JP2742278B2 - 電子写真現像用トナー - Google Patents

電子写真現像用トナー

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JP2742278B2
JP2742278B2 JP63312862A JP31286288A JP2742278B2 JP 2742278 B2 JP2742278 B2 JP 2742278B2 JP 63312862 A JP63312862 A JP 63312862A JP 31286288 A JP31286288 A JP 31286288A JP 2742278 B2 JP2742278 B2 JP 2742278B2
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/087Binders for toner particles
    • G03G9/08742Binders for toner particles comprising macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G9/08755Polyesters

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真現像用トナー、とくにフルカラー
トナーに関する。
[従来の技術] 文字情報を主に伝達する白黒画像と異り、絵画情報を
主に伝達するフルカラー画像では、色の再現性が画像品
質の良否を決定する重要な特性となる。このため、フル
カラー用トナーには、透明性や定着後の画像上の光沢な
どの特性を調節する必要がある。
従来のフルカラートナーにおいては、YMC3色の重なる
部分の混色性、定着性の問題から、比較的分子量の小さ
い、シャープメルト性に優れた樹脂を用いているが、こ
のようなトナーでは熱ローラ定着方式において、ホット
オフセット現象を発生し易い傾向がある。また、画像の
光沢性についても、良好な状態(Gs60°=20〜40%程
度)となる定着温度範囲が狭く、光沢度が高く、ギラギ
ラした感じの画像や、逆に光沢度の低い、画像濃度の低
い画像となり易い。特開昭61-277961では軟化温度80〜1
50℃のポエステル樹脂とスチレン−アクリル酸エステル
共重合体との混合系より成る結着樹脂によるトナーが提
案されているが、これではホットオフセット性に改善は
認められるものの、画像の光沢性については考慮されて
いないため、良好な光沢が得られない。また、トナー自
体の透明性について、全々考慮されていないため、屈折
率が異り、また相溶性もよくないスチレン−アクリル酸
エステル共重合体との混合系のトナーは透明性が悪くな
り、OHP用カラートランペンコピーでは十分に発色しな
い。通常のコピーでも色再現に対して悪影響を与えてし
まう。
ポリエステル樹脂の分子量分布において、低分子量部
と高分子量部に2つ(または3つ)の極大ピークをもた
せ、ホットオフセットを防止する提案があるが、これは
モノカラー用トナーに対しては有効であるが、画像の光
沢が失われるためフルカラー用トナーに使用することは
できない。分子量分布とピークの位置をバランスさせ、
本発明と同じ特性を得ることは、理論的には可能かもし
れないが、実際に重合反応を制御し、得ることは困難で
ある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は前述の従来の問題を解決することにあ
る。つまり、定着温度が低く、定着画像でのトナーの混
色性に優れ、且つ、充分な耐オフセット性(耐ホットオ
フセット性)、耐ブロッキング性、耐熱保存性を有する
フルカラー用トナーを提供することにある。又、異る本
発明の目的としては、良好な画像の光沢を有し、高画質
な画像を得ることができるフルカラー用トナーを提供す
ることにある。又、更なる本発明の目的としては、トナ
ーの透明性(透色性)に優れ、OHPトラペンコピーの透
過光の発色性に優れたフルカラー用トナーを提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段] 先述した目的を達成するための本発明の構成は、結着
樹脂がビスフェノール型ジオールと多価カルボン酸とか
ら合成されるポリエステル樹脂であり、且つ、該結着樹
脂は、 動的粘弾性の力学正接損失(tanδ)が tanδ>3.0であるポリエステルAと tanδ<1.5であるポリエステルBの混合物であり、 その混合割合が、重量比で 5/95≦ポリエステルB/ポリエステルA≦30/70 の範囲にある電子写真現像用トナーである。さらに、ト
ナー自体の動的粘弾性の力学正接損失(tanδ)が、3.0
>tan δ>3.8の範囲である電子写真現像用トナーであ
る。
本発明では結着樹脂として特にビスフェノール型ジオ
