JP2002209236A - 光ノード装置及び該装置を備えたシステム - Google Patents

光ノード装置及び該装置を備えたシステム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は光ノード装置及びその装置を備えた
システムに関し、光リングネットワークにおける光パワ
ーの発振を防止することが主な課題である。 【解決手段】 本発明の光ノード装置は、光ファイバに
よって提供される閉ループを含む光ネットワークに適用
される。この光ノード装置は、異なる波長を有する複数
の光信号を波長分割多重して得られたWDM信号光を供
給され、上記WDM信号光から少なくとも1つの光信号
を分離する機能及び上記WDM信号光の少なくとも1つ
の空き波長チャネルに少なくとも1つの光信号を挿入す
る機能を有する可変波長選択素子と、上記可変波長選択
素子に光学的に接続され、上記少なくとも1つの光信号
の信号帯域を除く帯域で雑音を除去する波長選択フィル
タとを備えている。この構成によると、信号帯域を除く
帯域で雑音を除去する波長選択フィルタを採用している
ので、閉ループにおける発振が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ノード装置及び該
装置を備えたシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年におけるIP(インターネットプロ
トコル)トラフィックの急激な伸び等により、大容量で
柔軟性に優れ且つ低コストなネットワークの構築に対す
る要求が増えている。そのために、WDM(波長分割多
重)をベースとした光リングネットワークの構築が進め
られている。そのようなネットワークでは、光の波長を
1本のパスとしてとらえるので、ネットワーク上の任意
ノードにおいて所望の波長を有する光信号(即ちパス)
を分岐・挿入するための光ノード装置が重要な役割を果
たす。そのような機能を有する光ノード装置としては、
光ADM(OADM:Optical Add/Dro
p Multiplexer)がある。OADMは、所
望波長の光信号の分岐・挿入を光のまま行う。
【0003】図1は従来技術による光ノード装置のブロ
ック図である。波長λ1,λ2,…,λNを有する光信号
を波長分割多重して得られたWDM信号光は、入力光伝
送路から光増幅器を経由して可変波長選択素子へ入力さ
れる。このノードで分岐される任意波長(図ではλ2
びλ3)の光信号は可変波長選択素子のドロップポート
(drop)より出力され、このノードにおいて挿入さ
れる任意波長(図ではλ 4及びλ5)の光信号はアッドポ
ート(add)より入力される。
【0004】ドロップポートより出力された光信号は、
光増幅器を経由して1×N光カプラ(1×N CPL)
によりN分岐され、分岐された光信号はそれぞれ波長可
変フィルタ(TF)を選択的に通過して、光受信機(R
x)において受信される。
【0005】このノードで挿入されるべき光信号は、波
長可変レーザダイオード(TLD)から出力された所望
波長のCW光(連続波光)を光変調器(Mod)によっ
て変調することで得られる。得られた複数の光信号は、
1×N光カプラ(1×N CPL)において合波され、
その結果得られた光は光増幅器を経由して可変波長選択
素子のアッドポートに供給される。
【0006】可変波長選択素子を通過する光信号は、ア
ッドポートから供給された光信号と合波された後にスル
ーポート(through)より出力され、光増幅器を
経由して出力光伝送路へと出力される。
【0007】図1に示される光ノード装置をWDM光波
ネットワークの各ノードとして用いた場合、全てのノー
ドにおいて光信号を終端(光/電気変換又は電気/光変
換)する必要がなく、光信号(又はパス)の送信端及び
受信端に相当するノードにおいてのみ光信号を終端すれ
ば足りる。従って、全てのノードにおいて光信号の終端
を必要とするSONET(Synchronous Optical NETwor
k)/SDH(Synchronous Digital Hierarchy)の技術に
基づいたネットワークを構成した場合と比較して、ノー
ドコストを大幅に低減することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、任意波長
の光信号を分岐・挿入するタイプのOADMを用いたW
DM技術をベースとする光波ネットワークにおいては、
全てのノードにおいて光信号を終端する必要がないの
で、SONET/SDH技術をベースとしたネットワー
クと比較して、ノードコストを大幅に低減することがで
きる。
【0009】しかし、光ファイバによって提供される閉
ループを含む光ネットワーク(例えばWDM光リングネ
ットワーク)に光ノード装置を適用した場合、次に示す
3つの条件が揃ったときに光パワーの発振が生じるとい
う問題がある。
【0010】(1) 各光ノード装置において光信号を
終端しない。
【0011】(2) 閉ループのループ利得がループ損
失よりも大きい。
【0012】(3) 何れの光ノード装置においても分
岐・挿入されない光信号帯域(例えば隣接する波長チャ
ネル間の帯域に存在する光増幅器のASE雑音等)が存
在する。
【0013】図2を参照すると、WDM光リングネット
ワークにおける光パワーの発振の様子が示されている。
光ファイバによって提供される閉ループに沿ってノード
A〜Dが時計回りにこの順で設けられている。ここで
は、ノードAよりλ1〜λ4の4波長の光信号が挿入さ
れ、ノードDよりλ1〜λ4の4波長チャネル全てが分岐
される場合が示されている。
【0014】ノードAの出力直後のスペクトル−1は、
光ノード装置や光伝送路中の光増幅器から発生するAS
E雑音の影響を強く受けていないスペクトルである。し
かし、図中スペクトル−2及びスペクトル−3で示され
るように、光信号が伝送されるに従って、閉ループに沿
って設けられる図示しない複数の光増幅器で生じるAS
E雑音が累積してくる。スペクトル−4はノードDより
分岐されるスペクトルを示しており、スペクトル−5は
ノードDを通過した光のスペクトルを示している。ノー
ドDにおいては4波長チャネルの光信号全てが分岐され
ているので、スペクトル−5は一般的にはASE雑音の
みによるスペクトルとなる。そして、このような状況で
前述の3つの条件が満たされたときに、光パワーの発振
が生じるものである(スペクトル−6を参照)。
【0015】図3は可変波長選択素子としてAOTF
(音響光学チューナブルフィルタ)の透過特性の一例を
示している。図では、波長λ1〜λ4の4波長チャネルに
対するアッドポート、ドロップポート及びスルーポート
の透過特性が示されている。スルーポートの透過特性で
は、隣接する波長間隔(Δλ)とリジェクション帯域
(Δw)の関係がΔw<Δλとなっている。このような
スルーポートの透過特性である場合、リジェクションす
べき波長の信号成分が充分に取り除かれるので、コヒー
レントクロストークを低く抑えることが可能であり、あ
る波長チャネルの他の波長チャネル(可変波長選択素子
を通過する波長チャネル)への影響を最小にすることが
できる。
【0016】一方、リジェクションする信号帯域外、即
ち隣接する波長チャネル間の帯域に存在するASE雑音
等は抑圧されずに可変波長選択素子を通過することにな
る。この可変波長選択素子を通過したASE雑音などが
(ループ損失)<(ループ利得)を満足するWDM光リ
ングネットワーク内を周回すると、周回するごとにAS
E雑音が累積していき、光増幅器による増幅作用と相俟
って最終的には光パワーの発振を引き起こすことにな
る。
【0017】よって、本発明の目的は、光ファイバによ
って提供される閉ループを含む光ネットワークにおい
て、光パワーの発振を防止することができる光ノード装
置を提供することである。
【0018】本発明の他の目的は、そのような光ノード
装置を備えたシステムを提供することである。
【0019】本発明の更に他の目的は以下の説明から明
らかになる。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面によ
ると、光ファイバによって提供される閉ループを含む光
ネットワークに適用される光ノード装置が提供される。
この光ノード装置は、異なる波長を有する複数の光信号
を波長分割多重して得られたWDM信号光を供給され、
上記WDM信号光から少なくとも1つの光信号を分離す
る機能及び上記WDM信号光の少なくとも1つの空き波
長チャネルに少なくとも1つの光信号を挿入する機能を
有する可変波長選択素子と、上記可変波長選択素子に光
学的に接続され、上記少なくとも1つの光信号の信号帯
域を除く帯域で雑音を除去する波長選択フィルタとを備
えている。
【0021】この構成によると、信号帯域を除く帯域で
雑音を除去する波長選択フィルタを採用しているので、
閉ループにおける発振が防止され、本発明の目的の1つ
が達成される。
【0022】本発明の第2の側面によると、光ファイバ
によって提供される閉ループと、上記閉ループに沿って
設けられた複数の光ノード装置とを備えたシステムが提
供される。上記複数の光ノード装置の少なくとも1つの
光ノード装置は、本発明の第1の側面による光ノード装
置を含む。
【0023】本発明の第3の側面によると、光ファイバ
によって提供される閉ループを含む光ネットワークに適
用される光ノード装置が提供される。この光ノード装置
は、異なる波長を有するn(nは1<nを満たす整数)
個の光信号を波長分割多重して得られたWDM信号光を
供給されてn個の光信号に分離する光デマルチプレクサ
と、各々第1及び第2の入力ポート並びに第1及び第2
の出力ポートを有し、上記各第1の入力ポートには上記
光デマルチプレクサから出力された各光信号が供給さ
れ、上記第1及び第2の入力ポートと上記第1及び第2
の出力ポートとがそれぞれ接続されるバー状態と上記第
1及び第2の入力ポートと上記第2及び第1の出力ポー
トとがそれぞれ接続されるクロス状態とを切換えるn個
の2×2光スイッチと、上記2×2光スイッチの第1の
出力ポートから出力された複数の光信号を波長分割多重
する光マルチプレクサとを備えている。
【0024】本発明の第4の側面によると、光ファイバ
によって提供される閉ループと、上記閉ループに沿って
設けられた複数の光ノード装置とを備えたシステムが提
供される。上記複数の光ノード装置の少なくとも1つの
光ノード装置は、本発明の第3の側面による光ノード装
置を含む。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の望ましい実施の形
態を詳細に説明する。
【0026】図4は本発明による光ノード装置の第1実
施形態を示すブロック図である。この光ノード装置は可
変波長選択装置2及び波長選択フィルタ4を有してい
る。可変波長選択素子2は例えばAOTFであり、入力
用の2つのポート2A及び2Bと出力用の2つのポート
2C及び2Dを有している。
【0027】ポート2Aには異なる波長を有する複数の
光信号を波長分割多重して得られたWDM光が供給され
る。ポート2Bはアッド(add)ポートとして、ポー
ト2Cはスルー(through)ポートとして、ポー
ト2Dはドロップ(drop)ポートとしてそれぞれ機
能する。即ち、可変波長選択素子2は、ポート2Aに供
給されたWDM信号光から少なくとも1つの光信号を分
離してポート2Dから出力する機能と、ポート2Bに供
給された少なくとも1つの光信号をWDM信号光の少な
くとも1つの空き波長チャネルに挿入してポート2Cか
ら出力する機能とを有している。
【0028】波長選択フィルタ4はインターリーバ6及
び1対1の光カプラ(CPL)8を含む。インターリー
バ6は入力ポート6Aと2つの出力ポート6B及び6C
とを有しており、光カプラ8は2つの入力ポート8A及
び8Bと出力ポート8Cとを有している。インターリー
バ6の入力ポート6Aは可変波長選択素子2のポート2
Cに接続され、インターリーバ6の2つの出力ポート6
B及び6Cは光カプラ8の2つの入力ポート8A及び8
Bにそれぞれ接続されている。
【0029】この光ノード装置に供給されるWDM信号
光を増幅するために、光増幅器10が可変波長選択素子
2のポート2Aに接続されており、この光ノード装置か
ら出力されるWDM信号光を増幅するために光増幅器1
2が光カプラ8の出力ポート8Cに接続されている。
【0030】可変波長選択素子2のポート2Bには光増
幅器14を介して1×N型の光カプラ16が接続され
る。光カプラ16は光増幅器14を介して可変波長選択
素子2のポート2Bに接続される出力ポートと、複数の
入力ポートとを有している。光カプラ16の複数の入力
ポートの各々には光送信機18が接続される。光送信機
18は、可変波長光源としてのチューナブルレーザダイ
オード(TLD)20と、チューナブルレーザダイオー
ド20から出力されたCW光(連続波光)を変調信号に
従って変調する光変調器(Mod)22とを含む。
【0031】可変波長選択素子2のポート2Dには光増
幅器24を介して1×N型の光カプラ26の入力ポート
が接続されている。光カプラ26は複数の出力ポートを
有しており、各出力ポートには波長可変フィルタ(T
F)28を介して光受信機(Rx)30が接続されてい
る。
【0032】可変波長選択素子2としては音響光学チュ
ーナブルフィルタ(AOTF)を用いることができる。
AOTFは、例えば、光導波路及びこの光導波路に関連
して伝搬する表面弾性波(SAW)の導波構造を基板上
に有している。例えば、光の複屈折性を有するLiNb
3基板上にTiを熱拡散することによって、AOTF
に適した光導波路を得ることができる。また、その光導
波路に関連して表面弾性波を伝搬させるために、インタ
ーディジタルトランスデューサ(IDT)が基板上に形
成される。IDTにより発生した表面弾性波は、SAW
ガイドによって予め定められた経路を伝搬し、SAW吸
収体によって吸収されて熱に変換される。
【0033】表面弾性波が光導波路に関連して伝搬する
ことによって、表面弾性波のパワー及び周波数並びに光
導波路の複屈折に応じて決定される特定波長の光に関し
て、TEモードからTMモードへのモード変換或いはこ
れと逆のモード変換が行なわれる。従って、このモード
変換された光を偏光ビームスプリッタ等の特定の手段に
より取出すことによって、例えば、波長分割多重された
複数チャネルの光信号を選択光と非選択光とに分けるこ
とができる。選択光の波長は表面弾性波の周波数に依存
するので、選択光の波長は表面弾性波の周波数によって
チューナブルとなる。
【0034】WDM信号光の波長チャネルは波長軸上で
実質的に等間隔に配列される。この場合、インターリー
バ6のポート間の波長結合によって波長選択フィルタ4
としての機能が得られる。より特定的には、インターリ
ーバ6の入力ポート6A及び出力ポート6B間は波長チ
ャネルの奇数番目の波長を含む透過帯域によって結合さ
れ、入力ポート6A及び出力ポート6C間は波長チャネ
ルの偶数番目の波長を含む透過帯域によって結合され
る。
【0035】光伝送路からこの光ノード装置へ入力され
たWDM信号光は、光増幅器10を経由して可変波長選
択素子2へ入力される。入力されたWDM信号光のうち
このノード装置において分岐(選択)される波長の光信
号がポート2Dより出力され、このノード装置を通過す
るWDM信号光においては、分岐される波長の光信号が
抽出(抑圧)されたものとなる。このノード装置で分岐
される1波以上の任意波長の光信号は波長分割多重の状
態でポート2Dより出力され、光増幅器24を経由して
光カプラ26でN分岐される。N分岐されたWDM信号
光は波長可変フィルタ28へ入力され、そこで所望波長
の光信号が選択されて光受信機30において受信され
る。
【0036】このノード装置で挿入される光信号は、光
送信機18から光カプラ16及び光増幅器14をこの順
に通って可変波長選択素子2へ供給される。供給された
光信号はこのノード装置を通過するWDM信号光と合波
されて、ポート2Cから出力される。ポート2Cから出
力されたWDM信号光は、隣接する波長チャネル間の帯
域に存在する雑音(ASE雑音)成分を抑圧するために
波長選択フィルタ4へと入力される。そして波長選択フ
ィルタ4により雑音を抑圧されたWDM信号光は、光増
幅器12を経由して光伝送路へと出力される。
【0037】図5の(A)及び(B)を参照すると、図
4に示される光ノード装置の各部分におけるスペクトル
及びフィルタ透過特性がそれぞれ示されている。ここで
は、その光ノード装置に雑音成分(ASE雑音)を含む
波長λ1〜λ4の4波長チャネルのWDM信号光が入力さ
れ、その光ノード装置において波長λ3の光信号のみが
分岐され、残りの波長の光信号がその光ノード装置を通
過する場合が示されている。
【0038】図5の(A)に示されるように、可変波長
選択素子2を通過する光信号について着目すると、波長
λ1〜λ4の4波長チャネルのWDM信号光が入力され、
そのうちこの光ノード装置で分岐される波長λ3の光信
号のみが抽出(抑圧)されて、残りの3波長の光信号が
ポート2Cから出力されている。
【0039】図5の(B)に示されるように、可変波長
選択素子2のスルーの透過特性は、波長λ3の帯域のみ
を抽出(抑圧)し、残りの帯域を透過させる特性となっ
ている。従って、図5の(A)に示されるように、可変
波長選択素子2のスルー出力のスペクトルは信号波長間
の帯域に存在するASE雑音を含むことになる。
【0040】可変波長選択素子2のスルー出力は、イン
ターリーバ6へ入力される。インターリーバ6の特性
は、図5の(A)に示されるように、ポート6Bからは
奇数チャネルの波長(λ1)、ポート6Cからは偶数チ
ャネルの波長(λ2)及びλ4がそれぞれ出力される特性
である。また、インターリーバ6の透過特性は、図5の
(B)に示されるように、各波長チャネルの信号帯域の
みを透過させる特性となっているため、波長チャネル間
の帯域に存在するASE雑音はここで抑圧される。イン
ターリーバ6のポート6B及び6Cの出力は1対1光カ
プラ8において合波され、波長チャネル間の帯域に存在
したASE雑音が抑圧された状態で波長λ 1,λ2及びλ
4の信号成分を含む信号が光カプラ8から出力される。
【0041】このように波長チャネル間の帯域に存在し
た雑音成分が抑圧されているので、WDM光リングネッ
トワークにこの光ノード装置を適用したときにASE雑
音等の不要な光が光リングネットワーク内を周回するこ
とが防止され、光パワーの発振を抑圧することができ
る。
【0042】尚、インターリーバ6に代えてFSR(フ
リースペクトラルレンジ)が波長間隔である1入力2出
力のAWGを用いた場合でも以上説明したのと同じよう
な効果が得られる。
【0043】図6は本発明による光ノード装置の第2実
施形態を示すブロック図である。この実施形態では、波
長選択フィルタ4は、入力ポート32A及びN(Nは波
長分割多重数)個の出力ポート32B(#1,…,#
N)を有する光デマルチプレクサ(DEMUX)32
と、N個の入力ポート34A(#1,#N)及び出力ポ
ート34Bを有する光マルチプレクサ(MUX)34と
を含む。
【0044】光デマルチプレクサ32の出力ポート32
B(#1,…,#N)はそれぞれ光マルチプレクサ34
の入力ポート34A(#1,…,#N)に接続されてい
る。光デマルチプレクサ32の入力ポート32Aには可
変波長選択素子2のポート2CからのWDM信号光が入
力され、光マルチプレクサ34の出力ポート34Bから
出力されたWDM信号光は光増幅器12に供給される。
【0045】光デマルチプレクサ32及び光マルチプレ
クサ34の各々としてはAWGを用いることができ、A
WGの中心波長はWDM信号光の中心波長λCに実質的
に等しく設定されている。この実施形態によっても、W
DM信号光の波長チャネル間の帯域に存在するASE雑
音が除去され、光リングネットワークにおける光パワー
の発振を抑圧することができる。より特定的にこれを説
明する。
【0046】図7の(A)及び(B)は図6に示される
光ノード装置の各部分におけるそれぞれスペクトル及び
フィルタ透過特性を示している。ASE雑音等の雑音成
分を含む波長λ1〜λ4の4波長多重のWDM信号光が可
変波長選択素子2へ入力され、そこで波長λ3の光信号
が分岐されるとともに残りの3波長の光信号がポート2
Cより出力される。このとき、可変波長選択素子2の透
過特性は、図7の(B)に示されるように、波長λ3
光信号の帯域以外は透過する特性であるので、ポート2
Cより出力される光信号は雑音成分を含んでいる。
【0047】この雑音成分を含む3波長多重のWDM信
号光は光デマルチプレクサ32へ入力され、そこで3波
長の光信号が分波されて、出力ポートから波長λ1,λ2
及びλ4の光信号がそれぞれ出力される。続いて、分波
された光信号はそれぞれ対応する光マルチプレクサ34
の入力ポートへ入力され、再び合波されて出力される。
このとき、光デマルチプレクサ32及び光マルチプレク
サ34の透過特性は、図7の(B)に示されるように、
信号帯域のみを透過する特性であるので、光マルチプレ
クサ34から出力されたWDM信号光は実質的に雑音成
分を含まない。従って、波長チャネル間の帯域に存在し
た雑音成分が光リングネットワークを周回することがな
く、光パワーの発振を有効に抑圧することができる。
【0048】尚、AOTFのドロップポートを用いて光
ノード装置を通過する光信号のみを透過するようにAO
TFを動作させた場合であっても、以上説明した実施形
態と同様の効果を得ることができる。
【0049】図7の(A)及び(B)においては、波長
分割多重における多重数NがN=4であるとして図示さ
れているが、これは例示的なものであって限定的なもの
ではない。Nは1よりも大きい整数として定義されるも
のである。
【0050】図6に示される実施形態においては、光デ
マルチプレクサ32及び光マルチプレクサ34として実
質的に同じ光学特性を有するAWGを用いることができ
る。しかし、各AWGの信号透過帯域が信号帯域よりも
充分に広い場合には、信号成分の他に信号の近傍の帯域
に存在する雑音成分をも透過してしまう。これを図8に
よりより特定的に説明する。
【0051】図8は光デマルチプレクサ32及び光マル
チプレクサ34の波長チャネル当たりの透過帯域が信号
帯域よりも広い場合における光ノード装置の各部分のス
ペクトルを示している。スペクトル−11で示されるよ
うに雑音を含む波長λ1〜λ4の4波長多重のWDM信号
光が可変波長選択素子2へ入力され、スペクトル−13
で示されるように波長λ1,λ2及びλ4の光信号がポー
ト2Dからドロップされ、スペクトル−12で示される
ように波長λ3の光信号のみが可変波長選択素子2を通
過する場合が示されている。
【0052】このときに、光デマルチプレクサ32及び
光マルチプレクサ34の1波長チャネル当たりの透過帯
域幅が信号帯域よりも充分広い場合、光マルチプレクサ
34から出力されるWDM信号光のスペクトルは、スペ
クトル−14で示されるように、各光信号の中心波長の
近傍に雑音成分が残ったものとなる。この雑音成分がW
DM光リングネットワークを周回すると、光パワーの発
振が生じる可能性がある。この問題に対処するための実
施形態を以下に説明する。
【0053】図9は本発明による光ノード装置の第3実
施形態を示すブロック図である。図6に示される実施形
態においては、光デマルチプレクサ32及び光マルチプ
レクサ34の各々として使用されるAWGの光学特性が
実質的に等しいのに対比してこの実施形態では、光学特
性(より特定的には中心波長)が異なる2つのAWGを
用いている。
【0054】図9に示される実施形態では、波長選択フ
ィルタ4は各々AWGによって提供され得る光デマルチ
プレクサ32´及び光マルチプレクサ34´を含む。W
DM信号光の波長チャネルが波長軸上で実質的に等間隔
で配列されているのはこれまでの実施形態と同じであ
る。光デマルチプレクサ32´の入力ポート32´A及
び第i(iは1≦i≦Nを満たす奇数)の出力ポート3
2´B(#i)間は波長チャネルの奇数番目の波長を含
む透過帯域によって結合される。光デマルチプレクサ3
2´の入力ポート32´A及び第(i+1)の出力ポー
ト32´B(#(i+1))間は波長チャネルの偶数番
目の波長を含む透過帯域によって結合される。
【0055】また、光マルチプレクサ34´の第j(j
は1≦j≦Nを満たす奇数)の入力ポート34´A(#
j)及び出力ポート34´B間は波長チャネルの奇数番
目の波長を含む透過帯域によって結合される。光マルチ
プレクサ34´の第(j+1)の入力ポート34´A
(#(j+1))及び出力ポート34´B間は波長チャ
ネルの偶数番目の波長を含む透過帯域によって結合され
る。
【0056】ここで、光デマルチプレクサ32´及び光
マルチプレクサ34´の各透過帯域がWDM信号光の各
波長チャネルの帯域(信号帯域)よりも広い場合に前述
した問題が生じる可能性がある。そこで、この実施形態
では、光デマルチプレクサ32´の各透過帯域がWDM
信号光の各波長チャネルの中心波長よりも短い波長に実
質的に一致する中心波長を有し、且つ、光マルチプレク
サ34´の各透過帯域がWDM信号光の各波長チャネル
の中心波長よりも長い波長に実質的に一致する中心波長
を有するようにしている。これを図10により例示的に
説明する。
【0057】図10は波長チャネル当たりの透過帯域が
信号帯域よりも広い特性を有するAWGを用いて雑音成
分を除去する場合の各部分のスペクトルを示す図であ
る。ここでは、光デマルチプレクサ32´の中心波長は
(λc−Δλ)であり、光マルチプレクサ34´の中心
波長は(λc+Δλ)であると仮定する。ここでλcはW
DM信号光の中心波長を示しており、図示されるように
4波長多重の場合には、λc=(λ2+λ3)/2であ
る。
【0058】可変波長選択素子2における入力のスペク
トル−21及びスルーのスペクトル−22は図8に示さ
れるスペクトル−11及びスペクトル−12にそれぞれ
一致している。スペクトル−22を有する光が光デマル
チプレクサ32´に入力すると、光デマルチプレクサ3
2´のスペクトル−24で示されるように、各光信号の
中心波長に対して短波長側に雑音成分が残り、長波長側
の雑音成分は除去されたものとなる。次に、スペクトル
−24を有する光が光マルチプレクサ34´へ入力され
ると、光マルチプレクサ34´の中心波長はWDM信号
光の中心波長に対して長波長側にずれているために、前
述の短波長側に残った雑音成分も除去され、各光信号の
波長の近傍に存在した雑音成分は抑圧されることとな
る。
【0059】従って、波長チャネル当たりの透過帯域が
信号帯域よりも広い特性を有するAWGを光デマルチプ
レクサ32´及び光マルチプレクサ34´の各々として
用いる場合であっても、これらのAWGの中心波長を若
干ずらしておくことによって、図8に示されるスペクト
ル−14のような光信号の中心波長の近傍に存在した雑
音成分をも抑圧することができ、WDM光リングネット
ワークにおける光パワーの発振を有効に防止することが
できる。
【0060】図11を参照すると、本発明によるシステ
ムの第1実施形態が示されている。光ファイバによって
提供される閉ループに沿って複数の(図では4つの)ノ
ードA〜Dが設けられており、これらのうちの少なくと
も1つとして本発明による光ノード装置が用いられてい
る。この実施形態ではノードDが本発明による光ノード
装置である。このシステムは具体的にはWDM光リング
ネットワークであり、図示しない少なくとも1つの光増
幅器が閉ループに沿って設けられている。
【0061】この実施形態では、ノードAより波長λ1
〜λ4の4波長チャネルのWDM信号光が入力され、ノ
ードBにおいて波長λ3が、ノードCにおいて波長λ
1が、ノードDにおいて波長λ2及びλ4がそれぞれドロ
ップされるようになっている。
【0062】ノードAよりアッドされたWDM信号光
(スペクトル−31)は、リングネットワークを時計回
りに伝搬していく。そのとき、ネットワーク中に配置さ
れた光増幅器で発生するASE雑音が信号成分に付加さ
れていき(スペクトル−32参照)、OSNR(光信号
対雑音比)特性が劣化することになる。
【0063】ノードBにおいては、波長λ3の光信号が
分岐され(スペクトル−33参照)、残りの波長の光信
号は次のノードであるノードCへ向けてノードBを通り
ぬける。このノードBを通り抜ける光は、ノードBへ入
力されたWDM信号光より波長λ3の信号帯域を可変波
長選択素子2によって抽出したものとなる。可変波長選
択素子2は例えば図3に示される透過特性を有している
ので、ノードBにおいては波長λ3の信号帯域のみ抑圧
され、残りの帯域はノードBを通過することになり、そ
のスペクトルはスペクトル−34で示されるようにな
る。
【0064】ここで注目すべきことは、波長チャネル間
の帯域に存在するASE雑音成分もノードBを通過して
しまうことである。ノードCでは、ノードBにおけるの
と同様に波長λ1の光信号が分岐され、(スペクトル−
35参照)、ノードCを通り抜ける光からは波長λ1
信号帯域が可変波長選択素子によって抽出されることに
なる(スペクトル−36参照)。
【0065】続いて、ノードDにおいては、ノードCを
通過して伝送されてきた波長λ2及びλ4の光信号が分岐
される(スペクトル−37参照)。ノードDには本発明
が適用されているので、信号波長成分以外の帯域に存在
する光パワーは抑圧される。
【0066】その結果、ノードDを通過する光において
は、スペクトル−38で示されるように無信号となる。
