JP2743769B2 - 半導体レーザとその製造方法 - Google Patents

半導体レーザとその製造方法

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JP2743769B2 JP5111786A JP11178693A JP2743769B2 JP 2743769 B2 JP2743769 B2 JP 2743769B2 JP 5111786 A JP5111786 A JP 5111786A JP 11178693 A JP11178693 A JP 11178693A JP 2743769 B2 JP2743769 B2 JP 2743769B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体レーザに関し、特
にコンピュータや交換機などの光インターフェイスに用
いる半導体レーザ、光通信用半導体レーザ及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図2に従来のDC−PBHレーザの断面
図を示す。従来のDC−PBHレーザは高温動作に優れ
ているが、n型基板上に形成されていた(例えば文献
J.L.T.,vol.LT−1,No.1,pp.1
85−202(1983)水戸ら“InGaAsP D
ouble−Channel−Planar−Buri
ed−Heterostructure Laser
Diode(DC−PBH LD)With Effe
ctive Current Confinemen
t”)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】コンピュータや交換機
などの光インターフェイスに用いる半導体レーザアレイ
においては、npnバイポーラトランジスタと整合のと
れるp型基板を用いた半導体レーザが望まれている。
【0004】本発明の目的は、この様な従来構造のDC
−PBHレーザの欠点を除去し、p型基板を用い、且つ
高温特性に優れた半導体レーザ及びその製造方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明は次の手段を提供する。
【0006】(1)p型半導体基板上に形成されるDC
−PBH(double channel plana
r buried heterostructure)
レーザにおいて、少なくとも活性層の両脇に半導体np
np構造からなる電流ブロック層を有し、且つ活性層の
両脇がp型半導体層からなり、且つ前記p型半導体層
が、チャネルの外側に位置する前記p型半導体層よりバ
ンドギャップの小さな半導体層と接し、且つ前記p型半
導体層の下部に接するn型半導体層が、活性層上部のn
型クラッド層に接していないことを特徴とする半導体レ
ーザ。
【0007】(2)p型半導体基板上に形成する半導体
レーザの製造方法において、ストライプ状のマスクを用
いてn型半導体層を選択的に成長させる工程と、前記ス
トライプ状のマスクを除去した後に、p型クラッド層、
活性層およびn型クラッド層を順次に成長させる工程
と、前記ストライプ状マスクを形成した部分の両脇を2
0μm以下の幅でp型クラッド層まで除去する工程と、
ここまでの工程で形成したウェハをp型半導体層で埋め
込み成長し、更にn型半導体層を成長する工程とを含む
ことを特徴とする半導体レーザの製造方法。
【0008】(3)p型半導体基板上に形成する半導体
レーザの製造方法において、n型半導体層をエピタキシ
ャル成長させる工程と、前記n型半導体層をストライプ
状に除去しストライプ溝を形成する工程と、前記ウェハ
上にp型クラッド層、活性層およびn型クラッド層を順
次に成長させる工程と、前記ストライプ溝を形成した部
分の両脇を20μm以下の幅でp型クラッド層まで除去
する工程と、ここまでの工程で形成したウェハをp型半
導体層で埋め込み成長し、更にn型半導体層を成長する
工程とを含むことを特徴とする半導体レーザの製造方
法。
【0009】
【実施例】(実施例1)本発明の実施例について図面を
参照して説明する。図3は本発明の第1の実施例である
InGaAsP/InP系MQW DC−PBHレーザ
の製造方法を示す工程図である。最初に図3(a)に示
す様に、p−InP(001)基板1上にMOVPE法
を用いて、p−InPバッファー層21(Zn:1×1
18cm-3ドープ)0.5μmを成長した後、SiO2
膜23を形成し、SiO2 膜23をマスクとしてMOV
PE法でn−InP層22(Si:7×1017cm-3
ープ)を成長させる。次に図3(b)に示す様にSiO
2 膜23を除去した後に、p−InPクラッド層24
(Zn:7×1017cm-3ドープ)を成長し、1.13
μm組成p−InGaAsP SCH層(Zn:7×1
17cm-3ドープ)600Å、57Å厚の1.40μm
組成InGaAsPウェル(ノンドープ)及び100Å
厚の1.13μm組成InGaAsPバリア(ノンドー
プ)からなる7層MQW構造、並びに1.13μm組成
n−InGaAsP SCH層(Si:1.2×1018
cm-3)600ÅからなるMQW活性層25を成長さ
せ、更にn−InPクラッド層26(Si:1.2×1
18cm-3ドープ)0.6μmを成長し、MQWウェハ
を作製する。次に図3(c)に示す様に、DC−PBH
メサ形成用のストライプマスクを用いて、ドライエッチ
ング法でMQWウェハ上にダブルチャネル27を形成す
る。本実施例ではドライエッチング法を用いたが、ウェ
ットエッチング法を用いることも可能である。そして最
後に図3(d)に示す様に、MQWウェハ上に形成され
たダブルチャネル27にp−InP28(Zn:3×1
17cm-3ドープ)を埋め込み成長し、更にn−InP
8(Si:1.2×1018cm-3ドープ)、n−InG
aAsPキャップ層9を成長し、最終的に図1に示すよ
うなp型基板によるDC−PBHレーザ用ウェハが得ら
れる。本実施例ではMOVPE法を用いたが、これはL
PE法あるいはMBE法等においても可能である。この
後、p側及びn側に電極を形成し、共振器長300μm
程度に切り出せば半導体レーザ素子が得られる。
【0010】(実施例2)次に本発明の第2の実施例に
ついて図面を参照して説明する。図4は本発明の第2の
実施例を示す製造方法の工程図である。最初に図4
(a)に示す様に、p−InP(001)基板1上にM
OVPE法を用いて、p−InPバッファー層21(Z
n:1×1018cm-3ドープ)0.5μm、n−InP
層22(Si:7×1017cm-3ドープ)を成長した
後、ドライエッチング法により、ストライプ状にn−I
nP層22を除去し、ストライプ溝31を形成する。次
に図4(b)に示す様に、p−InPクラッド層24
(Si:7×1017cm-3ドープ)を成長し、1.13
μm組成p−InGaAsP SCH層(Zn:7×1
17cm-3ドープ)600Å、57Å厚の1.40μm
組成InGaAsPウェル(ノンドープ)及び100Å
厚の1.13μm組成InGaAsPバリア(ノンドー
プ)からなる7層MQW構造、並びに1.13μm組成
n−InGaAsP SCH層(Si:1.2×1018
cm-3)600ÅからなるMQW活性層25を成長さ
せ、更にn−InPクラッド層36(Si:1.2×1
18cm-3ドープ)0.6μmを成長し、MQWウェハ
を作製する。次に図4(c)に示す様に、DC−PBH
メサ形成用のストライプマスクを用いて、ドライエッチ
ング法でMQWウェハ上にダブルチャネル27を形成す
る。本実施例ではドライエッチング法を用いたが、ウェ
ットエッチング法を用いることも可能である。そして最
後に図4(d)に示す様に、MQWウェハ上に形成され
たダブルチャネル27にp−InP28(Zn:3×1
17cm-3ドープ)を埋め込み成長し、更にn−InP
8(Si:1.2×1018cm-3ドープ)、n−InG
aAsPキャップ層9を成長し、最終的に図1に示すよ
うなp型基板によるDC−PBHレーザ用ウェハが得ら
れる。本実施例ではMOVPE法を用いたが、これはL
PE法あるいはMBE法等においても可能である。この
後、p側及びn側に電極を形成し、共振器長300μm
程度に切り出せば半導体レーザ素子が得られる。
【0011】本発明は実施例に示したInGaAsP/
InP系 DC−PBHレーザのみならずAlGaAs
/GaAs系DC−PBHレーザにも適用できる。
【0012】
【発明の効果】p型基板上に形成されたDC−PBHレ
ーザにおいて優れた高温特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるInGaAsP/InP系MQW
DC−PBH半導体レーザの断面図。
【図2】従来のDC−PBH半導体レーザの断面図。
【図3】本発明の第1の実施例であるDC−PBH半導
体レーザの製造工程を示す図。
【図4】本発明の第2の実施例であるDC−PBH半導
体レーザの製造工程を示す図。
【符号の説明】
1 p−InP(001)基板 2 p−InPバッファー層 3 n−InP電流ブロック層 4 p−InPクラッド層 5 MQW層 6 n−InPクラッド層 7 p−InP電流ブロック層 8 p−InP層 9 n−InGaAsPキャップ層 10 MQW活性層 11 n−InP(001)基板 12 n−InPバッファー層 13 MQW層 14 p−InPクラッド層 15 p−InP電流ブロック層 16 n−InP電流ブロック層 17 p−InP層 18 p−InGaAsPキャップ層 19 MQW活性層 21 p−InPバッファー層 22 n−InP層 23 SiO2 膜 24 p−InPクラッド層 25 MQW活性層 26 n−InPクラッド層 27 ダブルチャネル 28 p−InP層 31 ストライプ溝

