JP2750185B2 - 刺しゅう用ミシン - Google Patents

刺しゅう用ミシン

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JP2750185B2 JP33374189A JP33374189A JP2750185B2 JP 2750185 B2 JP2750185 B2 JP 2750185B2 JP 33374189 A JP33374189 A JP 33374189A JP 33374189 A JP33374189 A JP 33374189A JP 2750185 B2 JP2750185 B2 JP 2750185B2
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は刺しゅう用ミシンに関し、詳しくは、刺しゅ
う針に振幅縫製駆動手段で予定の振幅縫目を与えると共
に、刺しゅう対象の布を緊張保持する刺しゅう枠を回転
・移動手段で回転及びX・Y方向へと移動して自動的に
ジグザグ模様を主とする刺しゅうを行うようにしたもの
である。 従来の技術 従来、刺しゅう用ミシンとしては、例えば、特開昭63
−203188号公報に開示されているタイプのものが提供さ
れている。該タイプの刺しゅう用ミシンでは、上下運動
と共に振幅運動(ジグザグ振幅運動)をする針と対向す
る領域に、モータ等の手段により該針に対して略垂直な
同一平面内の直交する2方向(X軸方向、Y軸方向)に
変位する機構を設け、該機構上に刺しゅうされる布を緊
張保持する刺しゅう枠と、該刺しゅう枠をモータ等の手
段により回転する手段を備えている。そして、上記2方
向の変位、刺しゅう枠の回転角度、及び振幅の変化はエ
ンコーダ等の手段により検出して、これらの値をフロッ
ピーディスク等に記憶するようになっている。 上記刺しゅう用ミシンでは、いわゆる「例示学習」方
式が採用されている。即ち、1回だけ熟練者が刺しゅう
枠を手で保持し案内して刺しゅう作業を実行し、この時
のX軸方向、Y軸方向、回転角度及び針の振幅の変化を
検出、記憶させる(ティーチイン)。そして、この記憶
されたデータに基づいてX軸方向及びY軸方向の変位手
段、回転手段、振幅手段を駆動して、上記専門家の行っ
た刺しゅうを再現している。 また、上記のタイプとは別に、X軸方向およびY軸方
向の変位、ジグザグ振幅の変位をデータにより数値制御
するようにしたタイプの刺しゅう用ミシンも提供されて
いる。このタイプの刺しゅう用ミシンでは、図柄をX軸
方向、Y軸方向のデータ列および振幅のデータ列として
記憶して、これらのデータにより上記X軸、Y軸および
振幅駆動手段を制御する制御手段を備えている。 発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記した従来の刺しゅう用ミシンのう
ち、前者のタイプの刺しゅう用ミシンでは、刺しゅう図
柄の作成のために熟練者が与えた例示学習のデータによ
り、X・Y軸駆動手段、振幅縫製駆動手段、回転手段を
駆動するようにしているため、純粋な復元作業以外に
は、これらの駆動手段に与えられる制御変数を変更する
のは容易ではない。そのため、このタイプの刺しゅう用
ミシンでは、要求に応じて、図柄を拡大、縮小或いは変
形することが極めて困難であるのは勿論、図柄の再現そ
のものも実行上困難である。このことはこの種の刺しゅ
う用ミシンでは、X・Y軸駆動手段上に回転駆動手段が
設けられているため、X・Y軸駆動手段が変位すると振
幅を持つ針の振幅方向は刺しゅう枠の回転の中心の位置
に対して変化する。そのため、先の熟練者の刺しゅう作
業によって記憶された図柄を正確に再現するには、刺し
ゅう開始時のX・Y軸方向の位置、回転角度位置を上記
