、ベヘン酸が望ましい。炭
素数20〜24の飽和脂肪酸を有する油脂の給源としては、
該飽和脂肪酸からなる合成トリグリセリドはもちろん、
例えば、ナタネ油、ダイコン油、ルナリア油、魚油又は
鯨油を極度硬化することによって得られる油脂も用いる
ことができる。特に、ハイエルシンナタネ油の極度硬化
油が工業的には最適である。これらの極度硬化油と他の
動植物性油脂、例えば、ナタネ油、大豆油、ヒマワリ種
子油、綿実油、落花生油、米糠油、トウモロコシ油、サ
フラワー油、オリーブ油、カポック油、ゴマ油、パーム
油、シア脂、サル脂、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油等
の植物性油脂、並びに乳脂、牛脂、ラード、魚油等の動
物性油脂との混合油或いはそれらの硬化、分別、ランダ
ムエステル交換、選択的エステル交換等を施した加工油
脂が使用できる。
【0009】本発明の起泡性水中油型乳化物の油相中に
含有される、構成脂肪酸残基が炭素数20〜24の飽和脂肪
酸を5〜70重量%含む油脂中の炭素数20〜24の飽和脂肪
酸含量が5重量%より少ないと、当該起泡性水中油型乳
化物の合成クリームは、機械耐性、温度耐性に充分な有
効性が発揮できない。つまり、起泡したクリームのキ
メ、造花性が劣り、種々の保存温度における離水、形の
くずれが経時的に生じる。また、炭素数20〜24の飽和脂
肪酸含量が70重量%より多いと、温度耐性には効果が認
められるものの、口どけが低下し実用的なクリームに供
し得ない。
【0010】本発明の乳化物の油相中に含まれる親油性
乳化剤は、主要構成脂肪酸残基が炭素数20〜24の飽和脂
肪酸であるグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エ
ステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂
肪酸エステル及びプロピレングリコール脂肪酸エステル
の一種又は二種以上から選ばれる。これらの親油性乳化
剤は起泡性水中油型乳化物全量に対して0.02〜10重量
%、好ましくは 0.1〜3重量%配合使用するのがよい。
0.02重量%未満では、上記油脂との併用効果が低くホイ
ップ操作に伴う機械耐性、起泡したクリームの温度耐性
に顕著な優位性を示さない。また、10重量%を超えると
クリーム自体が増粘し、口どけが低下し実用的なクリー
ムに供し得ない。本発明によれば、上記する親油性乳化
剤はHLBが5以下のものが好ましく、主要構成脂肪酸
残基が炭素数20〜24の飽和脂肪酸である乳化剤を使用す
る。炭素数20〜24の飽和脂肪酸としては、アラキン酸又
はベヘン酸が好ましく、特に、ベヘン酸が望ましい。主
要構成脂肪酸残基が炭素数18以下の飽和脂肪酸である乳
化剤及び主要構成脂肪酸残基が炭素数20〜24の不飽和脂
肪酸である乳化剤では、上記油脂との併用効果がなく、
機械耐性、温度耐性を示さない。なお、他の乳化剤とし
て飽和脂肪酸を主要構成脂肪酸残基とするグリセリン脂
肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪
酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレ
ングリコール脂肪酸エステル及び/又はその有機酸誘導
体、例えばコハク酸モノグリセリド、クエン酸モノグリ
セリド、酒石酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノ
グリセリド、リンゴ酸モノグリセリド及び乳酸モノグリ
セリド等の誘導体或いはレシチン等を目的に応じて適宜
併用してもよいことはいうまでもない。
【0011】次に、本発明による上記油脂及び上記親油
性乳化剤を用いた起泡性水中油型乳化物の製造法を一実
施態様に基づいて説明する。先ず、上記油脂を溶融し、
それに上記親油性乳化剤を配合し50〜65℃にて分散溶解
させて油相を調製する。尚、必要に応じて他の油溶性成
分、例えば、乳脂、油溶性の蛋白質、脂質類等を使用す
る場合には、これらを上記油相に添加すればよい。他方
で、水相に無脂乳固形分、親水性乳化剤を分散溶解させ
るとともに、その他の水溶性成分、例えばリン酸塩、多
糖類、糖類、蛋白質等をも溶解分散させることにより水
相を調製する。
【0012】次いで、上記水相と上記油相とを混合し、
得られる乳化物を均質化することにより本発明による起
