JP2745327B2 - α―シクロデキストリンの吸着材およびその用途 - Google Patents
α―シクロデキストリンの吸着材およびその用途Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はα−シクロデキストリン吸着材およびその用
途に関し、さらに詳しくはα−シクロデキストリン含有
水性液、例えば未反応原料および各種の副産物を含有す
るα−シクロデキストリンの生成反応混合物からα−シ
クロデキストリンを高効率かつ高選択性をもって吸着で
きる吸着材およびその用途に関する。
途に関し、さらに詳しくはα−シクロデキストリン含有
水性液、例えば未反応原料および各種の副産物を含有す
るα−シクロデキストリンの生成反応混合物からα−シ
クロデキストリンを高効率かつ高選択性をもって吸着で
きる吸着材およびその用途に関する。
[従来の技術] α−シクロデキストリンは、通常澱粉または澱粉分解
物にバチルス・マセランス(Bacillus macerans)等の
微生物が生産するシクロデキストリン生産酵素であるシ
クロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ(以下
CGTaseという)を作用させることによって得られる。こ
の生成反応混合物中には目的生成物であるα−シクロデ
キストリンの他に未反応の澱粉および澱粉の各種分解生
成物、例えばβ−シクロデキストリン、γ−シクロデキ
ストリン、オリゴデキストリン、グルコース、さらには
使用酵素等が混在しているため高純度のα−シクロデキ
ストリンを得るためには繁雑な分離操作を行う必要があ
った。
物にバチルス・マセランス(Bacillus macerans)等の
微生物が生産するシクロデキストリン生産酵素であるシ
クロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ(以下
CGTaseという)を作用させることによって得られる。こ
の生成反応混合物中には目的生成物であるα−シクロデ
キストリンの他に未反応の澱粉および澱粉の各種分解生
成物、例えばβ−シクロデキストリン、γ−シクロデキ
ストリン、オリゴデキストリン、グルコース、さらには
使用酵素等が混在しているため高純度のα−シクロデキ
ストリンを得るためには繁雑な分離操作を行う必要があ
った。
このような未反応原料および各種の副生物を含有する
α−シクロデキストリンの生成反応混合物からα−シク
ロデキストリンを回収する方法として、各種の方法が提
案されてきた。
α−シクロデキストリンの生成反応混合物からα−シク
ロデキストリンを回収する方法として、各種の方法が提
案されてきた。
例えば、特公昭第60−25118号公報はCGTaseを用いて
α−シクロデキストリンを製造する工程において、その
工程中にエタノールを加え、α−シクロデキストリンの
生成量を増加させて結果的にα−シクロデキストリンの
回収を容易にする方法を開示している。特開昭第62−21
6640号公報はシクロデキストリンにより包接されうる大
きさのリガンドを結合した吸着材をシクロデキストリン
の生成反応混合物と接触させて該シクロデキストリンを
吸着材に吸着せしめ、ついで該吸着材をシクロデキスト
リンの脱着処理に付してシクロデキストリンを回収する
方法を開示している。特開昭第63−137901号公報はシク
ロデキストリンの内部空孔に侵入するのに適する共有結
合したリガンドを含む所望のシクロデキストリンと包接
複合体を形成する吸着材を開示している。この中でα−
シクロデキストリン用の好ましい吸着材としてドデシル
アミン誘導セルロースを挙げている。特開昭第63−1547
01号公報はシクロデキストリン相互の分離方法として、
シクロデキストリン類を化学修飾したシリカ担体に吸着
させついで吸着されたシクロデキストリン類をエタノー
ル水溶液により分別溶出させる方法を開示している。
α−シクロデキストリンを製造する工程において、その
工程中にエタノールを加え、α−シクロデキストリンの
生成量を増加させて結果的にα−シクロデキストリンの
回収を容易にする方法を開示している。特開昭第62−21
6640号公報はシクロデキストリンにより包接されうる大
きさのリガンドを結合した吸着材をシクロデキストリン
の生成反応混合物と接触させて該シクロデキストリンを
吸着材に吸着せしめ、ついで該吸着材をシクロデキスト
リンの脱着処理に付してシクロデキストリンを回収する
方法を開示している。特開昭第63−137901号公報はシク
ロデキストリンの内部空孔に侵入するのに適する共有結
合したリガンドを含む所望のシクロデキストリンと包接
複合体を形成する吸着材を開示している。この中でα−
シクロデキストリン用の好ましい吸着材としてドデシル
アミン誘導セルロースを挙げている。特開昭第63−1547
01号公報はシクロデキストリン相互の分離方法として、
シクロデキストリン類を化学修飾したシリカ担体に吸着
させついで吸着されたシクロデキストリン類をエタノー
ル水溶液により分別溶出させる方法を開示している。
[発明が解決しようとする課題] α−シクロデキストリンの製造工程中にエタノールを
添加する特公昭第60−25118号公報の方法は、α−シク
ロデキストリンの収率は上がるが、反応液に未反応の澱
粉、澱粉の各種分解産物、使用酵素等が混在している点
に変わりはなく、高純度のα−シクロデキストリンを容
易に得るという問題を解決するものではない。シクロデ
キストリンにより包接されうる大きさのリガンドを結合
した吸着材によりシクロデキストリンを分離する特開昭
第62−216640号公報の方法は、反応液中からのα−シク