熟練者が例示学習した時のこれらの条件と厳密に同一化
する必要がある。実際には、X・Y軸方向の位置、回転
角度位置のすべてをティーチインの時と一致させるのは
困難であり、この種のタイプの刺しゅう用ミシンでは図
柄の再現性に問題がある、 一方、後者のタイプの刺しゅう用ミシンでは、刺しゅ
うされる図柄には再現性があり、また、図柄の拡大等
は、X・Y軸駆動手段および振幅縫製駆動手段に与える
データ列を変更して行うことが出来る。しかし、針振幅
のX・Y軸に対する回転手段を備えていないため、ジグ
ザグの縫目は常に一定方向にであり、刺しゅうすること
が出来る図柄は単調であり、目的の図柄に制限が生じる
と共に熟練者による手動案内の作品に較べて商品価値に
問題がある。 本発明の目的は、上記のような従来の刺しゅう用ミシ
ンにおける諸問題を解決して、精密な刺しゅう用図柄を
データ入力により自動的に再現できると共に、図柄の変
形等の取扱が容易な刺しゅう用ミシンを提供することを
目的とするものである。 課題を解決するための手段 上記目的を達成するため、本発明は、上下往復運動す
る針を、該針の中立点(針の停止時の中心軸線)を中心
として与えられた振幅に揺動させる振幅縫製駆動手段
と、 刺しゅうの対象である布を緊張保持する刺しゅう枠を
回転自在に支持する刺しゅう枠保持プレートと、 上記刺しゅう枠保持プレート上で上記刺しゅう枠を固
定中心点のまわりに水平回転駆動するθ軸駆動手段と、 上記刺しゅう枠保持プレートを上記針の中立点に対し
て直交する平面内において、互いに直交する方向へ変位
させるX軸及びY軸駆動手段と、 上記刺しゅう枠のX軸方向及びY軸方向の変位の増
分、回転角度θの増分及び針の振幅Wの増分を付与して
上記駆動手段を数値制御し、かつ、上記X軸方向及びY
軸方向への刺しゅう枠保持プレートの移動に起因する刺
しゅう枠の中心に対する針の中立点の偏心距離と、θ軸
駆動手段による刺しゅう枠の回転角度とにより上記X軸
方向及びY軸方向の変位の増分を自動的に修正する制御
手段と、 を備えたことを特徴とする刺しゅう用ミシンを提供す
るものである。 具体的には、上記θ軸駆動手段は、刺しゅう枠の外枠
と一体あるいは固定した大歯車と噛み合ってθ軸駆動用
モータの回転を伝達する小歯車を刺しゅう枠保持プレー
ト上に設置すると共に、該刺しゅう枠保持プレートをX
軸方向およびY軸方向へ直線移動させるX軸及びY軸駆
動手段として、夫々、モータから伝動機構を介して回転
が伝達されるロングピニオンと、該ロングピニオンと噛
み合と共に一端が上記刺しゅう枠保持プレートと連結す
るラックを備え、かつ、上記θ軸駆動手段、X軸駆動手
段、Y軸駆動手段は夫々エンコーダ等からなる位置確認
装置を備えている。 また、上記θ軸駆動手段、X軸駆動手段及びY軸駆動
手段、さらに振幅W縫製駆動案手段を数値制御する制御
手段は、データ入力される図柄情報読取装置、該図柄情
報読取装置から図柄固有のデータが入力されると共に上
記位置確認装置から位置情報が入力される記憶・演算装
置パルス発生装置、パルス変換回路等を備え、上記デー
タ入力された図柄情報を位置確認装置から入力された位
置情報により修正しながら、上記各駆動手段を数値制御
している。 作用 本発明に係る刺しゅう用ミシンでは、上記したよう
に、X軸方向及びY軸方向への刺しゅう枠保持プレート
の移動で生じる刺しゅう枠の中心と針の中立点との偏心
距離に応じて、θ軸駆動手段による刺しゅう枠回転時に
生じる変位を、X軸方向及びY軸方向の変位の増分を上
記偏心距離と回転角度に基づいて修正しているため、刺
しゅう枠のX軸方向及びY軸方向の変位増分、該刺しゅ
う枠の回転角度の増分、及び針の振幅の増分の4つの制
御変数により容易に制御でき、目的とする刺しゅう図柄