ールと多価カルボン酸から合成されるポリエステル樹脂
を用いる。このポリエステル樹脂には、下記のような利
点がある。
(1) スチレン−アクリル系樹脂と比較して、溶解度
パラメーター(SP値)が大きな値を示し、定着ローラー
の部材であるシリコーンゴムとのSP値の差が大きくな
り、ローラーとの接着力が小さくなり、耐オフセット性
に有利である。
(2) 比較的に透明性がよい。
(3) 安定した負帯電が得やすい。
本発明における結着樹脂は、動的粘弾性の正切損失
(tanδ)が、tanδ>3.0であるポリエステルAと、tan
δ<1.5であるポリエステルBの混合物であり、その混
合割合が、重量比で5/95≦ポリエステルB/ポリエステル
A≦30/70の範囲であるものである。さらに、トナー自
体の動的粘弾性のtanδが、3.0<tanδ<3.8の範囲であ
るものである。より好ましくはtanδ>3.0のポリエステ
ル樹脂を70〜95′重量部に対して、tanδ<1.5のポリエ
ステル樹脂を5〜30重量部含有させることである。tan
δ>3.0のポリエステル樹脂の割合が70重量部以下であ
ると、カラー画像として充分な画像光沢が得られない。
逆に95重量部以上であると、画像が必要以上に光沢を帯
びギラギラとした劣悪な感じとなる。耐オフセット性も
ほとんど改善効果がみられない。また、tanδ<3.0以下
のポリエステル樹脂を使用すると、低温での定着性が劣
り、光沢も減少する。tanδ<1.5のポリエステル樹脂の
変わりに、tanδ>1.5のものを使用すると、耐オフセッ
ト性の改善効果が劣化する。
本発明の結着樹脂及びトナーの動的粘弾性の測定に
は、(米)RHEOMETRICS.INC製レオメトリックスダイナ
ミックスペクトロメーターRDS-7700型のレオメーターを
使用した。測定条件は、角周波数ω=100rad/secに固定
し、歪率は自動とした。この状態で温度を昇温し、温度
依存性測定を行った。この測定結果から貯蔵弾性率
[G′(ω)]=105dyn/cm2の時の力学正接損失(tan
δ)、つまり損失弾性率[G″(ω)]/貯蔵弾性率
[G′(ω)]を測定したものである。測定条件でω=
100rad/secに固定したのは、複写機等に使用される熱ロ
ール定着器の実効定着時間は、通常1×10-2〜5×10-2
sec程度であり、これに相当すると考えられるからであ
る。貯蔵弾性率[G′(ω)]が、G′(ω)=1×10
5dyn/secのtanδを測定したのは、トナーの定着時の動
的粘弾性が、G′(ω)=105dyn/sec程度であると考え
られるためである。G′(ω)=1×105dyn/secの時の
tanδとトナーの定着性、耐オフセット性、画像の光沢
などの関係を鋭意研究した結果、本発明の構成に到達し
たのである。
さらに、本発明におけるトナーは動的粘弾性のtanδ
が、3.0>tanδ>3.8の範囲である電子写真用トナーで
ある。これは前述のように、動的粘弾性の異る2種の粘
着樹脂の混合物(ブレンド)をバインダーに使用して
も、トナーのtanδ>3.8では、耐オフセット性があまり
向上せず、また、画像の光沢もギラギラした感じ(光沢
がありすぎる)になり易い。このため本発明の目的であ
る、低温から広い定着範囲を得ることは困難となる。ま
た、トナーのtanδ<3.0では、耐オフセット性は、良好
であるが、画像の光沢を得ることが困難となり、(光沢
が低くなりすぎる)画像が貧弱な感じを与えてしまうも
のになる。
本発明において使用される結着樹脂において、前述の
ようにビスフェノール型ジオールと多価カルボン酸から
合成される、動的粘弾性の異る2種のポリエステル樹脂
の混合物を使用するが、本発明の目的を害しない範囲で
他の公知の樹脂、ワックス等を添加混合することができ
る。
さらに、本発明を達成するための結着樹脂において
は、下記に示すビスフェノール型ジオールと多価カルボ
ン酸とから合成されるポリエステル樹脂が用いられる。
本発明に用いられるビスフェノール型ジオールとして
は、例えば、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
エチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシスチレン(6)−2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
ブチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3)−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル、ポリオキ
シプロピレン(2)−2,2−ビス(4−シクロヘキサノ
ール)プロパン、ポリオキシエチレン(2)−2,6−
ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル、ポリオキシエチ
レン(2,5)−P,P−ビスフェノール、ポリオキシブチ
レン(4)−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、
オキシエチレン−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、オキシプロピレン−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパンなどが挙げられる。
その他のアルコール成分として、必要に応じて例え
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの脂肪
族ポリオールなどが使用できる。
本発明に用いられる多価カルボン酸としては、例えば
2価の芳香族カルボン酸として、フタル酸、イソフタル
酸、無水フタル酸、テレフタル酸、及びそのエステル類
などの誘導体があり、例えば3価の芳香族ポリカルボン
酸としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−
ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカル
ボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4,5−
ベンゼンテトラカルボン酸、及びこれらの無水物やエス
テル化物がある。また、2価の脂肪族カルボン酸として
は、例えばマレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン
酸、セバチン酸、マロン酸、及びこれらを炭素数8〜22
の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有
機酸単量体、これらの無水物、低級アルキルエステルと
リノレイン酸の2量体、その他の2価の有機酸単量体な
どがある。
本発明におけるポリエステル樹脂は、公知の手段によ
って合成することができる。ポリエステル樹脂の合成例
としては、下記に示すものが挙げられる。
[ポステル樹脂の合成例1] テレフタル酸7モル、トリメリット酸2モル、及びポ
リオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン9モルからなる混合物を210℃で
約6時間加熱撹拌し、反応終了後室温まで冷却し、ポリ
エステル樹脂を合成した。合成時に各モノマーが留出あ
るいは逸散しないように充分留意し、また留出あるいは
逸散した場合はその分だけを途中で添加した。
[ポリエステル樹脂の合成例2] テレフタル酸7モル、トリメリット酸2モル、ポリオ
キシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン8.84モル、及びグリセリン0.16モルから
なる混合物を200℃で約7時間加熱撹拌し、反応終了後
室温まで冷却し、ポリエステル樹脂を合成した。合成時
に各モノマーが留出あるいは逸散しないよう充分留意
し、また留出あるいは逸散した場合はその分だけを途中
で添加した。
[ポリエステル樹脂の合成例3] テレフタル酸7モル、n−ドデセニルコハク酸1モ
ル、トリメリット酸1.5モル、ポリオキシプロピレン
(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン8モル、及びエチレングリコール1.5モルからなる混
合物を200℃で約7時間加熱撹拌し、反応終了後室温ま
で冷却し、ポリエステル樹脂を合成した。合成時に各モ
ノマーが留出あるいは逸散しないよう充分留意し、また
留出あるいは逸散した場合はその分だけを途中で添加し
た。
[ポリエステル樹脂の合成例4] テレフタル酸7モル、マレイン酸1モル、トリメリッ
ト酸1モル、ポリオキシプロピレン(3)−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン8.84モル、及びグリセリ
ン0.16モルからなる混合物を220℃で約6時間加熱撹拌
し、反応終了後室温まで冷却し、ポリエステル樹脂を合
成した。合成時に各モノマーが留出あるいは逸散しない
よう充分留意し、また留出あるいは逸散した場合はその
分だけを途中で添加した。
[ポリエステル樹脂の合成例5] テレフタル酸7モル、コハク酸1モル、トリメリット
酸1モル、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン7モル、及びポリ
オキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン2モルからなる混合物を210℃で約7
時間加熱撹拌し、反応終了後室温まで冷却し、ポリエス
