JP2743731B2 - 拭き布の製造方法 - Google Patents

拭き布の製造方法

Info

Publication number
JP2743731B2
JP2743731B2 JP4241279A JP24127992A JP2743731B2 JP 2743731 B2 JP2743731 B2 JP 2743731B2 JP 4241279 A JP4241279 A JP 4241279A JP 24127992 A JP24127992 A JP 24127992A JP 2743731 B2 JP2743731 B2 JP 2743731B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulp
paper sheet
fibers
long
fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4241279A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0665852A (ja
Inventor
秀男 池沢
忍 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp, Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP4241279A priority Critical patent/JP2743731B2/ja
Publication of JPH0665852A publication Critical patent/JPH0665852A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2743731B2 publication Critical patent/JP2743731B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使い捨て手拭き,ウェ
ットティシュー,ワイパー,使い捨て雑巾等の拭き布の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、使い捨て手拭き等の拭き布と
して、パルプ繊維を嵩高に集積してなる乾式パルプシー
トに、水や薬剤等をしみこませたものが使用されてい
る。しかし、乾式パルプシートは、水や薬剤等をしみこ
ませた後の濡れ強度が低く、使用中に破れやすいという
欠点があった。
【0003】一方、親水性繊維であるレーヨン繊維を集
積した後、レーヨン繊維相互間をゴム系結合剤で結合し
た不織布に、水等をしみこませたものも使用されてい
る。この拭き布は、レーヨン繊維相互間が結合されてい
るので、高い濡れ強度を示すものである。しかし、拭き
布にゴム系結合剤が含有されているため、異臭がすると
いう欠点があった。また、ゴム系結合剤のざらざらとし
た手触りのため、拭き布の使用感が悪いという欠点もあ
った。このため、ゴム系結合剤を使用せずに、レーヨン
繊維相互間を絡合させた不織布を使用するという試みも
行なわれている。レーヨン繊維相互間の絡合には、レー
ヨン繊維が集積されたウェブに高圧水柱流を施すことが
考えられる。しかしながら、高圧水柱流による絡合を十
分に付与するためには、レーヨン繊維の集積量が多くな
ければならないということがあった。即ち、レーヨン繊
維の集積量の少ないウェブは、レーヨン繊維相互間に比
較的大きな間隙が形成されており、高圧水柱流を施して
も、その高圧水柱流はレーヨン繊維に衝突せずに、その
間隙を通して容易にウェブをすりぬけるのである。即
ち、レーヨン繊維に運動エネルギーを十分に与えないた
め、レーヨン繊維が十分に運動せず、その結果レーヨン
繊維相互間が絡合しないのである。従って、レーヨン繊
維相互間を十分に絡合させようとすると、レーヨン繊維
の集積量を多くして、レーヨン繊維相互間に形成される
繊維間隙を小さくする必要があるのである。しかし、レ
ーヨン繊維の集積量を多くすると、得られる拭き布の厚
みが厚くなり、手触り感が悪化するばかりでなく、コス
ト上昇の原因にもなるという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、本件出願人
はレーヨン繊維等の集積量が少なくとも、高圧水柱流に
よる絡合が可能となる技術を検討した。その結果、レー
ヨン繊維等が集積されてなるウェブにおいて、レーヨン
繊維相互間の比較的大きな間隙を塞いでおくことが有効
であることに想い到り、特開平5−214654号に係
る発明を提案した。この発明は、レーヨン長繊維等の長
繊維が集積されてなるウェブの表面に薄葉紙を積層し
て、その薄葉紙側に高圧水柱流を施すことを特徴とする
拭き布の製造方法に関するものである。この方法によっ
て、薄葉紙を構成するパルプ繊維と長繊維とが良く絡合
し、更にパルプ繊維を介して長繊維相互間も良く絡合
し、吸水性が良好で、且つ湿潤強度の高い拭き布が得ら
れるのである。
【0005】しかしながら、この方法によって、拭き布
を製造した場合、製造中に各種のトラブルが発生した。
例えば、薄葉紙に高圧水柱流を施したときに、薄葉紙が
著しく破壊され、パルプ繊維が空中に飛散するというこ
とがあった。このトラブルにより、薄葉紙を構成するパ
ルプ繊維が、長繊維と均一に絡合せず、パルプ繊維が存
在しない箇所を持つ、不均一な拭き布しか得られないと
いう欠点が発生した。また、空中にパルプ繊維が飛散す
るため、得られる拭き布中における、パルプ繊維の量が
少なくなり、吸水性が低下するということもあった。更
に、使用後の高圧水柱流は回収されて、フィルター材で
瀘過され、その水を高圧水柱流として再使用するわけで
あるが、薄葉紙が著しく破壊されたり或いは空中にパル
プ繊維が飛散すると、高圧水柱流を回収する際に、その
中にパルプ繊維が混入し、フィルター材の目詰まりが激
しく、長期間に亙る連続操業が行なえなくなるという欠
点があった。また、高圧水柱流を回収しないで、そのま
ま廃液として排出する場合にも、パルプ繊維が混入して
いると、廃液による環境破壊を惹起するという恐れもあ
る。なお、このような欠点は、レーヨン等のステープル
繊維にパルプを配合した後、カード法によってステープ
ル繊維を開繊すると共にその内部にパルプを含有した繊
維ウェブを形成し、その後高圧水柱流を施して、ステー
プル繊維相互間の絡合をパルプ繊維の作用によって緊密
にする方法によっても生じるものである。何故なら、パ
ルプ繊維はその繊維長が短いために、カード法によって
開繊する際に、パルプ繊維が飛散することがあり、ま
た、繊維ウェブ内部に大量の自由に運動しやすいパルプ
繊維を含有させると、高圧水柱流で処理する際に、パル
プ繊維が繊維ウェブ中から流失するからである。
【0006】本発明者等は、上記の欠点を解決しようと
して種々研究を行なった。その結果、使用する薄葉紙と
して、湿潤引張強さが0.04〜0.6kgfである紙シートを採
用すれば、上記の欠点を解決しうることを見出し、特開
平5−253160号に係る発明を提案した。この発明
によれば、紙シートと長繊維ウェブとを積層して高圧水
柱流を施しても、紙シートが著しく破壊されたり、或い
は紙シートを構成するパルプ繊維が飛散したりすること
を抑制し、もってパルプ繊維と長繊維とが比較的均一に
絡合されると共に、使用した紙シート中のパルプ繊維が
有効に長繊維と絡合された拭き布を得ることができるの
である。更に、拭き布の製造工程において用いる高圧水
柱流を回収する際に、その中にパルプ繊維が混入する割
合を減少させることによって、拭き布の製造を長期間に
亙って連続操業しうるのである。
【0007】その後、本発明者等は、湿潤引張強さのよ
り高い紙シートを使用して、パルプ繊維と長繊維とが良
好に絡合された拭き布を得ることを試みた。湿潤引張強
さのより高い紙シートは、拭き布の製造工程中におい
て、切断したり皺が入ったりしにくいため、使用するの
に有利であると考えられる。しかしながら、湿潤引張強
さのより高い紙シートを使用すると、紙シートに高圧水
柱流を施した場合、紙シートを構成するパルプ繊維が単
離しにくく、パルプ繊維と長繊維とが良好に絡合しない
という欠点があった。また、高圧水柱流が紙シートを貫
通しにくくなり、紙シート上に高圧水柱流による水がプ
ール状に滞留するという欠点があった。この滞留した水
は、高圧水柱流と衝突することによって、周囲に水を飛
び散らせ、高圧水柱流処理を終えた拭き布の表面に高濃
度のパルプを含む水が付着して、拭き布の表面を乱れさ
せるという欠点があった。
【0008】そこで、本発明者等は、紙シートを構成す
るパルプ繊維としてある特定の性質を持つもの、即ち叩
解の程度が少ないパルプを用い湿式抄紙して得られた紙
シートを採用すれば、仮に紙シートの湿潤引張強さがよ
り高くとも、特開平5−253160号に係る発明と同
様に、高圧水柱流によってパルプ繊維が良好に単離し、
そして長繊維と良好に絡合し、物性的にも満足のゆく拭
き布が得られることを見出し、特開平6−17365号
に係る発明を提案した。この発明に係る方法は、製造中
において、パルプ繊維が飛散することが少なく、また紙
シート上に高圧水柱流による水がプール状に滞留すると
いうことが少なく、好ましいものであった。しかしなが
ら、叩解の程度が少ないパルプ繊維は剛直であるため、
長繊維との絡合が不十分になるということがあった。そ
して、絡合が不十分であると、高圧水柱流によってパル
プ繊維が流失しやすく、高圧水柱流を再使用する際に用
いられるフィルター材が目詰まりを起こし、長期間に亙
る連続操業が行ないにくくなるという欠点もあった。ま
た、パルプ繊維が剛直であるため、得られた拭き布の柔
軟性も低下するということがあった。
【0009】以上のようなことから、本発明は、特開平
6−17365号に係る発明を改良して、叩解の程度の
