JP2744262B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は透明性、耐久性にすぐれたハロゲン含有ポリ
ヒドロキシポリエーテル樹脂組成物に関する。
(従来の技術) ハロゲン含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は難燃
性、耐熱性に優れた熱可塑性樹脂であり、従来、各種合
成樹脂に対する難燃化用の混練剤として使用され、さら
には透明性、高屈折率の特性を活かしてプラスチックガ
ラスとしての応用が試みられて来た(ファインケミカル
1987年11月1日 P5〜P13)。
また、着色などの劣化が改善されたハロゲン含有ポリ
ヒドロキシポリエーテル樹脂として、本発明者らの一部
は、特定の溶媒中、特定の反応条件により反応させた反
応混合物に、特定の低沸点溶媒を添加して分離精製する
方法を提案した(特開昭63−191826号公報)。この方法
による樹脂は、従来の方法で得られたハロゲン含有ポリ
ヒドロキシポリエーテル樹脂に比較して初期着色を著し
く軽減し、また加熱による着色・劣化ともに改善され、
他の樹脂と混合して使用する難燃剤などの用途に有用に
用いられている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、前者の従来の一般のハロゲン含有ポリヒドロ
キシポリエーテル樹脂は黄色から褐色に着色しており、
また加熱・光暴露により着色が激しくなるため、一般に
は光学材料や透明材料としての利用は困難である。ま
た、本発明者らの提案した後者のハロゲン含有ポリヒド
ロキシポリエーテル樹脂も、加熱・光暴露による着色・
劣化はまだ顕著であり、特に光学機器、グレージングな
どの高度に安定した透明性を必要とする用途には応用が
困難であった。
本発明の目的は難燃性や耐熱性などの優れた性質を有
するハロゲン含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂にお
いて、加熱や光暴露による着色・劣化を著しく改善する
ことにある。即ち本発明の目的は、透明性や耐久性に優
れたハロゲン含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を提
供し、該ハロゲン含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂
の光学機器やグレージングなどの用途への展開を容易と
することである。
(課題を解決するための手段) 上記の本発明の目的は、特定のハロゲン含有ポリヒド
ロキシポリエーテル樹脂に対して、特定の紫外線吸収剤
と特定の酸化防止剤を添加することにより得られること
が見いだされた。
すなわち本発明は、(a)下記一般式(I)で表され
る繰り返し単位を有し、 還元粘度が0.2以上、ハロゲン含有量が20重量%以上、
フェノール性酸価が1mgKOH/g以下、エポキシ価が2mgKOH
/g以下、低分子量化合物の含有量が0.5重量%以下であ
るハロゲン含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂 100
重量部、(b)ベンゾトリアゾール系またはベンゾフェ
ノン系紫外線吸収剤 0.1〜5重量部、および(c)フ
ェノール系酸化防止剤 0.1〜5重量部よりなる樹脂組
成物である。
2価の基としては −O−、−S−、−SO2−、−CO−が例示される。ここ
で、R2及びR3はそれぞれ同一または異なる水素原子、炭
素数12以下の低級アルキル、シクロアルキル、アリール
またはアラルキル基である。
本発明の組成物を構成する(a)成分のハロゲン含有
ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は高純度でしかも低分
子量化合物の少ない樹脂でなければならない。該ハロゲ
ン含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は例えは前述し
た特開昭63−191826号公報に記載の方法に準じて製造す
ることができる。
すなわち、ビスフェノール類とビスフェノール類ジグ
リシジルエーテルとの実質的等モル反応において、該ビ
スフェノール類および/又は該ビスフェノール類ジグリ
シジルエーテルの少なくとも一部に核置換ハロゲン化物
を用いて、触媒の存在下、原料および生成物を溶解する
非反応性高沸点溶媒を用いて100℃〜220℃で還元粘度が
0.20以上になるまで反応させた後、反応混合物に反応混
合物が難溶の低沸点溶媒を添加して反応混合物を分離精
製した後、乾燥することによって得ることができる。こ
の製造方法によって得られた生成物はフェノール性酸価
が1mgKOH/g以下、エポキシ価が2mgKOH/g以下、低分子量
化合物の含有量が0.5重量%以下の高純度ハロゲン含有
ポリヒドロキシポリエーテル樹脂である。
ここで言う、低分子化合物とは、分子量分布曲線にお
いて、高分子量のハロゲン含有ポリヒドロキシポリエー
テル樹脂とは明確に区別できる低分子量の化合物であ
り、主として未反応の原料や触媒、オリゴマーより構成
される。その分子量はゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)によって測定した平均分子量(ポリス
チレン換算)で約1300以下のものである。通常、テトラ
ヒドロフランを溶媒とする、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー(GPC)により高分子量のハロゲン含有
ポリヒドロキシポリエーテル樹脂とは明確に分離される
低分子量の化合物として観測できる。
フェノール性酸価、エポキシ価および低分子量化合物
が上記の規定の範囲より多いとハロゲン含有ポリヒドロ
キシポリエーテル樹脂自身の初期着色が大きすぎるのみ
ならず加熱時の着色・劣化も大きくなり、所期の目的が
達成されない。
ハロゲン含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂として
はフェノール性酸価が0.5mgKOH/g以下、エポキシ価が1.