をデータ入力に基づく修正計算によって自動的に精度よ
く作成することができる。 実施例 次に、本発明を図示の実施例に基づき詳細に説明す
る。 第1図から第5図に示すように、本発明に係わる刺し
ゅう用ミシン1では刺しゅう枠2を刺しゅう枠保持プレ
ート6上に回転自在に支持し、該刺しゅう枠保持プレー
ト6上に設置したθ軸駆動手段3で刺しゅう枠2を固定
中心点のまわりに回転させるようにし、かつ、刺しゅう
枠保持プレート6をX軸駆動手段4およびY軸駆動手段
5によりX軸方向およびY軸方向に直線移動させるよう
にしている。さらに、ミシンアーム13内に、刺しゅう用
の針8を上下垂直方向に往復作動するミシン駆動用モー
タ11(第5図にのみ図示)、針8を中立点C(針の停止
時の中心軸線)を中心として所定巾のジグザグ振幅Wを
与える振幅縫製駆動手段を構成する振幅駆動用モータ12
を内蔵している。 刺しゅう枠2は外枠22と内枠23とからなり、刺しゅう
される布を緊張保持するものである。該刺しゅう枠2の
外枠22の外周面には歯車22aを刻設し、θ軸駆動用の大
歯車を形成している。該大歯車22aは、刺しゅう枠保持
プレート6上に固定した支軸に回転自在に取り付けられ
た駆動小歯車31と噛み合わせ、該駆動小歯車31をステッ
ピングモータからなるθ軸駆動用モータ32(第5図に図
示)で駆動している。よって、刺しゅう枠2はθ軸駆動
用の駆動時に付与された回転角度で刺しゅう枠保持プレ
ート6上の固定中心点まわりに回転される。該刺しゅう
枠2の外枠22にはθ軸角度確認装置71が取付けられ、回
転角度が検出されるようになっている。尚、刺しゅう枠
2の外枠に直接大歯車を形成せずに、別部材からなる大
歯車を設けて刺しゅう枠2に固定しても良い。 上記刺しゅう枠2を担持した刺しゅう枠保持プレート
6をX軸方向へ移動するX軸駆動手段4は、台座9に突
設した軸支部41に軸支されたロングピニオン42と、該ロ
ングピニオン42と噛み合うと共に一端が上記刺しゅう枠
保持プレート6と連結し且つ台座9上に摺動自在に載置
された一対のX方向ラック43を備えている。上記ロング
ピニオン42には軸支部41に取付けられたステッピングモ
ータからなるX軸駆動モータ45の回転が歯車46、47を介
して伝達される。よって、X軸駆動用モータ45が駆動さ
れると、歯車46、47を介してロングピニオン42が回転さ
れ、噛み合ったX方向ラック43が台座9上を摺動して刺
しゅう枠保持プレート6をX軸方向に直線的に変位する
ようにしている。かつ、ロングピニオン42とラック43を
噛み合わせていることにより、刺しゅう枠保持プレート
6およびラック42がX方向と直交するY方向に移動する
ことを妨げないようにしている。 上記ロングピニオン42の一端にはX軸位置確認装置72
が配置され、ロングピニオン42の回転によって生ずる刺
しゅう枠保持プレート6のX軸方向の変位を検出してい
る。 刺しゅう枠保持プレート6をY軸方向へ移動するY軸
駆動手段5は、上記X軸駆動手段4と同様の構成で、X
軸方向のロングピニオン42に対して直交する方向のロン
グピニオン51を台座9の軸支部56に回転自在に支持して
取り付けている。該ロングピニオン51には、台座9上に
摺動自在に載置したY方向ラック53を噛み合せ、該Y方
向ラック53の一端を刺しゅう枠保持プレート6と連結し
ている。上記ロングピニオン51は平歯車54、55を介して
Y軸駆動用モータ52と連結し、該Y軸駆動用モータ52の
回転でY方向ラック53がY軸方向に直線的に移動して、
刺しゅう枠保持プレート6のY軸方向の変位を生じさせ
ている。また、上記Y軸駆動手段5は、上記したX軸駆
動手段4と同様に、ロングピニオン51の一端にY軸位置
確認装置73を備え、ロングピニオン51の回転によって生