少ないパルプ及び叩解の程度がある特定の範囲にあるパ
ルプを混合した混合パルプを湿式抄紙して得られた紙シ
ートを使用することによって、紙シート中のパルプ繊維
の飛散及び流失を防止し、且つ紙シート上に高圧水柱流
による水がプール状に滞留するのを防止し、更にパルプ
繊維と長繊維との絡合を向上させると共に、柔軟性に優
れた拭き布を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、多数の
長繊維が集積されてなる長繊維ウェブの表面に、JIS
P 8121に示された方法で測定したカナダ標準フリ
ーネスが600ml以上のパルプを乾燥重量で70〜9
5重量%、及びカナダ標準フリーネスが500ml以上
で600ml未満のパルプを乾燥重量で30〜5重量%
の割合で混合した混合パルプを湿式抄紙した後、乾燥し
て得られた実質的にパルプ繊維で構成された紙シートを
積層した後、該紙シートの表面から長繊維ウェブ側に向
けて高圧水柱流を施すことにより、該紙シートを構成す
る該パルプ繊維と該長繊維とを絡合させることを特徴と
する拭き布の製造方法に関するものである。
【0011】まず、本発明においては、多数の長繊維が
集積されてなる長繊維ウェブを準備する。ここで、長繊
維としては、従来公知の長繊維を使用することができ、
例えばレーヨン長繊維,ポリオレフィン系長繊維,ポリ
エステル系長繊維、ポリアミド系長繊維,ポリアクリル
酸エステル系長繊維等を使用することができる。本発明
において、長繊維を使用する理由は、長繊維よりなる長
繊維ウェブは、短繊維よりなる短繊維ウェブよりも、繊
維間が絡合している場合、引張強度や形態安定性に優れ
ているからである。また、長繊維の繊度は、1〜4デニー
ルであるのが好ましい。長繊維の繊度が4デニールを超
えると、長繊維ウェブの柔軟性が低下し、拭き布として
使用した場合の使用感が低下する傾向が生じる。逆に、
長繊維の繊度が1デニール未満になると、長繊維の製造
条件等が厳密になって、長繊維、ひいては長繊維ウェブ
を高速度で製造しにくくなる傾向が生じる。また、長繊
維ウェブの坪量は、5〜30g/m2であるのが好ましい。
長繊維ウェブの坪量が30g/m2を超えると、紙シート
と長繊維ウェブとの積層物に、紙シートから長繊維ウェ
ブ側に向けて高圧水柱流を施しても、紙シートを構成す
るパルプ繊維が、長繊維ウェブの裏面(紙シートと当接
していない面)に移動しにくくなり、得られる拭き布の
片面にのみパルプ繊維が偏在した状態となって、パルプ
繊維の少ない面における吸水性が低下する傾向が生じ
る。逆に、長繊維ウェブの坪量が5g/m2未満になる
と、長繊維ウェブの形態安定性が低下し、得られる拭き
布の湿潤強度が低下する傾向が生じる。更に、長繊維相
互間の間隙が大きくなって、高圧水柱流を施したとき
に、その間隙からパルプ繊維が流出してしまい、使用後
の高圧水柱流を回収した場合、その中にパルプ繊維が大
量に混入する恐れが生じる。なお、本発明において使用
する長繊維ウェブは、長繊維相互間が自己融着した、い
わゆる長繊維不織布であってもよいし、また長繊維相互
間が結合していないフリース状の長繊維フリースであっ
てもよい。特に、前者の長繊維不織布のうちでも、長繊
維相互間が自己融着した点融着区域が、散点状に多数配
置されたものを使用するのが好ましい。この理由は、長
繊維相互間が自己融着している点融着区域を持つため、
形態安定性に優れると共に、点融着区域以外の区域にお
いては長繊維相互間が自己融着されておらず、自由な状
態で集積されているため、柔軟性に優れ、且つパルプ繊
維と良好に絡合しやすいからである。
【0012】以上のようにして準備した長繊維ウェブの
表面に、紙シートを積層する。本発明で重要なことは、
この紙シートとして、ある特定範囲のカナダ標準フリー
ネスを有する、二種のパルプを混合した混合パルプを、
湿式抄紙して得られる紙シートを使用する点にある。即
ち、紙シートとして、JIS P 8121に示された
方法で測定したカナダ標準フリーネスが600ml以上
のパルプを乾燥重量で70〜95重量%、及びカナダ標
準フリーネスが500ml以上で600ml未満のパル
プを乾燥重量で30〜5重量%の割合で混合した混合パ
ルプを、湿式抄紙した後、乾燥して得られる紙シートを
使用する必要がある。ここで、カナダ標準フリーネス
は、パルプの叩解度と相関関係にあるもので、その値が
大きいほど、叩解度が小さいことを示すものである。混
合パルプ中において、カナダ標準フリーネスが500m
l以上で600ml未満のパルプが5重量%未満である
と、紙シート中のパルプ繊維に剛直なものが多くなり、
高圧水柱流を施すと、パルプ繊維と長繊維との絡合が不
十分となり、またパルプ繊維が高圧水柱流によって流失
しやすくなり、更に得られる拭き布の柔軟性が低下する
ので、好ましくない。逆に、カナダ標準フリーネスが5
00ml以上で600ml未満のパルプが30重量%を
