JP2749901B2 - 光信号可変遅延装置を用いた光クロックの遅延方法 - Google Patents

光信号可変遅延装置を用いた光クロックの遅延方法

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JP2749901B2 JP1240872A JP24087289A JP2749901B2 JP 2749901 B2 JP2749901 B2 JP 2749901B2 JP 1240872 A JP1240872 A JP 1240872A JP 24087289 A JP24087289 A JP 24087289A JP 2749901 B2 JP2749901 B2 JP 2749901B2
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Description

【発明の詳細な説明】 目次 概要 産業上の利用分野 従来の技術 (第16図〜第18図) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段及び作用 (第1図〜第5図) 実施例 (第6図〜第15図) 発明の効果 概要 光信号可変遅延装置並びに該装置を用いた光パルス及
び光クロックの遅延方法に関し、 遅延時間の変更に対して容易に対処することができる
装置等の提供を目的とし、 装置にあっては、第1及び第2入力部並びに第1及び
第2出力部を有し、第1入力部に入力した光信号を第1
出力部から出力し第2入力部に入力した光信号を第2出
力部から出力するバー状態と、第1入力部に入力した光
信号を第2出力部から出力し第2入力部に入力した光信
号を第1出力部から出力するクロス状態とを切り換える
光スイッチと、該光スイッチの第2出力部及び第2入力
部間に接続された光信号遅延回路とを備え、上記光スイ
ッチの第1入力部に入力した光信号を上記光信号遅延回
路にて遅延させて上記光スイッチの第1出力部から出力
するようにして構成する。
産業上の利用分野 本発明は遅延時間が可変な光信号可変遅延装置並びに
該装置を用いた光パルス及び光クロックの遅延方法に関
する。
光通信用ネットワークの展開に伴い、光伝送路と加入
者等の光端末との間で、光/電気変換や電気/光変換を
介在させず、光信号のままで信号を処理する光信号処理
技術の導入が、信号処理量の増大に対応するための一つ
の方策として考えられ、方式についての様々な検討が行
われている。そのうちの一つとして、光伝送路上を伝送
される光信号列に対し信号処理を行う伝送処理ノード
に、光伝送路や光端末から非同期で入ってくる光信号列
を、ノード内で光フレーム或いは光クロック等に同期さ
せて処理する同期型光信号処理方式がある。この種の同
期型光信号処理方式においては、ノードに非同期で入っ
てくる光信号列に対し、フレーム同期をとったり、光伝
送路上のある特定のビット又はバイトに対応するデータ
について選択的に処理を行うために、光フレームパルス
或いは光クロックをフレーム内でビット単位或いはバイ
ト単位で遅延させる必要が生じる。
従来の技術 従来、伝送処理ノード内で同期処理を行う場合には、
タイミング調整は一般的には電気信号の処理によってい
た。従来の同期処理の概念図を第16図に示す。光信号入
力部102から入力した光信号は、一旦光/電気変換部104
において電気信号に変換され、外部からの要求に応じて
制御部106から制御信号を送り、電気信号処理部108で遅
延等の処理を施した後、電気/光変換部110において再
び光信号に変換してから、その光信号を光信号出力部11
2から出力する。
従って、例えば光幹線系の超高速の光信号を取り扱
い、同期型信号処理を実現するためには、従来提案され
ているような電気信号による処理では、超高速の光/電
気変換部、電気信号処理部及び電気/光変換部を必要と
し、扱う信号の大容量化に対して処理速度の点で制限が
生じ、或いは接続するチャンネル数の増加に伴って処理
装置が大型化するという問題があった。
このような問題に鑑み、光信号を電気信号に変換せず
にそのまま処理するようにした光信号可変遅延装置が提
案されている。これを第17図及び第18図により説明す
る。
第17図の光信号可変遅延装置は、2×2光スイッチ11
4−1〜114−Nと、光ファイバ遅延線116−1〜116−N
と、各光スイッチの駆動回路118とを備えて構成されて
いる。遅延時間τを有する光遅延回路を、必要な最大