ずる刺しゅう枠保持プレート6のY軸方向の変位を検出
している。 上記X軸駆動手段4、Y軸駆動手段5、θ軸駆動手段
3、振幅W縫製駆動手段の振幅駆動用モータ12及び針8
の上下往復運動を駆動するミシン駆動モータ11は、第5
図に示す制御手段100により数値制御されている。該制
御手段100は、紙テープ、磁気テープ、フロッピーディ
スク等によって提供された刺しゅうの図柄情報101を読
取る図柄情報読取装置102と、読み取った情報をミシン
駆動用モータ11の出力・刺しゅう枠2の回転角度・刺し
ゅう枠保持プレート6のX軸方向及びY軸方向の変位・
針8の揺動の振幅Wとして記憶、処理すると共に、上記
エンコーダからなるθ軸角度確認装置71・X軸位置確認
装置72・Y軸位置確認装置73からの位置情報が入力され
る記憶・演算装置103を備え、該記憶・演算装置103には
刺しゅう図柄の針の出発点の位置および振幅方向を指示
する位置・方向確認指示111も入力される。上記のよう
に記憶・演算装置102にはθ軸角度確認装置71、X軸及
びY軸位置確認装置72,73から刺しゅう枠2の位置情報
を上記記憶・演算装置103にフィードバック情報として
入力し、図柄情報読取装置102から記憶・演算装置103に
入力された固有データ列に修正を加えて、下記の制御回
路を介して上記各駆動装置を数値制御している。即ち、
制御手段100は、パルス発生装置104から入力されるパル
スを上記記憶・演算回路から出力したデータに応じて夫
々変換するパルス変換回路(θ軸パルス変換回路、X軸
パルス変換回路、Y軸パルス変換回路、振幅Wパルス変
換回路)105と、各パルス変換回路105から入力されるパ
ルスで駆動される駆動回路(θ軸駆動回路、X軸駆動回
路、Y軸駆動回路、振幅Wモータ駆動回路)106を備
え、各駆動回路106で夫々θ軸駆動用モータ32、X軸駆
動用モータ45、Y軸駆動用モータ52と振幅駆動用モータ
12をパルス制御している。 次に、上記構成からなる刺しゅう用ミシンの作動につ
いて説明する。 まず、X軸駆動手段4、Y軸駆動手段5、θ軸駆動手
段3、振幅W縫製駆動手段の制御原理を説明する。 第6図及び第7図は、本実施例の刺しゅう用ミシンに
より作成される刺しゅう図柄を制御用のデータ列の集合
として概略的に表現したものである。P0、P1・・・
P15、P16は針8が刺しゅう枠2内に緊張保持された布上
に落ちた点(縫目ポイント)であり、C0、C1・・・
C15、C16は針の振幅をW=0としたときの縫目のポイン
トの軌跡、即ち中立点の移動軌跡を現している。 例えば、最初の縫目ポイントP0(=C0)からP1に移動
するときには、P0に対するP1の位置は、刺しゅう枠保持
プレート6のX軸方向の移動、Y軸方向の移動、刺しゅ
う枠2のθ軸方向の回転、及び振幅Wを与えることによ
り定まる。そこで、本実施例においては刺しゅう図柄を
表現するためのデータ列として、上記4種類の値を増分
値データとして与えている。 ここで、第6図及び第7図に示すように刺しゅう枠2
の中心(θ軸駆動手段3による刺しゅう枠2の回転中心
O)を原点として、直交座標を取り、任意の縫目ポイン
トPnの座標を(xn,yn)、そのときの針の中立点Cnの座
標を(Xn,Yn)とする。そして、例えば、最初の中立点C
0点をC0(X0,Y0,W0)、次の中立点C1点をC1(X1,Y
1,W1)と表すと、C0点からC1点への移動データ
は、 dX1(=X1−X0)、dY1(=Y1−Y0)、 dW1(=W1−W0)、dθ(=θ−θ) なる4つの増分値により表現される。即ち、針の初期位
置C0(=P0)から教えて任意のn番目(n≠0)の針の
中立点に与えるべき移動データは、 dXn(=Xn−Xn-1)、dYn(=Yn−Yn-1)、 dθ(=θ−θn-1)、dWn(=Wn−Wn-1) により表現される。 これらの4つの増分値からなるデータ列は一つの刺し
