JP2740725B2 - 金型反転装置とそれに使用する金型 - Google Patents

金型反転装置とそれに使用する金型

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JP2740725B2
JP2740725B2 JP5223572A JP22357293A JP2740725B2 JP 2740725 B2 JP2740725 B2 JP 2740725B2 JP 5223572 A JP5223572 A JP 5223572A JP 22357293 A JP22357293 A JP 22357293A JP 2740725 B2 JP2740725 B2 JP 2740725B2
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林 上山
民雄 西川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍛造装置,プレス装置
あるいは射出成形装置等(本明細書において、単に鍛造
装置という)で使用される上下一対になった金型(本明
細書において、ダイホルダーに金型が組み込まれたもの
も単に金型という)を組立・分解するための金型反転装
置と、この金型反転装置に使用される金型に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鍛造装置では、上下一対になっ
た金型の下金型内に材料を入れ、上方の上金型を下方に
プレス動することにより、上金型と下金型からなる金型
内に形成された形状に成形加工する。
【0003】そして、かかる鍛造装置に成形しようとす
る製品の金型を装着する場合、上下の金型を一体にした
状態で鍛造装置内に挿入し、しかる後、上金型を装置の
昇降手段側に、下金型を装置の固定部側に、それぞれ固
着する。
【0004】また、これらの上金型と下金型は、保管す
る場合には、自重で成形部分が変形・損傷されないよ
う、鍛造時に接合面となる上金型の底面および下金型の
上面をそれぞれ上方に向けた形で、別のパレット等に載
せて保管する。
【0005】従って、使用する際、あるいは使用後に保
管する際には、上金型を上下反転するとともに、使用す
る際には、保管されている上金型を再び反転するととも
に正確に位置決めされた状態で下金型上に載置する必要
がある。
【0006】従来、このような上金型と下金型は、重量
的に非常に重い(具体的には1〜5t以上)ため、上金
型と下金型の組立あるいは分解は、クレーン等を利用し
て、作業者が目視しながら位置決めをしておこなわれて
いる。他の関連技術として、実公昭62-4364 号がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、上金型および下金型ともに重量的に非常に重い
ため、一つの金型を組立てあるいは分解するのに、クレ
ーンを操作する者を含めて、4〜6人程度の人数を必要
としている。
【0008】しかも、金型の性格上、重量が非常に大き
いにもかかわらず、組立時の位置決め精度は、精密機械
並みの精度が要求されることより、一つの金型の組立あ
るいは分解には、かなりの時間と手間のかかる作業とな
っている。従って、鍛造装置等において金型の交換を頻
繁におこなうことは、鍛造装置の稼働効率を著しく低下
させ、また多くの熟練した作業者を常に確保しておく必
要がある。
【0009】しかも、上記交換作業に必要な金型の組立
・分解は、精度が要求されるため、作業者にとっても、
始終気の抜けない神経を使う作業となっている。
【0010】本発明は、このような現況に鑑みおこなわ
れたもので、金型の組立・分解を機械的におこなうこと
ができる金型反転装置とそれに使用する金型を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本第1の発明にかかる金
型反転装置は、下金型上に上金型を反転・載置する組立
あるいは分解可能な金型反転装置であって、この金型反
転装置が、内部に金型を収容可能な空間を有する金型収
容部と、この金型収容部を一体的に内蔵し180 °回転可