ロデキストリンの選択的分離については未だ十分なもの
とは言えない。α−シクロデキストリン用の好ましい吸
着材としてヘキシルアミン誘導セルロース等を上げてい
る特開昭第63−137901号公報の方法は、α−シクロデキ
ストリンを高純度で回収分離する方法としては、不十分
である。化学修飾したシリカ担体を吸着材として用いる
特開昭第63−154701号公報の方法は、シクロデキストリ
ン混合物中のα−シクロデキストリンを吸着材に選択的
に吸着することができないので、α−シクロデキストリ
ンの収率が低く、またその吸着量も少ないので、工業的
に満足できる方法ではない。
添加する特公昭第60−25118号公報の方法は、α−シク
ロデキストリンの収率は上がるが、反応液に未反応の澱
粉、澱粉の各種分解産物、使用酵素等が混在している点
に変わりはなく、高純度のα−シクロデキストリンを容
易に得るという問題を解決するものではない。シクロデ
キストリンにより包接されうる大きさのリガンドを結合
した吸着材によりシクロデキストリンを分離する特開昭
第62−216640号公報の方法は、反応液中からのα−シク
ロデキストリンの選択的分離については未だ十分なもの
とは言えない。α−シクロデキストリン用の好ましい吸
着材としてヘキシルアミン誘導セルロース等を上げてい
る特開昭第63−137901号公報の方法は、α−シクロデキ
ストリンを高純度で回収分離する方法としては、不十分
である。化学修飾したシリカ担体を吸着材として用いる
特開昭第63−154701号公報の方法は、シクロデキストリ
ン混合物中のα−シクロデキストリンを吸着材に選択的
に吸着することができないので、α−シクロデキストリ
ンの収率が低く、またその吸着量も少ないので、工業的
に満足できる方法ではない。
上記したように、α−シクロデキストリン含有反応混
合物から、α−シクロデキストリンを高純度にかつ高収
量で回収分離できる吸着材もしくは回収分離方法として
上記の従来技術はいずれも不十分であり、また工業的に
満足できるものではない。
合物から、α−シクロデキストリンを高純度にかつ高収
量で回収分離できる吸着材もしくは回収分離方法として
上記の従来技術はいずれも不十分であり、また工業的に
満足できるものではない。
本発明は上記の課題を解決し、α−シクロデキストリ
ンを選択的にかつその吸着能に優れ、しかも溶離操作が
容易な吸着材の提供、およびα−シクロデキストリン含
有反応混合物から容易にα−シクロデキストリンを高純
度で回収分離できる方法の提供を目的とする。
ンを選択的にかつその吸着能に優れ、しかも溶離操作が
容易な吸着材の提供、およびα−シクロデキストリン含
有反応混合物から容易にα−シクロデキストリンを高純
度で回収分離できる方法の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明は、炭素数13〜29の脂肪族炭化水素基が共有結
合により結合されている親水性の水不溶性樹脂基体から
なるα−シクロデキストリンの吸着材を提供する。
合により結合されている親水性の水不溶性樹脂基体から
なるα−シクロデキストリンの吸着材を提供する。
さらに本発明は、該吸着材にα−シクロデキストリン
含有水性液を接触させて該吸着材に吸着せしめた後、該
吸着材を脱着処理に付してα−シクロデキストリンを回
収するα−シクロデキストリンの分離、精製方法を提供
する。
含有水性液を接触させて該吸着材に吸着せしめた後、該
吸着材を脱着処理に付してα−シクロデキストリンを回
収するα−シクロデキストリンの分離、精製方法を提供
する。
本発明はさらに、酵素法によるα−シクロデキストリ
ンの生成反応を上記吸着材の存在下に行わしめて、α−
シクロデキストリンの収量を増加する方法を提供する。
ンの生成反応を上記吸着材の存在下に行わしめて、α−
シクロデキストリンの収量を増加する方法を提供する。
リガンド: 本発明においてリガンドとして使用できる脂肪族炭化
水素基は、直鎖状、分岐状のいずれでもよいが好ましく
は直鎖状であり、その炭素数は13〜29、好ましくは13〜
23である。炭素数が上記範囲の下限よりも少ないとα−
シクロデキストリンの選択的吸着能が劣るため好ましく
ない。また炭素数が上記範囲の上限を超えるとα−シク
ロデキストリンの吸着量が減少するので好ましくない。
脂肪族炭化水素基は、分岐状であってもよいが、直鎖状
部分が末端の炭素から数えて少なくとも13個以上あるこ
とが必要である。
水素基は、直鎖状、分岐状のいずれでもよいが好ましく
は直鎖状であり、その炭素数は13〜29、好ましくは13〜
23である。炭素数が上記範囲の下限よりも少ないとα−
シクロデキストリンの選択的吸着能が劣るため好ましく
ない。また炭素数が上記範囲の上限を超えるとα−シク
ロデキストリンの吸着量が減少するので好ましくない。
脂肪族炭化水素基は、分岐状であってもよいが、直鎖状
部分が末端の炭素から数えて少なくとも13個以上あるこ
とが必要である。
水不溶性樹脂基体: 本発明において吸着材の基体として使用できる樹脂
は、実質的に水不溶性であり、かつ後述する方法でリガ
ンドを導入できるものであれば、とくに制限はなく任意
に選択使用できる。その中でとくに多糖類系化合物およ
びポリアクリルアミド系樹脂を基体樹脂として用いたも
のは、単位体積当たりのα−シクロデキストリンの吸着
量が大きいので好適である。
は、実質的に水不溶性であり、かつ後述する方法でリガ
ンドを導入できるものであれば、とくに制限はなく任意
に選択使用できる。その中でとくに多糖類系化合物およ
びポリアクリルアミド系樹脂を基体樹脂として用いたも
のは、単位体積当たりのα−シクロデキストリンの吸着
量が大きいので好適である。
なお、本明細書において樹脂基体とは樹脂の主体をな
す骨格構造部分をいい、該樹脂がリガンドを導入するた
めの官能基含有側鎖を有する場合にはその側鎖を除いた
部分である。
す骨格構造部分をいい、該樹脂がリガンドを導入するた
めの官能基含有側鎖を有する場合にはその側鎖を除いた
部分である。
以下、本発明において好ましく用いられる多糖類系化
合物、ポリアクリルアミド系樹脂等の樹脂基体を例示す
るが、樹脂基体にリガンドを導入するための官能基含有
側鎖が既に導入されているものをも含めて開示する。
合物、ポリアクリルアミド系樹脂等の樹脂基体を例示す
るが、樹脂基体にリガンドを導入するための官能基含有
側鎖が既に導入されているものをも含めて開示する。
(1)多糖類系化合物およびその誘導体 多糖類系化合物としてはセルロース、デキストラン、
アガロース、キチン、キトサン等を例示でき、その誘導
体としては該多糖類系化合物の架橋物または該多糖類系
化合物に存在する水酸基を利用してアミノ基、活性化カ
ルボキシル基、ハロアセチル基等の官能基を含む側鎖を
導入したものを例示できる。
アガロース、キチン、キトサン等を例示でき、その誘導
体としては該多糖類系化合物の架橋物または該多糖類系
化合物に存在する水酸基を利用してアミノ基、活性化カ
ルボキシル基、ハロアセチル基等の官能基を含む側鎖を
導入したものを例示できる。
このような多糖類系化合物およびその誘導体として
は、AH−セファロース4B、CH−セファロース4B、エポキ
シ−活性化セファロース6B、ジエチルアミノエチル−セ
フアデツクス、第4級アミノエチル−セフアデツクス、
スルホプロピル−セフアデツクス等の商品名でファルマ
シア・ファインケミカル社から市販されているもの、キ
トパール、キトビーズ等の商品名で富士紡績社から市販
されているもの等を例示できる。
は、AH−セファロース4B、CH−セファロース4B、エポキ
シ−活性化セファロース6B、ジエチルアミノエチル−セ
フアデツクス、第4級アミノエチル−セフアデツクス、
スルホプロピル−セフアデツクス等の商品名でファルマ
シア・ファインケミカル社から市販されているもの、キ
トパール、キトビーズ等の商品名で富士紡績社から市販
されているもの等を例示できる。
(2) ポリアクリルアミド系樹脂およびそれらの誘導
体 ポリアクリルアミド系樹脂およびそれらの誘導体とし
てはアクリルアミド系樹脂またはアクリルアミドを主体
とする共重合体、あるいはこれら重合体のアミド塩を介
してアミノアルキル基、第4級アミノフェニル基等を導
入したものを例示できる。
体 ポリアクリルアミド系樹脂およびそれらの誘導体とし
てはアクリルアミド系樹脂またはアクリルアミドを主体
とする共重合体、あるいはこれら重合体のアミド塩を介
してアミノアルキル基、第4級アミノフェニル基等を導
入したものを例示できる。
具体的には、例えばバイオ−ゲル(Bio−Gel)、エン
ズアクリル(Enzacryl)等の商品名でバイオ−ラッド社
から市販されているもの等を例示できる。
ズアクリル(Enzacryl)等の商品名でバイオ−ラッド社
から市販されているもの等を例示できる。
(3) スチレン系樹脂およびそれらの誘導体 スチレン系樹脂およびそれらの誘導体としては、スチ
レンまたはその核置換誘導体例えばハロアルキル置換ス
チレン、アミノアルキル置換スチレン、第4級アミノア
ルキル置換スチレン、カルボキシアルキル置換スチレン
等を主たる構成単位として含有する単独または共重合体
を例示でき、とくにクロルメチル化ポリスチレン、スチ
レン−ジビニルベンゼン共重合体またはそのベンゼン環
上にクロルメチル基、アミノアルキル基、第4級アミノ
アルキル基、カルボキシアルキル基等の官能基含有側鎖
を導入したものが好適である。
レンまたはその核置換誘導体例えばハロアルキル置換ス
チレン、アミノアルキル置換スチレン、第4級アミノア
ルキル置換スチレン、カルボキシアルキル置換スチレン
等を主たる構成単位として含有する単独または共重合体
を例示でき、とくにクロルメチル化ポリスチレン、スチ
レン−ジビニルベンゼン共重合体またはそのベンゼン環
上にクロルメチル基、アミノアルキル基、第4級アミノ
アルキル基、カルボキシアルキル基等の官能基含有側鎖
を導入したものが好適である。
具体的には、クロルメチル化ポリスチレンあるいはダ
イヤイオンWA系樹脂、ダイヤイオンPA系樹脂、ダイヤイ
オンWK樹脂等の商品名で三菱化成社から市販されている
もの等を例示できる。
イヤイオンWA系樹脂、ダイヤイオンPA系樹脂、ダイヤイ
オンWK樹脂等の商品名で三菱化成社から市販されている
もの等を例示できる。
(4) ペプチド類 p−アミノ−DL−フェニルアラニン−L−ロイシン等
である。
である。
(5) その他 後述する方法でリガンドを化学的に結合しうる官能基
を持つペンダント側鎖を有するかまたは導入された各種
の(共)重合体、例えば水不溶性樹脂を製造するのに用
いられる各種モノマーの単独重合体またはそれらの共重
合体が挙げられる。
を持つペンダント側鎖を有するかまたは導入された各種
の(共)重合体、例えば水不溶性樹脂を製造するのに用
いられる各種モノマーの単独重合体またはそれらの共重
合体が挙げられる。
具体的には、ブタジエン、イソプレン等のジエン類の
重合体;クロルメチルビニルエーテル、アリルグリシル
エーテル等のビニルエーテル類の重合体;アクリル酸ア
ミド、アクリル酸エステル、アクリロニトリル、N−メ
チロールアクリルアミド等のアクリル酸類の重合体;メ
タクリル酸エステル、メタクリロニトリル、グリシジル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−スルホエチルメタクリレート、2−クロロ(ブ