8mgKOH/g以下、低分子量化合物の含有量が0.4重量%以
下と、さらに高純度であることが良い。
上記の製法にて使用されるビスフェノール類として
は、下記一般式(II)で表される化合物が例示される。
ここで、R1′は前記式(I)のR1と同様である。
ビスフェノール類としては代表的には、2,2ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、2,2ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)スルフィドなどが例示される。
ビスフェノール類の核置換ハロゲン化物は式(II)の
ベンゼン環をハロゲン化したものであり、次式(III)
により示される化合物である。
ここで、Y、Y′およびr、sはそれぞれ前記式
(I)におけるX、X′およびp、qと同じであるがp
とqとは同時に零であることはない。またR1″は前記式
(I)のR1と同様である。ハロゲンとしては臭素原子、
塩素原子、ヨウ素原子またはフッ素原子が例示される。
核置換ビスフェノール類の代表例は2,2ビス(4−ヒ
ドロキシ−2,3,5,6テトラブロモフェニル)プロパン、
2,2ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5,6テトラブロモフェニ
ル)メタン、2,2ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5,6テトラ
ブロモフェニル)スルフィドが挙げられる。
ビスフェノール類のジグリシジルエーテルは、一般式
(II)で示されるビスフェノール類とエピクロルヒドリ
ンから公知の方法により製造されるジグリシジルエーテ
ル、および該ジグリシジルエーテルとビスフェノール類
とを公知の方法で高分子化したジグリシジルエーテルで
ある。
ビスフェノール類ジグリシジルエーテルの代表例は、
ビスフェノールAジグリシジルエーテルであり、他の例
としては、ジフェニルスルフォンジグリシジルエーテ
ル、ジフェニルスルフィドジグリシジルエーテル、ジフ
ェニルメタンジグリシジルエーテルなどが挙げられる。
ビスフェノール類ジグリシジルエーテルの核置換ハロ
ゲン化物は上記のジグリシジルエーテルのベンゼン環の
少なくとも一部がハロゲン化されたものである。それら
は例えば、前記の(III)式で示される核置換ハロゲン
化ビスフェノール類とエピクロルヒドリンから公知の方
法により製造される。また該核置換ハロゲン化ジグリシ
ジルエーテルとビスフェノール類とを公知の方法で高分
子化したものであってもよい。更には前記の高分子量の
ビスフェノールジグリシジルエーテルと核置換ハロゲン
化ビスフェノールとの反応生成物であってもよい。代表
的には、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル
であり、他の例としてはテトラブロモジフェニルスルフ
ォンジグリシジルエーテル、テトラブロモジフェニルス
ルフィドジグリシジルエーテル、テトラブロモジフェニ
ルメタンジグリシジルエーテルなどが挙げられる。
本発明で用いられるハロゲン含有ポリヒドロキシポリ
エーテル樹脂の分子量は還元粘度で0.2以上である。分
子量が低いと成型品の機械的強度が低く実用的でない。
非反応性高沸点溶媒としては、沸点が100℃〜220℃の
溶媒が好ましく、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキ
サノンなどの脂肪族環状ケトン、トリまたはテトラメチ
ルベンゼン、アルキルトルエン、分岐アルキルベンゼ
ン、ジエチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、およびエ
チレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコ
ールモノブチルエーテルなどのエチレングリコール低級
アルキルエーテルが例示される。
また触媒としては、通常のフェノール性OHとエポキシ
基との反応で用いられる触媒を用いることができる。代
表的にはテトラメチルアンモニウムクロライド、トリフ
ェニルホスフィン、トリフェニルホスホニウムブロマイ
ド、ブトキシ−2−ヒドロキシプロピルトリフェニルホ
スホニウムブロマイドなどの3級アミン、4級アンモニ
ウム塩、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン化合
物およびその塩が挙げられる。