能なリング部材と、上記金型収容部の対峙する二面にそ
れぞれ配設された搬送手段と、収容する金型に形成され
たテーパ部を有する位置決め手段に対して嵌合可能な、
上記金型収容部の両側面に配設され一部にテーパ部を有
する位置決め手段と、収容され位置決めされた上金型を
昇降可能に上下方向に固定する昇降手段と、上記リング
部材をその周方向に回転可能に支持し回転させるベース
部と備え、金型の組立てに際し、成形面が上方を向いた
状態で上金型を上記金型収容部の一面の搬送手段上に受
入れ、位置決め手段によってこの上金型を該金型収容部
内の所定位置に位置決めし、その状態で上記昇降手段で
上下方向に固定するとともに、上記リング部材を180 °
回転させ、次にその状態で成形面が上方を向いた状態で
下金型を金型収容部の他の一面の搬送手段上に受入れる
とともに、この下金型を金型収容部内の所定位置に位置
決めし、最後に上方に位置する上金型を昇降手段によっ
て下金型上に載置して組立て、また逆の手順で分解する
よう構成されていることを特徴とする。
【0012】そして、上記第1の発明にかかかる金型反
転装置において、前記位置決め手段を、テーパ状の凹部
あるいはテーパ状の突起部で構成することができる。
【0013】また、上記第1の発明にかかる金型反転装
置において、前記ベース部が離間して配置された一対の
回転自在なローラを備え、このローラで前記リング部材
の周面を回転可能に下方から支持することが望ましい。
【0014】さらに、上記発明にかかる金型反転装置に
おいて、前記リング部材の外周面に係合歯が形成される
とともに、前記ベース部に駆動軸にスプロケット(本明
細書においてタイミングベルト用の歯車を含む概念をい
う)を具備した駆動用モータが配設され、上記スプロケ
ットと上記リング部材外周面の係合歯間にチェーンある
いはタイミングベルトが巻装されることによって、リン
グ部材がベース部上で回転可能に構成されていることが
望ましい。
【0015】また、本第2の発明にかかる金型は、外面
に位置決め手段を有し所定の状態に接合される上下一対
になった上金型と下金型によって構成される、請求項1
記載の金型反転装置用の金型において、上記上金型およ
び下金型の少なくとも対峙する両側面と、該上金型の
イ部とダイホルダー部の接続部分に形成される段部の
面側に、先端側で断面積が狭くなったテーパ部を有する
位置決め手段が形成されていることを特徴とする。
【0016】そして、上記第2の発明にかかる金型にお
いて、前記テーパ部を有する位置決め手段を、テーパ状
の凹部あるいはテーパ状の突起部で構成することができ
る。
【0017】
【作用】しかして、本第1の発明にかかる金型反転装置
と、本第2の発明にかかる金型によれば、上金型と下金
型の組立・分解において以下のように作用する。
【0018】即ち、上金型と下金型の組立てに際し、成
形面が上方を向いた状態で上金型を金型収容部の搬送手
段の対峙する二面のうちの一面に受入れ、上金型に設け
られた位置決め手段に金型反転装置側の位置決め手段を
当接させれば、両方の位置決め手段がテーパ部を有する
よう構成されているので、受入れ時に多少位置がずれて
いても平面的に正確に位置決めされ固定される。その状
態で、あるいは上記固定作用と同時に、金型反転装置の
昇降手段を降下させて上金型を上方から上下方向に固定
する。このように、上金型の平面方向および上下方向の
固定が完了すると、上記金型収容部を内蔵したリング部
材を上記ベース部に対して180 °回転させる。次に、そ
の状態で下金型を成形面が上方を向いた状態で上記金型
収容部の搬送手段の対峙する二面のうち残りの一面に受
入れ、下金型に設けられた位置決め手段に金型反転装置
側の位置決め手段を当接させれば、上記上金型の場合と
同様に、両方の位置決め手段がテーパ状に構成されてい
るので、多少位置がずれていても平面的に正確に位置決
めされ固定される。最後に、上記昇降手段を降下させて
上方に位置する上金型を下金型上に載置すれば、金型反
転装置の金型収容部において、平面的に所定位置に正確
に位置する上金型と下金型を、所定どおり正確に組立て
ることができる。
【0019】そして、逆の手順によって、分解すること
ができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例にかかる金型反転装置
とそれに使用する金型について図面を参照しながら詳細
に説明する。
【0021】図1は本発明にかかる金型反転装置全体の
構成を示す全体正面図、図2は同じく図1の右側面図、
図3は同じく全体平面図である。
【0022】図1〜図3において、1は前後(図1にお
いて紙面に直交する方向、図2,図3において紙面の左
右方向)に対峙して設けられているリング部材で、この
リング部材1の内方には内部に金型を収容する空間Sを
有する金型収容部2が配設されている。また、上記各リ
ング部材1は、図1に図示するように、ベース部Bによ
ってリング部材1の直径より短い間隔で離間して配設さ
れた一対のローラ3で下方から回転自在に支持されてい
る。
【0023】そして、上記リング部材1は、図2に図示
するように、装置の前後両端(図2において紙面の左右
方向の両端)に対峙して設けられ、各外方に位置する強
度部材1Aと、この強度部材1Aの内方に同心状に且つ一体
的に配設された被駆動部材1Bを有し、この被駆動部材1B
の外周面1bには図示しないリング部材1の外周面に形成
されるスプロケットG3 の係合歯が設けられている。ま
た、ベース部Bに内蔵された駆動モータMB の駆動軸に
は、図2, 図4あるいは図1に図示するように、駆動用
のスプロケットG1 が固設されるとともに、その上方に
はベンド用のスプロケットG2 が左右一対配設され、こ
れらスプロケットG1,2 とリング部材1のスプロケッ
トG3 の間には、駆動用のチェーン8が巻装され、上記
ローラ3で回転自在に支持されたリング部材1を駆動モ
ータMB よって回転できるよう構成されている。なお、
本実施例では、スプロケットとチェーンにより回転を伝
達しているが、これに代えて、タイミングベルト用の歯
車とタイミングベルトとによって、あるいはプーリとベ
ルトによって、又は複数の歯車によって、回転を伝達す
るよう構成してもよい。
【0024】そして、図1に図示するように、上記リン
グ部材1の端面には外壁1aが設けられ、この外壁1aの中
央には、金型収容部2の上記空間Sに連通する開口部1c
が形成されている。
【0025】そして、上記金型収容部2は、図1〜図3
に図示するように、本実施例では、金型の外郭形状に略
相似するよう枠体2bが直方体に構成され、この金型収容
部2によって、上記前後に対峙して配置されたリング部
材1を連結している。図2に図示するように、この金型
収容部2の対峙する上下の各面2A,2B には、搬送手段を
構成する駆動ローラコンベヤCが配設され、この駆動ロ
ーラコンベヤCは、図2に図示するように、各搬送面の
外方(上記枠体2bの上方あるいは下方)に位置するそれ
ぞれの駆動モータ(例えば、電動モータ)MC により、
図5に図示するように伝達ギヤG4,5 を介して、両方
向に搬送可能に構成されている。
【0026】そして、上記金型収容部2の両側面の上部
及び下部には、図1,図2に図示するように、左右一対
になった金型ガイド装置4が配設され、この金型ガイド
装置4の先端には、図5に拡大して図示するように、回
転自在にローラ4aが配設され、金型収容部2へ上金型あ
るいは下金型を受入れる際、該ローラ4aが金型の側面に
当接してガイドするよう構成されている。
【0027】そして、上記ガイド装置4の近傍、つま
り、上下方向において、図1,図2に図示するように上
のガイド装置4のやや上方位置および下のガイド装置4
のやや下方位置で、左右方向において、図2に図示する
ようにガイド装置4の中央よりの位置には、金型の位置
決め手段である位置決め装置5が配設されている。この
金型の位置決め装置5は、金型収容部2の上部及び下部
にそれぞれ左右に一対配置されているが、その左右の位
置決め装置5は異なる構造のもので構成されている。即
ち、図1において、金型収容部2の左側に配置される位
置決め装置5は、図9(a),(b) に図示するように、先端
で断面積が小さく基端側で断面積が大きくなった断頭四
角錐状(角テーパ状)になった金具5aを先端に有し、そ
の台材5bが、金型収容部2の外壁2Dに固定されている油
圧シリンダ5Aのシリンダロッド5cに固定された、構造の
ものが配設されている。そして、図1において、金型収
容部2の右側に配置される位置決め装置5は、図8に図
示するように、先端にローラ5dを有し、それを回転自在
に支持する断頭四角錐状の台材5eが、金型収容部2の外
壁2Dに固定された油圧シリンダ5Bのシリンダロッド5fに
固定された構造のものが配設されている。そして、この
ように金型収容部2の左右の側方に配設されている位置
決め装置5は、左右側方から上金型及び下金型を押圧し
てそれぞれの位置決めをおこなう。なお、図8,図9に
おいて、5gは、シリンダロッド5c,5f に平行に配設され
突出・後退動をガイドするためのガイドロッド、5hは上
記ガイドロッド5gをスライド自在に保持する軸受部材で
ある。
【0028】また、図2に図示するように、金型収容部
2の左右の各面の上下方向における中間の位置には、上
金型20を昇降させるための昇降装置10が配設されてい
る。この昇降装置10は、部分拡大図である図6あるいは
図7に図示するように、先端に上金型20に当接する当接
金具10a を具備したアーム部材10b の先端が金型収容部
2の外壁2Dの開口部2a (図6参照)から金型収容部2内
方に一対突出するよう配設され、このアーム部材10b の
基端は支持部材10c に固着されている。そして、この支
持部材10c の中央は、金型収容部2の外壁2D側に基部が
固着された太径の油圧シリンダ10d のシリンダロッド10
e に、一体的に固着されている。そして、上記当接金具
10a は、自動位置決め機能を奏するよう、左右の昇降装
置10でそれぞれ正面方向 (図1,図7に示す方向)から
の形状が異なり、図1,図7において左側のものは、図
7の左部分に図示するように、肉厚アングル部材状の形
状を有し、また右側のものは図7の右部分に図示するよ
うに、先端側の上金型20を支持する面が傾斜面 (テーパ
面) で構成されている。そして、上金型20の自重が、右
側の当接金具10a の傾斜面に作用し、上金型20に、図1
あるいは図7において左側に押圧する方向の力が働き、
上記左側の当接金具10a のアングル部材状の直交する内
面に上金型20の当接部が常に当接するよう自動位置決め
機能を奏する。また、これらの当接金具10a は、側面的
には、左右の当接金具10a ともに、図6に図示するよう
に、下方で広くなったテーパ状 (台形状) の突起部10a
′を有するよう構成されている。従って、金型反転装
置が反転し、この昇降装置10によって上金型20が載置さ
れると、上金型20の自重によって後述する上金型20の凹
部20b内に上記突起部10a ′が所定の状態に位置し、上
記前後・左右および上下方向の位置決め状態が維持され
たまま、あるいは仮に金型反転装置の反転動作の際に位
置が多少ズレても、上金型20の自重により、反転完了の
際正規の位置に修正されることとなる。
【0029】また、上記金型収容部2の外壁2Dには、上
下方向に延びるガイド部材10f が左右に一対配設され、
昇降に際し、上記支持部材10c の左右方向の動作を拘束
するよう構成されている。
【0030】そして、この昇降装置10は、当接金具10a
が図6の破線に示す位置から二点鎖線で示す位置まで、
昇降することができるようになっている。
【0031】さらに、この金型反転装置には、図1に図
示するように、ベース部Bの上記左側のローラ3の右方
には、上記リング部材1をこのベース部Bに固定するた
めの、固定装置6が配設されている。本実施例では、こ
の固定装置6は、図示しない突出・後退自在なロッドを
ベース部B側に設けるとともに、リング部材1側に上記
図示しないロッドを嵌入させるための穴(図示せず)を
設け、ベース部B側のロッドをリング部材1側の穴に嵌
入することにより、リング部材1をベース部Bに固定す
るよう構成されている。
【0032】一方、金型は、図1に図示するように、互
いのダイ部20A,21A で接合する上金型20と下金型21から
構成され、この上金型20および下金型21の両方の側面に
は、図1あるいは図5,図7に図示するように、上記位
