JP2746832B2 - 眼局所抗アレルギー剤 - Google Patents

眼局所抗アレルギー剤

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JP2746832B2 JP6099561A JP9956194A JP2746832B2 JP 2746832 B2 JP2746832 B2 JP 2746832B2 JP 6099561 A JP6099561 A JP 6099561A JP 9956194 A JP9956194 A JP 9956194A JP 2746832 B2 JP2746832 B2 JP 2746832B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼局所抗アレルギー
剤、さらに詳しくはIgE抗体産生抑制剤を用いた眼局
所抗アレルギー剤に関する。
【0002】
【従来の技術】アレルギー反応にはI型、II型、III型
およびIV型の4種類があるが、そのなかでもI型(即
時型、アナフィラキシー性)アレルギー反応は、免疫グ
ロブリン(immunoglobulin)E(以下、IgE抗体と称
する。)が反応関与因子となって引き起こされる反応で
あり、その反応過程は大別すると、次の3段階に分ける
ことができる。すなわち、第1段階は、IgE抗体産生
とその産生されたIgE抗体の肥満細胞または好塩基球
への結合、すなわち感作過程であり、第2段階は、肥満
細胞または好塩基球の脱顆粒および化学伝達物質の遊離
過程であり、第3段階は、遊離した化学伝達物質の標的
器官(臓器)に対する作用発現過程である。このよう
に、I型アレルギー反応は、外来抗原に対して上記の反
応過程を介して症状を呈するに至る。
【0003】従来、アレルギー性疾患の治療は、上記の
第2段階および/または第3段階の反応過程を抑制する
方法、すなわち、脱顆粒に伴う化学伝達物質の遊離を抑
制する方法、および/または遊離した化学伝達物質によ
って惹起されるアレルギー反応をその拮抗作用により抑
制する方法などの対症療法が行われているに過ぎなかっ
た。これらの対症療法は、抗アレルギー剤の全身投与の
みならず、眼などの局所投与でも有効であることが既に
知られているが、I型アレルギー反応の根本である第1
段階のIgE抗体の産生を抑制するものではないので、
その効果には限界があった。
【0004】近年、I型アレルギー反応の根本的治療薬
として、上記の第1段階を抑制する薬剤、すなわちIg
E抗体産生抑制剤が開発中であり〔例えば、(±)−
{2−〔4−(3−エトキシ−2−ハイドロキシプロポ
キシ)フェニルカルバモイル〕エチル}ジメチルスルホ
ニウムp−トルエンスルホネート(以下、トシル酸スプ
ラタストと略称することもある)、エチル 2,6ビス
−(N−メチル カルバモイル)ピリジン−4−カルボ
ン酸(CS−1433)など〕、その全身投与、すなわ
ち経口投与等による抗アレルギー効果についての報告が
なされている(トシル酸スプラタストについては、特開
昭59−167564号公報、ニュ−・カレント(New
Current)、第3巻、第26号、1992年など、CS
−1433については、アレルギー、第36巻、第8
号、1987年など)。しかし,それらの薬剤は、局所
感作によるIgE抗体産生のメカニズムが明らかでない
ため、眼での局所適用による効果の発現についての報告
は未だなされていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、これま
でのところ、眼局所で有効な抗アレルギー剤は未だ満足
すべきものがないのが現状であり、本発明の目的は、優
れた眼局所抗アレルギー剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、このような現状
に鑑みて、本発明者等は、一般的に薬剤は、副作用等を
考慮すると、局所に限定して投与されることが好ましい
こと、およびIgE抗体が眼局所にて産生されているな