テル樹脂を合成した。合成時に各モノマーが留出あるい
は逸散しないよう充分留意し、また留出あるいは逸散し
た場合はその分だけを途中で添加した。
本発明のトナーに任意に使用される荷電制御剤として
は、公知のものが使用できるが、フルカラー電子写真法
に適するように、トナーの透明性を劣化させない無色ま
たは白色のものが好ましい。有効な荷電制御剤として
は、多価の金属を含む有機性の塩または錯体類である有
機金属化合物が挙げられる。有効な金属種としては、A
l、Ba、Ca、Cd,Cr、Cu、Fe、Hg、Mg、Mn、Ni、Pb、Sn、
Sr、Znなどの多価性のものである。特に好ましいもの
は、サリチル酸金属塩及びサリチル酸誘導体の金属塩で
ある。
本発明で使用するサリチル酸金属塩及び/またはサリ
チル酸誘導体の金属塩は下記の一般式で表わされる。
(但し、R1、R2及びR3は水素または炭素数1〜10のア
ルキル基あるいはアリル基が望ましい。ここでR1、R2
よびR3は同時に同じであっても異ってもよい。また、Me
は亜鉛、ニッケル、コバルト、鉛、クロムから選ばれる
いずれかの金属であるが、この中でも特に亜鉛が望まし
い。) かかる一般式で表わされた金属塩は、CLARK,J.L.Kao,
II.(1948)J.Amer.Chem.Soc.70,2151に記載された方法
によって容易に合成することができる。例えば、溶媒中
に2モルのサリチル酸ナトリウム塩(サリチル酸誘導体
のナトリウム塩を含む)と、1モルの塩化亜鉛とを添加
し、混合し、加温し、撹拌することにより亜鉛塩として
得ることができる。この金属塩は白色を呈する結晶であ
り、トナーの結着樹脂中に分散させた場合にも着色を示
さないものである。金属塩が亜鉛塩以外のものについて
も上記の方法に準じて製造することができる。これらの
金属塩は単独で用いられても2種以上の併用であっても
かまわない。
また、本発明に用いる着色剤としては、トナー用とし
て公知のものがすべて使用できる。黒色の着色剤として
は、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、フ
ァーネスブラック、ランプブラック等が使用できる。シ
アンの着色剤としては、例えば、フタロシアニンブル
ー、メチレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオ
レット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー等が使
用できる。マゼンタの着色剤としては、例えば、ローダ
ミン6Gレーキ、ウォッチングレッド、ローズベンガル、
ローダミンB、アリザリンレーキ等が使用できる。イエ
ローの着色剤としては、例えば、クロムイエロー、ベン
ジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトールイエロ
ー、モリブデンオレンジ、キノリンイエロー、タートラ
ジン等が使用できる。
また必要に応じて、コロイダルシリカのような流動化
剤、酸化チタン、酸化アルミニウム等の金属酸化物や、
炭化ケイ素等の研磨剤、脂肪酸金属塩などの滑剤などを
含有させても良い。
本発明のトナーは1世分系現像剤として、またキャリ
アと混合して2成分系現像剤として、いずれでも使用す
ることが可能である。2成分系現像剤として使用する場
合には、キャリアとしては、粒子径が20〜200μm程度
の鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉、マグネタイト粉、
ガラスビーズ及びこれらを芯材とし、その表面にフッ素
系樹脂、シリコーン樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系
樹脂などを被覆したものが使用される。
本発明のトナーを記録材上に定着する手段としては、
一般に広く知られている加熱ロール定着方式であれば良
いが、画像の光沢の発生機構が定着工程でのトナーの変
形によるものであるので、本発明のトナーとの離型性に
優れたものであることが好ましい。このため、表面がシ
リコーンゴムのエラストマー層で構成された加熱部材を
トナー担持面に接触圧着せしめて定着する方法がよい。
本発明で使用する加熱ロール定着装置に使用する定着
ロールは、アルミニウム、ステンレス、鉄、銅などの金
属性中空ロール芯の外周面にシリコーンゴムのエラスト
マー層(RTVゴム、HTVゴムなど)を0.5〜10mm厚程度に
薄く設けたものである。なお、定着ロールの外周面はト
ナー層と当接し、光沢を与えるために平滑になってい
る。加圧ロールは公知の手段により、少なくても定着時
には、加熱ロールに圧接し、ニップ幅を形成するものと
し、金属性ロール芯金の外周面にシリコーンゴム、フッ
素ゴム、フロロシリコーンゴムなどの弾性層を比較的厚