泡性水中油型乳化物が得られる。この均質化は60〜75℃
にて20〜150 kg/cm2 の均質圧力で行なう。更に、得ら
れた均質化物をUHT滅菌処理して起泡性水中油型乳化
物とすることが好ましい。更に好ましくは、UHT滅菌
処理後、60〜70℃まで冷却し、5〜150kg/cm2 の圧力
で再均質化処理を行なうことがよい。そして、この均質
化処理品を5〜10℃まで冷却し、無菌充填機にて充填す
れば好ましい起泡性水中油型乳化物の製品を得ることが
できる。
【0013】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を用いて本発明を
更に詳しく説明する。ただし、これらの例は本発明を制
限するものではない。なお、「%」は、「重量%」を意
味する。
【0014】油脂試料の調製例 <油脂試料> ハイエルシンナタネ油の極度硬化油(沃素価 0.8、アラ
キン酸5.6 %、ベヘン酸48.1%)20%(対油)、大豆油
40%(対油)、ヤシ油40%(対油)の混合油を、油脂に
対して 0.1%のナトリウムメチラートを触媒として、80
℃で30分間反応を行いエステル交換油を得た。このエス
テル交換油を、ニッケル触媒にて常法により融点32.0℃
まで硬化し、精製して油脂試料を得た。
【0015】<油脂試料>大豆油の極度硬化油(沃素
価 0.5、アラキン酸 0.3%、ベヘン酸 0.5%)20%(対
油)、大豆油40%(対油)、ヤシ油40%(対油)の混合
油を、油脂に対して0.1%のナトリウムメチラートを触
媒として、80℃で30分間反応を行いエステル交換油を得
た。このエステル交換油を、ニッケル触媒にて常法によ
り融点32.0℃まで硬化し、精製して油脂試料を得た。
【0016】<油脂試料>ベヘン酸トリグリセリド
(アラキン酸 9.8%、ベヘン酸86.7%)50%(対油)と
大豆油50%の混合油を、油脂に対して 0.1%のナトリウ
ムメチラートを触媒として、80℃で30分間反応を行いエ
ステル交換油を得た。このエステル交換油を1g当たり
4mlのn−ヘキサンに溶解し攪拌下で40℃から22℃まで
冷却して析出した高融点部を濾別除去し、常法により溶
剤を留去してエステル交換油低融点部を得た。得られた
エステル交換油低融点部70%(対油)とヤシ油30%(対
油)の混合油を、ニッケル触媒にて常法により融点32.0
℃まで硬化し、精製して油脂試料を得た。以上、得ら
れた油脂試料、及びの主要な構成脂肪酸残基を表
1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】親油性乳化剤の調製例 ステアリン酸(純度90%)、ベヘン酸(純度87%)及び
エルカ酸(純度82%)を原料として、ショ糖及びポリグ
リセリン(ヘキサグリセリンを主成分とする)とのエス
テル化により、ステアリン酸を主要構成脂肪酸とするシ
ョ糖脂肪酸エステルの低HLB品、ベヘン酸を主要構成
脂肪酸とするショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン
脂肪酸エステルの低HLB品、そして、エルカ酸を主要
構成脂肪酸とするショ糖脂肪酸エステルの低HLB品を
調製した。ここで得られた乳化剤試料の主要構成脂肪酸
組成及びHLBを表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】実施例1 下記配合及び製法に従い、起泡性水中油型乳化物及びホ
イップクリームを調製し、クリームの品質評価を行なっ
た。なお、「%」は起泡性水中油型乳化物に対する重量
%である。油脂試料40%、乳化剤試料 0.4%及びレ
シチン 0.2%を加熱溶解して油相を調製した。これとは
別に、水54.6%に脱脂粉乳4%、ナトリウムカゼイネー
ト0.5 %、ショ糖脂肪酸エステル(HLB 11) 0.2%及
びヘキサメタリン酸塩 0.1%を溶解し水相を調製した。
水相を40℃に加温した後、上記油相と混合し、プロペラ
攪拌機で攪拌しながら約55℃にて15分間予備乳化した。
得られた予備乳化物を60kg/cm2 の均質圧力下で均質処
理し、次に、この均質化物を50℃に保持しながらUHT
滅菌装置を通して 142℃で2秒間殺菌した後、更に、均
質機を通して直ちに8℃まで冷却して起泡性水中油型乳
化物を得た。上記起泡性水中油型乳化物を5℃で72時間
熟成後、この起泡性水中油型乳化物を縦型ミキサーでホ
イップし、ホイップクリームを調製した。そして、下記
