JP2746051B2 - 不織布用バインダの製造法および不織布の製造法 - Google Patents

不織布用バインダの製造法および不織布の製造法

Info

Publication number
JP2746051B2
JP2746051B2 JP9992293A JP9992293A JP2746051B2 JP 2746051 B2 JP2746051 B2 JP 2746051B2 JP 9992293 A JP9992293 A JP 9992293A JP 9992293 A JP9992293 A JP 9992293A JP 2746051 B2 JP2746051 B2 JP 2746051B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nonwoven fabric
binder
producing
weight
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9992293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06310823A (ja
Inventor
雅之 牛田
優 緒方
Original Assignee
新神戸電機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 新神戸電機株式会社 filed Critical 新神戸電機株式会社
Priority to JP9992293A priority Critical patent/JP2746051B2/ja
Publication of JPH06310823A publication Critical patent/JPH06310823A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2746051B2 publication Critical patent/JP2746051B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不織布のためのバイン
ダの製造法ならびにこのバインダを使用した不織布の製
造法に関する。この不織布は、電気絶縁用積層板の基材
として適したものである。
【0002】
【従来の技術】不織布は、その強度を維持するために、
不織布を構成する繊維同士をバインダで結合しておかな
ければならない。このバインダは、エポキシ樹脂と脂肪
族アミンを反応させる工程(1)、工程(1)の反応生
成物に酸を付加する工程(2)を経て製造され、中性な
いし弱酸性で水溶性である(特公昭52−39474号
公報)。前記工程(1)では、急激な反応を避け反応を
制御しやすくするために、反応系の45重量%を越える
量の有機溶剤中で反応を進めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、プリ
ント配線板の回路幅および回路間隔の細密化が進み電気
的信頼性向上のために、プリント配線板の基板に使用す
る積層板の電気絶縁特性の向上が要求されている。しか
し、上記バインダを適用したガラス不織布を積層板の基
材として用いた場合、前記要求には十分に応えられな
い。本発明が解決しようとする課題は、積層板の基材と
して用いたときに積層板の電気絶縁特性を向上できる不
織布製造することである。また、この不織布のためのバ
インダを製造することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る不織布用バインダの製造法は、エポキ
シ樹脂と脂肪族アミンを反応させる工程(1)、工程
(1)の反応生成物に酸を付加する工程(2)を経る方
法において、前記工程(1)の反応系における有機溶剤
量を35wt%以下にすることを特徴とする。工程
(1)は、まず脂肪族アミンと有機溶剤を混合して混合
熱を除去しその後にエポキシ樹脂を添加して反応させる
ものであることが望ましい。また、まず脂肪族アミンと
混合する有機溶剤はアセトンであることが望ましい。本
発明に係る不織布の製造法は、不織布を構成する繊維同
士を結合するために適用するバインダが上記の方法で製
造されたものであることを特徴とする。
【0005】
【作用】上記の工程(1)における反応系に存在する有
機溶剤は、エポキシ樹脂と脂肪族アミンの反応を制御し
やすくするためのものである。しかしながら、同反応系
の有機溶剤が多量であると、反応終了後に脂肪族アミン
と反応しないまま残るエポキシ樹脂が多くなる。このよ
うなバインダを不織布に適用したときは、バインダの硬
化工程においても反応が起こらず、製造された不織布を
使用した積層板の耐湿絶縁特性に影響する。本発明に係
る製造法では、工程(1)の反応系の有機溶剤量を35
wt%以下とすることにより、エポキシ樹脂と脂肪族ア
ミンの反応を十分に進めて未反応のエポキシ樹脂が残ら
ないようにしている。工程(1)の反応系の有機溶剤量
が少なくなるとエポキシ樹脂と脂肪族アミンの反応を制
御しにくくなるが、まず脂肪族アミンと有機溶剤を混合
して混合熱を除去しておくことにより、反応系の温度上
昇を抑えられるので反応の制御が容易になる。図2は、
脂肪族アミン(トリエチレンテトラミン)と有機溶剤
(アセトン)を等重量ずつ混合したときの混合液温度の
経時変化を示したものであるが、混合熱の発生がエポキ
シ樹脂と脂肪族アミンの反応にも影響すると考えられ、
このような混合熱を除去した後にエポキシ樹脂を加えて
反応させることにより、反応系の有機溶剤量を少なくし
て反応を進めることが容易になる。
【0006】
【実施例】本発明に係る方法で使用する材料はそれぞれ
特に限定するものではないが、以下の実施例において
は、エポキシ樹脂としてフェノールノボラックエポキシ
樹脂(東都化成製YDPN−638,軟化点62℃)
を、脂肪族アミンとしてトリエチレンテトラミン(以下
「TETA」と略す)を、工程(2)において工程
(1)の反応停止に用いる酸として酢酸を、有機溶剤と
してアセトンとメチルエチルケトンを使用した。また、
製造したバインダには、シラン系カップリング剤(日本
ユニカー製Y−9138)を配合した。
【0007】(実施例1)TETA40.8重量部とア
セトン146重量部を混合し混合熱を除去した後に、Y
DPN−638を300重量部加え、よく撹拌しながら
40℃で所定時間反応させて工程(1)を終了する。反
応系の有機溶剤量は30wt%である。次に、工程
(1)の反応生成物に6wt%の酢酸水溶液1785重
量部とY−9138を5重量部加えて不織布用バインダ
とした。
【0008】(実施例2)TETA40.8重量部とア
セトン184重量部を混合し混合熱を除去した後に、Y
DPN−638を300重量部加え、よく撹拌しながら
40℃で所定時間反応させて工程(1)を終了する。反
応系の有機溶剤量は35wt%である。次に、工程
(1)の反応生成物に6wt%の酢酸水溶液1747重
量部とY−9138を5重量部加えて不織布用バインダ
とした。
【0009】(比較例)TETA40.8重量部とアセ
トン40重量部を混合し混合熱を除去した後に、YDP
N−638を300重量部とメチルエチルケトン188
重量部を加え、よく撹拌しながら40℃で所定時間反応
させて工程(1)を終了する。反応系の有機溶剤量は4
0wt%である。次に、工程(1)の反応生成物に6w
t%の酢酸水溶液1747重量部とY−9138を5重
量部加えて不織布用バインダとした。
【0010】(従来例)TETA45.2重量部とYD
PN−638を300重量部とメチルエチルケトン29
5重量部を混合し、よく撹拌しながら40℃で所定時間
反応させた。反応系の有機溶剤量は、46wt%であ
る。次に、この反応生成物に6wt%の酢酸水溶液17
85重量部とY−9138を5重量部加えて不織布用バ
インダとした。
【0011】本発明に係る方法の効果を確認するため
に、上記各バインダをガラス不織布に適用した。製造し
たガラス不織布の重量は70g/m2であり、バインダ
の付着量は11wt%である。製造した上記各ガラス不
織布にビスフェノールA系エポキシ樹脂を所定量含浸乾
燥してプリプレグを作製し、このプリプレグを所定枚数
重ねて、圧力20Kgf/cm2、温度160℃で1時間加熱
加圧成形して板厚1.2mmの積層板を得た。この積層板
の耐湿絶縁特性確認した結果を図1に示す。これは、積
層板をプレッシャークッカー処理(121℃,1at
m)に供し、処理時間の経過に伴う絶縁抵抗の変化で示
したものである。図1から、本発明に係る方法で製造し
たバインダならびにガラス不織布を用いることにより、
積層板の耐湿電気絶縁特性が優れることが分かる。
【0012】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る方法で製造
した不織布用バインダならびに不織布は、電気絶縁特性
の優れた積層板を製造するのに有用である。有機溶剤の
使用量を減少させることは、環境保全や公害防止の観点
からも好ましいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレッシャークッカー処理に供した積層板の処
理時間の経過に伴う絶縁抵抗の変化を示した曲線図であ
る。
【図2】アセトンとTETAを混合したときの液温度の
経時変化を示した曲線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01B 3/40 H01B 3/40 P

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂と脂肪族アミンを反応させる
    工程(1)、工程(1)の反応生成物に酸を付加する工
    程(2)を経るバインダの製造において、前記工程
    (1)の反応系における有機溶剤量を35wt%以下に
    することを特徴とする不織布用バインダの製造法。
  2. 【請求項2】工程(1)が、まず脂肪族アミンと有機溶
    剤を混合して混合熱を除去しその後にエポキシ樹脂を添
    加して反応させるものであることを特徴とする請求項1
    記載の不織布用バインダの製造法。
  3. 【請求項3】まず脂肪族アミンと混合する有機溶剤がア
    セトンであることを特徴とする請求項2記載の不織布用
    バインダの製造法。
  4. 【請求項4】不織布を構成する繊維同士を結合するため
    に適用するバインダが請求項1ないし3のいずれかに記
    載された方法で製造されたものであることを特徴とする
    不織布の製造法。
JP9992293A 1993-04-27 1993-04-27 不織布用バインダの製造法および不織布の製造法 Expired - Fee Related JP2746051B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9992293A JP2746051B2 (ja) 1993-04-27 1993-04-27 不織布用バインダの製造法および不織布の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9992293A JP2746051B2 (ja) 1993-04-27 1993-04-27 不織布用バインダの製造法および不織布の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06310823A JPH06310823A (ja) 1994-11-04
JP2746051B2 true JP2746051B2 (ja) 1998-04-28

Family

ID=14260269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9992293A Expired - Fee Related JP2746051B2 (ja) 1993-04-27 1993-04-27 不織布用バインダの製造法および不織布の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2746051B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107400195A (zh) * 2017-07-26 2017-11-28 无锡旺绿鸿纺织品有限公司 用于止滑压敏发泡涂层的水性环氧多胺树脂的制备方法及其应用

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06310823A (ja) 1994-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS62243624A (ja) アミノシラン結合剤で繊維状基板を被覆する方法
DE3105056A1 (de) Verfahren zur herstellung von hitzehaertbaren vorpolymerisaten vom maleimidtyp
JP2746051B2 (ja) 不織布用バインダの製造法および不織布の製造法
US4529790A (en) Epoxy resin composition
JP2734345B2 (ja) 積層板用ガラス繊維不織布の製造法および積層板の製造法
DE60109696T2 (de) Wärmehärtbare Harzzusammensetzung und harzbeschichtete Metallfolie, Prepreg und folienförmiger Klebstoff diese Zusammensetzung benutzend
DE102015110586A1 (de) Elektrische Komponente
DE2442780A1 (de) Verfahren zur herstellung von gedruckten schaltungs-mehrschichtenplatten
JP2848549B2 (ja) 積層板、積層板用ガラス繊維不織布およびガラス繊維不織布の製造法
JP2778399B2 (ja) ガラス繊維不織布用バインダの製造法およびガラス繊維不織布
JP2953256B2 (ja) 積層板の製造法
JP5019091B2 (ja) エポキシ樹脂硬化剤及びエポキシ樹脂硬化物
JPS62172015A (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2604846B2 (ja) 積層板の製造方法
JPH08109561A (ja) 積層板用ガラス繊維不織布およびその製造法、積層板
JPH07164459A (ja) 積層板の製造法および積層板用不織布の製造法
JP2836420B2 (ja) ガラス繊維不織布および積層板の製造法
JPS6119623A (ja) エポキシ樹脂を含有する組成物
JPH0359022A (ja) 熱硬化性樹脂
JP3065383B2 (ja) フェノール樹脂積層板の製造法
JPH06320697A (ja) フェノール樹脂積層板の製造法
JPH0678514B2 (ja) 金属張積層板用接着剤
JPS61145216A (ja) 積層板用水溶性フエノ−ル樹脂の製造法
JPH0818417B2 (ja) エポキシ銅張積層板の製造方法
JP3302176B2 (ja) 積層板用樹脂組成物及びこれを用いた積層板

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees