JP2742670B2 - 使用済みスチール缶の処理方法 - Google Patents

使用済みスチール缶の処理方法

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム製の蓋部
を有するスチール缶から、脱塗料され、球状塊に造形し
たアルミニウムと鉄とを分離して、鉄は高級なスクラッ
プ、例えば製鋼用の冷却材等として、一方、アルミニウ
ムは製鋼用脱酸材、製鋼用昇温材あるいは飲料缶の蓋材
としてリサイクルして再利用する使用済みスチール缶の
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルコール類あるいは清涼飲料等の容器
となるスチール缶の多くは、飲み口の開口性を付与させ
るためのマグネシウムが若干含有されたアルミニウム製
の蓋と鉄製の本体とで構成され、蓋と本体とは接着剤を
用いた巻締めによるフランジ加工が施され、少々の衝撃
を加えても内容物である液体やガスが漏洩しないように
製造されている。また、アルミニウム製の蓋部分の全体
に占める重量割合は、スチール缶のサイズ、スチール缶
本体の厚みにより5〜12%程度に変動するが、このよ
うに少ない比率ではあっても、アルミニウムの価格は鉄
に比べて高いため、アルミニウムを回収して再利用を図
ることの意義は大きいものといえる。そして、使用済み
スチール缶の多くは、不燃物(スチール缶、アルミニウ
ム缶、ビン等)として、地方自治体等により回収され、
該不燃物からスチール缶、アルミニウム缶、色別に仕訳
されるビン類、ごみ等に分離され、スチール缶はその磁
性を利用して磁力選別機により分離されている。分離さ
れたスチール缶は、通常、持ち運び易くするために、直
方体状にプレス成形されて、電気炉メーカー等でスクラ
ップ原料として使用されているが、このようなプレス成
形物にはスクラップ原料として不必要な塗料、アルミニ
ウム、ごみ、水分等が含まれており、必ずしも良好なス
クラップ原料とはなりえず、ことにプレス成形物に含ま
れるアルミニウムは溶融中に酸化されて、酸化アルミニ
ウムとなって鉱滓中へ移行し、全く価値の無いものとな
ってしまう。そこで、資源保護の観点から、このような
アルミニウムを回収する技術として、特開平7−516
59号公報においてはアルミニウムを含む鉄製空き缶
(以下単にスチール缶という)を破砕し、破砕して生じ
る金属片をアルミニウム含有片及び鉄含有片に分離し、
アルミニウム片及び鉄片を個々に取出す方法が提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スチー
ル缶を破砕した後、磁力選別機でアルミニウムと鉄とに
分離する特開平7−51659号公報に記載の方法で
は、アルミニウムと鉄との接合部が強固なために、かな
り細かく破砕しても分離効率が上がらず、しかも鉄中へ
のアルミニウムの混入及びアルミニウム中への鉄の混入
が多くなるという品質上の難点があり実用的には不向き
である。本発明はこのような事情に鑑みてなされたもの
で、アルミニウム製の蓋部分とスチール缶本体とが巻締
められてフランジ加工され、かつ接着剤を介して強固に
結合しているようなスチール缶を主体とする原料から効
率よくアルミニウムと鉄とを分離して、しかも不純物で
ある塗料、ごみ、水分等を除去し、使い易い形状、比重
に調整して、従来よりも付加価値の高い有効な原料とし
て再生する使用済みスチール缶の処理方法を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の使用済みスチール缶の処理方法は、アルミニウム
製の蓋を備えたスチール缶からアルミニウムと鉄を分離
する使用済みスチール缶の処理方法であって、前記使用
済みスチール缶あるいはアルミニウム缶を含む使用済み
スチール缶を300〜650℃に加熱後、回転型衝撃破
砕機で処理した後、磁力選別あるいは比重選別によりア
ルミニウムと鉄に分離するように構成されている。ま
た、請求項2記載の使用済みスチール缶の処理方法は、
請求項1記載の使用済みスチール缶の処理方法におい
て、前記使用済みスチール缶は、加熱される前に切断機
によって一定大きさに切断されるように構成されてい
る。
【0005】ここで、回転型衝撃破砕機とは、ローター
及び必要によりケーシング等を回転させながら投入され
た処理物に連続的に衝撃を加えることにより破砕する装
置であって、例えばロータリーインパクトミル、ハンマ
ークラッシャー、インパクトクラッシャー、ケージミ
ル、ローリングクラッシャー等をいう。比重選別とは、
アルミニウムと鉄との比重差を利用した分離方法であ
り、例えば、乾式の比重選別機である風力篩選別機、湿
式の比重選別機であるジグ選別機等を用いてアルミニウ
ムと鉄とを分離することをいう。また、磁力選別とは磁
性の異なる物質を磁力によって選別することをいう。切
断機とは、2つの回転刃の間に処理物を装入して、これ
を回転刃の剪断力により切断する装置、あるいは高速回
転しているハンマー状の刃部材間に処理物を装入して、
これを衝撃力により切断する装置等をいう。
【0006】
【作用】請求項1及び2記載の使用済みスチール缶の処
理方法においては、使用済みスチール缶を300〜65
0℃に加熱後、回転型衝撃破砕機で処理するので、スチ
ール缶表面の塗料及び有機物のごみが燃焼して除かれ、
アルミニウムの蓋とスチール缶本体との接合部の接着剤
も燃焼して、強固に巻き締められた接合部も加熱による
熱膨張率の相違により緩められる。そして、この状態の
スチール缶を回転型衝撃破砕機にかけると、例えば数分
間の連続的な衝撃によってアルミニウム製の蓋とスチー
ル缶の本体とが分離して球状に造粒される。また、回転
型衝撃破砕機での処理の際には、加熱時に生成したスチ
ール缶表面の酸化皮膜、及び加熱により分離し易くなっ
た無機質のごみ(ガラス類、土砂等)がこの衝撃により
剥離して粉砕され、集塵ダストとして系外に排出される
ために、回収される鉄及びアルミニウムの純度をさらに
高められる。また、前記原料の加熱温度が300℃より
低いと、表面に付着した塗料を完全に燃焼させて除去す
ることができず、アルミニウムが充分軟化せず、機械的
に巻締められ、且つ接着剤によって強固に結合している
アルミニウム製の蓋とスチール缶の本体部分を緩ませる
には不十分であり、最終的な分離効率が低下し、又塗料
を完全に燃焼除去することができない。更に、加熱温度
が650℃より高いと、アルミニウムが溶融し、酸化雰
囲気の下ではアルミニウムの酸化ロスが激しく金属アル
ミニウムの回収歩留が大幅に低下する。
【0007】特に、請求項2記載の使用済みスチール缶
の処理方法においては、使用済みスチール缶が加熱され
る前に切断機によって一定大きさに切断されているの
で、スチール缶の裏面まで均一に加熱され、また、一様
な衝撃力が加わることによって、より効率的なアルミニ
ウムと鉄との分離が可能となる。
【0008】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図1は本発明の一実施例に係る使用済みス
チール缶の処理方法を適用する設備におけるロータリー
インパクトミルの側断面図、図2は図1における矢視A
−A断面図、図3は使用済みスチール缶の処理方法のフ
ロー図である。
【0009】まず、本発明の一実施例に係る使用済みス
チール缶の処理方法に使用する装置としては、切断機の
一例であるシュレッダー、直接加熱型ロータリーキル
ン、回転型衝撃破砕機の一例であるロータリーインパク
トミル、及び磁力選別機を用いるので、以下これらの装
置についてこの概略を説明する。前記シュレッダーは、
飲用後のスチール缶を回転する刃の間で、幅5mm、長
さ50mm程度の細片に切断する装置である。
【0010】前記直接加熱型ロータリーキルンは、キル
ン本体が直径400mm、長さ3300mmの円筒状で
あり、灯油燃焼式バーナを用いて、入口側雰囲気温度を
約650℃とした場合、前記原料を約100kg/hの
供給速度で装入して加熱処理を行うことができるものを
使用している。この加熱処理によって、使用済みのスチ
ール缶に付着したごみ、塗料等が燃焼して除去されると
共に、アルミニウム製の蓋とスチール缶本体との結合部
が緩むことにより、後の分離操作が容易となる。
【0011】前記ロータリーインパクトミル10は、本
出願人が特願平6−172026号で提案した回転型衝
撃破砕機であって、図1、及び図2に示すようにドラム
11とローター12を支持する架台16、低速で回転す
るドラム11、及びドラム11にその軸芯を合わせて高
速で回転するローター12とを有する。架台16には、
ドラム11がドラム受けロール17、及び軸受24を介
して、またローター12が軸受20を介して回転可能に
取り付けられており、他に集塵フード22、及び図示し
ない駆動モータ等が載置されている。ドラム11は、ド
ラム外周にスプロケット21を有しており、ドラム下方
に設けられたスプロケット21aを介して回転駆動させ
ることできる。ドラム11の内周には複数の反撥板15
が着脱可能に設けられ、反撥板15間には反撥板15よ
りも内側に突出する仕切り板18がスパイラル状に取り
付けられている。そのため、ドラム11を回転させるこ
とにより、原料がドラム11内で落下上昇運動を繰り返
しながら原料排出部23へ移送されるようになってい
る。ローター12は、軸受20を介して架台16に支持
されており、ローター12の端部(原料排出部23側)
に設けられたVプーリ19を介して図示しない駆動モー
タにより回転させることができる。また、ローター12
の外周には打撃板13が傾斜して等間隔で取り付けられ
ている。従って、以上のような構成のロータリーインパ
クトミル10を用いることにより、高速回転するロータ
ー12の打撃板13に原料供給部14から原料を落下さ
せると共に、飛び跳ねてくる原料を低速回転するドラム
11の反撥板15に衝突させ、さらに細かく粉砕するこ
とができる。
【0012】前記磁力選別機は、原料を搬送するベルト
コンベアの上方に磁石が配置され、これによりベルトに
よって搬送される原料中の磁着物(即ち鉄)を吸引除去
する装置である。
【0013】次に前記説明したシュレッダー、ロータリ
ーインパクトミル10、直接加熱型ロータリーキルン、
及び磁力選別機等の装置を用いて、使用済みスチール缶
を処理し、アルミニウムと鉄とに分離する方法につい
て、以下詳細に説明する。なお、本発明の一実施例に係
る使用済みスチール缶の処理方法においては、原料とし
てプレスで押しつぶされていない、通常の使用済みスチ
ール缶を用いた例を示している。ここに、図3は使用済
みスチール缶の処理パターンの説明図であり、比較例1
はアルミニウム製の蓋を備えたスチール缶を含む原料を
シュレッダーにかけて切断して、その後磁力選別機によ
り選別して、アルミニウムと鉄とに分離するパターンを
示している。なお、同図においては鉄をスチールとして
表記した。
【0014】比較例2は前記比較例1における切断と磁
力選別との間にロータリーインパクトミル10による衝
撃破砕の工程を介在させて、該工程によって発生するダ
ストを分離する処理方法のパターンである。実施例1は
前記比較例2で表示されるパターンの切断と衝撃破砕と
の間に直接加熱型ロータリーキルンを用いて300℃に
加熱する工程を付加したパターンであり、また、実施例
2は前記実施例1における加熱温度をさらに高温の65
0℃に設定したパターンを示すものである。なお、図3
に使用する原料は、ほぼ同一履歴のスチール缶を回収
し、これを4等分して、それぞれ用いることにより、原
料組成のばらつきによる影響が少なくなるような条件の
下で実験を行ったものである。
【0015】そして表1には原料、及び各パターンにお
いて回収された鉄(スチール)とアルミニウムの化学組
成を重量%で表示し、表2には鉄(スチール)、アルミ
ニウム、ダスト及び焼失物の歩留(%)、平均粒度(m
m)、及び嵩比重(−)を示している。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】表2の歩留(収率)について説明すると、
比較例1に示されるように切断のみを行って磁力選別す
るパターンのものでは、アルミニウムが0.41wt%
しか回収できていない。これは、切断のみではアルミニ
ウム製の蓋部と本体部の分離が殆どできておらず、鉄に
固着したアルミニウムの大半が磁着物として鉄側に取り
込まれてしまうためである。従って、前述の特開平7−
51659号公報に記載されているような技術は、実用
的でないということがこの実験によっても裏付けられ
る。比較例2、実施例1、及び実施例2の各パターンの
違いは加熱温度の相違である。即ち、比較例2は常温
(加熱なし)、実施例1は300℃、実施例2は650
℃において処理を行う。表2より分かるように高温にな
るほど鉄の歩留が下がり、アルミニウムの歩留は上がっ
ている。これは、高温では熱による接合部分の緩みが促
進され、その後の衝撃により分離が進むためと思われ
る。
【0019】また、高温になる程、塗料や他の有機物等
の燃焼が進み、焼失物が増加すると共に、缶表面の酸化
の度合いも大きくなり、衝撃によって発生するダストの
量が増大することも鉄の歩留低下につながる原因となっ
ている。但し、鉄の歩留が高い比較例2は、加熱してい
ないため塗料や他の不燃物が鉄中に残存したままであ
り、また、鉄中へのアルミニウムの混入も多くなってい
る。従って、加熱する場合の加熱温度範囲を、アルミニ
ウムが完全に溶融する650℃を上限とし、スチール缶
に付着する塗料を燃焼させる最低の温度300℃を下限
として、300℃〜650℃に設定することが望ましい
ことが、この実験からも裏付けられる。次に表2の平均
粒度は、鉄もアルミニウムも高温になる程、粒径が小さ
くなっている。これは、加熱により材質が軟化(焼鈍)
するために、衝撃により細片が丸められる造形効果がよ
り促進されるためであると考えられる。このことは異な
る加熱温度で処理されたアルミニウムと鉄を微小硬度計
(マイクロビッカース硬度計)により測定して得られた
実験結果と一致する。
【0020】また、表2に示す嵩比重も、上記と同様の
原理で高温で処理したものほど、造形性が進みより密度
の高い粒子となり嵩比重が増加する。この嵩比重は、プ
レスされていない丸缶やあるいはプレスされた缶よりも
はるかに大きく、運搬し易さや使い易さのうえでも非常
に価値のあるものとなっている。表1の化学成分につい
て説明すると、比較例1は加熱されていず、また、衝撃
破砕の処理がされていないために、塗料や有機物が多く
残存して炭素(C)の含有率、鉄中の全アルミニウム分
(T.Al)の含有率、及びアルミニウム中の全鉄分
(T.Fe)の含有率が高いために品質的に劣るものと
なっている。また、比較例2では衝撃破砕により塗料や
有機物の一部が機械的に除かれてアルミニウムをある程
度回収できるが、アルミニウム、鉄中には共に不純物が
多くなる。実施例1と、実施例2とでは化学成分の観点
からは、実施例2の方が優れているが実用上は実施例1
でもアルミニウム及び鉄源としての製鋼用原料等の用途
には充分使用できる高品位レベルである。以上のように
直接加熱型ロータリーキルンにおける処理温度は、アル
ミニウムの溶融する温度範囲等からも300〜650℃
とすることが適切であることが裏付けられる。このよう
なアルミニウム原料は、塗料等の不純物が除かれており
製鋼用の脱酸材、昇温材等として使用できる他、更にプ
レス機にかけて成形品として後工程での処理を容易にし
た後、再びアルミニウム製の蓋の原料として再使用する
こともできる。
【0021】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこの実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱
しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。例
えば、本実施例においては、アルミニウム製の蓋を備え
たスチール缶を含む原料を処理する場合について示して
いるが、原料中にアルミニウム缶あるいは鉄のみからな
るスチール缶等が含まれているような場合でも、これを
原料として本発明を適用することが可能である。従っ
て、予め仕分けされていないようなスチール缶、アルミ
ニウム缶の混合物に本発明を適用して、高品位の鉄粒
と、アルミニウム粒として回収することができる。ま
た、本実施例においては、全て細く切断したスチール缶
を原料として用いたが、これはアルミニウム製の蓋とス
チール缶本体との分離効率を高め、回収物の収率を上げ
粒径を揃えるために切断したもので、若干の収率の変動
や形状の不揃いを許せるのであれば、あえて切断するこ
となく、丸のままの缶や、プレス成形された缶をばらば
らに解砕して、これを出発原料として用いても構わな
い。さらに、アルミニウムと鉄との分離工程には磁力選
別機を用いたが、両者の比重差を利用する比重選別機に
よって両者を分離することによっても同様の効果を奏す
ることができる。
【0022】
【発明の効果】請求項1及び2記載の使用済みスチール
缶の処理方法においては、使用済みスチール缶を300
〜650℃に加熱後、回転型衝撃破砕機で処理するの
で、スチール缶表面の塗料及び有機物のごみが燃焼して
除かれると共に、強固に巻き締められたアルミニウムと
鉄との接合部が加熱により緩められて、連続的な衝撃に
よってアルミニウム製の蓋とスチール缶の本体とが分離
し球状に造粒される。また、回転型衝撃破砕機の処理の
際には、加熱時に生成したスチール缶表面の酸化皮膜、
及び加熱により分離し易くなった無機質のごみ(ガラス
類、土砂等)が剥離して粉砕され、集塵ダストとして系
外に排出されるために、回収されるアルミニウムと鉄の
純度をさらに高められる。さらに、処理物を粒状化する
ことにより嵩比重を高め、取扱い易さを向上させて、付
加価値を大幅に増加させることができるので、アルミニ
ウム及び鉄資源の有効利用が図れる。
【0023】請求項2記載の使用済みスチール缶の処理
方法においては、使用済みスチール缶が加熱される前に
切断機によって一定大きさに切断されているので、スチ
ール缶の裏側まで均一に加熱され脱塗料の効率を上げ、
粒度を均一化して分離効率の向上を図ることができ、熱
処理が均一化すると共に、さらに効率的にアルミニウム
と鉄との分離が可能となる。また、容積を減少させるこ
とで処理物の保管、運搬に際して取り扱いが極めて簡単
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る使用済みスチール缶の
処理方法を適用する設備におけるロータリーインパクト
ミルの側断面図である。
【図2】図1における矢視A−A断面図である。
【図3】使用済みスチール缶の処理方法のフロー図であ
る。
【符号の説明】
10 ロータリーインパクトミル 11 ドラム 12 ローター 13 打撃板 14 原料供給部 15 反撥板 16 架台 17 ドラム受けロール 18 仕切り板 19 Vプーリ 20 軸受 21 スプロケット 21a スプロケット 22 集塵フード 23 原料排出部 24 軸受

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム製の蓋を備えたスチール缶
    からアルミニウムと鉄を分離する使用済みスチール缶の
    処理方法であって、 前記使用済みスチール缶あるいはアルミニウム缶を含む
    使用済みスチール缶を300〜650℃に加熱後、回転
    型衝撃破砕機で処理した後、磁力選別あるいは比重選別
    によりアルミニウムと鉄に分離することを特徴とする使
    用済みスチール缶の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記使用済みスチール缶は、加熱される
    前に切断機によって一定大きさに切断されている請求項
    1記載の使用済みスチール缶の処理方法。
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