超えると、紙シート中におけるパルプ繊維の絡み合いが
強く、高圧水柱流を施しても、パルプ繊維が単離しにく
くなるので、好ましくない。また、高圧水柱流を施した
ときに、紙シート上に水がプール状に滞留し、この滞留
した水に高圧水柱流が衝突して、周囲に水が飛び散り、
高圧水柱流処理を終えた拭き布に高濃度のパルプを含む
水が付着し、拭き布の表面が乱れて地合いが不均一にな
るので、好ましくない。なお、本発明においては、カナ
ダ標準フリーネスが500ml未満のパルプを使用しな
い理由は、以下のとおりである。即ち、カナダ標準フリ
ーネスが500ml未満のパルプは、叩解が非常に進ん
でおり、パルプ繊維のフィブリル化が極めて進んでいる
と共にパルプ繊維の捩れも非常に大きく、従ってパルプ
繊維同士が緊密に固く絡み合っている。従って、このよ
うなパルプ繊維を含有する紙シートは、高圧水柱流を施
しても、パルプ繊維が単離しにくく、紙シートの破壊が
進まないからである。本発明で使用する紙シートは、カ
ナダ標準フリーネスが600ml以上のパルプと、カナ
ダ標準フリーネスが500ml 以上で600ml未満の
パルプとを一定割合で混合した混合パルプを用いて得ら
れたものであるから、実質的にパルプ繊維で構成されて
おり、紡織用ステープル繊維等の他の構成繊維が混入し
ていないものであることは言うまでもない。
【0013】本発明において使用するパルプは、カナダ
標準フリーネスが600ml以上のもの、及び500ml以上で60
0ml未満のものであれば良く、従ってカナダ標準フリー
ネスが600ml以上のものとして未叩解のパルプも好適に
使用しうる。未叩解の木材パルプは、パルプ繊維のフィ
ブリル化の程度は少なく、且つパルプ繊維の捩れも小さ
い。従って、未叩解のパルプを含有する紙シートに、高
圧水柱流を施すと、パルプ繊維が単離しやすい。また、
カナダ標準フリーネスが500ml以上で600ml未満のパルプ
は、ある程度フィブリル化しており且つ未叩解パルプほ
ど剛直ではないので、高圧水柱流を施すと、長繊維と均
一に絡合し、地合いが良好で且つ柔軟性に富む拭き布が
得られるのである。なお、未叩解のパルプのカナダ標準
フリーネスは、パルプの種類や生産地によって大きく異
なるが、例示すれば以下のとおりである。例えば、針葉
樹晒クラフトパルプ100重量%のカナダ標準フリーネス
は、一般的には730ml程度であり、広葉樹晒クラフトパ
ルプ100重量%のカナダ標準フリーネスは、一般的には6
50ml程度である。
【0014】本発明において使用するパルプとしては、
一定のカナダ標準フリーネスを有するものであれば、ど
のようなものでも採用しうる。例えば、針葉樹及び広葉
樹木材をクラフト法,サルファイト法,ソーダ法,ポリ
サルファイド法等で蒸解した化学パルプ、又はグランド
パルプ,サーモメカニカルパルプ等の機械パルプを、晒
若しくは未晒の状態で、単独で又は混合して使用するこ
とができる。針葉樹パルプと広葉樹パルプとを使用する
場合、その重量配合比は、好ましくは、針葉樹パルプ/
広葉樹パルプ=100〜20/0〜80、最も好ましくは100〜4
0/0〜60の範囲である。広葉樹パルプが80重量%を超え
ると、高圧水柱流によるパルプの消失量が増加するばか
りでなく、絡合後のシートの柔軟性が低下する傾向とな
る。以上のとおり、本発明においては、カナダ標準フリ
ーネスが600ml以上であるパルプ及びカナダ標準フリー
ネスが500ml以上で600ml未満のパルプを混合した混合パ
ルプを使用し、これを湿式抄紙して紙シートを得るので
ある。このようなパルプを湿式抄紙する際、必要に応じ
て、ポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂、その変性
物、ポリアミン・エピクロルヒドリン樹脂、メラミン樹
脂、尿素樹脂等の湿潤紙力増強剤を添加してもよい。
【0015】本発明において、使用する紙シートの坪量
は、任意に決定しうる事項であるが、特にJIS P 8124に
示された方法で測定した坪量が10〜100g/m2である紙
シートを使用するのが好ましい。紙シートの坪量が10g
/m2未満であると、パルプ繊維の絶対量が少なく、得
られる拭き布に十分な吸水性や保水性を与えにくくなる
という傾向が生じる。逆に、紙シートの坪量が100g/
2を超えると、パルプ繊維の絶対量が多すぎて、紙シ
ートに高圧水柱流を施しても、一本一本のパルプ繊維に
長繊維と絡合しうる程度の運動量を与えにくくなる傾向
が生じる。更に、パルプ繊維の絶対量が多すぎて、得ら
れる拭き布の柔軟性が低下する傾向が生じる。また、本
発明に使用される紙シートの密度(JIS P 8118に示され
た方法で測定)は、0.6g/cm3以下であるのが好まし
い。紙シートの密度が0.6g/cm3を超えると、紙シート
の上から高圧水柱流を施した場合に、パルプ繊維の運動
が抑制され、長繊維とパルプ繊維との絡合が十分でなく
なるばかりでなく、得られる拭き布の柔軟性が低下する