く設けたものや四弗化エチレン樹脂などの耐熱離型性樹
脂層を比較的薄く設けたものである。定着装置の加熱ロ
ール及び必要に応じて加圧ロールの加熱方法は公知の方
法が使用できる。また、定着ロールにシリコーンオイル
などの離型性の優れた液体を塗布してロールの離型性を
向上させることが好ましい。
[実施例] 以下、本発明を下記の実施例によって更に具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、説明中の「部」は重量部を意味する。
実施例1 [トナーの製造] 合成例1のポリエステル(tanδ=3.8) 80部 合成例2のポリエステル(tanδ=1.4) 20部 C.I.ピグメントブルー15 5部 荷電制御剤(サリチル酸亜鉛塩) 2部 上記組成の混合物を溶融混練、冷却、粉砕、分級し、
5〜20μmの粒径の青色トナーを得た。得れたトナー
は、tanδ=3.3であった。
[実写テスト] 上記のようにして作製したトナー5部に対し、フェラ
イトキャリア95部とをボールミルで混合し、現像剤を作
製した。
次に上記現像剤を定着装置を改造した(株)リコー製
IMAGIO 320デジタル複写機にセットし、画像テストを行
った。定着装置は、加熱ロールに外周面にシリコーンゴ
ム(信越化学製KE-1300RTV)を2mm厚被覆したものと
し、加圧ロールに外周面にテフロン樹脂を50μm厚被覆
したものとした。加熱ロールの表面には離型性補助剤と
してシリコーンオイル(信越化学製KF-96)を薄く塗布
するようにした。定着条件は線速100(mm/sec)、ニッ
プ幅g(mm)、圧力5(kgf/cm2)とした。テストの結
果、ソリッドの階調性の良い、カブリのない、良好な光
沢を有する画像が得られた、コピーブロッキングなども
発生しなかった。OHP用のフィルムに画像を形成し、透
過光での発色性をみたところ、良好であった。繰り返し
て複写画像を形成したところ、その画像は10万枚画像出
し後も変わらなかった。
また、トナーの帯電量をブローオフ法で測定したとこ
ろ、初期の帯電量は−16.1μc/gであり、10万枚ランニ
ング後におけるトナーの帯電量は−14.3μc/gと初期値
とほとんど差がなかった。又35℃90%RHという高湿環境
下、及び10℃15%RHという低湿環境下でも、常湿と同等
の画像が得られた。
実施例2 [トナーの製造] 合成例3のポリエステル(tanδ=3.5) 85部 合成例4のポリエステル(tanδ=1.2) 15部 カーボンブラック 5部 荷電制御剤(サリチル酸亜鉛塩) 2部 上記組成の混合物を溶融混練、冷却、粉砕、分級し、
5〜20μmの粒径の黒色トナーを得た。得られたトナー
はtanδ=3.2であった。
[実写テスト] 上記のようにして作製したトナー5部に対し、フェラ
イトキャリア95部とをボールミルで混合し、現像剤を作
製した。
次に上記現像剤を実施例1と同様に定着装置を改造し
た(株)リコー製IMAGIO 320デジタル複写機にセット
し、画像テストを行ったところ、ソリッドの階調性の良
い、カブリのない、良好な光沢を有する画像が得られ
た。繰り返して複写画像を形成したところ、その画像は
10万枚画像出し後も変わらなかった。
また、トナーの帯電量をブローオフ法で測定したとこ
ろ、初期の帯電量は−19.8μc/gであり、10万枚ランニ
ング後におけるトナーの帯電量は−18.2μc/gと初期値
とほとんど差がなかった。又35℃90%RHという高湿環境
下、及び10℃15%RHという低湿環境下でも、常湿と同等
の画像が得られた。
比較例1 [トナーの製造] 合成例1のポリエステル(tanδ=3.8) 100部 C.I.ピグメントブルー15 5部 荷電制御剤(サリチル酸亜鉛塩) 2部 上記組成の混合物を溶融混練、冷却、粉砕、分級し、
5〜20μmの粒径の青色トナーを得た。得られたトナー
はtanδ=3.7であった。
[実写テスト] 上記のようにして作製したトナー5部に耐し、ファラ
イトキャリア95部とをボールミルで混合し、現像剤を作
製した。
次に上記現像剤を実施例1と同様に定着装置を改造し
た(株)リコー製IMAGIO 320デジタル複写機にセット
し、画像テストを行ったところ、ホットオフセット現象
が発生した。このため定着温度を下げて画像テストを行
ったが、連続複写時には再度ホットオフセット現象が発
生し、またコピーブロッキングも発生した。
比較例2 [トナーの製造] 合成例2のポリエステル(tanδ=1.4) 100部 C.I.ピグメントブルー15 5部 上記組成の混合物を溶融混練、冷却、粉砕、分級し、
5〜20μmの粒径の青色トナーを得た。得られたトナー
は、tanδ=1.4であった。
[実写テスト] 上記のようにして作製したトナー5部に対し、フェラ
イトキャリア95部とをボールミルで混合し、現像剤を作
製した。
次に上記現像剤を実施例1と同様に定着装置を改造し
た(株)リコー製IMAGIO 320デジタル複写機にセット
し、画像テストを行ったところ、定着不良現象が発生し
た。このため定着温度を上げて画像テストを行った。画
像の光沢のない貧弱な印象を与える画像が得られた。ま
た、カブリが多く、ソリッドにはけ目のめだつ画像であ
った。繰り返して複写画像を形成したところ、その画像
は約2万枚画像出しを行ったところで、複写機内のトナ
ー飛散がひどくなった。
また、トナーの帯電量をブローオフ法で測定したとこ
ろ、初期の帯電量は−16.5μc/gであり、2万枚ランニ
ング後におけるトナーの帯電量は−6.2μc/gであった。
実施例3 [トナーの製造] 合成例5のポリエステル(tanδ=3.3) 90部 合成例4のポリエステル(tanδ=1.2) 10部 C.I.ピグメントレッド57 5部 C.I.ピグメントレッド48 3部 荷電制御剤(サリチル酸亜鉛塩) 2部 上記組成の混合物を溶融混練、冷却、粉砕、分級し、
5〜20μmの粒径の赤色トナーを得た。得られたトナー
はtanδ=3.2であった。
[実写テスト] 上記のようにして作製したトナー5部に対し、鉄粉に
シリコーン樹脂を被覆したキャリア95部とをボールミル
で混合し、現像剤を作製した。
次に上記現像剤を実施例1と同様に定着装置を改造し
た(株)リコー製IMAGIO 320デジタル複写機にセット
し、画像テストを行ったところ、ソリッドの階調性の良
い、カブリのない、良好な光沢を有する画像が得られ
た。繰り返して複写画像を形成したところ、その画像は
10万枚画像出し後も変わらなかった。
また、トナーの帯電量をブローオフ法で測定したとこ
ろ、初期の帯電量は−14.3μc/gであり、10万枚ランニ
ング後におけるトナーの帯電量は−11.9μc/gと初期値
とほとんど差がなかった。又35℃90%RHという高湿環境
下、及び10℃15%RHという低湿環境下でも、常湿と同等
の画像が得られた。
実施例4 [トナーの製造] 合成例5のポリエステル(tanδ=3.3) 90部 合成例4のポリエステル(tanδ=1.2) 10部 C.I.ピグメントイエロー17 5部 荷電制御剤(サリチル酸亜鉛塩) 2部 上記組成の混合物を溶融混練、冷却、粉砕、分級し、
5〜20μmの粒径の赤色トナーを得た。得られたトナー
はtanδ=3.2であった。
[実写テスト] 上記のようにして作製したトナー5部に対し、鉄粉に
シリコーン樹脂を被覆したキャリア95部とをボールミル
で混合し、現像剤を作製した。
次に上記現像剤を実施例1と同様に定着装置をソリッ
ドの階調性の良い、カブリのない、良好な光沢を有する
画像が得られた。繰り返して複写画像を形成したとこ
ろ、その画像は10万枚画像出し後も変わらなかった。
また、トナーの帯電量をブローオフ法で測定したとこ
ろ、初期の帯電量は−15.6μc/gであり、10万枚ランニ
ング後におけるトナーの帯電量は−17.7μc/gと初期値
とほとんど差がなかった。又35℃90%RHという高湿環境
下、及び10℃15%RHという低湿環境下でも、常湿と同等
の画像が得られた。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、定着温度の範囲
が広く、良好な画像光沢を得ることができる。又、OHP
での発色性も良好である。また、耐コピーブロッキング
性、耐保存性に優れ、且つ、混色性にも優れた高品質な
画像が得られる。連続複写後も初期画像と同等の品質を
示す画像が得られ、負帯電量の変化もなく、環境変動も
少なく、鮮明なカラー画像が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 千春 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭63−296065(JP,A) 特開 昭63−259575(JP,A) 特開 昭63−300254(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色剤、結着樹脂を主成分とするトナーに
    おいて、結着樹脂がビスフェノール型ジオールと多価カ
    ルボン酸とから合成されるポリエステル樹脂であり、且
    つ、該結着樹脂は、動的粘弾性の正接損失(tanδ)が tanδ>3.0であるポリエステルAと tanδ<1.5であるポリエステルBの混合物であり、 その混合割合が、重量比で 5/95≦ポリエステルB/ポリエステルA ≦30/70 の範囲であることを特徴とする電子写真現像用トナー。
  2. 【請求項2】トナーの動的粘弾性の正切損失が 3.0<tanδ<3.8 の範囲であることを特徴とする請求項(1)記載の電子
    写真現像用トナー。
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