ロモ)エチルメタクリレート等のメタクリル酸類の重合
体;イタコン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸類の
重合体;フェノール、テトラエチレンペンタミン、およ
びフェニレンジアミンとフォルマリンとの重合体;なら
びにこれらの2種以上のモノマーからなる共重合体を例
示できる。
重合体;クロルメチルビニルエーテル、アリルグリシル
エーテル等のビニルエーテル類の重合体;アクリル酸ア
ミド、アクリル酸エステル、アクリロニトリル、N−メ
チロールアクリルアミド等のアクリル酸類の重合体;メ
タクリル酸エステル、メタクリロニトリル、グリシジル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−スルホエチルメタクリレート、2−クロロ(ブ
ロモ)エチルメタクリレート等のメタクリル酸類の重合
体;イタコン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸類の
重合体;フェノール、テトラエチレンペンタミン、およ
びフェニレンジアミンとフォルマリンとの重合体;なら
びにこれらの2種以上のモノマーからなる共重合体を例
示できる。
これらのモノマーに上記リガンドを共有結合により結
合せしめた誘導体をモノマーとした各種共重合体の場合
には、リガンドを結合しなくとも本発明の担体とでき
る。なおこれらの重合体は、それ自体公知の重合法、例
えば、ラジカル重合、重縮合法によって製造できる。
合せしめた誘導体をモノマーとした各種共重合体の場合
には、リガンドを結合しなくとも本発明の担体とでき
る。なおこれらの重合体は、それ自体公知の重合法、例
えば、ラジカル重合、重縮合法によって製造できる。
以上述べた樹脂中、好適なものとしては多糖類系化合
物およびその誘導体が挙げられ、中でもキトサンおよび
その架橋物がとくに好適である。
物およびその誘導体が挙げられ、中でもキトサンおよび
その架橋物がとくに好適である。
α−シクロデキストリン吸着材の製造: 本発明の吸着材は、上記水不溶性樹脂基体に前記リガ
ンドを共有結合にて導入することにより製造される。以
下その製造方法を述べる。
ンドを共有結合にて導入することにより製造される。以
下その製造方法を述べる。
式中、Rは水不溶性基を、XおよびYは相互に反応し
て共有結合しうる官能基を、Lはリガンドを、ZはXと
Yが反応して生成した共有結合部分を表す。
て共有結合しうる官能基を、Lはリガンドを、ZはXと
Yが反応して生成した共有結合部分を表す。
XおよびYで表わされる官能基、その共有結合に使用
される反応のタイプおよび共有結合部分Zを第1表に例
示する。
される反応のタイプおよび共有結合部分Zを第1表に例
示する。
第1表に示すカルボキシル基(−COOH)の反応性誘導
体としては、カルボン酸ハライド(例:−COCl、−COB
r)、カルボン酸無水物、活性カルボン酸エステル基
(例:−COOC6H4NH2)等が挙げられる。
体としては、カルボン酸ハライド(例:−COCl、−COB
r)、カルボン酸無水物、活性カルボン酸エステル基
(例:−COOC6H4NH2)等が挙げられる。
上記反応式において使用される式(I)および式(I
I)の出発原料および式(III)のα−シクロデキストリ
ン吸着材のタイプを次に例示する。なお、X、Yおよび
Lの各タイプは第2表に示す。
I)の出発原料および式(III)のα−シクロデキストリ
ン吸着材のタイプを次に例示する。なお、X、Yおよび
Lの各タイプは第2表に示す。
n=100,000〜500,000 または R1=水素原子またはアセチル基、 n=100,000〜500,000 または n=100,000〜500,000 または n=106〜109 式中、セルロースはセルロースの基本骨格のうち部分
的に水酸基を省略した水不溶性樹脂基体を表す。この場
合、X、YおよびLは第2表のNo.1〜7に示すX、Yお
よびLである。
的に水酸基を省略した水不溶性樹脂基体を表す。この場
合、X、YおよびLは第2表のNo.1〜7に示すX、Yお
よびLである。
式中、架橋デキストリンは、架橋デキストリンの基本
骨格のうち部分的に水酸基を省略した水不 溶性樹脂基体を表す。この場合、X、YおよびLは第2
表のNo.1〜7に示すX、YおよびLである。
骨格のうち部分的に水酸基を省略した水不 溶性樹脂基体を表す。この場合、X、YおよびLは第2
表のNo.1〜7に示すX、YおよびLである。
d.R=アクリル−CONHNHCOCH2CH2− 式中、アクリルは、一般式 で示されるアクリル系樹脂基体を表す。この場合、X、
YおよびLは第2表のNo.8〜14に示すX、YおよびLで
ある。
YおよびLは第2表のNo.8〜14に示すX、YおよびLで
ある。
e.R=アクリル−CONH(CH2)6− 式中、アクリルは、一般式 で示されるアクリル系樹脂基体を表す。この場合、X、
YおよびLは第2表のNo.1〜7に示すX、YおよびLで
ある。
YおよびLは第2表のNo.1〜7に示すX、YおよびLで
ある。
共有結合による本発明の吸着材の製造において、式
(I)の水不溶性樹脂基体と式(II)のリガンド導入成
分との反応は、公知の方法で進めることができる。例え
ば千畑一郎編「固定化酵素」(9〜85頁、昭和50年3月
20日(株)講談社発行等に記載の方法である。それ故本
明細書においては本文献をもって詳細な記述に代える。
(I)の水不溶性樹脂基体と式(II)のリガンド導入成
分との反応は、公知の方法で進めることができる。例え
ば千畑一郎編「固定化酵素」(9〜85頁、昭和50年3月
20日(株)講談社発行等に記載の方法である。それ故本
明細書においては本文献をもって詳細な記述に代える。
本発明により提供される吸着材は、用途に応じて任意
の形態に成形することができる。例えばビーズ状、繊維
状、中空繊維状、円柱状、角柱状、フィルム状等であ
る。一般に込ましい形状はビーズ状である。
の形態に成形することができる。例えばビーズ状、繊維
状、中空繊維状、円柱状、角柱状、フィルム状等であ
る。一般に込ましい形状はビーズ状である。
吸着材の特性: α−シクロデキストリン吸着特性を、水不溶性樹脂基
体としてキトサンを用いた場合を第3表に示す。第3表
中、α−シクロデキストリンの吸着量および選択率は次
のようにして測定した。
体としてキトサンを用いた場合を第3表に示す。第3表
中、α−シクロデキストリンの吸着量および選択率は次
のようにして測定した。
α−シクロデキストリンの吸着量: 第3表に示す吸着材各10mlを1W/V%のα−シクロデキ
ストリン水溶液150ml中で振とうし、上澄液が1W/V%濃
度を維持するまで1W/V%のα−シクロデキストリン水溶
液を取り替える。1W/V%のα−シクロデキストリン水溶
液と平衡吸着に達した樹脂をガラスカラム(1.5cm×20c
m)に充填し、100mlの水を流して洗浄した後、70℃の温
水200mlにより吸着したα−シクロデキストリンを溶出
し、溶出液中のα−シクロデキストリン含有量を測定
し、その値から吸着材1当たりのα−シクロデキスト
リン吸着量を換算した。
ストリン水溶液150ml中で振とうし、上澄液が1W/V%濃
度を維持するまで1W/V%のα−シクロデキストリン水溶
液を取り替える。1W/V%のα−シクロデキストリン水溶
液と平衡吸着に達した樹脂をガラスカラム(1.5cm×20c
m)に充填し、100mlの水を流して洗浄した後、70℃の温
水200mlにより吸着したα−シクロデキストリンを溶出
し、溶出液中のα−シクロデキストリン含有量を測定
し、その値から吸着材1当たりのα−シクロデキスト
リン吸着量を換算した。
α−シクロデキストリンの選択率: 吸着材10mlをシクロデキストリン含有液(α−シクロ
デキストリン0.5W/V%、β−シクロデキストリン0.5W/V
%、γ−シクロデキストリン0.5W/V%を含有)500ml中
で振とうし、吸着材添加前後の上澄液中の各シクロデキ
ストリン含有量を測定した。シクロデキストリン含有量
は、高速液体クロマトグラフィー(Shodex、RS−pak D
C−613カラム;CH3CN/H2O(65/35)15mm/min)を用いて
測定した。
デキストリン0.5W/V%、β−シクロデキストリン0.5W/V
%、γ−シクロデキストリン0.5W/V%を含有)500ml中
で振とうし、吸着材添加前後の上澄液中の各シクロデキ
ストリン含有量を測定した。シクロデキストリン含有量
は、高速液体クロマトグラフィー(Shodex、RS−pak D
C−613カラム;CH3CN/H2O(65/35)15mm/min)を用いて
測定した。
吸着材の用途: 本発明の吸着材は、α−シクロデキストリン製造反応
液からα−シクロデキストリンを選択的に分離精製でき
る。α−シクロデキストリンは澱粉類の水性懸濁液また
は水溶液に各種のCGTaseを作用させ、生成するα−シク
ロデキストリン、未反応の澱粉および副生する各種の澱
粉分解産物、例えばβ−シクロデキストリン、γ−シク
ロデキストリン、オリゴデキストリン、グルコース等を
含む反応液からα−シクロデキストリンを分離精製して
製造される。
液からα−シクロデキストリンを選択的に分離精製でき
る。α−シクロデキストリンは澱粉類の水性懸濁液また
は水溶液に各種のCGTaseを作用させ、生成するα−シク
ロデキストリン、未反応の澱粉および副生する各種の澱
粉分解産物、例えばβ−シクロデキストリン、γ−シク
ロデキストリン、オリゴデキストリン、グルコース等を
含む反応液からα−シクロデキストリンを分離精製して
製造される。
本発明は吸着材は、α−シクロデキストリンを選択的
に吸着しうるから、カラムクロマトグラフィーの担体と
して、また回分式によりα−シクロデキストリン含有水
性液に接触させてα−シクロデキストリンを該吸着材に
吸着させ、それによって未反応の澱粉、副生物等と分離
した後、該吸着材からα−シクロデキストリンを熱水ま
たはアルカノール/水混合溶媒等を用いて脱着すること
により、高収率でα−シクロデキストリンを分離精製で
きる。
に吸着しうるから、カラムクロマトグラフィーの担体と
して、また回分式によりα−シクロデキストリン含有水
性液に接触させてα−シクロデキストリンを該吸着材に
吸着させ、それによって未反応の澱粉、副生物等と分離
した後、該吸着材からα−シクロデキストリンを熱水ま
たはアルカノール/水混合溶媒等を用いて脱着すること
により、高収率でα−シクロデキストリンを分離精製で
きる。
吸着材とα−シクロデキストリン含有水性液との接触
時の温度は、一般には室温でよいが場合によっては約30
℃〜約70℃の加温下でもよい。接触時間は通常1〜4時
間の範囲で十分である。
時の温度は、一般には室温でよいが場合によっては約30
℃〜約70℃の加温下でもよい。接触時間は通常1〜4時
間の範囲で十分である。
吸着材からのα−シクロデキストリンの脱着に用いる
熱水の温度は約70℃〜約90℃の範囲であればよく、また
アルカノール/水混合用媒を用いる場合には、アルカノ
ールとしてメタノール、エタノール、プロパノール等の
低級アルカノール等が好ましい。アルカノール/水の混
合比は一般に1/5〜3/5(V/V)の範囲が好ましい。脱着
用溶媒としては、上記の他、アセトン、アセトニトリ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等をも使用でき
る。
熱水の温度は約70℃〜約90℃の範囲であればよく、また
アルカノール/水混合用媒を用いる場合には、アルカノ
ールとしてメタノール、エタノール、プロパノール等の
低級アルカノール等が好ましい。アルカノール/水の混
合比は一般に1/5〜3/5(V/V)の範囲が好ましい。脱着
用溶媒としては、上記の他、アセトン、アセトニトリ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等をも使用でき
る。
α−シクロデキストリン含有水性液としては、α−シ
クロデキストリン生成反応液の他に、α−シクロデキス
トリンを触媒として用いた化学反応液、α−シクロデキ
ストリンを生成物の保護剤として用いた酵素反応液また
は微生物醗酵液等を例示できる。
クロデキストリン生成反応液の他に、α−シクロデキス
トリンを触媒として用いた化学反応液、α−シクロデキ
ストリンを生成物の保護剤として用いた酵素反応液また
は微生物醗酵液等を例示できる。
本発明の吸着材はα−シクロデキストリンの生成反応
において、α−シクロデキストリンの増収に有用であ
る。
において、α−シクロデキストリンの増収に有用であ
る。
α−シクロデキストリンも含めたシクロデキストリン
の生成反応は、CGTaseによる酵素反応であり、可逆的に
進行する。従ってシクロデキストリンの増収を図るに
は、反応系にシクロデキストリンに包接されうる有機溶
媒を共存させるとよい。これにより生成したシクロデキ
ストリンは沈澱物として反応系外に除去され、原料澱粉
等からシクロデキストリンへの変換率を向上できる(例
えば、特開昭第60−156398号公報)。
の生成反応は、CGTaseによる酵素反応であり、可逆的に
進行する。従ってシクロデキストリンの増収を図るに
は、反応系にシクロデキストリンに包接されうる有機溶
媒を共存させるとよい。これにより生成したシクロデキ
ストリンは沈澱物として反応系外に除去され、原料澱粉
等からシクロデキストリンへの変換率を向上できる(例
えば、特開昭第60−156398号公報)。
本発明の吸着材は、リガンドとしてα−シクロデキス
トリンに包接されうる有機残基を有するため、該吸着材
を反応系に共存させることによりα−シクロデキストリ
ンの変換率を向上させることができる。さらに本発明の
吸着材は、α−シクロデキストリンを選択的に吸着する
という特性を有しているため、該吸着材からの脱着によ
り高純度のα−シクロデキストリンが得られる。
トリンに包接されうる有機残基を有するため、該吸着材
を反応系に共存させることによりα−シクロデキストリ
ンの変換率を向上させることができる。さらに本発明の
吸着材は、α−シクロデキストリンを選択的に吸着する
という特性を有しているため、該吸着材からの脱着によ
り高純度のα−シクロデキストリンが得られる。
本発明の吸着材を用いるα−シクロデキストリンの生
成反応は、該生成反応を該吸着材の存在下に実施する点
を除いてはそれ自体公知の出発原料を用いてそれ自体公
知の反応条件下に実施できる。酵素法によるα−シクロ
デキストリンの生成反応を本発明の吸着材の存在下に実
施すると、α−シクロデキストリンの収量は従来法に比
して約85〜110%増加する。
成反応は、該生成反応を該吸着材の存在下に実施する点
を除いてはそれ自体公知の出発原料を用いてそれ自体公
知の反応条件下に実施できる。酵素法によるα−シクロ
デキストリンの生成反応を本発明の吸着材の存在下に実
施すると、α−シクロデキストリンの収量は従来法に比
して約85〜110%増加する。
α−シクロデキストリンの生成反応を本発明の吸着材
の存在下に実施する方法としては、α−シクロデキスト
リンの反応容器中に吸着材をビーズ状の形態で仕込み、
攪拌懸濁させながら回分式または連続的に酵素反応を進
める方法、ビーズ状等適当な形態に成形した吸着材を反
応カラムに充填し、出発原料およびCGTaseを含む水性液
を1回または数回繰り返して通液する方法等を例示でき
る。
の存在下に実施する方法としては、α−シクロデキスト
リンの反応容器中に吸着材をビーズ状の形態で仕込み、
攪拌懸濁させながら回分式または連続的に酵素反応を進
める方法、ビーズ状等適当な形態に成形した吸着材を反
応カラムに充填し、出発原料およびCGTaseを含む水性液
を1回または数回繰り返して通液する方法等を例示でき
る。
以下実施例に基づき本発明をより詳細に説明する。
実施例1 α−シクロデキストリン吸着材の製造 30mlの懸濁した活性化CHセファロース4Bと100mlの0.1
M炭酸緩衝液(pH8.0)を混合した後、19mg(0.07mmol)
の1−ステアリルアミンを加え、室温で1時間反応させ
た。樹脂を別し、それぞれ100mlの0.05Mトリス緩衝液
(pH8.0)、0.05Mギ酸緩衝液(pH4.0)で交互に洗浄
し、過剰のアミンを除去した。その後水洗し、乾燥して
CHセファロース4Bのカルボキシル基に1−ステアリルア
ミンがアミド結合した吸着材を得た。
M炭酸緩衝液(pH8.0)を混合した後、19mg(0.07mmol)
の1−ステアリルアミンを加え、室温で1時間反応させ
た。樹脂を別し、それぞれ100mlの0.05Mトリス緩衝液
(pH8.0)、0.05Mギ酸緩衝液(pH4.0)で交互に洗浄
し、過剰のアミンを除去した。その後水洗し、乾燥して
CHセファロース4Bのカルボキシル基に1−ステアリルア
ミンがアミド結合した吸着材を得た。
実施例2 α−シクロデキストリン吸着材の製造 30mlの懸濁した活性化CHセファロース4Bと100mlの0.1
M炭酸緩衝液(pH8.0)を混合した後、15.3mg(0.07mmo
l)の1−テトラデシルアミンを加え、室温で1時間反
応させた。樹脂を別し、それぞれ100mlの0.05Mトリス
緩衝液(pH3.0)、0.05Mギ酸緩衝液(pH4.0)で交互に
洗浄し、過剰のアミンを除去した。その後水洗し、乾燥
してCHセファロース4Bのカルボキシル基に1−テトラデ
シルアミンがアミド結合した吸着材を得た。
M炭酸緩衝液(pH8.0)を混合した後、15.3mg(0.07mmo
l)の1−テトラデシルアミンを加え、室温で1時間反
応させた。樹脂を別し、それぞれ100mlの0.05Mトリス
緩衝液(pH3.0)、0.05Mギ酸緩衝液(pH4.0)で交互に
洗浄し、過剰のアミンを除去した。その後水洗し、乾燥
してCHセファロース4Bのカルボキシル基に1−テトラデ
シルアミンがアミド結合した吸着材を得た。
実施例3 α−シクロデキストリン吸着材の製造 86.5mlのジメチルフォルムアミド(DMF)で膨潤させ
たキトサン樹脂(商品名キトパール、富士紡績社製)に
70mlのDMAを加え、ついで5.94mmolのステアリン酸とビ
バリン酸の混合酸無水物を16.5mlのDMFに溶解した液を
加え、室温で84時間振とう攪拌した。樹脂を別し、10
0mlの1M水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した後、300mlの
メタノールで洗浄した。さらに300mlの水で洗浄して、
キトサン樹脂のアミノ基にステアリン酸が酸アミド結合
を介して導入された置換キトサン樹脂を得た。
たキトサン樹脂(商品名キトパール、富士紡績社製)に
70mlのDMAを加え、ついで5.94mmolのステアリン酸とビ
バリン酸の混合酸無水物を16.5mlのDMFに溶解した液を
加え、室温で84時間振とう攪拌した。樹脂を別し、10
0mlの1M水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した後、300mlの
メタノールで洗浄した。さらに300mlの水で洗浄して、
キトサン樹脂のアミノ基にステアリン酸が酸アミド結合
を介して導入された置換キトサン樹脂を得た。
実施例4 α−シクロデキストリン吸着材の製造 10mlのジメチルフォルムアミド(DMF)で膨潤させた
キトサン樹脂(商品名キトパール、富士紡績社製)に10
0mlのDMFを加えた後、2.5mmolのリグノセリン酸とビバ
リン酸の混合酸無水物を20mlのDMFに溶解した液を加
え、室温で48時間振とう攪拌した。樹脂別し、100ml
のDMFで洗浄した。さらに100mlの1M水酸化ナトリウム水
溶液で洗浄した後、100mlの水で洗浄して、キトサン樹
脂のアミノ基にリグノセリン酸が酸アミド結合を介して
導入された吸着材を得た。
キトサン樹脂(商品名キトパール、富士紡績社製)に10
0mlのDMFを加えた後、2.5mmolのリグノセリン酸とビバ
リン酸の混合酸無水物を20mlのDMFに溶解した液を加
え、室温で48時間振とう攪拌した。樹脂別し、100ml
のDMFで洗浄した。さらに100mlの1M水酸化ナトリウム水
溶液で洗浄した後、100mlの水で洗浄して、キトサン樹
脂のアミノ基にリグノセリン酸が酸アミド結合を介して
導入された吸着材を得た。
実施例5 α−シクロデキストリン吸着材によるα−シ
クロデキストリンの精製 150gのじゃがいも澱粉に0.15gのネオスピターゼ(長
瀬産業社製)を添加後水を加え、全容積を1000mlとし、
80℃で20分間加熱して液化した。ついで120℃で10分間
オートクレーブ処理して液化澱粉液を製造した。これに
水を加えて1500mlに調整した後、50℃まで冷却してから
6500U(アミラーゼ活性として)のバチルス・マセラン
スCGTase(商品名コンチザイム、天野製薬社製)を添加
し、pH6.50℃で反応させた。20時間後に反応を停止さ
せ、反応生成液を得た。
クロデキストリンの精製 150gのじゃがいも澱粉に0.15gのネオスピターゼ(長
瀬産業社製)を添加後水を加え、全容積を1000mlとし、
80℃で20分間加熱して液化した。ついで120℃で10分間
オートクレーブ処理して液化澱粉液を製造した。これに
水を加えて1500mlに調整した後、50℃まで冷却してから
6500U(アミラーゼ活性として)のバチルス・マセラン
スCGTase(商品名コンチザイム、天野製薬社製)を添加
し、pH6.50℃で反応させた。20時間後に反応を停止さ
せ、反応生成液を得た。
実施例3で得られたシクロデキストリン吸着材200ml
を充填したカラムに、上記反応生成液を下降法で通液し
た後、600mlの水でカラムを洗浄した。
を充填したカラムに、上記反応生成液を下降法で通液し
た後、600mlの水でカラムを洗浄した。
このカラムに1000mlの温水(70℃)を通し、吸着した
α−シクロデキストリンを溶出した。溶出液を濃縮乾固
して純度95.2%のα−シクロデキストリン11.2gを得
た。
α−シクロデキストリンを溶出した。溶出液を濃縮乾固
して純度95.2%のα−シクロデキストリン11.2gを得
た。
実施例6 α−シクロデキストリン吸着材によるα−シ
クロデキストリンの精製 実施例5と同様の方法で反応生成液を製造し、この反
応生成液を実施例4で得られたシクロデキストリン吸着
材200mlを充填したカラムに下降法で通液した後、800ml
の水で洗浄した。
クロデキストリンの精製 実施例5と同様の方法で反応生成液を製造し、この反
応生成液を実施例4で得られたシクロデキストリン吸着
材200mlを充填したカラムに下降法で通液した後、800ml
の水で洗浄した。
このカラムに1000mlの温水(70℃)を通して吸着した
α−シクロデキストリンを溶出した。溶出液を濃縮乾固
して、純度97.0%のα−シクロデキストリン9.0gを得
た。
α−シクロデキストリンを溶出した。溶出液を濃縮乾固
して、純度97.0%のα−シクロデキストリン9.0gを得
た。
実施例7 α−シクロデキストリン吸着材によるα−シ
クロデキストリンの増収 225gのじゃがいも澱粉に0.225gのネオスピターゼ(長
瀬産業社製)を添加後水を加え、全容積を1500mlとし
た。ついで80℃で20分間加熱液化した後、120℃で10分
間オートクレーブ処理をして液化澱粉を製造した。この
操作を繰り返し、2組の液化澱粉を製造した。
クロデキストリンの増収 225gのじゃがいも澱粉に0.225gのネオスピターゼ(長
瀬産業社製)を添加後水を加え、全容積を1500mlとし
た。ついで80℃で20分間加熱液化した後、120℃で10分
間オートクレーブ処理をして液化澱粉を製造した。この
操作を繰り返し、2組の液化澱粉を製造した。
これらを50℃まで冷却し、9700U(アミラーゼ活性と
して)のバチルス・マセランスCGTase(コンチザイム、
天野製薬社製)をそれぞれに添加し、pH6、50℃で反応
させた。
して)のバチルス・マセランスCGTase(コンチザイム、
天野製薬社製)をそれぞれに添加し、pH6、50℃で反応
させた。
一方の反応液は、反応開始1時間後、実施例3で得ら
れたシクロデキストリン吸着材500mlを充填したカラム
内を500ml/hr(SV=1)の流速で循環させた。
れたシクロデキストリン吸着材500mlを充填したカラム
内を500ml/hr(SV=1)の流速で循環させた。
反応開始20時間後、各反応液中のα−シクロデキスト
リン生成量を高速液体クロマトグラフィーで測定した。
カラム内を循環させた反応液については、樹脂を別
し、液中のα−シクロデキストリン量、および樹脂を
十分水洗した後、70℃の温水で吸着したα−シクロデキ
ストリンを溶出した溶出液中のα−シクロデキストリン
量とを別々に高速液体クロマトグラフィーで測定して求
めた。
リン生成量を高速液体クロマトグラフィーで測定した。
カラム内を循環させた反応液については、樹脂を別
し、液中のα−シクロデキストリン量、および樹脂を
十分水洗した後、70℃の温水で吸着したα−シクロデキ
ストリンを溶出した溶出液中のα−シクロデキストリン
量とを別々に高速液体クロマトグラフィーで測定して求
めた。
結果を第4表に示す。
[発明の効果] 本発明によれば、α−シクロデキストリン含有水性液
からのα−シクロデキストリンの選択的分離、精製能力
に優れた吸着材およびα−シクロデキストリンの精製方
法が提供される。
からのα−シクロデキストリンの選択的分離、精製能力
に優れた吸着材およびα−シクロデキストリンの精製方
法が提供される。
さらに本発明によれば、酵素反応によりα−シクロデ
キストリンを生産するとき、該反応系に本発明の吸着材
を存在させることによりα−シクロデキストリンの収量
を増加できるα−シクロデキストリンの増収方法が提供
される。
キストリンを生産するとき、該反応系に本発明の吸着材
を存在させることによりα−シクロデキストリンの収量
を増加できるα−シクロデキストリンの増収方法が提供
される。
Claims (3)
- 【請求項1】C13〜C29の脂肪族炭化水素基が共有結合に
より結合されている水不溶性樹脂基体からなるα−シク
ロデキストリンの吸着材。 - 【請求項2】α−シクロデキストリン含有水性液を請求
項1記載の吸着材と接触せしめ、ついで該吸着材をα−
シクロデキストリンの脱着処理に付してα−シクロデキ
ストリンを回収するα−シクロデキストリンの分離、精
製方法。 - 【請求項3】酵素法によるα−シクロデキストリンの生
成反応を、請求項1記載の吸着材の存在下に行うα−シ
クロデキストリンの収量増加方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20314789A JP2745327B2 (ja) | 1989-08-05 | 1989-08-05 | α―シクロデキストリンの吸着材およびその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20314789A JP2745327B2 (ja) | 1989-08-05 | 1989-08-05 | α―シクロデキストリンの吸着材およびその用途 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0366701A JPH0366701A (ja) | 1991-03-22 |
JP2745327B2 true JP2745327B2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=16469201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20314789A Expired - Lifetime JP2745327B2 (ja) | 1989-08-05 | 1989-08-05 | α―シクロデキストリンの吸着材およびその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2745327B2 (ja) |
-
1989
- 1989-08-05 JP JP20314789A patent/JP2745327B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0366701A (ja) | 1991-03-22 |
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