らば、薬剤の移行性を考慮した場合、全身投与よりも局
所投与の方が好ましいとの観点に立って、眼の局所で有
効な抗アレルギー剤を見出すべく鋭意研究を重ねた。そ
の結果、本発明者等は、まず、眼局所感作によりIgE
抗体が眼の近傍のリンパ節(頸部リンパ節、特に耳傍リ
ンパ節)でのみ産生されることを初めて見出した。さら
に、この新知見に基づいて研究を重ねた結果、上記のI
gE抗体産生抑制剤が意外にも眼の局所投与のみによっ
て予期しなかったリンパ球のIgE抗体産生を抑制する
ことを見出して、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、IgE抗体産生抑制
剤を有効成分とする新規かつ有用な眼局所抗アレルギー
剤を提供するものである。さらに詳しくは、本発明は、
式(I):
【0008】
【化2】
【0009】で表される(±)−{2−〔4−(3−エ
トキシ−2−ハイドロキシプロポキシ)フェニルカルバ
モイル〕エチル}ジメチルスルホニウムp−トルエンス
ルホネート(すなわち、トシル酸スプラタスト)を有効
成分として含有する眼局所抗アレルギー剤を提供するも
のである。本発明の眼局所抗アレルギー剤の主成分であ
るトシル酸スプラタストの理化学的性状およびその製法
は、例えば、上記の特開昭59−167564号公報に
記載されている。すなわち、トシル酸スプラタストは、
例えば、(±)−{2−[4−(3−エトキシ−2−ヒ
ドロキシプロポキシ)フェニルカルバモイル]エチル}
メチルスルフィドとp−トルエンスルホン酸メチルとを
反応させることにより製造することができる。
【0010】本発明で用いるIgE抗体産生抑制剤は、
後述する試験例より明らかなように、優れたIgE抗体
産生抑制作用を有するので、眼局所の抗アレルギー剤と
して用いることができる。
【0011】本発明の眼局所抗アレルギー剤は、例え
ば、トシル酸スプラタストを、通常、それ自体公知の薬
理学的に許容され得る担体、賦形剤、希釈剤などと混合
し、公知の方法に従って、例えば、点眼剤(点眼用溶液
または点眼用懸濁液)、眼軟膏剤などの非経口剤として
製剤化することができる。
【0012】例えば、本発明の抗アレルギー剤を点眼剤
として用いる場合は、本発明の目的を損なわない限り、
点眼剤に通常配合される緩衝剤、等張化剤、防腐剤、p
H調整剤、増粘剤、キレート剤などの添加剤を適宜に添
加してもよい。
【0013】緩衝剤としては、例えば、リン酸塩緩衝
剤,ホウ酸塩緩衝剤,クエン酸塩緩衝剤,酒石酸塩緩衝
剤,酢酸塩緩衝剤、アミノ酸などが挙げられる。
【0014】等張化剤としては、例えば、ソルビトー
ル,グルコース,マンニトールなどの糖類、グリセリ
ン,ポリエチレングリコール,プロピレングリコールな
どの多価アルコール類、塩化ナトリウムなどの塩類など
が挙げられる。
【0015】防腐剤としては、例えば、塩化ベンザルコ
ニウム、塩化ベンゼトニウム、パラオキシ安息香酸メチ
ル,パラオキシ安息香酸エチルなどのパラオキシ安息香
酸エステル類、ベンジルアルコール、フェネチルアルコ
ール、ソルビン酸またはその塩、チメロサール、クロロ
ブタノールなどが挙げられる。
【0016】pH調整剤としては、例えば、塩酸、酢
酸、リン酸、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウムな
どが挙げられる。
【0017】増粘剤としては、例えば、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースおよびその塩などが挙げられ
る。
【0018】キレート剤としては、例えば、エデト酸ナ
トリウム、クエン酸ナトリウム、縮合リン酸ナトリウム
などが挙げられる。
【0019】また、本発明の抗アレルギー剤を眼軟膏剤
として用いる場合、その眼軟膏基剤としては、精製ラノ
リン、ワセリン、プラスチベース、流動パラフィンなど
が適宜に用いられる。
【0020】さらに、本発明の抗アレルギー剤には、本
発明の目的に反しない限り、さらに他の抗アレルギー剤
の1種または2種以上を適宜加えてもよい。
【0021】また、本発明の抗アレルギー剤には、本発
明の目的に反しない限り、本発明の抗アレルギー剤の他
に、他の薬効を有する成分を適宜含有させてもよい。
【0022】本発明の抗アレルギー剤は、例えばアレル
ギー性結膜炎、春季カタル、花粉症などのアレルギー性
疾患の哺乳動物(例、ヒト、ウサギ、イヌ、ネコ、ウ
シ、ウマ、サルなど)に眼局所投与することができる。
本発明の抗アレルギー剤の投与量は、投与ルート,症
状,患者の年齢,体重などに応じて適宜選択できるが、
例えば、成人のアレルギー性疾患に罹患した患者に点眼
剤として用いる場合は、有効成分であるトシル酸スプラ
タストを0.01〜10.0w/v%、好ましくは0.0
5〜5.0w/v%、より好ましくは0.2〜2.0w/
v%含有する点眼剤として、症状に応じて1回量1〜数
滴を1日1〜6回投与することが望ましい。
【0023】また、眼軟膏剤として用いる場合は、有効
成分であるトシル酸スプラタストを0.01〜10w/
w%、好ましくは0.1〜5w/w%含有する眼軟膏剤
として、症状に応じて1日1〜6回程度投与するのが望
ましい。
【0024】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳
細に説明し、試験例により本発明の効果を明らかにする
が、これらは単なる例示であって、これらにより本発明
の範囲が限定されるものではない。
【0025】
【実施例】実施例1 点眼剤 常法に従い、次の処方で点眼剤を調製した。 成 分 量 トシル酸スプラタスト 2.0 g 塩化ナトリウム 0.9 g リン酸二水素ナトリウム 0.1 g 塩化ベンザルコニウム 0.005g 水酸化ナトリウム 適量 (pH6.0) 滅菌精製水を加えて全量で100mlにした。
【0026】実施例2 点眼剤 常法に従い、次の処方で点眼剤を調製した。 成 分 量 トシル酸スプラタスト 0.5 g 濃グリセリン 2.6 g 酢酸ナトリウム 0.1 g 塩化ベンザルコニウム 0.005g 希塩酸 適量 (pH5.0) 滅菌精製水を加えて全量で100mlにした。
【0027】実施例3 点眼剤 常法に従い、次の処方で点眼剤を調製した。 成 分 量 トシル酸スプラタスト 0.05 g マンニトール 5.0 g 酢酸ナトリウム 0.1 g クロロブタノール 0.2 g 塩化ベンゼトニウム 0.005g 希塩酸 適量 (pH4.0) 滅菌精製水を加えて全量で100mlにした。
【0028】実施例4 点眼剤 常法に従い、次の処方で点眼剤を調製した。 成 分 量 トシル酸スプラタスト 1.0 g 濃グリセリン 2.6 g 酢酸ナトリウム 0.05 g ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.1 g パラオキシ安息香酸メチル 0.02 g パラオキシ安息香酸プロピル 0.01 g 希塩酸 適量 (pH5.5) 滅菌精製水を加えて全量で100mlにした。
【0029】実施例5 点眼剤 常法に従い、次の処方で点眼剤を調製した。 成 分 量 トシル酸スプラタスト 0.3 g 塩化ナトリウム 0.9 g クエン酸ナトリウム 0.02 g パラオキシ安息香酸メチル 0.02 g クロロブタノール 0.1 g 酢酸 適量 (pH4.5) 滅菌精製水を加えて全量で100mlにした。
【0030】実施例6 眼軟膏剤 常法に従い、次の処方で眼軟膏剤を調製した。 成 分 量 トシル酸スプラタスト 1.0 g 流動パラフィン 1.0 g 白色ワセリン 適量 全量100g
【0031】実施例7 点眼剤 常法に従い、次の処方で点眼剤を調製した。 成 分 量 トシル酸スプラタスト 2.0 g 濃グリセリン 2.6 g リン酸二水素ナトリウム 0.1 g 塩化ベンザルコニウム 0.005g 水酸化ナトリウム 適量 (pH6.0) 滅菌精製水を加えて全量で100mlにした。
【0032】実施例8 点眼剤 常法に従い、次の処方で点眼剤を調製した。 成 分 量 トシル酸スプラタスト 0.5 g 塩化ナトリウム 0.9 g 酢酸ナトリウム 0.1 g 塩化ベンザルコニウム 0.005g 希塩酸 適量 (pH4.5) 滅菌精製水を加えて全量で100mlにした。
【0033】試験例1 マウス結膜免疫後の耳傍リンパ
節からのIgE抗体産生の経時変化 BALB/c系雌性マウスにジニトロフェニル化アスカ
リス抽出物(dinitrophenylated ascaris extract、以
下、DNP−Asと略称する)4μgおよび水酸化アル
ミニウムゲル(アラム、以下、Alumと略称する)60μ
gを含む生理食塩液10μlを、マウスの右眼眼瞼結膜
下に27G針を用いて注射して免疫した。次いで、経日
的に耳傍リンパ節、脾臓、腸間膜リンパ節を摘出し、こ
れらの器官からの2×106 個の細胞を0.2mlのロ
スウェル・パーク・メモリアル・インスチチュート(Ro
swell Park Memorial Institute(RPMI))164
0培地中で4日間培養し、分泌された抗ジニトロフェニ
ルIgEを抗トリニトロフェニル(以下、TNPと略称
する)IgEとしてELISA法(Enzyme-linkedImmun
osorbent Assay)にて定量した。その結果を図1に示
す。また、経時的に血清中のIgE抗体量も測定した。
その結果を図2に示す。さらに、各種のリンパ節器官
(耳傍リンパ節、脾臓、腸間膜リンパ節)からのIgE
抗体産生量も測定した。その結果を図3に示す。
【0034】以上の結果より、眼局所感作によるIgE
抗体の産生は耳傍リンパ節のみで行われていることが判
明し(図3参照)、また、IgE抗体産生は8日目頃か
ら急に上昇することが判った(図1および図2参照)。
従って、眼における局所適用によりIgE抗体産生抑制
作用を有する薬物を探索するには、近傍のリンパ節細胞
によるIgE抗体産生量を測定すればよいことが判っ
た。また、IgE抗体量の測定は少なくとも感作8日目
以降に行うのがよいことが判った。
【0035】試験例2 マウスIgE抗体産生に対する
トシル酸スプラタストの効果 使用動物:体重約15gのBALB/c系雌性マウス1
11匹を用いた。 被験薬物および群設定:上記のマウス111匹を、下記
の各被験薬物に対する例数が( )内に記載した数字と
なるように群設定した。 生理食塩液点眼群(20匹) 0.05w/v%トシル酸スプラタスト点眼群(18
匹) 0.2w/v%トシル酸スプラタスト点眼群(19匹) 0.5w/v%トシル酸スプラタスト点眼群(19匹) 2.0w/v%トシル酸スプラタスト点眼群(19匹) トシル酸スプラタスト5mg/kg経口投与群(16匹)。 被験薬物投与:上記の各被験薬物の中、点眼群について
は、各マウスに、感作5日前から20日間、1日4回、
1回4μlを右眼に点眼した。また、経口投与群につい
ては、各マウスに、1日1回100μlを経口投与し
た。 感作:DNP−As4μgおよびAlum60μgを含
む生理食塩液10μlを、各マウスの右眼眼瞼結膜下に
27G針を用いて注射した。
【0036】測定実施:感作14日後に各マウスを屠殺
し、右側耳傍リンパ節および血液200μlを採取し
た。いずれの群も耳傍リンパ節は個体別にカルチャー
し、最小必須培地(Minimum Essential Medium、以下、
MEMと略称する。)でよく洗いながらメッシュを通
し、1500rpmで5分間遠心した。沈渣にRPMI
1640培地450μlを加え、200μlをウェル
(well)に取って、測定はデュプリケート(duplicat
e)で行い、4日間培養し、ビーズ法でIgE抗体を測
定した。血液は、血清を分離後、凍結保存し、他のサン
プルと同時にIgE抗体を測定した。
【0037】その結果を、耳傍リンパ節については表1
に、血清については表2に、それぞれ示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表1に示した結果から明らかなように、ト