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型半導体基板上に形成されるDC−P
    BH(doublechannel planar b
    uried heterostructure)レーザ
    において、少なくとも活性層の両脇に半導体npnp構
    造からなる電流ブロック層を有し、且つ活性層の両脇が
    p型半導体層からなり、且つ前記p型半導体層が、チャ
    ネルの外側に位置する前記p型半導体層よりバンドギャ
    ップの小さな半導体層と接し、且つ前記p型半導体層の
    下部に接するn型半導体層が、活性層上部のn型クラッ
    ド層に接していないことを特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 p型半導体基板上に形成する半導体レー
    ザの製造方法において、ストライプ状のマスクを用いて
    n型半導体層を選択的に成長させる工程と、前記ストラ
    イプ状のマスクを除去した後に、p型クラッド層、活性
    層およびn型クラッド層を順次に成長させる工程と、前
    記ストライプ状マスクを形成した部分の両脇を20μm
    以下の幅でp型クラッド層まで除去する工程と、ここま
    での工程で形成したウェハをp型半導体層で埋め込み成
    長し、更にn型半導体層を成長する工程とを含むことを
    特徴とする半導体レーザの製造方法。
  3. 【請求項3】 p型半導体基板上に形成する半導体レー
    ザの製造方法において、n型半導体層をエピタキシャル
    成長させる工程と、前記n型半導体層をストライプ状に
    除去しストライプ溝を形成する工程と、前記ウェハ上に
    p型クラッド層、活性層およびn型クラッド層を順次に
    成長させる工程と、前記ストライプ溝を形成した部分の
    両脇を20μm以下の幅でp型クラッド層まで除去する
    工程と、ここまでの工程で形成したウェハをp型半導体
    層で埋め込み成長し、更にn型半導体層を成長する工程
    とを含むことを特徴とする半導体レーザの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH03203282A (ja) * 1989-12-29 1991-09-04 Nec Kansai Ltd 半導体レーザダイオード

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