従って、ASE雑音がWDM光リングネットワークを周
回することがなく、光パワーの発振を有効に抑圧するこ
とができる。
【0067】図11の実施形態では、閉ループに沿って
設けられた複数のノードのうち1つのノード(ノード
D)のみに本発明を適用しているが、1つよりも多くの
ノードとして本発明による光ノード装置を用いても良
い。
【0068】図12を参照すると図11に示される実施
形態と対比するための従来技術が示されている。ここで
は、図11に示される本発明が適用されるノードDに換
えて従来技術によるノードD´が用いられている。この
場合、ノードD´及びノードA間を伝搬する光のスペク
トルはスペクトル−38´で示されるように、隣接する
波長チャネル間の帯域にASE雑音が残っている。従っ
て、この場合、この雑音成分がWDM光リングネットワ
ークを周回して、光パワーの発振が生じる可能性があ
る。
【0069】図13は本発明による光ノード装置の第3
実施形態を示す図である。ここでは、図6に示される光
増幅器10及び12と、光送信機18(チューナブルレ
ーザダイオード20及び光変調器22)と、光受信機3
0と、光デマルチプレクサ32と、光マルチプレクサ3
4とが用いられている。また、アッド,ドロップ及びス
ルーを切換えるために、N個の2×2光スイッチ36が
設けられている。
【0070】各2×2光スイッチ36は、入力のための
ポート36A及び36B並びに出力のためのポート36
C及び36Dを有している。2×2光スイッチ36は、
入力ポート36A及び36Bがそれぞれ出力ポート36
C及び36Dに接続されるバー状態と、入力ポート36
A及び36Bがそれぞれ出力ポート36D及び36Cに
接続されるクロス状態とを切換える。
【0071】光デマルチプレクサ32は、異なる波長を
有するN個の光信号を波長分割多重して得られたWDM
信号光を供給されて、N個の光信号に分離する。光デマ
ルチプレクサ32から出力された各光信号は各2×2光
スイッチ36の入力ポート36Aに供給される。2×2
光スイッチの出力ポート36Cから出力された複数の光
信号は光マルチプレクサ34によって波長分割多重され
る。
【0072】2×2光スイッチの入力ポート36Bは光
スイッチ(OSW)38の出力ポートに接続される。光
スイッチ38の入力ポートには複数の光送信機18が接
続される。光スイッチ38としてはN×N光スイッチを
用いることができる。光スイッチ38は、WDM信号光
の空きチャネルに挿入されるべき光信号を出力する複数
の光送信機18と、2×2光スイッチ36の入力ポート
36Bとの接続を切換える。
【0073】2×2光スイッチ36の出力ポート36D
は光スイッチ40の入力ポートに接続される。光スイッ
チ40の出力ポートは光受信機30に接続される。光ス
イッチ40としては一般的にはN×N光スイッチを用い
ることができる。光スイッチ40は、WDM信号光から
分離された光信号を受けるべき複数の光受信機30と、
2×2光スイッチ36の出力ポート36Dとの接続を切
換える。
【0074】この実施形態によっても、図6に示される
波長選択フィルタ4の動作原理に従って理解される同様
の動作原理により、ASE雑音がWDM光リングネット
ワークを周回することがなく、光パワーの発振を有効に
抑圧することができる。
【0075】図14を参照すると、図13に示される光
デマルチプレクサ32及び光マルチプレクサ34の透過
帯域が信号帯域よりも広い場合の各部分のスペクトルが
示されている。ここでは、ASE雑音成分を含むWDM
信号光を(スペクトル−41)が光デマルチプレクサ3
2に入力されている。光デマルチプレクサ32に入力さ
れる光は、スペクトル−41に示されるように、信号波
長λ3の他にASE雑音を含んでいる。光デマルチプレ
クサ32及び光マルチプレクサ34の波長チャネル当た
りの透過帯域幅Δwは信号帯域よりも広いので、光マル
チプレクサ34から出力される光は、スペクトル−42
に示すように、信号波長の近傍に存在するASE雑音成
分を含むことになる。この雑音成分がWDM光リングネ
ットワークを周回すると、光パワーの発振が生じる怖れ
がある。この問題をシステム全体で解決するための実施
形態を次に説明する。
【0076】図15は本発明によるシステムの第2実施
形態を示すブロック図である。例えば従来技術が適用さ
れるノードA及びノードBと本発明が適用されるノード
C及びノードDが光ファイバによって提供される閉ルー
プに沿って設けられており、これによりWDM光リング
ネットワークが構成されている。
【0077】ここでは、ノードD及びノードCの各々と
しては、例えば図13に示される光ノード装置を用いる
ことができる。各ノードに用いられている光デマルチプ
レクサ32及び光マルチプレクサ34の透過帯域幅Δw
は信号帯域よりも広いものとする。また、ノードCにお
ける光デマルチプレクサ32及び光マルチプレクサ34
の中心波長は(λC−Δλ)であり、ノードDにおける
光デマルチプレクサ32及び光マルチプレクサ34の中
心波長はλC+Δλに設定されている。
【0078】ノードAからアッドされた4波多重のWD
M信号光(スペクトル−41参照)は、この光リングネ
ットワークを時計回りに伝搬する。ノードBにおいて
は、波長λ1,λ2及びλ4の光信号が分岐され(スペク
トル−43参照)、残りの波長λ3についてはノードC
を経由してノードDへ向かう。
【0079】ノードCを通過する光のスペクトルはスペ
クトル−45で示されるように、各信号波長の中心波長
から端波長側の近傍に存在するASE雑音を含んだもの
になる。続いて、ノードDでは波長λ3の光信号が分岐
される(スペクトル−46参照)。
【0080】従って、ノードDを通過する光は、スペク
トル−45で残っていた各信号波長の短波長側の近傍に
存在していたASE雑音も抑圧されて、スペクトル−4
7に示されるようになる。このように、本実施形態によ
ると、光デマルチプレクサ及び光マルチプレクサの中心
波長が異なる2種類の光ノード装置を組み合せて、図1
6に示されるように各波長の透過帯域が信号帯域と同程
度になるようにして、波長チャネル間の帯域に存在する
ASE雑音成分を有効に抑圧することができるので、光
パワーの発振を防止することができる。
【0081】図17は本発明による光ノード装置の実施
形態を示すブロック図である。図14に示される実施形
態において、光デマルチプレクサ32及び光マルチプレ
クサ34の各々の中心波長がλCであるのと対比して、
この実施形態では、光デマルチプレクサ32の中心波長
を(λC−Δλ)とし、光マルチプレクサ34の中心波
長を(λC+Δλ)に設定している。この設定によって
もこれまでに説明した実施例と同じようにして、光デマ
ルチプレクサ32及び光マルチプレクサ34の各波長チ
ャネルの信号透過帯域が信号帯域よりも広い場合であっ
ても、波長チャネル間の帯域に存在するASE雑音を抑
圧して光パワーの発振を有効に抑圧することができる。
【0082】図18乃至図20により、本発明の有用性
を実証するための実験を説明する。図18において、O
ADMは光アッドドロップマルチプレクサ、SMFはシ
ングルモードファイバ、AMPは光増幅器、AOTFは
音響光学チューナブルフィルタ、VATは可変アッテネ
ータ、CPLはカプラ、LN mod.はリチウムナイ
オベート変調器、AWGはアレイ導波路、LDはレーザ
ダイオード、interleaverは発振防止用フィ
ルタとしてのインターリーバをそれぞれ示している。
【0083】この実験系では、OADM−1及び2とV
AT−4とインターリーバとをSMFによって提供され
る閉ループに沿って設けて構成されている。VAT−4
は伝送路の損失源として用いられている。OADM−1
において、波長λ2〜λ6の光源(LD2〜LD6)より
出力された光はAWGにより合波され、その合波された
光は偏光無依存型の変調器であるLN−mod.によっ
て10Gb/sの変調をかけられた後、伝送路へアッド
される。アッドされたWDM信号光は、パワーの発振防
止用フィルタ及びOADM−2を通過してこの閉ループ
を一周した後、OADM−1のAOTF−1においてド
ロップされて除去される。
【0084】また、OADM−2においては、波長λ1
の信号が可変フィルタ(TF)を介して伝送路へアッド
された後、OADM−1及びインターリーバを通過して
この閉ループを一周し、その信号はOADM−2のAO
TF−2においてドロップされて除去される。
【0085】図19を参照すると、信号波長配置とAO
TF−1及び2並びにインターリーバの透過特性とを示
している。信号波長配置は、波長λ2からλ6に関しては
100GHz間隔のITUグリッドの偶数チャネルに対
応しており、波長λ1に関しては波長λ4及びλ5の間の
奇数チャネルに対応している。
【0086】AOTF−1は200GHz間隔で偶数チ
ャネルをリジェクションし、AOTF−2は200GH
z間隔で奇数チャネルをリジェクションする。インター
リーバとしては50/100GHz用のものを用いるこ
とができ、この場合、インターリーバのある1つのポー
トからは100GHz間隔で信号が出力される特性とな
る。従ってこの場合には、そのポートの出力が信号波長
間隔に一致しているので、インターリーバの出力側に設
けるべき光カプラが不要になる。インターリーバとして
100/200GHz用のものを用いた場合には、本発
明に従って光カプラが設けられる。
【0087】このように、本実験系では、AOTF−1
及び2では抑圧されない信号帯域以外に存在する雑音成
分(ASE成分)を閉ループの1ヶ所に配置されたイン
ターリーバによって除去することができるので、パワー
の発振を抑圧することができる。
【0088】図20を参照すると、4つの条件の下で図
18に示されるモニタポイントにおいて観測されたスペ
クトルが示されている。4つの条件は、発振防止用フィ
ルタ(インターリーバ)の有無と2種類のループ利得
(ゼロdb及び+10db)との組み合わせである。ル
ープ利得とループ損失が等しくてループ利得がゼロdB
である場合には、発振防止用フィルタの有無に係わらず
光パワーの発振が生じていないことが分かる。これに対
して、ループ利得がループ損失よりも大きく(+10d
B)、且つ発振防止用フィルタがない場合には、波長λ
6の長波長側に存在したASEによって光パワーの発振
が生じていることが分かる。一方、ループ利得がループ
損失よりも大きく(+10dB)の条件であっても発振
防止用フィルタを用いる場合には、信号帯域以外に存在
するASE成分が抑圧され、光パワーの発振が防止され
ていることが分かり、本発明の有効性が確認された。
【0089】本発明は以下の付記を含むものである。
【0090】(付記1)光ファイバによって提供される
閉ループを含む光ネットワークに適用される光ノード装
置であって、異なる波長を有する複数の光信号を波長分
割多重して得られたWDM信号光を供給され、上記WD
M信号光から少なくとも1つの光信号を分離する機能及
び上記WDM信号光の少なくとも1つの空き波長チャネ
ルに少なくとも1つの光信号を挿入する機能を有する可
変波長選択素子と、上記可変波長選択素子に光学的に接
続され、上記少なくとも1つの光信号の信号帯域を除く
帯域で雑音を除去する波長選択フィルタとを備えた光ノ
ード装置。
【0091】(付記2)付記1に記載の光ノード装置で
あって、上記波長選択素子は、入力ポート並びに第1及
び第2の出力ポートを有するインターリーバと、上記イ
ンターリーバの第1及び第2の出力ポートにそれぞれ光
学的に接続された第1及び第2の入力ポート並びに出力
ポートを有する光カプラとを備えており、上記インター
リーバ及び上記光カプラは上記閉ループに沿って設けら
れている光ノード装置。
【0092】(付記3)付記2に記載の光ノード装置で
あって、上記WDM信号光の波長チャネルは波長軸上で
実質的に等間隔で配列され、上記インターリーバの入力
ポート及び第1の出力ポート間は上記波長チャネルの奇
数番目の波長を含む透過帯域によって結合され、上記イ
ンターリーバの入力ポート及び第2の出力ポート間は上
記波長チャネルの偶数番目の波長を含む透過帯域によっ
て結合される光ノード装置。
【0093】(付記4)付記1に記載の光ノード装置で
あって、上記波長選択素子は、入力ポート並びに第1乃
至第n(nは1<nを満たす整数)の出力ポートを有す
る光デマルチプレクサと、上記光デマルチプレクサの第
1乃至第nの出力ポートにそれぞれ光学的に接続された
第1乃至第nの入力ポート並びに出力ポートを有する光
マルチプレクサとを備えており、上記光デマルチプレク
サ及び上記光マルチプレクサは上記閉ループに沿って設
けられている光ノード装置。
【0094】(付記5)付記4に記載の光ノード装置で
あって、上記WDM信号光の波長チャネルは波長軸上で
実質的に等間隔で配列され、上記光デマルチプレクサの
入力ポート及び第i(iは1≦i≦nを満たす奇数)の
出力ポート間は上記波長チャネルの奇数番目の波長を含
む透過帯域によって結合され、上記光デマルチプレクサ
の入力ポート及び第(i+1)の出力ポート間は上記波
長チャネルの偶数番目の波長を含む透過帯域によって結
合され、上記光マルチプレクサの第j(jは1≦j≦n
を満たす奇数)の入力ポート及び出力ポート間は上記波
長チャネルの奇数番目の波長を含む透過帯域によって結
合され、上記光マルチプレクサの第(j+1)の入力ポ
ート及び出力ポート間は上記波長チャネルの偶数番目の
波長を含む透過帯域によって結合される光ノード装置。
【0095】(付記6)付記5に記載の光ノード装置で
あって、上記光デマルチプレクサ及び上記光マルチプレ
クサの各透過帯域は上記WDM信号光の各波長チャネル
の中心波長に実質的に一致する中心波長を有している光
ノード装置。
【0096】(付記7)付記5に記載の光ノード装置で
あって、上記光デマルチプレクサ及び上記光マルチプレ
クサの各透過帯域は上記WDM信号光の各波長チャネル
の帯域よりも広い光ノード装置。
【0097】(付記8)付記7に記載の光ノード装置で
あって、上記光デマルチプレクサの各透過帯域は上記W
DM信号光の各波長チャネルの中心波長よりも短い第1
の波長に実質的に一致する中心波長を有しており、上記
光マルチプレクサの各透過帯域は上記WDM信号光の各
波長チャネルの中心波長よりも長い第2の波長に実質的
に一致する中心波長を有している光ノード装置。
【0098】(付記9)付記4に記載の光ノード装置で
あって、上記光デマルチプレクサ及び上記光マルチプレ
クサの各々はアレイ導波路素子である光ノード装置。
【0099】(付記10)付記1に記載の光ノード装置
であって、上記可変波長選択素子は音響光学チューナブ
ルフィルタである光ノード装置。
【0100】(付記11)付記1に記載の光ノード装置
であって、上記可変波長選択素子は、上記WDM信号光
を供給される第1の入力ポートと、上記WDM信号光に
挿入されるべき光信号が供給される第2の入力ポート
と、上記WDM信号光のうち上記可変波長選択素子を通
過すべき光信号が出力される第1の出力ポートと、上記
WDM信号光から分離されるべき光信号が出力される第
2の出力ポートとを有している光ノード装置。
【0101】(付記12)付記10に記載の光ノード装
置であって、複数の入力ポートと上記可変波長選択素子
の第1の入力ポートに接続された出力ポートとを有する
第1の光カプラと、上記第1の光カプラの複数の入力ポ
ートの各々に接続された光変調器と、上記光変調器に接
続された可変波長光源とを更に備えた光ノード装置。
【0102】(付記13)付記10に記載の光ノード装
置であって、上記可変波長選択素子の第2の出力ポート
に接続された入力ポートと複数の出力ポートとを有する
第2の光カプラと、上記第2の光カプラの複数の出力ポ
ートの各々に接続された波長可変フィルタと、上記波長
可変フィルタに接続された光受信機とを更に備えた光ノ
ード装置。
【0103】(付記14)付記1に記載の光ノード装置
であって、上記可変波長選択素子に接続された光増幅器
を更に備えた光ノード装置。
【0104】(付記15)光ファイバによって提供され
る閉ループと、上記閉ループに沿って設けられた複数の
光ノード装置とを備え、上記複数の光ノード装置の少な
くとも1つの光ノード装置は、異なる波長を有する複数
の光信号を波長分割多重して得られたWDM信号光を供
給され、上記WDM信号光から少なくとも1つの光信号
を分離する機能及び上記WDMの少なくとも1つの空き
波長チャネルに少なくとも1つの光信号を挿入する機能
を有する可変波長選択素子と、上記可変波長選択素子に
光学的に接続され、上記少なくとも1つの光信号の信号
帯域を除く帯域で雑音を除去する波長選択フィルタとを
備えているシステム。
【0105】(付記16)付記15に記載のシステムで
あって、上記閉ループに沿って設けられた少なくとも1
つの光増幅器を更に備えたシステム。
【0106】(付記17)付記15に記載のシステムで
あって、上記可変波長選択素子は、上記WDM信号光を
供給される第1の入力ポートと、上記WDM信号光に挿
入されるべき光信号が供給される第2の入力ポートと、
上記WDM信号光のうち上記可変波長選択素子を通過す
べき光信号が出力される第1の出力ポートと、上記WD
M信号光から分離されるべき光信号が出力される第2の
出力ポートとを有しているシステム。
【0107】(付記18)付記17に記載のシステムで
あって、上記少なくとも1つの光ノード装置は、複数の
入力ポートと上記可変波長選択素子の第1の入力ポート
に接続された複数の出力ポートとを有する第1の光カプ
ラと、上記第1の光カプラの複数の入力ポートの各々に
接続された光変調器と、上記光変調器に接続された可変
波長光源とを更に備えているシステム。
【0108】(付記19)付記17に記載のシステムで
あって、上記少なくとも1つの光ノード装置は、上記可
変波長選択素子の第2の出力ポートに接続された入力ポ
ートと複数の出力ポートとを有する第2の光カプラと、
上記第2の光カプラの複数の出力ポートの各々に接続さ
れた波長可変フィルタと、上記波長可変フィルタに接続
された光受信機とを更に備えているシステム。
【0109】(付記20)光ファイバによって提供され
る閉ループを含む光ネットワークに適用される光ノード
装置であって、異なる波長を有するn(nは1<nを満
たす整数)個の光信号を波長分割多重して得られたWD
M信号光を供給されてn個の光信号に分離する光デマル
チプレクサと、各々第1及び第2の入力ポート並びに第
1及び第2の出力ポートを有し、上記各第1の入力ポー
トには上記光デマルチプレクサから出力された各光信号
が供給され、上記第1及び第2の入力ポートと上記第1
及び第2の出力ポートとがそれぞれ接続されるバー状態
と上記第1及び第2の入力ポートと上記第2及び第1の
出力ポートとがそれぞれ接続されるクロス状態とを切換
えるn個の2×2光スイッチと、上記2×2光スイッチ
の第1の出力ポートから出力された複数の光信号を波長
分割多重する光マルチプレクサとを備えた光ノード装
置。
【0110】(付記21)付記20に記載の光ノード装
置であって、上記WDM信号光の波長チャネルは波長軸
上で実質的に等間隔で配列され、上記光デマルチプレク
サの入力ポート及び第i(iは1≦i≦nを満たす奇
数)の出力ポート間は上記波長チャネルの奇数番目の波
長を含む透過帯域によって結合され、上記光デマルチプ
レクサの入力ポート及び第(i+1)の出力ポート間は
上記波長チャネルの偶数番目の波長を含む透過帯域によ
って結合され、上記光マルチプレクサの第j(jは1≦
j≦nを満たす奇数)の入力ポート及び出力ポート間は
上記波長チャネルの奇数番目の波長を含む透過帯域によ
って結合され、上記光マルチプレクサの第(j+1)の
入力ポート及び出力ポート間は上記波長チャネルの偶数
番目の波長を含む透過帯域によって結合される光ノード
装置。
【0111】(付記22)付記21に記載の光ノード装
置であって、上記光デマルチプレクサ及び上記光マルチ
プレクサの各透過帯域は上記WDM信号光の各波長チャ
ネルの中心波長に実質的に一致する中心波長を有してい
る光ノード装置。
【0112】(付記23)付記21に記載の光ノード装
置であって、上記光デマルチプレクサ及び上記光マルチ
プレクサの各透過帯域は上記WDM信号光の各波長チャ
ネルの帯域よりも広い光ノード装置。
【0113】(付記24)付記23に記載の光ノード装
置であって、上記光デマルチプレクサの各透過帯域は上
記WDM信号光の各波長チャネルの中心波長よりも短い
第1の波長に実質的に一致する中心波長を有しており、
上記光マルチプレクサの各透過帯域は上記WDM信号光
の各波長チャネルの中心波長よりも長い第2の波長に実
質的に一致する中心波長を有している光ノード装置。
【0114】(付記25)付記20に記載の光ノード装
置であって、上記WDM信号光の空きチャネルに挿入さ
れるべき光信号を出力する複数の光送信機と、上記複数
の光送信機と上記2×2光スイッチの第2の入力ポート
との接続を切換える光スイッチとを更に備えた光ノード
装置。
【0115】(付記26)付記20に記載の光ノード装
置であって、上記WDM信号光から分離された光信号を
受けるべき複数の光受信機と、上記複数の光受信機と上
記2×2光スイッチの第2の出力ポートとの接続を切換
える光スイッチとを更に備えた光ノード装置。
【0116】(付記27)光ファイバによって提供され
る閉ループと、上記閉ループに沿って設けられた複数の
光ノード装置とを備え、上記複数の光ノード装置の少な
くとも1つの光ノード装置は、異なる波長を有するn
(nは1<nを満たす整数)個の光信号を波長分割多重
して得られたWDM信号光を供給されてn個の光信号に
分離する光デマルチプレクサと、各々第1及び第2の入
力ポート並びに第1及び第2の出力ポートを有し、上記
各第1の入力ポートには上記光デマルチプレクサから出
力された各光信号が供給され、上記第1及び第2の入力
ポートと上記第1及び第2の出力ポートとがそれぞれ接
続されるバー状態と上記第1及び第2の入力ポートと上
記第2及び第1の出力ポートとがそれぞれ接続されるク
ロス状態とを切換えるn個の2×2光スイッチと、上記
2×2光スイッチの第2の出力ポートから出力された複
数の光信号を波長分割多重する光マルチプレクサとを備
えているシステム。
【0117】(付記28)付記27に記載のシステムで
あって、上記閉ループに沿って設けられた少なくとも1
つの光増幅器を更に備えたシステム。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
光パワーの発振による伝送特性の劣化を有効に防止し得
る光ノード装置及びシステムの提供が可能になるという
効果が生じる。その結果、信頼性に優れ、且つ小スペー
スで低コストな光ノード装置及びシステムの提供が可能
になる。本発明の特定の実施形態により得られる効果は
以上説明したとおりであるので、その説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は従来技術による光ノード装置のブロック
図である。
【図2】図2は光リングネットワークにおける光パワー
の発振を説明するための図である。
【図3】図3は可変波長選択素子の透過特性の一例を示
す図である。
【図4】図4は本発明による光ノード装置の第1実施形
態を示すブロック図である。
【図5】図5の(A)は図4の各点でのスペクトルを示
す図、図5の(B)は図4に示される各部の透過特性を
示す図である。
【図6】図6は本発明による光ノード装置の第2実施形
態を示すブロック図である。
【図7】図7の(A)は図6の各点におけるスペクトル
を示す図、図7の(B)は図6に示される各部の透過特
性を示す図である。
【図8】図8は波長チャネル当たりの透過帯域が信号帯
域よりも広い場合におけるスペクトルを示す図である。
【図9】図9は本発明による光ノード装置の第3実施形
態を示すブロック図である。
【図10】図10は波長チャネル当たりの透過帯域が信
号帯域よりも広い光デマルチプレクサ及び光マルチプレ
クサを用いた場合におけるスペクトルを示す図である。
【図11】図11は本発明によるシステムの第1実施形
態を示すブロック図である。
【図12】図12は従来技術によるシステムを示すブロ
ック図である。
【図13】図13は本発明による光ノード装置の第4実
施形態を示すブロック図である。
【図14】図14は図13に示される実施形態において
波長チャネル当たりの透過帯域が信号帯域よりも広い場
合のスペクトルを示す図である。
【図15】図15は本発明によるシステムの第3実施形
態を示すブロック図である。
【図16】図16は波長チャネル当たりの透過帯域が信
号帯域よりも広い特性を有する光ノード装置を2台用い
た場合を説明するための図である。
【図17】図17は本発明による光ノード装置の第5実
施形態を示すブロック図である。
【図18】図18は本発明の優位性を実証するための実
験系を示すブロック図である。
【図19】図19は図18に示される実験系における信
号波長及び各部分の透過特性を示す図である。
【図20】図20は図18に示される実験系における実
験結果を示す図である。
【符号の説明】
2 可変波長選択素子 4 波長選択フィルタ 6 インターリーバ 8 1:1光カプラ 18 光送信機 30 光受信機 32 光デマルチプレクサ 34 光マルチプレクサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾中 寛 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5K002 AA01 AA03 BA02 BA04 BA05 BA06 BA13 CA02 CA13 DA02 DA11 FA01 5K031 AA06 AA07 CA15 CB12 DA19 DB12 5K069 AA05 AA10 BA09 CA06 CB10 DB33 EA25 EA30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバによって提供される閉ループ
    を含む光ネットワークに適用される光ノード装置であっ
    て、 異なる波長を有する複数の光信号を波長分割多重して得
    られたWDM信号光を供給され、上記WDM信号光から
    少なくとも1つの光信号を分離する機能及び上記WDM
    信号光の少なくとも1つの空き波長チャネルに少なくと
    も1つの光信号を挿入する機能を有する可変波長選択素
    子と、 上記可変波長選択素子に光学的に接続され、上記少なく
    とも1つの光信号の信号帯域を除く帯域で雑音を除去す
    る波長選択フィルタとを備えた光ノード装置。
  2. 【請求項2】 光ファイバによって提供される閉ループ
    と、 上記閉ループに沿って設けられた複数の光ノード装置と
    を備え、 上記複数の光ノード装置の少なくとも1つの光ノード装
    置は、 異なる波長を有する複数の光信号を波長分割多重して得
    られたWDM信号光を供給され、上記WDM信号光から
    少なくとも1つの光信号を分離する機能及び上記WDM
    の少なくとも1つの空き波長チャネルに少なくとも1つ
    の光信号を挿入する機能を有する可変波長選択素子と、 上記可変波長選択素子に光学的に接続され、上記少なく
    とも1つの光信号の信号帯域を除く帯域で雑音を除去す
    る波長選択フィルタとを備えているシステム。
  3. 【請求項3】 光ファイバによって提供される閉ループ
    を含む光ネットワークに適用される光ノード装置であっ
    て、 異なる波長を有するn(nは1<nを満たす整数)個の
    光信号を波長分割多重して得られたWDM信号光を供給
    されてn個の光信号に分離する光デマルチプレクサと、 各々第1及び第2の入力ポート並びに第1及び第2の出
    力ポートを有し、上記各第1の入力ポートには上記光デ
    マルチプレクサから出力された各光信号が供給され、上
    記第1及び第2の入力ポートと上記第1及び第2の出力
    ポートとがそれぞれ接続されるバー状態と上記第1及び
    第2の入力ポートと上記第2及び第1の出力ポートとが
    それぞれ接続されるクロス状態とを切換えるn個の2×
    2光スイッチと、 上記2×2光スイッチの第1の出力ポートから出力され
    た複数の光信号を波長分割多重する光マルチプレクサと
    を備えた光ノード装置。
  4. 【請求項4】 光ファイバによって提供される閉ループ
    と、 上記閉ループに沿って設けられた複数の光ノード装置と
    を備え、 上記複数の光ノード装置の少なくとも1つの光ノード装
    置は、 異なる波長を有するn(nは1<nを満たす整数)個の
    光信号を波長分割多重して得られたWDM信号光を供給
    されてn個の光信号に分離する光デマルチプレクサと、 各々第1及び第2の入力ポート並びに第1及び第2の出
    力ポートを有し、上記各第1の入力ポートには上記光デ
    マルチプレクサから出力された各光信号が供給され、上
    記第1及び第2の入力ポートと上記第1及び第2の出力
    ポートとがそれぞれ接続されるバー状態と上記第1及び
    第2の入力ポートと上記第2及び第1の出力ポートとが
    それぞれ接続されるクロス状態とを切換えるn個の2×
    2光スイッチと、 上記2×2光スイッチの第1の出力ポートから出力され
    た複数の光信号を波長分割多重する光マルチプレクサと
    を備えているシステム。
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