ゅう模様に固有なデータ(固有データ)のデータ列とし
て、別のシステムによって画像処理の手法によって作成
される。そして、この種のデータ列では、全体にパラメ
トリックな変更が可能であり、図形を相似的に拡大、縮
小することができる。 次に、上記のデータ列を使用して具体的な本実施例の
刺しゅう用ミシンの作動について説明する。 本装置においては、刺しゅう枠2を支持した刺しゅう
枠保持プレート6をX軸方向およびY軸方向へ移動する
ため、刺しゅう枠2の回転中心Oと針の中立点Cnの距
離、即ち偏心距離Rnは各ステップ毎に変化し、この偏心
距離Rnが図柄固有のデータに臨場的な影響を及ぼす。即
ち、刺しゅう枠2は針8の中立点に対して偏心距離Rnと
回転角度dθnに起因して変位し、この刺しゅう枠2の
ひねり回転に及ぼす臨場的な影響を除去しなければ期待
する図柄が得られないのである。かつ、開始ステップで
は、上記刺しゅう枠2の回転中心Oと針の中立点C0を結
ぶ上記R0の方向がその時の針8の振幅方向と一致しない
場合には、これを一致させる必要がある。このために、
データ入力されている固有データ列dX、dY、dW、dθ
を、そのまま夫々X軸駆動手段4、Y軸駆動手段5、θ
軸駆動手段3及び振幅W縫製駆動手段に与えるのではな
く、上記した臨場的な影響を各ステッチ毎に除去すべき
修正を加える必要がある。 第8図(A)乃至第8図(D)を参照して、針の中立
点の軌跡がC0からC2まで動く場合に基づいて上記の修正
の作動を説明する。尚、第9図(A乃至第9図(D)は
夫々第8図(A)乃至第8図(D)に対応しており、針
8の中立点Cnを原点として、直交座標をとって、中立点
Cnに対する針8と刺しゅう枠2の回転中心の移動を概略
的に表したものである。 固有データからなるデータ列として、 C1:dX1、dY1、dW1、dθ=0 C2:dX2、dY2、dW2、dθ を与えられている。また、針の中立点の初期の位置C0
C0(X0,Y0)とする。 まず、C0からC1に移る場合に、第8図(A)及び第9
図(A)に示すように、針の中立点は初期位置C0であ
り、C0点から刺しゅう枠2の回転中心O0まではR0なる距
離があり、θ=0なる枠回転の状態にある。これらの
状態を知るために位置・方向確認指示111が与えられ、
各θ軸角度確認装置71、X軸及びY軸位置確認装置72,7
3が夫々の位置検出値を記憶・演算装置103に送る。しか
し、このステップでは、dθ=0であるから、上記し
たR0と刺しゅう枠2の回転による臨場的な影響はない。
従って、データ列のデータdX1、dY1、dW1がそのまま夫
々X軸駆動手段4、Y軸駆動手段5、振幅W縫製駆動手
段に与えられ、第8図(B)及び第9図(B)に示すよ
うに、縫目ポイントP1が着けられ、中立点はC0からC1
変化する。 次に、針の中立点C1からC2に移動すべきデータを待つ
こととなる。この時の刺しゅう枠2の中心O1から針の中
立点C1までの偏心距離はすでにR1に変化している。 中立点C1からC2に移動する場合には、まず、上記第8
図(B)の状態から、dθなる量の回転がθ軸駆動手
段に与えられ、第8図(C)に示す状態となる。このと
き中立点C1
【C(X,Y)】はC1
【C′(X
′,Y′)】に変位する。この変位は上記したよう
に、中立点C1と刺しゅう枠2の回転中心O1が一致しない
ために生じるものであり、変位の大きさは、刺しゅう枠
2の回転中心O1に対する中立点C1の偏心距離R1と、回転
角度dθの大きさによって決まる。 次に、X軸駆動手段4及びY軸駆動手段5を駆動する
が、このとき、図柄固有のデータ列として与えられたdX
2、dY2をそのままX軸駆動手段4及びY軸駆動手段5に