傾向が生じる。
【0016】この紙シートは、予め準備した長繊維ウェ
ブ表面に積層される。この際、長繊維ウェブの坪量と紙
シートの坪量の比は、以下のようにするのが好ましい。
即ち、長繊維ウェブの坪量と、JIS P 8124に示された方
法で測定した紙シートの坪量の比が、長繊維ウェブ/紙
シート=1/1〜19となるようにするのが、好ましい。長
繊維ウェブ/紙シート=1/1未満となると、長繊維の量
に対して、相対的にパルプ繊維の量が少なくなり、得ら
れる拭き布の吸水性や保水性が低下する傾向が生じる。
また、長繊維に対して、廉価なパルプ繊維の量が少なく
なることによって、得られる拭き布自体が高価になると
いう傾向が生じる。逆に、長繊維ウェブ/紙シート=1
/19を超えて、紙シートの坪量が重くなると、紙シート
を構成するパルプ繊維の全てが強固に長繊維と絡合しに
くくなり、得られる拭き布を湿潤させて使用した場合
に、パルプ繊維が脱落しやすくなる傾向が生じる。
【0017】長繊維ウェブの表面に紙シートを積層した
後、紙シートの表面から長繊維ウェブ側に向けて高圧水
柱流を施す。即ち、積層物の紙シート側から長繊維ウェ
ブ側へ高圧水柱流が貫通するようにして、高圧水柱流を
施すのである。この高圧水柱流は、微細な直径のノズル
孔を通して、高圧で水を噴出させて得られるものであ
る。例えば、孔径0.01〜3mm程度のノズル孔を通して、2
0〜150kg/cm2程度の圧力で水を噴出させて得られるも
のである。この水柱流を積層物に施すと、高圧水柱流は
紙シートに衝突する。そして、紙シートはまず長繊維ウ
ェブ上に密着し、次いでこの密着した状態で、紙シート
の破壊が生じ、紙シートを構成するパルプ繊維を単離さ
せ、パルプ繊維に曲げや捩れ等の変形を起こさせると共
に、パルプ繊維に運動エネルギーを十分に与え、このパ
ルプ繊維にランダムな運動を生じさせる。その結果、こ
れらの複合作用によって、パルプ繊維と長繊維ウェブ中
の長繊維とが絡み合い、更に、このパルプ繊維によって
長繊維同士も絡合することになるのである。
【0018】以上のようにして得られた拭き布は、パル
プ繊維と長繊維が絡合されて一体化したものである。そ
して、この拭き布には、所望に応じて、水やプロピレン
グリコール等の湿潤剤,アルコール類やパラ安息香酸エ
ステル等の抗菌剤,防黴剤,香料等の薬剤等が付与され
て、使い捨て手拭き,ウェットティシュー,ワイパー,
使い捨て雑巾等として使用されるのである。
【0019】
【実施例】
実施例1 ポリプロピレン長繊維が集積されてなり、且つこのポリ
プロピレン長繊維相互間が自己融着された点融着区域を
多数持つ長繊維不織布を準備した。この長繊維不織布を
構成する長繊維の繊度は、2.3デニールであり、長繊維
不織布の坪量は、12g/m2であった。この長繊維不織
布の表面に、以下に示す混合パルプを湿式抄紙して得ら
れた紙シートを積層した。混合パルプは、JIS P 8121に
示された方法で測定したカナダ標準フリーネスが620ml
である針葉樹晒クラフトパルプを乾燥重量で90重量%
と、カナダ標準フリーネスが540mlである針葉樹晒クラ
フトパルプを乾燥重量で10重量%とが混合されてなるも
のである。また、紙シートは、JIS P 8124に示された方
法で測定した坪量が60g/m2であった。そして、紙シ
ートが上に位置し、長繊維不織布が下に位置するように
して、金網で形成された移送コンベア上に載置した。次
いで、この積層物を20m/分の速度で移送させながら、
孔径0.12mmのノズル孔が0.64mmの間隔で千鳥状に並んで
いる高圧水柱流噴出装置を用いて、70kg/cm2の水圧で
高圧水柱流を噴出させ、紙シートの表面に高圧水柱流を
施した。以上のようにして、紙シートを構成しているパ
ルプ繊維と、長繊維不織布を構成している長繊維とが絡
合して、一体化された拭き布を得た。
【0020】実施例2 ポリエチレンテレフタレート長繊維が集積されてなり、
且つこのポリエチレンテレフタレート長繊維相互間が自
己融着された点融着区域を多数持つ長繊維不織布を準備
した。この長繊維不織布を構成する長繊維の繊度は、2.
3デニールであり、長繊維不織布の坪量は、15g/m2
あった。この長繊維不織布の表面に、以下に示す混合パ
ルプを湿式抄紙して得られた紙シートを積層した。混合
パルプは、JIS P 8121に示された方法で測定したカナダ
標準フリーネスが660mlである針葉樹晒クラフトパルプ
を乾燥重量で85重量%と、カナダ標準フリーネスが570m
lである針葉樹晒クラフトパルプを乾燥重量で10重量%
とが混合されてなるものである。また、この紙シート
は、JIS P 8124に示された方法で測定した坪量が40g/
2であった。そして、紙シートが上に位置し、長繊維
不織布が下に位置するようにして、金網で形成された移
送コンベア上に載置した。次いで、この積層物を20m/
分の速度で移送させながら、孔径0.12mmのノズル孔が0.