の方法によりホイップ時の機械耐性(ホイップ時間、ホ
イップ幅、オーバーラン)及び、そのホイップクリーム
を20℃で24時間保存した後の保型性、離水状態、外観に
ついて官能評価(温度耐性)を行なった。結果を表4に
示す。
【0021】<評価方法> (1) ホイップ時間:縦型ミキサーを使用し、800RPMで1
リットルの起泡性水中油型乳化物をホイップした時の最
適状態になるまでの時間を測定した。 (2) ホイップ幅:(1) のホイップ時間から、更にホイッ
プを続けて、ホイップ状態が崩れるまでの時間を測定し
た。 (3) オーバーラン(%):次式で示されるホイップによ
る容積増加割合を測定した。
【0022】
【数1】
【0023】(4) 温度耐性:20℃24時間保存後のホイッ
プクリームを表3に示す基準で官能評価した。
【0024】
【表3】
【0025】実施例2 油相配合成分として、油脂試料及び乳化剤試料に換
えて、油脂試料及び乳化剤試料を用いる以外は実施
例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を調製し、同様
にホイップクリームを調製した。得られたホイップクリ
ームの評価を実施例1と同様に行った。その結果を表4
に示す。
【0026】比較例1 油相配合成分として、油脂試料及び乳化剤試料に換
えて、油脂試料及び乳化剤試料を用いる以外は実施
例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を調製し、同様
にホイップクリームを調製した。得られたホイップクリ
ームの評価を実施例1と同様に行った。その結果を表4
に示す。
【0027】比較例2 油相配合成分として、油脂試料及び乳化剤試料に換
えて、油脂試料及び乳化剤試料を用いる以外は実施
例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を調製し、同様
にホイップクリームを調製した。得られたホイップクリ
ームの評価を実施例1と同様に行った。その結果を表4
に示す。
【0028】比較例3 油相配合成分として、油脂試料及び乳化剤試料に換
えて、油脂試料及び乳化剤試料を用いる以外は実施
例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を調製し、同様
にホイップクリームを調製した。得られたホイップクリ
ームの評価を実施例1と同様に行った。その結果を表4
に示す。
【0029】
【表4】
【0030】上記表4に示された結果から明らかなよう
に、油相構成成分として特定の組成からなる油脂と特定
の組成からなる親油性乳化剤との併用による本発明の起
泡性水中油型乳化物(実施例1〜2)は、特定されない
起泡性水中油型乳化物(比較例1〜3)に比べ、機械耐
性、保存による温度耐性に優れたものである。
【0031】
【発明の効果】本発明の起泡性水中油型乳化物は、ホイ
ップクリームにした場合に要求される物性、特に、機械
耐性、外部環境の変化による温度耐性に満足な特性を有
している。得られるホイップクリームは、保存によって
もクリーム組織の変化がなく、高品質なフィリング、ト
ッピング、サンド用クリームに好適な乳化物といえる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油相3〜50重量%、水相97〜50重量%か
    らなる起泡性水中油型乳化物であって、油相が、構成脂
    肪酸残基が炭素数20〜24の飽和脂肪酸を5〜70重量%含
    む油脂及び親油性乳化剤として主要構成脂肪酸残基が炭
    素数20〜24の飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸エステ
    ル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
    ル、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びプロピレングリ
    コール脂肪酸エステルの一種又は二種以上を含むことを
    特徴とする起泡性水中油型乳化物。
  2. 【請求項2】 親油性乳化剤のHLBが5以下である請
    求項1記載の起泡性水中油型乳化物。
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