与えるのではなく、上記した回転角度dθと偏心距離
R1に起因する影響を除去しなくてはならない。固有デー
タdX2、dY2について臨場的な影響を修正すると、実際に
X軸駆動手段4、Y軸駆動手段5に与えるべきデータ
(実行データ)△X2、△Y2は以下のようになる。 △X2=dX2+dX2′ ・・・ △Y2=dY2+dY2′ ・・・ 上記、式においてdX2′及びdY2′は夫々C1′とC1
のX座標及びY座標の差であり以下のように表される。 dX2′=X1′−X1 =X1(cos dθ2-1)-Y1・sin dθ ・・・ dY2′=Y1′−Y1 =X1・sin dθ+Y1・(cos dθ−1) ・・・ 即ち、X軸駆動手段4及びY軸駆動手段5には夫々
、式、、式で表される実行データ△X2、△Y2
与えられる。 △X2、△Y2、及びdW2が夫々X軸駆動手段4、Y軸駆
動手段5、振幅縫製駆動手段に与えられると、第8図
(D)に示すように、縫目ポイントP2が着けられ、針の
中立点がC2に移動する。 以下、同様にして、針の中立点はC4まで移動する。 即ち、針8の中立点Cn-1から次の点Cnへ移動する場合
の固有データのデータ列がdXn、dYn、dθn、dWnとす
ると、まずθ軸駆動手段にdθnが与えられて該θ軸駆
動手段3が回転する。次にX軸駆動手段4、Y軸駆動手
段5にdθnの回転の影響を修正した △Xn=dXn+Xn-1(cos dθ−1) −Yn-1・sin dθ △Yn=dYn+Xn-1・sin dθ +Yn-1(cos dθ−1) なる実行データが与えられX軸方向及びY軸方向に刺し
ゅう枠2を移動する。そして、振幅Wn=Wn-1+dWnで針
が揺動して縫目ポイントPnが着けられるときには針の中
立点はCnに移動する。 第10図(A)乃至第10図(F)は、上記の制御原理に
従って、実際に刺しゅうが為される状態を示す概略図で
ある。 第10図(A)で示される図柄データDを制御手段100
の図柄情報読取装置102で読み取らせ、記憶・演算装置1
03に入力する。また、刺しゅう枠2内の布上に為される
図柄の位置を決めるべく、開始縫目ポイントP0の位置決
めを、位置・方向確認指示111より記憶・演算装置103に
入力する。同時に、上記開始縫目ポイントP0(即ち、針
の中立点C0)と刺しゅう枠2の回転中心点Oとの偏心距
離R0の方向H1が振幅Wの方向H2と不一致であるために、
これら方向H1とH2とを一致すべき刺しゅう枠の回転角度
θを位置・方向確認指示111より記憶・演算装置103に
入力する。 なお、これらの初期データは期待する図柄について固
有のものとして図柄情報に付記して自動入力してもよ
い。また、変更可能なものとして初期手動設定してもよ
い。 上記入力されたデータに応じて記憶・演算装置103よ
りパルス変換回路(θ軸パルス変換回路、X軸パルス変
換回路、Y軸パルス変換回路、振幅Wパルス変換回路)
105に変換すべきパルスデータを出力し、各駆動回路106
を介して各モータ12、32、45、52を駆動し、針8、刺し
ゅう枠2、刺しゅう枠保持プレート6を作動し、縫目ポ
イントP0からP1へと第1ステッチを形成する。上記各モ
ータにより作動される刺しゅう枠2の回転角度θ、刺し
ゅう枠保持プレート6のX軸方向およびY軸方向の変位
量を1ステップ毎に各位置確認装置(エンコーダ)71、
72、73により検出し、該検出値を制御手段100の記憶・
演算装置103にフィードバックする。該フィードバック
情報に基づいて、つぎの針の中立点C1と刺しゅう枠2の
回転中心点Oとの偏心距離R1を求め、該偏心距離に応じ
て前記計算式からなる演算を行い、固有データのdX、dY
に修正を加えて、前記と同様に各モータをパルス制御し
ている。 上記したようにフィードバック制御により刺しゅう枠
の位置確認を行って、刺しゅう枠の回転中心と針の中立
点との偏心距離を求め、該偏心距離により固有データを
修正して、該修正データに基づいて各モータをパルス制
御し、刺しゅう枠2を所定角度回転すると共にX軸およ
びY軸方向へ移動させ、刺しゅう枠2に保持された布上
の所定位置に針落ち点(縫目ポイント)を位置させ、第
10図(B)から(F)に示す如く、データ入力した図柄
Dの刺しゅうD′を布上に再現している。 本装置においては、制御データのデータ列(△X、△
Y、△Wあるいは△θ)に一定倍数を掛けることにより
相似的に変形させ、データ入力された図柄を拡大、縮
小、反転等して実際に刺しゅうすることも容易に出来
る。また、刺しゅう枠内での開始縫目ポイントを適宜に
定めることにより、1つの刺しゅう枠内の任意の位置に
多数の図形を刺しゅうすることも出来る。 発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明に係る刺しゅ
う用ミシンでは、X軸駆動手段、Y軸駆動手段、θ軸駆
動手段及び振幅W縫製駆動手段を備え、これらの増分値
で表されたデータ列により制御しているため、4軸制御
の数値入力された図柄を、自動的に再現することが出来
る。かつ、数値制御であるため、データ列をパラメトリ
ックに変更することにより、刺しゅうされた図形の拡
大、縮小等を容易に行うことができる等の利点を有する
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る刺しゅう用ミシンの実施例を示す
斜視図、第2図は第1図の平面図、第3図は第1図の正
面図、第4図は第1図の右側面図、第5図は第1図の刺
しゅう用ミシンの制御手段を示す概略図、第6図は第1
図の実施例による刺しゅうの原理を示す概略図、第7図
は第1図の実施例でのデータの与えかたを示す概略図、
第8図(A)乃至第8図(D)は第1図の実施例の作動
を示す概略図、第9図(A)乃至第9図(D)は夫々第
8図(A)乃至第8図(D)に対応して針の中立点と刺
しゅう枠の回転中心の位置関係を示す概略図、第10図
(A)乃至第10図(F)は第1図の実施例により刺しゅ
うが施されていく様子を示す概略図である。 1……刺しゅう用ミシン、2……刺しゅう枠、 3……θ軸駆動手段、4……X軸駆動手段、 5……Y軸駆動手段、 6……刺しゅう枠保持プレート、 100……制御手段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下往復運動する針を、該針の中立点を中
    心として与えられた振幅に揺動させる振幅縫製駆動手段
    と、 刺しゅうの対象である布を緊張保持する刺しゅう枠を回
    転自在に支持する刺しゅう枠保持プレートと、 上記刺しゅう枠保持プレート上で上記刺しゅう枠を固定
    中心点のまわりに水平回転駆動するθ軸駆動手段と、 上記刺しゅう枠保持プレートを上記針の中立点に対して
    直交する平面内において、互いに直交する方向へ変位さ
    せるX軸及びY軸駆動手段と、 上記刺しゅう枠のX軸方向及びY軸方向の変位の増分、
    回転角度θの増分及び針の振幅Wの増分を付与して上記
    駆動手段を数値制御し、かつ、上記X軸方向及びY軸方
    向への刺しゅう枠保持プレートの移動に起因する刺しゅ
    う枠の中心に対する針の中立点の偏心距離と、θ軸駆動
    手段による刺しゅう枠の回転角度とにより上記X軸方向
    及びY軸方向の変位の増分を自動的に修正する制御手段
    と、 を備えたことを特徴とする刺しゅう用ミシン。
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