反応生成物が難溶の低沸点溶媒としてはベンゼン、ト
ルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、メタノール、エタノール、ノルマルヘキサンなどの
芳香族炭化水素、ケトン類、アルコール類、脂肪族炭化
水素が例示される。
本発明においてハロゲン含有ポリヒドロキシポリエー
テル樹脂の選択と同様に、(b)成分である紫外線吸収
剤および(c)成分である酸化防止剤の選択は重要であ
る。ハロゲン含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂100
重量部に対して、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤お
よび/またはベンゾフェノン系紫外線吸収剤の0.1〜5
重量部並びにフェノール系酸化防止剤0.1〜5重量部を
併用した場合に初めて所期の目的が達成される。
同じ酸化防止剤でもリン系の酸化防止剤である9,10−
ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスホフェナントレン−10
オキシド(三光化学社製 HLA)、ジブチルマレエート
系の酸化防止剤であるジブチルチンマレエートポリマー
(共同薬品社製 KS−6C−4)やジブチルチネステル
(同 KS−1B)、さらにはジブチルメルカプト系の酸化
防止剤であるKS−42P(共同薬品社製)では十分な効果
が達成されない。同様に、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤
やサリチル酸系紫外線吸収剤でも十分な効果が達成され
ない。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール(共同薬品社製 バイオソーブ−520)、2
−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフ
ェニル)−ベンゾトリアゾール(白石カルシウム社製
シーソーブ 705)、2−[(2′−ヒドロキシ−5′
−メチル3′(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフター
ルイミジル−メチル)フェニル]−ベンゾトリアゾール
(白石カルシウム社製 シーソーブ 706)、2−
(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(共同薬品社製
バイオソーブ−580)、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール(共同薬品社製 バイオソーブ
−550)などの2−(2′−ヒドロキシ−5′−置換)
ベンゾトリアゾール誘導体が代表例として挙げられる。
またベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒ
ドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−オクタデシルオキシベンゾフェノン(吉富製
薬社製トミソーブ−800)などの2−ヒドロキシ−4−
アルキルオキシベンゾフェノンが好ましい例として挙げ
られる。
さらにフェノール系酸化防止剤としては2,2′−メチ
レンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、1,3,5,−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロ
キシ−2,6−ジメチルベンジル)1,3,5−トリアジン−2,
4,6−(1H,2H,3H)−トリオン(白石カルシウム社製サ
イアノックス 1790)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン(白石カルシウム社製Seenox 326M)が例
示されるが、特にテトラキス[メチレン−3(3′,5′
−ジ−tert−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート]メタン(共同薬品社製 BP−101)などの
一部分子中に4個のヒンダードフェノールを含む高分子
量多価フェノール類が好適に用いられる。
(b)成分または(c)成分をそれぞれ単独で(a)
成分のハロゲン含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂に