置決め装置5の金具5a (図9参照)の先端部に嵌合する
断頭四角錐状の凹部R (金型側の位置決め手段) が形成
されている。また、上金型20の、ダイ部20A とダイホル
ダー部20B の接続部分には、図7に図示するように、段
部20a が形成され、この段部20a の上面側(組立前に上
金型20を金型反転装置に受け入れた状態において上方を
向いている側をいう。図1,図5,図7において下方を
向いている側) には、図6に図示するように、上記昇降
装置10の当接金具10b の突起部10a ′に嵌合するため
の、側面視において穴底側で狭くなったテーパ状の凹部
20b が形成されている。
【0033】そして、図5に示す、この上金型20及び下
金型21の上記当接金具10a の当接する部分の左右の寸法
(幅) Wa 、上記位置決め装置5の金具5aが当接する両
側面の凹部Rの距離 (幅) Wb 、および上記ローラ4aが
当接する両側面間の距離(幅)Wc は、全ての金型にお
いて同一寸法になるよう構成されている。
【0034】そして、上記左右の寸法 (幅) Wa,b,
c は、金型反転装置の左右の当接金具10a , 金具5a, ロ
ーラ4a間の寸法に一致するよう構成されている。
【0035】なお、図示しないが、上記金型反転装置の
両端方には、金型搬送用のコンベヤ等が搬送され、金型
搬送装置の駆動ローラコンベヤCに金型を搬入あるいは
搬出できるよう構成されている。
【0036】しかして、このように構成された本金型反
転装置と金型は、以下のように組立・分解することがで
きる。
【0037】即ち、金型を組立てる場合を例に挙げて説
明すると、まず、上金型20を金型収容部2に受入れる前
に、金型反転装置は、金型収容部2の対峙する1つの面
2Aが水平状態、つまり駆動ローラコンベヤCの搬送面が
上方を向いた状態になり、上記固定装置6でリング部材
1をベース部Bに固定した状態にセットされる。このよ
うな組立ての初期状態のセットは、金型反転装置が全自
動式の場合には、金型反転装置の制御装置によってなさ
れ、半自動式の場合には、作業者の手動操作によってな
される。
【0038】そして、この状態において、成形面が上方
を向けた状態の上金型20を上記金型収容部2の対峙する
上記1つの面2Aの駆動ローラコンベヤC上に受入れ、こ
の駆動ローラコンベヤCによって上記上金型20を金型収
容部2の空間Sの所定位置に搬入する。この搬入の際、
上金型20は、上記金型収容部2の両側面の下部に設けら
れたガイド装置4によって両側方からガイドされ、正規
の状態、つまり搬送方向に対して斜めになることなく搬
入される。また、上記所定位置に至る搬送は、図示しな
いリミットスイッチあるいは光電管等の位置検出手段を
用いて、駆動ローラコンベヤCの駆動を制御することに
よって行われる。
【0039】そして、上述のように上金型20が駆動ロー
ラコンベヤCの所定位置へ搬送されると、金型反転装置
の金型収容部2の両方の側面に設けられた位置決め装置
5が作動して、テーパ状の凹部と凸部の嵌合により、多
少位置的にズレていても、上金型20を正確に所定位置に
なるよう位置決めする。つまり、各位置決め装置5のシ
リンダロッド5c,5f が伸長し、上金型20の両側面に形成
されたテーパ穴状の凹部Rに、断頭四角錐状(テーパ
状)になった位置決め装置5の金具5aとローラ5dの台材
5eが当接するが、その際、両者は互いのテーパ面で当接
してガイドされるため、シリンダロッド5c,5f が所定の
長さに伸長した状態では、上金型20は金型収容部2内
に、正確に位置決めされた状態で固定される。この位置
決めの際、上記ローラ5dは、上金型20が長手方向へ微小
距離移動するとき、円滑にガイドするよう作用する。
【0040】そして、上金型20が金型収容部2の所定位
置に正確に位置決めされると、上記昇降装置10のシリン
ダ10d が伸長して該昇降装置10が下降し、該昇降装置10
の当接金具10a の突起部10a ′が、上金型20のテーパ状
の凹部20b に嵌合して、正確に位置決めした状態で、昇
降装置10が上金型20を上方から下方に固定する。
【0041】このように、上金型20が位置決め装置5に
より両側方から固定されるとともに、昇降装置10によっ
て上方から固定されると、上記固定装置6の固定が解除
され、駆動モータMB が駆動されてリング部材1がベー
ス部Bに対して180°回転する。このように、リング
部材1が180°回転すると、上金型20は金型収容部2
の空間Sの上部に位置することになる。
【0042】次に、その状態で成形面が上方を向けた状
態の下金型21を上記金型収容部2の対峙する残りの1つ
の面2Bの駆動ローラコンベヤC上に受入れ、この駆動ロ
ーラコンベヤCによって上記下金型21を金型収容部2の
空間Sの所定位置に搬入する。
【0043】この搬入の際、上記上金型20の場合と同じ
く、下金型21は、金型収容部2の両側面の下部に設けら
れたガイド装置4によって両側方からガイドされ、搬送
方向に対して斜めになることなく搬入される。同様に、
上記所定位置までへの搬送は、図示しないリミットスイ
ッチあるいは光電管等の位置検出手段を用いて、駆動ロ
ーラコンベヤCの駆動を制御することによって行われ
る。
【0044】そして、上述のように下金型21が駆動ロー
ラコンベヤCの所定位置へ搬送されると、上記上金型20
の場合と全く同様に、金型反転装置の金型収容部2の両
方の側面に設けられた位置決め装置5が作動して、テー
パ状の凹部と凸部の嵌合により、多少位置的にズレてい
ても、下金型21を正確に所定位置になるよう位置決めす
る。
【0045】そして、下金型21が金型収容部2の所定位
置に正確に位置決めされると、上記昇降装置10のシリン
ダ10d が収縮して該昇降装置10がゆっくり下降して、上
記金型収容部2の空間Sの上部に位置している上金型20
がゆっくり下方に下がり、下金型21の上に載置される。
この状態において、金型収容空間2の所定位置に上金型
20と下金型21が共に位置決めされているため、これらの
上金型20と下金型21は正確に所定の状態で組立てられる
ことになる。
【0046】そして、組立てられ金型を分解する際に
は、上記説明の逆の手順により、簡単に且つ上金型及び
下金型を損傷することなく簡単に分解することができ
る。
【0047】上述のように、本金型反転装置と本金型に
よれば、従来のように、4〜6人もの熟練した作業者を
必要とすることなく、極端に言えば、1人の作業者によ
って、簡単に組立て、分解することが可能となる。
【0048】しかも、位置決め装置等により、自動的に
正解に位置決めされるため、熟練者でなくても、簡単に
且つ短時間で所定の状態に組立て・分解することができ
る。
【0049】
【発明の効果】しかして、本発明にかかる金型反転装置
および金型によれば、重量的に非常に重い金型であって
も、1人の作業者で簡単に且つ短時間でおこなうことが
できる。しかも、作業者は熟練者でなくとも、熟練者と
同様に、正確に所定の状態に上金型と下金型を組立・分
解することができる。
【0050】従って、金型の交換作業が従来に比べて、
非常に迅速に且つ簡単におこなえ、しかも省力化するこ
とができるため、高価な鍛造装置の稼働率が著しく向上
する。
【0051】また、作業者も、始終精度の要求される作
業から解放される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる金型反転装置の構成を示す外
壁の上部を一部切欠いた状態での全体正面図である。
【図2】 金型反転装置の構成を示す図1の側面図であ
る。
【図3】 金型反転装置の構成を示す図1の平面図であ
る。
【図4】 図1に示す金型反転装置のリング部材の駆動
部分の構成を示す部分拡大正断面図である。
【図5】 図1に示す金型反転装置の上部の構成を示す
一部断面した部分拡大正面図である。
【図6】 図2に示す金型反転装置の昇降装置の構成と
金型の構成を示す部分拡大側面図である。
【図7】 図1に示す金型反転装置の昇降装置の構成と
金型の構成を示す金型の中央部分を省略した状態での部
分拡大正面図である。
【図8】 図2に示す金型反転装置の右側の位置決め装
置の詳細な構成を示す図で、(a) は位置決め装置の拡大
平断面図、(b) は位置決め装置の背面図である。
【図9】 図2に示す金型反転装置の左側の位置決め装
置の詳細な構成を示す図で、(a) は位置決め装置の拡大
平断面図、(b) は位置決め装置の背面図である。
【符号の説明】
1…リング部材 2…金型収容部 5…位置決め装置(位置決め手段) 10…昇降装置 (昇降手段) 20…上金型 21…下金型 B…ベース部 C…駆動ローラコンベヤ(搬送手段) R…凹部(位置決め手段) S…金型を収容可能な空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−356329(JP,A) 特開 平3−204127(JP,A) 実開 昭62−56230(JP,U) 実開 昭59−30333(JP,U) 実公 平3−15223(JP,Y2)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下金型上に上金型を反転・載置する組立
    あるいは分解可能な金型反転装置であって、 この金型反転装置が、内部に金型を収容可能な空間を有
    する金型収容部と、この金型収容部を一体的に内蔵し18
    0 °回転可能なリング部材と、上記金型収容部の対峙す
    る二面にそれぞれ配設された搬送手段と、収容する金型
    に形成されたテーパ部を有する位置決め手段に対して嵌
    合可能な、上記金型収容部の両側面に配設され一部にテ
    ーパ部を有する位置決め手段と、収容され位置決めされ
    た上金型を昇降可能に上下方向に固定する昇降手段と、
    上記リング部材をその周方向に回転可能に支持し回転さ
    せるベース部と備え、 金型の組立てに際し、成形面が上方を向いた状態で上金
    型を上記金型収容部の一面の搬送手段上に受入れ、位置
    決め手段によってこの上金型を該金型収容部内の所定位
    置に位置決めし、その状態で上記昇降手段で上下方向に
    固定するとともに、上記リング部材を180 °回転させ、
    次にその状態で成形面が上方を向いた状態で下金型を金
    型収容部の他の一面の搬送手段上に受入れるとともに、
    この下金型を金型収容部内の所定位置に位置決めし、最
    後に上方に位置する上金型を昇降手段によって下金型上
    に載置して組立て、また逆の手順で分解するよう構成さ
    れていることを特徴とする金型反転装置。
  2. 【請求項2】 前記位置決め手段が、テーパ状の凹部あ
    るいはテーパ状の突起部で構成されていることを特徴と
    する請求項1記載の金型反転装置。
  3. 【請求項3】 前記金型反転装置において、前記ベース
    部が離間して配置された一対の回転自在なローラを備
    え、このローラで前記リング部材の周面を回転可能に下
    方から支持することを特徴とする請求項1記載の金型反
    転装置。
  4. 【請求項4】 前記金型反転装置において、前記リング
    部材の外周面にスプロケット形成用の係合歯が形成され
    るとともに、駆動軸にスプロケットを具備した駆動用モ
    ータが前記ベース部に配設され、上記スプロケットと上
    記リング部材外周面の係合歯間にチェーンあるいはタイ
    ミングベルトが巻装されることによって、リング部材が
    ベース部上で回転可能に構成されていることを特徴とす
    る請求項3記載の金型反転装置。
  5. 【請求項5】 外面に位置決め手段を有し所定の状態に
    接合される上下一対になった上金型と下金型によって構
    成される、請求項1記載の金型反転装置用の金型におい
    て、 上記上金型および下金型の少なくとも対峙する両側面
    と、該上金型のダイ部とダイホルダー部の接続部分に形
    成される段部の上面側に、先端側で断面積が狭くなった
    テーパ部を有する位置決め手段が形成されていることを
    特徴とする金型。
  6. 【請求項6】 前記テーパ部を有する位置決め手段が、
    テーパ状の凹部あるいはテーパ状の突起部で構成されて
    いることを特徴とする請求項5記載の金型。
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