シル酸スプラタスト点眼は、耳傍リンパ節細胞におい
て、0.2〜0.5w/v%という低濃度で有意なIgE
抗体産生抑制効果を示した。これに対して、トシル酸ス
プラタスト経口投与においては、0.5w/v%トシル
酸スプラタスト点眼の濃度に相当する5mg/kgを投与し
ても有意なIgE抗体産生抑制効果を示さなかった。さ
らに、表2に示した結果から明らかなように、トシル酸
スプラタスト点眼およびトシル酸スプラタスト経口投与
は、いずれの濃度においても血清中IgE抗体レベルに
影響を与えなかった。これらのことから、眼局所感作に
よるIgE抗体の産生は耳傍リンパ節で行われており
(試験例1参照)、トシル酸スプラタストは眼局所のみ
において優れたIgE抗体産生抑制効果を示すことが判
った。
【0041】試験例3 トシル酸スプラタストの急性毒
性試験 ddY系雄性マウス(体重約20g)を使用し、トシル
酸スプラタストを生理食塩液に溶解し、腹腔内投与し、
50%致死量LD50(mg/kg)をアップダウン法により
求めた。その結果、トシル酸スプラタストのLD50は2
54mg/kgであった。
【0042】
【発明の効果】本発明の抗アレルギー剤は、優れたIg
E抗体産生抑制作用を有するので、眼局所の抗アレルギ
ー剤として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マウス結膜免疫後の耳傍リンパ節からのIg
E抗体産生の経時変化を示すグラフである。横軸は感作
後の日数(日)を、縦軸は抗TNP IgE量(ng/m
l)を示す。
【図2】 摘出した頸部リンパ節細胞から分泌された血
清中のIgE抗体産生の経時変化を示すグラフである。
横軸は感作後の日数(日)を、縦軸は抗TNP IgE
量(ng/ml)を示す。
【図3】 感作8日後の各種リンパ節細胞(耳傍リンパ
節、脾臓、腸間膜リンパ節)からのIgE抗体産生を示
すグラフである。縦軸は抗TNP IgE量(ng/m
l)を示す。
【符号の説明】
図3中、符号1、2および3は以下の器官についての測
定であることを示す。 1:耳傍リンパ節、2:脾臓、3:腸間膜リンパ節
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 9/08 A61K 9/08 G V // C07C 381/12 C07C 381/12 (72)発明者 徳持 史紀 兵庫県神戸市西区南別府4丁目366番地 の1 402号 (72)発明者 奥村 敦司 兵庫県西宮市小松北町2丁目4番5号 グランジュール武庫川202号 (56)参考文献 特開 昭58−201718(JP,A) 特開 平5−25145(JP,A) THE JOURNAL OF TO XICOLOGICAL SCIENC ES,VOL.17,SUPPLEMEN T ▲II▼,(1992) P.39−67

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 IgE抗体産生抑制剤である式(I): 【化1】 で表される(±)−{2−[4−(3−エトキシ−2−
    ハイドロキシプロポキシ)フェニルカルバモイル]エチ
    ル}ジメチルスルホニウムp−トルエンスルホネートを
    有効成分とする眼局所抗アレルギー剤。
  2. 【請求項2】 剤形が点眼剤である請求項1記載の抗ア
    レルギー剤。
  3. 【請求項3】 式(I)で表される化合物を0.01〜
    10.0w/v%含有する請求項2記載の抗アレルギー
    剤。
  4. 【請求項4】 式(I)で表される化合物を0.05〜
    5.0w/v%含有する請求項2記載の抗アレルギー
    剤。
  5. 【請求項5】 式(I)で表される化合物を0.02〜
    2.0w/v%含有する請求項2記載の抗アレルギー
    剤。
  6. 【請求項6】 剤形が眼軟膏剤である請求項1の抗アレ
    ルギー剤。
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