64mmの間隔で千鳥状に並んでいる高圧水柱流噴出装置を
用いて、50kg/cm2の水圧で高圧水柱流を噴出させ、紙
シートの表面に高圧水柱流を施した。以上のようにし
て、紙シートを構成しているパルプ繊維と、長繊維不織
布を構成している長繊維とが絡合して、一体化された拭
き布を得た。
【0021】実施例3 ポリプロピレン長繊維が集積されてなり、且つこのポリ
プロピレン長繊維相互間が自己融着された点融着区域を
多数持つ長繊維不織布を準備した。この長繊維不織布を
構成する長繊維の繊度は、2.2デニールであり、長繊維
不織布の坪量は、10g/m2であった。この長繊維不織
布の表面に、以下に示す混合パルプを湿式抄紙して得ら
れた紙シートを積層した。混合パルプは、JIS P 8121に
示された方法で測定したカナダ標準フリーネスが690ml
である、未叩解の針葉樹晒クラフトパルプを乾燥重量で
80重量%と、カナダ標準フリーネスが640mlである未叩
解の広葉樹晒クラフトパルプを乾燥重量で10重量%と、
カナダ標準フリーネスが570mlである針葉樹晒クラフト
パルプを乾燥重量で10重量%とが混合されてなるもので
ある。また、この紙シートは、JIS P 8124に示された方
法で測定した坪量が50g/m2であった。そして、紙シ
ートが上に位置し、長繊維不織布が下に位置するように
して、金網で形成された移送コンベア上に載置した。次
いで、この積層物を20m/分の速度で移送させながら、
孔径0.15mmのノズル孔が1mm間隔で並んでいる高圧水柱
流噴出装置を用いて、60kg/cm2の水圧で高圧水柱流を
噴出させ、紙シートの表面に高圧水柱流を施した。以上
のようにして、紙シートを構成しているパルプ繊維と、
長繊維不織布を構成している長繊維とが絡合して、一体
化された拭き布を得た。
【0022】比較例1 実施例1で使用した紙シートに代えて、以下に示す紙シ
ートを使用した以外は実施例1と同様の方法で拭き布を
得た。ここで使用した紙シートは、JIS P 8121に示され
た方法で測定したカナダ標準フリーネスが550mlである
針葉樹晒クラフトパルプ100重量%を湿式抄紙して得ら
れたものである。なお、紙シートの坪量は、実施例1と
同様で60g/m2であった。この拭き布の製造中におい
て、高圧水柱流噴出装置下の紙シート上に、高圧水柱流
による水がプール状に滞留した。そして、高圧水柱流が
この滞留した水に衝突して、周囲に水を飛び散らせた。
その結果、得られた拭き布の表面は不均一となった。ま
た、得られた拭き布は、柔軟性に劣り、パルプ繊維と長
繊維との絡合も不十分であって、パルプ繊維が容易に脱
離しやすいものであった。
【0023】比較例2 実施例1で使用した紙シートに代えて、以下に示す紙シ
ートを使用した以外は実施例1と同様の方法で拭き布を
得た。ここで使用した紙シートは、JIS P 8121に示され
た方法で測定したカナダ標準フリーネスが510mlである
針葉樹晒クラフトパルプ100重量%を湿式抄紙して得ら
れたものであり、またJIS P 8124に示された方法で測定
した坪量が40g/m2のものであった。この拭き布の製
造中において、高圧水柱流噴出装置下の紙シート上に、
高圧水柱流による水がプール状に滞留した。そして、高
圧水柱流がこの滞留した水に衝突して、周囲に水を飛び
散らせた。その結果、得られた拭き布の表面は不均一と
なった。また、得られた拭き布は、柔軟性に劣り、パル
プ繊維と長繊維との絡合も不十分であって、パルプ繊維
が容易に脱離しやすいものであった。
【0024】比較例3 実施例1で使用した紙シートに代えて、以下に示す紙シ
ートを使用した以外は実施例1と同様の方法で拭き布を
得た。ここで使用した紙シートは、JIS P 8121に示され
た方法で測定したカナダ標準フリーネスが660mlである
針葉樹晒クラフトパルプ100重量%を湿式抄紙して得ら
れたものである。なお、紙シートの坪量は、実施例1と
同様で60g/m2であった。この拭き布の製造中におい
て、紙シートの破断によるトラブルが発生した。また、
得られた拭き布は、やや柔軟性に欠けるものであった。
【0025】比較例4 実施例1で使用した長繊維不織布をそのまま拭き布とし
た。
【0026】比較例5 実施例1で使用した紙シートをそのまま拭き布とした。
【0027】実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた
拭き布を下記のテストに供し、その品質を評価した。こ
の結果を表1に示した。
【表1】 記 1)吸水性:拭き布の吸水性を目視による官能評価によっ
て判定した。官能評価は、次の5段階で行なった。5…
極めて速やかに水を吸水した。4…速やかに水を吸水し
た。3…吸水性は普通であった。2…ややゆっくりと水
を吸水した。1…ゆっくりと水を吸水した。 2)拭き取り性:拭き布を水に浸漬した後、軽く絞った状
態で机を擦り、拭き取り性を目視による官能で評価し
た。官能評価は、次の5段階で行なった。5…拭き取り
性が極めて優れている。4…拭き取り性が優れている。
3…拭き取り性が普通である。2…拭き取り性がやや不
良である。1…拭き取り性が不良である。 3)柔軟性:拭き布の柔軟性を手指による官能で評価し
た。官能評価は次の5段階で行なった。5…極めて柔軟
である。4…柔軟である。3…柔軟性は普通である。2
…柔軟性がやや劣っている。1…柔軟性が劣っている。 4)繰り返し使用性:拭き布を水に浸漬した後、軽く絞
り、次いで手で揉むという操作を繰り返して、手指によ