の遅延時間に相当するN段だけ縦続的に接続し、所要の
遅延時間に対応するだけの光遅延回路を動作させ、所望
の遅延時間を得るようにしたものである。
第18図の光信号可変遅延装置は、機械的な光スイッチ
等からなる光チャンネルセレクタ120と、その出力側チ
ャンネルの各々に接続され必要な遅延時間に相当するだ
けの長さをもつ光ファイバ遅延線122−1〜122−Nと、
光ファイバ遅延線からの出力光を合流させる光カプラ12
4とを備えて構成されている。外部からの制御信号に応
じて、光チャンネルセレクタ120において各光ファイバ
遅延線のうち所望の遅延時間に相当するものに接続し、
光カプラ124からその遅延を受けた光信号を出力するも
のである。
発明が解決しようとする課題 第17図の光信号可変遅延装置にあっては、光遅延回路
の組合せによって遅延時間が決定される。また、第18図
の光信号可変遅延装置にあっては、光遅延回路の選択に
よて遅延時間が決定される。このため、何れにおいて
も、扱うチャンネル数が多くなって種々の遅延時間を得
る必要が生じた場合に、光遅延回路を増設して遅延時間
の変更に対処する必要があり、結果として信号処理装置
が大規模になるという欠点があった。
本発明はこのような点に鑑みて創作されたもので、構
成が簡単でしかも遅延時間の変更に対して容易に対処す
ることができる光信号可変遅延装置の提供を目的として
いる。また、この装置を用いた光パルス及び光クロック
の遅延方法の提供を目的としている。
課題を解決するための手段及び作用 第1図は上述した技術的課題を解決するために提供さ
れる光信号可変遅延装置の構成図である。
10は第1及び第2入力部2,4並びに第1及び第2出力
部6,8を有する光スイッチであり、この光スイッチ10
は、第2図に示すように、第1入力部2に入力した光信
号を第1出力部6から出力し第2入力部4に入力した光
信号を第2出力部8から出力するバー状態と、第1入力
部2に入力した光信号を第2出力部8から出力し第2入
力部4に入力した光信号を第1出力部6から出力するク
ロス状態とを切り換える。
12は光信号遅延回路であり、光スイッチ10の第2出力
部8及び第2入力部4間に接続されている。
そして、光スイッチ10の第1入力部2に入力した光信
号を光信号遅延回路12にて遅延させて光スイッチ10の第
1出力部6から出力するように構成されている。
この構成によれば、以下に示す第1乃至第3の方法に
より光パルスや光クロックを遅延するに際して、光スイ
ッチ10の切り換えにより所望の遅延を行うことができる
ので、構成を複雑化させることなしに遅延時間の変更に
対して容易に対処し得るようになる。
第3図は上記の光信号可変遅延装置を用いて光パルス
を遅延させる第1の方法の原理説明図、第4図及び第5
図はそれぞれ同装置を用いて光クロックを遅延させる第
2及び第3の方法の原理説明図である。
第1図及び第3図により第1の方法を説明する。ま
ず、光信号遅延回路12の遅延時間よりも短い光パルス14
を光スイッチ10の第1入力部2に入力し、この光パルス
を光スイッチ10のクロス状態にて光信号遅延回路12に取
り込む。次いで光スイッチ10のバー状態にて上記取り込
まれた光パルスに光信号遅延回路12を必要に応じた回数
循環させた後、この光パルス16を光スイッチ10のクロス
状態にて第1出力部6から出力するようにする。
第1図及び第4図により第2の方法を説明する。第2
の方法は光クロックをその周囲の2分の1に相当する時
間よりも短い時間遅延させる方法である。まず、光クロ
ック18を連続的に光スイッチ10の第1入力部2に入力す
る。そして、入力した光クロック18における当該入力開
始時点から所定時間経過した時点までの期間に相当する
部分18aについては、光スイッチ10のクロス状態にて光
信号遅延回路12に取り込んで光クロックの周期の2分の
1に相当する時間遅延させた後光スイッチ10の第1出力
部6から出力する。一方、上記期間に相当する部分18a
以外の部分については、光スイッチ10のバー状態にて光
スイッチ10の第1出力部6から出力するようにする。こ
うすると、光スイッチ10の第1出力部6から出力する光
20は、見かけ上光クロック18が上記所定時間遅延したも
のとなる。
第1図及び第5図により第3の方法を説明する。第3
の方法は光クロックをその周期の2分の1に相当する時
間よりも長く且つ上記周期に相当する時間よりも短い時
間遅延させる方法である。まず、光クロック18を連続的
に光スイッチ10の第1入力部2に入力する。そして、入
力した光クロック18における当該入力開始時点以降の所
定時間経過した時点から当該入力終了時点までの期間に
相当する部分18bについては、光スイッチ10のクロス状
態にて光信号遅延回路12に取り込んで光クロックの周期
の2分の1に相当する時間遅延させた後光スイッチ10の
第1出力部6から出力する。一方、上記期間に相当する
部分18b以外の部分については光スイッチ10のバー状態
にて光スイッチ10の第1出力部6から出力するようにす
る。こうすることにより、光スイッチ10の第1出力部6
から出力する光22は、見かけ上光クロック18を所定の時
間遅延させたものとなる。
ところで、光スイッチや光信号遅延回路における損失
が大きい場合或いは同損失が小さくても光信号を複数回
循環させることにより同損失が問題となる場合には、光
信号遅延回路に光増幅器を挿入し、又は、この光増幅器
を含む光信号遅延回路を用いて構成される光信号可変遅
延装置を用いて上記第1乃至第3の方法を実施すると良
い。
実 施 例 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第6図は第1の方法の実施に使用する光信号可変遅延
装置の構成図である。24は2×2型の光スイッチであ
り、第1入力部に相当するポートと第2入力部に相当
するポートと第1出力部に相当するポートと第2出
力部に相当するポートとを備えている。26は所定長さ
のシングルモード光ファイバ等からなる光遅延回路であ
り、ポート,間に接続されている。光スイッチ24は
例えば電気光学効果を利用した導波路型のものであり、
そのバー状態とクロス状態との切り換えは、駆動回路28
を介して制御回路30によりなされる。光遅延回路26によ
る遅延はτであるとする。
第7図は第1の方法の実施例におけるタイミングチャ
ートである。(a)はポートに入力する光信号、
(b)は光スイッチの駆動信号(電気信号)、(c)は
ポートから出力する光信号、(d)はポートに入力
する光信号、(e)はポートから出力する光信号をそ
れぞれ表している(第9図及び第10図においても同
様)。
パルス幅τb,周期Nτを有する周期的光パルス列が
ポートから光スイッチ24に入力する場合を想定する。
パルス幅τと光遅延回路26における遅延τとの関係
は、 τ≦τ であるとする。いま、簡単のため光スイッチ24における
光信号の伝搬時間及び損失を無視して考える。時間t0
この光パルスがポートから光スイッチ24に入力したと
する。このとき、光スイッチ24をクロス状態にしておく
と、この光パルスは(c)に示すようにポートから出
力され、光信号遅延回路26を経て時間τの遅延をう
け、(d)に示すように時刻t0+τにポートに入力
する。このとき、光スイッチ24がクロス状態にあると、
この光パルスはポートから時間τの遅延をうけた形
で出力される。しかし、光スイッチ24が時刻t0+τ
時刻t0+τとの間のある時刻にバー状態に切り換えら
れると、ポートから入力した光パルスはポートに出
て再び遅延τを受ける。光スイッチ24がバー状態を継
続している限り、光パルスは光信号遅延回路26によって
遅延τをうけ続ける。そして、時刻t0+(n+1)τ
に光スイッチ24がクロス状態に切り換えられると、時
刻t0+(n+1)τにポートから光スイッチ24に入
力した光パルスは、(e)に示すようにポートから時
刻t0+(n+1)τに出力される。即ち、時間(n+
1)τだけ遅延をうけて出力される。尚、nはn<N
−2を満足する整数値である。
光パルスは周期的に光スイッチ24に入力するので、上
記一例の動作を周期Nτをもって繰り返すことによ
り、光スイッチ24に入力するパルス幅τ、周期Nτ
を有する周期的光パルス列に対し、遅延(n+1)τ
を与えて出力することが可能となる。この一連の動作に
おいて、nを、 0≦n<N−2(n,Nは整数) の条件の下に変化させることにより、光パルス列にτ
を単位とした所望の遅延を与えることができる。
この機能を応用すると、例えば、τが光伝送路上を
伝送される光信号列の1タイムスロット分の時間に相当
し、τが光フレームパルスの幅に相当するときに、フ
レーム内での光フレームパルスの1ビット単位の遅延
(ビット単位シフト)が可能になる。
第8図は第2及び第3の方法の実施に使用する光信号
可変遅延装置の構成図である。第6図の構成と異なる点
は、遅延τを与える光信号遅延回路26に換えて遅延N
τd/2を与える光信号遅延回路32を備えている点であ
る。
次に第6図の装置を用いて、第2又は第3の方法によ
り周期Nτ、デューティ比50%の光クロックをこの光
クロックよりも高速な信号のビット単位でシフトする方
法について説明する。フレーム内での光クロックの所望
の遅延時間をDとすると、 D=nτ(0≦n≦N−1) である。Dの大きさによって、第2の方法によるか第3
の方法によるかが決定される。
(イ)0≦D≦Nτd/2のときには、第2の方法によ
る。
第9図は第2の方法の実施例におけるタイミングチャ
ートである。光クロックの立ち上がる時刻をt0とする。
光スイッチ24は、時刻t0にクロス状態となるようにし、
時間τ(<Nτd/2)経過後にバー状態として、時間
τ(=Nτd/2−τ)だけバー状態を維持するよう
にする。これにより、(c)、(d)に示すように、光
スイッチ24に入力した光クロックのうち、時刻t0からt0
+τの成分がポートに出力し、光信号遅延回路32に
よりNτd/2だけの遅延を受けてポートに入力する。
これに合わせて、時刻t0+τ+τ即ち時刻t0+Nτ
d/2に再び光スイッチ24をクロス状態にすると、ポート
から入力した成分はポートに出力する。この結果と
して、(e)に示すように、ポートから出力する光ク
ロックは全体でτだけの遅延を受けた形になる。従っ
て、上記の動作において、τ=Dとすることによっ
て、光クロックに遅延Dを与えることができる。
(ロ)Nτd/2≦D≦Nτのときは、第3の方法によ
る。
第10図は第3の方法の実施例におけるタイミングチャ
ートである。第8図に示した光スイッチ24の駆動信号に
おいて、光クロックの立ち上がり時刻をt0とする。光ス
イッチ24は、時刻t0にバー状態となるようにし、τ
(<Nτd/2)経過後にクロス状態となるようにし、
τ(=Nτd/2−τ)だけその状態を維持するよう
にする。これにより、(c)、(d)に示すように、光
スイッチ24に入力した光クロックのうち、時刻t0+τ
から時刻t0+τ+τの成分がポートに出力し、光
信号遅延回路32によりNτd/2だけの遅延を受けてポー
トに入力する。これに合わせて、光スイッチ24が時刻
t0+τ+τ+τ(=t0+τ+Nτd/2)にクロ
ス状態になっていると、ポートから入力した成分はポ
ートに出力する。この結果として、(e)に示すよう
に、ポートから出力する光クロックは全体でτ+τ
+τ(=τ+Nτd/2)だけの遅延を受けた形に
なる。従って、上記の動作においてτ=D−Nτd/2
にすることによって、光クロックに遅延Dを与えること
ができる。このようにして光クロックのフレーム内での
ビット単位のシフトが実現される。
第11図及び第12図は本発明の光信号可変遅延装置並び
にこの装置を用いた第1の方法及び第2又は第3の方法
を適用することができる光伝送網用光分岐/挿入ノード
装置のブロック図である。第11図に示したノード装置の
光分岐部において、34,36は光カプラであり、光通信路3
8を伝送されてくる光データのパワーを2つに分離す
る。40は光フレーム抽出回路であり、光クロック発生器
42に対し信号発生の元となる光フレームを光データから
抽出する。光通信路38を伝送されてきた光データ列は、
光カプラ34で一部が光フレーム抽出回路40に入力され、
光フレームが抽出される。この光フレームをもとに、光
クロック発生器42で光クロックが作られる。このように
して得られた光フレーム及び光クロックは、それぞれ光
しきい値素子44及び光双安定素子46へと送られ、光しき
い値素子44では光データ列中の所望のビットに光フレー
ムを重畳し、しきい値処理によって所望のビットの光デ
ータiだけを取り出す。また、光双安定素子46では、光
しきい値素子44で取り出された光データiに光クロック
を重畳し、デューティ比を拡大して光加入者端末48に所
望のデータを送る。この場合、光フレーム及び光クロッ
クを所望のデータの時間的位相に合わせるために、光フ
レーム抽出回路40及び光しきい値素子44の間と光クロッ
ク発生器42及び光双安定素子46の間とには、それぞれ光
信号可変遅延回路54を備えた光フレームパルスタイミン
グ調整器50と光クロックタイミング調整器52とを設けて
おく。光フレームパルスタイミング調整器50は本発明第
1の方法に基づいて光フレームパルスのタイミングを調
整し、光クロックタイミング調整器52は本発明第2又は
第3の方法に基づいて光クロックのタイミングを調整す
る。これらのタイミング調整器50,52は光加入者端末48
からの制御信号により制御される。
第12図に示したノード装置の光挿入部においては、光
加入者端末48からの光信号に、光信号可変遅延回路54を
備えた光フレームパルスタイミング調整器56からの光フ
レームを重畳して光しきい値素子58に入力し、光加入者
端末48からの光信号を光フレームと同じ時間幅にして光
カプラ58にて光通信路38に合流させる。この際、合流さ
せる光データjが入るタイムスロットには、光分岐部に
おける分岐処理にも関わらず残留している光データiが
あるので、これを取り除く必要がある。そこで、光通信
路38における光カプラ58の上流側に、空きタイムスロッ
トを作るための光消去回路60を設けておく。
このように、第11図及び第12図に示した光伝送網用ノ
ード装置を用いることによって、光ハイウェイ上を伝送
されている例えば時分割多重された光データパルス列か
ら所望チャネルの光データを低速化して光加入者端末に
取込み、光加入者端末からの新たな光データを高速化し
て光ハイウェイに合流させることができるようになる。
ところで、これまでの説明では、光スイッチや光信号
遅延回路における損失を無視しているが、この損失を無
視し得ない場合には、光信号遅延回路が光増幅器を含む
構成にすることが有効である。
光増幅器を備えた光信号可変遅延装置の一例を第13図
に示す。この例では、光スイッチ24のポート、間に
光ファイバ62を接続することによって光信号遅延回路を
構成し、その光回路の途中に半導体レーザ光増幅器64を
挿入している。半導体レーザ光増幅器64は入力する光信
号に対して利得を持つので、その利得Gを、光スイッチ
24を光信号が伝搬して出力されるまでの損失(信号の減
衰)Lと例えば等しくなるようにしておき、光信号が光
スイッチ24及び光信号遅延回路を何回通過しても減衰し
ないようにしておく。こうすることにより、光データの
振幅を変えることなしに光データ処理が可能になる。
第14図に光増幅器を備えた光信号可変遅延装置の他の
例を示す。この例では、光スイッチ24のポート、間
に所定長さの光ファイバ増幅器66を接続し、光ファイバ
増幅器66が光増幅器及び光信号遅延回路として機能する
ようにしている。この場合、光スイッチ24のポートに
は光合波器68を接続し、ポートには光分波器70を接続
しておく。そして、光合波器68では波長がλpumpの励起
光を波長λsigの増幅すべき光信号と合波し、光分波器7
0では光信号と励起光とを波長分離するようにしてい
る。光ファイバ増幅器66の利得は励起光の強度により設
定することができる。
第15図は光増幅器を備えた光信号可変遅延装置のさら
に他の構成例を示す図である。この例では、光合流器72
と光スイッチ74と光分波器76とを一体的に導波路型光集
積回路78として集積し、この集積回路78に所定長さの光
ファイバ増幅器80とフィルタ82とを付加した構成にして
いる。入力した光信号及び励起光は光合流器72において
合波されるとともに分配され、その一方は光スイッチ74
に、他方は光分波器76に導かれる。光スイッチ74から光
ファイバ増幅器80を経由して所定の遅延が与えられた光
信号(波長λsig)は、フィルタ82において励起光と分
離され、遅延された光信号として出力する(出力I)。
一方、光分波器76に入力した光信号及び励起光は、光分
波器76の分波機能によって分離され、波長λsigの出力I
I及び波長λpumpの励起光として外部に出力される。こ
の構成によれば、積極的な遅延が与えられていない光出
力IIを取り出すことができるので、例えばこの光出力を
APC動作のために用いることができる。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、同期型光信号
処理において重要な光フレームパルス及び光クロックの
フレーム内でのビット単位のシフトを、光/電気変換或
いは電気/光変換を介在させることなく実行することが
可能になる。また、接続チャンネル数が増加したり、伝
送路の伝送速度が上昇した場合にも、光信号可変遅延装
置において光スイッチの駆動信号パターンを変更したり
光信号遅延回路の遅延時間を変更することによって、構
成上の大幅な変更を伴うことなしに柔軟な対応が可能に
なる。さらに、電気信号の処理に伴う装置の大規模化を
避け、伝送処理ノードの小型化を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は光信号可変遅延装置の構成図、 第2図は光スイッチの説明図、 第3図、第4図、第5図はそれぞれ第1、第2、第3の