添加することにより加熱時または光暴露時の着色・劣化
に若干の効果は認められるが、その効果は顕著でなく、
(b)成分と(c)成分との併用が実用条件での着色・
劣化を防止する上で重要である。
(b)成分および(c)成分の添加量は(a)成分の
100重量部に対して0.1〜5重量部の範囲内である。添加
量が少ないと十分な相乗効果は期待されなく、実用的な
耐久性は得られない。一方5重量部を越える量の添加は
効果の点で不必要なばかりか、反って組成物の力学的特
性を低下させることになり、避けるべきである。
好ましい(b)成分および(c)成分の添加量は
(a)成分の樹脂100重量部に対してそれぞれ0.3〜3.0
重量部である。
(b)成分および(c)成分の添加方法は限定されな
い。粉末で混合してもよいし、また(a)成分の樹脂を
溶融状態にして混合してもよい。また(b)成分と
(c)成分とを同時に混合しても良いし、別々に混合す
ることもできる。更に必要に応じ樹脂に対し過剰量の
(b)又は(c)成分を配合した樹脂組成物をあらかじ
め作製し、使用時などの任意の段階で本発明の範囲内に
調整することにより使用しても良い。
本発明で使用されるハロゲン含有ポリヒドロキシポリ
エーテル樹脂は通常、前述のように特殊な方法で精製す
ることにより得られる。従って、本発明の組成物におい
ては、樹脂(a)の製造段階に(b)および/または
(c)成分を配合することは精製段階における(b)成
分および/または(c)成分の流出を考慮すると得策で
ない。
本発明により得られる組成物は溶融成形が可能であ
る。従って、例えば押し出し成形、圧縮成形、射出成
形、射出圧縮成形、プレス成形、インフレーション成形
などの公知の任意の成形方法により板状、シート状、フ
ィルム状その他の任意の形状に成形して各種成型品を得
ることができる。
また本発明の組成物は公知の任意の添加剤や充填材、
強化材を配合することもでき、さらに本発明の効果を損
なわない範囲内で他の樹脂を配合することもできる。
かくして得られた成型品は、透明性、耐熱性、難燃性
および機械的性質に優れている共に、優れた耐熱・耐光
・耐候安定性を具備する。また屈折率も高い。従って、
本発明の組成物は上記の性質を利用した任意の成型品を
得ることができる。特に、透明性などの光学的性質を利
用して各種照明、投射装置用レンズ、光記録媒体の支持
材料などの光学機器への応用が有効である。また、耐熱
・耐光・耐候安定性などを利用して、板状、シート状、
フィルム状などの成型物は建築および車両用の透明グレ
ージングに応用可能となる。
(実施例) 以下に実施例により本発明をより詳細に説明する。
尚、実施例中「部」とあるのは「重量部」を示す。
実施例における各種物性値は実施例において明記する
以外は次の方法によった。
還元粘度 試料0.2gをテトラヒドロフランに溶解させ、100mlの
溶液にし、25℃の恒温槽中、キャノン・フェンスケ粘度
計を用いて測定した。
ハロゲン含有量 試料0.25gをニッケルるつぼに精秤し、粒状苛性カリ
2.5gとエタノール2mlを加え、450℃の電気炉中にて溶融
分解させる。次に、溶融物を100mlのイオン交換水で洗
いとり、15%硫酸で中和し、1Nのクロム酸カリ溶液を加
えて0.05N硝酸銀標準液にて滴定して求めた。
フェノール性酸価 試料3gにトルエン/ベンジルアルコール=2/1(重量
比)の混合溶媒を25g加え、100℃で加熱溶解した後、0.
1Nアルコール性KOHで滴定して求めた。
エポキシ価 試料3gに塩酸/ピリジン=16/484(容量比)溶液5ml
およびベンジルアルコール100gを加え、時々撹拌しなが
ら20分間還流し未反応のピリジウムクロライドを0.1Nア
ルコール性KOHで逆滴定して求めた。
低分子化合物の含有量 試料0.25gを10mlのテトラヒドロフランに溶解させ、
東洋曹達(株)製のHLC−802A型GPC装置にて、同社製の
TSK−ゲル G−2000H,G−3000H及びG−4000Hを直列に
連結し、流量1.1ml/min、カラム温度38℃、圧力57Kg/cm
3の条件で試料1mlを注入して測定した。得られたデータ
を東洋曹達(株)製のクロマトプロセッサーCP−8000で
処理し、面積百分比で示した。
使用樹脂 合成例1 仕込み原料としてエポキシ当量401.3g/eqのテトラブ
ロモビスフェノールA−エピクロルヒドリン型エポキシ
樹脂(YDB−400 東都化成(株)製 Br=48.9重量%)
178.1部、テトラブロモビスフェノールA(Br含有量58.
5重量%)121.9部、溶媒としてシクロヘキサノンとソル
ベントナフサの混合溶媒(混合重量比1/1)53部および
触媒としてブトキシル−2−ヒドロキシプロピルトリフ
ェニルホスホニウムブロマイド用い、低沸点溶媒として
メタノールを用いることにより、特開昭63−191826号の
実施例2に記載の方法に準じてハロゲン含有ポリヒドロ
キシポリエーテル樹脂を得た。これを樹脂Aとし、その
物性値および射出成型品の物性を第1表に示す。
合成例2 仕込み原料としてエポキシ当量186.3g/eqのビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(YD−128 東都化成(株)
製)122.7部、テトラブロモビスフェノールA(Br含有
量58.5重量%)177.3部を用いる以外は、合成例1とま
ったく同様の方法で仕込み、特開昭63−191826号の実施
例2に記載の方法に準じてハロゲン含有ポリヒドロキシ
ポリエーテル樹脂を得た。これを樹脂Bとし、その物性
値および射出成型品の物性を第1表に示す。
合成例3 合成例1とまったく同様の方法で仕込み、反応終了後
に低沸点溶媒による精製を行わずに、加熱減圧乾燥を行
うという特開昭63−191826号の比較例2に記載の方法に
準じてハロゲン含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を
得た。これを比較樹脂Cとし、その物性値および射出成
型品の物性を第1表に示す。
実施例1 合成例1で得られた粉末状樹脂A100部にベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤(共同薬品社製 バイオソーブ−
520)1部およびフェノール系酸化防止剤(共同薬品社
製 BP−101)1部を加え、ヘンシェルミキサーにて5
分間混合し、樹脂組成物を得た。ついで、該組成物を24
0℃にて熱プレス成形し、縦20mm、横100mm、厚さ2mmの
板状試料を得た。この試料を用いて、フェードテスタに
て200時間の耐光性試験および130℃エアーオーブン中に
て200時間の耐熱性試験を行い、波長500nmにおける光透
過率について試験前後の値を測定し結果を第2表に示し
た。
この板状試料について、曲げ強さに関して、試験前後
の値を測定したところ、試験前が、1300Kg/cm2であった
のに対して、耐光性試験後、耐熱性試験後のいずれも13
00Kg/cm2であり、曲げ強さの低下は全く認められなかっ
た。これにより本発明の組成物は機械的物性にも優れて
いることが判る。
比較例1〜10 実施例1において、紫外線吸収剤および酸化防止剤の
量および種類を変更した以外は全く同様にして光透過率
を測定した。結果をまとめて第2表に示した。本発明の
組成物はいずれの値も光透過率の低下は全く認められ
ず、光透過率に関して、耐久性が優れていることが判
る。
実施例2〜10および比較例11 使用する樹脂と紫外線吸収剤および酸化防止剤の種類
と量を第3表に記載のとおり変更する以外は実施例1と
同様にして光透過率の変化を測定した。結果を併せて第
3表に示した。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、樹脂の選択な
らびに紫外線吸収剤および酸化防止剤の選択により、ハ
ロゲン含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂の有する難
燃性や耐熱性などの優れた性質を保持したまま、加熱や
光暴露による着色・劣化を著しく改善した組成物が提供
される。
従って本発明の組成物は該ハロゲン含有ポリヒドロキ
シポリエーテル樹脂の光学機器やグレージングなどの用
途への展開を容易とすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5:13) 審査官 關 政立 (56)参考文献 特開 昭63−191826(JP,A) 特開 昭49−126744(JP,A) 特表 昭55−500905(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記一般式(I)で表される繰り返
    し単位を有し、 還元粘度が0.2以上、ハロゲン含有量が20重量%以上、
    フェノール性酸価が1mgKOH/g以下、エポキシ価が2mgKOH
    /g以下、低分子量化合物の含有量が0.5重量%以下であ
    るハロゲン含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂 100
    重量部、 (b)ベンゾトリアゾール系またはベンゾフェノン系紫
    外線吸収剤 0.1〜5重量部、 (c)フェノール系酸化防止剤 0.1〜5重量部 よりなる樹脂組成物。
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