JP2747696B2 - 複合材用プリフォームの製造方法 - Google Patents
複合材用プリフォームの製造方法Info
- Publication number
- JP2747696B2 JP2747696B2 JP63068528A JP6852888A JP2747696B2 JP 2747696 B2 JP2747696 B2 JP 2747696B2 JP 63068528 A JP63068528 A JP 63068528A JP 6852888 A JP6852888 A JP 6852888A JP 2747696 B2 JP2747696 B2 JP 2747696B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- preform
- composite material
- slurry
- manufacturing
- whisker
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【発明の詳細な説明】 a. 産業上の利用分野 本発明は金属基複合材料に用いられるウイスカーのプ
リフォームの製造方法に関する。
リフォームの製造方法に関する。
b. 従来の技術 アルミニウム,マグネシウムなどの軽合金材料に、炭
化珪素,窒化珪素,チタン酸カリウムなどのセラミック
・ウイスカープリフォームを用い、溶湯鋳造法により軽
合金材料を複合化して、高温強度、耐熱性を向上させる
ことがおこなわれている。
化珪素,窒化珪素,チタン酸カリウムなどのセラミック
・ウイスカープリフォームを用い、溶湯鋳造法により軽
合金材料を複合化して、高温強度、耐熱性を向上させる
ことがおこなわれている。
この方法では用いるプリフォームは、ウイスカーが同
一ならば成形したプリフォームの体積率(注:堆積率と
は成形したプリフォームの体積に対するウイスカーの体
積の占める割合、%をいう。密度に相当)で、その強さ
などが決定され、その要求される性質によって使用プリ
フォームを変えたり、また必要に応じて堆積率の異なる
ものを組合せて使用していた。たとえば第8図に示すよ
うにそれぞれ体積率の異なったプリフォームb,cを組合
せて使用する方法をとっていた。このような従来技術と
して特開昭60−240854号に公開された軽金属製内燃機関
用ピストンがある。
一ならば成形したプリフォームの体積率(注:堆積率と
は成形したプリフォームの体積に対するウイスカーの体
積の占める割合、%をいう。密度に相当)で、その強さ
などが決定され、その要求される性質によって使用プリ
フォームを変えたり、また必要に応じて堆積率の異なる
ものを組合せて使用していた。たとえば第8図に示すよ
うにそれぞれ体積率の異なったプリフォームb,cを組合
せて使用する方法をとっていた。このような従来技術と
して特開昭60−240854号に公開された軽金属製内燃機関
用ピストンがある。
c. 発明が解決しようとする課題 前記従来のプリフォームを用いて製造された複合材料
において、一般的にセラミックは金属よりも熱膨張率が
小さいため、部分強化の場合、複合部と非複合部との境
界で熱膨張の差により変形や割れの問題が発生する。そ
して、別々に成形されたプリフォームを組合せた場合に
は、各プリフォーム同志の接合部に連続性がなく、高圧
凝固法(溶湯鋳造法など)で、このプリフォームを用い
て複合化した場合には、プリフォームとプリフォームと
の間にマトリックスとなる金属が浸透する。そのためこ
の部分はマトリックスとなる金属のみの強度となり、複
合材料としての欠陥となっていた。
において、一般的にセラミックは金属よりも熱膨張率が
小さいため、部分強化の場合、複合部と非複合部との境
界で熱膨張の差により変形や割れの問題が発生する。そ
して、別々に成形されたプリフォームを組合せた場合に
は、各プリフォーム同志の接合部に連続性がなく、高圧
凝固法(溶湯鋳造法など)で、このプリフォームを用い
て複合化した場合には、プリフォームとプリフォームと
の間にマトリックスとなる金属が浸透する。そのためこ
の部分はマトリックスとなる金属のみの強度となり、複
合材料としての欠陥となっていた。
d. 課題を解決するための手段 本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、前記課題
を解決してなるプリフォームの製造方法を提供しようと
するものである。
を解決してなるプリフォームの製造方法を提供しようと
するものである。
すなわち、本発明は複合材用ウィスカーを用いてプリ
フォームを製造する方法において、横断面積の異なる複
数の柱状プリフォーム成形型を用いて、これらを複数層
に配置して複数空間を形成し、該空間の一部にウィスカ
ースラリーを注入充填してプリフォームを形成したあ
と、隣接する前記他の空間に他のウィスカースラリーを
注入充填し、次に両空間を区割する柱状プリフォーム成
形型を徐々に取り除きながら脱水をおこなうことを特徴
とする複合材用プリフォームの製造方法である。
フォームを製造する方法において、横断面積の異なる複
数の柱状プリフォーム成形型を用いて、これらを複数層
に配置して複数空間を形成し、該空間の一部にウィスカ
ースラリーを注入充填してプリフォームを形成したあ
と、隣接する前記他の空間に他のウィスカースラリーを
注入充填し、次に両空間を区割する柱状プリフォーム成
形型を徐々に取り除きながら脱水をおこなうことを特徴
とする複合材用プリフォームの製造方法である。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら詳
細に説明する。
細に説明する。
第1図はプリフォームの筒状の成形装置を示し、1は
外型、2は外型1内に空間部5を置いて中央に配置され
た筒状の内型、3は外型1の底部付近に設けられたフィ
ルター、4は吸引口である。
外型、2は外型1内に空間部5を置いて中央に配置され
た筒状の内型、3は外型1の底部付近に設けられたフィ
ルター、4は吸引口である。
まず、所定の体積率がえられるようなウイスカーを2
種類用意し、水溶液または有機溶媒に夫々別々に所定量
を添加撹拌し、別々のスラリー10と11とを作成する。
種類用意し、水溶液または有機溶媒に夫々別々に所定量
を添加撹拌し、別々のスラリー10と11とを作成する。
次にこのスラリー10を第1図に示すように前記成形装
置の内型2内に所定量を注入し、吸引口4より吸引して
脱水をおこない、第2図に示すように内型2内にプリフ
ォーム10aを形成する。
置の内型2内に所定量を注入し、吸引口4より吸引して
脱水をおこない、第2図に示すように内型2内にプリフ
ォーム10aを形成する。
次に第3図に示すようにスラリー11を外型1と内型2
との空間部5に注入したあと、第4図に示すように内型
2を上方に移動させながら吸引口4より真空吸引をおこ
ない、脱水する。これで内型2内で一度成形されたプリ
フォーム10aは、スラリー11中の水分により再び加水さ
れ、ドロドロ状(チクソトロピー)になる。すなわち、
プリフォーム10aとスラリー11とが、その接触面で拡散
され結合作用がおこなわれる。そして全体の水分が脱水
された時には第5図に示すようにスラリー11から形成さ
れたプリフォーム11aとプリフォーム10aとがその境界部
分で連続的に結合した状態でえられる。
との空間部5に注入したあと、第4図に示すように内型
2を上方に移動させながら吸引口4より真空吸引をおこ
ない、脱水する。これで内型2内で一度成形されたプリ
フォーム10aは、スラリー11中の水分により再び加水さ
れ、ドロドロ状(チクソトロピー)になる。すなわち、
プリフォーム10aとスラリー11とが、その接触面で拡散
され結合作用がおこなわれる。そして全体の水分が脱水
された時には第5図に示すようにスラリー11から形成さ
れたプリフォーム11aとプリフォーム10aとがその境界部
分で連続的に結合した状態でえられる。
なお、前記方法のうち、各スラリーの注入順序として
空間部5から先におこなってもよい。また内型は前記の
ように1個のみに限定されず、3重、4重の構造として
もよい。
空間部5から先におこなってもよい。また内型は前記の
ように1個のみに限定されず、3重、4重の構造として
もよい。
また、前記方法で製作したプリフォームは、その高さ
を任意に設定し、これを第6図に示すように水平に切断
して、多数個のプリフォームを製作することも可能であ
る。
を任意に設定し、これを第6図に示すように水平に切断
して、多数個のプリフォームを製作することも可能であ
る。
次に具体例について説明する。
まず、次の仕様のウイスカーA,Bを用いた。
上記ウィスカーを真空吸引濾過法によって体積率を測
定したところAは20、Bは12であった。
定したところAは20、Bは12であった。
まず、ウイスカーA80gを1000mlの水に添加し、5分間
撹拌して均一に分散させスラリーA1をえた。またウイス
カーB60gを800mlの水に添加し、5分間撹拌して均一に
分散させスラリーB1をえた。
撹拌して均一に分散させスラリーA1をえた。またウイス
カーB60gを800mlの水に添加し、5分間撹拌して均一に
分散させスラリーB1をえた。
次に外型の内径60mm、内型の内径40mmの第1図に示す
成型装置を用い、まず内型にスラリーA1を入れて真空吸
引で濾過をおこないプリフォームA2を成形した。次に内
型と外型の空間部にスラリーB1を入れたあと、内型を上
方に移動させながら同じ要領で真空吸引をおこないプリ
フォームB2を成形した。この結果、プリフォームA2とB2
とが両者の間に隙間なく一体に連続した状態となってい
た。
成型装置を用い、まず内型にスラリーA1を入れて真空吸
引で濾過をおこないプリフォームA2を成形した。次に内
型と外型の空間部にスラリーB1を入れたあと、内型を上
方に移動させながら同じ要領で真空吸引をおこないプリ
フォームB2を成形した。この結果、プリフォームA2とB2
とが両者の間に隙間なく一体に連続した状態となってい
た。
次にこのプリフォームを高さ10mmに切断し、複合化試
験を実施した。第7図に示すように250℃に均一に加熱
した金型20の底部に、700℃に加熱したこのプリフォー
ムを入れ、その上方より約720℃のJIS−AC8Aの溶湯21を
注ぎ、上部からパンチ22で約1000kgf/cm2で加圧し、複
合材をえた。
験を実施した。第7図に示すように250℃に均一に加熱
した金型20の底部に、700℃に加熱したこのプリフォー
ムを入れ、その上方より約720℃のJIS−AC8Aの溶湯21を
注ぎ、上部からパンチ22で約1000kgf/cm2で加圧し、複
合材をえた。
この複合材の断面を観察したところプリフォームA2と
B2との間に母材であるAC8A材が浸透し、母材のみのとこ
ろは認められなかった。
B2との間に母材であるAC8A材が浸透し、母材のみのとこ
ろは認められなかった。
e. 発明の効果 以上のように本発明の方法によれば、2種類以上の密
度の異なったプリフォームを隙間なく連続状態で成形す
ることができ、従来の問題点が解消できた。
度の異なったプリフォームを隙間なく連続状態で成形す
ることができ、従来の問題点が解消できた。
第1図乃至第5図は、本発明に係るプリフォームの製造
方法の製作順序の説明図、第6図は製造したプリフォー
ムの一例の斜視説明図、第7図は本発明の方法で製作し
たプリフォームを用いて複合材を製造する場合の説明
図、第8図は従来のプリフォームの斜視説明図である。 1……外型、2……内型、 10,11……スラリー、 10a,11a……プリフォーム。
方法の製作順序の説明図、第6図は製造したプリフォー
ムの一例の斜視説明図、第7図は本発明の方法で製作し
たプリフォームを用いて複合材を製造する場合の説明
図、第8図は従来のプリフォームの斜視説明図である。 1……外型、2……内型、 10,11……スラリー、 10a,11a……プリフォーム。
Claims (1)
- 【請求項1】複合材用ウィスカーを用いてプリフォーム
を製造する方法において、横断面積の異なる複数の柱状
プリフォーム成形型を用いて、これらを複数層に配置し
て複数空間を形成し、該空間の一部にウィスカースラリ
ーを注入充填してプリフォームを形成したあと、隣接す
る前記他の空間に他のウィスカースラリーを注入充填
し、次に両空間を区割する柱状プリフォーム成形型を徐
々に取り除きながら脱水をおこなうことを特徴とする複
合材用プリフォームの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63068528A JP2747696B2 (ja) | 1988-03-23 | 1988-03-23 | 複合材用プリフォームの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63068528A JP2747696B2 (ja) | 1988-03-23 | 1988-03-23 | 複合材用プリフォームの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01242736A JPH01242736A (ja) | 1989-09-27 |