方法の原理説明図、 第6図は第1の方法の実施に使用する光信号可変遅延装
置の構成図、 第7図は第1の方法の実施例におけるタイミングチャー
ト、 第8図は第2及び第3の方法の実施に使用する光信号可
変遅延装置の構成図、 第9図は第2の方法の実施例におけるタイミングチャー
ト、 第10図は第3の方法の実施例におけるタイミングチャー
ト、 第11図は光伝送網用ノード装置(光分岐部)の実施例ブ
ロック図、 第12図は光伝送網用ノード装置(光挿入部)の実施例ブ
ロック図、 第13図乃至第15図は光増幅器を備えた光信号可変遅延装
置の構成図、 第16図は従来の同期処理の概念図、 第17図及び第18図は従来の光信号可変遅延装置の説明図
である。 10,24……光スイッチ、 12,26,32……光信号遅延回路、 28……駆動回路、 30……制御回路、 54……光信号可変遅延回路、 64……半導体レーザ光増幅器、 66,80……光ファイバ増幅器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/31,3/00 H04B 10/00 H04Q 11/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1及び第2入力部並びに第1及び第2出
    力部を有し、第1入力部に入力した光信号を第1出力部
    から出力し第2入力部に入力した光信号を第2出力部か
    ら出力するバー状態と、第1入力部に入力した光信号を
    第2出力部から出力し第2入力部に入力した光信号を第
    1出力部から出力するクロス状態とを切り換える光スイ
    ッチと、該光スイッチの第2出力部及び第2入力部間に
    接続された光信号遅延回路とを備えた光信号可変遅延装
    置を用いて光クロックをその周期の2分の1に相当する
    時間よりも短い時間遅延させる方法であって、 光クロックを連続的に上記光スイッチの第1入力部に入
    力し、 該入力した光クロックにおける当該入力開始時点から所
    定時間経過した時点までの期間に相当する部分について
    は、上記光スイッチのクロス状態にて上記光信号遅延回
    路にとり込んで光クロックの周期の2分の1に相当する
    時間遅延させた後上記光スイッチの第1出力部から出力
    し、 上記入力した光クロックにおける上記期間に相当する部
    分以外の部分については、上記光スイッチのバー状態に
    て上記光スイッチの第1出力部から出力するようにした
    ことを特徴とする光クロックの遅延方法。
  2. 【請求項2】第1及び第2入力部並びに第1及び第2出
    力部を有し、第1入力部に入力した光信号を第1出力部
    から出力し第2入力部に入力した光信号を第2出力部か
    ら出力するバー状態と、第1入力部に入力した光信号を
    第2出力部から出力し第2入力部に入力した光信号を第
    1出力部から出力するクロス状態とを切り換える光スイ
    ッチと、該光スイッチの第2出力部及び第2入力部間に
    接続された光信号遅延回路とを備えた光信号可変遅延装
    置を用いて光クロックをその周期の2分の1に相当する
    時間よりも長く且つ上記周期に相当する時間よりも短い
    時間遅延させる方法であって、 光クロックを連続的に上記光スイッチの第1入力部に入
    力し、 該入力した光クロックにおける当該入力開始時点以降の
    所定時間経過した時点から当該入力終了時点までの期間
    に相当する部分については、上記光スイッチのクロス状
    態にて上記光信号遅延回路にとり込んで光クロックの周
    期の2分の1に相当する時間遅延させた後上記光スイッ
    チの第1出力部から出力し、 上記入力した光クロックにおける上記期間に相当する部
    分以外の部分については、上記光スイッチのバー状態に
    て上記光スイッチの第1出力部から出力するようにした
    ことを特徴とする光クロックの遅延方法。
  3. 【請求項3】上記光信号遅延回路が光増幅器を含んでい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
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