る官能で評価した。官能評価は、次の5段階で行なっ
た。5…拭き布の強度は殆ど低下せず、十分に繰り返し
使用可能であった。4…拭き布の強度は若干低下したも
のの、繰り返し使用可能であった。3…拭き布の強度が
低下したが、数回程度の繰り返し使用には耐えられた。
2…拭き布の強度が低下し、繰り返し使用可能とは言え
なかった。1…拭き布の強度低下が激しく、繰り返し使
用は不可能であった。 5)地合い(均一性):拭き布の地合いを目視による官能
で評価した。官能評価は、次の5段階で行なった。5…
極めて均一である。4…良好である。3…普通である。
2…やや不均一で地合いが劣っている。1…極めて不均
一で地合いが劣っている。 6)作業性:拭き布製造時における操業上のトラブルの多
寡及び作業のし易さ等を、次の5段階で行なった。5…
操業上のトラブルは全くなく、作業性も極めて良好であ
った。4…操業上のトラブルは殆どなく、作業性も良好
であった。3…操業上のトラブル及び作業性は普通であ
った。2…操業上のトラブルが発生し、作業性もやや劣
っていた。1…操業上のトラブルが多く、作業性も劣っ
ていた。 7)パルプ流失率:高圧水柱流処理によるパルプの流失率
を、次式によって算出した。パルプ流失率(%)=
[(流失したパルプの乾燥重量/高圧水柱流処理前の紙
シートの乾燥重量)]×100。
【0028】実施例1〜3で得られた拭き布と、比較例
1〜5で得られた拭き布とを比較すれば、明かなよう
に、比較例1及び2に係る方法においては、紙シートを
湿式抄紙して得る際のパルプとして、カナダ標準フリー
ネスが低いパルプのみを使用したので、紙シートを構成
するパルプ繊維同士が強固に絡まり合っており、高圧水
柱流を施しても、パルプ繊維が単離して長繊維と良好に
絡合せず、実施例1〜3で得られた拭き布と比較して、
吸水性、柔軟性及び繰り返し使用性に劣るものであっ
た。また、比較例1及び2に係る方法においては、高圧
水柱流による水が紙シート上にプール状に滞留し、この
滞留した水を高圧水柱流が周囲に飛び散らせるので、高
圧水柱流処理後の拭き布に飛び散った高濃度のパルプを
含む水が付着し、拭き布の表面が不均一になって、地合
いの悪い拭き布しか得られなかった。一方、比較例3に
係る方法においては、紙シートを湿式抄紙して得る際の
パルプとして、カナダ標準フリーネスが高いパルプのみ
を使用したので、紙シート中のパルプ繊維が全て剛直な
ものであり、得られる拭き布の柔軟性に劣るものであっ
た。また、剛直なパルプ繊維のみで紙シートが形成され
ているので、パルプ繊維相互間の絡み合いが不十分で、
紙シートの強度が低く、拭き布製造時の紙シートの破断
等のトラブルが発生することがあった。また、比較例4
及び5で得られた拭き布は、長繊維とパルプ繊維とが絡
合したものでないため、長繊維不織布よりなる比較例4
に係る拭き布においては、吸水性や拭き取り性に劣るも
のであり、紙シートよりなる比較例5に係る拭き布にお
いては、引張強度が極めて低く、繰り返し使用性に劣
り、また柔軟性にも劣るものであった。
【0029】
【作用及び発明の効果】以上説明したように、本発明に
係る拭き布の製造方法は、長繊維ウェブの表面に、ある
特定値以上のカナダ標準フリーネスを有するパルプと、
これより低く且つ特定の範囲のカナダ標準フリーネスを
有するパルプとを混合した混合パルプを湿式抄紙して得
られる紙シートを、積層して高圧水柱流を施すものであ
るため、紙シートを構成するパルプ繊維が良好に単離す
ると共に、紙シート上に高圧水柱流による水がプール状
に滞留するのを防止しうる。従って、パルプ繊維と長繊
維とが均一に絡合し、吸水性、柔軟性、拭き取り性及び
繰り返し使用性に優れた拭き布が得られるという効果を
奏する。更に、紙シート上に水がプール状に滞留するの
を防止しうるため、滞留した水が高圧水柱流によって周
囲に飛び散るのを防止でき、高圧水柱流処理後の拭き布
の表面に高濃度のパルプを含む水が付着しにくい。従っ
て、得られる拭き布の表面が不均一になることを防止で
き、地合いの良好な拭き布が得られるという効果を奏す
る。
【0030】また、本発明において使用する紙シート
は、前記したようにある特定値以上のカナダ標準フリー
ネスを有する剛直なパルプ繊維のみで構成されておら
ず、ある程度フィブリル化し且つ柔軟化されたパルプ繊
維が混入しているものである。従って、フィブリル化し
たパルプ繊維によってパルプ繊維相互間の絡み合いが向
上するので、紙シートの強度が向上し、拭き布の製造時
において紙シートが破断するなどのトラブルが発生しに
くいという効果を奏する。また、フィブリル化したパル
プ繊維の存在によって、長繊維とパルプ繊維との絡合が
更に進行する。従って、絡合が不十分であることによっ
て生じる、高圧水柱流によるパルプ繊維の流失が少な
い。依って、高圧水柱流を再使用する際に用いられるフ
ィルター材が目詰まりを起こしにくく、長期間に亙る連
続操業が行なえるという効果を奏する。更に、高圧水柱
流による流失が少なくなると、パルプ繊維を拭き布中に
大量に含有させることが可能となって、吸水性、保水
性、拭き取り性に優れた拭き布を容易に得ることができ
るという効果も奏する。また、ある程度フィブリル化し
且つ柔軟化されたパルプ繊維を介して、剛直なパルプ繊
維と長繊維とが絡合することになって、剛直なパルプ繊
維がある程度存在しているにも係わらず、得られる拭き
布の柔軟性が低下しにくいという効果を奏するものであ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D21H 27/30 D21H 5/14 Z