JP2747696B2 true JP2747696B2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=13376320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63068528A Expired - Lifetime JP2747696B2 (ja) | 1988-03-23 | 1988-03-23 | 複合材用プリフォームの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2747696B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003268511A (ja) * | 2002-03-18 | 2003-09-25 | Fuji Heavy Ind Ltd | 金属基複合材形成用プリフォーム及びその製造方法、並びにプリフォームを有するジャーナル構造 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59220273A (ja) * | 1983-05-31 | 1984-12-11 | Nissan Motor Co Ltd | 繊維複合鋳造部材の製造方法 |
JPS6187835A (ja) * | 1984-10-08 | 1986-05-06 | Honda Motor Co Ltd | 繊維強化金属材料の製造方法 |
JPS61143534A (ja) * | 1984-12-13 | 1986-07-01 | Toyoda Autom Loom Works Ltd | 繊維成形体の製造方法およびその繊維成形体を用いて製造された繊維強化金属複合材料 |
JPS63303019A (ja) * | 1987-05-30 | 1988-12-09 | Toshiba Corp | 金属基複合材料用プリフォ−ムの製造方法 |
-
1988
- 1988-03-23 JP JP63068528A patent/JP2747696B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01242736A (ja) | 1989-09-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR920003685B1 (ko) | 금속제품의 압착성형방법 | |
US4582678A (en) | Method of producing rocket combustors | |
KR950014411B1 (ko) | 피스톤 제조방법 | |
US4852630A (en) | Short fiber preform, method of making it, and composite material manufactured from it | |
EP0255577B1 (en) | Method of producing mold for slip casting | |
US4584171A (en) | Method of producing rocket combustors | |
JPH061063B2 (ja) | 内燃機関用のアルミニウムからなるピストン及びその製造方法 | |
US5198167A (en) | Process for producing fiber molding for fiber-reinforced composite materials | |
JP2747696B2 (ja) | 複合材用プリフォームの製造方法 | |
CN1057981A (zh) | 铝合金构件在低压下去除泡沫塑料模型的成型方法 | |
JP3282737B2 (ja) | 複合材料用プリフォームの製造方法 | |
JPH0547304B2 (ja) | ||
JP2697851B2 (ja) | 繊維強化金属部材の製造方法 | |
JPH10281002A (ja) | 内燃機関用金属基複合強化ピストンおよびその製造方法 | |
JPS6221456A (ja) | 中空鋳物の製造方法 | |
JPS60203353A (ja) | 内燃機関用シリンダの製造方法 | |
JPS6333145A (ja) | 中子造型方法 | |
JPH0497964A (ja) | 金属とセラミックスの結合体及びその製造方法 | |
JP3009771B2 (ja) | セラミックまたは金属製品の製造方法 | |
JPH066221B2 (ja) | セラミック鋳型の製造方法 | |
JPH01242734A (ja) | 複合材用プリフォームの製造方法 | |
KR101840275B1 (ko) | 차량용 질석 코어 및 그 제조 방법 | |
JPS60234763A (ja) | ピストンの製造方法 | |
JPH07180606A (ja) | 繊維強化金属製ピストン | |
JPH0288730A (ja) | セラミックウイスカー強化軽合金複合材とその製造方法 |