JP2747884B2 - 外動片引き窓の内召し合せ框連結構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、外動片引き窓の内障子
を構成する内召し合せ框を上下枠に連結する構造に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】外動片引き窓は、上枠と下枠と左右縦材
より成る窓枠の室外寄りに外障子を面内方向に移動自在
に装着し、この窓枠の室内寄りに内障子を固定したもの
であり、この内障子を構成する内召し合せ縦框は上枠と
下枠の内面方向中間における室内寄りに連結されてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような外動片引き
窓においては外障子の外召し合せ框が内障子の内召し合
せ框に係止して外障子を室内側に引き寄せると同時に、
外障子に作用する風圧、負圧によって外障子が窓枠から
外れないようにしているので、その内障子の内召し合せ
框を上枠と下枠に強固に連結する必要がある。

【０００４】また内召し合せ框は長尺であるから熱伸び
し、それによって曲げ変形するし、上枠のたれ下りによ
って内召し合せ框が曲げ変形するので、内召し合せ框は
上枠、下枠に対して長手方向に若干相対変位可能に連結
する必要がある。

【０００５】このようであるから、外動片引き窓の内召
し合せ框は強固で、しかも上下枠に対して長手方向に相
対変位できるように連結する必要がある。

【０００６】一方、方立を上枠に連結する構造としては
例えば実公昭６０−２５５０３号公報に示すように、方
立の中空部にブラケットの突出部を嵌合して止めねじで
固定し、そのブラケットと方立上端面との間に圧縮変形
するスペーサを介在させると共に、方立に止めねじが挿
通するルーズ穴を形成して方立を上枠に連結すると同時
に、上枠と方立が上下に相対的に変位できるようにした
ものが知られている。

【０００７】かかる方立と上枠の連結構造を外動片引き
窓の内召し合せ框連結構造に適用すれば、内召し合せ框
と上枠、下枠を内召し合せ框長手方向に相対変位可能に
連結できるが、前述の連結構造であるとブラケットの突
出部と方立中空部の面外方向両側内面との間に隙間があ
るから面外方向の連結強度が弱く、外障子に作用する風
圧、負圧を支持する内召し合せ框の連結構造として好ま
しくない。

【０００８】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにした外動片引き窓の内召し合せ框連結構造を提供
することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】窓枠Ａの室外寄りに外障
子Ｂを移動自在に装着し、室内寄りに内障子Ｃを固定し
て取付けた外動片引き窓において、横材２１と、前記内
障子Ｃの内召し合せ框９の中空部１５に長手方向に摺動
可能に密嵌する縦材２２で上部連結部材２０とし、横材
３１と、前記内召し合せ框９の中空部１５に密嵌する縦
材３２で下部連結部材３０とし、前記上部連結部材２０
の横材２１を上枠１の横板１ａ室内寄りに固着すると共
に、内召し合せ框９の上端面と上枠１の横板１ａとの間
に弾性板を設けて内召し合せ框９の上部と上枠１を長手
方向に相対変位可能に連結し、前記下部連結部材３０の
横材３１を下枠２の横板２ａ室内寄りに固着すると共
に、縦材３２と内召し合せ框９をビス３４で固着したこ
とを特徴とする外動片引き窓の内召し合せ框連結構造。

【００１０】

【作 用】内召し合せ框９の上部と上枠１を面内方
向、面外方向に強固で、かつ内召し合せ框９長手方向に
相対変位可能に連結できるし、内召し合せ框９の下部と
下枠２を面内方向、面外方向に強固に連結でき、内召し
合せ框９を面内方向、面外方向に強固で上枠に対して長
手方向に相対変位可能に連結できる。

【００１１】

【実 施 例】図１に示すように、窓枠Ａは上枠１と下
枠２と左右の縦枠３，３より方形枠となり、その窓枠Ａ
の室外寄りに外障子Ｂが面内方向に移動自在に装着さ
れ、窓枠Ａの室内寄りに内障子Ｂが固定してある。

【００１２】前記外障子Ｂは上框４と下框５と戸当り框
６と外召し合せ框７を方形状に枠組みし、その内部にパ
ネル８が装着され、前記内障子Ｃの内召し合せ框９は上
枠１、下枠２の長手方向中間部室内寄りに連結され、こ
の内召し合せ框９と上枠１、下枠２と一方の縦枠３にパ
ネル１０が装着してある。

【００１３】前記内障子Ｃの内召し合せ框９は図２に示
すように、室内縦板１１と室外縦板１２を内連結縦板１
３と外連結縦板１４で一体的に連結して中空部１５とパ
ネル１０を装着する内向凹部１６を有し、その室外縦板
１２に内煙返し１７が一体的に設けられ、この内煙返し
１７が外障子Ｂの外召し合せ框７の外煙返し１８と係止
するようにしてある。前記室内縦板１１にはコ字状補強
縦板１９が一体的に設けられて補強しているが、このコ
字状補強縦板１９は設けなくとも良い。

【００１４】前記内召し合せ框９の上部は図３に示すよ
うに、上部連結部材２０により上枠１に連結され、この
上部連結部材２０は板状の横材２１と中空形状の縦材２
２を備え、その横材２１が上枠１の横板１ａにおける室
内寄りにビス２３で連結され、縦材２２が内召し合せ框
９の中空部１５に密嵌し、内召し合せ框９の上部は上枠
１に面外方向、面内方向に強固に連結され、かつ内召し
合せ框長手方向に相対変位可能に連結してある。

【００１５】前記内召し合せ框９の下部は図２と図３に
示すように下部連結部材３０により下枠２に連結され、
この下部連結部材３０は板状の横材３１と中空形状の縦
材３２を備え、その横材３１が下枠２の横板２ａ室内寄
りにビス３３で固着され、縦材３２が内召し合せ框９の
中空部１５に密嵌してビス３４で内連結縦板１３に固着
され、そのビス３４はパネル１０により外部から目視さ
れないようにしてある。

【００１６】次に内召し合せ框９の上部と上枠１との連
結部の詳細を説明する。図４、図５、図６に示すように
上枠１の横板１ａには室内縦板４０と中間縦板４１が一
体形成され、この中間縦板４１は上縦片４１ａと横片４
１ｂと下縦片４１ｃでクランク形状となり、この下縦片
４１ｃにおける内召し合せ框９の室外縦板１２と対向し
た部分に切欠４２が形成され、この切欠４２部分に第１
弾性板４３が取付けてある。

【００１７】前記上部連結部材２０の横材２１は上枠１
の横板１ａにおける室内縦板４０と中間縦板４１との間
にビス２３で固着され、この横材２１の長手方向中間部
よりビス２４を縦材２２のビスホール２５に螺合して横
材２１と縦材２２が連結され、その縦材２２の上部室外
寄りは鉤形に切欠きされて中間縦材４１の上部縦片４１
ａと横片４１ｂに接している。

【００１８】前記上枠１の横板１ａにおける室内縦板４
０と中間縦板４１との間に第２弾性板４４が取付けら
れ、この第２弾性板４４は縦部４４ａと横部４４ｂでＬ
字状となり、その横部４４ｂが横材２１に接して中間縦
板４１の上部縦片４１ａに突き当っている。

【００１９】前記内召し合せ框９の上端部は上枠１に直
接当らないように切欠きされて前記第１・第２弾性板４
３，４４に接し、これによって雨水の浸入を防止すると
共に、内召し合せ框９が長手方向に変位可能としてあ
る。

【００２０】次に内召し合せ框９の下部と下枠２の連結
部の詳細を説明する。前記下枠２の横板２ａには図３に
示すように室内縦板５０と上向凹部５１が形成され、そ
の室内縦板５０には上下鉤片５２，５３が一体形成して
あり、その上下鉤片５２，５３における内召し合せ框取
付部には切欠５４が形成されている。

【００２１】前記下部連結部材３０の横材３１は図７と
図８に示すように、板状となり、その長手方向中間部は
薄肉となって下面に板状のシール材５５が取着され、こ
のシール材５５の両側に切欠凹部５６がそれぞれ形成し
てあり、前記縦材３２は中空本体５７に一対の突片５８
を一体形成して凹部５９を有し、その中空本体５７にビ
スホール６０が形成され、横材３１よりビス６１をビス
ホール６０に螺合して縦材３２が横材３１の長手方向中
間部に固着されており、その一対の突片５８の下端部は
切欠きされていると共に、凹部５９の下端寄りにシール
材６２が装着してある。

【００２２】前記下部連結材３０の横材３１は図９と図
１０に示すように下枠２の凹部５１内にビス３３で固着
されてシール材５５が凹部５１の底部に圧着し、縦材３
２に装着したシール材６２が内召し合せ框９の室内縦板
１１に形成した切欠１１ａ及び下枠２の上下鉤片５２，
５３の切欠５４より室内縦板５０に圧着し、横材３１の
切欠凹部５６にシール材６３が充填されて内召し合せ框
９と下枠２との連結部をシールして雨水が浸入しないよ
うにしてある。

【００２３】

【発明の効果】内召し合せ框９の上部と上枠１を面内方
向、面外方向に強固で、かつ内召し合せ框９長手方向に
相対変位可能に連結できるし、内召し合せ框９の下部と
下枠２を面内方向、面外方向に強固に連結できる。した
がって、内召し合せ框９を面内方向、面外方向に強固で
上枠に対して長手方向に相対変位可能に連結できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】外動片引き窓の正面図である。

【図２】図１の横断面図である。

【図３】図１の縦断面図である。

【図４】上部連結部材・取付部の側面図である。

【図５】図４の正面図である。

【図６】図４の底面図である。

【図７】下部連結部材の分解斜視図である。

【図８】下部連結部材の正面図である。

【図９】下部連結部材取付部の側面図である。

【図１０】図９の平面図である。

【符号の説明】

Ａ…窓枠、Ｂ…外障子、Ｃ…内障子、１…上枠、２…下
枠、９…内召し合せ框、１５…中空部、２０…上部連結
部材、２１…横材、２２…縦材、２３…ビス、３０…下
部連結部材、３１…横材、３２…縦材、３３…ビス。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 窓枠Ａの室外寄りに外障子Ｂを移動自在
   に装着し、室内寄りに内障子Ｃを固定して取付けた外動
   片引き窓において、横材２１と、前記内障子Ｃの内召し合せ框９の中空部１
   ５に長手方向に摺動可能に密嵌する縦材２２で上部連結
   部材２０とし、横材３１と、前記内召し合せ框９の中空
   部１５に密嵌する縦材３２で下部連結部材３０とし、 前記上部連結部材２０の横材２１を上枠１の横板１ａ室
   内寄りに固着すると共に、内召し合せ框９の上端面と上
   枠１の横板１ａとの間に弾性板を設けて内召し合せ框９
   の上部と上枠１を長手方向に相対変位可能に連結し、 前記下部連結部材３０の横材３１を下枠２の横板２ａ室
   内寄りに固着すると共に、縦材３２と内召し合せ框９を
   ビス３４で固着したことを特徴とする外動片引き窓の内
   召し合せ框連結構造。