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の長繊維が集積されてなる長繊維ウ
    ェブの表面に、JISP8121に示された方法で測定
    したカナダ標準フリーネスが600ml以上のパルプを
    乾燥重量で70〜95重量%、及びカナダ標準フリーネ
    スが500ml以上で600ml未満のパルプを乾燥重
    量で30〜5重量%の割合で混合した混合パルプを湿式
    抄紙した後、乾燥して得られた実質的にパルプ繊維で構
    成された紙シートを積層した後、該紙シートの表面から
    長繊維ウェブ側に向けて高圧水柱流を施すことにより、
    該紙シートを構成する該パルプ繊維と該長繊維とを絡合
    させることを特徴とする拭き布の製造方法。
JP4241279A 1992-08-17 1992-08-17 拭き布の製造方法 Expired - Fee Related JP2743731B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4241279A JP2743731B2 (ja) 1992-08-17 1992-08-17 拭き布の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4241279A JP2743731B2 (ja) 1992-08-17 1992-08-17 拭き布の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0665852A JPH0665852A (ja) 1994-03-08
JP2743731B2 true JP2743731B2 (ja) 1998-04-22

Family

ID=17071900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4241279A Expired - Fee Related JP2743731B2 (ja) 1992-08-17 1992-08-17 拭き布の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2743731B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6671121B2 (ja) * 2015-08-04 2020-03-25 大王製紙株式会社 コールドペーパー用紙

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4950531A (en) * 1988-03-18 1990-08-21 Kimberly-Clark Corporation Nonwoven hydraulically entangled non-elastic web and method of formation thereof
US5026587A (en) * 1989-10-13 1991-06-25 The James River Corporation Wiping fabric

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0665852A (ja) 1994-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3680456B2 (ja) 拭き布用複合シート
JP3129192B2 (ja) 水崩壊性不織布及びその製造方法
JPH1193055A (ja) 水解性不織布およびその製造方法
JP3358356B2 (ja) 開孔模様を有する複合不織布および複合不織布の製造方法
JP3163802B2 (ja) 凹凸模様を有する不織シートの製造方法
EP0560556B1 (en) Process for producing wiping nonwoven fabric
JPH1199636A (ja) 印刷機ブランケット洗浄用不織布
JP2743731B2 (ja) 拭き布の製造方法
JP3289309B2 (ja) シート状拭き布及びその製造方法
JPH06299452A (ja) 不織布複合シートの製造法
JP2621742B2 (ja) 拭き布の製造方法
JP2002069826A (ja) 複合不織布及びその製造方法
JP2826586B2 (ja) 拭き布の製造方法
JPH0985870A (ja) 拭き布
JPH05286100A (ja) 拭き布の製造方法
JP3139215B2 (ja) パルプ複合シート
JP2630164B2 (ja) 吸水性拭き布の製造方法
JPH1143854A (ja) 水解性不織布およびその製造方法
JP2885045B2 (ja) 不織布複合シートの製造方法
JPH06299456A (ja) 不織布複合シートの製造法
JP2812134B2 (ja) 拭き布の製造方法および製造装置
JP3163770B2 (ja) 拭き布の製造方法
JP7342492B2 (ja) 水解性不織布、湿潤水解性不織布及び水解性不織布の製造方法
JPH10131022A (ja) 拭き布及びその製造方法
JP2885046B2 (ja) 不織布複合シートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees